資料3
資料56-1-2
情報通信審議会 一部答申(案)
諮問第 30 号
「社会環境の変化に対応した電波有効利用の推進の在り方」のうち
「周波数割当の在り方」(900MHz 帯を使用する新たな無線利用)及び
「無線局の免許制度等の在り方」(無線設備の認証制度の在り方)について
令和8年5月8日
目次
はじめに ................................................................... 1
第1章 検討の背景・経緯 ................................................... 2
1-1 検討の背景 ....................................................... 2
1-2 検討課題 ......................................................... 2
第2章
900MHz 帯を使用する新たな無線利用 ................................... 3
2-1 背景 ............................................................. 3
2-1-1 MCA 陸上移動通信の現状 .................................... 3
2-1-2 900MHz 帯を使用する新たな無線利用 ......................... 5
2-2 主な意見 ......................................................... 8
2-2-1 MetCom 株式会社の提案に対する意見 ......................... 8
2-2-2 株式会社 NTT ドコモの提案に対する意見 ..................... 10
2-2-3 有限会社プリシードの提案に対する意見 ..................... 12
2-2-4 Wi-SUN Alliance の提案に対する意見........................ 14
2-2-5 802.11ah 推進協議会の提案に対する意見..................... 17
2-2-6 一般社団法人特定ラジオマイク運用調整機構の提案に対する意見19
2-3
900MHz 帯の活用方策 .............................................. 21
2-4 今後の検討課題 .................................................. 22
第3章 無線設備の認証制度の在り方(別冊1) .............................. 24
第1節
検討の背景 ........................................................ 2
1.1 無線設備の認証をとりまく状況変化 ...................................... 2
1.2 検討の目的............................................................ 2
第2節
無線技術の進展を踏まえた新たな無線設備の認証の在り方 .............. 3
2.1 現状と課題............................................................ 3
2.1.1
国内認証制度の概要 ............................................ 3
2.1.2
ソフトウェア無線技術の進展と課題............................... 6
2.1.3
Open RAN 及び vRAN の進展と課題 ................................. 8
2.2 諸外国の認証制度..................................................... 12
2.2.1
日本及び諸外国の認証制度まとめ................................ 12
2.3 新たな無線設備の認証の在り方 ......................................... 14
2.3.1
ソフトウェアアップデートの認証審査の在り方.................... 14
2.3.2
Open RAN 及び vRAN の認証の在り方.............................. 20
2.3.3
その他の認証審査の在り方 ..................................... 23
第3節
現行の認証制度における課題への対応について ....................... 25
3.1 現状と課題........................................................... 25
3.1.1
無線設備や組込製品の多様化に伴う対応困難なケースの発生 ........ 25
3.1.2
電子商取引(EC)販売の増加.................................... 26
3.2 技適マークの表示を確認できないことの影響 ............................. 28
3.3 今後の取組の方向性................................................... 28
3.3.1
技適マークの表示方法の改善に向けた取組........................ 29
3.3.2
技術基準適合性が確認できない製品の流通抑止に向けた取組 ........ 29
第4節
今後の進め方 ..................................................... 31
用語集 .................................................................... 32
技術等 .................................................................. 32
法規等 .................................................................. 34
団体等 .................................................................. 34
参考資料(別冊2) ......................................................... 1
はじめに
情報通信審議会 情報通信技術分科会 電波有効利用委員会(主査:藤井
威生 電
気通信大学先端ワイヤレス・コミュニケーション研究センター教授。以下「委員会」と
いう。)は、令和7年諮問第 30 号「社会環境の変化に対応した電波有効利用の推進の在
り方」について、令和7年3月から検討を開始するとともに、検討事項のうち、無線設
備の認証分野における重要課題や優先して実施すべき政策課題等について同年7月に
「無線設備の認証の在り方検討作業班」
(主任:梅比良 正弘 南山大学理工学部教授。)
を設置し、専門的な見地から具体的かつ集中的な検討を行った。本一部答申は、委員会
における検討の結果を取りまとめたものである。
1
第1章
検討の背景・経緯
1-1 検討の背景
我が国は、他の主要先進国に先駆けて人口減少・少子高齢化に直面しており、生産年
齢人口が減少する中にあっても持続的な経済成長を実現するための生産性の向上に取
り組むことが喫緊の課題である。また、令和6年能登半島地震などの大規模な災害が頻
発する中、災害に強い強靱な社会システムを構築することも大きな課題である。
携帯電話に代表されるように、電波を使ったシステムやサービスは、すでに国民生活
や経済活動に深く浸透しているが、自動運転やスマート農業、遠隔医療など、電波のよ
り一層の活用を徹底して進めることで、平時・災害時を問わず、国民生活を便利で安全・
安心なものにするとともに、地域の課題解決や新たな市場の創出を通じた経済成長の源
泉となる可能性を持っている。
他方で、電波は有限の資源であり、電波の活用の進展に伴い電波資源はひっ迫するた
め、電波の利用状況やニーズ、電波に関する最新の技術トレンドを踏まえて、周波数の
割当てや周波数の移行・再編・共用を適正かつ効率的に実施するなど、電波法(昭和2
5年法律第131号)の目的である電波の公平かつ能率的な利用を確保することがます
ます重大となる。
このため、社会環境の変化に迅速かつ柔軟に対応し、電波の公平かつ能率的な利用を
通じて国民生活の利便性向上、地域の課題解決及び持続的経済成長を実現するため、国
が取り組むべき電波の有効利用の推進の在り方について包括的に検討することが必要
であることから、令和7年2月に「社会環境の変化に対応した電波有効利用の推進の在
り方」として諮問された。
本一部答申は、周波数割当の在り方(900MHz 帯を使用する新たな無線利用)に関する
検討及び無線局の免許制度等の在り方に関する無線設備の認証の在り方検討作業班に
おける検討の結果を取りまとめたものである。
1-2 検討課題
委員会においては、後述する背景等も踏まえ、社会環境の変化に対応した電波有効利
用の推進の在り方に関する検討課題として、以下の項目について報告を取りまとめるこ
ととした。なお、これらの検討課題のうち、電波環境分野の在り方、価額競争の実施方
法に関する検討については、特に早急な対応が求められたことから先行的に議論を行い、
電波環境分野の在り方については令和7年9月、価額競争の実施方法に関する検討につ
いては同年 12 月に情報通信審議会の一部答申として取りまとめたところである。
(1) 電波有効利用の推進に関する基本的方向性
これまでの議論の蓄積も踏まえつつ、電波の利用状況やニーズ、電波に関する
2
最新の技術トレンドを勘案して、2030 年代を見据えた中長期的な方向性を検討
する。
(2) 周波数割当の在り方
ひっ迫する電波の利用状況等を踏まえた周波数割当の基本的方向性について
検討するとともに、共用技術の進展等を踏まえた新たな周波数割当の手法など、
これからの社会における電波利用ニーズに的確に対応した周波数割当方策の在
り方について検討する。
(3) 無線局の免許制度等の在り方
無線技術の進展等を踏まえ、混信が生じないような仕組みを担保しつつ、簡素
で柔軟かつ迅速な免許制度、無線従事者資格制度、技術基準適合証明制度の在り
方について検討する。
(4) 無線を利用したビジネス促進の在り方
ワイヤレスインフラの効果的・効率的な整備や、高い周波数帯を含めた産業利
用の促進など、無線を利用したビジネスの社会展開を円滑に進めるための方策の
在り方について検討する。
(5) 電波の利用環境の在り方
電波の利用状況の変化等を踏まえ、意図せず発射される混信等の増加に対応す
るための電波監視の在り方や、人体に対する電波の安全性に関する研究の方向性
など、無線システムが安心して利用できる環境を確保するための方策の在り方に
ついて検討する。
(6) その他必要と考えられる事項
電波の公平かつ能率的な利用を確保するために必要な共益費用に係る電波利
用料制度の在り方等について検討する。
第2章
900MHz 帯を使用する新たな無線利用
2-1 背景
2-1-1
MCA 陸上移動通信の現状
(1)MCA の概要
MCA(Multi Channel Access)陸上移動通信は、一般社団法人又は一般財団法人が
開設する中継局を介し、複数の通信チャンネルを多くの利用者が共用しながら通信を
行う自営無線である。MCA 陸上移動通信は、1 つの中継局が半径約 20km から 40km 程
度の広いゾーンをカバーし、輻輳が少なく、一斉通信・グループ通信が可能であるこ
となどから、災害対応や BCP 対策を中心に業務連絡を行うための無線システムとし
て、1982 年にサービスの提供が開始されて以降、主に地方公共団体や運輸事業者等
に利用されてきた。
3
図 2-1
MCA 陸上移動通信のイメージ
現在は、一般財団法人移動無線センター(以下「MRC」という。)により 800MHz 帯
「デジタル MCA」サービス及び「MCA アドバンス」サービスの 2 つのサービスが提供
されている。サービスごとの無線局数及び免許人数の推移を表 2-1 に、900MHz 帯の
使用状況を図 2-2 に示す。
表 2-1 MCA 陸上移動通信の無線局数・免許人数の推移
デジタル MCA
陸上移動中継
局
令和元年度
令和 3 年度
令和 5 年度
130 局
129 局(▲1 局)
128 局(▲1 局)
1者
1者
1者
137,277 局(▲9,859
124,541 局(▲12,736
局)
局)
5,237 者(▲475 者)
4,684 者(▲553 者)
64 局
120 局(+56 局)
1者
1者
390 局
5,194 局(+4,804 局)
6者
170 者(+164 者)
デジタル MCA
147,136 局
陸上移動局
5,712 者
高度 MCA
陸上移動中継
-
局
高度 MCA
陸上移動局
-
出典:令和 5 年度電波の利用状況調査の調査結果を元に作成
4
図 2-2 900MHz 帯の使用状況
(2)MCA サービスの変遷
800MHz 帯「デジタル MCA」サービスは、それまでの「アナログ MCA」サービスの高
度化等を図るため、2003 年 10 月にサービスが開始されたものであり、現在ではサー
ビス開始から 20 年が経過している。800MHz 帯「デジタル MCA」サービスには第二世
代携帯電話に相当する技術が用いられており、すでに機器の製造が終了していること
から、保守、維持管理を含め、運用の限界を迎えている。
このような状況を踏まえ、2017 年 10 月から 2018 年 5 月にかけて、情報通信審議
会における「900MHz 帯自営用移動通信システムの高度化に関する技術的条件」の検
討を経て、2019 年 4 月に高度 MCA 陸上移動通信の制度化が行われた。高度 MCA 陸上
移動通信は、当時、携帯電話等の国際標準規格として広く利用されていた LTE 方式を
用いたシステムであり、2021 年 4 月に MRC が「MCA アドバンス」としてサービスの提
供を開始した。
その後、機器の製造終了に伴う 800MHz 帯デジタル MCA サービスの安定的な維持継
続が困難であるとして、2023 年 11 月には、MRC から 2029 年 5 月末でのサービス終了
が公表されている。また、これを受け、2025 年 1 月に改正された周波数割当計画にお
いて、デジタル MCA 陸上移動通信用としての周波数(850-860MHz 及び 930-940MHz)
の使用期限は、2029 年 5 月 31 までとされた。
さらに、800MHz 帯「デジタル MCA」サービスの高度化システムとして 2021 年 4 月
にサービスが開始された「MCA アドバンス」サービスは、携帯電話網を活用した廉価
な IP 無線の利用拡大、利便性の高い衛星通信システムの普及、2024 年 4 月より開始
された公共安全モバイルシステムなど、MCA 無線を始めとする自営無線を取り巻く環
境が大きく変化する中で、加入者数が当初の想定を大幅に下回り、事業改善の見通し
が立たないとして、2024 年 7 月には、MRC から 2027 年 3 月末をもってサービスを終
了することが公表された。
2-1-2
900MHz 帯を使用する新たな無線利用
(1)総務省における調査の実施
MRC が 2024 年 7 月に「MCA アドバンス」サービスの終了を公表した後、2024 年 12
月に総務省が公表した周波数再編アクションプラン(令和 6 年度版)では「高度 MCA
無線通信システムについて、令和9年3月末をもってサービスを終了するとの発表が
あったことを踏まえ、代替可能なシステムへの移行を促進するとともに、サービス終
了後の周波数の活用方策について検討していく。
」とされた。
5
総務省は、この検討に資することを目的として、2025 年 8 月から 10 月にかけて
900MHz 帯を使用する新たな無線利用に係る調査を実施した。具体的には、デジタル
MCA 陸上移動通信の帯域を含む 890-900MHz、928-945MHz の周波数帯について、①高
度 MCA 陸上移動通信に係る参入希望調査、②3GPP 技術使用に準拠した移動通信シス
テムの提案募集、③新たな無線利用に係る具体的なシステムの提案募集の 3 つの区分
で調査等が行われた。
総務省による調査の結果、以下に示す 7 者から 8 件の提案があった。提案書を参考
資料 1 に示す。
①
高度 MCA 陸上移動通信に係る参入希望
・
②
MetCom 株式会社
3GPP 技術使用に準拠した移動通信システムの提案
・
株式会社 NTT ドコモ
・
楽天モバイル株式会社
③
新たな無線利用に係る具体的なシステムの提案
・
有限会社プリシード
・
Wi-SUN Alliance
・
MetCom 株式会社
・
802.11ah 推進協議会
・
一般社団法人特定ラジオマイク運用調整機構
(2)委員会におけるヒアリングの実施
900MHz 帯の活用方策の検討に当たって、委員会では、提案者からのヒアリングを実
施することとした。この際、統一的な観点によるヒアリングを行うため、以下のとお
りヒアリングの観点を整理したうえで、提案者に対してヒアリングへの対応を依頼し
た。
○
ニーズ
具体的なニーズや用途、利用主体が明確か。
○
実現可能性
サービスやシステムの提供主体、サービスやシステムの継続性、インフラ構築
や端末の普及策、標準化・規格化への対応について実現可能性が高いか。
○
社会的な効果
具体的なニーズや用途、利用主体が明確か。
○
技術的な要素
他システムでの代替可能性はないか、技術的性能や希望する周波数範囲は妥当
なものか、実装上の課題はないか。
委員会における提案者からのヒアリングは、第 9 回会合と第 10 回会合の 2 回に分
6
けて実施した。2026 年 1 月 7 日に開催した第 9 回会合では MetCom 株式会社及び株式
会社 NTT ドコモから、1 月 19 日に開催した第 10 回会合では有限会社プリシード、WiSUN Alliance、802.11ah 推進協議会及び一般社団法人特定ラジオマイク運用調整機
構から、それぞれヒアリングを行った。ヒアリング資料を参考資料 2 に示す。
なお、楽天モバイル株式会社は、検討の結果、携帯電話用周波数としての利用は非
常に困難であるとして、ヒアリングの実施前に提案を取り下げている。
ヒアリングを実施した 6 者の提案については、図 2-3 に示すとおり、周波数を軸と
して以下の 3 つに類型される。
①
主に高度 MCA 陸上移動通信の帯域の使用を希望するもの
MetCom 株式会社(拡張帯域を除く部分)
、株式会社 NTT ドコモ、
一般社団法人特定ラジオマイク運用調整機構(第二希望の帯域)
②
主にデジタル MCA 陸上移動通信の帯域の使用を希望するもの
Wi-SUN Alliance、802.11ah 推進協議会、MetCom 株式会社(拡張帯域部分)、
一般社団法人特定ラジオマイク運用調整機構(第二希望の帯域を除く部分)
③
両方の帯域にまたがった使用を希望するもの
有限会社プリシード
図 2-3 提案の概要と提案周波数帯
7
2-2 主な意見
900MHz 帯を使用する新たな無線利用については、本委員会の議論において、以下の
ような意見があった。
2-2-1
MetCom 株式会社の提案に対する意見
<構成員からの主な意見>
〇
ニーズ
高度化 MCA としてのサービスを引継ぎ、かつ使い勝手を良くしてユーザ数を確保
しようという提案であり、災害時の通信強靭化に役立ちつつ現在の弱点を克服しよ
うという提案と考える。現在の高度化 MCA 自体のサービスが赤字で撤退しようと
いう段階で、本当にユーザが確保できるのかについての懸念は残るが、デジタル
MCA、高度化 MCA 双方のユーザの代替手段として機能するなら価値はある。
行政機関及び民間インフラ事業者の災害時通信手段として、輻輳のない通信を確保
するニーズは明瞭であるが、平時の通信手段としてのニーズは限定的である。
本提案は、従来 MCA 利用者(自治体、ライフライン、交通、医療等)の災害時・非
常時における自営閉域通信ニーズを的確に捉えている。その一方で、単なる MCA 代
替に留まらず、LTE/5G 技術を用いた「ローカル 5G 的利用形態」として再定義し得
る点に新規性がある。特に、公衆網ではカバーしにくいナローバンド・高信頼・低遅
延の業務通信というニーズは、既存ローカル 5G(Sub-6/ミリ波)とは異なる市場セ
グメントを形成し得る。利用主体は主に公共・インフラ分野に限定されるが、その分
ニーズは明確かつ継続性が高いと評価できる。
MCA のサービス終了に伴う後継のサービス、特に公共分野におけるニーズを見込ん
でいる。災害時無線としての利用を想定しており、災害時のインフラとして機能す
る意義がある。ただし、他のサービスで代替が可能な側面もある。
MCA 無線の既存ユーザー向けに発展形として新しいサービスを提供するという点
には納得感があった。
デジタル MCA 終了後の代替という明確かつ喫緊のニーズがある。公共・防災用途に
限定され、利用主体が極めて明確。
〇
実現可能性
ソフトバンクの協力を得て、コストをあまりかけずに質の良いサービス展開ができ
れば継続性は高いと考える。どこまで既存端末が使えるのかについてははっきりし
ないところもあり、本当に端末の価格が低廉化されるのかどうは懸念点として残る。
既存の基地局に加えて、小ゾーン中継局におけるソフトバンク基地局の活用など網
構築について初期投資を抑え実現可能性は高い。また、高価な専用端末ではなく汎
用スマートフォンの利用が可能となり普及上の課題であった端末コストの課題解決
方法は現実的と思われる。
8
移動無線センター、ソフトバンク、MetCom という既存インフラ・運用ノウハウを
有する主体の連携は、短中期の実装可能性を高めている。既存 MCA 拠点および携帯
基地局を活用する構成は、新規投資を抑えつつ全国展開を狙える現実的な設計であ
る。一方で、本提案が「ローカル 5G の一形態」として成功するためには、単なる国
内制度対応に留まらず 3GPP 標準との関係整理や、ガードバンド利用に関する国際
的な説明可能性が不可欠である。これらが整理されれば、ローカル 5G の新しい成功
パターン(狭帯域・高信頼型)として位置付けられる可能性がある。
高度 MCA 跡地を引き続き MCA として利用するためサービスの継続性がある。ソ
フトバンク社のモバイル通信網とは分離して独立に運用するという話ではあるが、
万一 MetCom 社が撤退するなどした場合に、ソフトバンク社が事実上周波数帯を使
い続ける懸念がある。電波干渉の影響を受けずに市販のスマートフォンが利用可能
であれば、
(また、新たに端末を購入する必要がないということであれば、)実現可能
性は高い。
新高度 MCA 網内は、ソフトバンク網に障害があっても、コア設備が独立しているか
ら大丈夫という回答だったが、本当に影響が皆無なのかよくわからなかった。新設
財団ではなく、ソフトバンクが単体で運営してもよいのではないかと思った。
〇
既存 MCA 基盤と運用実績を活用。事業体制も具体的で明確。
社会的な効果
災害時の公共ユーザ向け無線としての価値は十分あると考えられ、セルラシステム
との併用で普段の業務から災害時の業務まで一貫して使えるサービスが提供できる
点は評価できる。適切な数のユーザを確保できるかどうかが、周波数が有効に使わ
れるかのポイントになると考える。
災害発生時の有用性の観点からは社会への貢献は高い。また、気候変動等の影響に
より、災害が多発している昨今、災害時の通信手段の確保は重要である。一方、平常
時に利用されていない通信手段がいざ災害時に十分に効果を発揮するかというと、
若干の疑問がある。平時の利用について、更なるニーズ開拓の必要性がある。
防災・減災・BCP の観点での社会的貢献は極めて大きく、公衆網輻輳時の代替通信
手段としての価値は実績に裏付けられている。経済効果については、スマートフォ
ンや公衆 5G のような大量市場ではないものの、高信頼通信を必要とする公共・産業
分野における持続的なニッチ市場を形成し得る。特に、本来ガードバンドとして扱
