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情報通信審議会 総会 第55回

2025-12-11一次資料(出典)

議事録・配布資料の全文(政府公表資料より。要約でなく原文に基づく参照用)。

情報通信審議会 総会 第55回 資料情報通信審議会 総会 第55回 資料情報通信審議会 総会 第55回 資料情報通信審議会 総会 第55回 資料情報通信審議会 総会 第55回 資料情報通信審議会 総会 第55回 資料情報通信審議会 総会 第55回 資料情報通信審議会 総会 第55回 資料

資料1

資料55-1-1 情報通信審議会 一部答申(案) (諮問第30号「社会環境の変化に対応した電波有効利用の推進の在り方」のうち 「周波数割当の在り方」(価額競争の実施方法)について) 概要 令和7年12月11日 情報通信審議会 検討の背景・経緯 1  令和7年電波法改正・利用意向調査の結果等を踏まえ、26GHz帯の価額競争による早期割当てに向け、 価額競争の実施方法に関する検討作業班(主任:藤井威生 電気通信大学教授)を設置し、価額競争の実施方法を検討。 令和7年電波法改正 26GHz帯/40GHz帯の利用意向調査 • 電波法及び放送法の一部を改正する法律(令和7年4月25日 公布)により、6GHzを超える高い周波数帯の活用を希望する 多種多様なサービスを提供する者の中から、最も電波を有効に 利用できる者を、価額競争※により選定する制度を導入。 • 総務省は、26GHz帯・40GHz帯における5Gの利用に関する 調査(令和7年5月19日~6月18日)を実施。 • 計9者(事業者:8者、団体1者)から回答があり、26GHz帯に ついて一定の利用意向が示された。 ※入札又は競りの方法により、最も高い価額を申し出た者を落札者として決 定する手続 〔具体的な イメージ〕 現行の周波数割当方式 新たな周波数割当方式 〔区域〕 全国が基本 複数の市区町村など一定の広がりを 持った地域 〔主体〕 携帯電話事業者(4グループ) 欠格事由に該当しないほか 計画の優劣を総合評価 4グループ以外にも大小様々な主体 欠格事由に該当しないほか 専ら価額の多寡による評価 〔条件〕 【26GHz帯に関する主な回答】 〔利用シーン〕 都市部やスタジアム、大規模イベント等の超高トラヒックエリア/AI・IoT/産業領域/周波 数シェアリング/屋内外のトラヒック対策/自己土地以外の利用 〔割当時期〕 十分な検討時間を確保/慎重に検討する必要/2025~2026年度/2027年度末まで 〔周波数幅〕 400MHz幅/200MHz幅以上/100MHzもしくは200MHz単位 〔地域〕 全国での割当て/複数の希望地域を選択/市区町村単位 【40GHz帯に関する主な回答】 〔その他〕 技術仕様動向と市場ニーズを見定めたい/対応端末がまだ市場に十分に出回っておらず、 26GHz帯が優先的に検討されるべき 情報通信審議会 情報通信技術分科会 電波有効利用委員会(主査:藤井威生 電気通信大学教授) ~諮問第30号「社会環境の変化に対応した電波有効利用の推進の在り方」のうち「周波数割当の在り方」について~ 新設 価額競争の実施方法に関する検討作業班(主任:藤井威生 電気通信大学教授) <検討事項> ①価額競争の方式及び価額競争の設計 ②最低落札価額 ③保証金の設定 ④新規事業者や地域事業者の参入促進措置 ⑤その他価額競争の実施に必要な事項 (◎:主任、○:主任代理) <構成員> ○石山 和志 東北大学 電気通信研究所 教授 ○大谷 和子 株式会社日本総合研究所 執行役員法務部長 ○佐野 隆司 横浜国立大学 大学院 国際社会科学研究院(経済学部)教授 ○中島 美香 中央大学 国際情報学部 教授 ◎藤井 威生 電気通信大学 先端ワイヤレス・コミュニケーション研究センター 教授 ○安田 洋祐 大阪大学 大学院 経済学研究科 教授 価額競争の実施方法に関する検討に当たっての基本的な考え方 2  下記の26GHz帯の周波数割当ての諸条件及び検討の基本的な考え方に基づき、価額競争の実施方法を検討。 周波数割当ての諸条件 (→報告 第2章2-1) • 利用意向調査において一定の利用意向が示された26GHz帯のうち、既存無線局との共用可能性が高い周波数帯 (25.25GHz~25.4GHz、25.8GHz~26.2GHz、26.8GHz~27.0GHz)を今回の価額競争の対象とする。 • 「全国各地の様々なニーズに応じた柔軟な基地局展開」「地域のエリアを選択的に整備」の両方のニーズに応じるため、 全国枠(全国を割当区域とする枠)と地域枠(地域を割当区域とする枠)を1枠ずつ設ける。 • 新規事業者・地域事業者の参入を促進するための措置として、地域枠は、新規事業者・地域事業者の専用枠とする。 〔具体的なイメージ〕 全国枠と地域枠を1枠ずつ割当て <割当候補> ・周波数:25.25~25.4GHz帯(150MHz幅) 100 MHz 150MHz 小電力データ 通信システム (~24.75GHz) 100 MHz 100 MHz <割当候補> ・周波数:25.8~26.2GHz帯(400MHz幅) <割当候補> ・周波数:26.8~27.0GHz帯(200MHz幅) 100 MHz 100 MHz 100 MHz 100 MHz 100 MHz 100 MHz 100 MHz 100 MHz 100 MHz 100 MHz 高 (FWA) 固定衛星(↑) (~31GHz) 携帯電話 (~29.5GHz) 27.0G Hz 高 100 MHz 26.9 GHz 26.7 GHz 既存無線局との共用可能性 100 MHz 26.8 GHz 26.6 GHz 26.5 GHz 26.4 GHz 26.3 GHz 26.2 GHz 26.1 GHz 26.0 GHz 25.9 GHz 25.8 GHz 25.7 GHz 25.6 GHz 25.5 GHz 25.4 GHz 25.3 GHz 25.25 GHz 検討の基本的な考え方 (→報告 第2章2-2) 100 MHz 低 低 (FWA) (公共業務用無線局) • 今回の26GHz帯における価額競争の実施方法の検討に当たり、次の点を検討全体の基本的な考え方として位置付け。  我が国で初めての価額競争であることも踏まえ、参加者にとってできるだけシンプルで分かりやすい方式とする。  周波数の適正な経済的価値が可能な限り反映されるような方式とする。 • 併せて、競争阻害的な行動を抑止するためのルール等、公正な割当てとなるように細部のルールを検討。 価額競争の方式等 3  26GHz帯の価額競争の方式は同時時計オークションとした上で、その他ルールについて詳細に検討。 価額競争の方式(auction format) (→報告 第3章3-1、第4章4-1) • 価額競争の方式は、諸外国の周波数オークションの設計を踏まえ、次の特徴を持つ「同時時計オークション」(Clock Auction方式)とする。 ★ 価額を段階的に引き上げながら入札を繰り返すことで適正な価格形成を促す 「複数回の競り上げ」 ★ 全国枠と地域枠、地域枠の各区域の競り上げ中の乗り換えを可能とするため、それらを同時に競り上げていく 「同時開始・同時終了」 ★ 競り人(総務省)が提示する価額に対して入札者が入札の有無を判断する 「時計方式」(ラウンド内入札あり) 〔具体的なイメージ〕 ※周波数枠が1枠で入札者が2者の場合の例 第1ラウンド 第2ラウンド 当局が提示 する価額 当局が提示 する価額 一定額を引き上げ (競り上げ幅) 入札者A (入札) 一定額を引き上げ (競り上げ幅) 入札者A (入札) 入札者B (入札) 入札者B (入札) 入札者A 入札者B (提示された (提示された価額 価額で入札) 未満で入札) 落札者 その他ルール 入札者A いずれかの場合に 競り上げは終了 当局が提示 する価額 第nラウンド(終了) 入札者B (提示された価額(提示された価額 未満で入札) 未満で入札) 落札者 ①活動ルール(activity rule) (→報告 第4章4-3) ②競り上げ幅 (→報告 第4章4-2) • 諸外国と同様、積極的な入札行動を促すための措置として 活動ルールを導入。 • 活動ルールは、入札ポイント制を採用する。 • 競り上げ幅については、諸外国の動向(おおむね20%以内)も踏まえ、枠や区域 ごとに設定される最低落札価額の20%以内の額を各ラウンドで同額ずつ引き 上げる。 【入札ポイント制の概要】  入札者には、事前に納付した保証金の額に応じて、競り上げ前に ポイントが付与される。  全国枠や地域枠の各区域ごとに入札に必要なポイント数が設定されて おり、入札者は、各ラウンドにおいて、自らが保有する入札ポイント数の 範囲内で入札を行う。  各ラウンドにおいて入札等を行わなかった分のポイントは失効する。 ③暫定落札の撤回(bid withdrawal) (→報告 第4章4-4) • 26GHz帯の地域枠について、隣接する区域等で断片的な落札が生じることを 防止するため、地域枠のみ暫定落札の撤回を認める(全国枠は認めない)。 • 撤回は、制度の濫用を防止する観点から必要最小限の回数とするとともに、 濫用等の本来の目的を逸脱する行為がなされた場合は厳正に対処。 最低落札価額・保証金・参入促進措置 4  最低落札価額、保証金、参入促進措置について、下記のとおり考え方を取りまとめた。 最低落札価額 (→報告 第3章3-2) 〔具体的なイメージ〕 • 周波数の経済的価値を踏まえて最低落札価額を設定する。 • 現行の特定基地局開設料の最低金額(絶対審査基準の額)の算定方法を 基本としつつ、国内外の事情も勘案して柔軟に設定する※1,2。 • 地域枠については、割当区域に応じて、全国枠の最低落札価額に、 経済規模や人口等の地域性を反映できる指標を乗じて算定する。 ※1 価額競争では、特定基地局開設料制度と異なり、複数回の競り上げが行われることから、 価額競争への参加促進や競り上げ主導の適切な価額形成を促す等の観点も考慮。 ※2 全国枠の最低落札価額については、100MHz幅あたり10億円程度を基本として、更に 精査を進めることとする。 諸外国の5Gオークション落札額 第一段階補正 • 諸外国の5Gオークション落札額について、共通の周波数幅(100MHz幅)・ 免許期間(10年間)・経済規模(1兆ドル)に補正 第二段階補正 • 第一段階補正で得られた金額について、国内固有の事情(周波数幅、 認定期間、周波数共用の程度、経済規模)を踏まえて補正 補正後の参照金額 標準的な金額:補正後の参照金額の平均値±10% 保証金 (→報告 第3章3-3) 最低落札価額:標準的な金額の下限額の1/2を基本としつつ、 国内外の事情も考慮して柔軟に設定 • 諸外国の例を踏まえ、事前に金銭を預ける「保証金」を設定。 • 保証金の金額は、最低落札価額の5~10%程度とする。 • 納付手続に係る負担を軽減する観点から、現金以外の納付方法についても選択可能とする。 新規事業者や地域事業者の参入促進措置 (→報告 第3章3-4) • 諸外国では、新規事業者や中小事業者への配慮措置として、周波数の取置き(set aside)や割引(入札クレジット)、周波数キャップ (spectrum cap)などを設けている事例がある。 • 今回の26GHz帯の価額競争においては、新規事業者や地域事業者の参入可能性を確実に確保する観点から、地域枠について 周波数の取置き(専用枠の設定)を行う(2ページ目参照)。 その他事項(競争阻害的行動の抑止措置・参加者及び落札者が満たすべき条件) 5  その他価額競争の実施に必要な事項として、競争阻害的な行動を抑止するための措置、参加者・落札者が満たすべき 条件について、下記のとおり考え方を取りまとめた。 競争阻害的な行動を抑止するための措置 (→報告 第4章4-5) • 諸外国の動向及び我が国におけるこれまでの周波数割当ての事例を踏まえ、談合等の競争阻害的な行動を抑止するため、 次の3点を確保する。 ①共同入札の禁止 ②情報交換・取り決めの禁止 ③適正な情報開示 • 複数の事業者が共同して入札する 行為を禁止※ • 入札者間で価額競争に関する情報交換や 取り決めを行ってはならない • 適正な価額形成を促進しつつ、談合等の競争 阻害的な行動を誘発しない情報開示の在り方 • 価額競争の参加申請にあたり、 資本関係、役員の兼任先、 関係法人等の情報を提出 • 誓約書の提出 • 総務省への通報義務 • 違反が発覚した場合の価額競争からの 排除等の制裁措置 • 個別の入札者の特定につながる情報(名称や入 札先等)は、競り上げが終了するまで非開示 • 各ラウンドにおける入札数等の入札情報につい ては、適正な価格形成に資することから、各ラウ ンドの終了後に参加者に対して開示 ※ 地域枠については、多様な事業者による参入を確保する観点から、ローカル5Gのケースを参考に、上記のような規制は可能な限り設けない一方で、地域枠の 周波数を全国携帯電話・BWA事業者が提供するサービスの補完として利用することを制限するなど、地域枠を設ける趣旨(新規事業者・地域事業者の参入促 進)を確実に確保するための措置を講じることとする。 参加者及び落札者が満たすべき条件 (→報告 第3章3-5) • 現行の特定基地局の開設指針における絶対審査基準(認定開設者が最低限満たすべき条件)を基本としつつ、 多種多様な事業者の創意工夫による周波数の有効利用を促進する観点から、 無線設備の安全・信頼性、サイバーセキュリティ対策その他の電波の公平かつ能率的な利用のために必要最小限の事項を設定。 • 無線局の開設の期限については、我が国における26GHz帯の割当ては今回が初めてであるため、機器の普及に要する期間等を想定 し、認定日から一定程度の期間を設ける。なお、全国枠については、地域枠よりも早期に無線局を開設することを求める。 • 全国枠について、全国各地域の整備を促進するための一定の条件を設定。

資料2

資料 55-1-2 情報通信審議会 一部答申(案) 諮問第 30 号 「社会環境の変化に対応した電波有効利用の推進の在り方」のうち 「周波数割当の在り方」(価額競争の実施方法)について 令和7年 12 月 11 日 目次 はじめに ............................................................................1 第1章 検討の背景・経緯 ............................................................2 1-1 5Gビジネスデザインワーキンググループ報告書 ..............................2 1-2 電波法及び放送法の一部を改正する法律 ......................................3 1-3 26GHz 帯及び 40GHz 帯における5Gの共用検討結果 .............................5 1-4 26GHz 帯及び 40GHz 帯における5Gの利用に関する調査 .........................7 1-5 価額競争の実施方法に関する検討作業班の設置 ................................9 第2章 検討に当たっての基本的な考え方 .............................................10 2-1 26GHz 帯における周波数割当ての諸条件 ......................................10 2-1-1 周波数割当ての対象候補帯域 .........................................11 2-1-2 周波数割当ての諸条件(新規・地域事業者向けの専用枠の設定を含む。 ) ..11 2-2 価額競争の実施方法の検討の基本的な考え方 .................................12 第3章 価額競争の実施方法に関する主な検討事項 .....................................14 3-1 価額競争の方式 ...........................................................14 3-1-1 論点 ...............................................................14 3-1-2 価額競争の設計 .....................................................14 3-1-3 諸外国の動向 .......................................................19 3-1-4 基本的な考え方 .....................................................19 3-2 最低落札価額の算定方法 ...................................................25 3-2-1 論点 ...............................................................25 3-2-2 諸外国の動向 .......................................................25 3-2-3 我が国における特定基地局開設料の算定方法 ...........................25 3-2-4 基本的な考え方 .....................................................26 3-3 保証金 ...................................................................28 3-3-1 論点 ...............................................................28 3-3-2 諸外国の動向 .......................................................28 3-3-3 我が国における類似の制度 ...........................................29 3-3-4 基本的な考え方 .....................................................29 3-4 新規事業者や地域事業者の参入促進措置 .....................................30 3-4-1 論点 ...............................................................30 3-4-2 諸外国の動向 .......................................................30 3-4-3 基本的な考え方 .....................................................31 3-5 価額競争の参加者の資格及び落札者が満たすべき条件 .........................32 3-5-1 論点 ...............................................................32 3-5-2 我が国における特定基地局の開設指針 .................................32 3-5-3 基本的な考え方 .....................................................33 第4章 価額競争の実施方法に関する詳細な検討事項 ...................................34 4-1 競り上げ方式の選択(指値方式/時計方式) .................................34 4-1-1 論点 ...............................................................34 4-1-2 指値方式(SMRA方式) ...........................................34 4-1-3 時計方式(CA方式) ...............................................36 4-1-4 諸外国における動向 .................................................38 4-1-5 基本的な考え方 .....................................................38 4-2 競り上げ幅 ...............................................................39 4-2-1 論点 ...............................................................39 4-2-2 諸外国の動向 .......................................................39 4-2-3 基本的な考え方 .....................................................40 4-3 積極的な入札行動を促すための措置(活動ルール) ...........................41 4-3-1 論点 ...............................................................41 4-3-2 諸外国の動向 .......................................................41 4-3-3 基本的な考え方 .....................................................42 4-4 競り上げ中の暫定落札の撤回 ...............................................44 4-4-1 論点 ...............................................................44 4-4-2 暫定落札の撤回の必要性 .............................................44 4-4-3 諸外国の動向 .......................................................44 4-4-4 基本的な考え方 .....................................................45 4-5 談合等の競争阻害的な行動を抑止するための措置 .............................46 4-5-1 論点 ...............................................................46 4-5-2 諸外国の動向 .......................................................46 4-5-3 我が国における特定基地局の開設指針における措置 .....................48 4-5-4 基本的な考え方 .....................................................48 第5章 価額競争の実施に向けた今後の進め方 .........................................51 別添 今回の 26GHz 帯における価額競争の実施の流れ(素案) ...........................52 1 価額競争への参加の申請及び審査 ...............................................52 2 保証金の納付 .................................................................52 3 競り上げ .....................................................................52 3-1 第1ラウンド ...........................................................52 3-2 第2ラウンド以降 .......................................................53 3-3 保有する入札ポイントの計算 .............................................53 3-4 暫定落札の撤回 .........................................................53 3-5 競り上げの終了 .........................................................53 4 落札者の認定 .................................................................54 5 落札金の納付及び認定を受けた落札者が遵守すべき条件 ...........................54 はじめに 情報通信審議会 情報通信技術分科会 電波有効利用委員会(主査:藤井 威生 電 気通信大学先端ワイヤレス・コミュニケーション研究センター教授。以下「委員会」 という。)は、令和7年諮問第 30 号「社会環境の変化に対応した電波有効利用の推進 の在り方」のうち「周波数割当の在り方」に基づき、令和7年6月に「価額競争の実 施方法に関する検討作業班」(主任:藤井 威生 電気通信大学先端ワイヤレス・コ ミュニケーション研究センター教授。以下「作業班」という。)を設置し、価額競争 (参加者に入札又は競りの方法により納付する意思のある金銭の額の申出をさせ、最 も高い価額を申し出た参加者を落札者として決定する手続をいう。以下同じ。)の実 施方法について、専門的な見地から、具体的かつ集中的な検討を行った。 本報告は、委員会における検討の結果を取りまとめたものである。 1 第1章 検討の背景・経緯 第1章では、価額競争の実施方法を検討するまでの背景・経緯として、我が国にお ける価額競争による周波数割当方式の導入の経緯、26GHz 帯/40GHz 帯における技術的 条件の検討結果、26GHz 帯/40GHz 帯に関する利用意向に関する調査の結果、委員会に おける作業班の設置等をまとめた。 1-1 5Gビジネスデザインワーキンググループ報告書 令和3年 10 月から開催された「新たな携帯電話用周波数の割当方式に関する検討 会」において、令和4年 11 月に、我が国における携帯電話用周波数の割当方式につ いて、従来の総合評価方式に加え、価額競争 1を選択可能となるよう検討を進めるこ とが適当であるとの基本的な方向性が取りまとめられた 2。 これを踏まえ、令和5年1月から「デジタル変革時代の電波政策懇談会」の下に「5 Gビジネスデザインワーキンググループ」が設置され、今後5Gに割り当てられる主 な周波数帯となるミリ波等の高い周波数帯を活用した5Gビジネスを拡大するため の方策等とともに、それに資する新たな割当方式としての価額競争の制度設計につい て検討が行われ、同年7月に報告書が取りまとめられた 3。 同報告書の価額競争に係る取りまとめの主な内容は、次のとおり。  6GHz を超える帯域について価額競争を選択可能とし、スポット的な利用ニーズ に即した創意工夫によるイノベーションや新サービスの創出が期待される場合 には、原則として価額競争を適用することが適当  その実施方法については、利用ニーズや技術の発展状況等を踏まえ、ケースバイ ケースで柔軟に価額競争実施指針 4を策定し、事前に十分な情報提供を行った上 1 「新たな携帯電話用周波数の割当方式に関する検討会 取りまとめ」(令和4年 11 月)及び 「デジタル変革時代の電波政策懇談会 5Gビジネスデザインワーキンググループ 報告書」 (令 和5年7月)では、 「条件付オークション」と表記されているが、本報告においては、電波法 (昭和 25 年法律第 131 号)に従い、 「価額競争」と表記する。 2 「 「新たな携帯電話用周波数の割当方式に関する検討会取りまとめ」及び意見募集の結果の公 表」 (令和4年 11 月 25 日総務省報道発表)(https://www.soumu.go.jp/menu_news/snews/01kiban09_02000452.html) 3 「 「5Gビジネスデザインワーキンググループ報告書(案) 」に対する意見募集の結果及び報告 書等の公表」 (令和5年8月1日総務省報道発表) (https://www.soumu.go.jp/menu_news/snews/01kiban09_02000485.html) 4 「デジタル変革時代の電波政策懇談会 5Gビジネスデザインワーキンググループ 報告書」 (令和5年7月)では、 「オークション実施方針」と表記されているが、本報告においては、電 2 で、分かりやすく納得感のある価額競争を実施することが求められる  その他価額競争の具体的な制度設計に関する考え方について整理 デジタル変革時代の電波政策懇談会5Gビジネスデザインワーキンググループの議論を踏まえた、 総務省として5Gビジネスを拡大するための取組一覧 ~5Gビジネスデザインアクションプラン~ 1 5G基地局の整備に係る投資の促進 • • • • エリア拡大用の5G中継局・高出力端末の制度化 インフラシェアリングの活用支援 不感地帯や道路等におけるエリア整備に向けた補助金事業 2025年度末までの4.9/26/40GHz帯等の割当てに向けた制度的検討 1 5G社会実装の促進 • ユースケース創出支援のための実証事業 • 自動運転に必要な通信の信頼性確保等に係る実証や自動運転ニーズの 高い地域を優先した基地局のSA化の推進 • ドローン利用環境の整備のための5G周波数の上空利用の検討 • ローカル5Gの免許手続の簡素化・迅速化及び共同利用や海上利用拡大 • 様々なソリューションを見て体験できる場の構築支援 2 非地上系ネットワーク(NTN)サービス展開の促進 • 携帯電話との直接通信等新たなサービスに適用した免許制度等の検討 • 衛星通信において重要な要素技術の研究開発・実証 • HAPSの早期導入に向けた技術検証や 制度化の検討 幅広い周波数帯を • 我が国企業を主体とする通信衛星 活用し5Gの特長を コンステレーション構築に向けた検討 3 サイバーセキュリティや 安全・信頼性の確保 • Japan OTICの活用支援等 によるオープン化の促進 1 5G対応機器の高度化促進 2 実証実験にとどまらない 5Gの社会実装を推進 実感できるインフラを整備 ユースケース創出 インフラ整備 高度かつ低廉な機器・ 端末の普及を促進 機器・端末の普及 BtoC、BtoBtoCマーケット拡大 • 業界間・業界内連携の促進のための 多様な参加者から構成されるミリ波 の活用推進に向けた協議の場の構 築支援 • 先端的なICTの創出・活用によるス タートアップへの支援 2 5G対応端末及びミリ波対応端末の普及促進 • ローカル5G向け端末の普及展開 • Japan OTICの活用支援等による参加者の多様化と 競争の促進のための基地局のオープン化や仮想化の 推進 • 自動運転ニーズの高い地域を優先した基地局のSA化の推進(再掲) • 5G高度化技術(Massive MIMO等)の実装の取組状況の可視化 のための電波の利用状況の調査 • 民間事業者における対応機器高度化に向けた協議の場の構築支援 多様なニーズに応えるための条件付オークション制度の設計 • 2025年度末までのミリ波帯(26/40GHz帯)の新たな割当てにおける多様なプレイヤーの参入促進とイノベーションや新サービス創出を促進するための 「条件付オークション」の制度整備 図1 5Gビジネスデザインアクションプラン (出典:5Gビジネスデザインアクションプラン) 1-2 電波法及び放送法の一部を改正する法律 「デジタル変革時代の電波政策懇談会 5Gビジネスデザインワーキンググループ 報告書」(令和5年7月)等を踏まえ、政府は、令和7年2月に「電波法及び放送法 の一部を改正する法律案」を国会に提出した 5。国会での審議を経て、同法律案は、 同年4月に成立した(令和7年法律第 27 号。以下「令和7年改正法」という。)。 これにより、ミリ波等の6GHz を超える高い周波数帯の活用を希望する多種多様な サービスを提供する者の中から、最も電波を有効に利用できる者を、価額競争により 選定する新たな周波数割当方式が導入されることとなった。 令和7年改正法により導入された価額競争による周波数割当方式の主な内容は、次 のとおり。なお、以下、令和7年改正法による改正後の電波法(昭和 25 年法律第 131 波法(昭和 25 年法律第 131 号)に従い、 「価額競争実施指針」と表記する。 5 総務省国会提出法案(https://www.soumu.go.jp/menu_hourei/k_houan.html) 3 号)を「電波法」といい、用語の定義は電波法に準じることとする。  周波数の割当区域 これまでの周波数割当方式である特定基地局の開設計画制度では、全国での周 波数割当てが基本であったところ、価額競争による周波数割当方式においては、 複数の市区町村など一定の広がりをもった地域での周波数割当ても可能となっ た。  欠格事由に該当しないほか、専ら価額の多寡により評価 価額競争に参加できる者は、価額競争実施指針で定める電波法第5条第3項各 号に掲げる者のいずれにも該当しないことその他の価額競争の参加者の資格を 満たす者に限られる。当該資格を満たす者の中から、価額競争により、周波数を 割り当てる者を決定する。  価額競争の落札者に与えられる排他的申請権及びその有効期間 価額競争の落札者は、電波法第 27 条の 20 の3第7項の認定により、無線局免 許の排他的申請権(特定の周波数を使用する無線局の免許申請を排他的に行うこ とができる権利)が与えられる(以下、価額競争の落札者であって、電波法第 27 条の 20 の3第7項の認定を受けた者を「認定特定高周波数無線局開設者」とい う。)6。その有効期間は、当該認定の日から起算して 10 年(周波数移行が必要な 場合は 20 年)を超えない範囲内で総務省令により定められる 7。  落札金の納付 認定特定高周波数無線局開設者は、認定の有効期間中、価額競争実施指針に基 づき、毎年度、落札金を納付する。なお、無線局を開設した場合は、無線局の開 設数等に応じて、落札金とは別に電波利用料を納付する必要がある。 6 法人の合併若しくは分割又は事業の全部譲渡を伴わない排他的申請権の二次取引等による地位 の移転は認められていない。 7 認定特定高周波数無線局開設者は、認定期間満了後も、認定期間中に開設した無線局について 再免許を受けて引き続き運用することができる。その場合において、認定期間満了後は、認定 特定高周波数無線局開設者以外の者を含め、どの者も、既存の無線局に混信その他の妨害を与 えない限りにおいて、免許申請を行うことができる(無線局免許の申請の先願主義) 。ただし、 競願や電波の有効利用評価の結果等を踏まえて、価額競争等による再割当てが行われることも あり得る。 4  認定特定高周波数無線局開設者が遵守すべき条件 無線局の開設期限及び認定特定高周波数無線局開設者が遵守しなければなら ない条件は、価額競争実施指針において定められる。  落札金収入の使途 価額競争の実施により得られる収入(落札金)について、国の政策として、周 波数のひっ迫状況や国際競争力強化等の観点から、6GHz を超える高い周波数帯 の更なる活用を促進するため、既存免許人の移行や共同利用のための改修等に充 当する。  電波法及び放送法の一部を改正する法律(令和7年4月25日公布)により、新たな周波数割当方式が導入された。  6GHzを超える高い周波数帯の活用を希望する多種多様なサービスを提供する者の中から、最も電波を有効に利 用できる者を、価額競争(入札又は競りの方法により、最も高い価額を申し出た者を落札者として決定手続)により選定する 制度を導入する。  これにより得られる収入(落札金)について、国の政策として、周波数のひっ迫状況や国際競争力強化等の観点か ら、6GHzを超える高い周波数帯のさらなる活用を促進するため、既存免許人の移行や共同利用のための改修等に 充当できるようにする。 〔具体的なイメージ〕 現行の周波数割当方式 新たな周波数割当方式 〔区域〕 全国が基本 複数の市区町村など一定の広がりをもった 地域 〔主体〕 携帯電話事業者(4グループ) 4グループ以外にも大小様々な主体 〔条件〕 欠格事由に該当しないほか 計画の優劣を総合評価 欠格事由に該当しないほか 専ら価額の多寡による評価 ・ 全国的な整備計画(規模、時期) ・ 他の事業者への通信網の開放 ・ 周波数の経済的価値の評価額 等 図2 ・ 周波数の経済的価値の評価額 電波法及び放送法の一部を改正する法律(令和7年法律第 27 号) (作業班資料1-1より抜粋) 1-3 26GHz 帯及び 40GHz 帯における5Gの共用検討結果 情報通信審議会 情報通信技術分科会 新世代モバイル通信システム委員会(主査: 森川 博之 東京大学大学院工学系研究科教授)において、情報通信審議会諮問第 2038 号「新世代モバイル通信システムの技術的条件」に基づき、26GHz 帯及び 40GHz 帯の周波数全体の電波の有効利用を促進するため、5G用周波数の追加割当候補であ る 26GHz 帯及び 40GHz 帯を検討対象として、各帯域の共用条件・技術的条件等の検討 5 が行われ、令和7年4月に報告(案)が公表、同年5月に取りまとめられた 8。 同委員会の 26GHz 帯の共用可能性に関する主な考察は、次のとおり(40GHz 帯の共 用可能性については、本報告では記載を省略。)。  B1からB5までの高低群チャネル 多くのFWA常設局が置局され、それぞれの局に保護エリアを要することから、 共用可能性は低いものと考えられる。他方、他システムへの移行により、FWA 局数が減少することで、共用可能性は高まるものと考えられる。  B6及びB7の高低群チャネル 現在置局されているFWA常設局は少なく、それに対する保護エリアは限定的 であるため、共用可能性は高いものと考えられる。また、B6及びB7の高低群 チャネルのFWA可搬局との共用について、保護エリアの確保が必要な場面はF WA可搬局の運用時に限定されるが、FWA可搬局が移動することを踏まえると、 実際の共用にあたっては、その運用形態(※)を考慮した事業者間での干渉調整 による共用や、FWA可搬局と5G基地局の共用可否に関する動的な判定を行う ダイナミック周波数共用の選択肢があることから、共用可能性は高いものと考え られる。 ※ FWA可搬局については、一定の準備期間を伴うイベントや有線回線設置ま での代替回線での利用が主であり、FWA可搬局の利用開始までに一定のリー ドタイムを確保することが可能  公共業務用無線局 いずれの運用高度においても見通し距離以上の離隔距離を要するため、共用は 困難である。他方、公共業務用無線局は移動局であることから、当該公共業務用 無線局が稼働する期間に5G基地局からの電波の停波を行う事業者間での運用 調整やダイナミック周波数共用による共用は可能であると考えられる。 8 情報通信審議会 情報通信技術分科会(第 186 回) (https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/policyreports/joho_tsusin/bunkakai/ 02tsushin10_04000659.html) 6 26GHz帯割当状況(FWA及び公共業務用無線局) 低群 小電力データ 通信システム (~24.75GHz) D1 D2 D3 SB SB KDDI UQ等 UQ (D) (SB) 415 B1 415 B2 1025 1565 B3 B4 6 B6 11 B7 966 B5 ※2025/1/9 時点 高群 D4 D5 D6 D’1 D’2 D’3 SB SB KDDI UQ等 UQ (D) (SB) 178 B’1 178 B’2 1068 1178 B’3 B’4 6 B’6 7 B’7 584 B’5 公共 業務用 無線局 固定衛星(↑) (~31GHz) D’4 D’5 携帯電話 D’6 (~29.5GHz) 27.0G Hz 26.9 GHz 26.8 GHz 26.7 GHz 26.6 GHz 26.5 GHz 26.4 GHz 26.3 GHz 26.2 GHz 26.1 GHz 26.0 GHz 25.9 GHz 25.8 GHz 25.7 GHz 25.6 GHz 25.5 GHz 25.4 GHz 25.3 GHz 25.25 GHz 26GHz帯の共用検討結果 共用可能性 100 MHz 小電力データ 通信システム (~24.75GHz) 高 100 MHz 100 MHz 100 MHz 高 低 低 (FWA) (FWA) (公共業務用無線局) 100 MHz 100 MHz 100 MHz 100 MHz 100 MHz 100 MHz 100 MHz 100 MHz 100 MHz 100 MHz 100 MHz 100 MHz 固定衛星(↑) 100 MHz (~31GHz) 携帯電話 (~29.5GHz) 27.0G Hz 26.9 GHz 26.8 GHz 26.7 GHz 26.6 GHz 26.5 GHz 26.4 GHz 26.3 GHz 26.2 GHz 26.1 GHz 26.0 GHz 25.9 GHz 25.8 GHz 25.7 GHz 25.6 GHz 25.5 GHz 25.4 GHz 25.3 GHz 25.25 GHz ※情報通信審議会 情報通信技術分科会 新世代モバイル通信システム委員会報告を基に総務省作成 図3 26GHz 帯の共用検討結果 (作業班資料1-1より抜粋) 1-4 26GHz 帯及び 40GHz 帯における5Gの利用に関する調査 総務省は、26GHz 帯及び 40GHz 帯における5Gの技術的条件の検討状況等を踏まえ、 26GHz 帯及び 40GHz 帯における5Gの利用意向を把握するため、 「26GHz 帯及び 40GHz 帯における第5世代移動通信システムの利用に関する調査」(以下「利用意向調査」 という。)を実施した(調査期間:令和7年5月 19 日(月)から同年6月 18 日(水) まで) 9。 その結果、計9者(事業者:8者、団体:1者) 10から回答があった 11。 主な回答内容は、次のとおりであり、26GHz 帯について一定の利用意向が示された 一方、40GHz 帯については、早期の利用意向に関する回答は十分に得られなかった。 9 「26GHz 帯及び 40GHz 帯における第5世代移動通信システムの利用に関する調査の実施」 (令 和7年5月 19 日 総務省報道発表) (https://www.soumu.go.jp/menu_news/snews/01kiban14_02000698.html) 10 株式会社NTTドコモ、KDDI株式会社/沖縄セルラー電話株式会社、ソフトバンク株式会 社、楽天モバイル株式会社、Sharing Design 株式会社、ソニーワイヤレスコミュニケーション ズ株式会社、阪神電気鉄道株式会社、一般社団法人日本ケーブルテレビ連盟及びA社(非開示 希望) 11 「26GHz 帯及び 40GHz 帯における第5世代移動通信システムの利用に関する調査の結果の公 表」 (令和7年7月 15 日 総務省報道発表)(https://www.soumu.go.jp/menu_news/snews/01kiban14_02000716.html) 7 1-4-1 26GHz 帯に関する主な回答 <利用を希望する理由/想定する利用シーン・ユースケース/基地局整備方針  等> 都市部やスタジアム、大規模イベント等における超高トラヒックエリア・スポッ トへの利用を検討。  AI・IoTを活用したサービスの普及に伴うトラヒックの増加などの将来的な 需要に必要な周波数となると考えており、割当てを希望。  周波数特性を活かし、都市部に限らず産業領域も含めた様々なエリアで活用。  設備シェアリング事業者のみならず、周波数シェアリング事業者としての事業を 検討。  建物内、屋外の高トラヒックエリアに対するトラヒック対策、並びに建物内を中 心とした弱電界エリアに対する整備に利用。  地域BWAのトラヒック対策や自己土地に縛られない広域的な利用を想定。 <割当希望時期>  国内初の周波数オークションとなることも踏まえ、オークション制度設計等に十 分な検討期間を確保した上での割当てを希望。  今後、具体的な制度設計(実施方針の策定等)とオークションに向けた準備(入 札システムの開発等)が実施されたうえで、割当てが行われるものと理解。  26GHz 帯に対応する端末の普及状況等も勘案し、慎重に検討する必要。  2025 年度から 2026 年度を希望。  2028 年 3 月末までに割当てを希望。 <一の免許人に割り当てる周波数幅>  ミリ波の特性を十分に活かすためには広帯域での運用が適切であると考えるた め、技術仕様との整合を取ることも考慮し 400MHz 幅での割当てが望ましい。  広帯域での割当てが望ましい。そのため、割当てが想定される 26GHz 帯の周波数 の状況を踏まえると 200MHz 幅以上での割当てが望ましいと考える。  5Gの特性を活かすため、100MHz、もしくは 200MHz 単位とし、オークション落 札者が希望する周波数幅に対応することが適当。 <一の免許人に割り当てる地域>  携帯電話事業においては、全国各地で生じるお客さまニーズにタイムリーに対応 すべく基地局設置を行うことが重要と考えることから、全国での割当てが望まし い。 8  高トラヒックエリアなど複数の希望地域を選択できること。  ケーブルテレビ事業者は市区町村単位でサービスエリアが分かれていることが 多いため、オークションの分割エリアも市区町村単位が望ましい。 <その他>  周波数枠の取置き(set aside)、落札額から一定額を減免する割引(入札クレジ ット)措置等を一例に、後発事業者育成の観点が加味された制度設計をする必要。  地域割当に参加する地域事業者や新規事業者については参入促進の施策も必要。 具体的には、地域割当用の周波数ブロックの“取り置き”を期間限定でも構わな いので要望。 1-4-2 40GHz 帯に関する主な回答 <その他>  技術仕様の動向と市場ニーズを見定めたいことから、40GHz 帯の利用については 今後継続検討。  諸外国において 40GHz 帯は 26GHz 帯に比べて割当てが進んでおらず、対応端末も まだ市場に十分出回っていない状況。このため、電波を有効活用する観点から、 今後の割当てにおいては 26GHz 帯が優先的に検討されるべき。  回答なし(複数者)。 1-5 価額競争の実施方法に関する検討作業班の設置 情報通信審議会は、令和7年諮問第 30 号「社会環境の変化に対応した電波有効利 用の推進の在り方」に基づき、調査検討を行うため、令和7年2月に情報通信技術分 科会の下に委員会を設置した。 利用意向調査の結果を踏まえ、まずは 26GHz 帯を早期に割り当てることを目指すこ ととされたことを受け、委員会は、令和7年諮問第 30 号「社会環境の変化に対応し た電波有効利用の推進の在り方」のうち「周波数割当の在り方」に基づき、令和7年 6月、価額競争の実施方法について、専門的な見地から、具体的かつ集中的な検討を 行うため、委員会の下に作業班を設置した。 9 第2章 検討に当たっての基本的な考え方 第2章では、価額競争による周波数割当ての具体的な割当候補となる周波数帯等や 検討に当たっての基本的な考え方をまとめた。 なお、本報告における周波数割当てに関する用語の定義は、次のとおりである。  周波数枠/枠  割当区域/区域:周波数を割り当てる区域  割当単位/単位:周波数枠と割当区域を組み合わせた周波数割当ての最小単位 :周波数を割り当てるために一定の範囲で区切ったもの 周波数枠 ○GHz 割当区域 (全国) 図4 周波数枠 ○GHz ○GHz 割当単位 割当単位 割当区域 (地域A) 割当単位 割当区域 (地域B) 割当単位 割当区域 (地域C) 周波数枠・割当区域・割当単位の定義 2-1 26GHz 帯における周波数割当ての諸条件 利用意向調査の結果、26GHz 帯について一定の利用意向が示された一方、40GHz 帯 については、早期の利用意向に関する回答が十分に得られなかったことから、まずは 26GHz 帯を早期に割り当てることを目指すこととし、利用意向調査の結果等を踏まえ、 総務省において、26GHz 帯について割り当てる具体的な周波数帯や区域、専用枠等の 諸条件を設定の上、当該諸条件を前提に、それに適した価額競争の実施方法について 検討を行うこととした。 総務省から説明があった、26GHz 帯を対象として、令和7年度内を目途に価額競争 実施指針を策定し、我が国で初めて行う価額競争(以下「今回の 26GHz 帯における価 額競争」という。)の対象となる 26GHz 帯における周波数割当てに係る諸条件は、下 記のとおりである。 10 2-1-1 周波数割当ての対象候補帯域 電波の有効利用の観点を踏まえれば、速やかに利用可能な周波数帯については、可 能な限り価額競争の対象候補とすることが望ましく、これを踏まえ、26GHz 帯のうち、 既存無線局との共用可能性が高い周波数帯を今回の 26GHz 帯における価額競争によ る割当ての対象候補とする。 具体的な割当候補となる周波数帯は次のとおり。 ①25.25GHz~25.4GHz(150MHz 幅) ②25.8 GHz~26.2GHz(400MHz 幅) ③26.8 GHz~27.0GHz(200MHz 幅) 他の周波数帯については、利用意向調査の結果及び現時点の既存無線局との共用可 能性等を踏まえ、今回の価額競争の対象とはしないが、引き続き早期の割当てを目指 「更なる5 すこととし、 「周波数再編アクションプラン(令和7年度版)」12において、 G利用の需要動向等を踏まえつつ、26GHz 帯の既存無線システムに割当済みの周波数 については、5年以内を目途に既存無線システムを他の周波数へ移行させること等を 前提として5Gに割り当てることを目指す。」こととされている。 2-1-2 周波数割当ての諸条件(新規・地域事業者向けの専用枠の設定を含む。) 利用意向調査では、26GHz 帯について、全国各地の様々なニーズに応じて柔軟に基 地局を設置可能となるような割当てが望ましいとする回答があった一方、ミリ波の特 性を活かして高トラヒックが想定されるエリアを選択的に整備できるようにしてほ しい、市区町村単位が望ましく地域特性に応じた対応が必要等の回答があった。こう した利用意向を踏まえ、それぞれに適した周波数割当てを行う必要がある。 また、価額競争による周波数割当方式は、高い周波数帯を活用した多種多様なサー ビスの創出を促すことを目的としていることを踏まえ、今回の 26GHz 帯における価額 競争では、新規事業者・地域事業者の参入を促進するための措置を一定程度講じるこ とが必要と考えられる。 さらに、周波数割当ての諸条件の検討に当たっては、26GHz 帯に対する全体的な利 用ニーズや、価額競争の実施方法が割り当てる枠の数や性質によって変わり得ること も、考慮する必要がある。 これらを踏まえ、今回の 26GHz 帯における価額競争については、割当区域を全国と 12 「周波数再編アクションプラン(令和 7 年度版)の公表」 (令和7年 11 月 28 日 総務省報道 発表) (https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban09_02000563.html) 11 する枠(全国枠)と割当区域を地域 13とする枠(地域枠)をそれぞれ1枠ずつ設けた 上で、後者については新規事業者・地域事業者向けの専用枠とすることが適当である と考えられる 14。 なお、全国枠及び地域枠の周波数幅に係る具体的な検討に当たっては、高速・大容 量といったミリ波の特長を活かすためには広い帯域幅が望ましい一方、1枠当たりの 帯域幅が小さくなれば必要な入札価額は下がり、参入障壁が低くなることも考慮する 必要がある。 全国枠と地域枠を1枠ずつ割当て <割当候補> ・周波数:25.25~25.4GHz帯(150MHz幅) 100 MHz 150MHz 小電力データ 通信システム (~24.75GHz) 100 MHz 100 MHz <割当候補> ・周波数:25.8~26.2GHz帯(400MHz幅) 100 MHz 100 MHz 100 MHz 100 MHz 100 MHz 100 MHz 100 MHz <割当候補> ・周波数:26.8~27.0GHz帯(200MHz幅) 100 MHz 100 MHz 固定衛星(↑) (~31GHz) 携帯電話 (~29.5GHz) 27.0G Hz 低 100 MHz 26.9 GHz 高 (FWA) 100 MHz 26.8 GHz 高 100 MHz 26.7 GHz 26.6 GHz 26.5 GHz 26.4 GHz 26.3 GHz 26.2 GHz 26.1 GHz 26.0 GHz 25.9 GHz 25.8 GHz 25.7 GHz 25.6 GHz 25.5 GHz 25.4 GHz 25.3 GHz 25.25 GHz 既存無線局との共用可能性 100 MHz 低 (FWA) (公共業務用無線局) ※情報通信審議会 情報通信技術分科会 新世代モバイル通信システム委員会報告を基に総務省作成 図5 26GHz 帯の周波数割当ての諸条件の設定のイメージ (作業班資料1-1より抜粋) 2-2 価額競争の実施方法の検討の基本的な考え方 価額競争による周波数割当てにおいては、周波数割当ての状況に応じて、ケースバ イケースで柔軟に価額競争実施指針を策定することが求められる。 作業班では、諸外国の事例を参考にしつつ、今回の 26GHz 帯における周波数割当て の諸条件を踏まえ、それに応じた適切な価額競争の実施方法について検討を行うこと とした。 13 地域枠の割当区域は、地方自治体を基本的な単位としつつ、更に検討を進めることとする。 地域枠を設けることにより、価額競争を実施した結果、落札されない地域が生じる可能性が ある。そのようなケースにおいて、当該地域について事業者等から改めて利用意向が示された 場合には、次の 26GHz 帯の価額競争の実施時期にかかわらず、速やかに価額競争による割当て を実施する方向で検討を行う。 14 12 その際、次の点を検討全体の基本的な考え方として位置付けた。  我が国で初めての価額競争であることも踏まえ、参加者にとってできるだけシン プルで分かりやすい方式とする。  周波数の適正な経済的価値が可能な限り反映されるような方式とする。 併せて、競争阻害的な行動を抑止するためのルール等、公正な割当てとなるように 細部のルールの検討も行った。 13 第3章 価額競争の実施方法に関する主な検討事項 第3章では、価額競争の方式、最低落札価額、保証金、新規事業者や地域事業者の 参入促進措置、価額競争の参加者の資格及び落札者が満たすべき条件といった主な検 討事項について、その検討結果をまとめた。 3-1 価額競争の方式 3-1-1 論点 価額競争の方式(auction format) 15には様々な方式があるが、どのような方式を 採用すべきか。 3-1-2 価額競争の設計 作業班の第1回会合において、佐野構成員より、価額競争の設計について資料に基 づき説明があった。 (説明の主なポイント)  実際に使われている代表的な方式は2つあり、1つが、同時競り上げオークショ ン、SMRAと呼ばれる方式で、1993 年に米国で採用されてから、2000 年前後 の第3世代の周波数割当ての際に一番よく使われたスタンダードな方式になる。 もう1つが、CCA(組合せ時計オークション)と呼ばれる方式で、こちらは4 Gオークションの際にいくつかの国で実際に使われた方式になる。これ以外にも 様々なルールがある。  多くの周波数オークションで採用されている共通ルールは以下の3つ。  1つ目は、入札額を徐々に競り上げていく方式。入札者自身も、周波数の価値を 事前に把握することは必ずしも完璧にはできない。そのようなときには、競り上 げ方式のように、入札を通じて少しずつ相場感のようなものを互いに形成し合い ながら、最適な入札を模索していくようなルールを採用することが好ましく、価 格発見機能と言われている。 15 代表的な価額競争の方式として、同時競り上げオークション(Simultaneous Multiple-Round Auction:SMRA方式) 、組合せ時計オークション(Combinatorial Clock Auction:CCA方 式) 、同時時計オークション(Clock Auction:CA方式)等がある。 14  2つ目は、同時開始・同時終了。全ての周波数の競り上げを同時に開始して同時 終了にすることによって、同じような周波数については同じような価格が付くよ うにすることが重要。周波数を順番に1個ずつオークションにかけると、こうし た価格メカニズムが必ずしもうまく働かない可能性がある。  3つ目は、活動ルール。入札者は、なるべく自身の持っている情報を隠して、う まく安く競り落としたいと考えることから、入札者に積極的な入札行動を促すこ とが必要。そのため、活動ルールが一般的に設けられている。活動ルールにも様々 なバリエーションがあるが、入札する周波数の数を競り上げの途中で増やしては いけないというのが代表的なルール。  続いて、その時々でバリエーションがある主なルール(設計変数)として、大き く3つがある。  1つ目は、競り上げの方式。入札者自身が価格を入力する指値方式、競り人が価 格を提示し、入札者が需要を入力する時計方式のいずれかが代表的な選択肢とな る。  2つ目は、パッケージ入札。補完関係にある複数の周波数枠のパッケージに対し て入札することをパッケージ入札という。パッケージ入札を行う場合には、補助 入札ラウンドを設けることが一般的。  3つ目は、同質化。同じような性質の周波数枠が2つ以上ある場合に、具体的な 枠までは指定しないのが同質化。枠が多数ある場合、個々の枠に対して入札する のではなく、枠の需要数のみを入札する。ただし、同質化をした場合には、具体 的にどこの枠を得られるかを決定するための追加ステージが必要になる。 15 図6 周波数オークションの設計変数 (作業班資料1-4より抜粋) 図7 周波数オークションの共通設計 (作業班資料1-4より抜粋) 16 図8 周波数オークションの主要な設計変数 (作業班資料1-4より抜粋) 図9 周波数オークションの主要な設計変数(同時競り上げオークション) (作業班資料1-4より抜粋) 17 図 10 周波数オークションの主要な設計変数(組合せ時計オークション) (作業班資料1-4より抜粋) 図 11 周波数オークションの主要な設計変数(同時時計オークション) (作業班資料1-4より抜粋) 18 3-1-3 諸外国の動向 諸外国では、価額競争の方式の選択に当たり、 「手続の理解しやすさ」や「入札に 要する期間の短縮」等の入札者の手続的負担の軽減の観点も考慮しながら価額競争の 方式を選定している。 表1 諸外国における価額競争の方式の採用理由の例 (作業班資料2-2より抜粋) ① ② 方式 SMRA方式 (一段階) 手続きの理解しやすさ SMRA方式 (二段階) 対象となる周波数ブロックの性質 周波数の断片化のリスクの回避 手続きの理解しやすさ ③ CCA方式 対象となる周波数ブロックの性質 連続した周波数の確保 入札者の需要の変化への対応 ④ ⑤ CA方式 (二段階) 対象となる周波数ブロックの性質 (SMRAと比較したときの) 入札に要する期間の短縮 CA方式 (一段階) 3-1-4 各国の検討過程において言及されている事項 重視されたポイント 対象となる周波数ブロックの性質 (他の方式と比較したときの) 理解しやすさ、柔軟性 • 28GHz帯のように、帯域内のブロックが均一でない場合、免許ごと(ブロックごと)の入札が必要である(アメリカ・ 28GHz (2018)) • SMRAの手続きは、小規模通信事業者や新規事業者にとって理解しやすい(アメリカ・28GHz (2018)) • 今回のオークションでは、帯域間の補完性が限定的であり、700MHz帯の対象ブロックの代替性も低い。そのため、 帯域をまたいで一部のみの効用の低いブロックを獲得するリスクや柔軟な入札需要の変更が制限されるリスクの発 生の可能性が低い(イギリス・700MHz/3.6-3.8MHz(2021)) • プリンシパルステージ(※英国の呼称、プライマリステージに相当)で汎用的な周波数ブロックの落札者は、アサインメ ントステージでその周波数の正確な位置を決定するために入札することができる。これには、オークションの対象とな る周波数が断片化するリスクを最小限に抑え、入札を簡素化するなどの利点がある(イギリス・700MHz/3.63.8MHz(2021)) • SMRAの主な利点は、直感的に理解しやすいためシンプルであること、入札者が支払う価格に関する情報をより 明確に得られること、などである (イギリス・700MHz/3.6-3.8MHz(2021)) • 十分に試行錯誤されており、理解しやすく、透明性があり、差別的でない手順である(ドイツ・2/3.5GHz (2019)) • パッケージ入札が重要であり、ブロック間に補完性がある場合、クロック方式は十分な効用を発揮するのに満たない 数のブロックを落札することを回避できる(イギリス・800MHz/2.6GHz(2013)) • 落札者に連続した周波数帯を割り当て、保有する周波数帯の断片化を最小限に抑えることが可能。これにより サービスの範囲と質を最適化することができる(オーストラリア・700MHz /2.5GHz (2013)) • CCAは価格と需要の妥当性を可能な限り明確にし、入札者が真の好みを反映した入札を行うインセンティブを持 つ(イギリス・800MHz/2.6GHz(2013)) • 価格が変動しても、入札者はより魅力的なブロックのパッケージに容易に切り替えることができる(オーストラリア・ 700MHz /2.5GHz (2013)) • 24GHz帯のブロックはほぼ互換性がある。入札者は、クロックフェーズで汎用的なブロックに入札することで、SMRA のように代替可能なブロックのうち、最も安価なものに繰り返し入札する必要がなくなり、オークションの期間が大幅 に短縮され、周波数をより迅速に有効利用することが可能である(アメリカ・24GHz (2018)) • (単純な)クロックオークション方式はSMRA方式よりもシンプルで迅速なオークションの遂行が可能である(イギリス・ 26 GHz/40 GHzオークション(2025年予定)) • CA方式(一段階)は、比較的理解しやすく、柔軟性があり、さまざまな状況に適度な効果を発揮する。 提供され るブロックは2つだけのため、SMRA方式は入札の取り下げのペナルティを考えると効果を発揮しづらく、CCA方式の 利点である望まないブロックの獲得のの回避も設計により可能である。(オーストラリア・Unsold700MHz(2017)) 基本的な考え方 3-1-4-1 価額競争の方式の検討手順 価額競争では、周波数の割当てを受けた者が生み出せる価値を正しく引き出し、 適切な割当てを実現するため、それぞれの周波数割当ての状況に応じた設計が必要 である。 価額競争の設計項目には、多くの価額競争に共通する基本的な設計項目(以下「共 通設計」という。)と、状況に応じて異なる選択肢を取り得る設計項目(以下「設計 変数」という。)がある。このうち、特に、設計変数の組合せにより、価額競争の方 式が決定される。 したがって、価額競争の方式を検討するに当たっては、まず、周波数割当ての状 況に応じて主要な設計項目の在り方を整理し、その結果に基づいて価額競争の方式 を選定する必要がある。その上で、選定した価額競争の方式に応じた詳細な設計を 更に検討することが適当である。 19 具体的な検討手順については、図 12 のとおり。 価額競争の方式の主要な設計項目 価額競争の対象の周波数の諸条件(枠数・区域(全国/地域)・性質等)に基づき、次の主要な設計項目を検討 ①複数回の競り上げ 採用する 採用しない場合は一回入札方式 ②同時開始・同時終了 採用する 採用しない場合は別々に競り上げ ③パッケージ入札 採用する ④二段階オークション 採用しない 採用する 二段階の 同時競り上げオークション (SMRA方式) 時計方式 指値方式 時計方式 一段階の 同時時計オークション (CA方式) 指値方式 一段階の 同時競り上げオークション (SMRA方式) 時計方式 採用しない 二段階の 同時時計オークション (CA方式) 指値方式 主要国での採用事例は 確認できなかった 価額競争の詳細な設計 採用する 主要国での採用事例は 確認できなかった 時計方式 組合せ時計オークション (CCA方式) 価額競争の方式の決定 指値方式 主要国での採用事例は 確認できなかった ⑤競り上げ方式 採用しない それぞれの方式に合った適切な詳細設計(活動ルールを含む。)を検討 図 12 価額競争の方式の検討フロー (作業班資料2-2より抜粋(一部加工)) 3-1-4-2 価額競争の主要な設計項目の選択 価額競争の主要な設計項目の概要と選択の考え方については、下記のとおり。 ① 複数回の競り上げ 「複数回の競り上げ」は、価額競争において、入札者が複数回にわたり入札を 行い、価額を段階的に競り上げていく方式である。 この方式は、諸外国の価額競争において広く採用されている共通設計であり、 入札を繰り返すことで価額競争の参加者間に相場観が形成され、適正な価額形 成を促すことができる。 したがって、周波数割当てまでの期間が著しく限られる等の特段の事情がな い限り、複数回の競り上げを採用することが適当である。 価格 一致 1回目 供給 需要 2回目 n回目 図 13 複数回の競り上げのイメージ (作業班資料2-2より抜粋) 20 ② 同時開始・同時終了 「同時開始・同時終了」は、価額競争の対象である各単位について、競り上げ を同時に開始し、同時に終了する方式である。具体的には、全ての単位がこれ 以上競り上がらない状態となるまで、それぞれの単位について入札可能な状態 を維持することをいう。 この方式は、諸外国の価額競争において広く採用されている共通設計であり、 競り上げの状況に応じた入札対象の柔軟な変更を通じて、適正な価額形成を促 すことができる。 したがって、枠や区域間の代替性がない等の特段の事情がない限り、同時開 始・同時終了を採用することが適当である。 競り上げ 枠1 枠2 枠3 枠4 枠5 2回目 需≦供 需≦供 需≦供 需>供 需>供 3回目 需≦供 需≦供 需>供 需>供 需≦供 … n回目 需≦供 需≦供 需≦供 需≦供 需≦供 ←終了 全ての入札単位が、需要≦供給となった場合に競り上げを終了 価額の推移に応じて 区域を乗り換え 1回目 需≦供 需>供 需>供 需>供 需>供 価額の推移に応じて枠を乗り換え 枠B 枠A 区域① 区域② →一物一価の「価格裁定機能」がはたらく 図 14 同時開始・同時終了のイメージ (作業班資料2-2より抜粋(一部加工)) ③ パッケージ入札 「パッケージ入札(package bidding)」は、複数の単位(枠や割当区域)の組 合せに対して入札を行う方式である。 複数の単位間の補完性 16が大きい場合には、その補完性によって生じる価値 の増加を価額に反映させるとともに、断片的な周波数の獲得を防ぐ観点から、 パッケージ入札を導入することが考えられる 17。 他方、パッケージ入札には、価額競争のルールが複雑化するというデメリッ トもあることから、その導入の検討に当たっては、メリット・デメリットを十 分に比較考量する必要がある。 16 一の者が複数の財を獲得したときの効用が、一の者がそれぞれの財のみを獲得したときの効 用の和よりも大きくなることをいう。 17 例えば、5G NSA(Non-Stand Alone)におけるアンカーバンド(4G)とトラヒックバ ンド(5G)のように、いずれか片方の枠のみを獲得した場合、両方の枠を獲得した場合と比 較して、事業展開に著しい制約が生じるようなケースが想定される場合には、パッケージ入札 を導入することが考えられる。 21 ①入札者は獲得する枠の組合わせに対して額を入札 周波数X のみ 周波数X + 周波数Y > + 周波数Y のみ 周波数枠 周波数X 周波数Y 周波数X+Y A社 3億 4億 9億 B社 2億 5億 10億 ②全ての組合わせを考慮し、入札金額の合計が最も高い組み合わせに決定 落札 周波数Xと周波数Yを組み合わせて使用した場合の効用が、 周波数X又は周波数Yそれぞれのみを使用した場合の効用の和 よりも大きくなる 周波数X B社 A社 A社 B社 周波数Y B社 A社 B社 A社 合計金額 10億 9億 8億 6億 →補完性による価値の増大を落札額に反映することができる 図 15 パッケージ入札のイメージ(※金額は例示) (作業班資料2-2より抜粋(一部加工)) ④ 二段階オークション 「二段階オークション」は、価額競争を二段階に分けて実施する方式である。 第一段階の「プリンシパルステージ(principal stage)」では、入札者が獲得 する枠の数を決定し、第二段階の「アサインメントステージ(assignment stage)」 では、入札者が獲得した枠の具体的な位置を決定する。 同質性の高い枠が多数存在する場合には、個々の枠ごとではなく、それらの 枠をまとめて競り上げることで、競り上げ回数の削減等が期待できる。 他方、二段階オークションには、価額競争のルールの複雑化といったデメリ ットがあることから、その導入の検討に当たっては、メリット・デメリットを 十分に比較考量する必要がある。 プリンシパルステージ アサインメントステージ 枠の総数:6 ↓ A社:3 B社:2 C社:1 競り上げにより獲得する枠の数を決定 A 社 A 社 A 社 B 社 B 社 C 社 入札等により枠の位置を決定 →同質性のある枠が多数ある場合には、競り上げ回数の削減が期待できる 図 16 二段階オークションのイメージ (作業班資料2-2より抜粋(一部加工)) ⑤ 競り上げ方式(指値方式/時計方式) 競り上げ時の入札方法には、指値方式と時計方式の二種類がある。指値方式 は、入札者が価額を指定して入札する方式であり、時計方式は、競り人が提示 する価額に対して入札者が数量を入札する方式である。 22 諸外国では、いずれの方式も採用されており、いずれも複数回の競り上げを 通じて入札を繰り返すことで相場観を形成し、適正な価額形成を促すことが可 能であることから、周波数の適正な経済的価値を引き出すという点においては、 両方式も中立であると言える。 したがって、実際の運用やシステム調達等も想定しつつ、ケースバイケース で、入札者にとってよりシンプルかつ分かりやすい方式を選択することが適当 である。 <指値方式> 10億 5億 20億 B社 A社 図 17 3-1-4-3 <時計方式> 枠 入札 C社 枠 10億 入札 A社 × B社 C社 指値方式と時計方式のイメージ(※金額は例示) (作業班資料2-2より抜粋) 今回の 26GHz 帯における価額競争の方式 今回の 26GHz 帯における価額競争は、全国枠が1枠、地域枠が1枠であることを踏 まえ、価額競争の主要な設計項目については、次のとおりとすることが適当である。 ① 複数回の競り上げ 周波数割当てまでの期間が著しく限られる等、複数回の競り上げを行わない特 段の事情はないことから、複数回の競り上げを採用する。 ② 同時開始・同時終了 全国枠1枠と地域枠1枠は、いずれも 26GHz 帯を対象としており、価額競争の 参加者によっては、全国枠と地域枠、地域枠の各区域の間に代替性が生じる可能 性があることから、全ての単位(全国枠と地域枠、地域枠の各区域)について同 時開始・同時終了することとする。 ③ パッケージ入札 それぞれの枠や区域の間にパッケージ入札が必要な強い補完性は想定されない ことから、パッケージ入札を採用する必要性は認められない。 ④ 二段階オークション 全国枠1枠、地域枠1枠のみであり、枠数が限られることから、二段階オーク ションを採用する必要性は認められない。 ⑤ 競り上げ方式(指値方式/時計方式) 23 指値方式/時計方式のいずれの採用も考えられる。 以上の価額競争の主要な設計項目を踏まえると、価額競争の方式は、パッケージ入 札及び二段階オークションを採用しない同時複数回競り上げ方式 18(指値方式の場 合:SMRA方式、時計方式の場合:CA方式)を採用することが適当である。 なお、活動ルールの在り方については後述する。 主要設計 ①複数回の競り上げ ②同時開始・同時終了 ③パッケージ入札 ④二段階オークション ⑤競り上げ方式(指値 方式/時計方式) 考え方 採用の要否 • 周波数割当てまでの期間が著しく限られる等の複数回の競り上げを 行わない特段の事情はない。 採用 • それぞれの枠や区域について代替性が生じる可能性があることから、 同時開始・同時終了とすることが適当。 採用 • それぞれの枠や区域にパッケージ入札が必要な強い補完性は見られ ないことから、パッケージ入札を採用する必要性は認められない。 採用しない • 枠数が限られることから、二段階オークションを採用する必要性は認 められない。 採用しない • 指値方式/時計方式のいずれの採用も考えられる。 指値方式/ 時計方式  価額競争(オークション)の方式について、いずれも一段階の同時競り上げオークション(SMRA方式)又は 同時時計オークション(CA方式)を採用することが適当。  競り上げ方式(指値方式/時計方式)について、更に検討が必要。 図 18 26GHz 帯における価額競争の方式の選択の考え方 (作業班資料2-2より抜粋(一部加工)) 18 本報告では、複数回の競り上げ及び同時開始・同時終了を採用し、パッケージ入札及び二段 階オークションを採用しない方式を「同時複数回競り上げ方式」という。 24 3-2 最低落札価額の算定方法 3-2-1 論点 最低落札価額について、どのように算定するべきか。 3-2-2 諸外国の動向 諸外国では、自国の過去のオークション結果や他国のオークション結果も参考にし つつ、周波数の経済的価値を踏まえながら最低落札価額を設定している。 表2 諸外国における最低落札価額と設定の考え方 (作業班資料1-5より抜粋) 国 最低落札価格 設定の考え方 2022年・3.45 GHz帯 米 • PEA1-50: 0.03$/MHz/人口 • PEA51-100: 0.006$/MHz/人口 • その他: 0.003$/MHz/人口 (※最低1,000$) • 帯域幅と免許エリアの人口に基づく、市場人口によって計算方法が異なる階層型アプローチを採用 • 過去のオークションの最低開札価格との均衡を図るべきとのコメントや新規参入の可能性のある事業者 や小規模事業者への影響を考慮し設定 2025年・26 GHz帯/40 GHz帯 英 • 26 GHz帯(Lower):200万£/ブロック • 26 GHz帯(Upper):200万£/ブロック • 40 GHz帯:100万£/ブロック • 欧州諸国の類似帯域におけるオークションの価格をベンチマークとし、人口や購買力等による調整を加 えた上で想定される市場価格よりも低いと思われる価格を設定し、市場主導での価格発見を可能にす ることを基本に検討 2019年・2 GHz帯/3.6 GHz帯 独 • 2021年から利用可能な2GHz帯のブロック: 500万€/ブロック • 3,420-3,700MHz:170万€/ブロック等 • 過去に行われた同種の周波数のオークションの結果から得られる、周波数の経済的価値に基づき検討。 その上で、新規事業者等への参入障壁となることや不釣り合いな周波数コストにつながるという懸念や、 公共財としての周波数の社会的・経済的価値に見合うことなどを考慮 2021年・26 GHz帯 豪 • 0.003豪$/MHz/人口(グレーターパース、ホバート、 マーガレットリバーのUpper Band) • 0.004豪$/MHz/人口(グレーターパース、ホバート、 マーガレットリバーのLower Band及びその他の地域) • 一般原則として、最低落札額が競争行動に与える影響と、周波数帯の市場価値への上昇を通じた価 格発見の余地を考慮する必要があるとされている • その上で、類似の周波数帯の国内外の割当価格の調査結果や、推定の機会費用を考慮に入れて算 出している 2018年・3.5 GHz帯/28 GHz帯 韓 • 3.5GHz帯:948億ウォン/ブロック • 28GHz帯:259億ウォン/ブロック ※オークション規則では各帯域の総額の形式で規定されているが、 比較のためブロックあたりの金額を記載 3-2-3 • 最低落札額の設定については、韓国電波法施行令(전파법 시행령)に規定が存在しており、当該規定 では、同一又は類似の用途の周波数に対する周波数割当対価、割当対象周波数の特性と帯域幅、 割当対象周波数の利用期間・用途及び技術方式、割当対象周波数を利用したサービスの予想売上 高、割当対象周波数に対する需要を考慮することとしている。 我が国における特定基地局開設料の算定方法 我が国では、令和元年の電波法改正において、周波数割当てに当たり、従来の比較 審査項目に、周波数の経済的価値を踏まえて申請者が申し出る周波数の評価額を加え、 総合的に審査できるよう制度整備を行った(特定基地局開設料制度)。 特定基地局開設料制度では、諸外国における5Gオークション結果(落札額)に基 づき、周波数の経済的価値を踏まえた「標準的な金額」を算定し、当該金額の下限額 の 1/2 の額を絶対審査基準(=最低金額)として設定している。 25  我が国では、令和元年度の電波法改正において、周波数割当てにあたり、従来の比較審査項目に、周波数の経済的価 値を踏まえて申請者が申し出る周波数の評価額を追加して、総合的に審査できるよう制度整備を行った(特定基地局開 設料制度)。  特定基地局開設料制度では、諸外国の5Gオークション結果(落札額)に基づき、周波数の経済的価値を踏まえた 「標準的な金額」を算定し、当該金額の下限額の1/2の額を絶対審査基準(=最低金額)として設定している。 【特定基地局開設料の標準的な金額等の算出方法】 ※「特定基地局開設料の算定に関する研究会 報告書」(令和2年8月)等に基づき作成 各国の5Gオークション落札額について、各国ごとに考慮すべき事項により補正※1 諸外国のオークション事例 ①周波数幅 周波数幅を100MHz幅とする補正を行う ②免許期間 免許期間を10年間とする補正を行う ③経済規模 各国の経済規模(購買力平価GDP)を1兆ドルとする補正を行う 落札額:a億円、周波数幅:bMHz幅、免許期間:c年間、購買力平価GDP:d億ドルである場合、 第一段階補正後の額 = a億円 × 100MHz/bMHz × 10年/c年 × 10,000億ドル/d億ドル 第一段階補正 ※1 ①~③に加え、周波数帯によっては周波数帯に応じた補正が行われる場合がある 第一段階補正で得られた金額を、我が国の国内事情で考慮すべき事項により補正※2 ①周波数帯 割当対象周波数帯に応じた補正を行う ②周波数幅 割当周波数幅に応じた補正を行う ③認定期間 認定期間に応じた補正を行う ④周波数共用 他のシステムとの共用がある場合は1/2を乗じる補正を行う ⑤経済規模 我が国の購買力平価GDPに応じた補正を行う 第二段階補正 補正後の参照金額 周波数帯の補正係数:P※3 、周波数幅:αMHz幅、認定期間:β年間、周波数共用あり、購買力平 価GDP:63,982億ドルの場合、 第二段階補正後の額 = 第一段階補正後の額 × P × αMHz/100MHz × β年/10年 × 1/2 × 63,982億ドル/10,000億ドル 標準的な金額: 補正後の参照金額の平均値±10%※4 ※2 ①~⑤に加え、終了促進措置等の特殊事情がある場合には当該事情を考慮した補正を行う ※3 周波数帯の補正係数(P) =当該周波数帯を使用している国の経済規模の総和 ÷ 5Gオークション結果のある国の経済規模の総和 最低金額:標準的な金額の下限額の50%※5 ※4 全てのオークション落札額を考慮することができることから平均値を採用している ※5 固定資産の会計基準では、市場価格が帳簿価額から少なくとも50%程度以上下落した場合に「市場価格が著しく下落した」とさ れていること等を踏まえ、標準的な金額の下限額の50%に相当する金額を最低金額としている 図 19 我が国における特定基地局開設料の算定方法 (作業班資料2-2より抜粋) 3-2-4 基本的な考え方 諸外国では、自国の過去のオークション結果や他国のオークション結果も参考にし つつ、周波数の経済的価値を踏まえながら最低落札価額を設定している。また、我が 国の特定基地局開設料制度においても、諸外国のオークション結果(落札額)に基づ き算定した周波数の経済的価値を踏まえて、特定基地局開設料の最低金額を設定して いる。 これらを踏まえ、我が国における価額競争においても、周波数の経済的価値を踏ま えて最低落札価額を設定することとし、その算定方法については、現行の特定基地局 開設料の最低金額の算定方法を基本とすることが適当である 19。 その上で、価額競争では、特定基地局開設料制度と異なり、複数回の競り上げが行 われることから、価額競争への参加促進や競り上げ主導による適切な価額形成を促す 等の観点も考慮して最低落札価額を設定することが望ましい。 したがって、特定基地局開設料では、周波数の経済的価値に基づき算出される標準 的な金額(下限額)の 1/2 を最低金額としているところ、価額競争における最低落札 19 諸外国におけるミリ波帯のオークション結果については、他の周波数帯と比較して事例数が 多くないことから、算定の適正性を確保するため、全体の傾向を大きく外れる特異値は除いて 算出することとする。 26 価額については、それを基本としつつも、国内外の事情も勘案して柔軟に設定するこ ととする 20 21 22。 地域枠の最低落札価額については、割当区域に応じて、全国枠の最低落札価額に、 経済規模や人口等の地域性を反映できる指標を乗じて算定することとする。 表3 諸外国におけるミリ波帯(20GHz 以上)のオークション結果(落札額) (作業班資料2-2より抜粋) 国名 周波数帯(GHz) 周波数幅(MHz) 免許期間(年) 韓国 時期 2018年 28 2,400 5 落札額(億円) 663.4 イタリア 2018年 26 1,000 19 260.2 アイルランド 2018年 26 1,064 20 25.8 米国 2019-2020年 24/28/ 37/ 39/47 700/850/ 1,000/ 1,400/1,000 10/10/ 10/ 10/10 2,908.6/1,007.0/ 10,869.4/ 6,019.3/491.4 タイ 2020年 26 2,700 15 487.2 ギリシャ 2020年 26 1,000 15 25.8 フィンランド 2020年 26 2,400 13 33.4 台湾 2020年 28 2,500 20 73.8 ノルウェー 2020年 23/28/ 32/38 1,600/2,000/ 1,544/2,164 16/16/ 16/16 0.73/0.92/ 0.71/0.99 デンマーク 2021年 26 2,850 20 359.6 オーストラリア 2021年 26 2,400 15.23 624.6 スロベニア 2021年 26 1,000 15 2.7 ハンガリー 2023年 32/32 672/336 15/15 2.6/1.2 オーストリア 2024年 26 1,400 15.8 25.8 ※20GHz以上の周波数帯 20 特定基地局開設料の算定に用いた周波数帯に関する補正係数については採用しないこととす る。 21 26GHz 帯における全国枠の最低落札価額について、特定基地局開設料の算定方法に基づいて仮 試算を行った場合、周波数の経済的価値を踏まえた標準的な金額は、100MHz 幅当たり 20~25 億 円程度となることから、100MHz 幅当たり 10 億円程度を基本として、更に精査を進めることとす る。 22 令和6年 12 月に割り当てた 4.9GHz 帯の特定基地局開設料は、100MHz 幅で 768 億円であり、 また、現在のミリ波帯(28GHz 帯)のトラヒックは Sub6 帯を大きく下回っているものの(2023 年度末時点で Sub6 帯の 0.1%程度) 、 「デジタルビジネス拡大に向けた電波政策懇談会報告書」 (2024 年8月 総務省)によれば、我が国の今後のトラヒック需要は、 2020 年比で 2030 年に は約 14 倍、2040 年には約 348 倍に増え、ミリ波帯の活用も進む見込みであること等を勘案すれ ば、前脚注で示した最低落札価額の水準は、おおむね妥当な水準の範囲内に収まっていると考 えられる。 27 3-3 保証金 3-3-1 論点 令和7年改正法では、価額競争への参加に当たり、事前に金銭を預ける「保証金」 23 を設定できるとされている。保証金の設定の要否及び保証金の額について、どのよ うに考えるか。 3-3-2 諸外国の動向 諸外国では、価額競争の実施に当たり、事前に保証金の納付を求めている。その金 額は、最低落札価額を踏まえて算定されている。国によっては、現金による納付に加 えて、財務担保証書の提出等の他の納付方法を認めている。 表4 諸外国における事前の保証金等の設定 (作業班資料1-5より抜粋) 事前の保証金等の設定 事前の保証金等の額の考え方 (参考)最低落札価格 米 あり:入札前の前払金(契約一時 金)及び、落札後の預託金が存在 • 前払金について、2021年3.45 GHz帯オークションでは、MHz/人口あたり0.01ドルとして設定 • また、2019年28 GHz帯オークションでは、①PEA1~50:MHz/人口あたり0.001ドル、② PEA51~100:MHz/人口あたり0.0002ドル、その他:MHz/人口あたり0.0001ドルとして設定 • 地域における周波数の相対的な価値のあり方(=都市部ほど落札価格が高い傾向)と均衡をとると の考え方 (2021年・3.45GHz帯) PEA1~50:$0.06/MHz/人口 その他:$0.02/MHz/人口 (2018年・28GHz帯) PEA1~50:$0.002/MHz/人口 PEA51~100:$0.0004/MHz/人口 その他:$0.0002/MHz/人口 英 • 2025年・26/40 GHz帯オークション時:初期保証金100万ポンド+初回ラウンドの入札予定量に あり:入札参加申請時の初期保証 応じた追加保証金(100万ポンド/Eligibility Point) 金と、入札参加決定後の追加保証金 • 追加保証金は参加資格ポイント(Eligibility Point)の決定に用いられ、追加保証金と各帯域の が存在 最低落札価格からポイント数が算出される このポイント数により各入札者の第1ラウンドの入札量の上限が設定される 26 GHz帯(Lower):200万£/ブロック 26 GHz帯(Upper):200万£/ブロック 40 GHz帯:100万£/ブロック 仏 なし:入札参加申請時に財政能力 等の保証書類(銀行証明等)を添付 ー 独 あり:オークション開始の14日前まで に支払う又は銀行保証を得る必要 • 2019年・2 GHz/3.6 GHz帯オークション時:保証金は、入札対象の周波数ブロック1件あたり 170万ユーロとし、入札者からの申請数に応じて保証金の総額が決定される • 170万ユーロは3.6GHz帯の周波数ブロック1件あたりの最低落札価格を参考(=同額)に決定 されている 加 あり:入札参加申請の一環として、 • 2023年・3.8 GHz帯オークション時:保証金は参加資格ポイント(Eligibility point)ごとに オークション前の保証金総額を提出し、 3,000ドルとなる。参加資格ポイントは地域ごとに1ブロック当たりのポイントが個別に設定されている その額を支払う • 保証金は、入札参加者に最初の入札額を概ねカバーできる資金の確保を求めるものとの考え方 エリアによって $0.051~0.232/MHz/人口 の範囲で個別に設定 豪 あり:入札参加資格として資格料の • 2021年・26 GHz帯オークション時:必要な参加資格ポイントを確保するために必要な金額として、 支払い又は財務担保証書の提出を行 第1回ラウンドで入札しようとする周波数ブロックの数に、そのブロックの最低落札価格を掛けた う 金額の合計の10%を左記の方法で支払うことが求められる エリアによって 0.003豪ドル/MHz/人口、または :0.004豪ドル/MHz/人口 韓 あり:保証金を割当申請期限までに 納付する必要 • 2018年・3.5 GHz/28 GHz帯オークション時:各帯域ごとに以下の式により算出した保証金の金 額を納付することが求められる - (1MHz換算した最低落札価格× 割当て申請帯域幅) × 0.1 3.5GHz帯:948億ウォン/ブロック 28GHz帯:259億ウォン/ブロック 国 23 2021年から利用可能な2GHz帯のブロッ ク:500万€/ブロック 3,420-3,700MHz:170万€/ブロック等 保証金は、価額競争に参加した結果、落札した場合には落札金に充当され、落札しなかった 場合には返還される。保証金を提供させる場合にあっては、提供すべき保証金の額、保証金の 提供の方法及び期限、保証金の返還の手続その他保証金に関する事項は、価額競争実施指針に おいて定められる。 28 3-3-3 我が国における類似の制度 我が国では、会計法や国税徴収法において、入札等の際に保証金を設けており、そ の保証金の料額は、見積価額の5%~10%で設定されている。 また、それらの法律では、現金以外の納付方法についても可能となるよう規定され ている。 ○会計法(昭和 22 年法律第 35 号)(抄) 第二十九条の四 契約担当官等は、前条第一項、第三項又は第五項の規定により競争 に付そうとする場合においては、その競争に加わろうとする者をして、その者の見 積る契約金額の百分の五以上の保証金を納めさせなければならない。ただし、その 必要がないと認められる場合においては、政令の定めるところにより、その全部又 は一部を納めさせないことができる。 2 前項の保証金の納付は、政令の定めるところにより、国債又は確実と認められる 有価証券その他の担保の提供をもつて代えることができる。 ○国税徴収法(昭和 34 年法律第 147 号)(抄) 第百条 公売財産の入札等をしようとする者(以下「入札者等」という。)は、税務 署長が公売財産の見積価額の百分の十以上の額により定める公売保証金を次の各 号に掲げるいずれかの方法により提供しなければならない。ただし、税務署長は、 公売財産の見積価額が政令で定める金額以下である場合又は買受代金を売却決定 の日に納付させるときは、公売保証金の提供を要しないものとすることができる。 一 現金(国税の納付に使用することができる小切手のうち銀行の振出しに係るも の及びその支払保証のあるものを含む。次号、第四項及び第百十五条第三項(買 受代金の納付の期限等)において同じ。)で納付する方法 二 入札者等と保証銀行等(銀行その他税務署長が相当と認める者をいう。以下こ の号及び第四項において同じ。 )との間において、当該入札者等に係る公売保証 金に相当する現金を税務署長の催告により当該保証銀行等が納付する旨の契約 (財務省令で定める要件を満たすものに限る。)が締結されたことを証する書面 を税務署長に提出する方法 3-3-4 基本的な考え方 3-3-4-1 保証金の設定 諸外国では、価額競争の妨害等の不正行為の抑止や落札金の支払能力がない者の参 加を防止する観点から、価額競争の実施に当たり、保証金の事前納付を求めている例 29 が多い。 今回の 26GHz 帯における価額競争においても、諸外国の例を踏まえ、事前に保証金 の納付を求めることが適当である。 3-3-4-2 保証金の額の算出・納付方法の在り方 諸外国では、保証金の額について、最低落札価額を踏まえて設定しており、その金 額は、最低落札価額の 10%(韓国)から最低落札価額と同額(ドイツ)まで幅があ る。また、我が国における他の法令に基づく入札等では、保証金の額について、基準 となる価額の5%~10%程度で設定している。 したがって、保証金の額については、諸外国の例にならって最低落札価額を基準と して算定するとともに、国内の他の法令にならい、最低落札価額の5~10%程度とす ることが適当である。 また、保証金の納付方法について、不正行為の抑止や支払能力確認の実効性を確保 しつつ、手続に係る事務負担・費用負担の軽減を図る観点から、国内における入札等 の例にならい、現金での支払い以外の納付方法についても選択可能とすることが望ま しい。 3-4 新規事業者や地域事業者の参入促進措置 3-4-1 論点 令和7年改正法で導入された価額競争による周波数割当方式の趣旨を踏まえ、価額 競争の対象となる6GHz を超える高い周波数帯について、多種多様な者による創意工 夫を促すことにより、周波数の有効利用を図っていくため、新規事業者や地域事業者 の参入を促進する観点からどのような措置を講じるべきか。 3-4-2 諸外国の動向 諸外国では、新規参入事業者や中小事業者に対して配慮措置を講じている事例があ る。 具体的には、直接的な参入促進措置として、特定の入札者のみが獲得可能な周波数 枠を設定する「周波数の取置き(set aside)」や、特定の入札者に対して落札価額か ら一定の割引を行う「入札クレジット(bidding credit)」などがあり、また、間接 的な措置としては、価額競争において一の入札者が獲得できる周波数帯域に上限を設 30 ける「周波数キャップ(spectrum cap)」などが設けられている。 表5 諸外国における新規事業者等の参入促進措置 (作業班資料1-5より抜粋) 対応策の概要と諸外国における講じられた例 メリット・デメリット ①周波数ブロックの取り置き (セットアサイドの設定) • 中小事業者や新規事業者等の要件を満たす入札者のみが獲得可能な 周波数枠を設定 講じられた例:カナダ・2021年3.5GHz帯オークション 等 (※落札21社中11社がセットアサイドによりブロックを獲得) • 新規事業者等の要件を満たす入札者に確実に周 波数ブロックの割当てが可能 • 既存事業者による特定ブロックの活用可能性を制限 ②特定の事業者限定の 入札ラウンドの設定 • 通常の入札ラウンドの実施前に、中小・新規事業者等の要件を満たす入 札者のみが参加可能な入札ラウンド/ステージを設定 講じられた例:イギリス・2013年800MHz/2.6GHz帯オークション (※当時保有周波数量が最も少ないH3Gが、800MHz帯を獲得) • 新規事業者等の要件を満たす入札者に確実に周 波数ブロックの割当てが可能 • 既存事業者への割当て枠の制限 • 制度の複雑化、オークション期間の長期化の可能性 ③落札額からの割引措置 (入札クレジット) • 中小事業者や地方部の事業者に対して、落札価格から一定の割引措置 を実施 講じられた例:アメリカ・2021年3.45GHz帯オークション 等 (※落札23社中13社が割引措置の対象となる事業者) • 中小事業者等の価格競争力を高め、入札参加への インセンティブとなることが期待 • 新規事業者等に確実に割り当てることは困難 • 最低落札価格を下回る可能性 ④周波数キャップの設定 • オークションで事業者が獲得できる周波数に上限を設定 講じられた例:イギリス・2013年800MHz/2.6GHz帯オークション アメリカ・2021年3.45GHz帯オークション 等 (※上記のオークションでいずれも新規事業者がブロックを獲得 (周波数キャップにより得られた結果であるかは不明)) • 特定事業者への集中を防止し、結果的に新規事業 者等の獲得機会を増やすことが期待 • 設定方法により既存事業者がまとまった周波数を確 保することを阻害する可能性 ⑤カバレッジ義務(※基地局設置 義務など)等の要件緩和 • 新規参入者のカバレッジ義務の緩和やネットワーク、インフラの共同利用に 関する障壁緩和措置を設定 講じられた例:ドイツ・2019年2GHz/3.6GHz帯オークション (※当時MVNO事業者であった1&1が参入し、ブロックを獲得) • 既存インフラを有しない新規事業者等に対するインセ ンティブとなることが期待 • 入札時の競争力に直接影響するものではない 配慮措置 3-4-3 基本的な考え方 新規事業者や地域事業者の参入促進措置については、諸外国の動向等も踏まえつつ、 それぞれの周波数割当ての状況に応じて適切に設定することが適当である。 今回の 26GHz 帯における価額競争については、新規事業者や地域事業者の参入可能 性を確実に確保する観点から、地域枠について周波数ブロックの取置き(専用枠の設 定)を行うこととする(「2-1 26GHz 帯における周波数割当ての諸条件」を参照。)。 31 3-5 価額競争の参加者の資格及び落札者が満たすべき条件 3-5-1 論点 令和7年改正法では、価額競争実施指針において、 ・価額競争の参加者の資格(価額競争に参加できる者に関する基準) 24 ・特定高周波数無線局の開設の期限 25 ・電波法第 27 条の 20 の3第7項の認定を受けた価額競争の落札者(認定特定高周波 数無線局開設者)が遵守しなければならない条件 を定めることとされている。 これについて、どのような条件を設けることが適当か。 3-5-2 我が国における特定基地局の開設指針 我が国における特定基地局の開設指針では、認定開設者が最低限満たすべき基準と して絶対審査基準が定められており、例えば、直近の事例である「4.9GHz 帯における 第五世代移動通信システムの普及のための特定基地局の開設指針」(令和6年9月) では、次のような基準が定められている。 (絶対審査基準の主な項目) ・認定から6年後の年度末までに、全ての都道府県において特定基地局を開設する計 画を有すること ・特定基地局の運用に必要な電気通信設備の安全・信頼性を確保するための対策に関 する計画を有すること ・法令遵守、個人情報保護及び利用者利益保護のための対策及び当該対策を実施する ための体制整備の計画を有すること 24 電波法において、価額競争の参加者の資格として、電波法第5条第3項各号に掲げる者(無 線局免許の取消から2年を経過しない者等)のいずれにも該当しないことが定められており、 その他の価額競争の参加者に関する資格については、価額競争実施指針において定めることと されている。 25 一以上の特定高周波数無線局を最初に開設する期限をいう。 32 表6 4.9GHz 帯における5G普及のための特定基地局の開設指針(絶対審査基準) (作業班資料2-2より抜粋) エリア 展開 設備 周波数の 経済的価値 基準① 認定から12年後の年度末までに、全国で4.9GHz帯の展開率を80%以上とする計画を有すること ② 認定から6年後の年度末までに、全ての都道府県において特定基地局を開設する計画を有すること ③ 特定基地局の設置場所の確保、設備調達及び設置工事体制の確保に関する計画を有すること※1 ④ 特定基地局の運用に必要な電気通信設備の安全・信頼性を確保するための対策に関する計画を有すること※1 ※1 「情報通信ネットワーク安全・信頼性基準」(昭和62年郵政省告示第73号)・「政府機関等のサイバーセキュリティ対策のための統一基準群(令和5年度版)」(令和5年7月4日 サイバーセキュリティ戦略本部決定)・「IT調達に係る国の物品等又は役務の調達方針及び調達手続に関する申合せ」(平成30年12月10日関係省庁申合せ)に留意すること。 ⑤ 特定基地局開設料の金額が標準的な金額の下限額を「著しく下回る金額」( 17 億円/年)以上であること 財務 ⑥ 設備投資等に必要な資金調達の計画及び認定の有効期間(16年間)の満了までに単年度黒字を達成する収支計画を有すること コンプ ライアンス ⑦ 法令遵守、個人情報保護及び利用者利益保護(広告での通信速度及びサービスエリア表示、通信性能による差異のエリアマップ表示、当初4G用に割 当てられた周波数を用いた5Gと5G専用周波数を用いた5Gを端末上で区別する表示等を含む。)のための対策及び当該対策を実施するための体制整 備の計画を有すること ⑧ 既存無線局の移行に最低限必要な金額(740億円)を確保できること 終了促進 措置 サービス ⑨ 周波数移行に関する基準(㋐既存登録人等への実施概要の周知及び実施手順の通知、㋑既存登録人等との協議 等)に従った計画を有すること ⑩ 透明性確保に関する基準(㋐費用負担に関する既存登録人等との事前協議の禁止、㋑周波数移行の実施に関する問合せ窓口の設置 等)に従った 計画を有すること ⑪ MVNOに対する卸電気通信役務又は電気通信設備の接続の方法による特定基地局の利用を促進するための計画を有すること ⑫ 提供しようとするサービスについて、利用者の通信量需要に応じ、低廉で、明瞭な、満足できる料金設定を行う計画を有すること 混信 対策 ⑬ オープン化 ⑭ その他 既存免許人が開設する無線局等※2との混信その他の妨害を防止するための措置を行う計画を有すること ※2 無線航行衛星システム、航空用空港面移動通信システム、4.9GHz帯を使用する既存登録人等の無線局 オープン化された規格に基づく通信機器の採用等に向けた取組に関する計画を有していること ⑮ 同一グループの企業から複数の申請がないこと ⑯ 割当てを受けた事業者が、既存移動通信事業者へ事業譲渡等をしないこと 3-5-3 基本的な考え方 今回の 26GHz 帯における価額競争の参加者の資格及び電波法第 27 条の 20 の3第 7項の認定を受けた落札者(認定特定高周波数無線局開設者)が遵守しなければなら ない条件については、現行の特定基地局の開設計画制度における絶対審査基準(認定 開設者が最低限満たすべき基準)を基本としつつ、多種多様な事業者の創意工夫によ る周波数の有効利用を促進する観点から、無線設備の安全・信頼性、サイバーセキュ リティ対策に関する事項その他の電波の公平かつ能率的な利用のために必要最小限 の事項 26を設定することが適当である。 また、無線局の開設の期限については、我が国における 26GHz 帯の割当ては今回が 初めてであり、その機器の普及には一定の期間を要することが想定されることから、 認定日から一定程度の期間を設けることが適当である。 なお、全国枠については、全国いずれの地域においても無線局を開設することが可 能であることを踏まえ、地域枠よりも早期に無線局を開設することを求めるとともに、 周波数の死蔵を防止し、有効利用を図る観点から、全国各地域の整備を促進するため の一定の条件を設けることとする。 26 現行の特定基地局の開設指針における絶対審査基準を踏まえ、全国携帯電話・BWA事業者 が、落札者から事業の全部譲渡等を受け、認定特定高周波数無線局開設者としての地位を承継 することについては、制限を設けることとする。 33 第4章 価額競争の実施方法に関する詳細な検討事項 第4章では、第3章における検討結果に基づき、価額競争の実施方法に関して更に 詳細な検討が必要な事項について、その検討結果をまとめた。 4-1 競り上げ方式の選択(指値方式/時計方式) 4-1-1 論点 価額競争の競り上げ方式は、入札者が価額を指定して入札する「指値方式」、競り 人が提示した価額に対して入札者が数量を入札する「時計方式」の2種類があるが、 どちらを採用すべきか。 4-1-2 指値方式(SMRA方式) 指値方式の一般的な競り上げイメージは、以下のとおりである。なお、簡略化のた め、割り当てる枠が1枠であり、入札者Aと入札者Bの2者のみが入札する場合を想 定している。 【競り上げイメージ】  指値方式では、入札者が最低落札額以上の価額を指定して入札し、最も高い価額 を入札した入札者が落札者となる。指値方式における入札者の価額の指定方法に は、任意の数値を入力する方法、選択肢から選択する方法の2種類がある。  図 20 の例では、第1ラウンドにおいて、入札者AとBがある中、入札者Bの方 がより高い入札額を入札したため、入札者Bが第1ラウンドの暫定落札者となり、 入札者Bが入札した額が第1ラウンドにおける暫定落札額として記録される。  第2ラウンドにおいては、その暫定落札額に対して一定の割合を上乗せして最低 入札額を計算する。第2ラウンドにおいても、同様に、入札者が価額を指定して 入札し、最も高い価額を入札した者が暫定落札者となる。暫定落札者の地位は、 基本的には、一度暫定落札者になった後には、入札しなくても維持されることに なる。したがって、今回の例では、入札者Aが改めて入札して、結果的に入札者 Bが入札をしなかったため、入札者Aの入札額が入札者Bの暫定落札額を上回り、 入札者Aが暫定落札者、入札者Aの入札額が暫定落札額となる。仮に入札者Aが 入札しなかった場合は、入札者Bがそのまま暫定落札者となる。今回の例の場合、 34 暫定落札者以外の入札者であるAが入札したので、継続条件を満たし、オークシ ョンは継続することになる。  第3ラウンドにおいて、図 20 のように入札者Bが入札しなかった場合、暫定落 札者以外の入札者がいないことになるため、終了条件を満たしたとして、暫定落 札者である入札者Aが落札者となり、価額競争は終了する。 第1ラウンド 第2ラウンド  【終了条件】暫定落札者以外の入札者がいない場合、 オークションを終了。当該暫定落札者が落札者。 SMRA方式 暫定落札額 入札者Aの入札額 入札者Bの入札額 最低入札額 暫定落札額 入札者Bの入札額 入札者Aの入札額 1枠を 想定 第3ラウンド(終了)  入札者は最低落札額以上の価格を指定して入札※1 。  入札者は最低入札額以上の価格を指定して入札。  最も高い価格を入札した者が暫定落札者となる。  最も高い価格を入札した者が暫定落札者となる。 ※1:価格の指定方法には、「任意の数値を入力」または「選択肢から  暫定落札者の地位は入札せずとも維持される。 選択」が存在し、本イメージでは後者を表現している。  【継続条件】暫定落札者以外の入札者が入札した場 合、オークションを継続。 最低落札額 (予め当局が設定) 入札者A (暫定落札額に 一定率上乗せ) 入札者B 暫定落札者 前ラウンドの 暫定落札額 入札者A 入札者B (前ラウンド暫定落札者のため 入札しないことを選択) 暫定落札者 図 20 入札者A 落札者 入札者B (入札しない) 指値方式の競り上げイメージ (作業班資料2-3より抜粋) 米国・ドイツでは、入札価額の端数を用いた入札者間のコミュニケーションを防止 するため、入札者が指定する価額について、当局が設定した選択肢の中から入札者が 選択する選択制(クリックボックス入札(click-box bidding))を採用している。選 択制において、仮に、最も高い入札価額が複数選択された場合、米国では、システム の無作為抽出により暫定落札者が決定されている。 競り上げ幅のイメージ(SMRA方式) 最低入札額 入札者が入札可能な金額 暫定落札額 他の入札者が入札した金額 諸外国オークションにおける増分率の一覧(SMRA方式) 入札する金額について 選択制を採用する国も存在 国 オークション名 増分率の範囲 増分率の決定方法 米 2019年・28 GHz帯 10-20% 計算式に基づき機械的に決定 英 2021年・700MHz/ 3.6-3.8GHz帯 2-20% 当局の裁量で任意に決定 独 2019年・2 GHz帯/ 3.6 GHz帯 2-10% 10%から開始し、当局の裁量で 2%または5%に引き下げ可能 諸外国オークションにおける選択制入札額 米・2019年・28 GHz帯 →5%刻みで等間隔に設定 最低入札額XN ×α[%] 暫定落札額YN-1 第Nラウンドの最低落札額は、 第N-1ラウンドの暫定落札額に 一定率を乗じた値 最低入札額XN-1 独・2019年・2 GHz帯/3.6 GHz帯 →幅広い桁数で設定 入札額 入札額 5 2 1 第N-1ラウンド 第Nラウンド 最低入札額 最低入札額の5% 選択可能な入札額は最大9個 図 21 最低入札額 +5万 35 +5百万 +5千万 +2万 +20万 +2百万 +2千万 +1万 +10万 +1百万 +1千万 +1億 万€ 十万€ 百万€ 千万€ 億€ 選択可能な入札額は14個 指値方式の各ラウンドの競り上げ幅のイメージ (作業班資料2-3より抜粋) +50万 桁 4-1-3 時計方式(CA方式) 時計方式の一般的な競り上げイメージについては以下のとおりである。なお、簡略 化のため、割り当てる枠が1枠であり、入札者Aと入札者Bの2者のみが入札する場 合を想定している。 【競り上げイメージ】  時計方式は、各ラウンドにおいて競り人(当局)が提示した価額(クロック価額) に対して、入札者が入札する/しないを選択することが基本となる。  第1ラウンドにおいて、図 22 では、入札者AとBどちらも入札することを選択 しており、この場合、どちらも入札に残ることになる。  第2ラウンドにおいて、当局は、第1ラウンドの価額(開始価額)に一定の割合 を上乗せした価額(クロック価額)を設定し、この価額に対して、入札者AとB は入札する/しないを選択する。  クロック価額での入札者が複数いた場合、オークションは継続する。図 22 では、 第2ラウンドに入札者AとBどちらもクロック価額で入札することを選択した ので、オークションは継続することになる。  時計方式においては、当局が設定したクロック価額に対して入札する/しないを 選択することが基本となるが、開始価額とクロック価額の間の価額(中間価額) を指定して入札(退出入札)することもできる。一方で、退出入札を行った入札 者は、次のラウンド以降の入札には参加できない。  第3ラウンドにおいて、図 22 のように、仮に入札者Aがクロック価額で入札し、 入札者Bが退出入札を行った場合、1つめの終了条件を満たし、入札者Aが落札 者となる。仮に入札者Aと入札者Bが退出入札を行い、入札者Bの入札額のほう が高額だった場合、2つめの終了条件を満たし、入札者Bが落札者となる。 米国・英国・豪州・韓国では、時計方式において、競り人が提示した価額を下回る 価額を入札者が指定して数量を入札する「ラウンド内入札(intra-round bid)」が採 用されている。このうち、二段階オークションを採用しない豪州の時計方式では、ラ ウンド内入札を行った場合には次のラウンド以降の入札には参加できないルールが 取り入れられており、「退出入札(exit bid)」と呼ばれる。 36 第2ラウンド  入札者は、当局が設定したクロック価格に対して 入札の有無を選択するか、開始価格とクロック価 格の間の価格(中間価格)を指定して入札する。  中間価格で入札した入札者は次ラウンド以降の入 札に参加できない。  【継続条件】クロック価格での入札者が複数いた場 合、オークションを継続。 CA方式 第1ラウンド  入札者は、当局が設定したクロック価格に対して 入札の有無を選択する。 第3ラウンド(終了)  中間価格で入札した入札者は次ラウンド以降の入札 に参加できない。  【終了条件】①「クロック価格での入札者が1者の場合」、 または②「クロック価格での入札者がおらず中間価格 での入札者がいた場合」、オークションを終了※2 。 前者(①)の場合、クロック価格での入札者が落札者。 後者(②)の場合、最高額での入札者が落札者 。 終了条件①の例 クロック価格 (開始価格に 一定率上乗せ) 公示価格 クロック価格 開始価格 1枠を 想定 公示価格 開始価格 開始価格 (前ラウンドの クロック価格) (予め当局が設定) (予め当局が設定) 終了条件②の例 クロック価格 入札者A 入札者B 入札者A 入札者B (入札する) (入札する) (入札する) (入札する) 入札者B 入札者A 入札者B (クロック価格で (中間価格で 入札する) 入札する) 入札者A (中間価格で 入札する) (中間価格で 入札する) 落札者 落札者 ※2:一切の入札がない場合もオークションは終了する。その場合、前ラウンドに おいてクロック価格で入札した入札者から擬似乱数により落札者を決定する。 図 22 時計方式の競り上げイメージ (作業班資料2-3より抜粋) 競り上げ幅のイメージ(CA方式) 諸外国オークションにおける増分率の一覧(CA方式) 開始価格 国 クロック価格 入札者が入札可能な金額 【仏】 クロック価格CN クロック価格CN-1 ×α[%] 第Nラウンドのクロック価格は、 第N-1ラウンドのクロック価格に 一定率を乗じた値 【米・英・豪・韓】 ※需要>供給かつ公示価格=クロック価格の場合 クロック価格CN ×α[%] 一致 開始価格SN =クロック価格CN-1 オークション名 増分率※の範囲 増分率の決定方法 各ラウンドでクロック価格を設定 英 2025年・26 GHz/40 GHz 帯 5の倍数% 当局の裁量で5の倍数%(5%、 10%、15%、…)に設定 仏 2020年・3.4-3.8 GHz帯 100万~2000 万ユーロ 当局の裁量で増分幅を100万 ~2000万ユーロに設定 各ラウンドで開始価格とクロック価格を設定 米 2022年・3.45 GHz帯 5-20% 10%から開始し、当局の裁量で 5-20%に変更可能 豪 2023年・3.4 GHz/3.7 GHz帯 2021年・26 GHz帯 非開示 当局の裁量で設定 韓 2018年・3.5 GHz/28 GHz帯 1%以内 当局の裁量で設定 ※仏のみ増分率(相対値)ではなく増分幅(絶対値)を指定 第Nラウンドのクロック価格は、 第Nラウンドの開始価格に 一定率を乗じた値 開始価格SN-1 第N-1ラウンド 図 23 第Nラウンド 時計方式の各ラウンドの競り上げ幅のイメージ (作業班資料2-3より抜粋) 競り人が提示する価額 競り人が提示する価額を下回る価額を 入札者が指定して数量を入札することを ラウンド内入札(intra-round bid)という。 競り人が提示する価額 また、ラウンド内入札を行った場合には 次のラウンド以降の入札には参加できない要件を設ける場合には、 当該要件を設けたラウンド内入札を退出入札(exit bid)という。 第nラウンド 図 24 第n+1ラウンド ラウンド内入札のイメージ 37 4-1-4 諸外国における動向 諸外国では、指値方式と時計方式のいずれも採用されている。 表7 諸外国における価額競争の方式の直近の採用事例 (作業班資料2-3より抜粋) 国 米 英 財の定義 ロット数 年・帯域 形式 2022年・ 3.45 GHz帯 CA (2段階) 10(各10MHz幅) 2019年・ 28 GHz帯 SMRA (1段階) 2(各425MHz幅) CA (2段階) 計27(各200MHz幅) 26GHz帯Lower:5 26GHz帯Upper:7 40GHz帯:15 2025年・ 26 GHz/ 40 GHz 帯 詳細 地域数 406(PEA) • • • クロックフェーズ及びアサインメントフェーズに分かれている。 全ての入札単位となる地域(PEA)について同時並行でクロックフェーズを実施。 アサイメントフェーズにおいては入札単位地域間の落札する周波数位置の連続性にも配慮されている。 1,536(郡) • 標準的なSMRA方式で実施。 • • クロック方式によるプリンシパルステージと1回封印入札によるアサインメントステージにより構成 アサインメントステージは3ラウンドに分けて実施される。第1ラウンドは26 GHz帯 Lowerおよび40 GHz帯の割当を決定し、第2ラウンドは26 GHz帯 Upperの割当を決定する。第3ラウンドは必要 に応じて最終的な26 GHz帯の割当を決定するために行われる。各ラウンドは、第2位価格を用いた 封印入札形式で行われる • プリンシパルステージ(周波数量の決定のための入札)とアサインメントステージ(特定の周波数位置の 決定のための入札)を分けて2段階で実施。 • 比較審査方式+オークション方式。オークション方式は、クロック方式によるメインオークションと、位置 決めのポジショニングオークションに分かれている。 比較審査方式による一律割当て段階は、特定の追加的義務に係るコミットメントを表明した事業者 への50 MHzロットの一律割当てを行うもの。 1(高密度地域) 2021年・ 計34 700MHz/ SMRA 700MHz帯:6(各2x5MHz幅) 1(全国) (2段階) 700MHz帯:4(各5MHz幅) 3.6-3.8GHz 3.6GHz帯:24(各5MHz幅) 帯 2020年・ 比較審査+CA 1(全国) 仏 3.4-3.8 GHz (2段階) 31(各10MHz幅) 帯 独 豪 韓 2019年・ 2 GHz帯/ 3.6 GHz帯 SMRA (2段階) 2023年・ 3.4 GHz/ 3.7 GHz帯 計41 2GHz帯:12(各2x5MHz幅) 1(全国) 3.6GHz帯:1(20MHz幅) 3.6GHz帯:28(各10MHz幅) CA (2段階) 5~13(各5MHz幅) 10~20(各10MHz幅) 2021年・ 26 GHz帯 ESMRA (2段階) 最大24 24地域では12(各200MHz幅) 27 3地域では24(各100MHz幅) 2017年・ 700MHz帯 2018年・ 3.5 GHz /28 GHz帯 CA (1段階) 2(2x10MHz幅、2x5MHz幅) CA (2段階) 計52 3.5GHz帯:28(各10MHz幅) 1(全国) 28GHz帯:24(各100MHz幅) 4-1-5 • 3.4GHz帯:34 3.7GHz帯:20 • • 第1オークションステージ、第2オークションステージに分かれている。 第2オークションステージは、第1オークションステージの終了時に一部または全部の周波数ロットが落 札されなかった場合にのみ、それらの一部または全部を提供する形で実施されうる。 • ラウンド内入札ありのクロックオークションで、各入札者が落札する周波数帯の量を決定するプライマリ ステージ、プライマリステージで配分されなかった残余ロットを公開型の競り上げ方式(EOO)で配分す るセカンダリーステージ、一次および二次ステージで割り当てられたロットへの特定周波数の割り当てを 行う割当てステージにより構成される。 ESMRAとは、「Enhanced Simultaneous Multi-Round Ascending」の略である。 第1ステージ、第2ステージ、アサインメントステージに分かれており、第1ステージは、地域ごとの周波数 汎用的なロットを提供するクロック・オークション、第2ステージは、第1ステージで割り当てられなかった 周波数を単一ロット単位で販売する。 • • 1(全国) • 標準的なCA方式で実施。 • • • 第1ステージと第2ステージ(ポジショニングステージ)に分かれている。 3.5 GHz帯のオークションと28 GHz帯のオークションをそれぞれ並行して実施。 第1ステージについては、50ラウンドまでオークションが終了していない場合、追加ラウンドを1回実施す る。 基本的な考え方 諸外国では、指値方式と時計方式のいずれの方式も採用されており、いずれも複数 回の競り上げを通じて入札を繰り返すことで相場観を形成し、適正な価額形成を促す ことが可能であることから、周波数の適正な経済的価値を引き出すという点において は、いずれの方式も中立であると言える。 したがって、実際の運用やシステム調達等も想定しつつ、ケースバイケースで、入 札者にとってよりシンプルかつ分かりやすい方式を選択することが適当である。 今回の 26GHz 帯における価額競争については、 指値方式とした場合、  諸外国では、談合等を防止するため、選択制(クリックボックス入札)を導入し ている例が多い。  一方、選択制では、最も高い価額を選択する者が複数となる可能性が高く、その 38 場合、諸外国では、通常、システムによる無作為抽出によって落札者が決定され る。  ただし、システムによる落札者の決定については、透明性の確保に課題がある。 なお、再入札等のシステム以外の方法を採用した場合、競り上げプロセスが煩雑 になるおそれがある。 また、時計方式とした場合、  入札者は、原則として当局が提示する価額に対して入札の有無のみを判断すれば よく、比較的シンプルである。  また、ラウンド内入札を導入することにより、指値方式と比べて、落札者を一者 に決定することが容易である。 以上を踏まえ、我が国における今回の 26GHz 帯における価額競争においては、時計 方式(ラウンド内入札あり)を採用することが、より望ましいと考えられる。 4-2 競り上げ幅 4-2-1 論点 各ラウンドの競り上げ幅をどのように設定するか。 4-2-2 諸外国の動向 諸外国では、各ラウンドの競り上げ幅について、当局の裁量により設定している事 例が多いものの、競り上げ幅を事前に決めている国においては、前ラウンドの暫定落 札価額(SMRA方式)又は競り人が提示した価額(CA方式)のおおむね 20%以内 に設定されている例が多い。 なお、フランスにおいては、競り上げ幅について、相対値(%)ではなく、絶対値 (金額)で設定している。 39 表8 諸外国における各ラウンドの競り上げ幅 (作業班資料2-3より抜粋) 国 オークション名 形式 概要 2022年・ 3.45 GHz帯オークション CA (2段階) クロック価格の価格増分率:5%-20% 価格増分幅の上限あり 2019年・28 GHz帯オークション SMRA (1段階) 最低入札額の増分率:10%-20% 価格増分幅の上限あり 2025年・26 GHz/40 GHz 帯オー クション CA (2段階) クロック価格の価格増分率:5%刻みで決定 価格増分幅の上限あり 2021年・700MHz/ 3.6-3.8GHz帯オークション SMRA (2段階) 仏 2020年・3.4-3.8 GHz帯 オークション 独 クロック価格は開始価格に特定の価格増分率を上乗せして計算する。 最初の価格増分率は10%に設定し、ラウンドの継続に伴い、5%から20% の範囲内で管理者の裁量において調整する。 • • 予め開示された計算式に基づき、前ラウンドの暫定落札額から10%-20% 引き上げられる。 入札者は、最低入札額を含む最大9つの選択肢から入札額を選択する。 • ラウンド間のクロック価格の価格増分率は5%の倍数で管理者が定める。 最低入札額の価格増分率:2-20% 価格増分幅の上限あり • 前ラウンドの暫定落札額から次ラウンドの最低入札額への価格増分率は 2%以上20%以下の範囲で管理者が定める。 比較審査+CA (2段階) クロック価格の価格増分幅: 100万-2000万ユーロ • ラウンド間のクロック価格の価格増分幅は100 万ユーロから 2000 万 ユーロ の間で管理者の裁量により設定する。(最低入札額は7000万ユーロ) 2019年・2 GHz帯/ 3.6 GHz帯オークション SMRA (2段階) • 最低入札額の価格増分率:10% 前ラウンドの暫定落札額から次ラウンドの最低入札額への価格増分率は、 最初は10%に設定する。ラウンドの継続に伴い、管理者の裁量により5%ま たは2%に引き下げることが出来る。 入札者は、最低入札額を含む14個の選択肢から入札額を選択する。 2023年・3.4 GHz/3.7 GHz帯 オークション CA (2段階) クロック価格の価格増分率:当局が指定 2021年・26 GHz帯オークション ESMRA (2段階) クロック価格の価格増分率:当局が指定 2017年・Unsold700MHz帯オーク ション CA (1段階) クロック価格の価格増分率:当局が指定 2018年・3.5 GHz/28 GHz帯オー クション CA (2段階) クロック価格の価格増分率:1%以内 米 英 豪 韓 概要 • • 4-2-3 • • クロック価格は、前ラウンドのクロック価格(第1ラウンドであれば開始価格) に管理者が指定する価格増分率を上乗せした値を用いる。 • 開始価格は前ラウンドのクロック価格とし、 クロック価格は現ラウンドの開始価格に価格増分率を上乗せした価格とする。 価格増分率はラウンドごとに1%以内の値として管理者が定める。 • 基本的な考え方 競り上げ幅については、  小さ過ぎる場合、競り上げ回数が多くなり、競り上げ期間が長期化する  大き過ぎる場合、入札者の入札価額の選択肢が狭められ、適切な価額付けができ ない ことから、これらのバランスを考慮しながら設定する必要がある 27。 今回の 26GHz 帯における価額競争については、次のとおりとする。  諸外国では、当局の裁量や算式に基づき、ラウンドごとに競り上げ幅を変動させ る事例も存在するが、入札者にとってシンプルかつ分かりやすいものとするため、 ラウンドごとに一定額を上乗せする形で競り上げを行うこととする。  また、ラウンドごとの競り上げ幅については、諸外国の動向(おおむね 20%程度 以内)も踏まえ、枠や区域ごとに設定される最低落札価額の 20%以内の額とした 上で、競り上げ回数が過度に増加し、競り上げ期間が長期化することを防止する 観点から具体的に検討を進めることとする。  併せて、ラウンド内入札を導入することにより、適正な価額形成を確保すること とする。 27 参考資料6の 12 ページを参照。 40 4-3 積極的な入札行動を促すための措置(活動ルール) 4-3-1 論点 諸外国の価額競争においては、参加者に対して競り上げ期間中の積極的な入札行動 を促すため、活動ルール(activity rule)が設けられている。 我が国の価額競争において、入札の公平性や効率性を確保する観点から、活動ルー ルをどのように設定するか。 4-3-2 諸外国の動向 諸外国の価額競争では、いずれも積極的な入札行動を促すための措置(活動ルール) が導入されており、主に次の2つの方式が採用されている。  活動量が一定の水準を下回った場合に入札に必要な手持ちのポイントが減少す る「入札ポイント制」(eligibility points activity rule)  入札数について維持又は減少のみが認められ、増加が禁止される「増加入札の禁 止」 入札ポイント制のイメージ(米・2019年・28GHzを例に) 増加入札の禁止のイメージ  各入札者には保証金額や申告に基づき入札ポイントを付与。  各財には入札ポイントが設定されており、入札者は自身が保有する 入札ポイントを超えない範囲で財に入札可能。  入札者が入札した財の入札ポイントの合計が一定の値(活動要件) を超えない場合、入札者は入札ポイントを一部失う。  入札ロット数を増加させることを認めないルール。  入札者は割当を希望するロット数またはそれを超える入札 を行うよう動機づけられる。 入札ロット数 維持→ ※「p」は入札ポイントを表す単位とする。 申請時 第1ラウンド $4,000 減少 減少 入札者Aの $10につき 入札者Aの 保証金 1ポイント 総入札ポイント 400p 維持→ 財① 財② 財③ 財④ 入札者Aの 総入札ポイント 100p 100p 100p 100p 400p 維持→ 増加 入札者Aは 赤塗ロットに入札 →活動量=100p × 3ロット =300p 活動要件比率が80%の場合、活動要件=400p × 80% = 320p 活動量<活動要件のため、入札者Aの総入札ポイントが減少。 25p減 入札者Aの総入札ポイント=300p ÷ 80% = 375p 第2ラウンド 375p 図 25 維持または減少のみ のため認められる。 入札者が割当てを 希望するロット数 積極的な入札行動を促すための措置(活動ルール) (作業班資料2-3より抜粋) 41 増加は認められない。 ラウンド 表9 諸外国における活動ルールの採用事例 (作業班資料2-3より抜粋) 国 オークション名 形式 2022年・ 3.45 GHz帯オークション CA (2段階) 2019年・28 GHz帯オークション SMRA (1段階) 2025年・26 GHz/40 GHz 帯オー クション CA (2段階) 2021年・700MHz/ 3.6-3.8GHz帯オークション SMRA (2段階) • 仏 2020年・3.4-3.8 GHz帯 オークション 比較審査+CA (2段階) • 【増加入札の禁止】入札者は入札した需要を増加させることができない。そのため、入札者は自身の需要以上のロット数に入 札する必要があり、積極的な入札行動を促している。 • 独 2019年・2 GHz帯/ 3.6 GHz帯オークション SMRA (2段階) 【入札ポイント制】入札者が任意のロットに対して入札するためには、該当ロットに割り当てられた入札ポイントに応じた総入札ポ イントが必要。 【活動要件】最低活動水準以上の入札をした場合、総入札ポイントは維持される。一方で、最低活動水準未満の入札をした 場合、総入札ポイントは活動量を最低活動率で除した値となる。 【入札猶予】各入札者は最大5回までの入札猶予を行使可能。入札猶予を行使すると、そのラウンドでの活動量が最低活動 水準に満たなくても、総入札ポイントは維持される。 2023年・3.4 GHz/3.7 GHz帯 オークション CA (2段階) 2021年・26 GHz帯オークション ESMRA (2段階) • 2017年・Unsold700MHz帯オーク ション CA (1段階) • 【増加入札の禁止】あるロットに対する需要を減少させた場合(つまり当該ロットへの入札から撤退した場合)には、当該ロット に再度入札することは認められないため、実質的に様子見が出来ず積極的な入札行動が求められる。 2018年・3.5 GHz/28 GHz帯オー クション CA (2段階) • 【入札猶予】入札者が申請することで特定のラウンドで一時的に入札を休むことを認める制度。ただし帯域ごとに最大2回まで 使用可能。 米 英 豪 韓 活動ルール • • • 4-3-3 • • • • • • 【入札地域の事前選択】入札者は入札を希望する地域を応募時に選択する。選択しなかった地域への入札は認められない。 【入札ポイント制】入札者が任意のロットに対して入札するためには、該当ロットに割り当てられた入札ポイントに応じた総入札ポ イントが必要。 【活動要件】オークションの迅速な終了を促すため、参加者が全ラウンドを通じて、入札した需要に紐づく入札ポイントの合計で ある活動量が一定の水準を超えるよう求める措置。 (2022年・3.45 GHz帯オークションのみ)【入札猶予の不採用】総入札ポイントを維持するための制度を提供しない。 (2019年・28 GHz帯オークションのみ)【入札猶予】緊急事態により入札できない場合に総入札ポイントを維持する救済措 置。各入札者には3回の猶予が与えられる。 【入札ポイント制】ロットごとに入札ポイントが定められ、入札したロットの入札ポイントの合計が総入札ポイントを超えてはならな い。 (2021年・700MHz/3.6-3.8GHz帯オークションのみ)【入札猶予】入札者は、3回に限り、次ラウンドへの入札猶予を申 請可能。認められた場合、総入札ポイントは次ラウンドまで維持される。 【入札ポイント制】入札者が任意のロットに対して入札するためには、該当ロットに割り当てられた入札ポイントに応じた総入札ポ イントが必要。 【活動要件】各クロックラウンドにおいて、入札者の活動は活動要件比率以上でなければならない。そうでない場合、その入札 者の総入札ポイントは次のクロックラウンドおよびその後のすべてのクロックラウンドで減少する。 基本的な考え方 積極的な入札行動を促すための措置(活動ルール)は、諸外国の価額競争において 広く採用されている共通設計であり、我が国の価額競争においても採用することが適 当である。 競り上げ時における諸外国の活動ルールは、入札ポイント制と増加入札の禁止の2 つに大別される。次のとおり、それぞれにメリット・デメリットがあることから、枠 数等の諸条件や価額競争の設計項目等を踏まえつつ、ケースバイケースで適切なルー ルを採用することが適当である 28。  入札ポイント制は、きめ細かいルール設定が可能である一方、ルールが複雑にな る傾向がある。  増加入札の禁止は、ルールがシンプルである一方、細かなルール設定が困難であ る。したがって、場合によっては、望ましくない入札行動が行われるおそれがあ る(後述)。 28 例えば、諸外国の組合せ時計オークション(CCA方式)の補助入札ラウンドでは、顕示選 好ルール(revealed preference activity rule)をベースとした活動ルールが適用される場合 があるなど、価額競争の方式によって最適な活動ルールは異なってくることから、本報告の活 動ルールに関する考え方は、パッケージ入札や二段階オークションを採用しない同時複数回競 り上げ方式におけるものであることに留意が必要。 42 今回の 26GHz 帯における価額競争は、全国枠1枠、地域枠1枠となるため、  地域枠について、規模の異なる区域を同時に競り上げることから、「増加入札の 禁止」を単純に適用した場合、例えば、まず小規模な区域に対して(大規模な区 域と比較して安価な保証金を支払った上で)入札して様子見し、後から大規模な 区域に入札するといった行動が生じる可能性が想定されること  価額競争の参加者によっては全国枠と地域枠に代替性が生じる可能性があるこ とを考慮し、競り上げ中の円滑な乗換えを可能とすることが望ましいこと から、活動ルールは、両枠共通のルールとして「入札ポイント制」を基本とすること とする。 また、「入札ポイント制」のルール設定については、我が国で初めて実施される価 額競争であるとともに、地域の中小事業者を含む多様な参加者が想定されることを踏 まえ、参加者にとってできる限りシンプルで直感的に理解しやすいものとする。 入札ポイント制の活動ルールの概要は、次のとおり。  参加者には、事前に納付した保証金の金額に応じて、競り上げ前にポイントが付 与される。  単位(全国枠や地域枠の各区域)ごとに入札に必要なポイント数が設定 29されて おり、参加者は、各ラウンドにおいて、自らが保有するポイント数の範囲内で入 札を行う。  各ラウンドにおいて入札等を行わなかった分のポイントは、失効する。 <競り上げ前> <第1ラウンド> <第nラウンド> <第n+1ラウンド> 保証金: A円 保有ポイント: 100pt 保有ポイント: 100pt 保有ポイント: 80pt 納付した保証金 の額に応じて ポイントを得る 保有する ポイントの 範囲内で入札 保有ポイント: 100pt 単位ごとの最低落札価額に基づき 入札に必要なポイントを設定 図 26 保有する ポイントの 範囲内で入札 入札ポイント: 100pt 入札ポイント: 80pt 区域①:50pt 区域②:30pt 区域③:20pt 区域①:50pt 区域②:30pt 前回ラウンドで入札 しなかった分の保有 ポイントを失う 保有ポイントの範囲内 であれば、暫定落札し ていない地域について、 前ラウンドと異なる区域 にも入札可能 入札ポイント: 80pt 区域①:50pt 区域④:15pt 区域⑤:15pt 活動ルールのイメージ(※ポイント数、ラウンド数等は例示) (作業班資料3-2より抜粋(一部加工)) 29 保有する ポイントの 範囲内で入札 単位ごとの最低落札価額に基づき設定される。 43 4-4 競り上げ中の暫定落札の撤回 4-4-1 論点 競り上げ中において、暫定落札(provisionally winning bid) 30 の撤回(bid withdrawal)を認めるべきか。仮に撤回を認める場合には、一定の制限やペナルティ を設けるべきか。 4-4-2 暫定落札の撤回の必要性 暫定落札の撤回は、補完性がある枠や区域の一部を断片的に落札するリスクを防止 するために必要なルールであるが、回数制限等の制約を設けないと濫用されるおそれ がある 31。 4-4-3 諸外国の動向 諸外国においては、競り上げ中の暫定落札の撤回について、これを認めている事例 と禁止している事例の両方が存在する。 撤回を認めている国(米国・ドイツ)では、連続した周波数の獲得や複数枠間での 切替えを理由として挙げている。そのうち、米国では、撤回の回数を2回のラウンド までに制限しており、米国・ドイツでは、撤回した暫定落札額と最終的な落札額との 差額を「撤回金(bid withdrawal payment)」として撤回した者が支払う制度を導入 している。 一方、撤回を禁止している国(英国)では、価額誘導行為や周波数の売れ残りの助 長、価額競争の設計の複雑さの増大を理由として挙げている。 30 暫定落札は、一般的に指値方式において使用される用語であるが、本報告では、時計方式に おいて、需要量が供給量以下の状況についても、便宜的に暫定落札と表記することとする。 31 参考資料6の 12 ページを参照。 44 落札撤回のイメージ(SMRA方式、一位価格方式の場合) 諸外国オークションにおける落札の撤回等 SMRA方式 入札額 入札者A 100 入札者B 140 入札者C 120 撤回可能 →暫定落札 入札者Bが撤回した場合 入札額 入札者A (該当する諸外国オークションの例) 米・2019年・28 GHz帯 独・2019年・2 GHz帯/3.6 GHz帯 100 入札者B 撤回 →撤回金支払の可能性 入札者C 120 →暫定落札に繰上げ 撤回禁止 そのままオークションが 終了した場合 【設定の経緯】  価格誘導行為や周波数の売れ残りの助長、オー クション設計の複雑さ増大。(英) (該当する諸外国オークションの例) 英・2021年・700MHz/3.6-3.8GHz帯 支払額 CA方式 入札者A 支払いなし 入札者B 撤回金20(=撤回時の入札額140-落札額120)を支払う 入札者C 落札額120を支払う 図 27 【制限並びにペナルティ】  撤回した暫定落札額と最終的な落札額との差額 を「撤回金」として支払う制度を導入。  米国では撤回の回数を制限。 【設定の経緯】  連続したロットの獲得や代替戦略を実現。(米)  複数ロット間の入札の柔軟な切り替えを可能と し、連続した帯域を獲得しやすくする。(独) 需要量の 減少 【制限並びにペナルティ】  ロットの総需要量が過剰である場合のみ需要量 の減少が認められる。(米・英・豪・韓) (該当する諸外国オークションの例) 米・2022年・3.45 GHz帯 豪・2023年・3.4 GHz/3.7 GHz帯 豪・2021年・26 GHz帯 価額競争中の落札の撤回等の可否及び制限並びにペナルティ (作業班資料2-3より抜粋) 表 10 価額競争中の落札の撤回等の可否及び制限並びにペナルティに関する 諸外国の動向 (作業班資料2-3より抜粋) 国 オークション名 形式 概要 2022年・ 3.45 GHz帯オークション CA (2段階) 需要量の減少 2019年・28 GHz帯オークション SMRA (1段階) 撤回可能(ただし2回まで) 支払い可能性あり 2025年・26 GHz/40 GHz 帯オーク ション CA (2段階) 需要量の減少 • • 入札者は需要量の維持または減少または増加を入札することが出来る。 ただし需要量を減少する入札は、需要超過を維持する場合にのみ適用される。 本オークションでは撤回のデメリットは撤回のメリットを上回るため、撤回を認めない。 具体的には、撤回を許可すると、価格誘導行為の助長や撤回による周波数の売れ残りなど、 効率性が低下するリスクがある。 • • 米 英 2021年・700MHz/ 3.6-3.8GHz帯オークション SMRA (2段階) 撤回禁止 2020年・3.4-3.8 GHz帯 オークション 比較審査+ CA (2段階) 需要量の減少 • 入札者は需要量の維持または減少を入札することが出来る。 2019年・2 GHz帯/ 3.6 GHz帯オークション SMRA (2段階) 撤回可能(回数制限なし) 支払いの可能性あり • • 入札者は、自身の暫定落札を撤回することができる。撤回回数に上限はない。 ただし、撤回制度は価格つり上げ等の戦略的・悪意のある行動を引き起こす可能性があるた め、後続ラウンドで当該ロットに対して入札がない場合は撤回した入札額を支払う義務を負う。 2023年・3.4 GHz/3.7 GHz帯オーク ション CA (2段階) 需要量の減少 • • 入札者による入札には拘束力があり、撤回することはできない。 ロットの総需要量が過剰になった場合にのみ需要量を減らすことができる。 2021年・26 GHz帯オークション ESMRA (2段階) 需要量の減少 • • 入札者による入札には拘束力があり、撤回することはできない。 ロットの総需要量が過剰になった場合にのみ需要量を減らすことができる。 2017年・Unsold700MHz帯オークショ ン CA (1段階) 需要量の減少 • 入札者は需要量の維持または減少を入札することが出来る。 2018年・3.5 GHz/28 GHz帯オーク ション CA (2段階) • 入札者は各ロットに対する需要量を入札する。供給数を下回るような需要量の減少は認めら れず、総需要量が過剰である場合に限って認められる。 独 韓 • • • 仏 豪 • • 詳細 入札者は各ロットに対する需要量を入札する。供給数を下回るような需要量の減少は認めら れず、総需要量が過剰である場合に限って認められる。 ラウンド終了後の入札取り消しは一切認められない。クロックオークション形式では、一時的な 落札候補という概念が存在しないため、SMRAで使われる入札撤回のルールは適用されない。 オークション期間中、各入札者が暫定落札を撤回できるのは2ラウンドまでとする。 ただし、オークション中に暫定落札を撤回した場合、その入札者は撤回した入札額と最終的 な落札の入札額との差額を支払う義務を負う。 入札の撤回は、入札者による連続したロットの獲得やバックアップ戦略のために有用な手段と なる。一方で、不誠実な入札の助長や、望ましくない戦略的入札の可能性が高まる。 4-4-4 需要量の減少 基本的な考え方 競り上げ中における暫定落札の撤回は、入札者が周波数や区域の一部を断片的に落 札するリスクを回避するため、そのようなリスクが想定される場合には、可能とする ことが考えられる。 一方、暫定落札の撤回には、価額誘導行為や周波数の売れ残りの助長、価額競争の 設計の複雑化等のデメリットも想定されることから、暫定落札の撤回を認める範囲や 45 回数については、必要最小限とすることが適当である 32。 今回の 26GHz 帯における価額競争は、全国枠1枠、地域枠1枠となるため、特に地 域枠については、隣接する区域等で断片的な落札が生じることも想定される。 したがって、地域枠のみ暫定落札の撤回を認め、全国枠については撤回を認めない こととする。また、地域枠における撤回については、制度の濫用を防止する観点から、 必要最小限の回数とする 33。 なお、暫定落札の撤回は、入札者が断片的な周波数や区域を落札するリスクを回避 するために導入するものであり、価額誘導行為等、制度の濫用は認められない。その ため、仮にそのような本来の目的を逸脱するような行為がなされた場合には、厳正に 対処することが必要である。 4-5 談合等の競争阻害的な行動を抑止するための措置 4-5-1 論点 価額競争において、談合等の競争阻害的な行動を抑止するために、どのような措置 が考えられるか。 4-5-2 諸外国の動向 諸外国では、談合等の競争阻害的な行動を抑止するため、価額競争の参加者に対し て次のようなルールを課している。 ① 複数事業者による共同入札の禁止 ② 入札者間の情報交換の禁止 ③ 談合行為(事前の取り決め等)の禁止 さらに、暗黙の談合を防止するため、当局側が価額競争の期間中に開示する情報を 限定する等の措置も講じられている。 32 なお、諸外国(米国・ドイツ)では、撤回した入札額とその枠の最終的な落札額との差額を 罰金として支払う「撤回金」を導入しているが、我が国では、電波法上、諸外国が導入してい るような罰金としての性質を持つ「撤回金」については想定されていない。 33 撤回可能な回数については、活動ルールである入札ポイント制等と併せて引き続き検討を行 う必要がある。 46 談合等の競争阻害的な行動を 抑止するために入札者に課すルール 左記のルールを担保するための措置 入札者の体制  入札申請者およびその支配下にある者 との間での共同入札や入札戦略に関す る取り決めの禁止【米英仏豪】 入札者の体制  入札に関する合意、資本関係、共同事業等 の関係者を特定し、当局に事前に提出【米 豪】  支配関係にある入札者を一つの申請に統 一するよう勧告【仏】 入札者による情報の取扱い  入札者間での入札額、入札戦略等に関す る情報共有の禁止【米英仏】  機密情報の不正な開示や取得【英豪】 入札者による情報の取扱い  違反を認識した場合の通報義務【米豪】 談合全般  談合(オークションの進行や結果に影響 を与える行為)の禁止【英仏独韓】 談合全般  機密保持契約書や談合等の不正行為防止 に関する誓約書を提出【豪韓】 暗黙の談合(非競争的入札)の抑止 オークション結果に関する開示情報の制限  入札者の特定に繋がる情報の非開示【米】 図 28 左記のルールに違反した場合の制裁 金銭による制裁  保証金等の没収【米英独豪韓】 割当による制裁  オークションからの排除、オーク ション結果の無効化【米英仏独豪 韓】  将来的なオークションへの参加禁 止【米韓】 談合等の競争阻害的な行動を抑止するためのルール(諸外国の動向サマリ) (作業班資料2-3より抜粋) 表 11 談合等の競争阻害的な行動を抑止するためのルール(各国ごとの動向) (作業班資料2-3より抜粋) 国 米 英 オークション名 形式 2022年・ 3.45 GHz帯オークション CA (2段階) SMRA (1段階) CA (2段階) 2019年・28 GHz帯オークション 2025年・26 GHz/40 GHz 帯オーク ション 2021年・700MHz/ 3.6-3.8GHz帯オークション 仏 2020年・3.4-3.8 GHz帯 オークション 独 2019年・2 GHz帯/ 3.6 GHz帯オークション 2023年・3.4 GHz/3.7 GHz帯オーク ション 豪 韓 SMRA (2段階) 比較審査+ CA (2段階) SMRA (2段階) 競争阻害的な行動を抑止するためのルール 【罰則等】前払金や入札額全額の没収、オークション参加の禁止、将来の入札参加資格剥奪等の制裁 • 【報告義務】入札に関する合意や取り決めの有無、所有構造および外国資本の有無 • 【禁止事項】共同入札、入札中の情報開示(匿名入札)、他入札者との情報共有 【罰則等】保証金および利息は没収され、返金されず、入札プロセスからの除外措置が通知される • 【禁止事項】虚偽または誤解を招く情報の提出、他者との談合や競争歪曲、機密情報の不正開示、他申請者や他入札者か らの機密情報の不正取得または不正取得を試みる行為、OFCOMの関係者からの不正な支援やサービスの受給、同一人物 が複数入札グループに所属し両者の準備に関与または両者の情報を保有、メンバー構成の無許可の変更 【罰則等】一般的な競争法に基づき、管理者(Arcep)は競争阻害的な行動を認知した場合、フランス競争当局に報告し、競 争当局が当該行為に関する適切な措置を講じるよう求めることができる。 【罰則等】オークションからの除外、周波数の割当てまたは認可の取り消し、保証金等の没収 • 【禁止事項】他の入札者と協力してオークションの進行や結果に影響を与える行為(談合) 2017年・Unsold700MHz帯オークショ ン CA (2段階) ESMRA (2段階) CA (1段階) 【罰則等】保証金の没収、財務保証書の執行、当該入札者へのライセンス発行拒否 • 【報告義務】他入札者との関係性の有無 • 【禁止事項】機密情報の開示 2018年・3.5 GHz/28 GHz帯オーク ション CA (2段階) 【罰則等】保証金の没収(国庫編入)、周波数割当の取り消し、課徴金及び罰金の賦課、次回のオークション申請の制限などの 制裁 • 【禁止事項】他の入札者と協議・合意・情報共有、独占禁止法に定められた入札談合に該当する行為、オークション妨害行為、 支配構造の変更 2021年・26 GHz帯オークション 47 4-5-3 我が国における特定基地局の開設指針における措置 我が国のこれまでの特定基地局の開設指針においては、次のような措置が講じられ ている(直近に制定された 4.9GHz 帯における第五世代移動通信システムの普及のた めの特定基地局の開設指針の措置については、表 12 のとおり。)。 ① 共同申請の禁止 ② 関係事業者等の情報提出 ③ 事前協議等の禁止 表 12 4.9GHz 帯の特定基地局の開設指針における主な絶対審査基準の規定 (作業班資料3-2より抜粋) ①共同申請の禁止  地域ごとに連携する複数の者については、申請を一本化  次に掲げる関係法人等については、いずれか1者のみ申請可能 • 子法人や親法人、親法人の子法人等 • 一定以上の資本関係があり、筆頭株主である又はローミング等で密接な 事業関係を有している • 同一の役員が代表権を有している • 役員の兼任比率が一定以上 ②関係事業者等の 情報提出  申請者の議決権を保有する法人又は団体の名称とその保有割合の提出  関係法人等の有無及び名称等の提出  法人等の役員が他の法人等の役員を兼任している場合にあっては、兼任先の 法人名等の提出 ③事前協議等の禁止 4-5-4  終了促進措置に関し、事前に対象免許人等と費用の負担に関する協議、調整 等を行ってはならない 基本的な考え方 諸外国の動向及び我が国におけるこれまでの周波数割当ての事例を踏まえ、談合等 の競争阻害的な行動を抑止するためには、次の3点を確保することが適当である。 ① 共同入札の禁止 ② 入札者間の情報交換・取り決めの禁止 ③ 競り上げ期間中の適正な情報開示 48 4-5-4-1 共同入札の禁止 共同入札の禁止として、具体的には、  地域ごとに連携する複数の事業者については、申請を一本化  親法人・子法人その他密接な関係を有する事業者については、いずれか1の者の み申請が可能 とすることが適当である。 また、共同入札の禁止を担保するための措置として、  価額競争への参加申請に当たり、資本関係、役員の兼任先、関係法人等の情報の 提出 を求めることとする。 他方、地域枠については、多様な事業者による参入を確保する観点から、今回の 26GHz 帯における価額競争においては、ローカル5Gのケースを参考に、上記のよう な規制は可能な限り設けない一方で、全国携帯電話・BWA事業者の関連事業者が、 地域枠の周波数を全国携帯電話・BWA事業者が提供するサービスの補完として利用 することを制限するなど、地域枠を設ける趣旨(新規事業者・地域事業者の参入促進) を確実に確保するための措置を講じることとする。 4-5-4-2 入札者間の情報交換・取り決めの禁止 入札者間の情報交換・取り決めの禁止を担保するための措置として、価額競争の参 加申請者に対し、  当該行為をしておらず、以後もしない旨の誓約書の提出  当該行為をした/持ちかけられた場合の総務省への通報義務 を課すこととする。 また、それらのルールへの違反が発覚した場合には、価額競争からの排除や価額競 争の結果の取消、将来の割当てからの排除、保証金の不返還等の制裁措置を講じるこ ととする 34。 34 措置偽計又は威力を用いて価額競争の公正を害すべき行為をしたとき、公正な価額を害し又 は不正な利益を得る目的で談合をしたときは、上記の制裁措置に加えて、電波法第 109 条の5 の規定に基づく罰則が適用される。 49 4-5-4-3 価額競争期間中の情報開示 競り上げ期間中の情報開示については、次の2点に留意する必要がある 35。  競り上げでの適正な価額形成を促す観点からは、各ラウンドでの入札情報を積極 的に開示することが望ましい。  一方で、開示情報が多すぎる場合、それを利用した暗黙の談合を誘発するおそれ がある。 以上を踏まえ、個別の入札者の特定につながる情報(名称や個々の入札先等)につ いては、談合等の競争阻害的な行動を誘発するおそれがあることから、原則として競 り上げが終了するまで非開示とする 36。 一方、各ラウンドにおける枠や区域ごとの入札数等の入札情報については、競り 上げにおける適正な価額形成に資する情報であることから、各ラウンドの終了後に 参加者に対して開示することとする。 35 参考資料6の 12 ページ及び 13 ページを参照。例えば、時計方式においては、個別の入札者 の入札数は開示せず、入札の総数のみを開示することが考えられる。 36 例外として、意図しない共同入札を未然に防止するため、価額競争の参加申請者に対し、必 要最小限度の開示を行うことは考えられる。 50 第5章 価額競争の実施に向けた今後の進め方 本報告では、価額競争の実施方法に関する必要な検討事項について、その基本的な 考え方を示した。 令和7年改正法に基づき、価額競争を実施するためには、価額競争実施指針を策定 する必要があるところ、今後、総務省において、本報告で示した基本的な考え方を踏 まえ、更に詳細な価額競争のルールについて具体的な検討を進め、同指針を速やかに 策定することが求められる。 同指針の策定に当たっては、周波数の適正な経済的価値に基づいた最適な割当てを 実現するとともに、6GHz を超える高い周波数帯の一層の有効利用を促進するため、 地域の中小事業者をはじめ、可能な限り多くの者が価額競争に参加しやすい環境の整 備を目指す観点から、関係者から広く意見を聴取しながら検討を進めることが望まし い。 また、同指針の策定後については、我が国で初めての価額競争であることを踏まえ、 その円滑かつ適正な実施に向けて、総務省において、価額競争に関するルールの十分 な周知や価額競争の実施に向けた必要な体制・環境の整備等をはじめ、遺漏なく速や かに事前準備を進めることが求められる。 最後に、今回の 26GHz 帯における価額競争の導入により、ミリ波等の高い周波数帯 を活用した創意工夫によるイノベーションや新サービスの創出が促進されることを 期待したい。 51 別添 今回の 26GHz 帯における価額競争の実施の流れ(素案) 本報告の本編における各検討事項の検討結果に基づき、価額競争の実施の流れのイ メージを時系列で記載する。 なお、実際の手続は、関係法令等及び価額競争実施指針の規定による。 1 価額競争への参加の申請及び審査 ・価額競争への参加を希望する者は、総務大臣が公示する期間内に申請する。 ・総務省は、価額競争への参加を希望する者が、電波法第5条第3項各号に掲げる者 のいずれにも該当しないことその他価額競争実施指針で定める価額競争の参加者 の資格を満たしているかを審査する。 2 保証金の納付 ・審査の結果、価額競争への参加が認められた者は、保証金を納付する。 ・入札ポイントについて1ポイント当たりの保証金の額が設定されており、当該参加 が認められた者は、納付した保証金の額に応じ、入札ポイントを得る。 ・保証金を納付した者について、以下「参加者」という。 3 競り上げ 3-1 第1ラウンド ・第1ラウンドの単位ごとの提示価額(競り人(総務省)が提示した価額をいう。以 下同じ。)は、単位ごとの最低落札価額となる。 ・参加者は、自らが保有する入札ポイントの範囲内で希望する単位に入札する。 ・提示価額に対する入札者が1者となった単位は、暫定落札されたものとする。当該 単位の入札者を暫定落札者とし、当該暫定落札者が入札した単位の提示価額を暫定 落札価額とする。 ・第1ラウンドの終了後、各単位の入札数等が参加者に対して開示される。 52 3-2 第2ラウンド以降 ・第2ラウンド以降の単位ごとの提示価額は、単位ごとの最低落札価額、単位ごとの 競り上げ幅及び前ラウンドの結果に基づき設定される。 ・参加者は、自らが保有する入札ポイントの範囲内で希望する単位に入札する(入札 は、提示価額に対する入札とラウンド内入札がある。)。 ・提示価額に対する入札者が1者となった単位又は提示価額に対する入札者がなく、 ラウンド内入札があった単位は、暫定落札されたものとする。当該単位の提示価額 に対する入札者又は最も高い価額を指定してラウンド内入札を行った者を暫定落 札者とし、所定のルールに基づき暫定落札価額が決定される。 ・各ラウンドの終了後、各単位の入札数等が参加者に対して開示される。 3-3 保有する入札ポイントの計算 ・参加者が各ラウンドで保有する入札ポイントは、次に掲げる場合に応じ、それぞれ 次のとおりとなる。 (1)第1ラウンド 保証金の納付により得られた入札ポイント (2)第2ラウンド以降(第nラウンド) 前ラウンド(第n-1ラウンド)における入札に基づき計算される入札ポイ ントの合計 3-4 暫定落札の撤回 ・地域枠の暫定落札者は、全ラウンドを通じて一定回数のラウンドに限り、暫定落札 を撤回することができる。 3-5 競り上げの終了 ・全ての単位について提示価額に対して二以上の入札者がいないことその他必要な 条件を満たした場合には、当該ラウンドをもって競り上げを終了する。 ・競り上げが終了した場合、暫定落札者は落札者となり、当該暫定落札者の暫定落札 価額は、落札価額となる。 53 4 落札者の認定 ・総務大臣は、落札者を認定特定高周波数無線局開設者として認定する。 5 落札金の納付及び認定を受けた落札者が遵守すべき条件 ・認定特定高周波数無線局開設者は、認定の有効期間中、価額競争実施指針に基づき、 毎年度、落札金を納付する 37。 ・特定高周波数無線局の開設の期限や認定特定高周波数無線局開設者が遵守しなけ ればならない条件は、価額競争実施指針において定められる。 37 価額競争への参加に当たり事前に納付した保証金は、価額競争に参加した結果、落札した場 合には落札金に充当され、落札しなかった場合には返還される。 54 参考資料 参考資料1 諮問書 参考資料2 情報通信審議会 情報通信技術分科会 電波有効利用委員会 運営方針 参考資料3 情報通信審議会 情報通信技術分科会 電波有効利用委員会 構成員一覧 参考資料4 情報通信審議会 情報通信技術分科会 電波有効利用委員会 価額競争の実施 方法に関する検討作業班 運営方針 参考資料5 開催経緯 参考資料6 周波数オークションの設計 参考資料7 諸外国におけるオークション事例等の紹介 参考資料8 第1回会合におけるご質問へのご回答 参考資料9 諸外国におけるオークション事例等の紹介 ~競り上げ方式等のオークショ ンの詳細設計~ 参考資料 10 第2回会合におけるご質問へのご回答 参考資料1 諮 問 第 3 0 号 令和7年2月3日 情報通信審議会 会長 遠藤 信博 殿 総務大臣 諮 問 書 下記について、別紙により諮問する。 記 社会環境の変化に対応した電波有効利用の推進の在り方 村上 誠一郎 別紙 諮問第30号 社会環境の変化に対応した電波有効利用の推進の在り方 1 諮問理由 我が国は、他の主要先進国に先駆けて人口減少・少子高齢化に直面しており、生 産年齢人口が減少する中にあっても持続的な経済成長を実現するための生産性の 向上に取り組むことが喫緊の課題である。また、令和6年能登半島地震などの大規 模な災害が頻発する中、災害に強い強靱な社会システムを構築することも大きな課 題である。 携帯電話に代表されるように、電波を使ったシステムやサービスは、すでに国民 生活や経済活動に深く浸透しているが、自動運転やスマート農業、遠隔医療など、 電波のより一層の活用を徹底して進めることで、平時・災害時を問わず、国民生活 を便利で安全・安心なものにするとともに、地域の課題解決や新たな市場の創出を 通じた経済成長の源泉となる可能性を持っている。 他方で、電波は有限の資源であり、電波の活用の進展に伴い電波資源はひっ迫す るため、電波の利用状況やニーズ、電波に関する最新の技術トレンドを踏まえて、 周波数の割当てや周波数の移行・再編・共用を適正かつ効率的に実施するなど、電 波法(昭和25年法律第131号)の目的である電波の公平かつ能率的な利用を確 保することがますます重大となる。 このため、社会環境の変化に迅速かつ柔軟に対応し、電波の公平かつ能率的な利 用を通じて国民生活の利便性向上、地域の課題解決及び持続的経済成長を実現する ため、国が取り組むべき電波の有効利用の推進の在り方について包括的に検討する ことが必要である。 2 答申を希望する事項 (1)電波有効利用の推進に関する基本的方向性 (2)無線局の免許制度等の在り方 (3)周波数割当の在り方 (4)無線を利用したビジネス促進の在り方 (5)電波の利用環境の在り方 (6)その他必要と考えられる事項 3 答申を希望する時期 令和7年夏頃目途 4 答申が得られたときの行政上の措置 今後の情報通信行政の推進に資する。 参考資料2 情報通信審議会 情報通信技術分科会 電波有効利用委員会 運営方針 1 調査検討事項 電波有効利用委員会(以下「委員会」という。)は、情報通信審議会諮問第 30号「社会環境の変化に対応した電波有効利用の推進の在り方」について、 調査検討を行う。 2 委員会の運営 (1)主査は、委員会の議事を掌理する。 (2)委員会に主査代理を置くことができ、主査が指名する委員、臨時委員 又は専門委員が、これに当たる。 (3)主査代理は、主査不在の時、その職務を代行する。 (4)委員会の会議は、主査が招集する。 (5)主査は、委員会の会議を招集するときは、構成員にあらかじめ日時、 場所及び議題を通知する。 (6)主査は、必要があると認めるときは、委員会に、必要と認める者の出 席を求め、意見を述べさせ又は説明させることができる。 (7)主査は、委員会の検討を促進するため、作業班を設置することができ る。 (8)作業班は、主査から指名された者により構成する。 (9)作業班の主任は、主査が指名する。 (10)その他、委員会の運営については、主査が定めるところによる。 3 会議の公開 会議は、次の場合を除き、公開する。 (1)会議を公開することにより当事者若しくは第三者の権利利益又は公共 の利益を害するおそれがある場合 (2)その他、主査が非公開とすることを必要と認めた場合 4 事務局 委員会の事務局は、総合通信基盤局電波部電波政策課が行う。 参考資料3 情報通信技術分科会 電波有効利用委員会 構成員一覧 (令和7年10月1日現在 敬称略) 氏 主 委 名 主 要 現 職 査 員 藤井 威生 電気通信大学 先端ワイヤレス・コミュニケーション研究センター 教授 主査代理 専門委員 大谷 和子 株式会社日本総合研究所 執行役員法務部長 専門委員 太田 香 室蘭工業大学 大学院 工学研究科 コンピュータ科学センター長・教授 〃 黒坂 達也 株式会社企 代表取締役 慶應義塾大学 大学院 政策・メディア研究科 特任准教授 〃 猿渡 俊介 大阪大学 大学院 情報科学研究科 准教授 〃 瀧 俊雄 株式会社マネーフォワード 執行役員 〃 中島 美香 中央大学 国際情報学部 教授 〃 西村 真由美 公益社団法人全国消費生活相談員協会 常務理事 〃 林 秀弥 名古屋大学 大学院 法学研究科 教授 〃 矢入 郁子 上智大学 理工学部情報理工学科 教授 〃 安田 洋祐 政策研究大学院大学 教授 参考資料4 情報通信審議会 情報通信技術分科会 電波有効利用委員会 価額競争の実施方法に関する検討作業班 運営方針 1 検討事項 作業班は、以下の事項について検討する。 (1) 価額競争(オークション)方式及び価額競争(オークション)設計 (2) 最低落札価額の算出方法 (3) 保証金の額の設定方法 (4) 新規事業者や地域事業者の参入促進措置 (5) その他価額競争の実施に必要な事項 2 作業班の主任、主任代理及び構成員 別紙のとおり。 3 作業班の運営 (1) 主任は、作業班の議事を掌握する。 (2) 作業班に主任代理を置くことができ、主任がこれを指名する。 (3) 主任代理は、主任不在の時、その職務を代行する。 (4) 作業班の会議は、主任が招集する。この場合、主任は、構成員にあらかじめ会議の 日時、場所及び議題を通知する。 (5) 主任は、必要があると認めるとき、作業班に必要と認める者の出席を求め、意見を 述べさせ、又は説明させることができる。 (6) 本作業班において検討された事項については、主任が取りまとめ、これを電波有効 利用委員会に報告する。 (7) 主任は、作業班の調査を促進させるため、アドホックグループを設置することができ る。 (8) アドホックグループのリーダ及び構成員は、主任が指名する。 (9) その他、本作業班の運営に必要な事項は、主任が定めるところによる。 4 会議の公開 会議は、次の場合を除き、公開する。 (1) 会議を公開することにより当事者又は第三者の権利、利益や公共の利益を害する おそれがある場合。 (2) その他、主任が非公開とすることを必要と認めた場合。 5 事務局 本作業班の事務局は、総務省総合通信基盤局電波部移動通信課がこれに当たる。 別紙 情報通信審議会 情報通信技術分科会 電波有効利用委員会 価額競争の実施方法に関する検討作業班 構成員 (敬称略、主任及び主任代理以外の構成員は五十音順) 令和7年7月 16 日現在 役職 氏名 主要現職 主任 藤井 威生 主任代理 大谷 和子 株式会社日本総合研究所 執行役員法務部長 構成員 石山 和志 東北大学 電気通信研究所 教授 構成員 佐野 隆司 横浜国立大学大学院 国際社会科学研究院(経済学部) 教授 構成員 中島 美香 中央大学 国際情報学部 教授 構成員 安田 洋祐 大阪大学 大学院経済学研究科 教授 電気通信大学 先端ワイヤレス・コミュニケーション研究センター 教授 参考資料5 開催経緯 令和7年2月3日 第 52 回総会にて諮問 令和7年2月 13 日 第 185 回情報通信技術分科会にて電波有効利用委員会を設置 ■電波有効利用委員会 令和7年3月 31 日 第1回 (1) 委員会の運営等について (2) 最近の電波利用の動向について (3) 今後の進め方について (4) 意見交換 (5) その他 令和7年6月 25 日 第3回 (1) 価額競争の実施方法に関する検討作業班の設置について (2) 事業者・団体へのヒアリング ■価額競争の実施方法に関する検討作業班 令和7年7月 16 日 第1回 (1) 価額競争の実施方法に関する検討作業班の設置等について (2) 26GHz 帯における 5G の技術的条件について (3) 周波数オークションの設計 (4) 諸外国におけるオークション事例等の紹介 令和7年8月6日 第2回 (1) 第1回会合におけるご質問へのご回答 (2) 価額競争の実施方法に関する主な事項の論点整理について(案) (3) 諸外国におけるオークション事例等の紹介 ~競り上げ方式等のオー クションの詳細設計~ 令和7年9月3日 第3回 (1) 第2回会合におけるご質問へのご回答 (2) 価額競争の実施方法に関する詳細事項の論点整理について(案) (3) 価額競争の実施方法に関する検討作業班 報告書骨子(案)について 令和7年9月 29 日 第4回 (1) 価額競争の実施方法に関する検討作業班 報告(案)について 参考資料6 作業班ৱમ‫ڰٕڭ‬ बഀ਼Ψʖέεϥϱ͹અ‫ܯ‬ ࠦ໼ ཾ࢚ ԥශࠅཱི୉ָ୉ָӅࠅࡏऀճՌָ‫ڂݜ‬Ӆ Ճֻ‫ڟ‬૬͹ࣰࢬ๏๑Ͷ‫ͤؖ‬Ζ‫ݗ‬౾ࡠ‫ۂ‬ൟ ୊յ ೧݆ೖ   ͵ͧΨʖέεϥϱΝͤΖ͹͖  बഀ਼Ψʖέεϥϱ͹અ‫ܯ‬ร਼ • • • •  ‫ڠ‬௪અ‫ܯ‬ 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PwCコンサルティング合同会社 1 オークション方式の概説 2 諸外国におけるオークション設計 Agenda PwC 2 1. オークション方式の概説 1.1.主な周波数オークションで用いられる方式 • 諸外国の周波数オークションで用いられる典型的なオークションの方式を整理。複数の周波数ブロックを同時に対象とし競り上げ 方式で入札を行う形式が多く採用されている。 主な周波数オークションの⽅式 ⽅式 1 2 3 概要 採⽤例 Simultaneous Multiple-Round Auction (SMRA/同時複数ラウンド競り上げオークショ ン) • ⼊札はラウンド制で⾏われ、全ての財が同時に⼊札の対象となる • 参加者は、各ラウンドにおいて落札を希望する個別の財に対して それぞれ任意の⾦額を⼊札する ※詳細後述 ドイツ・2GHz帯/3.6GHz帯オーク ション(2019年) Clock Auction (CA/時計オークション) • ⼊札はラウンド制で⾏われ、各ラウンドの財の価格はオークション 管理者が決定し、⼊札者は提⽰された財の価格に対し、必要な 個数を⼊札する • 財の構成によって、獲得する具体的な財を決定するためのアサイ ンメントステージの有無が異なる ※詳細後述 イギリス・26 GHz帯/40 GHz帯 オークション(2025年予定) • 各⼊札者が獲得する財の数を決定するプリンシパルステージと、 具体的な財を決定するアサインメントステージの2段階で落札者 を決定する • プリンシパルステージでは、複数の性質の異なる財に対し、希望す る組み合わせ(例:A×2、B×3)を提⽰ ※詳細後述 イギリス・800MHz帯/2.6GHz帯 オークション(2013年) • 落札を希望する財に対して⼀回のみの任意の⾦額を⼊札し、そ の多寡で落札者を決定する カナダ・AWS-3帯オークション (2015年) Combinatorial Clock Auction (CCA/組み合わせ時計オークション) 4 Sealed bid auction (1回封印⼊札) アメリカ・28GHz帯オークション (2019年) アメリカ・3.45GHz帯オークション (2022年) オーストラリア・700MHz /2.5GHz (2013年) ※典型的な⽅式を記載。国によってはSMRAとCCAの中間的な⽅式が採⽤されるなど、上記に分類することが難しい例や独⾃の定義をおく例もある。 PwC 3 1. オークション方式の概説 1.2. Simultaneous Multiple-Round Auction の概要(1/2) • いわゆるSMRA方式は、入札者が落札を希望する財に対して、金額により需要を表明する仕組みであり、最終的に最も高い入札 額を提示していた者が落札者となる。 ①SMRA⽅式の概要 ① オークション構造 – 同時⼊札︓すべての財が同時にオークションにかけられ、⼊札者は落札を希望する財に対して任意の⾦額を⼊札する – 複数ラウンド︓オークションはラウンド形式で進⾏し、競り上げ形式で落札者が決定するまでラウンドが進⾏する ② ⼊札プロセス – 初期⼊札︓開始時に、各財には最低落札価格が設定されており、⼊札者は希望する財に対して最低落札価格以上の⾦額で⼊札を ⾏う – 価格の増分︓各ラウンド終了後にそのラウンドでの最⾼⼊札価格が発表され、そのラウンドの最⾼⼊札価格が次のラウンドの基準価格 となる (第N+1ラウンドは第Nラウンド以上の⾦額での⼊札が必要) – 活動ルール(アクティビティルール)︓⼊札者がオークション終盤まで様⼦⾒する(=⾃らの需要を隠す)ことを防ぐため、ポイント制(例:⼊ 札額に応じた⼊札量をポイント化したEligibility pointの付与)などにより各ラウンドで⼀定の⼊札量/⼊札⾏動を確保する仕組みを設 ける – 暫定勝者︓各ラウンドの最⾼⼊札額の保持者(新規の⼊札がない財については基準価格の保持者)が、そのラウンドでの暫定的な勝 者となる – 落札者の決定︓ラウンドで新たな⼊札が⾏われなくなるまでオークションが⾏われ、最終ラウンド終了時に最も⾼い⼊札額を提⽰してい た⼊札者が、各財の落札者となる PwC 4 1. オークション方式の概説 1.2. Simultaneous Multiple-Round Auction の概要(2/2) • SMRA方式の実行イメージとして、4つの財に対して、3者が入札を行うケースを想定。入札者は所有するEligibility Pointの範囲 内で自由に入札を行い、追加の入札がなくなった時点で最高値を付けていた者が落札者となる。 ①SMRA⽅式の実⾏イメージ ︓そのラウンドの最⾼⼊札価格 (N) ︓そのラウンドの基準価格(=全ラウンドの最⾼⼊札価格) Block A EP5 Block B EP5 ① 15 , ② 20 , ③ 20 220 110 - 15 230 - 130 420 20 ⼊札者③ 225 - 120 415 20 ⼊札者① 235 (220) 135 - 15 ⼊札者② (230) - (130) (420) 20 ⼊札者③ - 235 - 430 15 ⼊札者① (235) 240 (135) - 15 ⼊札者② 245 - 145 435 20 ⼊札者③ - (235) - (430) 15 ⼊札者① - (240) - - 5 ⼊札者② (245) - (145) (435) 20 ⼊札者③ - - - 450 10 減少 220 ⼊札者② 第4ラウンド ⼊札結果 EP 減少 ⼊札者① 第3ラウンド ⼊札結果 400 EP10 200 第2ラウンド ⼊札結果 100 初期値︓ Block D 最低⼊札価格 第1ラウンド ⼊札結果 200 EP5 Block C 以降の追加⼊札なし 落札結果 PwC ⼊札者 ① Block B ⽀払額 240 ⼊札者 ② Block A・C ⽀払額 390 ⼊札者 ③ Block D ⽀払額 450 5 1. オークション方式の概説 1.3. Clock Auction の概要(1/4) • いわゆるCA方式は、オークション管理者が各ラウンドにおける財の価格を決定し、入札者は必要数を入札する「クロックオークショ ン」をベースとした方式である。 • 入札プロセスは、財の獲得量を決めるクロックステージと財の特定(位置決め)を行うアサインメントステージの二段階で実施される ケースがある。(財の性質によりクロックステージのみの場合もある。) ②CA⽅式(※⼆段階で⾏う場合)の概要 ① オークション構造 – 同時⼊札︓すべての財が同時にオークションにかけられ、クロックステージでは⼊札者は落札を希望する財の個数を提⽰する – 複数ラウンド : ①SMRA⽅式と同様 – ⼆段階⽅式︓財の獲得量を決定するクロックステージと、具体的な財を特定するアサインメントステージに分かれる ② ⼊札プロセス(クロックステージ) – 初期⼊札︓開始時に、各財には最低落札価格が設定されており、第1ラウンドではその価格で希望する財の個数を提⽰する – 価格の増分︓各ラウンド終了後にそのラウンドでの需要の超過分が発表され、需要量>供給量の場合、次のラウンドが実施される 次ラウンドの⼊札価格はオークション管理者が設定する – 活動ルール : ①SMRA⽅式と同様 – 獲得量の決定︓ラウンドで需要量≦供給量となるまでオークションが⾏われ、最終ラウンド終了時の「各⼊札者が落札した財の個数」 ×「最終ラウンドの⼊札価格」が財の獲得量に対する⽀払額となる。 ③ ⼊札プロセス(アサインメントステージ) – 封印・1回⼊札︓通常、クロックステージの獲得量に応じて可能性のある財の位置(財の特定)に対して、任意の⾦額を1回限りで⼊ 札する – 落札される財の決定︓各⼊札者から⼊札された⾦額の合計が最も⼤きな組み合わせにより落札(=財が特定)される – 第2位価格︓多くの場合、アサインメントステージの⽀払価格の決定には第2位価格⽅式が⽤いられる PwC 6 1. オークション方式の概説 1.3. Clock Auction の概要(2/4) • 二段階で行うCA方式の実行イメージとして同質の4つの財に対して、3者が入札を行うケースを想定。各入札者からの需要量が供 給量を上回る限りラウンド価格が上昇し、需要≦供給となるまで競り上げが行われる。 ②CA⽅式(※⼆段階で⾏う場合)の実⾏イメージ(クロックステージ) ※⼊札対象は帯域が連続し、同じ周波数幅のブロックであるA-1からA-4の全4ブロックとする。 A-1からA-4の各ブロックは周波数の特性や使⽤条件に差異はなく、帯域のみ異なるものと仮定する。 ラウンド価格 第1ラウンド ⼊札結果 500/ブロック ラウンド価格 第2ラウンド ⼊札結果 550/ブロック ラウンド価格 第3ラウンド ⼊札結果 600/ブロック ラウンド価格 第4ラウンド ⼊札結果 650/ブロック クロックステージ ⼊札結果 ⼊札者 ① 初期値︓ ①15, ②20, ③15 全4ブロック(Block A-1〜Block A-4、EP 5/ブロック) EP ⼊札者① 3ブロック 4ブロック 15 ⼊札者② ⼊札者③ 3ブロック ⼊札者① 2ブロック ⼊札者② 3ブロック ⼊札者③ 3ブロック ⼊札者① 1ブロック ⼊札者② 3ブロック ⼊札者③ 2ブロック ⼊札者① 1ブロック ⼊札者② 2ブロック ⼊札者③ 1ブロック 獲得数 1ブロック ⽀払額 650 ⼊札者 ② 獲得数 2ブロック ⽀払額 1,300 需要10>供給4 20 15 10 需要8>供給4 15 15 5 需要6>供給4 15 10 5 需要4=供給4 10 5 ⼊札者 ③ 獲得数 1ブロック ⽀払額 650 PwC 7 1. オークション方式の概説 1.3. Clock Auction の概要(3/4) • アサインメントステージでは、入札者がクロックステージで確保した財の具体的な組み合わせに対して任意の金額を入札する。各 入札者は想定される組み合わせすべてに値付けを行い、合計額が最も高い組み合わせにより落札位置が決定となる。 ②CA⽅式(※⼆段階で⾏う場合)の実⾏イメージ(アサインメントステージ) Block A-1 Block A-2 パターン1 ⼊札者① ⼊札者② ⼊札者③ 60 パターン2 ⼊札者① ⼊札者② ⼊札者③ 60 パターン3 ⼊札者① ⼊札者② ⼊札者③ パターン4 ⼊札者① ⼊札者② ⼊札者③ パターン5 ⼊札者① ⼊札者② ⼊札者③ パターン6 ⼊札者① ⼊札者② ⼊札者③ Block A-4 0 40 35 0 40 0 40 0 10 最も合計値の ⾼い組み合わせ →落札位置の決定 ⼊札者①の⽀払額=0 ⼊札者③がいない 場合の最も⾼い組 み合わせ ⼊札者③の⽀払額=35 ※パターン2総額 -パターン1のうち ⼊札者③以外の⼊札額 ⼊札者②がいない 場合の最も⾼い組 み合わせ ⼊札者②の⽀払額=45 ※パターン4総額 -パターン1のうち ⼊札者②以外の⼊札額 40 35 0 50 50 Block A-3 30 30 ※算出条件として、以下を設定 ・⼊札者②に取得位置の分割が発⽣しないよう、 連続した組み合わせのみ選択可能とした ・⽀払額の算出にはVickrey priceルールを⽤いた PwC 8 1. オークション方式の概説 1.3. Clock Auction の概要(4/4) • 各入札者の支払額は、クロックステージとアサインメントステージの合計額となる。 ②CA⽅式(※⼆段階で⾏う場合)の実⾏イメージ(落札結果) 落札した周波数ブロック ⼊札者① Block A-3 ⼊札者② Block A-1 ⼊札者③ Block A-4 ⽀払額 クロックステージ 650 Block A-2 クロックステージ 1,300 クロックステージ 650 + アサインメント ステージ = 650 + アサインメント ステージ = 1,345 + アサインメント ステージ = 685 0 45 35 合計 合計 合計 PwC 9 1. オークション方式の概説 1.4. Combinatorial Clock Auction の概要(1/3) • CCA方式では、入札プロセスは二段階に分かれ、財の獲得量を決定するプライマリステージと、財の特定(位置決め)を行うアサイ ンメントステージで構成される。 • プライマリステージでは、クロックフェーズにより暫定的な獲得量を決定後、補足フェーズにおける財の量の組み合わせに対する入 札を行った後、最終的な獲得量が決定される。 ③CCA⽅式の概要 ① オークション構造 – 同時⼊札︓すべての財が同時にオークションにかけられ、プライマリステージでは⼊札者は落札を希望する財の組み合わせを提⽰する – 複数ラウンド : ①SMRA⽅式と同様 – ⼆段階⽅式︓財の獲得量を決定するプライマリステージと、具体的な財を特定するアサインメントステージに分かれる ② ⼊札プロセス(プライマリステージ) <②-1 クロックフェーズ> – 初期⼊札/価格の増分/活動ルール︓③CA⽅式のクロックステージと同様 – 獲得量の決定︓ラウンドで需要量≦供給量となるまでオークションが⾏われ、最終ラウンド終了時の「各⼊札者が落札した財の個数」 と「最終ラウンドの⼊札価格」により暫定的な財の獲得量及び⽀払額が決定される <②-2 補⾜フェーズ> – 封印・1回⼊札︓クロックフェーズの結果に基づいて、⼊札可能なパッケージから選択し、任意の⾦額を1回限りで⼊札する – ⼊札⾦額の制限︓⼊札の参加者がクロックフェーズの⼊札よりも不釣り合いに⾼い⼊札を⾏うことを防ぐための制約(Relative Cap 等)が導⼊される場合がある – 落札される財の決定︓需要量≦供給量を満たす組み合わせで、各⼊札者から⼊札された⾦額の合計が最も⼤きな組み合わせにより 獲得量が決定される – 第2位価格︓多くの場合、補⾜フェーズの⽀払価格の決定には第2位価格⽅式が⽤いられる ③ ⼊札プロセス(アサインメントステージ) → CA⽅式のアサインメントステージと同様のため省略 PwC 10 1. オークション方式の概説 1.4. Combinatorial Clock Auction の概要(2/3) • CCA方式の実行イメージとして2種・5つの財に対して、3者が入札を行うケースを想定。クロックフェーズではCA方式と同様、需要 量が供給量を上回る限りラウンド価格が上昇し、需要≦供給となるまで競り上げが行われる。 ③CCA⽅式の実⾏イメージ(クロックフェーズ) ※周波数ブロックA-1~A-3及びB-1~B-2が⼊札対象であり、周波数ブロックAとBは帯域が離れ、周波数の特性が異なると仮定 周波数ブロックA-1~A-3は同じ周波数幅で特性や使⽤条件に差異はないものとする(B-1/B-2についても同様) 第1ラウンド ⼊札結果 第2ラウンド ⼊札結果 第3ラウンド ⼊札結果 第4ラウンド ⼊札結果 全2ブロック (Block B-1〜2、EP 10/ブロック) EP 2ブロック 35 ラウンド価格 ⼊札者① 3ブロック ⼊札者② 2ブロック ⼊札者③ 2ブロック ラウンド価格 ⼊札者① 2ブロック A:300/ブロック B:400/ブロック ⼊札者② 2ブロック ⼊札者③ 2ブロック ラウンド価格 ⼊札者① 2ブロック A:400/ブロック B:500/ブロック ⼊札者② 2ブロック ⼊札者③ 1ブロック ラウンド価格 ⼊札者① 1ブロック A:500/ブロック B:500/ブロック ⼊札者② 1ブロック ⼊札者③ 1ブロック ⼊札者 ① ①35 , ②30 , ③25 全3ブロック (Block A-1〜3、EP 5/ブロック) A:200/ブロック B:300/ブロック クロックフェーズ⼊札 結果 (=暫定獲得数) 初期値︓ 獲得数 A:1ブロック B:1ブロック ⽀払額 1,000 ⼊札者 ② 需要7 >供給3 需要6 >供給3 需要5 >供給3 需要3 =供給3 獲得数 A:1ブロック B:1ブロック ⽀払額 1,000 2ブロック 1ブロック 2ブロック 1ブロック 0ブロック 1ブロック 1ブロック 需要5 >供給2 需要3 >供給2 20 30 20 10 需要2 =供給2 0ブロック 20 20 10 1ブロック 15 1ブロック 15 0ブロック ⼊札者 ③ 30 5 獲得数 A:1ブロック ⽀払額 500 PwC 11 1. オークション方式の概説 1.4. Combinatorial Clock Auction の概要(3/3) • 補足フェーズでは、クロックフェーズでのEligibility Pointや獲得量に応じてパッケージの選択範囲や金額に条件が付される。入 札者は希望するパッケージに対して封印入札で金額を提示し、各入札者の合計金額が最も高い組み合わせで獲得量が決定され る。(支払額は第二位価格方式により決定。) ③CCA⽅式の実⾏イメージ(補⾜フェーズ) 補⾜フェーズの⼊札パッケージと⾦額 ⼊札されたパッケージ ⼊札⾦額 (参考) 下限 補⾜フェーズの⼊札結果 (参考※) 上限 Block A Block B ①-1 1 1 1,200 1,000 ①-2 2 1 1,700 1,200 1,700 ①-3 2 2 2,150 1,700 2,200 ②-1 1 1 1,200 1,000 ②-2 2 2 2,100 1,200 ③-1 1 0 700 500 2,200 組み合わせパターン※(Block A, Block B) 合計⾦額 ア ①-1 (1,1) ②-1 (1,1) ③-1 (1,0) 3,100 イ ①-2 (2,1) ②-0 (0,0) ③-1 (1,0) 2,400 ウ ①-2 (2,1) ②-1 (1,1) ③-0 (0,0) 2,900 エ ①-3 (2,2) ②-0 (0,0) ③-1 (1,0) 2,850 オ ①-0 (0,0) ②-2 (2,2) ③-1 (1,0) 2,800 ※供給量を超過する組み合わせ、及び追加配分が可能な組み合わせは省略 ※上限設定の計算例︓ ①-2≦①-1+第4ラウンド価格(①-2の需要量-①-1の需要量) プライマリ ステージ 結果  ⼊札者①の獲得量=(Block A:1,Block B:1) / ⽀払額=表中オの総額-アの⾦額のうち⼊札者①以外の⼊札額=900  ⼊札者②の獲得量= (Block A:1,Block B:1) / ⽀払額=表中エの総額-アの⾦額のうち⼊札者②以外の⼊札額=950  ⼊札者③の獲得量= (Block A:1,Block B:0) / ⽀払額=表中ウの総額-アの⾦額のうち⼊札者③以外の⼊札額=500 ※⽀払額の算出にはVickrey priceルールを⽤いると仮定して算出した ※アサインメントステージの実⾏イメージ及び落札結果の考え⽅についてはCA⽅式にを参照 PwC 12 1. オークション方式の概説 (参考)諸外国における採用事例 • 5Gオークションで用いられるオークション方式を見ると、SMRA方式を採用しつつアサインメントステージを設けるなど、国によって 一定のカスタマイズが行われているケースがある。 各国の直近のオークション形式の例 国 オークション名 形式※ ⽶ 2022年・ 3.45 GHz帯オークション CA • • • クロックフェーズ及びアサインメントフェーズに分かれている。 全ての⼊札単位となる地域(PEA)について同時並⾏でクロックフェーズを実施。 アサイメントフェーズにおいては、⼊札単位地域間の落札する周波数位置の連続性にも配慮されている。 2019年・28 GHz帯オークション SMRA • 標準的なSMRA⽅式で実施。 2025年・26 GHz/40 GHz 帯 オークション CA • 本資料2.5参照 2021年・700MHz/ 3.6-3.8MHz帯オークション SMRA • プリンシパルステージ(周波数量の決定のための⼊札)とアサインメントステージ(特定の周波数位置の決定のための⼊札) を分けて⼆段階で実施。 2020年・3.4-3.8 GHz帯 オークション • 仏 その他 • ⽐較審査⽅式+オークション⽅式。オークション⽅式は、クロック⽅式によるメインオークションと、位置決めのポジショニング オークションに分かれている。 ⽐較審査⽅式による⼀律割当て段階は、特定の追加的義務に係るコミットメントを表明した事業者への50 MHzブロッ クの⼀律割当てを⾏うもの。 独 2019年・2 GHz帯/ 3.6 GHz帯オークション SMRA • • 第1オークションステージ、第2オークションステージに分かれている。 第2オークションステージは、第1オークションステージの終了時に⼀部または全部の周波数ブロックが落札されなかった場合 にのみ、それらの⼀部または全部を提供する形で実施されうる。 加 2023年・3.8 GHz帯オークション CA • • クロックステージ及びアサインメントステージに分かれている。 クロックステージではラウンド内⼊札を利⽤可能としている。 2023年・3.4 GHz/3.7 GHz帯 オークション CA • ラウンド内⼊札ありのクロックオークションで、各⼊札者が落札する周波数帯の量を決定するプライマリステージ、プライマリス テージで配分されなかった残余ブロックを公開型の競り上げ⽅式(EOO)で配分するセカンダリーステージ、⼀次および⼆次 ステージで割り当てられたブロックへの特定周波数の割り当てを⾏う割当てステージにより構成される。 その他 • • ESMRAとは、「Enhanced Simultaneous Multi-Round Ascending」の略である。 第1ステージ、第2ステージ、アサインメントステージに分かれており、第1ステージは、地域ごとの汎⽤的なブロックを提供す るクロック・オークションだが、⼊札者は開始価格からクロック価格の間の任意の価格で需要の変動を指定することができる。 CA • • • 第1ステージと第2ステージ(ポジショニングステージ)に分かれている。 3.5 GHz帯のオークションと28 GHz帯のオークションをそれぞれ並⾏して実施。 第1ステージについては、50ラウンドまでオークションが終了していない場合、追加ラウンドを1回実施する。 英 豪 2021年・26 GHz帯オークション 韓 PwC (ESMAR) 2018年・3.5 GHz/28 GHz帯 オークション 詳細 ※形式についてはP3に合わせて分類。アメリカについてはAscending Clock Auction、韓国については混合⽅式(クロックオークション+封印⼊札)と 称するなど、国により呼称が異なる。 13 1. オークション方式の概説 (参考)諸外国におけるオークション方式の実施形式 • アメリカ、その他ミリ波帯オークションの方式の実施形式は以下のとおり。 各国の直近のミリ波帯オークションの実施形式 国 オークション名 形式 2019年・28 GHz帯オークション SMRA (1段階) 2019年・24 GHz帯オークション 免許単位 免許期間 専⽤枠※設定 ⼊札/落札数 425MHz×2ブロック 地域単位 1,536エリア 10年 なし ⼊札40社 落札33社 CA (2段階) 100 MHz×7ブロック 地域単位 416エリア 10年 なし ⼊札38社 落札29社 2020年 37 GHz/39 GHz/47 GHz帯 オークション CA (2段階) 37 GHz帯(37.6–38.6 GHz): 100 MHz×10ブロック 39 GHz帯(38.6–40.0 GHz): 100 MHz×14ブロック 47 GHz帯(47.2–48.2 GHz): 100 MHz×10ブロック 地域単位 416エリア 10年 なし ⼊札35社 落札28社 英 2025年・26 GHz/40 GHz 帯 オークション CA (2段階) 26 GHz帯︓(Lower) 200 MHz×7ブロック, (Upper)200 MHz×5ブロック 40 GHz帯 200MHz×15ブロック ⾼密度エリア (都市部) 15年 なし - 豪 2021年・26 GHz帯 オークション (ESMAR/ 2段階) 200 MHz×12ブロック×24地域 100 MHz×24ブロック×3地域 地域単位 27エリア 約15年 なし ⼊札⾮公表 落札5社 韓 2018年・3.5 GHz/28 GHz帯 オークション CA (2段階) 3.5 GHz帯:10 MHz×28ブロック 28 GHz帯:100 MHz×24ブロック 全国単位 3.5 GHz帯 10年 28 GHz帯 5年 なし ⼊札3社 落札3社 ⽶ その他 ブロック構成 ※新規参⼊事業者や地域事業者向けの専⽤枠(周波数の取り置き) PwC 14 1. オークション方式の概説 1.5. 各オークション方式の位置づけと特徴(1/3) • 諸外国で採用されるオークション方式について、入札回数と入札方法により分類を行った。諸外国ではSMRA方式としながらもア サインメントステージを設けるなど、ハイブリッド型と言える方式を採用するケースも見られる。 各⽅式の位置づけ(イメージ) 財の獲得量と特定を同時に⾏う (⼀段階⽅式) 財の獲得量と特定を分けて⾏う (⼆段階⽅式) ⼊札者 財 対 ⾦額 提⽰ 応⽤版 ②⼆段階で⾏う SMRA⽅式 ①SMRA⽅式 任意 クロックステージのみで 獲得量が決定 価格 管理者 設定 対 ⼊札 ⑤⼀段階で⾏う CA⽅式 ④⼆段階で⾏う CA⽅式 シンプル化 クロックステージ +パッケージ⼊札(補 完財の組み合わせ)に より獲得量が決定 シンプル化 ③CCA⽅式 PwC ※上記のほか、⼊札回数が1回限りである封印⼊札⽅式が存在 15 1. オークション方式の概説 1.5. 各オークション方式の位置づけと特徴(2/3) • SMRA方式については入札者が直感的に理解しやすい反面、一段階方式では財の数が多く、また連続した財の獲得により効用が 高まる性質を有する場合にデメリットが生じる可能性がある。 • また二段階方式では財の連続性の確保は可能となる。他方でSMAR方式の理解しやすさという利点が失われる恐れがある。 各⽅式の特徴(1/2) ⽅式 ① SMRA ⽅式 (⼀段階) ② SMRA ⽅式 (⼆段階) PwC 主な特徴 • シンプルな仕組みであり⼊札者にとって⼊札の仕組みが理解しやすい • ⼊札した⾦額が落札額になることから⽀払いに必要な情報が明確である • まとまった財に価値を感じる⼊札者にとって、⼀部のみや不連続な財の獲得は効⽤が低下し、⽀払い価格>財の効 ⽤価値となる恐れがある • 価格を提⽰するため暗黙の談合が発⽣する恐れがある • ⼊札対象が多い場合、ラウンド回数の増加により⼊札期間が⻑期化する恐れがある • ⼊札者が異なる種類の財の間で需要(⼊札)を柔軟に切り替えることができない場合が発⽣しうる • ⼊札対象数が多く、最⾼⼊札額の取り下げに対するペナルティ措置やアクティビティルールの設計⽅法により⼊札者の ⼊札戦略も複雑化する可能性がある • 不連続な財の獲得や財の売れ残りのリスクを回避することができる • ⼊札した⾦額が落札額になることから⽀払いに必要な情報が明確である • 価格を提⽰するため暗黙の談合が発⽣する恐れがある • ⼊札者が異なる種類の財の間で需要(⼊札)を柔軟に切り替えることができない場合が発⽣しうる • ⼀段階のSMRA⽅式の「⼊札者にとって⼊札の仕組みが理解しやすい」という利点が失われる恐れがある • (イギリスで実施された⽅式の場合)暫定的な最⾼価格⼊札者の決定の仕組みが必要となるなど、クロックオークション と⽐較して、迅速性とシンプルさが失われる恐れがある • 財に同質性がない場合、断⽚的な財の獲得リスクが発⽣しないため、⼆段階⽅式を採⽤する効果が薄い 効果が得られやすいケース • 異なる種類の財があり、⼀定の 補完性がある • 同じ種類の財の間に同質性が ない⼜は限定的(断⽚的な財の 獲得の恐れが低い) • 全体として対象となる財の数が ⽐較的少ない • 異なる種類の財があり、⼀定の 補完性がある • 同じ種類の財の間に同質性が ある • 全体として対象となる財の数が ⼀定数ある ※様々なバリエーションが想定され るため⼀例 参考: https://www.acma.gov.au/about-spectrum-auctions https://specure.com/spectrum-auction-formats-smra-vs-cca/ https://eprints.lse.ac.uk/118245/1/Myers_spectrum_auctions_9_choosing_an_auction_format_publ ished.pdf 16 1. オークション方式の概説 1.5. 各オークション方式の位置づけと特徴(3/3) • CCA方式はパッケージの取得が基本となり、アサインメントステージによる連続性の確保も可能なため、SMRA方式のデメリットが 解消可能だが、入札者にとって複雑である点や落札額の見通しが立ちづらい点がデメリットとして想定される。 • CA方式については同質性のある財が一定数存在していても連続性の確保が可能であり、CCA方式と比較して入札者に理解され やすい点がメリットとして想定される。 各⽅式の特徴(2/2) ⽅式 ③ CCA ⽅式 主な特徴 効果が得られやすいケース • ⼊札対象が多くても効率的な進捗を確保することが可能である • ⼊札者は断⽚的な財の獲得が発⽣するリスクを回避することが可能である • 財の個数を提⽰するため暗黙の談合が発⽣のリスクが軽減される • 第2位価格⽅式が基本であり⽀払い価格は他社に依存するため、最終的な⽀払価格の⾒通しが⽴ちづらい • 同数・同質の財を獲得しても、⽀払価格に⼀定の差が⽣じる恐れがある • 勝者決定の仕組みが複雑であり、⼊札者にとって⼊札の仕組みが理解しづらい恐れがある • 財に同質性がない場合、断⽚的な財の獲得リスクが発⽣しないため、⼆段階⽅式を採⽤する効果が薄い ④ CA⽅式 (⼆段階) • シンプルな仕組みであり、かつ(特に同質性が⾼い場合)⼊札対象が多くても効率的な進捗を確保することが可能 • ⼊札者は断⽚的な財の獲得が発⽣するリスクを回避することが可能である • 財の個数を提⽰するため暗黙の談合が発⽣のリスクが軽減される • オークション設計によっては財の売れ残りのリスクが発⽣する恐れがある(⇔回避する場合、仕組みの複雑化の可能性) • アサインメントステージでの⽀払い価格は他社に依存するため、最終的な⽀払価格の⾒通しがやや⽴ちづらい • 財に同質性がない場合、断⽚的な財の獲得リスクが発⽣しないため、⼆段階⽅式を採⽤する効果が薄い ⑤ CA⽅式 (⼀段階) • 他のオークション形式と⽐較してシンプルな仕組みであり、設計の柔軟性がある • 財の個数を提⽰するため暗黙の談合が発⽣のリスクが軽減される • オークション設計によっては財の売れ残りのリスクが発⽣する恐れがある(⇔回避する場合、仕組みの複雑化の可能性) • ⼀定数の同質性の⾼い財を対象とする場合、断⽚的な財の獲得が発⽣するリスクが⽣じる可能性がある • 同質性のある財が⼀定数存在 している • 複数の異なる種類の財が⼊札 対象となっており、異なる種類の 財の間の補完性が強い(組み合 わせることでより効⽤が⾼まる) • 同質性のある財が⼀定数存在 している • 複数の異なる種類の財が⼊札 対象となっている場合、異なる 種類の財の間の補完性がない (弱い) • 複数の異なる種類の財が⼊札 対象となっている場合、異なる 種類の財の間の補完性がない (弱い) • 同じ種類の財の間に同質性が ない 参考: https://www.acma.gov.au/about-spectrum-auctions https://specure.com/spectrum-auction-formats-smra-vs-cca/ https://eprints.lse.ac.uk/118245/1/Myers_spectrum_auctions_9_choosing_an_auction_format_published.pdf PwC 17 1. オークション方式の概説 1.6. 諸外国におけるオークション方式の採択理由の例(1/2) • SMRA方式の採用実績があるドイツ、アメリカでは、特に手続きの理解しやすさが採用理由として言及されている。 • また、イギリスにおいては、2段階方式により周波数の断片化して割り当てられるリスクを回避できることに言及されている。 諸外国におけるオークション⽅式の採⽤理由(1/2) ⽅式 ① ② SMRA⽅式 (⼀段階) SMRA⽅式 (⼆段階) 重視されたポイント 各国の検討過程において⾔及されている事項 対象となる周波数ブロックの性質 • 28GHz帯のように、帯域内のブロックが均⼀でない場合、免許ごと(ブロックごと)の⼊札が必要である (アメリカ・28GHz (2018)) ⼿続きの理解しやすさ • SMRAの⼿続きは、⼩規模通信事業者や新規事業者にとって理解しやすい(アメリカ・28GHz (2018)) 対象となる周波数ブロックの性質 • 今回のオークションでは、帯域間の補完性が限定的であり、700MHz帯の対象ブロックの代替性も低い。 そのため、帯域をまたいで⼀部のみの効⽤の低いブロックを獲得するリスクや柔軟な⼊札需要の変更が 制限されるリスクの発⽣の可能性が低い(イギリス・700MHz/3.6-3.8MHz(2021)) 周波数の断⽚化のリスクの回避 • プリンシパルステージ(※英国の呼称、プライマリステージに相当)で汎⽤的な周波数ブロックの落札者は、 アサインメントステージでその周波数の正確な位置を決定するために⼊札することができる。これには、 オークションの対象となる周波数が断⽚化するリスクを最⼩限に抑え、⼊札を簡素化するなどの利点が ある(イギリス・700MHz/3.6-3.8MHz(2021)) ⼿続きの理解しやすさ • SMRAの主な利点は、直感的に理解しやすいためシンプルであること、⼊札者が⽀払う価格に関する 情報をより明確に得られること、などである (イギリス・700MHz/3.6-3.8MHz(2021)) • ⼗分に試⾏錯誤されており、理解しやすく、透明性があり、差別的でない⼿順である(ドイツ・ 2/3.5GHz (2019)) ※競上式による周波数量の決定後に周波数ブロックの特定を⾏う仕組みをとっているものを⼆段階⽅式として記載した ※「各国の検討過程において⾔及されている事項」については⼀段階・⼆段階共通の理由も⾒られるが、各国の⽅式に応じて分けて記載している。 PwC 18 1. オークション方式の概説 1.6. 諸外国におけるオークション方式の採択理由の例(2/2) • CCA方式については、特に入札者の需要に対応した周波数の確保が言及されている。 • CA方式については、SMRA方式やCCA方式と比較した場合の迅速性、仕組みの簡素さが挙げられている。 諸外国におけるオークション⽅式の採⽤理由(2/2) ③ ④ ⑤ ⽅式 重視されたポイント 各国の検討過程において⾔及されている事項 CCA⽅式 対象となる周波数ブロックの性質 • パッケージ⼊札が重要であり、ブロック間に補完性がある場合、クロック⽅式は⼗分な効⽤を発揮するの に満たない数のブロックを落札することを回避できる(イギリス・800MHz/2.6GHz(2013)) 連続した周波数の確保 • 落札者に連続した周波数帯を割り当て、保有する周波数帯の断⽚化を最⼩限に抑えることが可能。 これによりサービスの範囲と質を最適化することができる(オーストラリア・700MHz /2.5GHz (2013)) ⼊札者の需要の変化への対応 • CCAは価格と需要の妥当性を可能な限り明確にし、⼊札者が真の好みを反映した⼊札を⾏うインセン ティブを持つ(イギリス・800MHz/2.6GHz(2013)) • 価格が変動しても、⼊札者はより魅⼒的なブロックのパッケージに容易に切り替えることができる(オースト ラリア・700MHz /2.5GHz (2013)) 対象となる周波数ブロックの性質 • 24GHz帯のブロックはほぼ互換性がある。⼊札者は、クロックフェーズで汎⽤的なブロックに⼊札すること で、SMRAのように代替可能なブロックのうち、最も安価なものに繰り返し⼊札する必要がなくなり、オー クションの期間が⼤幅に短縮され、周波数をより迅速に有効利⽤することが可能である(アメリカ・ 24GHz (2018)) (SMRAと⽐較したときの) ⼊札に要する期間の短縮 • (単純な)クロックオークション⽅式はSMRA⽅式よりもシンプルで迅速なオークションの遂⾏が可能である (イギリス・26 GHz/40 GHzオークション(2025年予定)) (他の⽅式と⽐較したときの) 理解しやすさ、柔軟性 • CA⽅式(⼀段階)は、⽐較的理解しやすく、柔軟性があり、さまざまな状況に適度な効果を発揮する。 提供されるブロックは2つだけのため、SMRA⽅式は⼊札の取り下げのペナルティを考えると効果を発揮し づらく、CCA⽅式の利点である望まないブロックの獲得の回避も設計により可能である。(オーストラリア・ Unsold700MHz(2017)) CA⽅式 (⼆段階) CA⽅式 (⼀段階) PwC 19 2. 諸外国におけるオークション設計 2.1. 最低落札価格と設定の考え方 • 最近のミリ波帯ほか5Gオークションにおける最低落札価格の設定にあたっては、過去の周波数オークションの設定や諸外国の割 当て結果も参考にしつつ、オークションの競り上げの中で周波数ブロックの市場価値を発見する余地があるか、新規参入事業者 等への参入障壁とならないか、などの要素が考慮されている。 国 最低落札価格 設定の考え⽅ 2022年・3.45 GHz帯 ⽶ • PEA1-50: 0.03$/MHz/⼈⼝ • PEA51-100: 0.006$/MHz/⼈⼝ • その他: 0.003$/MHz/⼈⼝ (※最低1,000$) • 帯域幅と免許エリアの⼈⼝に基づく、市場⼈⼝によって計算⽅法が異なる階層型アプローチを採⽤ • 過去のオークションの最低開札価格との均衡を図るべきとのコメントや新規参⼊の可能性のある事業者 や⼩規模事業者への影響を考慮し設定 2025年・26 GHz帯/40 GHz帯 英 • 26 GHz帯(Lower)︓200万£/ブロック • 26 GHz帯(Upper)︓200万£/ブロック • 40 GHz帯︓100万£/ブロック • 欧州諸国の類似帯域におけるオークションの価格をベンチマークとし、⼈⼝や購買⼒等による調整を加 えた上で想定される市場価格よりも低いと思われる価格を設定し、市場主導での価格発⾒を可能にす ることを基本に検討 2019年・2 GHz帯/3.6 GHz帯 独 • 2021年から利⽤可能な2GHz帯のブロック︓ 500万€/ブロック • 3,420-3,700MHz︓170万€/ブロック等 • 過去に⾏われた同種の周波数のオークションの結果から得られる、周波数の経済的価値に基づき検討。 その上で、新規事業者等への参⼊障壁となることや不釣り合いな周波数コストにつながるという懸念や、 公共財としての周波数の社会的・経済的価値に⾒合うことなどを考慮 2021年・26 GHz帯 豪 • 0.003豪$/MHz/⼈⼝(グレーターパース、ホバート、 • マーガレットリバーのUpper Band) 0.004豪$/MHz/⼈⼝(グレーターパース、ホバート、 マーガレットリバーのLower Band及びその他の地域) • ⼀般原則として、最低落札額が競争⾏動に与える影響と、周波数帯の市場価値への上昇を通じた価 格発⾒の余地を考慮する必要があるとされている • その上で、類似の周波数帯の国内外の割当価格の調査結果や、推定の機会費⽤を考慮に⼊れて算 出している 2018年・3.5 GHz帯/28 GHz帯 韓 • 3.5GHz帯︓948億ウォン/ブロック • 28GHz帯︓259億ウォン/ブロック ※オークション規則では各帯域の総額の形式で規定されているが、 ⽐較のためブロックあたりの⾦額を記載 • 最低落札額の設定については、韓国電波法施⾏令(전파법 시행령)に規定が存在しており、当該規定 では、同⼀⼜は類似の⽤途の周波数に対する周波数割当対価、割当対象周波数の特性と帯域幅、 割当対象周波数の利⽤期間・⽤途及び技術⽅式、割当対象周波数を利⽤したサービスの予想売上 ⾼、割当対象周波数に対する需要を考慮することとしている。 PwC 20 2. 諸外国におけるオークション設計 2.2. 保証金 • 諸外国において事前の保証金等が設定される場合、初回のラウンドで入札しようとする周波数ブロックの数と当該ブロックの最低 落札価格を基に算出された金額の支払いを求めるケースが見られる。 諸外国における事前の保証⾦等の設定 事前の保証⾦等の設定 事前の保証⾦等の額の考え⽅ (参考)最低落札価格 ⽶ あり︓⼊札前の前払⾦(契約⼀時 ⾦)及び、落札後の預託⾦が存在 • 前払⾦について、2021年3.45 GHz帯オークションでは、MHz/⼈⼝あたり0.01ドルとして設定 • また、2019年28 GHz帯オークションでは、①PEA1〜50︓MHz/⼈⼝あたり0.001ドル、② PEA51〜100︓MHz/⼈⼝あたり0.0002ドル、その他︓MHz/⼈⼝あたり0.0001ドルとして設定 • 地域における周波数の相対的な価値のあり⽅(=都市部ほど落札価格が⾼い傾向)と均衡をとると の考え⽅ (2021年・3.45GHz帯) PEA1〜50:$0.06/MHz/⼈⼝ その他:$0.02/MHz/⼈⼝ (2018年・28GHz帯) PEA1〜50:$0.002/MHz/⼈⼝ PEA51〜100:$0.0004/MHz/⼈⼝ その他:$0.0002/MHz/⼈⼝ 英 あり︓⼊札参加申請時の初期保証 ⾦と、⼊札参加決定後の追加保証⾦ が存在 • 2025年・26/40 GHz帯オークション時:初期保証⾦100万ポンド+初回ラウンドの⼊札予定量に 応じた追加保証⾦(100万ポンド/Eligibility Point) • 追加保証⾦は参加資格ポイント(Eligibility Point)の決定に⽤いられ、追加保証⾦と各帯域の 最低落札価格からポイント数が算出される このポイント数により各⼊札者の第1ラウンドの⼊札量の上限が設定される 26 GHz帯(Lower)︓200万£/ブロック 26 GHz帯(Upper)︓200万£/ブロック 40 GHz帯︓100万£/ブロック 仏 なし︓⼊札参加申請時に財政能⼒ 等の保証書類(銀⾏証明等)を添付 ー 独 あり︓オークション開始の14⽇前まで に⽀払う⼜は銀⾏保証を得る必要 • 2019年・2 GHz/3.6 GHz帯オークション時︓保証⾦は、⼊札対象の周波数ブロック1件あたり 170万ユーロとし、⼊札者からの申請数に応じて保証⾦の総額が決定される • 170万ユーロは3.6GHz帯の周波数ブロック1件あたりの最低落札価格を参考(=同額)に決定 されている 加 あり︓⼊札参加申請の⼀環として、 • 2023年・3.8 GHz帯オークション時︓保証⾦は参加資格ポイント(Eligibility point)ごとに オークション前の保証⾦総額を提出し、 3,000ドルとなる。参加資格ポイントは地域ごとに1ブロック当たりのポイントが個別に設定されている その額を⽀払う • 保証⾦は、⼊札参加者に最初の⼊札額を概ねカバーできる資⾦の確保を求めるものとの考え⽅ エリアによって $0.051〜0.232/MHz/⼈⼝ の範囲で個別に設定 豪 あり︓⼊札参加資格として資格料の • 2021年・26 GHz帯オークション時︓必要な参加資格ポイントを確保するために必要な⾦額として、 ⽀払い⼜は財務担保証書の提出を⾏ 第1回ラウンドで⼊札しようとする周波数ブロックの数に、そのブロックの最低落札価格を掛けた う ⾦額の合計の10%を左記の⽅法で⽀払うことが求められる エリアによって 0.003豪ドル/MHz/⼈⼝、または :0.004豪ドル/MHz/⼈⼝ 韓 あり︓保証⾦を割当申請期限までに 納付する必要 • 2018年・3.5 GHz/28 GHz帯オークション時︓各帯域ごとに以下の式により算出した保証⾦の⾦ 額を納付することが求められる - (1MHz換算した最低落札価格× 割当て申請帯域幅) × 0.1 3.5GHz帯︓948億ウォン/ブロック 28GHz帯︓259億ウォン/ブロック 国 PwC 2021年から利⽤可能な2GHz帯のブロッ ク︓500万€/ブロック 3,420-3,700MHz︓170万€/ブロック等 21 2. 諸外国におけるオークション設計 (参考)入札申請時に提出が求められる情報 • 入札参加にあたっては、保証金等の支払いのほか、一定の申請書類の提出が求められ、その範囲は国により異なる。 • 例えば、ドイツ、フランスでは周波数の利用計画や申請者の技術的な情報に関する文書の提出などが求められる。 (参考)諸外国において入札申請時に提出が求められる情報 国 ⼊札申請時に提出が求められる情報 ⽶ • • 第1段階︓ショートフォーム申請書 第2段階︓ロングフォーム申請書ならびに所有権開⽰情報報告書 英 • • 申請者に関して以下の項⽬が記⼊され、申請権限を有する者2名が申請者を代表して署名した申請書 申請者を含む申請者グループ、及びその重要な利害関係⼈等が保有する既存の周波数帯の詳細 • • • • • • 申請事業者に代わって署名する権限を有する者が署名した、周波数の割当を要請する書簡 申請書に署名する者の権限を証明する⽂書 申請事業者に関する情報を記載した⽂書 申請者が周波数の使⽤条件を遵守することを約束することを証明する⽂書 周波数免許の規定⽂書中の8つのコミットメントに申請者が同意するかどうか、同意する場合はその結果として50 MHzブロック割当段階に参加するかどうかを記載し、必要に応じてこ れらコミットメントを再度約束する⽂書 申請者のプロジェクトの技術的、商業的及び財務的側⾯を記載した⽂書 独 • • • • 申請者の詳細 申請者の参加体制 信頼性に関する情報 パフォーマンスデータ 加 • • • 申込⽤紙 保証⾦ 受益所有権の詳細 豪 • • • • • • 仏 韓 PwC • • • 専⾨資格に関する情報 周波数利⽤コンセプト 掲載承諾宣⾔ • • あらゆる所属および団体に関する情報 その他必要な企業⽂書 応募フォーム 利害関係者についてのフォーム オークション規則等に対する承認証書 機密保持証書 • • • 他の応募者との関係に関する法定申告書 ⼊札参加資格申請フォーム ