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付加価値を高める経営戦略を採用した宿泊業者は、周辺の同業他社より3割程度高い給与水準を実現している。価格競争から付加価値競争への転換が、従業員待遇の改善につながることを示す事例である。
【1-①】 中小企業を取り巻く環境と「付加価値増大」の必要性 ● 我が国の中小企業は、残業規制や同一労働同一賃金といった「働き方改革」をはじめ、最低賃金の継続的な引上げ、被用者保険の適用拡大など、相次ぐ制度変更への対応が必要。 ● 中小企業の労働分配率は高止まり。労働者への分配に対する意識が高まる中、起点となる付加価値の増大が不可欠。 図1 企業が生み出す付加価値について(考え方) 従業員数 × 1人当たり付加価値値 (労働生産性) 付加価値値 (企業が新たに付け加えた価値 =売上高から外部調達費用を引いたもの) 付加価値を分配 人件費 給与・賞与、福利厚生費 その他費用 支払利息等、賃借料、租税公課 利益 【事例】株式会社モアレアリゾート(三重県志摩市) 自社の利益確保と宿泊客の満足の両立を目指し、 付加価値向上価格へ反映する企業 ≫ 株式会社モアレアリゾート(従業員70名、資本金6,000 万円)は、旅館・ホテルを運営する企業。 ≫ 「宿泊業における最大の付加価値は人材である」という考 えの下、「自社の利益確保」と「宿泊客の満足」が両立す る「適正価格」を意識した経営を進め、周辺の宿泊業者 より3割程度高い給与水準を実現。 ≫ 従業員教育や設備投資に特に力を入れている同社は、 オープン以来、増築や施設リニューアルを重ねるとともに、 接客や料理の質を向上。様々な付加価値向上への取組に 合わせて価格改定を行っている。 図2 企業規模別、労働分配率(人件費/付加価値額)の推移 貸切露天風呂 創作料理 90% 小規模企業 (資本金1千万円未満) 80% 70% 中規模企業 (資本金1千万円以上1億円未満) 60% 50% 大企業 (資本金10億円以上) 40% '00 '01 '02 '03 '04 '05 '06 '07 '08 '09 '10 '11 '12 '13 '14 '15 '16 '17 '18 (年度) 資料:財務省「法人企業統計調査年報」 4