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A.中小企業の労働分配率の水準は80%近い。
中小企業庁によると、中小企業の労働分配率は既に8割に近い水準(80%近い)となっています。この数値は、中小企業における付加価値のうち労働者に分配される割合の現状を示しています。
出典: 中小企業庁『2026年版 中小企業白書・小規模企業白書の概要』2026年4月公表
中小企業の労働分配率の水準
80%近い
中小企業の労働分配率は、既に8割に近い水準
中小企業白書・小規模企業白書のメッセージ 経営環境の転換期において現状維持は最大のリスク。経営者の能力の差が明暗を分ける。短期間な損益を追うのではなく、長期的な視点で事業・組織構造を再構築していく「戦略」を持った経営に転換し、「稼ぐ力」を高め、「強い中小企業」へと成長することが重要。 現状・課題 ① 中小企業の賃上げは、日本経済の成長にとって極めて重要。 □ 実質賃金プラス定着に向け、持続的な賃上げ実現が必要。 □ 一方で、中小企業の労働分配率は、既に8割に近い水準。 ⇒ 最賃含む賃上げを継続的に行うための原資の確保が課題。 ② 人口減少の進展による「労働供給制約社会」の到来。 ⇒ 既に大きな課題である人手不足が、更に深刻化するおそれ。 ③ デフレ・ゼロ金利環境からインフレ・金利のある時代への移行。 必要となる取組 「稼ぐ力」の強化→賃上げ原資の確保→持続的な賃上げ実現といった好循環定着・人手不足を乗り越えて供給力の維持・向上を図ることが重要。 ① 成長や変革に挑戦する「稼ぐ力」の強化を実現する取組 短期的損益を追うのではなく、リスクをとって成長投資や新たな成長分野への挑戦、M&Aによる事業・組織構造の組替えを決断できる経営力、AIトランスフォーメーション(AX)の実現が重要。 ② 経営力の土台となる「経営リテラシー」の強化・実践 経営力の向上に向けて、原価管理や従業員の労働管理といった、経営者が持つべき「経営リテラシー」の強化・実践が重要。 主に中小企業 「強い中小企業」に向けた「稼ぐ力」の強化 ① 中小企業間でも稼ぐ力(労働生産性)のばらつきが存在。大企業を上回る労働生産性を有する中小企業も存在。 ② 付加価値額を増加させている中小企業は、価格転嫁や成長投資、事業承継・M&Aを積極的に行っている傾向。 ③ 「稼ぐ力」の強化に向けて、以下の取組が重要。 A) 成長投資…成長に向けた設備投資で高付加価値化 B) 研究開発・人材育成…将来の付加価値向上に寄与 C) 価格転嫁…適切な価格転嫁や差別化による価格設定 D) 事業承継・M&A…新たな経営者による事業再編 E) 省力化投資…業務プロセスの効率化 F) AI活用・デジタル化…付加価値向上にも期待 付加価値額の増加・労働投入量の最適化 主に小規模事業者 経営者が持つべき「経営リテラシー」の強化・実践 ① 現状、経営リテラシーは十分ではない。経営リテラシーを有する企業は、業績や人材確保等で明確な違いを生み出す。 A) 財務・会計【原価管理・資金繰り】 ⇒ 原価管理による価格転嫁率の向上、資金繰りに好影響 B) 組織・人材【労働管理・組織活性化】 ⇒ 労働管理と組織活性化は人材の確保・定着に好影響 C) 運営管理【品質管理・属人化防止】 ⇒ 品質管理による顧客獲得、属人化防止で円滑な業務遂行 D) 経営戦略【経営計画策定・マーケティング】 ⇒ 事業目標や経営計画の策定・PDCAサイクルが重要 ② 企業単独ではなく、企業間連携を進めることは、新製品開発やリソースの共有など、労働生産性の向上にとっても有効。 支援機関による支援 □ 中小企業の稼ぐ力の強化、経営リテラシーの強化・実践のためには、事業者のニーズに応じた支援機関による経営支援が重要。 □ 経営支援に当たっては、支援機関における支援能力向上(相談員の能力開発)、支援機関同士の連携などが課題。 3