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A.2025年の貯蓄水準が「わからない」との回答割合の増加幅は3%ポイント程度。
出典: 内閣府『令和7年度 経済財政白書(全体版)』2025年7月公表
4. 将来不安の高まりがどのように貯蓄を押し上げるのか (貯蓄水準に満足していない人は増加傾向) 所得の伸びに比べて、消費の伸びが力強さに欠けている種々の要因として、ここでは最後に、老後不安など将来の不確実性の備えから、所得の増加を貯蓄に回している可能性について考察する。内閣府政策統括官(経済財政分析担当)(2025)でも確認したとおり、2000年代後半以降、老後の生活について「非常に心配である」「多少心配である」と答えた人の割合が80~90%程度で推移し、「非常に心配である」と答えた人の割合は40~50%程度で推移している(第2-1-20図)。 第2-1-20図 老後の生活が心配であると答えた世帯 2000年代後半以降、老後の生活が非常に心配とする人が増加 (備考)1. 金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査」により作成。世帯主年齢が60歳未満の二人以上世帯。2020年調査、2021年調査で調査方法の変更があることに留意。 2. 「心配である」は、「非常に心配である」と「多少心配である」の合計。 まず、内閣府調査等を基に、今の貯蓄水準(保有金融資産額)についてどのように認識しているかを、2019年と2025年の2時点を比較しつつ確認する(第2-1-21図(1))。これによると、2019年、2025年のいずれも、最も多い回答は「全く足らない」であるが、回答割合は、2019年の30.1%から2025年の35.8%に上昇しており、現在の貯蓄残高に対する不足感が高まっていることが分かる。このほか、「十分にある」「一定程度ある」「やや足らない」の回答割合が低下する一方、「わからない」が3%ポイント程度増加しており、以前よりも不確実性が高まる中で、そもそもどの程度の貯蓄が必要なのかがわからない家計が増えている可能性も示唆される。 年代別にみると(第2-1-21図(2))、「全く足らない」と答えた人の割合は50代で最も高いが、全ての年齢層で、2019年から2025年にかけて増加している。「わからない」と答えた人は20代で特に多く、将来に対する不確実性の高まりが貯蓄を押し上げている可能性が示唆される。 195