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A.2024年のきらめき3号を2024年11月に打ち上げるは2024年。
出典: 防衛省『令和7年版 防衛白書(前編)』2025年7月公表
第2節 わが国の防衛力の抜本的強化 信、測位などの各種能力の向上を通じて、宇宙作戦能力を強化していく。 情報収集については、情報収集衛星13や衛星コンステレーションをはじめとした民間衛星などを利用して多くの衛星画像を取得することにより、隙のない情報収集体制を構築する。特に、スタンド・オフ防衛能力の実効性を確保する観点から、目標の探知・追尾能力の獲得を目的とした衛星コンステレーションを2027年度までに構築する。 通信については、指揮統制などの情報通信に使用するため、防衛省が所有し、運用しているXバンド防衛通信衛星「きらめき1号」と「きらめき2号」に加え、通信所要の増大への対応や抗たん性強化のため、2024年11月に「きらめき3号」を打ち上げた。また、「きらめき」と通信可能な装備品や関連施設を拡充するため、受信機材の調達や地上局通信の広帯域化を行うほか、1号と2号の継承として2025年度から整備が開始される次期防衛通信衛星に搭載することを念頭に、抗たん性に対して抗たん性を有する技術などに関して実証試験を行う。 さらに、通信環境の改善などのため、米国製の衛星コンステレーションであるスターリンクを使用した試験運用を艦艇などで行っているほか、米国が主導し、衛星の通信帯域を共有して抗たん性の高い通信を行うための枠組みであるPATSへの参加に向けて、通信機器の整備や実証試験を行っている。 測位については、多数の装備品にGPS受信端末を搭載しており、精度の高い自己位置の測定やミサイルの誘導精度向上に不可欠なものとなっている。これに加え、2018年からサービスが開始された内閣府の準天頂衛星14システムも利用し、冗長性を確保することとしている。 また、防衛省は、周辺国が配備を進めるHGVを早期に探知・追尾する手段として、衛星コンステレーションによる宇宙からの赤外線観測が有効である可能性があると考えていることから、米国との連携の可能性を踏まえつつ、JAXAの新型宇宙ステーション補給機(HTV-X)で計画している宇宙実証プラットフォームを活用した赤外線センサーなどの実証試験を行うほか、高感度広帯域の赤外線検知素子などの将来のセンサーの研究を推進することとしている。 参照 1項(スタンド・オフ防衛能力の強化) (4) 宇宙空間の安定的な利用の確保のための取組 一部の国が、人工衛星を攻撃するキラー衛星や衛星攻撃ミサイル、電磁波による妨害を行うジャミング兵器などの対衛星兵器の開発を進めているとみられていることに加え、中国やロシアが行った対衛星破壊実験16によるデブリ(宇宙ゴミ)の急増や、各国による衛星コンステレーションの構築により、宇宙空間の混雑化が進んでいることから、SDA衛星の打ち上げによるSDA体制の確立と人工衛星などの抗たん性を強化していく必要がある。 これまで防衛省・自衛隊は、宇宙空間の安定的な利用を確保するための取組を進めており、その一環として、各国の衛星の運用状況や不審な衛星などの意図や能力を把握する宇宙領域把握(SDA)体制の構築に取り組んできた。引き続き、2026年度に予定しているSDA衛星の打ち上げや、SDA衛星を複数機で運用することの検討を含む各種取組を推進する。このほか、宇宙作戦の運用基盤を強化するための宇宙作戦指揮統制システムなどを整備していく。 また、衛星通信の抗たん性を高める技術の実証試験を行い、ジャミングなどの妨害行為に対する抗たん性を確保するほか、将来的な日米の宇宙システムの連携に向けて防衛省・自衛隊の宇宙関連システムに対するサイバーセキュリティを確保していく。加えて、相手の指揮統制・情報通信を妨げる能力を強化していく。 参照 図表III-1-2-9(宇宙領域把握(SDA)体制構築に向けた取組(イメージ)) 13 政府の情報収集衛星は、内閣府衛星情報センターにおいて運用されているものであり、防衛省は他省庁とともに、情報収集衛星から得られる画像情報を利用している。 14 通常の静止衛星は赤道上の円軌道に位置するが、その軌道を斜めに傾け、かつ楕円軌道とすることで、特定の一地域のほぼ真上の上空に長時間とどまることが可能となるような軌道に投入された衛星のこと。1機だけでは24時間とどまることができないため、通常、複数機が打ち上げられる。また、ユーザーのほぼ真上を衛星が通過するため、山や建物といった障害物の影響を受けることなく衛星からの信号を受信することができる。 15 特定の手段に不具合があった場合でも、それをカバーして本来の機能を維持するための予備の手段を持っていること。 16 中国は2007年、ロシアは2021年に地上からミサイルを発射し、衛星を破壊する実験を行った。この実験により無数のデブリが発生したことから、デブリの衝突...