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A.2031年の2031年までのTSMC新工場による熊本県内経済波及効果は4.29兆円。
中小企業庁のデータによると、2031年までのTSMC新工場建設に伴う熊本県内への経済波及効果は、約4兆2,900億円に達する見込みです。この数値は地域経済への具体的な影響額を示す目標値となっています。
出典: 中小企業庁『2023年版 小規模企業白書(全体版)』2023年4月公表
2031年までのTSMC新工場による熊本県内経済波及効果
4.29兆円
2031年までのTSMC新工場による熊本県内の経済波及効果は約4兆2,900億円である。
第5章 地域内の企業立地 事例 1-5-3 TSMCの進出を機に、半導体産業の更なる成長と強固な産業基盤の構築を目指す自治体 所在地 熊本県 熊本県 「シリコンサイクル」に負けない技術力と強い産業基盤の構築を目指す 熊本県では、1960年代に三菱電機株式会社や九州日本電気株式会社(NEC九州)が半導体の一貫製造工場を建設したことを皮切りに、半導体産業を重要な分野として位置付け、企業誘致や産学官連携による技術開発等を積極的に推進してきた。半導体産業は現在でも工業出荷額・雇用共に同県を支える県内最大の産業であり、高い世界シェアを誇る製品も数多く生まれ、2009年からの10年間で工業出荷額が76%増加するなど成長を続けている。一方で半導体産業には、いわゆる「シリコンサイクル」と呼ばれる好況と不況を一定期間ごとに繰り返す不安定な状況が存在。地場中小企業にもその影響が及ぶことがあるため、産学官が一体となり、いっそう高度な技術力と強い産業基盤の構築を目指している。こうした中、2021年に世界的半導体メーカーの台湾積体電路製造(以下、「TSMC」という。)が、日本で初めての工場を同県菊陽町に建設することを決定。投資額1兆円超、約1,700名の雇用が見込まれる同工場が稼働するビックチャンスが訪れ、また昨今の半導体好況に合わせて県内産業の更なる振興と県下全域における経済成長を実現するため、様々な取組を推進している。 人材確保・育成等にきめ細かに取り組むとともに、サプライチェーンの強化を目指す 同県では、2021年11月に知事をトップとする「半導体産業集積強化推進本部」を設置。渋滞・交通アクセスや海外技術者の家族に対するサポート、人材確保・育成等の課題に対してきめ細かに対応を進めている。特に人材確保・育成に対しては、今後更なる人材獲得競争の激化が予想される中、短期と中長期の視点から取組を推進。短期の取組としては、県内企業と連携したインターンシップの充実や、UIJターンの更なる推進などによる人材確保支援を実施。また、中長期の取組として、熊本大学や県立技術短期大学校において半導体に特化した教育課程の新設を予定しているほか、小・中学校、高校への出前授業を通じた将来的な半導体人材の育成に努めている。また、内閣府「地方大学・地域産業創生交付金」を活用し、地域中小企業の技術開発力の向上とサプライチェーンの強化に向けた取組も進めている。熊本大学と地域中小企業の産学連携による研究開発を推進し、国内初の「三次元積層実装10産業(中間工程)」を創出するとともに、変動の大きい半導体産業に頼らない強固な産業構造を確立すべく、自動運転や航空宇宙分野等の企業との協業により、新たな産業等を生み出すエコシステムの形成を目指している。 地域中小企業においても積極的な設備投資の実施等のポジティブな動きが見られる 株式会社九州フィナンシャルグループの試算によると、TSMCの新工場における同県内への経済波及効果は、2031年までの間で約4兆2,900億円とされている。また、高い金属加工技術を持ち半導体製造装置の部品加工を行う株式会社シマズテックが追加投資を行うなど、地域中小企業においても積極的な設備投資が実施されており、様々な広がりを見せている。同県担当者は、「今後も産学連携や人材確保支援等に積極的に取り組むことで半導体産業の更なる集積を図るとともに、半導体産業に頼らない強固な産業構造を確立し、県経済の成長を実現したい。」と語る。 半導体ビジョンの会議模様 株式会社シマズテックの工場 人材育成の一環で小学生向けに半導体講座を実施 10 複数のウエハやチップを三次元に積み重ねることにより高速通信や省電力化を実現する技術を指す。 小規模企業白書 2023 I-169