われてきた周波数を、限定用途・限定条件で高度利用するモデルは、周波数有効利用
の観点で示唆に富む。成功すれば、「ガードバンド×ローカル 5G」という日本発の
制度・技術モデルを国際的に提示できる可能性がある。
災害時のインフラとして機能する意義がある。ただし、他のサービスで代替が可能
な側面もある。MCA しか利用できない組織や地域というものがあるのであれば、社
会的効果は大きいが、そのような組織や地域が存在しているわけではない。小ゾー
ンはソフトバンク社の基地局を活用することが前提となっており、基地局の強靭性
9
という点では同社の携帯電話網と共通する部分がある。
MCA 相当のサービスは、他の選択肢もいろいろある中で、既存ユーザーが新高度
MCA をどの程度渇望しているのか、よくわからなかった。
〇
防災・BCP 用途として社会的意義が非常に高い。
技術的な要素
公共モバイルシステムが代替の候補となると考えるがコアネットワークがセルラと
分離ができていないこと、MVNO 利用のため、帯域の保証がない所を考えると、今
回のシステムに一定の価値はあると考える。
公衆網からの独立性に特徴があり、他システムでの代替可能性は乏しいと思われる。
音声・低速データ・同報といった用途においては、携帯電話網や IP 無線では完全に
代替できない特性(耐輻輳性・自営閉域性)を有する。技術的に見ると、ナローバン
ド LTE/5G をガードバンド近傍で安定運用する試み自体が先行事例の少ない挑戦的
テーマである。RB 制限や干渉対策を前提とした実装は可能だが、その制約条件を踏
まえた現実的なサービス設計が成功の鍵となる。この点を明確に整理できれば、従
来のローカル 5G とは異なる技術的ポジションを確立できる可能性がある。
MCA 終了以降の代替策としては、IP 無線、携帯電話、衛星、業務用無線、簡易無線
といった複数の選択肢の組み合わせが考えられる。電波干渉の影響を受けずに市販
のスマートフォンが利用可能であれば、
(また、新たに端末を購入する必要がないと
いうことであれば、)実現可能性は高い。
災害時耐輻輳・閉域通信は公衆網での代替が困難。
2-2-2
株式会社 NTT ドコモの提案に対する意見
<構成員からの主な意見>
〇
ニーズ
IoT 用途に利用するという形での提案とはなっているものの、具体的なユーザ像や
サービス内容までは詰められていないように思われる。上りの帯域が限定的なこと
もあり、IoT 用途だとしてもかなり活用は難しいのではと懸念する。
携帯電話用としては、屋内浸透性の高い周波数帯であり、人口密集地の周波数容量
の逼迫緩和のニーズに応える提案である。他方、IoT での利活用については、想定さ
れているニーズが抽象的である。
都市部における屋内トラヒック増加に伴う 1GHz 以下帯域の容量逼迫という課題認
識は、携帯電話事業者として理解可能である。利用主体は既存の携帯電話利用者全
体であり、ニーズ自体は広く一般的である。一方で、本提案は既存携帯電話網の容量
補強という事業者内部の最適化ニーズが中心であり、新たな社会的利用主体や新規
ユースケースを明確に提示しているとは言い難い。IoT 用途(RedCap / eRedCap)
についても言及されているが、なぜ本帯域でなければならないのかという必然性は
十分に具体化されていない。
10
カバレッジ帯域における逼迫度の緩和としての利用。IoT アプリケーション(Red
Cap/eRed Cap)としての利用。
技術的な困難があるものの今後長期的に考えて手を挙げたとのことなので、ニーズ
という面では説得力に欠けた。
〇
通信品質向上という普遍的ニーズだが、個別用途はやや包括的。
実現可能性
ドコモ以外の携帯電話事業者からの提案が無いというところを見ても携帯電話とし
ての利用は限定的になるのではと考えられ、すぐにこの帯域を利用したいというモ
チベーションが無さそうであり、実際にこの周波数を利用してのサービス開始まで
時間がかかるのではないかと懸念する。
IoT 利用の場合の実現可能性がイメージしづらい。
3GPP バンド n8 に沿った 5MHz×2 構成を前提としており、標準化・端末エコシス
テムの観点では実現可能性は高い。NTT ドコモ自身が全国規模の基地局網を有して
いるため、事業者単独での導入実行力は非常に高い。しかし、ガードバンド近傍の活
用に伴い、端末送信スプリアス抑制、リソースブロック数制限、小セル化・サイトエ
ンジニアリングといった追加的な設備投資・運用負荷が必要であることが資料中で
示されている。この点から、
「既存基地局をそのまま活用できる」という印象に比べ、
実際の導入コストと運用複雑性は小さくない可能性がある。本提案は LTE/NR
(RedCap/eRedCap を含む)を前提とした携帯電話システムの活用であり、現状こ
れらの IoT 向け携帯電話チップセットは海外ベンダーが寡占している。日本企業は
モデム SoC や RF フロントエンド等の中核レイヤを担っておらず、周波数再編によ
っても国内サプライチェーンの中核的な付加価値創出には直結しにくい。
カバレッジ帯域における逼迫度の緩和としての利用は、利用者数の収容力の向上が
見込まれる。
既存の全国インフラ・端末・国際標準に完全に適合。6 つの提案の中で最も不確実性
が小さい。
〇
社会的な効果
現在の携帯電話ネットワークに加えてこの帯域が加わることによる貢献は極限定的
ではないかと考える。
干渉影響の排除のため、ガードバンドを置くこととなり、この周波数をこの事業者
に割当てする効果が限定的になると思われる。
都市部屋内における通信品質改善は、既存携帯電話利用者の利便性向上という社会
的効果をもたらす可能性がある。一方で、本提案は既存モバイルサービスの延長線
上に位置づけられ、周波数再編によって新たな産業分野や市場を創出する効果は限
定的と考えられる。IoT 向けナロー通信についても、既存 Sub-6GHz 帯や他の IoT
無線方式との差別化が明確でないため、新規市場創出効果の定量的説明が不足して
いる。周波数有効利用という観点では一定の合理性はあるものの、同帯域を他用途
11
(公共・産業・ローカル網等)に割り当てた場合との比較検討が必要である。
カバレッジ帯域における逼迫度の緩和としての利用は、利用者数の収容力の向上が
見込まれる。
より切迫したニーズがある事業者を優先してもよいのではないかと思った。
全国規模での通信品質向上による、大きな経済波及効果が期待できる。
〇
技術的な要素
現在サービスを行っている基地局にこの周波数を追加するという話であったが、周
波数離隔が 5MHz しかない中で、基地局からの大電力送信が行われている横でこの
上り信号を受信するのはかなり無理があるのではないかと考える。アンテナ増設と
フィルタで何とかなるという回答であったがサービス内容がそこまでしてこの帯域
を利用するほどのものになっていないのではと懸念する。
干渉影響の排除のため、ガードバンドを置くこととなり、この周波数をこの事業者
に割当てする効果が限定的になると思われる。
5MHz×2 という帯域幅での LTE/NR 運用は技術的に成立しており、標準準拠とい
う点では妥当である。しかし、容量対策としては、1GHz 超帯域の追加割当、屋内基
地局増設、Wi-Fi オフロードなど既存の代替手段が既に存在しており、本帯域でなけ
ればならない技術的必然性は相対的に弱い。端末送信スプリアス抑制のための RB 制
限やフィルタ設計の違いは、既存携帯電話網とは異なる RF 設計・運用を要求するも
のであり、単純な流用では対応できない。その結果、得られる容量増加に対して、設
備投資・運用コストの増分が見合うかどうかは慎重な評価が必要である。
端末及び基地局の電波の干渉を抑えることが現実的に可能であるかが重要となる
(端末間干渉:高度 MCA 帯域の送信が 800MHz 帯の受信に与える影響、基地局間
干渉:800MHz 帯の送信が高度 MCA 帯域の受信に与える影響)。
3GPP 準拠であり、既存端末・設備を活用した対応が可能と考えられる。
2-2-3
有限会社プリシードの提案に対する意見
<構成員からの主な意見>
〇
ニーズ
工場向け自営ネットワークという概念はわかるが、このような通信をなぜ利用した
いのかの具体性があまりない。
製造現場での混信を回避した音声だけではないデータ通信可能な高度な通信のニー
ズは高い。
製造現場において音声に加えてメッセージ・画像・動画が必要になっているという
問題意識自体は理解可能である。しかし、本提案で想定している用途(製造工場構内
通信)は、既に Wi-Fi、Private LTE/5G、業務用 IP 無線等で広く対応可能な領域で
あり、900MHz 帯でなければならない必然性は明確ではない。利用主体は「日本の
あらゆる製造工場」と非常に広く設定されている一方で、どの規模・どの業種・どの
12
通信要件を満たす必要があるのかが定量的に示されていない。既存の 1mW 陸上移
動局の課題を起点としているが、それを全国的な新周波数割当で解決すべきニーズ
かどうかの整理が不十分である。
工場内のトランシーバ利用。従来は音声の伝達を行っていたが、今後は、音声、デー
タ、メッセージ、画像の送信を行うことを考えている。
現場での課題は具体的なものの、ユースケースが製造業構内通信という限定的な領
域にとどまっている。
〇
実現可能性
海外で導入されているシステムを日本へ持ってくることはできると考えるが、工場
内などに自営でこのようなシステムを導入する企業が多数あるとは思えず、実現さ
れても非常に少ないユーザが使うことになりかねない。
専用端末の開発を行うとのことであり、開発期間(2 年)は長期にわたるものではない
が、普及のために必要と思われる条件(汎用性・低コスト・ユーザビリティ等)を満
足させるかどうか未知数である。
提案では、FCC/CE マーク端末を日本でそのまま利用可能とする制度改正を前提と
しており、現行の技術基準適合証明(技適)制度を大きく否定する内容になってい
る。無線機器・中継装置を「原則非検定」とする運用は、混信防止・周波数秩序維持
の観点から実現可能性が低い。提供主体を企業・団体・個人とし、財団や通信事業者
を介さないとする構成は、長期的な運用責任・障害対応・制度的安定性の担保が困難
である。標準化・国際規格との整合性について具体的な説明がなく、日本独自仕様・
日本独自運用に陥る可能性が高い。
すでに海外製品が存在しているが、日本のメーカーとして新たに製品開発を行うこ
とを想定している。製品開発はこれからで、2 年程度を見込んでいる。
機器開発が 2 年かかるというやりとりからしても、実現性は低く、あまり現実的な
提案とは思えなかった。
非検定・技適不要を前提とする制度要望が強く、実現時期・方法にも不透明さが残
る。
〇
社会的な効果
単に基地局制御の音声やメッセージ送信程度の自営システムとなるようであり、社
会的な効果は少ない。周波数利用効率的にも非常に低いものとなることが想定され
る。
製造 DX に伴い製造現場で用いられる通信手段については、より高度化が求められ
ていることから、一定の市場規模が想定しうる。
製造業の GDP 規模や工場数を示して社会的意義を強調しているが、本提案による通
信方式の導入が、どの程度生産性や競争力向上に寄与するのかの因果関係が示され
ていない。中小企業でも導入可能な低コストを主張している一方で、周波数という
希少な公共資源を割り当てる社会的合理性の説明としては不十分である。市場規模
13
や経済効果については定量的な試算がなく、既存無線・既存 IP ネットワークからの
単なる置き換えに留まる可能性が高い。周波数有効利用の観点では、狭帯域・低効率
な F1E/FSK 方式を前提とした構成は、必ずしも効率的とは言えない。
国内製品を開発できるのが理想ではあるが、すでに海外製品が存在しているという
ことであれば、一から改めて開発するよりも、海外製品を利用した方が、迅速かつ低
コストで実現可能であり、効率的である可能性がある。
〇
製造業生産性向上への寄与は明確だが、範囲は極めて限定的。
技術的な要素
現状の携帯ネットワーク、ローカル 5G などで代用可能と考える。
携帯電話網の活用による代替も可能と考えられる。
提案方式は 4 値 FSK、12.5kHz 間隔、1W ERP 以下という、既存の業務用デジタル
無線(NXDN 等)と本質的に同一の技術であり、新規性は乏しい。画像・動画利用
を想定している一方で、提示されている技術仕様では帯域的に対応困難であり、主
張と技術内容が整合していない。送信・受信周波数が 895MHz 帯と 930MHz 帯に分
かれる構成や、多数の中継器・回線補償装置を前提とする設計は、混信・相互変調・
設置管理の面でリスクが高い。同様の用途は、Wi-Fi、Private LTE/5G、既存業務用
無線、さらには有線ネットワークで十分代替可能であり、900MHz 帯という希少帯
域を新たに割り当てる技術的必然性は低い。
携帯電話網を利用した IP 無線でも実現可能であるように思われる。狭帯域での利用
であることに比してガードバンドが広く、提案のままであると電波利用効率に懸念
がある。
中継装置の認証について技術基準適合証明は取得しない、という点が気になった。
他自営無線・ローカル 5G 等との比較整理が不十分。
2-2-4
Wi-SUN Alliance の提案に対する意見
<構成員からの主な意見>
〇
ニーズ
具体的なニーズがあることは認識できたが、この帯域まで広げる必要がどこまであ
るかについては疑問が残る。自営系システムとなるため、導入の速度は、システムの
価格と導入のしやすさにかかってくるものと考える。
スマートメーター以外の利用方法については、十分に開拓の余地があるが、国内に
おいて、現段階では、具体的な検討段階に至っているとは言い難い。
スマートメーター分野を中心とした既存 Wi-SUN FAN(低速版)の利用実績は明確
であり、ユーティリティ事業者を中心とする従来ニーズ自体は具体的である。一方、
本提案の核心である OFDM 高速版(最大 10.8Mbps)を必要とする新規ニーズにつ
いては、用途ごとの通信要件(帯域・遅延・信頼性)が十分に切り分けられていない。
特に、画像・映像・高度制御を含む用途は、従来 Wi-SUN が想定してきた「低速・
14
高信頼・周期通信」の枠を超えており、Wi-SUN FAN が担う必然性が明確ではない。
結果として、既存スマートメーター基盤の延長ニーズと、新規高速 IoT ニーズが混
在しており、900MHz 帯拡張の必然性がやや曖昧になっている。
スマートメーターでの利用に加えて、自動運転など、様々なセクターへの展開を視
野に入れている。周波数ホッピングには連続した帯域が必要である。
スマートメーター用の帯域がひっ迫しているのかについては、はっきりとした言及
がなかった。
〇
スマートメーター等の既存実績を基盤に、拡張ニーズが整理されている。
実現可能性
サービス事業者を作ってサービスを行うようなシステムにはならないと考えられ、
自営システムでどこまで中速伝送の需要があるかに依存するのではないかと考える。
ユースケース次第といえる。
IEEE 802.15.4g を用いた従来 Wi-SUN FAN については、標準・認証・端末供給の
面で一定の成熟度がある。しかし、本提案の中心である OFDM 版(802.15.4x/4ad、
4MHz)については、商用成熟度がまだ低く、2025 年以降の立ち上がりを前提とし
た不確実性が大きい。「ソフトウェア変更のみで周波数対応可能」との説明は、SoC
レベルの話に留まり、無線モジュール製品では RF フロントエンド(SAW/BAW、PA、
アンテナ)の再設計が必要となる可能性が高い。928–940MHz 帯は国際的に調和し
た Wi-SUN OFDM 利用帯域ではなく、日本専用仕様のモジュール・SKU が発生す
るリスクが高い。国内に 802.11/OFDM 系無線チップを主導的に供給できるベンダ
ーが存在しない現状では、端末供給・継続性の観点で海外ベンダー依存が強まる。
Wi-SUN-FAN は、東京電力において 2000 万台導入済み、海外でも普及しており、
チップ単体で様々な周波数に対応が可能との説明があった。
928MHz を超える帯域の国際的な周波数ハーモナイズについて、米国の 902–
928MHz、欧州の 863–870MHz、日本の 920–928MHz など、国や地域ごとに周波数
の割り当てが異なるため、世界共通の単一帯域は存在しないが、各国バンド差を吸
収した相互接続可能な仕組みを整備しているとの説明があった。
〇
国際標準・認証制度・端末流通が既に確立されている。
社会的な効果
一定の社会への貢献は期待できるが、免許の必要性や運用条件によるところも大き
いと考える。この提案を採択候補とする場合は、11ah システムや高度化 MCA or 携
帯電話システムとの共用条件の技術検討を行ってから判断するのが良いのではと考
える。
スマートメーターによる共同検針そのものに大きな意義があるが、それにとどまら
ず、これを応用して、スマートシティ分野への新たな分野での一定の市場規模を実
現できるかどうかで結論が左右される。
レジリエンス強化、脱炭素、スマートインフラといった方向性自体は、政策目標との
15
整合性はある。しかし、高速化(10Mbps 級)によって従来 Wi-SUN では不可能で
あった社会的価値が何であるのかが定量的に示されていない。市場規模・経済効果
の多くは提案者推計に依存しており、高速 OFDM 版 Wi-SUN が新たに創出する付
加価値と、既存技術からの単なる置き換え効果が十分に区別されていない。20MHz
規模の帯域を免許不要用途として割り当てることについて、他用途(公共・産業・ロ
ーカル網等)との機会費用比較が整理されていない。
スマートメーターだけでなく、自動運転など、様々なセクターへの展開を視野に入
れており、潜在的な可能性がある。周波数ホッピング等の技術により、電波干渉を低
減しつつ高密度な機器配置が可能となる結果、多数の通信経路を構築することがで
き、単一ルートに障害が発生した場合でも自動的に迂回経路を形成し、停電・断線・
機器故障時においても通信を継続することが可能であり、レジリエンス向上に直接
的に寄与するとの説明があった。
遅いが安いという通信規格は、IoT 機器向きであり、100 倍速くなるなら、IoT 機器
には不向きと思ったが、将来的には大量データを処理する利用方法もありうると理
解した。
エネルギー・インフラ・自治体 DX への横断的波及に期待が持てる一方、既存 920MHz
帯との関係整理が前提となる。
〇
技術的な要素
現行の Wi-SUN に加えてどこまで拡張帯域が必要かは不明確な点が多い。11ah や
他システムとの共用可能性についてしっかりと共用検討してからこの方式を追加す
るかどうかを判断した方が良いものと考える。
連続した周波数帯を確保してホッピングを行うことの必要性や他の帯域では意義が
乏しいことの説明は納得できるものであった。
最大 10.8Mbps(4MHz)の Wi-SUN FAN OFDM は、従来 Wi-SUN と比べれば高
速であるが、マルチホップ・CSMA・免許不要運用を前提とすると実効スループット
は限定的である。エリア集約・バックボーン的用途としては、指向性無線、Private
LTE/5G、有線バックホール等で十分代替可能であり、Wi-SUN FAN で担う技術的
必然性は必ずしも高くない。928MHz 近傍で 4MHz 連続 OFDM 通信を想定してい
るが、同条件で実運用されている国・地域は現実的に存在せず、国際的連続性は乏し
い。RF フロントエンドの再設計、フィルタ差分、モジュール専用化は、実装コスト・
歩留まり・SKU 増加の観点で無視できない技術的課題である。
既存の IoT 用周波数の利用密度について、非公開情報ではあるが、一定の説明があ
った。高速なデータ伝送としては携帯電話網も候補になりうると思われるが、WiSUN の優位性として、メッシュネットワークを自律的に構築できること、相互接続
性が保証されていること、携帯電話の回線利用料が不要となることなどから、大規
模かつ堅牢な IoT ネットワークを構築可能との説明があった。
連続した周波数として活用することが可能と思われた。
16
長距離・低消費電力 IoT として成熟した技術。
2-2-5
802.11ah 推進協議会の提案に対する意見
<構成員からの主な意見>
〇
ニーズ
800MHz 帯にすでに追加割り当てが内定している段階で、さらにこの周波数帯を利
用するというニーズや用途が不明確である。
AI 利活用の進展に必要なデータ収集手段として、想定されているニーズは理解でき
る。
自治体管理システム、防災、農業、インフラ監視などのユースケースが具体例として
多数挙げられており、利用主体(自治体・地方公共団体等)は一定程度明確である。
一方で、これらのユースケースの多くは、従来の低速 Wi-SUN や既存 LPWA、セル
ラー、Wi-Fi 等でも既に実証・運用されている領域であり、「なぜ 802.11ah でなけ
ればならないのか」という必然性は用途ごとに十分切り分けられていない。
「通信レ
ート向上」
「選択可能チャンネル数の増設」が期待として示されているが、それが具
体的にどのサービス要件(bps、遅延、同時接続数等)を満たすためなのかが定量化
されていない。結果として、既存 IoT ニーズの延長と、新たな高速・大容量ニーズ
が混在しており、900MHz 帯拡張を要する核心的ニーズがやや曖昧である。
自働化工場は、現在も需要がある。スマートシティは、デジタルバス停、スマートベ
ンチ、自動販売機など。IoT 農業は、実証実験を行っている。道路監視、河川監視は、
防災の観点。
1 キロ先まで届く Wi-Fi として、今後の活用が期待されていると思った。
ユースケースは多様だが、用途が広く焦点がやや分散している印象。
〇
実現可能性
サービス事業者を作ってサービスを行うようなシステムにはならないと考えられ、
自営システムでどこまで需要があるかがカギになる。
ユースケース次第である。
IEEE 802.11ah が国際標準であり、既に海外では製品・チップが存在する点は、規
格面での基盤があるという意味では評価できる。しかし、
「ソフトウェア設定で周波
数変更が可能」との説明は、SoC レベルの話に留まり、実際の無線モジュールでは
RF フロントエンド(SAW/BAW、PA、アンテナ)の再設計が必要となる可能性が高
い。提案帯域である 928–940MHz は、802.11ah の主要利用帯域(米国 902–
928MHz、欧州 863–870MHz 等)と連続性がなく、日本専用仕様のモジュール・SKU
が発生するリスクが高い。国内に 802.11 系モデム SoC を主導的に供給できるベン
ダーが存在しない現状では、端末供給・長期継続性の面で海外ベンダー依存が不可
避である。「16MHz 幅での将来利用」については、現時点で端末準備ができていな
いことが明示されており、実現時期・実行計画が不透明である。
17
チップ単体で様々な周波数に対応が可能との説明があった。スマートフォンに入れ
ることは可能だが、これから検証を行う段階とのこと。米国では 902-928MHz が ISM
バンドとなっているが、928MHz を超える帯域の国際的な周波数ハーモナイズの影
響について、ハードウェアが広域に対応していること、ソフトウェアによる柔軟な
制御が可能であることから、日本のメーカーが直面するリスクは極めて低いとの説
明があった。
隣接の周波数をもっていることもあり、幅広で運用することはメリットになるので
はないか。
〇
技術は成熟しているものの、免許不要帯での共用設計が制度上の論点。
社会的な効果
有効に利用されるかどうかは免許の必要性や運用条件によるところも大きいと考え
る。この提案を採択候補とする場合は、Wi-SUN システムや高度化 MCA or 携帯電
話システムとの共用条件の技術検討を行ってから判断するのが良いのではと考える。
実証段階とはいえ、AI・ロボティクスなど産業分野での飛躍が可能となるのであれ
ば、社会への一定の貢献があるものと考えられる。
AI・ロボティクスの進展により、長距離・低消費電力・一定帯域を持つ通信が重要
になるという方向性自体は理解可能である。しかし、「既存 LPWA では情報量が不
足する」
「映像+センサーが必要」といった主張について、802.11ah でなければ実現
できない理由や、必要帯域・データ量の定量的根拠が示されていない。市場規模や経
済効果については、具体的な台数、投資額、国内付加価値の所在が示されておらず、
社会的効果は定性的記述に留まっている。20MHz 規模(将来 16MHz 含む)の帯域
