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A.2023年の中小企業庁によるDX取組のKPI設定期間は5年。
中小企業庁が2023年度に設定した、DXの取組に対するKPI設定の目標期間は5年です。この数値は、中小企業庁が示すDX推進における目標設定の基準期間を表しています。
出典: 中小企業庁『2023年版 小規模企業白書(全体版)』2023年4月公表
中小企業庁によるDX取組のKPI設定期間
5年
DXの取組に対するKPI設定の期間
第2部 地域課題を解決し、持続的な発展を遂げる小規模事業者 事例 2-2-3 経営ビジョンを策定しDXの方針を明確化した上で、 KPIに基づくDXの取組を進める企業 所在地 大分県豊後大野市 従業員数 19名 資本金 2,010万円 事業内容 小売業 株式会社みらい蔵 事業の継承を見据え、経営の改革を模索 大分県豊後大野市の株式会社みらい蔵は、農業資材販売の小売店「夢アグリ」の運営と土壌分析・診断等を主力事業とする企業である。同社は小売業者でありながら、自社開発の土壌診断施肥設計システム「ソイルマン」による土壌分析を強みとしている。「ソイルマン」は、顧客である農家から送付された農地の土壌サンプルを分析し、診断結果をインターネット経由で提供するとともに、その診断結果を基に自動で肥料設計まで実施可能なシステムである。2014年にリリースした「ソイルマン」は、現在では全国の農家から年間6,000件にも及ぶ土壌分析依頼があるなど知名度が向上し、問合せ件数も年々増加している。一方で、こうした問合せの対応に非常に工数が掛かるようになっており、これを課題と捉えた同社の山村恵美子会長は、山村洋央社長への事業継承時期であったこともあり、単なる問合せ対応の環境整備にとどまらない経営の改革を模索していた。 DX認定申請のステップに基づいて経営ビジョンやKPIの設定を進める そんな中、以前から同社のデジタル化の取組を支援していたITコーディネータを通じて、経済産業省のDX認定制度の存在を知り、これを契機として経営を見直し、戦略的にDXを進めることを決めた。始めに、DX認定申請のステップに基づいて「経営ビジョン」の設定を進めた。同社では、経営理念は創業期より明示していたが、「経営ビジョン」という形にはなっていなかった。同社のあるべき姿について、経営層とITコーディネータが同社の現状を踏まえて対話を繰り返し、「経営ビジョン」を策定した。これにより、同社は今後、システムによる土壌分析と、その分析結果を用いた、農家の収穫量増加や品質向上につなげるコンサルティング事業を伸ばすべきであることが明確になり、ビジネスモデル構築の指針となった。これに付随し、同社ではDXの取組に対する5年後までのKPI17を設定した。これは従来、同社が毎年7月に経営方針発表会で毎年の売上・利益目標を設定している枠組みを活用したもので、DXに関しても目標値を明確に定めたことで、DX計画の進捗管理に役立っている。 今後のビジネスの方針が明確になるとともに、全社的にDX推進が浸透 2022年7月、同社はDX認定事業者の認定を受け、DX認定の申請時に定めた「経営ビジョン」や「KPI」に沿って山村新社長がDXの取組を推進している。DXを推進する際、今後のビジネスの方針を明確化したことで、従業員がDXの取組を自分事として捉えるようになり、取組について積極的な意見が出るようになるなど、全社的にDXを推進する雰囲気が浸透してきている。現在は、オリジナル肥料や栽培ノウハウを提供できる「ソイルマンシステムII」の開発に向けて、AIを取り入れながら開発を進めることにより、課題であった問い合わせの増加にも対応できるよう取組を進めている。山村会長は、「DXによってデータをいかした農業を推進し、今後も農家の収穫量増加や品質向上につながる顧客価値を提供していきたい。」と語る。 山村恵美子会長 ソイルマンの土壌分析イメージ 経営理念の下にDXの取組を実行 17 組織の目標を達成するための重要な業績評価の指標 Ⅱ-110 2023 White Paper on Small Enterprises in Japan