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A.総務省は「ICT活用のためのリテラシー向上に関する検討会」のロードマップを2023年6月に公表
出典: 総務省『令和6年版 情報通信白書(全体版)』2024年7月公表
総務省は「ICT活用のためのリテラシー向上に関する検討会」のロードマップを2023年6月に公表
第1節 デジタルテクノロジーとのさらなる共生に向けた課題と必要な取組 を学ぶことが一層重要となっている。総務省は、2022年11月から「ICT活用のためのリテラシー 向上に関する検討会」(座長:山本 龍彦 慶應義塾大学大学院法務研究科 教授)を開催し、これから のデジタル社会において求められるリテラシーの在り方やリテラシー向上の推進方策等について 議論・検討を行い、2023年6月に今後取り組むべき事項等を取りまとめたロードマップを作成・ 公表した。ロードマップでは、短期的又は中長期的に取り組むべき事項の方向性を整理しており、 2023年度(令和5年度)は短期的取組として、ICT活用のためのリテラシー向上に必要となる能 力の整理や幅広い世代に共通する課題に対応した学習コンテンツの開発を実施した。 3 生成AI時代に求められる人材育成 第3章で述べたように、生成AIの登場は社会・経済活動に大きなインパクトを与え、様々な業 務領域で変革を起こしている。「研究開発領域に限らず、ビジネスにおいて生成AI活用による変革 を推進するためには、経営層が投資判断などの意思決定を適切に行うための基礎知識が必要」との 指摘もあり、「基盤モデルを構築するためにどれだけのデータや計算資源が必要になるか、従来型 モデルやディープラーニングを必要とするものとの違いなど、テクノロジーを適材適所で使うための 知識は、どの業界の経営層も持っておかなければ、怪しい宣伝文 句につられて不必要な領域に多額の投資をすることになりかねない」とし、経営層を含めたあらゆる ビジネスセクターに対して基礎知識を身につけるための教材が重要になると示唆されている*23。 経済産業省において2021年2月から開催している「デジタル時代の教材政策に関する検討会」 では、2023年度の主な検討事項として「デジタル人材育成に係る生成AIのインパクト」が議論さ れており、2023年8月「生成AI時代のDX推進に必要な人材・スキルの考え方」を取りまとめ た。この報告書においては、生成AI時代に必要なリテラシーレベルのスキルとして、①環境変 化をいわず主体的に学び続けるマインド・スタンスや倫理、知識の体系的理解等のデジタルリテ ラシー、②指示(プロンプト)の習熟、言語化の能力、対話力、③経験を通じて培われる「問いを 立てる力」「仮説を立てる力・検証する力」等が重要になるとされている。これを受け、経済産業 省は、デジタルスキル標準のうち、DXに関わる全てのビジネスパーソンが身につけるべき知識・ スキルを定義した「DXリテラシー標準(DSS-L)」(2022年3月策定)について見直しを実施し、 生成AIの適切な利用に必要なマインド・スタンス、及び基本的な仕組みや技術動向、利用方 法の理解、付随するリスクなどに関する文言追加を行った。今後も、生成AIの進展がもたらす新 たな課題について、引き続き議論を続けていくこととしている。 第6章 デジタルテクノロジーとのさらなる共生に向けて 3 デジタルテクノロジーを支える通信ネットワークの実現 1 Beyond 5Gの実現に向けた取組 AIの爆発的普及、ロボット等のデジタルテクノロジーの利用拡大により、従来よりも瞬時の 処理や判断等が求められる場面が増加すれば、情報通信ネットワークに求められる低遅延性や信頼 性・強靭性などの要求が高まることが想定される。また、小規模なAIを分散させ連携させること により機能させる「AIコンステレーション」といったアイデアも出されてきており、そうした 機能を実現する上でもネットワーク機能の高度化が求められる可能性があるほか、データセンター *23 東京大学工学系研究科 川原圭博教授インタビューによる(2024年3月19日実施) 94 令和6年版 情報通信白書 第Ⅰ部