を免許不要用途に割り当てることについて、他用途(公共・産業・ローカル 5G 等)
との機会費用比較が整理されていない。
自働化工場、スマートシティ(デジタルバス停、スマートベンチ、自動販売機など)、
IoT 農業の普及に資する潜在的な可能性がある。道路・河川監視は、防災の観点に資
する潜在的な可能性がある。
〇
地方創生・ローカル DX との親和性が高い。
技術的な要素
800MHz 帯 11ah システムとの違いを明確化できない場合、割り当ては妥当でない
と考える。Wi-SUN が割り当て候補になる場合は、こちらのシステムも併せて検討
する意義はあるかと考えるが、この場合は、しっかりとした共用検討を実施する必
要があると考える。
技術的には、携帯電話網での代替可能性が高く、この周波数帯域を必要とする理由
は乏しい。
長距離・IP 通信・中程度帯域という特性は 802.11ah の強みであるが、同様の要件
は Private LTE/5G、指向性無線、有線バックホール等でも代替可能である。
「Wi-Fi
HaLow の代替となる通信システムはない」との主張は、技術的には過度に一般化さ
18
れており、用途別の比較検討が不足している。928MHz 近傍で 4MHz~16MHz の
OFDM 通信を想定しているが、同条件で実運用されている国・地域は現実的に存在
せず、国際的連続性は乏しい。RF フロントエンドの再設計、SAW/BAW 差分、アン
テナ帯域の問題は、実装コスト・歩留まり・製品多様化(SKU 増加)の面で無視で
きない技術的課題である。
既存の IoT 用周波数が逼迫しているのであれば、それを具体的に示すことが望まし
いが、定量的な数字は有していないとのこと。高速なデータ伝送としては携帯電話
網も候補になりうると思われるが、Wi-Fi HaLow の優位性として、ランニングコス
トが低く抑えられること、設置の自由度とネットワークの占有があることから、例
として、不感地帯対策として地下や山間部など、キャリアの電波が届かない場所に
も通信エリアを拡張できるとの説明があった。携帯電話や他システムとの共用も可
能ということだが、実現できるかは今後確認が必要である。
Wi-SUN や LPWA、携帯網との役割整理が論点となる。
2-2-6
一般社団法人特定ラジオマイク運用調整機構の提案に対する意見
<構成員からの主な意見>
〇
ニーズ
具体的なニーズや用途は明確であり、特定ラジオマイク運用調整機構が運用調整を
行う体制ができており、運用が開始されればスムーズな利用が期待できる。一方、新
しい周波数用の新しい機器を使ってサービスを行う利用者がどこまでいるかはもう
少し確認が必要。700MHz 帯の携帯電話運用条件緩和とセットで、周波数移行促進
措置まで取れるのであれば、有効に利用される可能性は高いように思う。
ラジオマイクが必要な大型イベントは増加傾向にあり、そのニーズは具体的かつ明
瞭である。特に都市部での周波数逼迫を解決したい具体的要請があることが認めら
れる。
A 型ラジオマイクについては、放送、音楽ライブ、舞台、演劇等のプロオーディオ用
途において、多チャンネル化・高密度運用が進んでいることから、特定の地域・特定
の時間帯における運用上の逼迫ニーズは理解できる。一方で、A 型ラジオマイク市
場は世界で約 31 億ドル規模と既に成立しており、日本企業も一定のグローバルシェ
アを維持していることから、産業全体が周波数不足を主因として成立困難に陥って
いる状況とは直ちに読み取れない。本提案では、
「具体的に何チャンネル不足し、そ
の結果どれだけの公演・興行が成立しなかったのか」といった定量的ニーズが十分
に示されておらず、A 型向け新規割当の効果が不明確である。B 型ラジオマイクに
ついては、会議、学校、地域イベント等の簡易用途における一定のニーズは存在する
が、プロ用途とは性格が異なり、A 型と同列に周波数拡張ニーズを論じるべきでは
ない。
大規模イベントでのワイヤレスマイクの利用
19
逼迫していることはイメージできるが、具体的な数値があればもっと説得力が出た。
大規模イベント・放送分野での逼迫状況をデータで提示。現場起点の切迫したニー
ズが示されている。
〇
実現可能性
WAMS システムの導入がこの周波数で可能になるのかどうかがカギとなるように思
うが、比較的小型かつ効率の良いシステムとなる可能性が高く、実現は可能ではな
いかと考える。
特に懸念点はない。
特定ラジオマイクは、免許制度・運用調整体制・機器供給が既に確立しており、制度
運用面での実現可能性は高い。A 型ラジオマイクについては、特ラ機構による運用
調整が高密度利用を支えている点は大きな強みである。一方、900MHz 帯(928–
945MHz)は国際的に完全に調和したラジオマイク帯域ではなく、A 型・WMAS 向
け機器は日本専用仕様となる可能性が高く、機器供給や長期継続性の観点で慎重な
評価が必要である。B 型ラジオマイクは免許不要・簡易用途を前提としており、端末
普及は容易である一方、周波数拡張を行っても運用調整による高度利用ができず、
逼迫解消効果は限定的と考えられる。
900MHz 帯は国際的に周波数が大きく外れているわけではなく、海外とのハーモナ
イズも十分可能との説明があった。
既存制度を前提とした帯域拡張であることから、制度設計が整理されれば実現性は
高い。
〇
社会的な効果
700MHz のラジオマイク専用帯の運用が緩和されることで、隣接帯域を使っている
携帯電話の運用条件が大幅に緩和されるのであれば、かなりの社会的効果が期待で
きる。積極的に新たな周波数に移行してもらうための促進処置などもセットになる
と確実に移行が進む可能性はあるのではと考える。
エンタメなど大規模イベントの実施に際して黒子のような役割ではあるが、一定の
社会的効果が認められる。イベント実施場所が限定的でもあり、共用可能性をさぐ
ることは必要。
A 型ラジオマイクは、放送・文化芸術・エンターテインメント分野の基盤を支える点
で、社会的・文化的意義が高いことは評価できる。ただし、A 型市場自体は既に国際
的に成立しており、周波数拡張によって新たに創出される経済価値と、従来の運用
制約が緩和される効果とを明確に切り分けて評価する必要がある。B 型ラジオマイ
クについては、国内利用としての社会的役割はあるものの、市場規模やグローバル
展開による外貨獲得効果は限定的であり、産業政策としての波及効果は小さい。周
波数有効利用の観点では、A 型(運用調整前提の高密度利用)と B 型(免許不要・
簡易利用)を明確に区別せずに同一帯域拡張として評価することは適切ではない。
もし 700MHz 帯における携帯電話とのガードバンドが1MHz しかなく運用に支障
20
が出ているのであれば、ラジオマイクを 900MHz の新しい帯域へ移行することは、
ラジオマイクだけでなく携帯電話側にとっても有効であるように思われる。ただし、
ラジオマイクの運用に支障がないようにする必要がある。
〇
文化芸術・放送基盤を支える必要不可欠なインフラ。
技術的な要素
WAMS の実現性をしっかり判断しなければならないのと、隣接帯域との共用条件は
十分に考える必要がある。このシステムを割り当てるのであれば、しっかりとした
共用検討を実施する必要があると考える。
他システムでの代替可能性を追求するよりも、現在のラジオマイクシステムで十分
に実装可能と考えられる。
A 型ラジオマイクが要求する超低遅延・高音質・同時多チャンネル運用は、Wi-Fi や
セルラー等の一般無線方式では代替困難であり、技術的必然性は認められる。ただ
し、928–945MHz 帯は国際的に調和した帯域ではなく、フィルタ設計や SKU 分化、
機器コストといった実装上の課題が存在する。WMAS による広帯域化は周波数効率
向上の可能性を持つが、実際の収容本数や音質・遅延性能は共用条件に大きく依存
するため、段階的な検証が不可欠である。B 型ラジオマイクについては、高度な技術
的要件を前提としないため、新たな周波数割当による技術的価値の上積みは限定的
と考えられる。
一例として、高度 MCA 跡地を何らかのシステムが利用し、デジタル MCA 跡地をラ
ジオマイクが利用するといったことが可能なのであれば、帯域の有効利用に資する
と考えられる。大規模イベントの開催時のみの利用が想定されるのであれば、技術
的に可能な限りにおいて、共用の可能性を検討してもよいと思われる。
要望されている 12MHz は隣接帯域との共用が可能であるという回答に安心した。
高音質・低遅延要件があるため、他方式での代替は困難。
2-3 900MHz 帯の活用方策
電波の特性上、同じ帯域を使用する無線システム同士では混信が発生してしまうこと
から、共存は基本的にできない。また、隣接する帯域を使用する無線システム同士では、
ガードバンドの確保や出力、リソースブロックの制限等、条件次第で共存の可否が定ま
る。また、ここまで述べてきたように、提案システムごとに課題は見受けられるものの、
その程度にはばらつきが見られる。
このことを前提に、2-1で示した提案の 3 つの類型(① 主に高度 MCA 陸上移動通
信の帯域の使用を希望するもの、② 主にデジタル MCA 陸上移動通信の帯域の使用を希
望するもの、③
両方の帯域にまたがった使用を希望するもの)ごとに、2-2で示し
たコメントを総括し、本帯域の活用方策について検討する。
まず、①のうち、MetCom 株式会社の提案については、現行の高度 MCA 陸上移動通信シ
21
ステムを基盤としており、具体的なニーズや社会的意義が明確であるとともに、事業体
制が明確で実現可能性が高いと言える。一方で、
「MCA アドバンス」サービス終了の理由
となった適切な規模のユーザーの確保や端末コストの低廉化の実現性に留意が必要で
ある。株式会社 NTT ドコモの提案については、携帯電話システムを基盤としており技術
的に確立されていることから実現性は高い。一方で、想定されるニーズが抽象的であり、
周波数の割当状況から携帯電話用途としての利用は限定的なものとなることが想定さ
れる。
以上を踏まえ、①については、ニーズや社会的意義が明確で実現可能性も高い(新)
高度 MCA としての活用を検討していくことが適当であると考えられる。
次に、②のうち、Wi-SUN Alliance 及び 802.11ah 推進協議会の提案については、IoT
向けとしてのニーズや IEEE 規格に基づく技術的な実現可能性について一定程度評価で
きる。一方で、高速化・大容量化を志向することにより携帯電話等既存システムでの代
替可能性が考えられ、提案システムにおける本帯域利用の必然性が不明確である。一般
社団法人特定ラジオマイク運用調整機構の提案については、既存の特定ラジオマイクの
制度的・技術的基盤を背景としており実現可能性が高いことに加え、プロオーディオ分
野における高音質・低遅延性の点から代替困難なシステムであると考えられる。一方で、
国際的な周波数調和の観点やユーザーによる本帯域の利用が進むかといった点に留意
が必要である。
以上を踏まえ、よりニーズが明確で他システムによる代替が困難である特定ラジオマ
イクとしての活用を検討していくことが適当であると考えられる。
最後に、③の有限会社プリシードの提案については、製造現場でのデータ伝送という
ニーズは明確である。一方で、既存の業務用デジタル無線と本質的に同一の技術である
こと、無線 LAN やローカル 5G 等既存システムにより代替可能であることなど、本帯域
を要望する必然性が不明確である。本提案は、ニーズ、実現可能性、社会的な効果及び
技術的な要素のいずれにおいても課題が大きいこと、高度 MCA 陸上移動通信及びデジタ
ル MCA 陸上移動通信の両帯域にまたがるものであり他の提案システムとの共存が困難
であることから、新たに導入する必然性に欠ける。
2-4 今後の検討課題
900MHz 帯はサブギガヘルツ帯とも呼ばれ、屋内への浸透性や障害物を回り込む回折
性を一定程度有するとともに、ある程度の帯域を確保することが可能な周波数帯である。
さらに、技術的にも広く活用が進んでいることから利用が容易であり、いわゆるプラチ
ナバンドとされる周波数帯にあたる。
新たな無線システムの導入に当たっては、本帯域が携帯電話を始め RFID など多数の
既存無線システムに利用されていることを踏まえ、総務省において、新たな無線システ
ムとこれら既存無線システムとの共用可能性について技術的な検討を行うことが必要
22
である。
特に、ラジオマイクについては、近年技術的に大きな進展が見られ、同じ周波数幅で
より多くのマイクが使えるシステムが海外で実用化されている。この際、総務省ではこ
うしたシステムを 900MHz 帯で積極的に採用するなど、周波数の利用効率を高める工夫
を採ることが望まれる。
また、「プラチナバンド」全体のひっ迫状況に鑑みれば、新技術の採用や運用上の工
夫など、この帯域の有効利用を一層推進することが期待される。例えば、700MHz 帯特定
ラジオマイク(710~714MHz)と携帯電話(715~718MHz)との共用について、関係免許
人の意向や伴う負担などを踏まえた精査を行い、運用条件の見直しや将来的な周波数移
行の可能性も含めて検討を進めることが考えられる。なお、実際の周波数移行に関して
は、将来的な 900MHz 帯における特定ラジオマイクの普及状況や 700MHz 帯特定ラジオマ
イクの利用状況を勘案した上で、既存免許人の動向も踏まえつつ、総合的に判断する必
要がある。
加えて、新たな無線システムの導入後も、電波の利用状況の調査及び電波の有効利用
の程度の評価の結果等も踏まえながら、継続的に電波の有効利用を図っていくことが求
められる。
23
第3章
無線設備の認証制度の在り方(別冊1)
装置の汎用化・仮想化等に適応した認証制度の在り方については、無線技術の高度化
や、無線設備の製造工程の分業化といった無線設備を取り巻く環境が変化していること
から、無線設備の認証に関する重要課題について今後の政策の在り方を検討するため、
令和7年7月に無線設備の認証の在り方検討作業班を設置し、検討を進めてきたところ。
本事項に係る一部答申は別冊1のとおりであり、今後、同一部答申に基づき、取組を進
めていくことが適当である。
第1節 検討の背景
1.1
無線設備の認証をとりまく状況変化
1.2
検討の目的
第2節 無線技術の進展を踏まえた新たな無線設備の認証の在り方
2.1
現状と課題
2.2
諸外国の認証制度
2.3
新たな無線設備の認証の在り方
第3節 現行の認証制度における課題への対応について
3.1
現状と課題
3.2
技適マークの表示を確認できないことの影響
3.3
今後の取組の方向性
第4節 今後の進め方
参考資料(別冊2)
24
諮問第30号「社会環境の変化に対応した電波有効
利用の推進の在り方」のうち「無線局の免許制度等
の在り方」(無線設備の認証制度の在り方)について
情報通信審議会 一部答申(案)(別冊1)
第3章 無線設備の認証制度の在り方
目次
第1節
検討の背景 ...................................................... 2
1.1 無線設備の認証をとりまく状況変化 .................................... 2
1.2 検討の目的 .......................................................... 2
第2節
無線技術の進展を踏まえた新たな無線設備の認証の在り方 ............ 3
2.1 現状と課題 .......................................................... 3
2.1.1
国内認証制度の概要 ............................................ 3
2.1.2
ソフトウェア無線技術の進展と課題............................... 6
2.1.3
Open RAN 及び vRAN の進展と課題 ................................. 8
2.2 諸外国の認証制度 ................................................... 12
2.2.1
日本及び諸外国の認証制度まとめ................................ 12
2.3 新たな無線設備の認証の在り方 ....................................... 14
2.3.1
ソフトウェアアップデートの認証審査の在り方.................... 14
2.3.2
Open RAN 及び vRAN の認証の在り方.............................. 20
2.3.3
その他の認証審査の在り方 ..................................... 23
第3節
現行の認証制度における課題への対応について ..................... 25
3.1 現状と課題 ......................................................... 25
3.1.1
無線設備や組込製品の多様化に伴う対応困難なケースの発生 ........ 25
3.1.2
電子商取引(EC)販売の増加.................................... 26
3.2 技適マークの表示を確認できないことの影響 ........................... 28
3.3 今後の取組の方向性 ................................................. 28
3.3.1
技適マークの表示方法の改善に向けた取組........................ 29
3.3.2
技術基準適合性が確認できない製品の流通抑止に向けた取組 ........ 29
第4節
今後の進め方 ................................................... 31
用語集 ................................................................... 32
技術等 ................................................................. 32
法規等 ................................................................. 34
団体等 ................................................................. 34
参考資料(別冊2) ........................................................ 1
1
第1節 検討の背景
1.1
無線設備の認証をとりまく状況変化
現在、無線設備を取り巻く環境は、無線技術の進展、無線設備や利用形態の多様化、
流通工程の電子商取引利用の増加など変化してきている。
例えば、従来はハードウェアで実装された無線機能をソフトウェアによって実現す
るソフトウェア無線技術(SDR)や、スマートフォンや車載システムなどの無線設備の
ソフトウェアやファームウェアを遠隔で無線通信により更新する OTA(Over The Air)
技術が進展・普及してきている。そのような状況において、新しい技術基準等に対応
するためのソフトウェアアップデートを製品出荷後に行う場合は、再認証が必要とな
り、現行の制度においては、技適マークを物理的に直接表示している無線設備につい
ては、原則として、再認証に伴う新たな技適マーク(認証番号含む)の表示が必要と
なり、技適マークの貼替えのため製品の回収といった負担が発生することから、認証
制度の適切な運用の実現には、こうした負担を軽減するための技適マークの表示方法
を併せて検討する必要がある。
また、近年、携帯電話基地局の RAN(Radio Access Network)においては、構成す
る機器のインターフェースをオープン化した Open RAN や、汎用サーバー上のソフト
ウェアによって基地局処理機能を実装する vRAN の導入が進んでおり、1つの特定無
線設備が異なるベンダーのユニットで構成される、あるいは、ハードウェアとソフト
ウェアが異なるベンダーにより製造されるといった事例が生じている。現状制度にお
ける審査に当たっては、ハードウェアやソフトウェアの変更があった場合においては
組み合わせごとに再認証を要するため膨大な工事設計認証の取得が必要となるなど、
認証取得者の負担となっている。
加えて、近年は、情報通信機器以外にも自動車や医療機器などに無線通信機能が組
み込まれることにより無線設備が多様化する中、従来の技適マークの表示方法では対
応が困難なケースが発生するとともに、電子商取引販売の増加により購入者は無線設
備に付されている技適マークを確認することができないまま購入の判断をしなければ
ならないケースが増加している。
1.2
検討の目的
こうした状況を踏まえ、無線設備の認証制度の環境の変化に迅速かつ柔軟に対応さ
せ、電波の公平かつ能率的な利用を通じて国民生活の利便性向上、地域の課題解決及
び持続的経済成長を実現するため、委員会の下に作業班を設置し、無線技術の進展を
踏まえた新たな無線設備の認証審査の在り方とともに、無線設備や利用形態の多様化
や流通工程における電子商取引利用の増加に対応する認証表示の在り方について検討
を行った。
2
第2節 無線技術の進展を踏まえた新たな無線設備の認証の在り方
2.1
現状と課題
2.1.1 国内認証制度の概要
2.1.1.1 認証制度の意義
我が国では、無線通信の混信や妨害を防ぎ、また、有効希少な資源である電波の効
率的な利用を確保するため、無線局の開設は原則として免許制である(図 2-1 参照)
。
そのため、当該無線局の電波法に基づく技術基準への適合性を免許申請手続時に検査
することとしている。ただし、免許制度の特例として、小規模な無線局に使用するた
めの無線設備であって総務省令で定める「特定無線設備」
(証明規則第 2 条第 1 項各号
参照)においては、技術基準に適合していることを示す技適マークが付されている場
合、無線局免許手続の省略等の特例措置を受けることが可能である。
図 2-1 無線局の開設手続きと特例措置の概要
2.1.1.2 技術基準適合証明
技術基準適合証明は、総務大臣の登録を受けた認証機関等が、特定無線設備につい
て、電波法に定める技術基準に適合しているか否かについての判定を無線設備1台ご
とに行う制度である。 認証機関は、総務省令で定めるところにより、無線設備1台
1台について試験(総務大臣が告示する試験方法又はこれと同等以上の方法(特性試
験の試験方法による)
)等の審査を行った上で証明を行う。
技術基準適合証明を受けた特定無線設備には、認証機関が技適マークを付す。この
技術基準適合証明の求めは、誰でも申請することができる。
3
2.1.1.3 工事設計認証
工事設計認証は、特定無線設備が技術基準に適合しているかどうかの判定について、
その設計図(工事設計)及び製造等の取扱いの段階における品質管理方法(確認の方
法)を対象として、認証機関が行う認証制度である。無線設備そのものではなく、工
事設計を対象としており、実際の無線設備は認証後に製造される点が、技術基準適合
証明と異なる。
技適マークは、工事設計認証を受けた者(「認証取扱業者」)が付す。工事設計認証
の申請は、特定無線設備の製造、販売、輸入等の取扱いを行う業者が行える。ただし、
一般の方(かた)が自分で使用するための無線設備について工事設計認証を求めること
はできない。
以降は、工事設計認証について記載するが、技術基準適合証明の手続等も包含する
ものとする。
2.1.1.4 技適マークの表示方法
技適マークの表示方法は 3 つあり、無線機器の形態等に応じて、技適マークを下記
に掲げる場所に表示することができる。
① 特定無線設備に直接表示
特定無線設備の見やすい箇所(体内埋め込み型など表示を付すことが困難又は
不合理な場合は、当該特定無線設備の取扱説明書及び包装又は容器に表示するこ
とも可能)に表示することができる。
② 特定無線設備本体のディスプレイによる表示
特定無線設備本体のディスプレイに技適マークを表示することができる。この
場合、技適マークは、特定の操作によって直ちに明瞭な状態で表示する必要があ
る。また、電磁的に技適マークを付した旨及び技適マークの表示方法について、
これらを記載した取扱説明書を添付する、設定画面等で必要な時に確認できるよ
うにする(例:特定無線設備を運用する前の初期設定時にこれらを表示する方法
を示す)等の手段により、明らかにする必要がある。
③ 外部ディスプレイによる表示
特定無線設備に接続した製品の映像面(外部ディスプレイ)に接続して技適マ
ークを表示することができる。ただし、最初に電波を発射する前に、外部ディス
プレイと有線で接続することにより表示することができる場合に限る。この場合、
技適マークは、特定の操作によって直ちに明瞭な状態で表示する必要がある。さ
らに、電磁的に技適マークを付した旨及び技適マークの表示方法について、これ
らを記載した取扱説明書を添付する、設定画面等で必要な時に確認できるように
する(例:特定無線設備を運用する前の初期設定時にこれらを表示する方法を示
す)等の手段により、明らかにする必要がある。
4
2.1.1.5
工事設計認証の審査
工事設計認証の手続きについて、申込者と認証機関のフローは図 2-2 のとおりであ
る。なお、今回は認証機関の一つである TELEC における工事設計認証業務を例として
記述する。
図 2-2 工事設計認証の申込から認証書発給までの流れ
出所)無線設備の認証の在り方検討作業班(第 2 回) 認証審査の現状(TELEC)
工事設計認証における審査は証明規則の別表第 3 号で規定されており、工事設計の
審査、対比照合審査、特性試験及び確認の方法の審査を定めている。
工事設計の審査では、工事設計認証の申込種別が証明規則第 2 条第 1 項に示す特定
無線設備の種別のいずれに該当するのかを確認し、申込設備の工事設計書に記載され
た工事設計の内容が技術基準に適合するものであるかどうかについて審査を行う。
対比照合審査では、申込設備とその工事設計書に記載された内容とを対比照合する。
ただし、申込設備の写真等(特定無線設備の部品の配置及び外観を示す写真又は図で
あって寸法を記入したもの)が提出された場合、当該写真等と工事設計書との対比照
合により審査を行うことができる。
特性試験は、
申込設備について証明規則別表第1号1⑶ア~ウに従って試験を行い、
技術基準に適合するものであるかどうかについて審査を行う。
なお、この試験において、認証機関は申込者から申込設備の特性試験を外部の試験所
5
等で実施し外部試験データに関する書類の提出があった場合には、それらの書類によ
り審査することができる。
確認の方法について、認証機関は、証明規則別表第 4 号に則り、工事設計に基づき
製造される無線設備の品質管理方法を審査する。申込者が提出する確認方法書には、
組織並びに管理者の責任及び権限、工事設計合致義務を履行するための管理方法、特
定無線設備の検査、測定器その他の設備の管理及びその他工事設計合致義務を履行す
るために必要な事項を記載する必要がある。
2.1.2 ソフトウェア無線技術の進展と課題
2.1.2.1 ソフトウェア無線技術の進展・普及
ハードウェアを交換することなくソフトウェアを変更することにより、中心周波数、
帯域幅、変調方式、通信プロトコルなどを切り替え機能追加や仕様変更するソフトウ
ェア無線(SDR:Software Defined Radio)の導入・普及が進んでいる。図 2-3 のソ
フトウェア無線の市場規模予測にあるとおり、市場規模は 2023 年に 225 億米ドルに
達し、2032 年までに 402 億米ドルに達する見込みであり、今後も主要な無線技術とし
て市場規模は拡大すると予測される。
(億米ドル)
500
402
400
300
225
200
100
0
2023
2032
図 2-3 世界のソフトウェア無線の市場規模予測
出所)
「ソフトウェア無線市場レポート」 1
ソフトウェア無線(SDR)技術はソフトウェアで無線機能を実現する技術であり、そ
の技術を遠隔にある無線設備に無線通信により適用する技術である OTA(Over the Air)
技術についても進展している。OTA 関連の市場規模は拡大すると予想されており、図
2-4 にあるとおり、2024 年に 54 億米ドルと推定される OTA 技術の世界市場は、2030
年までに 130 億米ドルに達する見込みであり、今後も OTA の普及が予測されている。
1
https://www.gii.co.jp/report/imarc1540854-software-defined-radio-market-report-by-type-joint.html
6
(億米ドル)
150
130
100
50
0
54
2024
2030
図 2-4 OTA の市場規模予測
出所)Global Industry Analysts(GIA)
「Over the Air (OTA) Updates」OTA(Over the Air)アップデ
ート
2.1.2.2 Wi-Fi6 から 7 へのソフトウェアアップデートの現状
現在、市場で最も普及している無線 LAN の規格は IEEE802.11ax(Wi-Fi6E)であり、
同規格は 2016 年 11 月にドラフトが策定され、2021 年5月に正式に標準規格が策定さ
れた。IEEE802.11ax は多数接続時においても高スループットの通信を可能とすること
を目指して規格化されたもので、最大 160MHz チャネル幅、約 10Gbps の通信速度(理
論値)に対応するとともに、初めて 6GHz 帯の通信にも対応した。その後、更なるスル
ープットの向上、低遅延化等を目指した後継規格となる IEEE802.11be(Wi-Fi7)のド
ラフト(初版)が 2021 年5月に策定され、現在も正式な標準規格の策定に向けた検討
が進められている。同規格は、IEEE802.11ax 同様に 6GHz 帯の通信に対応しているこ
とに加えて、320MHz のチャネル幅にも対応し、最大 20Gbps 超(理論値)の通信速度
を実現する。無線 LAN による 6GHz 帯の利用は欧米等の諸外国で先行して進んでいた
が、日本においても 2022 年 12 月の制度改正により IEEE802.11ax に対応した制度改
正が行われるとともに 6GHz 帯の一部が割り当てられ、その後、2023 年 12 月に
IEEE802.11be の導入に対応した制度改正が行われた。
無線 LAN 製品を扱うメーカーは、これら標準化された規格に準拠したハードウェア
をベースに、供給先の国、地域の制度に合わせたファームウェアを構成し、各国の認
証を取得した上で、製品を供給する。しかし、標準規格が策定されてから各国で制度
整備がされるまでに時間を要することから、グローバルモデルの製品を展開するメー
カーは、現行制度に準拠したファームウェアを適用した状態で出荷し、新規格の制度
化がされた際にファームウェアを更新し、新規格に適用した製品を展開している。
2.1.2.3 ソフトウェアアップデートに係る認証の課題
現状の認証制度を図 2-5 に示す。現行の認証制度では、ソフトウェアアップデート
による工事設計変更の申請時には、認証番号が更新される。メーカー(認証取扱業者)
は、ソフトウェアアップデートによる工事設計の変更の申請を認証機関に対して行う。
7
認証機関は、名称・新たな認証日・認証番号を総務省に報告し、電波利用ポータルに
て公示される。これにより、利用者は名称・認証番号・認証日を閲覧することができ
る制度となっている。
製品出荷後にソフトウェアアップデートによる工事設計変更を行う場合、認証機関
から認証を受けた工事設計に基づく無線設備は、現状制度においては、認証番号の更
新により技適マークの更新が必要となるため、メーカーが製品を回収し、技適マーク
を貼り替え、製品を返送する必要があり、認証取得者及び当該製品の利用者にとって
負担となっている。例えば、無線 LAN における IEEE 802.11ax(Wi-Fi 6E)から IEEE
802.11be(Wi-Fi 7)へのアップデートのように、新規格の制度化に伴ってソフトウェ
アアップデートにより無線機能の変更が想定される無線設備については、ソフトウェ
アアップデートによる無線機能の変更の認証について、技適マークの貼替えのために
製品の回収を要することなく、認証番号にひもづく認証情報を適切に管理する仕組み
の整備が望まれている。
図 2-5 現在のソフトウェアアップデートの認証
2.1.3 Open RAN 及び vRAN の進展と課題
2.1.3.1 Open RAN 及び vRAN の進展・普及
従来の携帯電話基地局は、基地局単位で無線機能・制御・ベースバンド処理が完結
する構造となっており、RRH 及び BBU として同一ベンダーで構成され基地局内に設置
されていた。5G の基地局では、3GPP により機能分割が提案・定義され RRH は RU とな
り、BBU は DU と CU に分割された。また、O-RAN ALLIANCE において、オープンインタ
ーフェースを定義し標準化し、標準化された仕様に基づき異なるベンダーであっても
CU/DU/RU で構成された基地局を整備することが可能となった。
また、基地局のインターフェースのオープン化とともに、基地局の制御・ベースバ
ンド処理の仮想化も進展している。従来の携帯電話基地局は専用のハードウェアで構
成されていたが、5G の基地局においては、CU/DU の機能は汎用サーバー上で動作する
ソフトウェアで実現可能となり、導入コストの削減や拡張性が見込まれることから
vRAN を導入する基地局が増加してきている。
8
基地局ベンダーの RAN 設備の市場シェアは図 2-6 のとおりとなっている。
図 2-6 RAN 設備のグローバル市場シェア(2024 年度)
出所)Omdia「Mobile Infrastructure Market Tracker」
Open RAN 及び vRAN 技術の研究開発に関する主要なベンダーの取組状況を表 2-1 に
まとめた。
表 2-1 国内外主要ベンダーの Open RAN 及び vRAN に関する研究開発動向
社名
技術動向概要
Ericsson(エ
リクソン)
BBU のハード/ソフト分離を行い、汎用サーバー上でベースバン
ド処理を実行する Cloud RAN を展開
AI-RAN に関する共同研究では、AI を活用したオーケストレータ
と同社の Cloud RAN の融合による運用最適化を検討
Nokia ( ノ キ
RAN 機能の仮想化を積極的に推進しており vRAN 対応基地局を展開
ア)
通信品質の改善やシステムの自動化を行う機能や、MEC 等の AI ソ
リューションにも注力
Samsung(サム
スン電子)
仮想化した CU/DU と他社の RU を組み合わせたマルチベンダーvRAN
基地局を商用展開
ネットワークスライシングや MEC 等を 5GSA 基地局で実現すること
を検討
富士通
O-RAN ALLIANCE 準拠の vRAN 基地局を 5G 商用ネットワークに展開
AI-RAN の実現に向け、米国ダラスに研究開発拠点を設立
出所)各社プレスリリース等から作成
日本を含めた世界各国で、ベンダーロックイン解消や市場における価格競争の活性
化の目的で、
Open RAN の導入が段階的に進むと考えられている。Omdia の予測では 2028
年までの Open RAN 市場の収益が、年平均約 20%で成長すると算出されている。また、
9
Dell’Oro の調査報告では、2024 年 5 月現在で RAN 市場全体の約 7%を占めている Open
RAN が 2、2029 年までに市場全体の約 25%を占めると予測されている 3。
Open RAN 市場と同様に、今後 vRAN の市場規模も拡大が予測されている。Omdia の予
測では、RAN 市場(出荷/収益ベース)のうち vRAN が占める割合は、現在の約 8%から、
2028 年には約 20%へ増加するとされている 4。さらに、vRAN によって仮想化された RAN
に AI 技術を活用する AI-RAN に関する取り組みも実施されており、O-RAN ALLIANCE で
も議論が行われているほか、3GPP でも RAN に対する AI 利活用について標準化検討が
行われており、RAN の仮想化傾向は拡大すると考えられる。
2.1.3.2 Open RAN 及び vRAN に係る認証の課題
Open RAN 及び vRAN における携帯電話基地局の無線設備は、基地局の制御等を行う
CU、無線信号処理等を行う DU、電波の送受信を行う RU に分かれており、現行の工事
設計認証では、CU/DU/RU 全体を無線設備として捉えているため、これを認証の対象範
囲として工事設計認証を受ける必要がある。
従来の基地局の場合、特定のベンダーの専用ハードウェアとそれに一体化したソフ
トウェアが使用されているため、工事設計認証の取得が必要な組合せは限定的であっ
た。しかしながら、Open RAN 及び vRAN の導入後は、CU/DU/RU がそれぞれ相互接続可
能なインターフェースを有する設備として設計製造され、通信事業者は様々なベンダ
ーから自由に組み合わせを選択して無線設備を構築し、vRAN に対応した無線設備にお
いては、従来の無線設備のハードウェアで実装していた CU/DU の機能を、汎用サーバ
ー上のソフトウェアに実現することから、汎用サーバーを含む様々なハードウェアや
ソフトウェアの組合せごとに工事設計認証を取得する必要が生じる。また、汎用サー
バーは、現状では認証の対象となっているが、汎用サーバーで使用される CPU やメモ
リ等は世代交代が早いため、RU と汎用サーバーでは製品寿命が大きく異なっており、
汎用サーバーの更新を行うと工事設計認証の再取得が必要となる。
現状においては、工事設計認証の取得時に CU/DU/RU の組み合わせごとに認証を取
得する必要があり、さらに、ソフトウェア及び汎用サーバーの更新ごとに工事設計認
証の再取得も必要となり、その組み合わせは膨大となる。加えて、それぞれの認証番
号は異なるものとなっていることから、技適マーク(認証番号を含む)の貼替えの負
担が発生している。
2.1.3.3 その他の携帯電話基地局に係る認証の現状
携帯電話基地局は、全国で 100 万局以上設置されており、これらが長期間運用され
る。基地局の維持管理のため定期的な部品の交換や故障対応が行われており、並行し
2 https://www.rcrwireless.com/20241210/open_ran/open-ran-2024-delloro
3 https://www.dri.co.jp/auto/report/delloro/dgopenran.html
4 Omdia データベース参照
10
て、4G 対応基地局に 5G 機能を追加し転用利用を可能にするなど新しい規格への切り
替えも行われている。
さらに、Open RAN 及び vRAN 以外にも、オフィスビルや商業施設内の無線通信の品
質を向上させるために複数の小型の無線設備を分散配置し携帯電話ネットワークを構
築する DAS 技術が一般化されている。この技術は、携帯電話基地局と DAS の親機(基
地局からの RF 信号をデジタル信号に変換し光ファイバー等で子機に信号を伝送する
設備)と DAS の子機(親機からのデジタル信号を RF 信号に変換して携帯通信サービス
を行う無線設備)の組み合わせとなっており、携帯電話基地局と DAS の親機と子機を
合わせて認証範囲として工事設計認証を受ける必要がある。
図 2-7 DAS 装置の系統図の一例
2.1.3.4 その他の携帯電話基地局に係る認証の課題
携帯電話基地局は、全国で 100 万局以上設置されており、これらの維持管理、使用
部品の製造中止や新方式(5G 等)への対応において、部品の交換・追加が多数発生し、
これらの多くは再認証が必要なものとして、現状、手続きが行われている。これらの
部品の中には、無線特性に影響がないと想定される部品も含まれ、携帯電話事業者や
インフラシェアリング企業から認証の簡素化の要望が出ている。
また、DAS に係る認証に関しては、携帯電話基地局と組み合わせて使用する DAS が
普及する状況において、認証範囲等に関して携帯電話事業者から認証の簡素化の要望
が出ている。
11
2.2
諸外国の認証制度
本節では、無線設備の認証制度に関して、米国、カナダ、欧州における制度の概要
及びソフトウェアバージョンに関する制度を中心に述べる。
2.2.1 日本及び諸外国の認証制度まとめ
日本及び各国のソフトウェアアップデートに関する認証制度の概要は表 2-2 のと
おりとなっている。日本及び北米(米国・カナダ)では認証機関による認証が必要で
あるが、欧州では主に自己適合宣言となっている。カナダにおいては電波の電気的特
性を変更するソフトウェアアップデートを行う際には変更再認証が必須となってい
る。米国においては電波の電気的特性を変更するソフトウェアアップデートを行う際
に変更再認証が必要であるか否かは KDB 178919 D01 にて規定されている。なお、変
更再認証に当たって、米国及びカナダでは認証番号の変更は生じない。なお、変更再
認証が必要となるソフトウェアアップデートは、電波の電気的特性に変更を生じるも
のに限り、セキュリティアップデート等は含まない。また、カナダでは無線機能の変
更に関するソフトウェアバージョンの申請が必須となっている。
表 2-2 各国におけるソフトウェアアップデートに関する認証制度の概要
国
日本
主管官庁
認証表示
適合性評価手続
認証番号
ソフトウ
ソフト
ェアアッ
ウェア
プデート
バージ
の際の認
ョンの
証番号の
申請の
扱い
要否
新しい番号
総務省
技適マーク
認証機関による認証
あり
米国
FCC
FCC 認証
認証機関による認証
あり
同一の番号
不要
カナダ
ISED
ISED 認証
認証機関による認証
あり
同一の番号
必要
なし
なし
不要
(現行)
欧州
欧州各国
規制官庁
CE マーク
主に自己適合宣言及
び市場監視
12
を付与
―
携帯電話基地局の無線設備に関する認証範囲は表 2-3 となっており、日本及び欧
州では CU/DU/RU となっているのに対して、米国及びカナダでは RU 単体となってい
る。
表 2-3 各国における携帯電話基地局の無線設備に関する認証範囲の概要
国
要求条件
認証範囲
送受信
CU/DU/RU
米国
主にスペクトルマスク
RU
DU に対する無線要求条件がない。
カナダ
主にスペクトルマスク
RU
米国と同様の基準に基づいている。
欧州
送受信
CU/DU/RU
日本
(現行)
13
備考
2.3
新たな無線設備の認証の在り方
2.3.1 ソフトウェアアップデートの認証審査の在り方
2.3.1.1 ソフトウェアアップデートの認証審査の概要
ソフトウェアアップデートによる無線機能の変更に対応する認証制度は、以下の要
件を満たす必要がある。
①技適マークの貼替えのために製品回収の必要がないこと
②認証番号にひもづく認証情報を利用者が適切に確認できること
上記の要件を満たすに当たり、以下の方法によるソフトウェアアップデートによる
無線機能の変更についての新たな認証制度を設けることが適当である。
第1節 工事設計認証番号に、ソフトウェアバージョン情報(ソフトウェア名の情報
を含む。以下同じ)を加えて認証情報を管理する。
第2節 ソフトウェアアップデートによって無線機能を変更する場合の認証は、ソフ
トウェアアップデート前の認証番号と同一認証番号とすることを可能とする。
なお、ソフトウェアアップデートによる無線機能の変更とは、ハードウェアの変更
が無くソフトウェアアップデートによって、電波の型式(変調方式)
・周波数・空中線
電力等の追加・変更を指し、セキュリティやユーザーインターフェースの向上を目的
とするアップデートは含まない。
新たな認証制度におけるソフトウェアバージョン情報の位置付けについて、図 2-8
ソフトウェアアップデートによる無線機能の変更の認証の在り方に示す。
メーカーは、
工事設計認証の申請を行う場合、認証機関に対して、ソフトウェアバージョン情報を
添えて申請を行う。認証機関は、現行で報告を要する事項に加えて、ソフトウェアバ
ージョン情報についても総務省に報告し、総務省は、電波利用ポータルにてそれらの
情報を公示する。利用者は、認証番号により電波利用ポータルにて検索を行うことで、
最新版を含めた過去のソフトウェアバージョン情報にひもづいた認証情報を閲覧する
ことができる。
図 2-8 ソフトウェアアップデートによる無線機能の変更の認証の在り方
ソフトウェアバージョン情報の位置付け
14
このように、ソフトウェアアップデートを行う無線設備は、認証番号にソフトウェ
アバージョン情報を加えて認証情報との対応を管理することによって、同一の認証番
号でもソフトウェアバージョンごとの認証情報を確認することが可能となる。これに
より、無線設備に貼られた技適マークを都度貼り替えなくとも、利用者は電波利用ポ
ータルにおいて、ソフトウェアアップデート状況に応じた認証情報を確認することが
できる。
また、現状では「同一認証番号とする場合のガイドライン」
(ICCJ 電波法関連ガイ
ドライン WG)において、再認証に同一認証番号とできる場合が規定されているが、ソ
フトウェアアップデートは同ガイドラインの範囲を超えるものであるため、ソフトウ
ェアアップデートの規定整備を行う際には同ガイドラインも含めて整理する必要があ
る。
2.3.1.2
ソフトウェアアップデートの認証の対象及び審査方法
2.3.1.2.1 条件及び種別の考え方
ソフトウェアアップデートによる無線機能の変更によって、無線局の開設・運用の
条件が変更されると、意図しない電波法違反につながる可能性を高めることから、本
認証制度を適用することができるソフトウェアアップデートは、無線局の開設・運用
の条件を生じさせないことを原則とし、認証ルールに関する混乱を避けるため、本認
証制度が適用可能な特定無線設備の種別をあらかじめ規定することが適当である。
なお、ソフトウェアアップデートによって無線機能を変更する場合の認証について、
ソフトウェアアップデート前の認証番号と同一認証番号を認めるに当たって、ソフト
ウェアアップデートの前と後との認証を区別する必要があるため、対象の無線設備の
管理画面によりソフトウェアバージョン情報を確認できることを本認証制度の適用の
要件とすることが適当である。
図 2-9 に、本認証制度を適用することができる特定無線設備の種別をあらかじめ規
定するに当たっての考え方を示す。
15
図 2-9 ソフトウェアアップデートの認証の対象となる条件及び種別の考え方
16
特定無線設備の種別に関する条件 1 は、例えば、認証番号の貼替え対象の数が多く
貼替えが困難である、もしくは販売コストと技適マークの貼替えに伴う回収コストが
見合わない等、技適マークの貼替えが不合理であることである。なお、スマートフォ
ンなど電子的に技適マークを表示する場合であっても、メーカーの対応が難しい場合
等、不合理と判断される状況であればこの条件を満たすと考えることができる。
条件 2 は、ソフトウェアアップデートによって、原則、無線局の開設・運用の条件
の変更が生じないことである。ソフトウェアアップデートによって免許不要局から免
許局に変更となる場合、一般利用者が免許を要することを知らずにソフトウェアアッ
プデートを行い、無免許で運用してしまうことなどが想定されうるため、利用者保護
の観点から、原則、ソフトウェアアップデートによって無線局の開設・運用の条件の
変更が生じないことを条件とする。他方で、携帯無線通信を行う無線局は、携帯電話
事業者等が免許人であり、ソフトウェアアップデートによって開設・運用の条件の変
更がされる場合であっても、免許の変更申請について法令に基づく必要な手続が実施
されるため、本条件を除外することが適当である。
条件 3 は、ソフトウェアアップデートによる特定無線設備の工事設計変更ニーズが
想定されることである。例えば、日本の規制に合わせてソフトウェアで制限している
無線設備においては、日本の技術基準に変更があった場合にアップデートが行われる
といった工事設計変更ニーズが想定される。
条件 4 は、無線機器ごとにソフトウェアバージョン情報をユーザーが確認できるこ
とである。これは、同一の認証番号にソフトウェアバージョン情報ごとに認証情報が
ひもづくため、ユーザーが使用している無線設備の状況を確認するためにはソフトウ
ェアバージョン情報が必要となる。なお、無線 LAN の場合は、現状においてもセキュ
リティ等のソフトウェアアップデートが行われており、PC やスマートフォン等のアプ
リからソフトウェアバージョン情報が確認できるため、それとほぼ同様の形で、無線
機能を変更するソフトウェアのバージョン情報も確認できるであろうと考えられる。
