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A.2030年の農林水産省の2030年生物多様性目標は30%。
農林水産省が関与する昆明・モントリオール生物多様性枠組で設定された30by30の目標値は30%です。2030年を目標年とする、生物多様性保全のための目標数値として設定されています。
出典: 農林水産省『令和6年度 食料・農業・農村白書(全体版)』2025年5月公表
農林水産省の2030年生物多様性目標
30%
昆明・モントリオール生物多様性枠組で設定された30by30の目標
12(2030)年目標が盛り込まれました。農林水産省では、みどり戦略や昆明・モントリオール生物多様性枠組等を踏まえ、生物多様性保全を重視した農林水産業を強力に推進するため、「農林水産省生物多様性戦略」を令和5(2023)年3月に改定しました。同戦略では、環境と経済がともに循環・向上する社会を目指し、農山漁村における生物多様性と生態系サービスの保全、生物多様性への理解と行動変容の促進等に加え、サプライチェーン全体での取組を通じた生物多様性の主流化を図ることとしています。また、令和6(2024)年10~11月及び令和7(2025)年2月には、生物多様性条約第16回締約国会議(COP16)が開催され、昆明・モントリオール生物多様性枠組で設定された30by30を始めとする目標の達成に向けた進捗を評価する仕組みが決定されました。(コラム)企業等による生物多様性の増進を図る活動の促進に向けた法律が公布 昆明・モントリオール生物多様性枠組で設定された「30by30」の目標を達成するためには、国立公園等の保護地域以外で生物多様性の保全に資する地域(OECM*1)の設定を促進することが必要です。また、企業経営における自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD*2)の流れもあいまって、生物の多様性や自然資本の重要性が高まっています。環境省では、令和5(2023)年度から民間の取組等により生物多様性保全が図られている区域を国が「自然共生サイト」として認定する仕組みを開始しました。自然共生サイトとして認定された区域は、保護地域との重複を除きOECMとして国際データベースに登録されます。さらに、民間等による自主的な活動を更に促進するため、民間等による生物多様性を保全・創出する優れた活動を国が認定する制度等を設ける「地域における生物の多様性の増進のための活動の促進等に関する法律」が令和6(2024)年4月に公布されました。ネイチャーポジティブ(自然再興)の実現に向け、企業等による地域における生物多様性の増進を図る活動を促進するため、主務大臣による基本方針の策定、当該活動に係る計画の認定制度の創設、認定を受けた活動に係る手続のワンストップ化・規制の特例等の措置等を講ずることとしています。キリンホールディングス株式会社は、長野県上田市の遊休荒地をぶどう畑に転換して、ぶどうの樹の下や樹間に広がる下草を定期的に刈ることにより、ぶどう畑の下草で多様な生態系が育める環境を作りました。このぶどう畑は、「シャトー・メルシャン 椀子(まりこ)ヴィンヤード」として自然共生サイトに認定されています。ここでは、絶滅危惧種を含む昆虫168種、植物288種が確認されており、地元の小学校と連携した環境教育も行われています。令和6(2024)年度までに、全国328か所が自然共生サイトとして認定されており、企業等による生物多様性の増進を図る活動が加速しています。 シャトー・メルシャン 椀子ヴィンヤード 資料:キリンホールディングス株式会社 *1 Other Effective area-based Conservation Measuresの略 *2 Taskforce on Nature-related Financial Disclosuresの略で、民間企業や金融機関が、自然資本及び生物多様性に関するリスクや機会を適切に評価し、開示するための枠組みを構築する国際的な組織のこと (生物多様性保全に配慮した農業を推進) 田園地域や里地里山は、人の適切な維持管理により成り立つ多様な環境がネットワークを形成し、持続的な農林業の営みを通じて、多様な野生生物が生息・生育する生物多様性の豊かな空間となっています。 285 第5章