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A.オール光ネットワーク共通基盤技術の研究開発方向性の検討が2024年5月に取りまとめられた
出典: 総務省『令和6年版 情報通信白書(全体版)』2024年7月公表
オール光ネットワーク共通基盤技術の研究開発方向性の検討が2024年5月に取りまとめられた
ICT 技術政策の動向 第7節 (4) 社会的要請に対する意識の強化 2 の新たな環境変化等で挙げられた5Gの現状等を踏まえつつ、Beyond 5Gの実現に向けては、提供側の視点だけでなく、社会的要請の見極めが必要だとし、現時点で明らかな社会的要請として、コスト効率性、環境負荷低減、信頼性・強靭性、接続性、セキュリティ・プライバシーを挙げている。 5 具体的な取組の方向性 最終答申では、Beyond 5Gの実現に向けて、ビジョンづくりや要素技術開発といった「初期フェーズ」は終わりつつあり、より社会実装・海外展開を意識するフェーズへと移行してきているとの認識の下、官民の役割分担として、Beyond 5Gの社会実装や海外展開の担い手が民間事業者であることを明確にした上で、これら事業者が一定の覚悟をもって取り組むプロジェクトを、ゲームチェンジを実現するための我が国の「戦略商品」として位置付け、その社会実装や海外展開を、国が全力で支援すべきとしている。 これに加え、総合的な取組の必要性についても強調しており、研究開発、国際標準化、社会実装、海外展開などの各種取組について、有機的に連携させつつ、総合的に取り組む姿勢が不可欠として、具体的には、図表4に挙げた各種取組を一体的に推進していくことが提言されている。 なお、この中でも特に研究開発では、オール光ネットワーク共通基盤技術について、情報通信審議会技術委員会の下のワーキンググループにおいて研究開発の方向性等に関する検討が行われ、2024年(令和6年)5月に取りまとめられた。 ワーキンググループの取りまとめにおいては、開発した技術が早期に利用でき、かつ実際に広く活用され実現することを重視する観点から、通信事業者以外を含む多くの利用者が使いやすい技術開発を行うことや、並行して行うべき普及方策等が「開発の基本的な考え方」として整理された。また、技術開発の具体的な内容として、全体的なアーキテクチャの策定や業界共通的に取り組むべき課題を解決するために必要な技術開発、更には、普及方策として、多くの利用者が開発成果を確認・検証できるテストベッド整備に向けた早期の検討、国際標準化及び国内外でのプロモーション活動に取り組むべきとされている。 図表4 Beyond 5Gに向けた研究開発・国際標準化・社会実装・海外展開の一体的推進 ●民間企業による戦略的な標準化活動に対する支援 ✓ 総務省による国際標準化活動支援も活用し、民間企業において標準化に係る量的・質的な推進力を強化 ●標準化に携わる人的資源の確保 ✓ Beyond 5G新経営戦略センターによる、企業・組織の枠を超えた次世代人材育成を推進 ✓ 標準化に携わる人材のスキルセットや教育プログラムを業界全体で共有 ●情報収集・分析力の強化 ✓ 主要国政府の標準化担当者や海外専門家とも連携し、標準化動向を多角的に分析 ●インフラ整備とエコシステム拡大に向けた各種取組 ✓ 「デジタル田園都市国家インフラ整備計画」に基づきBeyond 5Gの導入に繋がるデジタル基盤の整備を着実に推進 ✓ 多様な主体が参画するフィールドトライアル型の研究開発を可能とするテストベッド環境を整備 ●海外市場の開拓・獲得に向けた各種政策支援 ✓ 将来的な市場獲得に向け、Beyond 5Gにも繋がる既に商用化された製品(OpenRAN関連製品、光伝送装置等)を今から海外展開して日本企業のフットプリントを拡大 ✓ JICT等の官民ファンド、JBIC、JICA、JETRO等との連携や、官民連携協議会を活用した情報共有を強化 ●国内の関連制度の整備 ✓ 国際動向等を踏まえ国内の周波数割当可能性や技術基準等を検討 国際標準化関係 一体的に推進 社会実装・海外展開関係 研究開発関係 ●民間企業による戦略的な開発に対する継続的な支援 ●エコシステムの拡大に必要となる共通的な領域における技術開発の推進 ✓ 2028年頃を目途に、オール光ネットワークの事業者間連携のための共通基盤技術を確立 ✓ 経済産業省による光電融合デバイスに関する技術開発と相互に連携 ●基礎的・基盤的な研究力の確保 ✓ NICTの第6期中長期計画(2026年4月〜)に向けて具体的な検討を今後開始 ✓ ICT分野の高度研究人材の育成支援で文部科学省・JSTと連携強化とともに、スタートアップに対する支援の輪を拡大 6 今後の取組 今後の取組について、総務省は、最終答申を受け、今後、具体的な戦略・行動計画を策定・公表するとともに、関係事業者と我が国の「戦略商品」ごとの計画をクローズドな形で作成・共有して取組を推進すべきとの提言がなされている。 令和6年版 情報通信白書 第II部 271