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A.2024年の防衛省の防衛力強化の目標時期は10年後。
防衛省が2024年に示した目標です。おおむね10年後までにより早期かつ遠方で侵攻を阻止・排除できる防衛力を強化することを目指しています。
出典: 防衛省『令和6年版 防衛白書(前編)』2024年7月公表
防衛省の防衛力強化の目標時期
10年後
おおむね10年後までにより早期かつ遠方で侵攻を阻止・排除できる防衛力を強化
第2節 国家防衛戦略の概要 る米国の拡大抑止が不可欠であり、前述①から③までの防衛目標を達成するためのわが国自身の努力と、米国の拡大抑止などがあいまって、あらゆる事態からわが国を守り抜くとしている。 そのうえで、国家防衛戦略は、これらの防衛目標を達成するための3つのアプローチと、その基本的な考え方などを次のとおり示している。 ① わが国自身の防衛体制の強化として、その中核たるわが国の防衛力を抜本的に強化するとともに、国全体の防衛体制を強化する ② 同盟国である米国との協力を一層強化することにより、日米同盟の抑止力と対処力をさらに強化する ③ 自由で開かれた国際秩序の維持・強化のために協力する同志国などとの連携を強化する (1) 第1のアプローチ:わが国自身の防衛体制の強化 ア わが国の防衛力の抜本的な強化 抜本的に強化された防衛力は、防衛目標であるわが国自体への侵攻をわが国が主たる責任をもって阻止・排除しうる能力でなくてはならない。これは、相手にとって軍事的な手段ではわが国侵攻の目標を達成できず、生じる損害というコストに見合わないと認識させうるだけの能力をわが国が持つことを意味する。こうした防衛力を保有できれば、米国の能力とあいまって、わが国への侵攻のみならず、インド太平洋地域における力による一方的な現状変更やその試みを抑止でき、それを許容しない安全保障環境を創出することにつながる。 また、抜本的に強化された防衛力は、新しい戦い方に対応できるものでなくてはならない。そのために必要な機能・能力として、まず、わが国への侵攻そのものを抑止するために、遠距離から侵攻戦力を阻止・排除できる能力である、①スタンド・オフ防衛能力、②統合防空ミサイル防衛能力を強化する。万が一抑止が破れ、わが国への侵攻が生じた場合、①と②の能力に加え、有人・無人アセットを駆使するとともに領域を横断して優越を獲得し、非対称的な優勢を確保するため、③無人アセット防衛能力、④領域横断作戦能力、⑤指揮統制・情報関連機能を強化する。さらに、迅速かつ粘り強く活動し続けて、相手方の侵攻意図を断念させるため、⑥機動展開能力・国民保護、⑦持続性・強靭性を強化する。 このような防衛力の抜本的な強化は、いついかなる形で力による一方的な現状変更が生じるか予測困難であることから、速やかに実現していく必要がある。まず、策定から5年後の2027年度までに、わが国への侵攻が生起する場合には、わが国が主たる責任をもって対処し、同盟国などの支援を受けつつ、これを阻止・排除できるように防衛力を強化する。今後5年間の最優先課題は、現有装備品を最大限有効に活用するため、可動数向上や弾薬・燃料の確保、主要な防衛施設の強靭化への投資を加速するとともに、将来の中核となる能力を強化することである。さらに、おおむね10年後までに、この防衛目標をより確実にするためのさらなる努力を行い、より早期かつ遠方で侵攻を阻止・排除できるように防衛力を強化する。 わが国への侵攻を抑止するうえで鍵となるのは、スタンド・オフ防衛能力などを活用した反撃能力である。近年、わが国周辺のミサイル戦力が質・量ともに著しく増強されるなか、ミサイル発射も繰り返されており、ミサイル攻撃が現実の脅威となっている。こうしたなか、今後も、既存のミサイル防衛網を質・量ともに不断に強化していくが、それのみでは完全に対応することが困難になりつつある。このため、ミサイル防衛により飛来するミサイルを防ぎつつ、相手からのさらなる武力攻撃を防ぐために、わが国から有効な反撃を相手に加える能力、すなわち反撃能力の保有が必要である。 反撃能力とは、わが国に対する武力攻撃が発生し、その手段として弾道ミサイルなどによる攻撃が行われた場合、「武力の行使」の三要件に基づき、そのような攻撃を防ぐのにやむを得ない必要最小限の自衛の措置として、相手の領域において、わが国が有効な反撃を加えることを可能とする、スタンド・オフ防衛能力などを活用した自衛隊の能力をいう。こうした有効な反撃を加える能力を持つことにより、武力攻撃そのものを抑止する。そのうえで、万一、相手からミサイルが発射される際にも、ミサイル防衛網により、飛来するミサイルを防ぎつつ、反撃能力により相手からのさらなる武力攻撃を防ぎ、国民の命と平和な暮らしを守っていく。 反撃能力は、憲法および国際法の範囲内で、専守防衛の考え方を変更するものではなく、「武力の行使」の三要件を満たす場合に初めて行使しうるものであり、武力攻撃が発生していない段階で自ら先制攻撃する先制攻撃は許されないことはいうまでもない。また、日米の基本的分担は今後も変更はないが、わが国が反撃能力を保有することに伴い、日米が協力して対処していくこととなる。 213 令和6年...