また、認証を受けたモジュールを組み込んだ機器等、現行の制度において容易に認証
番号が確認できない機器であってソフトウェアアップデートを行うものは、管理画面
でソフトウェアバージョン情報とともに認証番号又は型式・名称を表示することで認
証情報を確認できる環境を整えることが適当である。また、携帯電話基地局について
は、常時、設備の状況を管理していることから、ソフトウェアバージョン情報も管理
されるものとみなし本条件を満たすものとすることが適当である。
上記の条件 1 から 4 を満たすものとして、無線 LAN(Bluetooth を含む)及び携帯無
線通信を行う無線局等が想定され、現時点ではこれらを本認証制度が適用可能な特定
無線設備の種別として規定することが適当である。他方で、今後の状況変化や代替措
置等の検討により、上記条件を満たすことが確認できた種別については、柔軟に対象
種別を追加することが望ましい。
17
また、ソフトウェアアップデートによって種別を追加するケースについては、追加
する種別が適用可能な特定無線設備の種別に含まれ、かつ、無線局の開設・運用の条
件の変更が生じなければ、本制度によるソフトウェアアップデートを妨げない。
18
2.3.1.2.2 審査項目及び必要書類の考え方
ソフトウェアアップデートに関する必要な履行要件、提出書類及び保存書類との関
係を図 2-10 に示す。
図 2-10 ソフトウェアアップデート認証審査時の審査項目・必要書類の考え方
19
図 2-10 における「B)技術基準適合確認の方法」を審査項目とする考え方を以下に
示す。
現行の電波法において、認証取扱業者は、無線設備を工事設計に合致するようにし
なければならない義務(設計合致義務)が課されており、この設計合致義務の履行に
関し、認証取扱業者は、取り扱う無線設備を検査し、その記録を検査の日から 10 年間
保存する義務(検査・記録保存義務)が課されている。一般的には、出荷前の製品に
ついて、一定割合の抜取検査等を行い、その検査記録を保存する。
ソフトウェアアップデート認証についても、従来の工事設計認証と同様、設計合致
義務及び検査・記録保存義務が課されるが、出荷後の認証取扱業者の手元にすでに存
在しない無線設備を遠隔でソフトウェアアップデートしたものについて検査し記録を
保存することは困難であることが想定される。そのため、ソフトウェアアップデート
認証の検査・記録保存の方法は、認証取扱業者の手元に存在しない無線設備に対して
検査を行うのではなく、アップデート用ソフトウェアを開発する際に、様々な利用状
態の無線設備を遠隔でソフトウェアアップデートした無線設備が工事設計と合致する
ことを検証した記録を、検査・記録としてみなすことが適当である。なお、出荷後に
おいては、ユーザーにおける利用状況によって無線設備の状態は異なるので、無線設
備の状態が異なっていても、ソフトウェアアップデート後の無線設備は工事設計に合
致することが検証されることが必要となる。
加えて、出荷後の無線設備は様々なユーザーに利用されることから、ユーザーの技
量に影響されずにソフトウェアアップデートが完了できる必要がある。例えば、無線
LAN のユーザーは一般消費者が想定されるので、アップデートの操作に関しては、完
全自動若しくはユーザーがアップデート実施の意思確認等(必要な場合は利用条件確
認を含む)を行う程度とし、アップデートを実施する旨の操作があった場合は、その
後は何も操作せずアップデートが完了することが望ましい。携帯電話基地局といった
無線設備においては、システム管理者等が運用に当たるため、そうした専門家を想定
し、ソフトウェアアップデートが完了できるようマニュアル等の整備が措置されるこ
とが望ましい。
2.3.2 Open RAN 及び vRAN の認証の在り方
2.3.2.1 Open RAN 及び vRAN の認証の簡素化
2.1.3.2 のとおり、Open RAN 及び vRAN に係る認証は、図 2-11 に示すとおり、現行
は、CU/DU/RU のすべてのパターンを認証しており、汎用サーバーも含めて認証し、そ
れぞれの認証に対して固有の認証番号が割り振られている。
他方、CU/DU は発射する電波の周波数、電波の型式(変調方式)、空中線電力そのも
のについては扱っていないため、CU/DU において汎用サーバーを使用したソフトウェ
ア処理が主流となりつつあるが、ハードとしての汎用サーバー自体が発射する電波の
電気的特性に影響を及ぼすことはない。また、無線局の免許人は、主に携帯電話事業
20
者であることから通信サービスの安定的な運用が不可欠であるため、汎用サーバーは
安定的な稼働のために必要なものを選択すると考えられる。このため、汎用サーバー
の個体管理及び性能面も含めて、管理は不要とすることが適当である。CU/DU におけ
るソフトウェアについては、2.3.1 のソフトウェアアップデートの認証審査の方法に
倣うことが適当である。
また、現状においては、CU/DU/RU の組み合わせ毎、さらに、ソフトウェア及び汎用
サーバーの更新毎に認証が必要となり、それぞれの認証番号が異なることから、技適
マーク(認証番号を含む)の貼替えの負担が発生している。新たな認証制度において
は、貼替えができるだけ発生しないよう、同一認証番号を認める要件を整理する必要
がある。RU に関しては RF 信号を扱っている無線設備であり、型式又は名称に加え個
体管理が必須であることから、認証番号は RU に付される認証番号に集約することが
適当であると考えられる。
図 2-11
Open RAN 及び vRAN の認証の簡素化の箇所
以上の考え方から、Open RAN 及び vRAN の認証の簡素化の方向性は以下のとおりと
することが適当である。
(図 2-11 参照)
①
ハードウェアの認証審査
• 汎用サーバーの型式又は名称等は認証審査を不要とする
② ソフトウェアバージョン情報の管理
• 周波数等の変更を含む工事設計の変更について、再認証を取得したものについ
て同一認証番号を認める
• 工事設計書にソフトウェアバージョン情報の記載項目を新設するなど、ソフト
ウェアバージョン情報を認証審査の結果において確認できるようにする
③ CU/DU/RU の組み合わせに関する認証番号の管理
•携帯電話基地局等(BWA、L5G を含む。
)については、RU 以外の変更工事に関して
再認証を取得したものについて同一認証番号を認める(本内容は、vRAN に対応
しない CU/DU との組み合わせの場合も含む)
21
なお、
現行の証明規則では、携帯電話基地局等の無線設備が使用する工事設計書は、
多種多様な無線設備を対象としたものとなっている。そのため、携帯電話関係の無線
局の特殊性を考慮した認証の簡素化のために規定の整備をしようとすると、同じ工事
設計書を使用する他の無線設備に対して少なからず影響することから、制度改正に当
たっては、独立した工事設計書を整備することが望ましい。
2.3.2.2
携帯電話基地局等に関する部品交換に係る認証の簡素化
発射する電波に影響がないと想定される部品に関して、同一品以外への交換を一定
の要件の下で認め認証の簡素化を図ることが適当である。
具体的には、携帯電話基地局等に関する電波の電気的特性に影響のない部品と想定
されるものの交換について、RAN 設備における電波の電気的特性に影響がないと想定
される個所を総務大臣があらかじめ定めた上で、認証機関によりその個所との該当が
確認できた部品に関しては、認証取扱業者の指定する部品への交換であれば、再認証
が不要となることを制度上明確化することが適当である。(図 2-12 参照 )
また、空中線の交換については、これまでも「同一認証番号とする場合のガイドラ
イン」において同一認証番号が認められており、今後も引き続き同様の措置とするこ
とが適切である。他方で、空中線に使用する RF ケーブル、分配器、アッテネータ等の
追加については、令和7年総務省告示第 307 号において、昭和 51 年郵政省告示第 87
号(電波法施行規則の規定により許可を要しない工事設計の軽微な事項を定める等の
件)が改正され、給電線、空中線共用装置及び給電線共用装置の工事設計において「当
該装置に係る工事設計の全部若しくは一部分について削る場合、改める場合又は追加
する場合(いずれも空中線に供給される電力が1デシベルを超えて低下する場合に限
る。)に限る。
」は許可を要しない工事設計の軽微な事項とされた。これを受けて、損
失の大きいものを追加する場合は、再認証を受けずに交換可能とする措置が適当であ
る。
22
図 2-12 発射する電波の電気的特性に影響がないと想定される部品の明確化イメージ
なお、携帯電話端末においては、長期間利用することを志向する潮流により、海外
においては個人による部品交換修理を前提に設計されたモジュラーフォンが販売され
ており 5、日本における状況を勘案の上、必要に応じてそうした携帯電話端末の部品
交換修理に関する認証取扱の整理を行うことが望ましい。
DAS については、同一ベンダー、同一型式の製品であれば同一の性能を有する無線
設備だと考えられる。そのため 1 台接続時と複数台接続時のデータをそれぞれ取得す
ることは不合理であることから、基地局、親機、子機の 1 セットの測定により認証す
ることが適当である。また、工事設計認証を取得済みの基地局に別の DAS 装置を接続
して認証を受ける場合、申請書に必要な基地局の諸元等(発射する電波の電気的特性
に関する諸元)の記載は必要なものの、その他の図面や写真等の提出は不要と整理す
ることが適当である。
2.3.3 その他の認証審査の在り方
2.3.3.1 携帯電話基地局における工事設計認証範囲の見直し
現在、携帯電話基地局における工事設計認証の対象範囲は CU/DU/RU となっている。
今後の基地局インターフェースのオープン化の動向を踏まえると、RU 単体に緩和する
ことが望ましいとの要望があった。その理由は、技術基準適合証明を取得した装置の
CU/DU 部(ハードウェア/ソフトウェア)においては、デジタル処理であり、装置によ
る差分は生じず、CU/DU 部の特性は発射する電波の電気的特性に影響しないため、電
波の電気的特性に影響する範囲は RU 装置単体に集約されると考えられるからである。
5
Market Glass, Inc. (Formerly Global Industry Analysts, Inc.) Smartphone Repair 市場調査レポ
ート 2025 https://www.gii.co.jp/report/go1798254-smartphone-repair.html
23
しかし、電波法において規定する無線設備としての機能は、RU 単体ではなく、
CU/DU/RU 全体によって実現されるため、Open RAN 及び vRAN の認証対象範囲は、引き
続き CU/DU/RU とすることが適当である。
2.3.3.2 携帯電話基地局における工事設計認証の簡素化
携帯電話基地局における空中線について、例えば最大利得より下回るのであれば干
渉影響等は軽減される方向のため、工事設計認証の取得において簡素化ができる可能
性があると考えられる。
ただし、空中線に関しては、許可を要しない工事設計の軽微な事項としては、現在、
電波法令において規定されていないことから、今後、空中線に関して電波法施行規則
が見直された場合、改めて検討することが望ましい。
24
第3節
3.1
現行の認証制度における課題への対応について
現状と課題
3.1.1 無線設備や組込製品の多様化に伴う対応困難なケースの発生
3.1.1.1 現行の表示方法では適切に対応できないケース
工事設計認証を取得した無線設備に対しては、認証取扱業者は、2.1.1.4 に記載し
た3つの方法のいずれかにより、技適マークを表示することができる。また、適合表
示無線設備を組み込んだ最終製品を取り扱う事業者にあっては、組み込んだモジュー
ル等に付されている表示と同一の表示を、2.1.1.4 に記載した3つの方法のいずれか
により、最終製品に付すことができる。
一方で、技適マークの表示には、技適マークのロゴに加え、電波法を示す R の文字
や認証番号を含め表示する必要がある。これに加えて、昨今は、技適制度以外の国内
法に基づく認証マークや、複数の国での販売を視野に諸外国の法令に基づく認証マー
クの表示も求められる無線設備が増加している。このように、複数のマークを全て筐
体に物理的に表示しなければならないケースにおいて、他の認証マークよりも多くの
情報を記載する必要がある技適マークを表示するためのスペースを確保することが困
難になっているケースが発生している。
また、現行制度においては、技適マークのディスプレイ表示機能を有さない無線設
備であって、製品本体への表示が困難又は不合理な場合においては、
「取扱説明書及び
包装又は容器」
に技適マークを表示することも例外的に認められているところである。
しかしながら、例えば「包装又は容器」に該当するものが存在しない車載無線設備
のように、製品本体への表示が困難であるにもかかわらず、例外的な対応をとること
もできないといったケースが発生している。
そのため、技適マークの表示方法や表示場所について、条件の緩和を求める意見が
出てきている。
3.1.1.2 無線設備を組み込む製品において技適マークを確認できないケース
現行制度では、上述のとおり、適合表示無線設備を組み込んだ最終製品を取り扱う
事業者にあっては、組み込んだモジュール等に付されている表示と同一の表示を付す
ことができることとなっているが、表示を付すことは現行の電波法においては義務と
はなっていない。そのため、最終製品において技適マークが容易に確認できない無線
設備も販売されている。
また、メーカーが最終製品に表示を付した場合、組み込む無線設備を別の型式又は
名称のものに変更するときや、組み込んでいるモジュール等の認証番号に変更が生じ
たときには、最終製品に表示している技適マークも併せて変更することとなるが、多
数の部品から構成される製品の場合、1つの部品に過ぎない無線設備の変更が最終製
25
品のマーキングや生産管理工程全体に影響を与えることとなり、技適マーク変更に伴
い生じるコストが非常に大きなものとなる。無線設備を組み込む最終製品において技
適マークが確認できないケースが発生する要因の1つとして、最終製品のメーカーが
製造コスト増を回避するために表示を付さないことを選択しているケースがある。
3.1.2 電子商取引(EC)販売の増加
インターネットの発展に伴い、物品販売における市場規模は年々拡大を続けている
(図 3-1 参照)
。特に、無線機器や無線機器を搭載した生活家電、AV 機器、PC 等にお
いては、製品の仕様が明確であるために事前に製品の内容や特徴を理解しやすいとい
った特徴がある。そのため、EC での販売との親和性が高く、2023 年時点において、製
品販売における EC 化率は 42%にまで及んでいる(図 3-2 物販系分野の BtoC EC 市場
規模参照)
。
図 3-1 物販系分野の BtoC-EC 市場規模及び EC 化率の経年推移
出所)令和5年度 電子商取引に関する市場調査報告書(経済産業省)令和6年9月 6より抜粋
6
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/statistics/outlook/R5tyousahoukokusho.pdf
26
図 3-2 物販系分野の BtoC EC 市場規模
出所)令和5年度 電子商取引に関する市場調査報告書(経済産業省)令和6年9月 7より抜粋
一方、現行の技適マークの表示方法は、いずれも無線設備を目視することによって
マークを確認することを想定した制度設計となっており、EC での販売においては、消
費者は、購入前に無線設備の現物を目視によって確認することができない。そのため、
無線設備の EC での販売割合の拡大に伴い、技適マークの有無を確認できない状態の
まま、消費者が無線設備の購入判断をしなければならないケースが増加している。
また、EC 販売においては、大手 EC モールを介し、海外の販売業者や個人事業主か
ら、消費者が外国向け製品を直接購入することが可能となる等、外国製品と消費者と
の接点が拡大している。その一方で、海外の無線機器製造業者は、必ずしも日本国内
での販売、使用を想定した無線設備のみを製造しているわけではない。そのため、日
本の技術基準に適合しない、又は日本の認証を取得していない無線設備が市場に流通
してしまうことの危険性が増している。加えて、消費者は、そもそも製品が無線設備
7
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/statistics/outlook/R5tyousahoukokusho.pdf
27
に該当するか否かを意識せずに製品を購入しているケースも少なくない。
このような状況の中、総務省においては、令和2年度に「技術基準不適合機器の流
通抑止のためのガイドライン」を策定し、EC モールの運営事業者に対し、出品者によ
る技術基準適合性の情報を無線機器の掲載ページに表示することを要求するとともに、
適切に表示されていない場合にはその掲載を中止することを求めている。しかしなが
ら、EC モールのウェブサイトにおいて技術基準適合性に関する情報を十分に確認でき
る事例は少ない。その原因のひとつとして、無線機器の販売を行う販売代理店等にお
いて、商品の認証情報及び技術基準適合性を消費者に対して提供することの必要性が
十分に認識・理解されていない、との指摘がある。
3.2
技適マークの表示を確認できないことの影響
技適マークが適切に表示されない無線機器や技適マークが確認できない無線機器の
中には、技術基準に適合しておらずそもそも国内で利用すると電波法違反になる機器
や、利用に当たって無線局免許が必要な機器もある。このような事実を知らずに、一
般消費者をはじめとする利用者がこれらの無線機器で電波を発射した場合、利用者が
電波法違反に問われる可能性がある。また、これらの機器を購入者が下取りに出そう
としても、技適マークが確認できないことを理由として買取業者から買取りを断られ
るといった不利益が発生した事例が存在している。
さらに、医療現場においては、医療従事者や患者等のインターネット接続用に加え
て、医療情報システムや医療機器等、多様な用途に無線 LAN 等が導入されているとこ
ろ、医療機器の筐体に技適マークの表示がないケースが多いことが指摘されている。
医療機器の筐体に技適マークが表示されていればその認証番号から医療機器が使用す
る無線 LAN 規格を確認することができるが、実際には表示がないため、病院内無線 LAN
の通信速度の低下を招かない医療機器であるかを判断できず、施設内の電波管理を適
切に行えない現状が医療関係者から報告された。
3.3
今後の取組の方向性
無線機器の小型化、モジュール化に伴う組み込み製品の増加、EC 販売の増加の進展
に伴って、従来の「無線設備を目視することによって技適マークを確認する」という
行為が困難なケースが増加している。
そのため、以下のような取組を行うことによって、一般消費者を含めた技術基準適
合証明制度の関係者が、無線設備の技術基準適合性を容易かつ確実に確認することが
できる環境を整備するとともに、技適マーク表示の有無を問わず、技術基準適合性を
確認することのできない無線機器の不販売や不購入の徹底に向けた環境を整備するこ
とが適当である。
28
3.3.1 技適マークの表示方法の改善に向けた取組
技適マークの表示については、3.1 に示したとおり、現行法令に基づいた表示の方
法をとることが困難であるケースが確認された。そのため、製品本体へ技適マークを
直接表示することが困難な場合に、それを代替することのできる表示方法の検討を進
めることが望ましい。
なお、作業班における検討過程において、無線設備の利用者の立場からは、製品に
て技適マークを容易に確認することができない実態と、確認できない場合の弊害が指
摘された。一方で、無線機器メーカーの立場からは、現行の技適マークの表示方法で
は生産コストがかさむことがあり、国内製造業の競争力を維持する観点からも、技適
マークを直接表示しなくても良い要件の緩和・拡充を求める要望意見が寄せられてい
るところである。そのため、技適マークの表示方法としては、メーカーの負担を極力
減らしつつ、利用者のマークの確認性は維持・向上させるといった、双方の要望が両
立する新たな規律が求められている。
また、EC 販売が増加する現状や、取扱説明書や製品仕様の情報もインターネット上
で掲載されることが一般化されつつある現状を踏まえ、無線設備の利用者、製品メー
カーに加え、製品の販売者や輸入者、EC モール運営事業者なども含めた幅広い関係者
からの意見を十分に聴取した上で、制度の検討を進めるべきである。なお、諸外国に
おける表示方法の新たな取組も参考にすることが望ましい。
3.3.2 技術基準適合性が確認できない製品の流通抑止に向けた取組
技適マークの有無を問わず、購入時や使用時に技術基準適合性が確認できない製品、
又は技術基準に適合していない製品については、国内市場への流通を抑止する必要が
ある。そのため、以下に掲げるような取組を行うことが望ましい。
まず、必要な情報を確認した上で商品を購入できる環境整備のため、商品の説明サ
イトや EC 販売サイトにおいて、技適マークや認証番号を含む無線設備の技術基準適
合性に関する情報を提示することについて推進することが望ましい。
また、国内販売店や国内 EC モールにおいて、もっぱら外国で使用することを想定し
た無線機器など、日本の認証を取得しておらず技適マークの表示がない無線機器を取
り扱う場合には、これが例外的な販売方法であることを鑑みて、商品説明サイトや EC
サイトにおいて、国内で使用すると電波法違反に問われるおそれがあること等の電波
法上のリスクや注意事項を消費者に対して確実に情報伝達してもらうことを推進する
ことが望ましい。
次に、消費者に関しては、無線機器の購入の際、技適マークをはじめとした技術基
準適合性に関する情報を確認の上で購入してもらうことが望ましい。一方で、現時点
において、消費者に対する技適マーク等の認知度は高いとは言えないことから、技適
マークの存在そのものをはじめとして、技術基準適合性に関する情報の事前確認の重
要性について、消費者に対する周知・啓発をなお一層強化することが望ましい。
29
最後に、総務省においては、インターネットや実店舗等の市場に流通している無線
設備を購入して電波の強さ等を測定し、電波法の基準に適合するか確認する取組(無
線設備試買テスト・市場調査)等を実施し、市場監視を実施しているところであるが、
対象設備についてより効果的に選定を行う方法を検討することが望ましい。また、現
在の試買テストでは、技術基準不適合が明らかな無線機器のリストについては、総務
省ホームページで公表するとともに、EC モールへ情報提供し、当該無線機器を取り扱
わないよう要請しているところであるが、消費者に対してもより一層、技術基準不適
合機器に関する情報が伝わるよう、情報共有先に消費者団体等も加えるなど、市場監
視の取組の改善・強化を図ることが望ましい。
30
第4節
今後の進め方
本一部答申では、まず、無線技術の進展を踏まえた無線設備の認証審査の在り方と
して、ソフトウェアアップデートに係る認証の方法、Open RAN 及び vRAN の認証の簡
素化の方法について考え方を示した。今後、総務省において、本一部答申で示した考
え方を踏まえ、速やかに制度化を行うことが求められる。制度化に当たっては、今後、
ソフトウェアによる無線機能の実現は更に一般化することが想定されることから、将
来の拡張性を見据えて対応することが重要となる。
次に、本一部答申では、無線設備の多様化や電子商取引(EC)の増加によって、技
術基準に適合していることを示す技適マークが確認できない状況の発生に対する取組
の方向性を示した。今後、総務省において、本一部答申で示した考え方を踏まえ、技
適マークの新たな表示方法を更に具体的に検討することが求められる。検討に当たっ
ては、技適マークのない無線機器の利用は電波法違反となりうるため、表示のしやす
さだけでなく、利用者の認識のしやすさも合わせて検討する必要がある。そのため、
今後、認証取扱業者に加え、無線機器を製品に組み込む者、利用者等も含めて関係者
の意見を広く聴取することが重要となる。また、本一部答申において、技適マークの
有無を問わず、技術基準適合性が確認できない製品についての国内市場における流通
の抑止に向けた取組の方向性を示した。今後、総務省において、本一部答申で示した
