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A.2023年の全世帯に占める住宅ローン返済負担シェアの高い若年層世帯の割合は5%程度。
出典: 内閣府『令和7年度 経済財政白書(全体版)』2025年7月公表
この点について、まず「家計調査」から二人以上世帯の金融資産・負債の構造について確認すると(コラム1-2図(2))、二人以上世帯の平均的な姿としては、預貯金等の金融資産が、住宅ローン等の負債を大きく上回っており、金利上昇は、預金金利の上昇による利子収入の増加という正の効果が相応に存在すると考えられる。一方、二人以上世帯の2割強を占める住宅ローン保有世帯に着目すると、預貯金等の金融資産を住宅ローン等の負債が上回ることから、変動金利の上昇は、預金金利の上昇による資産増加の効果を上回り家計の負担増となり得る。低金利環境が長期に続いてきた下で、住宅ローン負債残高は、近年にかけて徐々に拡大しており、変動金利上昇による負担増の潜在的な影響も以前より高まっている。住宅ローン保有世帯(二人以上勤労世帯)について、世帯主年齢別にみると、可処分所得に占める住宅ローン返済負担のシェア(Debt Service Ratio。DSR)は、平均で15.3%に対し、20代で22.0%、30代で16.4%と世帯主年齢が若い世帯で高い(コラム1-2図(3))。こうした年齢層の住宅ローン保有世帯は、二人以上勤労世帯の5%程度ではあるが、今後の動向には留意する必要がある。ただし、変動金利上昇に伴う住宅ローン返済世帯の負担増という点に関しては、変動金利型住宅ローンには、適用金利が上昇した場合、月々の支払額を抑制するために、激変緩和措置(具体的には、適用金利が変動しても5年間は返済額が一定で据え置かれる「5年ルール」や、適用金利が変動して5年経過後の返済額は前5年の返済額の125%が上限になるという「125%ルール」)が契約上盛り込まれている場合も多く、変動金利が上昇したとしても、必ずしも直ちに返済額が増加するわけではないと考えられる。このように、住宅ローン金利上昇の家計への影響は、現時点では特段大きなものとは言えないが、物価上昇が賃金の伸びを上回る状況が続けば、消費者マインドの下振れとあいまって、住宅購入や消費支出を下押しする可能性に十分留意が必要である。コラム1-2図 家計の貯蓄・負債構造と住宅ローン借入世帯の返済負担 住宅ローン残高の7割は変動金利型であり、住宅ローン借入世帯の返済負担増の潜在的影響には留意 (1)金利タイプ別貸出額の割合 ①新規貸出額 ②年度末の貸出残高 2019 2020 2021 2022 2023(年度) 証券化ローン 全期間固定型 固定期間選択型 変動型 61