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A.2025年の中東地域での日本関係船舶の原油輸入割合は90%。
防衛省によると、2025年時点における中東地域での日本関係船舶の航行量に占める原油輸入量の割合は90%です。この数値は、日本が中東地域からの原油輸送に大きく依存している状況を示しています。
出典: 防衛省『令和7年版 防衛白書(前編)』2025年7月公表
中東地域での日本関係船舶の原油輸入割合
90%
中東地域での日本関係船舶の航行量に占める原油輸入量の割合
第1節 わが国に対する侵攻への対応など (2) 中東地域における日本関係船舶の安全確保のための情報収集 ア 中東地域への自衛隊派遣の経緯 中東地域の平和と安定は、わが国を含む国際社会の平和と繁栄にとって極めて重要である。また、世界における主要なエネルギーの供給源であり、わが国の原油輸入量の約9割を依存する中東地域での日本関係船舶の航行の安全を確保することは、わが国にとっても非常に重要である。 中東地域では、緊張が高まるなか、船舶を対象とした攻撃事案が起生し、2019年には、オマーン湾において日本関係船舶の被害も発生した。このような状況のもと、米国や欧州諸国などの各国は、中東地域において艦船、航空機などを活用し、船舶の航行の安全のための取組を進めている。 わが国は、中東地域における緊張緩和と情勢の安定化に向けて、政府として外交的な取組を積極的に進めるとともに、政府内での議論を経て、2019年、「中東地域における日本関係船舶の安全確保に関する政府の取組について」を閣議決定した。そのなかで、わが国独自の取組として、①中東の緊張緩和と情勢の安定化に向けたさらなる外交努力、②関係業界との綿密な情報共有をはじめとする航行安全対策の徹底、③日本関係船舶の安全確保に必要な情報収集態勢を強化するための自衛隊の艦艇および航空機の活用、について政府一体となった総合的な施策を行うこととしている。 イ 防衛省・自衛隊の活動 防衛省・自衛隊による情報収集活動は、オマーン湾、アラビア海北部、バブ・エル・マンデブ海峡東側のアデン湾の三海域の公海(沿岸国の排他的経済水域(EEZ)を含む。)を活動海域とし、海賊対処部隊の護衛艦とP-3C哨戒機を活用して行っている。 本情報収集活動は、政府の航行安全対策の一環として日本関係船舶の航行に必要な情報を収集するものであり、不測の事態の発生など、状況が変化する場合への対応としての海上警備行動の発令の要否にかかる判断や、発令時の円滑な実施に必要なものである23。具体的には、活動海域を航行する船舶の船種、船籍、位置、針路、速力などを確認し、不測の事態の兆候といった、船舶の航行の安全に直接影響を及ぼす情報やその他必要な情報を収集している。 防衛省・自衛隊が収集した情報は、内閣官房、国土交通省、外務省をはじめとする関係省庁に共有しているほか、官民連絡会議などを通じて関係業界にも共有するなど、政府としての航行安全対策に活用されている。 本情報収集活動の態勢については、2020年から、海賊対処部隊のP-3C哨戒機2機と、海賊対処部隊とは別に新たに編成した派遣情報収集活動水上部隊の護衛艦1隻が、それぞれ情報収集活動を開始した。2022年からは、海賊対処部隊の護衛艦に情報収集活動の任務を付与し、現在は、護衛艦1隻とP-3C哨戒機1機が、海賊対処行動と本情報収集活動を兼務している。 本情報収集活動におけるこれまでの活動実績について、水上部隊(2022年2月以降、派遣海賊対処行動水上部隊が兼務)は、オマーン湾の公海とアラビア海北部の公海において活動しており、確認した船舶数は2025年3月31日現在で累計95,444隻となっている。 また、航空隊(派遣海賊対処行動航空隊)は、アデン湾の公海とアラビア海北部の西側の公海において活動しており、確認した船舶数は2025年3月31日現在で累計88,365隻となっている。 中東地域では、高い緊張状態が継続していること、また、米国などによる海洋安全保障イニシアティブをはじめ、各国も活動を継続していることなどを踏まえ、2020年以降、政府は自衛隊の活動期間を毎年約1年延長している。 なお、期間満了前に、日本関係船舶の航行の安全確保の必要性に照らし、自衛隊による活動が必要と認められなくなった場合には、その時点において活動を終了するほか、情勢に顕著な変化が見られた場合は、国家安全保障会議において対応を検討することとしている。 参照 図表Ⅲ-1-1-11(中東地域における情報収集活動に従事する部隊)、図表Ⅲ-1-1-12(自衛隊による情報収集のための活動(イメージ))、I部4章5節2項(1)(中東地域における海洋安全保障)、資料14(中東地域における日本関係船舶の安全確保に関する政府の取組について) 23 本情報収集活動は、防衛省設置法第4条第1項第18号の規定(所掌事務の遂行に必要な調査及び研究を行うこと。)に基づき行うものとしている。 263 令和7年版 防衛白書