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A.2018年の男性の勤続30年以上賃金プレミアム(2018年日本)は160。
出典: 内閣府『令和7年度 経済財政白書(全体版)』2025年7月公表
ほど顕著ではないが、2014年から2024年にかけてフラット化がみられる。 次に、各年時点で、勤続年数(0年、3~4年、5~9年、以降5年刻み)ごとに、勤続年数0年に対する賃金比を求め、勤続年数プレミアムとして示したものが第2-2-15図(3)である。まず、フルタイム男性について、勤続年数が最も長い(新卒採用時から同じ企業に勤め続けている)と考えられる労働者の賃金と、勤続年数0年の労働者の賃金を比較すると、2009年時点では、勤続30年以上(55歳~)の段階で、勤続年数0年の労働者と比較して賃金が約1.8倍(+81%)となるなど、極めて高い勤続年数プレミアムとなっていた。同プレミアムは、最近にかけて縮小しており、2014年では+62%、2019年では+54%、2024年では+35%と、2009年から比べると3~4割程度縮小している。同様に、勤続15~19年(40~44歳)のプレミアムも大幅に縮小するなど、全年齢で2024年にかけて減少がみられている。フルタイム女性でも同様に、勤続年数プレミアムの大幅な縮小がみられる。 このように、従来前提とされていた年功序列型の賃金構造が徐々に崩れつつあることによって、転職等によって、より待遇の良い企業に移動することが何らかの理由で困難な人々を中心に、賃金の先行きに対して楽観的な見通しを持てないという状況につながっている可能性もある(転職の実施に与える影響は本章第3節で議論する。)。 第2-2-15図 勤続年数と賃金プレミアム 勤続年数に応じた賃金上昇の度合いは過去数年で低下 (1)勤続年数別賃金格差の各国比較 ①男性 2018年 (1~5年=100) 180 160 140 120 100 80 60 1年未満 1~5年 6~9年 10~14年 15~19年 20~29年 30年以上 日本 英国 ドイツ フランス イタリア スウェーデン ②女性 2018年 (1~5年=100) 180 160 140 120 100 80 60 1年未満 1~5年 6~9年 10~14年 15~19年 20~29年 30年以上 日本 英国 ドイツ フランス イタリア スウェーデン 賃金を受け取る時期が長くなることを意味するため、人件費の総額を増加させないためには、全体として昇給幅を引き下げると考えられる。実際、例えばKimura, Kurachi, and Sugo (2022)では、定年延長が賃金カーブをフラット化していると指摘している。 232