考え方を踏まえ、そうした製品の流通の抑止に向けて、関係者と綿密に意見交換を行
いながら対応することが求められる。
最後に、本検討による取組によって、最新技術や様々な利用形態等の無線設備が我
が国において流通し使用される環境が十分に整備されることを期待したい。
31
用語集
技術等
用語
概要
人工知能(Artificial Intelligence)。データから学習・推
AI
論を行い、認識、判断、最適化などの知的処理をソフトウェ
アで実現する技術。近年は通信制御やネットワーク運用の高
度化にも活用されている。
AI-RAN
基地局機能に AI を適用し、高度なトラフィック予測やリソー
ス最適化等を可能にする無線アクセスネットワーク
4G における RAN の構成要素で、ベースバンド信号処理を一括
BBU
して行う装置(Baseband Unit)
。5G では機能分割が進み、
CU/DU として整理される。
広帯域移動無線アクセス(Broadband Wireless Access)
。高
BWA
速なデータ通信を目的とした無線アクセス方式の総称で、固
定系・移動系の双方を含む。
5G における RAN の構成要素のうち、データ制御等を行う部分
CU
(Central Unit)
。4G における BBU の機能を分割した構成要素
の 1 つで、DU 及びコアネットワークと接続される。
分散アンテナシステム(Distributed Antenna System)
。1 つ
DAS
の RU に複数のアンテナを接続し、それらを分散配置すること
でカバレッジを向上させる仕組み。トンネル内や商業施設な
どのエリアで活用されている。
5G における RAN の構成要素のうち、無線信号処理等を行う部
DU
分(Distributed Unit)
。4G における BBU の機能を分割した構
成要素の 1 つで、CU 及び RU と接続される。
EC
インターネット等の電子的な手段を介して行う商取引のこ
と。電子商取引(Electronic Commerce)
。
ローカル 5G(Local 5G)
。主に建物内や敷地内での利活用につ
L5G
いて個別に免許される 5G システム。地域や産業の個別ニーズ
に応じて地域の企業や自治体等の様々な主体が、自らの土地
内でスポット的に柔軟に構築できる。
マルチアクセスエッジコンピューティング(Multi-access
MEC
Edge Computing)
。通信ネットワークのエッジ側で計算処理を
行い、低遅延やトラフィック削減を実現する技術。
32
機器のインターフェースをオープン化した無線アクセスネッ
Open RAN
トワーク(Open Radio Access Network)
。O-RAN ALLIANCE が
定める仕様を含む。
ソフトウェアを無線通信経由で配信・更新する技術(Over-
OTA
the-Air)
。端末や基地局の機能更新や不具合修正を遠隔で実
施できる。
無線アクセスネットワーク(Radio Access Network)。端末と
RAN
コアネットワークを無線で接続する通信網で、基地局やその
制御機能から構成される。
無線周波数(Radio Frequency)及びそれを扱うアナログ回路
RF
領域。送信側における変調信号の周波数変換、増幅、不要ふ
く射抑制や、受信側における低雑音増幅や周波数変換やその
ための回路を指す。
4G における RAN の無線部装置(Remote Radio Head)
。BBU と
RRH
分離配置され、無線信号の送受信等を担う。5G では RU として
整理される。
5G における RAN の構成要素のうち、電波の送受信等を行う部
RU
分(Radio Unit)
。4G の RRH に相当する構成要素で、DU と接
続される。
ソフトウェア無線(Software Defined Radio)。従来ハードウ
SDR
ェアで実装していた無線機能をソフトウェアで実現し、柔軟
な仕様変更を可能にする。
基地局機能を汎用サーバー上のソフトウェアで動作させる仮
vRAN
想化無線アクセスネットワーク(Virtualized Radio Access
Network)
。クラウド技術を活用し、拡張性や運用効率を向上
させることも可能になる。
無線通信で構成される LAN(Local Area Network)
。本一部答
無線 LAN
申では民間規格である Wi-Fi Alliance に準拠した Wi-Fi 機器
や、Bluetooth 機器等の無線設備を含む。
33
法規等
用語
CE マーク
概要
欧州経済圏(EEA)及びトルコで販売される指定の製品が欧州
規準に適合することを表示するマーク
電波法令で定める技術基準に適合している無線機であることを
技適マーク
証明するマーク。無線機の免許申請をする際に手続きを簡略化
することが可能となる。
証明規則
設備規則
電波の電気的特性
特定無線設備の技術基準適合証明等に関する規則(昭和 56 年
郵政省令第 37 号)
無線設備規則(昭和 25 年 11 月 30 日電波監理委員会規則第 18
号)
本一部答申では、周波数や電波の型式(変調方式)、空中線電力
等の発射する電波の特性を指す。
団体等
用語
概要
FCC
連邦通信委員会(Federal Communications Commission)
ICCJ
情報通信認証連絡会
ISED
TELEC
イノベーション・科学経済開発省(Innovation, Science and
Economic Development Canada)
一般財団法人テレコムエンジニアリングセンター
34
参考資料
情報通信審議会 情報通信技術分科会
電波有効利用委員会 一部答申(案)
(別冊2)
参考資料1
1.諮問書
2.情報通信審議会 情報通信技術分科会 電波利用委員会 構成員名簿
参考資料2
1.提案書
2.ヒアリング資料
参考資料3
1.情報通信審議会 情報通信技術分科会 電波有効利用委員会 無線設備の認証の
在り方検討作業班 構成員名簿
2.開催経緯
1
諮問書
諮 問 第
3 0 号
令和7年2月3日
情報通信審議会
会長 遠藤 信博
殿
総務大臣
諮
問
書
下記について、別紙により諮問する。
記
社会環境の変化に対応した電波有効利用の推進の在り方
村上
誠一郎
別紙
諮問第30号
社会環境の変化に対応した電波有効利用の推進の在り方
1
諮問理由
我が国は、他の主要先進国に先駆けて人口減少・少子高齢化に直面しており、
生産年齢人口が減少する中にあっても持続的な経済成長を実現するための生
産性の向上に取り組むことが喫緊の課題である。また、令和6年能登半島地震
などの大規模な災害が頻発する中、災害に強い強靱な社会システムを構築する
ことも大きな課題である。
携帯電話に代表されるように、電波を使ったシステムやサービスは、すでに
国民生活や経済活動に深く浸透しているが、自動運転やスマート農業、遠隔医
療など、電波のより一層の活用を徹底して進めることで、平時・災害時を問わ
ず、国民生活を便利で安全・安心なものにするとともに、地域の課題解決や新
たな市場の創出を通じた経済成長の源泉となる可能性を持っている。
他方で、電波は有限の資源であり、電波の活用の進展に伴い電波資源はひっ
迫するため、電波の利用状況やニーズ、電波に関する最新の技術トレンドを踏
まえて、周波数の割当てや周波数の移行・再編・共用を適正かつ効率的に実施
するなど、電波法(昭和25年法律第131号)の目的である電波の公平かつ能率的
な利用を確保することがますます重大となる。
このため、社会環境の変化に迅速かつ柔軟に対応し、電波の公平かつ能率的
な利用を通じて国民生活の利便性向上、地域の課題解決及び持続的経済成長を
実現するため、国が取り組むべき電波の有効利用の推進の在り方について包括
的に検討することが必要である。
2 答申を希望する事項
(1)電波有効利用の推進に関する基本的方向性
(2)無線局の免許制度等の在り方
(3)周波数割当の在り方
(4)無線を利用したビジネス促進の在り方
(5)電波の利用環境の在り方
(6)その他必要と考えられる事項
3
答申を希望する時期
令和7年夏頃目途
4
答申が得られたときの行政上の措置
今後の情報通信行政の推進に資する。
2
情報通信審議会 情報通信技術分科会 電波有効利用委員会 構成員名簿
(令和8年4月1日現在
氏
主
査
委
員
主査代理
名
藤井 威生
主
電気通信大学
ンター
現
職
先端ワイヤレス・コミュニケーション研究セ
教授
大谷 和子
株式会社日本総合研究所
専門委員
太田 香
東北大学
〃
黒坂 達也
〃
専門委員
要
敬称略)
大学院
執行役員
情報科学研究科
教授
株式会社企 代表取締役
慶應義塾大学 X Dignity センター
副代表
猿渡 俊介
大阪大学
教授
〃
瀧 俊雄
株式会社マネーフォワード
〃
中島 美香
中央大学
〃
西村 真由美
公益社団法人全国消費生活相談員協会 常務理事
〃
林 秀弥
名古屋大学 大学院
〃
矢入 郁子
上智大学
〃
安田 洋祐
政策研究大学院大学
大学院
情報科学研究科
国際情報学部
執行役員
教授
法学研究科
教授
理工学部情報理工学科
教授
教授
参考資料1
提案書
参考資料1-1
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参考資料1-2
回答書
令和 7 年 9 月 29 日
総務省総合通信基盤局
電波部移動通信課 御中
郵便番号: 100-6150
とうきょうと
ち
よ
だ
く
かぶしきがいしゃNTT ど
こ
な が た ち ょ う に ち ょ う め 11
東京都 千代田区 永田町 二丁目 11
住所:
ばん1ごう
番1号
も
氏名: 株式 会社 NTTドコモ
だ い ひょ う と り し ま り や く し ゃ ち ょ う
代表 取締役 社長
ま え だ
よ し あ き
前田 義 晃
「900MHz 帯を使用する新たな無線利用に係る調査」に対する回答提出の機会を頂き、厚く御礼申し上げます。
別紙の通り回答を提出いたします。
(本件連絡先)
氏名
:
電話番号:
電子メールアドレス:
参考資料1-3
令和 7 年 10 月 01 日
総務省総合通信基盤局
電波部 移動通信課
御中
〒158-0094
とうきょうと せ た が や く たまがわ
東京都世田谷区玉川一丁目 14 番 1 号
らくてん も
ば
い
る かぶしきかいしゃ
楽天モバイル株式会社
だいひょうとりしまりやくしゃちょう
代 表 取締役 社 長
や ざわ
矢澤
しゅんすけ
俊介
「900MHz 帯を使用する新たな無線利用に係る調査等(令和 7 年 8 月 25 日公表)」に関
し、別紙のとおり、回答いたします。
別紙
○ 「900MHz 帯を使用する新たな無線利用に係る調査等」のうち「890-900MHz」及び「928945MHz」の周波数(帯域の一部のみを含む)を組み合わせて使用する 3GPP 技術仕様に準
拠した移動通信システム等に関して、以下の項目について回答いたします。
1 900MHz 帯の割当てを希望する理由
(1)割当てを希望する理由
都心部のビルの奥や地下空間などを含め、より遠くに、隅々まで電波の届きやすい
特性を有する帯域です。この特性を活かし、屋内も含め電波が浸透しづらい箇所への
対策や、更なるカバレッジ拡大に活用するため、割当てを希望します。
(2)割当てを希望する周波数帯及び帯域幅
895~900MHz 及び 930~945MHz(UL5MHz 幅/DL15MHz 幅)
(3)上記(2)で記載した周波数帯に導入を希望する技術の名称と導入希望時期
現時点においては移動通信システムの導入を希望します。導入技術や導入希望時期
については、既存システムの今後の状況を踏まえ、検討する必要があると考えます。
(4)想定する利用シーン、需要見込み(通信トラヒックを含む。)
、活用が想定されるユー
スケース、エリア展開に対する考え方 等
より遠くに、隅々まで電波の届きやすい特性を有する帯域であることから、屋内も
含め電波が浸透しづらい箇所への対策や NTN を含めたカバレッジの拡大に向けた利
用を想定しております。
(5)基地局整備の方針
当該周波数の割当ての条件や時期等が明確になっていない現時点において、基地局
の整備計画(基地局の整備地域・時期、カバー率等)を具体的にお示しすることは難
しい状況です。
2 3GPP 技術仕様に準拠した移動通信システムに対する周波数割当てに関しての意見
(1) 一の免許人に割り当てる帯域幅及びその理由
対象の帯域を 1 社に割り当てることを希望いたします。
(2) 免許人が満たすべき要件
総合評価方式において絶対審査基準としてこれまで課されてきた、円滑に特定基地
局を整備するための能力、電気通信設備の設置及び運用を円滑に行うための技術的能
力、財務的基礎等の要件は最低限満たすべきと考えます。
1
なお、900MHz 帯は先発事業者のみが保有するカバレッジ拡大に極めて優位な帯域
であることから、基本的には後発事業者に配慮した制度設計とすべきと考えます。
(3) 複数の申請があった場合の審査方法について留意すべき事項
本周波数は、年々増加する移動通信トラヒックへの対応や、大規模災害時のライフ
ラインの安定性の向上の観点等から移動通信システム等に割り当てられるべきと考
えます。
審査方法については、事業者間の公正な競争を促進するため、後発事業者が先発事
業者と同等のサービスを提供できるよう、後発事業者へ最低限必要な周波数帯域を割
り当てることが必要であり、当該周波数の特性や利用用途が近しい周波数帯の保有の
多寡に係る基準を設ける等、新規事業者・後発事業者に配慮した制度設計が適当と考
えます。
また、特定基地局開設料が高額化すると、携帯電話のインフラ整備の遅延や携帯電
話料金への転嫁など、国民にとって不利益となる恐れがあるため、開設計画の審査基
準の設定にあたっては、特定基地局開設料の金額の多寡により割当て事業者が決まる
ことがないような配点とすることが適当と考えます。
以上
2
参考資料1-4
有限会社プリシード 担当部署
担当者
メールアドレス
1,現在 400MHZ で 1mW 陸上移動局の同時通話チャンネルが、送信波 454.0500MHZ
12CH、受信波
413.7000MHZ
36CH
電力 1mW ありますが、
現在、周波数がたりなくなっており、工場地帯では、混信もありますので、900MHZ
の空きバンドに、送信波 36ch
受信波 108CH 割り当てをしてほしい、電力は、0.5W とする。
チャンネル方式及び、変調方式は、24K3G1B (24K3GXXX) DBV
音声とデーターが運用できるようにしてほしい。 また、開発にあたっては、全国陸上無線協会の会員
で、認定点検事業業者の意見を聞き開発を進めてほしい。
2,2つ目の提案は、900MHZ にも Wi-Fi バンドを、日本独自のチャンネルを割り当てし、
屋外でも使用できるように改正してほしい。電力は、200mW 程度がのぞましい。
参考資料1-5
新たな無線利用に係る具体的なシステム提案募集 回答書
1.
提案募集項目への回答
組織の名称
Wi-SUN Alliance
組織の代表者
役職:President & CEO
氏名:Phil Beecher
担当者連絡先
役職:
氏名:
住所:
直通電話:
1.
電子メールアドレス:
スマートユーティリティー分野(電力・ガス・水道等)
(1)スマートメータ、高度検針インフラ
検針(高粒度・自動・遠隔)
、停止・停止解除・各種設定作業の遠隔化、電
圧・停電管理、ガス漏れ検知、漏水検知
等
(2)グリッドマネジメント(配電機器監視・制御
等)
電圧・逆潮流・停電状況等の管理、配電系統機器(開閉器等)の監視・制御
等
(3)電力・ガス・水道の共同検針
2.
スマートホーム分野
宅内エネルギー管理、宅内家電制御、EV 充電システム、太陽光発電システ
計画又は想定してい
る無線利用の詳細
ム等の特例計量器と電力スマートメータとの共通管理
3.
スマートシティ分野
街路灯管理(状態監視、制御)
、駐車場管理、道路交通システム(交通量モ
ニタリング等)
、共同ゴミ箱管理、環境モニタリング(大気汚染度、騒音計
測等)
4.
防災・減災・安全・安心モニタリング分野
構造物(建造物、橋梁等)モニタリング、崖崩れ、水位モニタリング、各種
監視システム
5.
M2M(マシン・トゥ・マシン)分野
農業、設備・資産・物品管理、自動運転支援用モニタリング、ドローン用通
信システム
エネルギー、水、交通等、幅広い分野において、あらゆるモノを安全に、低コス
トでつなぐことにより、持続可能なスマート公共サービス、次世代インフラ、脱炭
素社会の実現を強力に支援。
計画又は想定してい
る無線利用の導入に
よる効果
1.
スマートユーティリティ分野(電力・ガス・水道スマートメータ、グリッド
マネージメント等
(1)レジリエンスの強化
大規模災害発生等における設備被害状況の迅速・的確な把握、迅速な復旧を
支援
1
(2)低炭素社会の実現
逆潮流、電圧変動等の系統状況管理の高度化による、太陽光発電などの再生
可能エネルギーの導入促進、安定的な系統運用を支援
EV 充電器の管理・制御による、系統負荷の軽減、電力系統の増強を回避しつ
つ、電動化の推進(EV の普及)を支援
(3)公衆安全の確保・向上
電力設備の異常検知による停電事故の未然防止
ガス漏れ検知による火災等の未然防止
(4)社会インフラコストの削減
正確な負荷管理による設備容量の適正化等による設備増強コストの抑制を支
援。また電力・ガス・水道の共同検針の促進によるスマートメータリングシ
ステムの統合による大幅な社会インフラコストの削減を支援。
(5)老朽化設備対応の効率化
水道管の老朽化に伴う漏水管理の高度化による、設備保守の効率化を支援
(6)人手不足への対応、働き方改革支援
検針業務、その他現地出向業務の自動化、遠隔実施による省力化を支援
2.
スマートホーム分野
(1)宅内の電力スマートメータと EV 充電システム、太陽光発電システム
等の特例計量器との共同管理によるエネルギーの効率的な管理理
(2)宅内各種家電、電力メータの管理、制御の共通化による高度スマート
ホームの実現
3.
スマートシティ分野
(1)街路灯管理(故障検知、照度管理
等)による安全性の向上、省エネの
推進
(2)センサ付き共同ごみ箱によるゴミ収集の効率化
(3)交通状況のモニタリングによる渋滞緩和
(4)駐車場空き状況管理による利便性向上
上述の通り、再エネ利用の拡大に伴うきめ細かな電気情報の収集やガス・水道
検針の自動化等、AMI(Advanced Metering Infrastructure)の高度化・適用領域
拡大により、低炭素社会の推進、設備の効率運用による省エネ推進、インフラ管理
の高度化に貢献。Society5.0 は IoT ですべてのモノがつながることで、新たな価
値が生み出される。Wi-SUN FAN は Society 5.0 を実現する IoT システムに求めら
れる要件である・相互接続性(標準準拠)
・設備構築の柔軟性(マルチホップ)
・実
現性(世界で 1 億台以上の稼働実績)を備え、Society5.0 実現を強力に支援する
ことで国民の利益に貢献する。
現行の Wi-SUN システムは、主に既存の 920MHz 帯において、通信速度 100kbps、
チャネル帯域 400kHz/ch の IEEE 802.15.4 SUN を利用しており、スマートメータ
既存の無線システム
で対応できない理由
を中心にすでに 3000 万台以上が市場に展開されている。特にこの Wi-SUN システ
ムは市街地等での高密度設置を可能とするため、干渉対策として、周波数(チャネ
ル)ホッピングを採用し、高い周波数利用効率を達成している。
このような拡大が進む中で、Wi-SUN システムをスマートメータ、スマートシティ
のみならず、スマートホーム、M2M 等に利活用する需要が高まり、この新しい利用
2
モデルを実現するには、より高速な通信速度の実現が強く望まれる。これに対し
て、すでに IEEE 802.15.4x として標準化されているより高速な無線伝送方式(通
信速度
~2.4Mbps)を利用した無線マルチホップシステムの標準化(Wi-SUN FAN
1.1)が Wi-SUN Alliance で行われ、対応認証機器の開発、実用化が行われつつあ
る。さらに IEEE では、IEEE 802.15.4ad として現行システムの 70 倍の7Mbps 程
度の通信速度の高速化の審議も進められている。国際規格である IEEE802.15.4x
及び IEEE802.15.4ad を採用した Wi-SUN システムを我が国において広く適用させ
るには、以下の観点から、同システムでの利用可能なチャネル帯域幅の拡大が望
まれる。
1.
チャネル当たりの帯域幅
IEEE802.15.4x (標準化終了)
チャネルあたり帯
チ ャ ネ ル あ た り 最 大の 通
域幅
信速度
400kHz
600kbps
800kHz
1.2Mbps
1.2MHz
2.4Mbps
IEEE802.15.4ad
(現在ベースラインの一つとして標準化審議中のもの)
チャネルあたり帯
チ ャ ネ ル あ た り 最 大の 通
域幅
信速度
1MHz
1.8Mbps
2MHz
3.6Mbps
4MHz
7.2Mbps
⇒
チャネルあたり帯域幅:最大 4MHz/ch 必要
2.
周波数(チャネル)ホッピング
⇒
周波数(チャネル)ホッピング数は、現行のスマートメータ向け Wi-SUN シス
テムで高密度設置での運用実績がある 7 チャネル程度とすることが望ましい。既
存の 920MHz 帯では高速通信が可能なチャネルを 7 チャネル確保することができな
いため、928MHz~945MHz 帯域への拡張が必要である。
(参考)アメリカ、カナダ、メキシコ地域における同システムの利用周波数帯
902MHz~928MHz
想定される導入時期
等
2028 年
3
1.
新たな無線利用に必要な周波数帯
必要な周波数帯域=【20MHz】(既存の 920MHz 帯を含む)
既存の 920MHz 帯も利用して周波数ホッピングを行うシステムを想定して
いる。既存 920MHz 帯でアクティブ小電力無線システムに割り当てられている
帯域は 5.8MHz(922.3~928.1MHz)で、本調査の対象で 920MHz 帯と隣接してい
る周波帯(928MHz~945MHz)と合わせると、全体で 22.7MHz である。
この帯域で、IEEE802.15.4ad の最高速度のチャネル(4MHz、7.2Mbps)で周波
数ホッピングを実施する場合、5 チャネル確保可能で 20MHz の帯域が必要で
ある。
使用周波数等
2.
具体的に希望する周波数
希望周波数=【928.1MHz~942.3MHz+ガードバンド】
既存の 920MHz 帯と拡張する帯域を合わせて周波数ホッピングを行うシス
テムを想定しているため、既存の 920MHz 帯と連続する帯域を割り当てるのが
望ましい。
(1)既存の 920MHz 帯域および必要帯域
周波数:922.3~928.1MHz
帯域:5.8MHz
必要拡張帯域:20MHz-5.8MHz=14.2MHz
(2)希望する周波数
928.1MHz+(必要拡張帯域)14.2MHz=942.3MHz
周波数帯域=928.1MHz~942.3MHz+ガードバンド
1.
同一周波数における他の無線システムとの共用
CSMA/CA、周波数(チャネル)ホッピング、デューティ制御などの技術を用い、シ
周波数共用の考え方
ステム間の干渉を許容しつつ、他の無線システムとの共用を実現する。
2.
隣接周波数における他の無線システムとの共用
適切な周波数ガードバンドを設けることにより他の無線システムとの共用を実
現する。
1.
現行ホームエリアネットワーク(IEEE802.15.4−2020 SUN 準拠
Wi-SUN HAN
2.0 RB、RH)
2013 年仕様策定済み、2014 年 7 月~
製品認証開始(B ルート).
すでに東
京電力管内を中心に 2000 万台以上のスマートメータに搭載
2.
国内外における
検討状況等
共同検針、特定計量器用 IoT ルートネットワーク(IEEE802.15.4−2020 SUN 準
拠
3.
Wi-SUN HAN 2.0 RI)
現行フィールドアリアネットワーク(IEEE802.15.4−2020 SUN 準拠
Wi-SUN
FAN V1.0)
2015 年仕様策定済み、2019 年 1 月~
製品認証開始、すでに米国を中心にで
ユーティリティ企業に導入中
4.
高速データレート規格(IEEE802.15.4x OFDM 準拠
2025 年 9 月~
Wi-SUN FAN V1.1)
製品認証開始、すでに米国、日本において大規模商用展開中
4
2.
