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A.2019年の2019年9月期の売上高全体に占める海外売上高の割合は18%。
出典: 中小企業庁『2020年版 小規模企業白書(全体版)』2020年4月公表
18%
2019年9月期の売上高全体に占める海外売上高の割合
第2部 地域で価値を生み出す小規模事業者 第2節 事例 事例2-4-2: 土佐酒造株式会社 「土佐の日本酒を世界に広めるべく、 熱心な営業活動により海外の需要を獲得した酒造メーカー」 高知県土佐町の土佐酒造株式会社(従業員14名、 資本金6,000万円)は、明治10年に創業した、「桂 月」で知られる日本酒の製造販売を手掛ける企業で ある。 創業以来、同社は主に高知県内向けに日本酒を販 売してきたが、近年の人口減少により域内の日本酒 市場が縮小する中で、経営状況が悪化。2012年当時 東京で情報システム関連の企業を経営していた松本 宗己氏(現在の代表取締役社長)は、ワインのよう に自分の生まれ育った土佐町の畑にこだわった日本 酒を造り、そのブランドを世界中に広めたいとの思 いを持った。また、当時海外における日本酒の知名 度はまだ高いとは言えず、世界市場への進出の余地 があると考えた。これらを実現すべく、同氏は大叔 父である先代社長から同社を承継する決断をした。 松本社長は、同社を承継した当初から、日本文化 に関心が高い台湾の市場に着目。インポーターへの 熱心な営業活動を展開し、同国への販路を開拓し た。その後、同インポーターより紹介された台湾人 の友人John氏と一緒に食事をしていた際、シャン パングラスで飲むような発泡タイプの日本酒があっ たら面白い、という話で盛り上がり、スパークリン グ日本酒の開発に着手。「匠(John(ジョン))」の 商品化に成功した。「匠(John(ジョン))」は、 2016年に開催された世界最大規模のワイン品評会 「インターナショナルワインチャレンジ(IWC)」の 日本酒スパークリング部門で第一位となる金賞トロ フィーを獲得するとともに、「2016年度第31回高知 県地場産業賞」を受賞。これがきっかけとなって、 同社の国内外での市場が大きく拡大したという。 その後も、同社では積極的に設備投資を行うこと で、市場の拡大に合わせた商品の品質向上と大幅増 産を可能にしている。さらに最近では、英国で年間 100日間、現地のレストランや卸売店の店頭で同社 商品の試飲販売を行った。現地の店舗の販売を手伝 いながら自社商品を売り込むことで、現地の販売先 企業との強い信頼関係を構築することにも成功し た。こうした地道な販路開拓活動の結果、現在、同 社の商品を取り扱う国・地域は約40か国・地域に まで拡大した。2019年9月期の海外売上高は、3,000 万円(売上高全体の18%)を見込んでいる。 また、松本社長は、「日本食ブームに便乗して日 本酒を売り込むのではなく、ブームが終了しても、 海外で日本酒が受け入れられるように、現地の食材 や嗜好に自社の酒を合わせることも重要。」と考え ており、現在も進出国の嗜好を踏まえた商品の改良 を行っているという。 このように、海外市場の拡大に力を入れている同 社だが、国内の顧客も引き続き大事にしていきたい と考えている。「原料となる高知産酒米の品質向上 を重ね、これからも今まで以上に良質な日本酒を国 内外に提供していきたい。」と松本社長は語る。 土佐の酒蔵 同社製品「匠(John(ジョン))」 小規模企業白書 2020 II-115