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A.2024年の日本が掲げるカーボンニュートラル目標の達成年度は2050年。
出典: 資源エネルギー庁『第7次エネルギー基本計画』2025年2月公表
2050年
日本が掲げるカーボンニュートラル目標の達成年度
I. はじめに 我が国は、すぐに使える資源に乏しく、国土を山と深い海に囲まれるなどの地理的制約を抱えており、過去に幾度もエネルギー安定供給の危機に見舞われ、その都度、英知を結集してエネルギー安定供給の確保に取り組んできた。 1973年の石油危機に際しては、化石燃料の燃料種や調達国の多角化を進めることに加え、ムーンライト計画などを通じた省エネルギーの推進に加え、サンシャイン計画による太陽光や、原子力、LNGなどの石油代替エネルギー源の開発・活用を進め、その後も、バランスの取れたエネルギー供給体制の構築を目指して取組を進めてきた。 しかし、2011年の東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所事故以降、原子力発電所の多くが停止した結果、化石燃料に対する依存が高まり、その大宗を海外からの輸入に頼るという、エネルギー需給構造上の脆弱性が再び顕在化することとなった。 こうした中、2022年2月には、ロシアによるウクライナ侵略が発生し、我が国を取り巻くエネルギー情勢は一変した。エネルギー分野におけるインフレ―ションが世界的に顕著となり、我が国においても電力需給ひっ迫やエネルギー価格の高騰が生じるなど、石油危機以来のエネルギー危機が危惧される事態となった。翌年には、我が国が原油の9割以上を依存する中東地域における軍事的緊張が高まり、化石燃料の調達に関する不確実性が上昇するなど、我が国が抱えるエネルギー需給構造上の課題が改めて浮き彫りとなった。 こうした課題は我が国の貿易収支にも大きな影響を与えている。2023年には、自動車、半導体製造装置などの輸出で得た金額の大宗を、原油や天然ガスなどの鉱物性燃料の輸入に充てており、その総額は約26兆円にまで達している。また、足下ではデジタル分野におけるサービス収支も悪化しており、将来の経済成長を牽引するデジタル分野において赤字が増加する事態に陥れば、我が国の更なる国富の流出は避けがたく、データセンターを始めとするデジタル分野の国内投資の確保に向けて、エネルギー政策が重要となる。 エネルギーは国民生活や経済活動の基盤となるものであり、エネルギー安定供給が損なわれることは決してあってはならない。化石燃料への過度な依存から脱却し、エネルギー危機にも耐え得るエネルギー需給構造への転換を進めていくためにも、我が国が有する技術や英知を再び結集させ、エネルギー安全保障に重点を置いた政策の再構築を進めることが強く求められている。 世界的な異常気象や大規模な自然災害が発生する中、世界では多くの国・地域が期限付きのカーボンニュートラル目標を表明し、脱炭素に向けた機運は高い状態にある。こうした中、我が国では、エネルギー安定供給、経済成長、脱炭素の 1 2050年カーボンニュートラル宣言以降、閣議決定文書において「カーボンニュートラル」との用語を用いる例が多数であることから、本計画においても、原則は「カーボンニュートラル」との用語を用いることとする。なお、国際的な文脈では、「ネット・ゼロ」と表現することが一般的であるが、両者の基本的な意味は同じという認識の下、「カーボンニュートラル」との用語を用いている。 3