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A.2023年の中央政府のインカムゲイン(年率収益率換算)は1%強。
出典: 内閣府『令和7年度 経済財政白書(全体版)』2025年7月公表
DP比が大幅に上昇しており、結果、金融資産負債差額のGDP比は、▲125%から▲93%へと、マイナス幅が31%ポイント縮小している。これは、負債面では、長期金利の上昇の下での国債や地方債等の時価評価額の減少、資産面では「その他の金融資産」、具体的には、以下で述べる対外証券投資におけるキャピタルゲインの増加等によるものである。 次に、内訳部門のうち中央政府をみると、おおむね一般政府全体と同様の動きであるが、2019年度末から2023年度末にかけて、負債は、国債発行の増加もあり6%ポイント上昇している一方で、金融資産は、主に「その他金融資産」(対外証券投資等)の拡大により15%ポイント上昇し、金融資産負債差額のGDP比が▲153%から▲144%とマイナス幅が9%ポイント縮小している。対外証券投資の増加は、外貨準備高の増加による。次に、地方政府は、金融資産のGDP比は2019年度末から2023年度末でほぼ横ばいである一方、負債のGDP比が借入れや地方債を中心に低下したため、金融資産負債差額のGDP比が▲14%から▲10%に4%ポイント改善している。社会保障基金については、負債が限定的22な中で、金融資産が「その他の金融資産」や「株式・投資信託」を中心に増加し、金融資産負債差額のGDP比は、43%から61%に18%ポイント改善している。これは、社会保障基金に含まれる公的年金の保有する国内外の株式・債券の時価評価額の増加による。 このように、主に、外貨準備高や公的年金の運用資産の増加が、一般政府部門の金融資産負債バランスを改善させているが、中央政府と社会保障基金のそれぞれの「その他の金融資産」の変化を、フローの投資額の増加による部分と為替レートの円安が進んだ影響を含む値上がり益による部分(キャピタルゲイン)に分けてみると、2019年度末から2023年度末にかけての増加分のほとんどはキャピタルゲインによるものであり(第1-3-8図(5)、(6))、この間の国内外の株価の上昇や為替レートの円安進行による資産の円建て評価額の増大が影響していることが分かる。なお、中央政府と社会保障基金の金融資産の2019年度末から2023年度末にかけての増加のうち、キャピタルゲインによる部分(2020年度〜2023年度のキャピタルゲインの累計)はそれぞれ25%程度、42%程度である一方、利子や配当のインカムゲイン(2020年度〜2023年度の累計)は2019年度末の金融資産額対比で、中央政府は5%程度(年率の収益率として1%強の換算)、社会保障基金は8%程度(同2%程度の換算)となっている。このように、一般政府部門の金融資産負債残高の改善は、為替レートの急激な円安進行等に伴う値上がり益によるものであることに留意する必要がある。また、適切な資産負債管理の観点から、インカムゲインとして収益性をより高める運用も重要と考えられる。 22 「国民経済計算」や「政府財政統計」といった国際基準においては、社会保障基金が運営する公的年金について、本体系としては、発生主義に基づく負債の記録(すなわち被保険者が社会保険に加入してきたことに応じて将来発生すると見込まれる年金受給権の記録)は行わないこととされており、日本の統計についてもこれに準じている。 139