新たな無線利用に対する周波数割り当てに関する意見
免許人が満たすべき
要件
免許不要の特定小電力無線としての利用を想定
デジタル MCA 陸上移
動通信システム又は
高度 MCA 陸上移動
通信システムの終了
時期について留意す
べき事項
技術基準等の制度整
備に向けて想定され
近隣周波数帯を使用する無線システムとの共用検討が必要
る課題
5
参考資料1-6
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参考資料1-7
900MHz 帯を使用する新たな無線利用に係る調査
(3)新たな無線利用に係る具体的なシステムの提案募集回答書
(1)提案主体組織について
組織の名称
802.11ah 推進協議会
代表者の役職・氏名
会長
小林
忠男
担当者の役職・氏名・連絡先
(2)計画又は想定している無線利用の詳細
本周波数帯での IEEE 802.11ah 規格 (以下 Wi-Fi HaLow と表記)利用を希望
します。
Wi-Fi HaLow は、現在日本国内において 920MHz 帯で利用可能な通信手段の
1つであり、特に IoT の通信システムとして様々な分野での活用が期待されて
います。
Wi-Fi は現在の我々の生活において欠かせない通信であり、Wi-Fi HaLow も今
後対応デバイス出荷数が年間 40 億台を超えることが見込まれている Wi-Fi フ
ァミリー規格の1つです。
その中で Wi-Fi HaLow の特徴は下記になります。
①数 km の通信も可能な長距離性能
②動画転送にも利用可能なスループット
③ユーザーが自由にネットワーク構築可能
④フルオープン・IP ベース仕様
これらの特徴により多様なユースケースへの適用を実現し、IoT を活用した社
会的課題の解決手段の選択肢拡大や利便性向上に寄与するものと考えます。
具体的には農業や水産業をはじめとする一次産業、製造業を含む二次産業、
サービス業を中心とする三次産業での特徴を活かした新たなユースケースによ
る社会的課題解決の実現や、公共機関での活用による住民サービスの向上、集
合住宅での利用による国民生活の利便性向上が期待されます。
920MHz 帯においては 2022 年の法令改正から国内利用が開始されました。
現在は実証フェーズから導入フェーズへと移行が進んでいます。
またそれに合わせて国内メーカー、海外メーカーから日本対応機器も多く発売
されています。
ただし、920MHz 帯では下記制限があり、Wi-Fi HaLow の真の実力を発揮出来
ていない状況です。
① 総送信時間制約(Duty10%ルール)によるレイテンシーの増加
② 占有周波数帯幅が 4MHz までの制限によるスループットの低下
③ 20mW 出力制約による通信距離低下
本帯域ではこれらの制限を解放して使用可能とすることで、更なる利便性の向
上、新しいユースケースの創造が可能になると考えています。
また、Wi-Fi HaLow は IEEE 規格において帯域幅 1MHz、2MHz、4MHz、
8MHz、16MHz 幅で規格化されています。
技術案次第ではありますが、現行 920MHz 帯(RFID 帯域)と連結して使用可能
となれば、今後の RF IC 進化に伴い 16MHz 幅も対応した場合、さらに大容量
な長距離通信を実現可能となります。
参考ですが、米国の 900MHz 帯は 902MHz~928MHz であり、帯域幅 16MHz
での利用が可能となっています。
参考に現在進んでいる・計画されている Wi-Fi HaLow を利用したユースケー
ス資料を添付します。
(3)計画又は想定している無線利用の導入による効果
我が国においてもサイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を
高度に融合させた Society 5.0 の検討が進められています。Society5.0 ではフィ
ジカル空間のセンサーからの膨大な情報がサイバー空間であるクラウドに集積
され、AI 等による解析結果がフィードバックされることが想定されています。
この膨大なセンサーデータの収集には、十分な情報通信を行うことが不可欠で
あり、誰もが自由に使える免許不要周波数帯の活用が有効と考えます。
従来の LPWA で送信可能である僅かなセンサー情報では判断することができな
かった社会課題、利便性向上について、Wi-Fi HaLow を活用し映像や画像の送
受信を実現することで解決できるようになることが期待できます。
画像の送受信を実現する新たな規格は一次、二次、三次産業や公共サービス、
家庭やオフィスにおけるこれまでの規格では解決に至らなかった課題解決の選
択肢を増やすことに寄与すると考えられます。
例えば、農業の担い手のほぼすべてがデータを活用した先端技術を用いて農業
を営むことや日本産業の中でも特に重要なものづくりの現場においても多くの
センサー・カメラ画像を用いることにより高品質なものづくりかつ安全な工場
運営にも有用なものと考えます。
これらを含めて各省庁の政策方針の実現や Society5.0 でめざすイノベーション
に寄与すると考えられる Wi-Fi HaLow の本周波数での利用を希望します。
(4)既存の無線システムで対応できない理由
IoT サービスに利用される無線システムは、人が立ち入らないエリアに無線機
を設置する利用ケースも多くある為、 見通し外エリアなどでも受信レベルが
確保できる 1GHz 以下の低周波数帯の利用が必要となります。その中でも現在
の免許不要周波数帯である 920MHz 帯では、Wi-SUN や LoRa・SIGFOX など
の LPWA 通信が利用されています。
ただし、これらの無線システムは伝送速度が低速なため、映像伝送や高品質の
画像の伝送を行うには転送レートが不十分な課題があります。 一方 920MHz
帯における Wi-Fi HaLow では上述の通りいくつかの制約により十分な通信を
確保出来ておりません。
また IEEE 802.11ac(5GHz 帯)や IEEE802.11ax(2 無線機を 2.4/5GHz 帯)の
Wi-Fi では通信距離が短い為こちらも十分なサービスエリアを確保することが
出来ていません。
よって
・誰もが利用可能な周波数帯であること
・十分なエリアを確保すること
・十分な伝送速度で通信すること
の条件をみたす無線システムとして本周波数帯での Wi-Fi HaLow の利用を希望
します。
(5)想定される導入時期等
Wi-Fi HaLow はすでに 920MHz 帯での運用が開始されて多くの製品が市場投
入されている為、本 900MHz 帯に向けて対応機器が投入されるまでには多くの
時間は必要ではないと考えます。
よって条件・法令が整備され次第大きな時間差なく導入可能と考えます。
(6)使用周波数等
携帯電話使用帯域などに対して GB(Gurd Band)を 2MHz 設定する事を前提と
して可能な限り広い周波数を希望します。
今後の IoT 世界においては大きなデータ量を送信するセンサー機器が多台数接
続されることが想定される。この場合システム要件として必要なスループット
を確保する為に1つの親機(アクセスポイント)に接続する子機の数を制限する
必要が出てくる。そしてシステムとして必要な接続台数を確保する為にはお互
い周波数が重ならないチャンネルを並行で複数チャンネル使用することになる
為、可能な限り広い周波数の利用を希望します。
また(2)にも記載した通り 920MHz 帯(RFIC)との結合利用も
(7)周波数共用の考え方
Wi-Fi HaLow は、他の IEEE 802.11 無線 LAN 標準規格と同様に、免許不要周
波数帯での運用を想定しています。従って、Wi-Fi HaLow 標準準拠の無線機同
士あるいは他方式の無線機との共存を実現するために、キャリアセンス機能の
実装が必須となっております。
具体的には、無線機は送信に先立ち利用するチャネルに対して受信を行い、
受信電力レベルが予め定められた閾値を上回っている場合には、既に他無線局
によって周波数チャネルが利用中であると判定し送信を控え、一定時間待機
した後再度受信レベルを判定し、閾値下回っている場合においてのみ電波を出
力します。
これにより、他の無線局により既に行われている通信に干渉を与えること、な
らびにこれから開始する自らの通信が他の無線局からの干渉により失敗するこ
とを回避しています。
(8)国内外における検討状況等
Wi-Fi HaLow(IEEE802.11ah)はすでに 2017 年 5 月に IEEE での標準規格策定
を完了しています。
また IEEE 802.11 標準に対応して無線 LAN 機器の相互接続認証を担う Wi-Fi
Alliance において Wi-Fi HaLow に対応した製品に対して異なるベンダ間の相
互接続プログラムの策定も完了しております。
合わせて AHPC として日本国内向け機器における相互接続試験も行っておりま
す。
国外状況については北米、カナダ(FCC)においては 902-928MHz の 26MHz
という広い周波数が割り当てられており、現状もさまざまユースケースで普及
が進んでいます。
以上
参考資料1-8
令和 7 年 10 月 1 日
総務省 総合通信基盤局 電波部 移動通信課 第一技術係 御中
mobile@soumu.go.jp
900MHz 帯を使用する新たな無線利用に係る調査等における
『新たな無線利用に係る具体的なシステムの提案』
提案システム名
特定ラジオマイクの周波数逼迫対策のための周波数拡充及び高度利用
法人の名称
一般社団法人特定ラジオマイク運用調整機構
代表者氏名
理事長
渡邉
邦男
担当部署
提
役職
案
担当者氏名
者
住所
電話番号
メールアドレス
1
提案システム名
特定ラジオマイクの周波数逼迫対策のための周波数拡充及び高度利用
(1)計画又は想定して
特定ラジオマイクの利用は、放送や舞台・演劇などのプロオーディオ
いる無線利用の詳細
分野に加え、オフィス会議、学校施設、その他さまざまな一般施設など、
社会のあらゆる場面・シーンにおいて広がりを見せています。
さらに、イヤーモニターの導入が急速に進んでいるほか、同一環境下
で多数のマイクやイヤーモニターの同時利用(多チャンネル運用)が求
められるなど、利用ニーズの多様化も進行しています。
その結果、特定ラジオマイクの周波数利用環境は逼迫しており、この
課題の解消を目的として、周波数の拡充および高度利用について、次の
とおり提案いたします。
① 周波数拡充の提案
特定ラジオマイクの利用ニーズ拡大に伴い、周波数の逼迫および地
域間の周波数利用格差が顕在化しています。特に、テレビホワイトスペ
ース帯において使用可能な周波数帯域が地域によって異なるため格差
の解消は課題となっています。周波数の逼迫と地域格差解消を目的とし
た周波数拡充を提案します。
② 広帯域多チャンネル音声システム(WMAS)の導入提案
国際標準化が進められている新しい音声システム「広帯域多チャンネ
ル音声システム(WMAS)」の導入を提案します。これは、特定ラジオマイ
クの高度利用を可能にする技術です。
③ B 型ラジオマイクにおける周波数拡充の提案
免許不要局である B 型ラジオマイクは、現在 4MHz 幅(806~
810MHz)の周波数が使用可能ですが、同一環境下での同時利用は約
10 本程度に限られています。オフィス会議、学校施設、各種イベントなど
での利用も増加しており混信の発生や現状の環境で使用できない場所
もあるほか、隣接する無線システム(簡易なモバイル中継装置等)から
の干渉も確認されているなど周波数逼迫が深刻化しています。
混信発生の事実から安心して周波数を使用できないなどの相談も寄
せられていることから周波数の拡充を提案します。
④ 現在の取り組みについて
特定ラジオマイクの利用場所の拡大や多チャンネルニーズへの対応
に向けて、地上デジタル放送と周波数を共用しているテレビホワイトスペ
ース帯における周波数共用の技術検討を進めています。
具体的には、新たに建設される劇場・ホール・イベント施設などにおけ
る新規周波数の検討に加え、既存施設で周波数が不足しているケース
については、現地調査を含めた追加周波数の検討を行っています。
2
また、広帯域多チャンネル音声システム(WMAS)の導入に向けては、
総務省の担当課に対して要望を提出しています。
・別紙パワーポイント参照
(2)計画又は想定して
本提案の導入により、特定ラジオマイクの周波数逼迫や混信といった
いる無線利用の導入に
課題が解消されるとともに、広帯域多チャンネル音声システム(WMAS)
よる効果
の導入によって、多様化する利用ニーズへの対応が可能となります。
これにより、特定ラジオマイクの利便性が向上し、音響機器を活用す
る放送・舞台・劇場などの文化芸術分野のさらなる発展に寄与すること
が期待されます。
加えて、本提案は音響機器産業の成長戦略にもつながるものであり、
B 型ラジオマイクの周波数逼迫(混信)対策にも資することから、公共の
福祉の増進にも貢献できると考えます。
(3)既存の無線システ
ムで対応できない理由
① 周波数逼迫状況および将来需要
ワイヤレス技術の発展・普及により、「特定ラジオマイク」の利用は“い
つでも、どこでも、どんな時でも”という形で一般化し、放送・舞台・劇場・
ホール・イベント会場・稽古場施設などに加え、オフィス会議室、学校施
設、ホテル、会議場、結婚式場、集会場、商業施設など、利用シーンが
多様化・拡大しています。特に、首都圏や大都市圏での利用ニーズは顕
著な増加化傾向にあります。
さらに、屋外での利用、移動連続利用、同時多チャンネル利用、イヤ
ーモニターの普及、国際イベントにおける海外持ち込みニーズ(例:東京
2020 五輪、2025 大阪万博)など、周波数利用環境は逼迫しています。
これらのことは、将来的にも利用ニーズの増加が見込まれ、周波数逼
迫の傾向はさらに深刻化することが予想されるため、現在の周波数帯域
に加え新たな周波数帯域の確保が必要と考えます。
② テレビホワイトスペース帯の地域差
テレビホワイトスペース帯は、地上デジタル放送受信者に影響を与え
ない条件下で特定ラジオマイクとの共用が可能ですが、地上デジタル放
送の周波数や中継局の配置状況は地域によって大きく異なり、共用可
能な周波数帯域に地域差が生じています。特に関西地域などでは、現
在も周波数逼迫が続いており、地域間の不公平が発生しているため、現
在の周波数帯域に加え新たな周波数帯域の確保が求められます。
③ 1.2GHz帯の周波数利用状況
1.2GHz 帯は全国共通で使用可能な周波数で、2014 年の周波数移行
当初の導入は放送事業者が先行していましたが、テレビホワイトスペー
ス帯の運用条件等の制約に比べ、その利便性の高さから 2019 年以降
は音響事業者(特ラ機構会員)にとって市場ニーズの高い 1.2GHz 帯の
製品が発表されるなどの影響もあり、現在では当機構会員が所有する
1.2GHz 帯ラジオマイクとイヤモニの免許数は約 13,000 局に達していま
3
す。このような状況の中、2025 大阪万博を始め多くの大規模イベントや
展示会では、1.2GHz 帯で使用可能な帯域幅(1.9MHz)で約 90 局におよ
ぶ周波数プランが組まれるなど、周波数逼迫が顕著であり、新たな帯域
の必要性が高まっています。
④ 広帯域多チャンネル音声システム
広帯域多チャンネル音声システム(WMAS)は、従来の特定ラジオマイ
クに比べて帯域内の総電力を低く抑え、デジタル処理による遅延も少な
く、多チャンネル運用が可能な国際規格のシステムです。既に導入が進
められている海外のシステムでは 800kHz から 6/8MHz の広帯域となる
周波数が必要となるため、新たな技術基準や利用可能な周波数環境が
必要になります。
また、テレビホワイトスペース帯での運用については、上述のとおり現
在も地域差が生じており、全国で公平な利用環境を確保するには新たな
周波数帯域が必要です。
⑤ 700MHz 帯の利用環境
710〜714MHz 帯は、全国で使用可能な特定ラジオマイク専用帯域
で、特にテレビホワイトスペース帯の使用可能チャンネルが少ない地域
や、多チャンネル運用・イヤーモニターとの同時運用が求められる環境
では広く利用されています。
しかし、近年運用開始された隣接する狭帯域 LTE 移動局からの干渉
回避のため、運用調整が新たに必要となり、利用者側の運用連絡や事
務作業が煩雑化しています。この課題を解消するためにも、新たな周波
数帯域の確保が必要です。
⑥ B 型ラジオマイク
B 型ラジオマイク(806〜810MHz/4MHz 幅)は、1989 年の制度化以
降、36 年間にわたり利用され、累計出荷台数は 450 万台以上、推定稼
働台数は 270 万台以上に達しています。都市部では高層化が進み、企
業会議室などで混信が多発しており、利用者からのクレームや相談が増
加しています。製造メーカー等からも、4MHz 幅では混信回避が困難との
声があり、使用環境の悪化が懸念されるため、周波数逼迫対策として新
たな帯域の確保が必要です。
⑦ 特定ラジオマイクの利用ニーズの多様化・国際対応
特定ラジオマイクには、一般的な送受信環境での利用に加え、長距離
伝送や国際イベントにおける海外持ち込みなど、現行の空中線電力の
上限を超える特殊なニーズも存在しています。
国内の空中線電力の技術基準上限値は、アナログ方式で 10mW、デ
ジタル方式で 50mW と定められていますが、国際規格である ITU-R
4
BT.1871-3 では 100mW が上限とされており、海外で流通している機器と
の運用環境に差異があります。
これらのニーズに対応するためには、新たな技術基準および運用条
件を整備したうえで新たな周波数帯域の確保が必要です。
⑧ その他
A 型・B 型以外にも、C 型、D 型、2.4GHz ISM バンド、1.9GHz DECT、
赤外線方式などのワイヤレスマイク装置が存在しますが、音質・使用可
能本数・伝搬距離、伝搬特性、運用安定性など使用形態等の面で制約
があり、これらの既存システムでは今回提案しているニーズには対応で
きない状況です。
(4)想定される導入時
期等
周波数の利用が可能となる時期、または技術基準および関連法制度
の整備以降を想定しています。(2029 年 6 月 1 日以降を想定)
併せて、新周波数に対応した装置・製品の市場流通時期については、
関連制度の整備後 1〜2 年程度での導入を見込んでいます。
また、特定ラジオマイクの導入については、国内外で流通して周波数
帯が近いことから、技術的には大きな課題には至らないと複数のメーカ
ーから見解を得ております。
(5)使用周波数等
・提案する使用周波数および周波数幅は、次のとおりです。
① 928-945MHz のうちガードバンドを含む下側 12MHz幅
② 890-900MHz のガードバンドを含む 10MHz幅
・提案する周波数は①を優先希望とし、①の使用が困難となる場合は②
の周波数を提案します。
・①の周波数を優先希望する理由は、米国(902-928MHz,941.5-952MHz)
や韓国(925-937.5MHz)やオーストラリア(915-928MHz)が同一または近
い周波数帯を使用していることから、他国との周波数の互換性や製造メ
ーカーの開発負担を軽減するとともに早期導入が可能になると考えてお
ります。
.(6)周波数共用の考え
方
同一周波数、隣接周波数における他の無線システムとの周波数共用
については技術検討が必要と考えますが、現時点における周波数配置
イメージ(案)を別紙に示します。
また、稠密で高効率な周波数運用および混信回避のため、新たな技
術や新たな運用調整方法の導入についても検討を行うことを想定してい
ます。
5
(7)国内外における検
討状況等
アナログおよびデジタル方式の特定ラジオマイクやイヤーモニターに
ついては、既に技術基準が整備されていますが、周波数拡張に対応す
るためには、追加の技術基準整備が必要です。
一方、広帯域多チャンネル音声システム(WMAS)方式については、国
内における規格が未整備であるため、新たな制度の整備が求められま
す。国際的には、ITU-R BT.1871-3、FCC 24-22、ETSI EN 300 422-1/
TR 103 450 などの規格が策定されており、欧米を中心に導入が進みつ
つあります。
(8)免許人が満たすべ
特定ラジオマイクについては、周波数拡充および新たな広帯域多チャ
き要件
ンネル音声システム(WMAS)方式の導入については、従来どおり免許
局とすることを提案します。また、現行の運用条件と同様に放送事業者
以外の免許人は特ラ機構への加入を前提とし、周波数の有効利用を図
る目的として運用調整を必須とする考えです。
B 型ラジオマイクについては、現行どおり免許不要局を想定していま
す。
(9)デジタル MCA 陸上移
現時点では具体的な事項は想定しておりませんが、今後の詳細検討
動通信システム又は高
の過程において確認が必要となる場合には、適宜確認させていただきま
度 MCA 陸上移動通信シ
す。
ステムの終了時期につ
いて留意すべき事項
(10)技術基準等の制度
周波数利用に関する国際的な動向を注視しつつ、日本が独自の仕様
整備に向けて想定され
に偏る「ガラパゴス化」とならないよう、国際整合性のある周波数配置の
る課題
実現を強く希望します。(928-940MHz を第一優先に希望)
これにより、メーカーの国際競争力の向上にも資することができるほ
か、他国との周波数の互換性(RF 回路の共通化等)や特定ラジオマイク
の運用の一貫性を確保できることに期待します。
同一帯域および隣接帯域の使用を希望する他の無線システムとの共
用条件や、最適な周波数配置の検討にあたっては、技術的な検討およ
び実機による検証が必要と考えます。
また、周波数の有効利用を図る観点から、他の無線システムからの干
渉を回避する技術(例:周波数ホッピング方式や帯域内干渉除去フィル
ター機能など)の検討に加え、現在進めている稠密な周波数利用が可能
となる運用調整方法ついても、検討事項の対象として想定しています。
(11)その他意見
B 型ラジオマイク(806〜810MHz)について、現在隣接する携帯電話の
上り帯域(815〜830MHz)とは 5MHz のガードバンド(GB)が設けられて
いますが、これまでに行われた 700MHz 帯の共用検討では、ガードバン
ドが 3MHz とされている事例もあります。 これらを踏まえ、
B 型ラジオマイクの使用帯域を 806〜812MHz まで上側を 2MHz 拡張
し、帯域幅 6MHz での運用の可能性を検討することも、関連する事項と
して新たに提案いたします。
6
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Ғ פיؓן؞ኘ၍ౠׇ֪೮Ⴢࢥዿྔธӡࢥዿྔธבؕዿփ֥ౚዿ֘೮ჂՒ႘ಐՒസבະୗྔธӢ
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Җ ֭֜೮Ⴢ֭୲ጴጦዿ֪୶֞ຎ־ӡ౮็֪։ဃಗ՛ؠపՒ࿃ഞࢥؠ״ዿ֭ؠ՛֊ֺँؠӢ
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ʀ໖ڒਕಋ࢞૮ޕ
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͖ΔϜέཤ༽͗ӪڻΝण͜Ζ
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ʀτϪϑϙϭφηϘʖηοϡϱϋ
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ʀबഀ਼ཤ༽ްིͶͪ͜ࢬઅు
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ʥͳཤ༽ंϩʖϩԿ;ٶεητ
Ϟրरɼཤ༽ंݜरΆ͖
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ၟ࿊פיؓן؞ጦዿ౮็֭ೇᇗໟྔ௮׃
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Ԍ֮פיؓן؞ՒԂӺԀԂӻӺԚԒՎ֭ӾԚԒՎבౚዿ֖֥փֽ֘Ւඑഠ֧֭։२ب؎יՒੱࡱ౮็Ւן؊טवਢ֪֩֨։փ֥ጦዿ
ໃइ֖Ւ֭֜ଅऐՒමᄇภ֖၍ࡰבౚዿ֦֩փৄ੩ภ֥֗փ֊ֺՒ፥ไ֘ኅؕӡ֩ؗؠיཨ૫ົམ့Ӣ֊֭
൰့ׁ॰Ⴁ֥֔փ֨֩ଵඡ֭೮Ⴢৄ੩֮Ւᅥჱඡෆँ֖֥փֽ֘Փ
ௗष֭ඉ೮Ⴢ֧֮ࡣֽ֩֘Ւ၍ࡰ֭೮Ⴢᅥჱ֭श൯ሑప֧֖֥එ໊㕲㖆㖁㖭४྅֖ԂӺԀԂӻӼԚԒՎӨֽ֦ౚዿ֘ईႷตבଙ
၀ׁ֧֘֒Ւᎌ֘ಈஶ֧֖֥ශ֪֞࿓ࡎփֽ֖֞֘Փ
ԂӻӿԂӽӺԚԒՎૢဃᎭؕӡࡤ၌અӢ֧֮ӿԚԒ㖭֭ס՛بӡԑԌӢ็֥փֽ֘Ւ ԁԃӽԂӺӽԚԒՎૢဃᎭؕ
ӡৰདઅӢ֧֮ӽԚԒ㖭֭ס՛بӡԑԌӢ֦ࢥዿ֖֥փֽ֘Փֽ֞Ւฑဗँ֔֞ԁӺӺԚԒՎૢဃᎭ֭ዿඞଉ֦֮Ւס՛֮ب
ӽԚԒՎ֧֥֔փಈ፯ׁցֽ֘Փ
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参考資料2
ヒアリング資料
参考資料2-1
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参考資料2-2
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参考資料2-3
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嵄嵤崨嵤嵓嵤崧
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参考資料2-5
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Ὁ ˯ෞᝲᩓщࣱᾉ ἢἕἘἼὊᬝѣỆ࣏᪰
Ὁ ᭗࠘؏ࣱᾉ ପὺἍὅἇὊሁỉᙐӳऴإửˡᡛ
Ὁ βᚩɧᙲᾉ ٶಮễἸὊἋἃὊἋỂỉݰλửܾତỆ
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参考資料2-6
ԃӺӺԚԒՎבౚዿ֘ශ֞֩ኅጦዿ֭࿓ࡎ
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z ࣿॼי؞؋Քᆧ༊Ӳ࣏ૺՔؚؔ՛ؠנӴ֮֩֨Ւؙؓי֧פי՛Ք״ؗ՛֭ࢥؠبؘዿ֊೮Ⴢᅥჱ
z Ԍ֮פיؓן؞Ւ೮ჂӾԚԒՎ֧൛֩֎මՔ൰ෆӲዿՔੱࡱՔवਢ֦֩֨֎ౚӴ
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Քே֦ౚዿईႷ֩ԃӺӺԚԒՎב৵ሰӡԃӼԂտԃӾӿԚԒՎבዓ๐ՒԂԃӺտԃӺӺԚԒՎ֮୭ᇸӢ
Ք೮Ⴢጦዿ֭དࡰ௭श൯֧ேጦዿ೮Ⴢ֧֭ྔᎬӡࣨᇚՔே့֧֭ธӢ
z ஸဗጦዿਙട֭၏ႚ ÇௗႩဗ֊ຳኃ൶ਙടಀଫಈኃ֪֥ଙ၀्ౡ
ՔԦԚԋԢӡஃࡰࣿؠبؘฤؕӢ֭၏ႚ Çே֦ౚዿ֦㕸ԚԒՎࡒඑ֭೮Ⴢב৵ሰ
Քேਊ६ӡԔԣԤӷԡӨԌԣӸӻԂԁӻӷӽՒԏԣԢԔӨԏԝӨӽӺӺӨӾӼӼӷӻՒԐԍԍӼӾӷӼӼӢ֧֭ธ
Քශ֖փਙടׇ֪ՒࢥؠبؘዿՒ࿃ཛ࣊Ք࿃ဃࢥዿׇ֪೮Ⴢጦዿ୲ጴ֭୶එבಲଵ
z මषᅊՔࡊ࿊ࢥዿ
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z ೮Ⴢᅥჱ֭श൯֧ࡊ࿊ࢥዿ֪৳ይ
z ே׃ب؎י་ਊኟ्֭ب؎י௹ईႷ֩ৄ੩ธᅏ֪৳ይӡࣿ״بם՛بؖיᇀኾ֪ଝӢ
z ೮Ⴢጦዿ୲ጴ֭୶එ֧ዻ֩՛ַ֭ׯࣤӡԦԚԋԢஸဗጦዿਙട֭၏ႚӢ
z ࣿ৯ౌ֭ถྙ֧४་֪৳ይ
z ࣿॼי؞؋Քᆧ༊Ք࣏ૺՔ࣏ب؎י֨֩؞؏ןഞ୲ऐ֭୶එ֗ྫྷבᇌँടᇀኾ֭֔֩ᄇ֪৳ይ
ၟ࿊֭פיؓן؞೮Ⴢᅥჱప֭֭֞׀೮Ⴢ४ഊ։ֲׇஸဗጦዿ
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z ء؈ؐ؏יؤ՛֮Ւད֭೮Ⴢౚዿৄ੩
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ဗ֖֊೮Ⴢጦዿ֦֩փ౮็ցӢ
z ؙؓי׃פי՛Ք״ؗ՛֭ؠبؘጦዿ਼ໃ֖Ւ೮
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z ԋֺ֭֊ Ԍׁ೫ጅ਼ໃ֖Ւ೮Ⴢᅥჱᄇภཨ
z ଵఓ֭೮Ⴢጦዿ֭ໃइ୶֊Ւ൙֮ஏ֪೮Ⴢᅥ
ჱඡੳෆँ֘ଣྫྷ֖
z ၟ࿊֣֪פיؓן؞փ֥֮Ւ֭ؕᅮമँ׃ጦዿ
֮࿊ཧఅ־Çௗष֮೮Ⴢ४྅֭֭ࣤ־
z ேጦዿ೮Ⴢ֧֭֊೮Ⴢ४྅֪֭֮ࣤ
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z 㕹㕰㕰㖆㖁㖭֭ශࡰ֮ࣤಲଵईႷՓԋ֪इևԌ
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z ଵఓ֭೮Ⴢᅥჱ֭श൯֧ࡊ࿊ࢥዿ֪་֎৳ይ
z ࣿ৯בౚዿ֘י؞ॼࣿ؋Քᆧ༊Ք࣏ૺՔؚؔ՛נ
ؠՔ֭֨֩؞؏ןᇌँടᇀኾ֭֔֩ᄇ֪৳ይ
z ࣿءؙיؤ৯ӡԋՔԌӢᎌ֭ேၾ౦ਊኟ֮Ւ
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z ශ֞֩ࡰइׇ֪֧࣏֒ؠبؘഞईႷ
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z ၟ࿊֮פיؓן؞Ւௗ׃ౚև֥ဴ֭֞بי؊֖֧؞
֥ೂव֩ৄ੩ธᅏ֪৳ይ
z ࣿॼי؞؋׃ᆧ༊Ւ࣏ૺՒ؞؏ןՒሐຽ֭֩֨،ןآ՛
ןטᇀኾ֦֮Ւઇ֥׀ஸփࣿಱጅਿ֔׀֞Ւ
ׇ֪֭ؕ༉֮ᆊईӡԔԢԚ׃॒֮ᆊईӢ
z ԦԚԋԢ֪֣փ֥֮Ւຳኃ൶ਙടಀଫಈኃ֭ଙ၀ଅऐ֊
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z ԃӼԂտԃӾ㕰ԚԒՎ֭㕱Ӽ㖆㖁㖭ၾ֪Ւၟ࿊֭פיؓן؞
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z ᆷ֭ኅ֪ؕ։փ֥Ւ೮Ⴢॸྔבธ֖֣֣
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ၟ࿊֭פיؓן؞೮Ⴢᅥჱప֭֭֞׀೮Ⴢ४ഊ։ֲׇஸဗጦዿ
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z ၟ࿊֮פיؓן؞ՒሐຽՒࣿॼי؞؋Ւᆧ༊Ւ࣏ૺՒ֭֨֩؞؏ן،ןآ՛ןטᇀኾ֪։փ֥Ւஸᆀಱ֩
ӨӨࣿৄ੩֭ஓཝ֪ஃ֎ঊዿ֖֥փӡԋӱኘઅՒౚዿೄ֭ࢥዿྔธבಲ౮Ӣ
z ኘᆊጅ֭Ԍ֮פיؓן؞Ւ२ب؎יՒੱࡱ౮็ՒՔ৫ן؊טवਢ֩֨४ฤዿထ֧֖֥ೂव
ӨӨ֭ցׅኜ֦ጦዿු֦גփӡԌӱኘᆊጅՒࢥዿྔธ֖֩Ӣ
z ၟ࿊֮פיؓן؞Ւؙؓי֧פי՛Ք״ؗ՛֭㕲֣֭ዿထ֦ౚዿ֔Ւ֜֝ᇠ֭೮Ⴢᅢጅ
ؙؓי׃פי՛Ք״ؗ՛֭ౚዿໃևቚ֪೮Ⴢׁᅢጅ֪֩
z ઝႩՒءؙיؤጦዿ֮ࡴᄤँ֖Ւጦዿ՛֭ׯዻँ׃֟גුँؠبؘଅऐՒ೮Ⴢጦዿৄ੩
֮ᅥჱඡՓௗଢ଼ׁጦዿ՛֭ׯໃइଣֽ׀֞೮Ⴢ֭ᅥჱ֪֮֔ෆँ֧֘ያມ
ؑט՛؆פຽම
פיؓبຽම
ءؙיؤຽම৯
ؙי՛Ք״ؗ՛ົཧ
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ؑט՛؆פຽමົཧ
ၟ࿊֭פיؓן؞೮Ⴢᅥჱప֭֭֞׀೮Ⴢ४ഊ։ֲׇஸဗጦዿ
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z ء؈ؐ؏יؤ՛֮Ւདම֪ࢬבይև֩փඞଉ֦ၟ࿊פיؓן؞೮Ⴢבዿ֖֥
ౚዿ֖֥փՓ֖֊֖Ւདཨ૫અ֭ౚዿ׃ؠبؘვམׇ֪֥֢ዿईႷ֩ؠبؘ֮་֎
ࡣ֩Ւዿႍ֖փདࡰ֦֮ၟ࿊פיؓן؞ጦዿ֦೮Ⴢ֮ઇ֥׀൛֩փ
ӡၟ֪Ւ་ఙՔ්֭֩֨དࡰ׃Ւ॒ࣴ׃ஸພ؈֭֨֩ؠຽමஸஸփඞଉ֦֮ౚዿႍ֖փӢ
z ઝႩ֦֮Ւࣿॼי؞؋Քᆧ༊Ք࣏ૺՔ֪֨֩؞؏ן։փ֥֭פיؓءؙיؤؠبؘጦዿؙי׃՛Քؗ
ӨӨ״՛֭ጦዿු־Ւၟ֪་ਊኟ֩פיؓءؙיؤ֦֮ب؎יӻӺӺࡒඑՒؙי՛Ք״ؗ՛ӻӺषࡒඑ
ӨӨ֭ౚዿໃև೮Ⴢᆊ໑֖֥փ
z ب؎י௹ಈ׃ׁໃևՒၟ࿊ࢥ֭פיؓן؞ዿྔธ਼֮ໃ֖೮Ⴢᅥჱඡੳ֪ց
ᅳ ԋ֭פיؓן؞ኘ։ֲׇኅઅ֭෮ࡤ
ᅳ ၟ࿊ࢥ֭פיؓן؞ዿᎌጛම֭ଈᇠ෮ࡤ
ӡሐຽಈೄבൊ֎Ӣ
ᇓถӼӿႩဗ
፭ᎬԀႩဗ
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Åኅઅ֧֮Ւؙؓי֧פי՛Ք״ؗ՛֭ຳ
ᅳ ࢥפיؓؠبؘዿ֪ᅢጅ֩ԣԥԦԢ೮Ⴢࡰ
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בӻӺӺӮ֧֖֥ᅳ֖֥փ
֭֜ཨ֦ԣԥؐ؏יؤ՛
ౚዿईႷ֩་㖖㖛֧֓
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ၟ࿊֭פיؓן؞೮Ⴢᅥჱప֭֭֞׀೮Ⴢ४ഊ։ֲׇஸဗጦዿ
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㕳ӧԦԚԋԢӡஃࡰࣿؠبؘฤؕӢ֭၏ႚ
z ԦԚԋԢӡஃࡰࣿؠبؘฤؕӢ֮Ւഌ֭ၟ࿊֪פיؓן؞ᄾָՒஃࡰ೮Ⴢבጦዿ֖֥
ࢥؠبؘዿבईႷ֪֘ேਊ६֦֭ؕՒௗႩဗ֊ຳኃ൶֭ਙടಀଫಈኃ֪։փ֥ଙ၀
्ౡ֥֔փ
z ॆ॒֦֭֮ؕՒԂӺӺԽԒՎ֊ԂԚԒՎ֭ஃࡰ֩๒ዛ೮Ⴢᆳבౚዿ֖֥փ֊֧֒Ւශ֞֩
ӨӨਙടৰമ֭ప࿊ᅢጅӡேਊ६ԔԣԤӷԡӨԌԣӸӻԂԁӻӷӽՒԏԣԢԔӨԏԝӨӽӺӺӨӾӼӼӷӻՒԐԍԍӼӾӷӼӼӢ
z ء؈ؐ؏יؤ՛֪֣փ֥֮Ւདࡰׇ֪ౚዿ֦೮Ⴢᆳ་֎ࡣ֩׀֞Ւே֦୰ᇓ
֪ౚዿ֦ශ֞֩೮Ⴢࡰᅢጅ
آ՛֊بԦԚԋԢࢥዿ֭ॗႪ
ӡԢԒԤԡԏೂಃፍӢ
ᅳ ೮Ⴢᆳ༳ࡔ֪೭ዴईႷ֩ၟ࿊ؕן؞ቚ֭ؓפי
ஃࡰࣿؠبؘฤؕӲԦԚԋԢӢ֭ॗႪ
ԏԣԢԔӨԣԡӨӻӺӽӨӾӿӺಃፍᄌෲ
ἰỶἁஜૠ̲ദ
ᵏᵍᵏᵗ ᾂḷᾄ
ժၟྙի
Ք֞೮Ⴢࡰؙ֪ؓי׃פי՛Ք״ؗ՛֭၍ಐࢥؠبؘዿईႷ
ӡஸ୲ጴ೮Ⴢ֭ࢥዿಲଵӢ
Քຖሑ୶ྫྷමבዿփ֥Ւࡴ֣֭ח؟ؘעၾؙ֪י֧פיؓءؙיؤ՛Ք״ؗ՛
֭၍ಐጦዿׁईႷ
Ք࿃ཛ࣊ຽ׃࿃ဃຽම֭ಲଵֺ֭֊Ւ৯֭་ᆳ֩൶؏՛ׁ֪ँಲଵ
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ӲԚԒՎӴ
ؠ״
ሑಠ
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ሑಠ
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ᅏ ண
ӲӴԦԚԋԢ֦ؕԀӾؠبؘ၍ಐࢥዿ֮֘Ւࣿಱᎀँ׃ຽཛ࣊ᄇภՓ
ֽ֞Ւ೮Ⴢࡰၾ֦ౚዿ֦פי֮ؓਙടಀଫಈኃ֪֥ዿඞଉ֭ଙ၀ב
ු֥׀փ׀֞Ւௗष֭ఐཏ֮ጫᎪཏ֭་֧֖֥ఐ
ၟ࿊֭פיؓן؞೮Ⴢᅥჱప֭֭֞׀೮Ⴢ४ഊ։ֲׇஸဗጦዿ
Ԁ
㕴ӧශ೮Ⴢ֭ౚዿ࿓ࡎ
ൂ॒ே֭פיؓן؞೮Ⴢ
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ғዓ๐֘೮Ⴢ֭ౚዿ
ႍ֪֩࿓ࡎ֘೮Ⴢ
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ࡰၾ֭؟שנ՛ᇠ೮Ⴢვམ׃
ࢥዿඞଉבᇠထӡያ࿊Ӣ
ԢՃԶՈԌԱՂԽ
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928.0
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930.0
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935.0
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ՔԃӺӼӷԃӼԂӨԚԒՎӡኘᆊጅӢ
ՔԃӾӻӸӿտԃӿӼӨԚԒՎ
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1
情報通信審議会 情報通信技術分科会 電波有効利用委員会
無線設備の認証の在り方検討作業班
構成員名簿
(令和7年7月 18 日現在
役職
主
任
氏 名
梅比良
正弘
主
現
職
南山大学 特任研究員、茨城大学 名誉教授
主任代理
猿渡 俊介
構成員
上原 仁
構成員
坂本
構成員
柴 悦子
構成員
鈴木
宗俊
構成員
永井
徳人
光和総合法律事務所
構成員
中沢
淳一
一般社団法人
信樹
要
敬称略)
大阪大学大学院情報科学研究科 教授
一般財団法人テレコムエンジニアリングセンター
専務理
事
携帯電話事業者代表
(株式会社NTTドコモ
公益社団法人
電波企画室長)
全国消費生活相談員協会 IT 研究会
一般社団法人 情報通信ネットワーク産業協会
共通技術部長
兼
インフラ整備事業推進室長
弁護士
電波産業会
参与
2
開催経緯
令和7年2月3日 第 52 回総会にて諮問
令和7年2月 13 日 第 185 回情報通信技術分科会にて電波有効利用委員会を設置
■電波有効利用委員会
令和7年7月 18 日
第4回
(1) 委員会報告(案)
「社会環境の変化に対応した電波有効利用の推進の在
り方」のうち「電波の利用環境の在り方」について
(2) 無線設備の認証の在り方検討作業班の設置について
(3) 事業者へのヒアリング
令和8年2月 17 日 第 11 回
(1) 委員会報告骨子案「社会環境の変化に対応した電波有効利用の推進の在
り方」について
(2) 委員会報告(案)
「社会環境の変化に対応した電波有効利用の推進の在
り方」のうち「周波数割当の在り方」
(900MHz 帯を使用する新たな無線
利用)及び「無線局の免許制度等の在り方」(無線設備の認証制度の在
り方)について
(3) 無線 LAN 及びドローンに係る運用調整の仕組みに関する事業者へのヒ
アリング
■無線設備の認証の在り方検討作業班
令和7年8月6日
第1回
(1)作業班の運営等について
(2)技術基準適合証明等制度の概要と現状
(3)無線技術の進展や無線設備の多様化
(4)意見交換
(5)その他
令和7年9月 19 日
第2回
(1)新たな無線設備の認証に関する課題
(2)認証審査の現状
(3)諸外国の認証制度の動向
(4)認証の簡素化の素案
(5)その他
令和7年 10 月 28 日 第3回
(1)ソフトウェアアップデートの認証に係る制度改正案
(2)携帯電話基地局等の無線設備の認証の簡素化に係る制度改正案
(3)その他
令和7年 11 月 25 日 第4回 (電波監視作業班(第6回)合同会議)
(1)技適マークの表示の現状
(2)技適マークの表示に係る課題
(3)技術基準不適合設備の流通抑止の取組の現状
(4)技適マークの表示方法の在り方(案)
令和7年 12 月 23 日 第5回
(1)報告書 骨子(案)
(2)その他
令和8年1月 16 日から 22 日まで 第6回(メール開催)
(1) 報告書(案)について
資料6
資料56-2-2
情報空間の多様化に対応した今後の放送事業の在り方について
令和8年5月8日
総
務
省
情報流通行政局
「情報空間の多様化に対応した今後の放送事業の在り方」に関する諮問について
諮問概要
1
放送は、これまで健全な民主主義の発達に資する基盤として、国民の社会生活に関わる基本的な情報を送り届ける
という社会的な役割を果たしてきた。
しかしながら、情報空間の多様化や、テレビ離れに伴うリーチの縮小、地域の人口減少といった、放送を取り巻く環境の
変化が続く中で、放送広告収入の減少は続き、ローカル放送局の経営悪化や放送インフラの維持の困難といった課題
が生じてきている。他方、インターネットを含む情報空間においては、偽・誤情報の氾濫といった弊害も生じており、改め
て、放送には取材や編集に裏打ちされた、信頼性の高い情報発信機能を発揮することが期待されている。
多様化する情報空間の中での放送の価値・役割を明らかにした上で、放送事業の成長と持続可能性を確保していく
総合的な方策を検討するため、今後の放送事業の在り方について諮問する。
答申を希望する事項
(1)情報空間が多様化していく中での放送の価値・役割
(2)今後の放送サービス・産業の在り方
(3)今後の放送インフラの整備・維持の在り方
(4)公共放送(NHK)の位置付け・役割
(5)その他必要と考えられる事項
スケジュール
令和8年5月に情報通信政策部会での審議を希望
令和9年春頃以降、随時一部答申を希望
主な検討事項
(1)情報空間が多様化していく中での放送の価値・役割
インターネットを含む情報空間の多様化が進み、その健全性の確保が重要な課題となってきている中、今後放送が果たしていく
べき価値・役割について明らかにする。
放送
サービス・産業
(2)今後の放送サービス・産業の在り方
放送広告収入の減少に伴うローカル放送局の経営悪化といった課題やインターネット配信の拡大等
を踏まえ、放送がその役割を維持していくため、経営基盤の強化、放送コンテンツの製作・配信の強化
を含めた今後の放送サービス・産業の在り方について検討する。
(3)今後の放送インフラの整備・維持の在り方
放送インフラ
公共放送
(NHK)
その他
これまでの放送ネットワークインフラを将来的に維持し続けることが困難となってきている状況等を踏ま
え、各インフラ(地上放送、衛星放送、有線放送等)の役割分担も含めた今後の放送インフラの整
備・維持の在り方について検討する。
(4)NHKの位置付け・役割
多様化する情報空間において公共放送であるNHKが特に果たすべき役割、その役割を果たすため
に望ましい業務範囲・組織体制、財務基盤の在り方について検討する。
(5)その他必要と考えられる事項
2
放送を取り巻く社会環境の変化
3
若者を中心としたテレビ離れ
テレビの普及率は若年層を中心に逓減傾向。2025年度、初めてスマートフォンの
普及率がテレビの普及率を上回る。
世代交代等によるテレビ離れが加速している。
(%)
100
1日15分以上テレビを見る率 (「行為者率」:平日平均)
世帯主別普及率 「テレビ」 対 「スマートフォン」
90
79%
80
70
10代男性
20代男性
10代女性
20代女性
国民全体
60
50
40
2005
50%
49%
2010
2015
54%
52%
2020
2025
(年度末)
(出典)NHK放送文化研究所「国民生活時間調査」
(出典)内閣府「消費動向調査」
インターネット利用の進展
2023年度、「ネット利用」が「テレビ(リアルタイム)視聴」を初めて超過。
主なメディアの平均利用時間(全年代・平日)
テレビ(リアルタイム)視聴
(赤): 154.7分
インターネット利用
(青):181.8分
240分
193.2
171.9
180分
163.5
156.3
149.3
154.7
インターネット(緑)
(2025年 約4兆円)
181.8
173.6
162.9
154.7
120分
地上波テレビ(橙)
(2025年 約1.6兆円)
60分
20.4
0分
2019年、インターネットの広告費が地上波テレビの広告費を上回り、その後も差は
拡大。
日本の広告市場の推移
13.1 15.6
2020(R02)
全年代
(N=3,564)
テレビ(リアルタイム)視聴時間
19.0
11.5 14.3
2021(R03)
全年代
(N=3,580)
テレビ(録画)視聴時間
20.5
10.4 10.0
2022(R04)
全年代
(N=3,588)
ネット利用時間
18.4
9.3 9.4
2023(R05)
全年代
(N=3,592)
新聞閲読時間
18.1
9.0 11.8
2024(R06)
全年代
(N=3,600)
ラジオ聴取時間
(出典)総務省「令和6年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」
(出典)電通「2025年日本の広告費」
インターネットを含めた情報空間における課題等
4
インターネットを含めた情報空間における諸課題
■ インターネット空間では、アテンションエコノミーが形成され、フィルターバブルやエコーチェンバー、偽・誤情報といった問題が顕在化。
(出典)総務省「インターネットとの向き合い方~はじめてのアテンション・エコノミー~」 「インターネットとの向き合い方~はじめてのフィルターバブル&エコーチェンバー~」
テレビの信頼度・重要度
■ テレビの信頼度は、インターネットと比べて全年代で高い。また、情報源としての重要度もテレビは概ね全年代で高くなっている。
(出典)総務省 「令和6年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」
民放テレビ事業者、放送コンテンツの現状
衛星放送の加入件数
ローカルテレビ局の収支状況
■ 衛星放送の加入件数は減少傾向。
■ コロナ禍前から営業利益は減少傾向にあり、10年前に比べ約57%減少。
(百万円)
70,000
60,000
711,209
58,618
716,978
(百万円)
800,000
710,728
701,148
56,597
680,581
630,376
48,973
50,000
5
621,451 617,278
627,950
600,000
593,341
42,276
500,000
38,099
40,000
30,580
400,000
30,000
21,055
20,000
700,000
16,556
25,091
18,547
300,000
200,000
10,000
100,000
0
0
2015
2016
2017
2018
2019
営業利益
2020
2021
2022
2023
売上高
2024
(年度)
※2024年度のローカルテレビ局(ラジオ兼営社(31社)含む):114社
(出典)「デジタル時代における放送制度の在り方に関する検討会」(第37回)資料37-5(事務局資料)
TVerのMUB(月間ユーザー数)の推移
■ TVer(民放キー局が共同出資する国内配信プラットフォーム)のユーザー数は
順調に伸長。
5,000万
4,000万
3,000万
2,000万
1,000万
2015年
2026年
(出典)TVer HPを一部加工
我が国の放送コンテンツの海外展開状況
2024年度の放送コンテンツ海外輸出額は約1147.3億円(前年度比311.5億円
増)。
放送インフラの現状
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地上放送ネットワークのインフラ
NHKと民放による中継局の共同利用等を進めることで、当面の間は地上放送ネットワークインフラの維持はなされる見込み。一方、今後も地域の人口減少が加速していけば、将
来的に維持していくことが困難となるおそれ。
辺地共聴施設は、放送の難視聴解消を目的として、地域住民等により共同で設置。設備の老朽化や組合員数の減少等により、維持管理が困難となってきている。
中継
光ファイバ等
親局
中継
中継
大中規模中継局
小規模中継局
ミニサテライト局
衛星放送インフラ
衛星放送に係るインフラコストを削減するため、次期放送用衛星はBS・CS共同衛星とする免許方針。
他方、BS民放5社においては、4K放送について終了する方針を表明している。
<現状の放送衛星>
BS放送用
CS放送用
<次期衛星打ち上げ後の体制>
BS・CS共同衛星
BS・CS共同衛星に
することでコスト削減
有線放送、
共聴施設
公共放送(NHK)の現状
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受信料収入と支払率
NHKの業務範囲
NHKの業務は、その実施が法律上義務付けられている必須業務と、その実施がNHK
の判断に任されている任意業務に大別される。
2023年10月の受信料値下げにより、受信料収入は減少傾向。支払率も低下傾向
にある。地上契約は月額1,100円、衛星契約は月額1,950円。
必須業務
国内基幹放送
■テレビジョン放送
地上放送2ch
(総合・教育)
衛星放送3ch
(BS・
BSプレミアム4K・
BS8K)
■ラジオ放送2ch
AM・FM
任意業務
必要的配信
国際放送
その他
■テレビジョン放送(衛星) ■放送に関する研究
■同時配信
外国人向け英語放送
見逃し配信
「NHKワールド JAPAN」
(放送後1週間以内) 邦人向け日本語放送
番組関連情報の配信
「NHKワールド・プレミアム」
■ラジオ放送(地上(短波・FM)、衛星)
17言語による外国人向け放送
「NHKワールド JAPAN」
日本語による在外邦人向け放送
「NHKワールド・ラジオ日本」 等
■任意的配信業務
(放送の日から1週間経過した放送番組をインターネットで配信する業務等)
⇒NHKは実施基準を作成し、総務大臣の認可を受けることが必要
等
NHKの契約件数の推移
2019年度以降、 契約総数・衛星契約数ともに逓減傾向。
(万件)
R2.10
2.5%値下げ
R5.10
10%値下げ
(年度)
※ H27~R6は決算額、R7・R8は予算額。
NHKのインターネット配信
2025年10月1日よりNHKの放送番組の同時配信、見逃し・聴き逃し配信及び番
組関連情報の配信を必須業務化。また、任意業務として、NHKが放送した番組を
NHKオンデマンドでインターネット上で有料(=受信料を財源としない)で配信。
<NHKオンデマンド視聴イメージ>
2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024 (年度末)
(出典)NHK 受信料・受信契約数に関するデータより総務省作成
(出典)「デジタル時代における放送制度の在り方に関する検討会」(第40回)資料40-1(日本放送協会説明資料)より抜粋
NHKオンデマンドサイト(https://www.nhk-ondemand.jp/share/howto/tv.html)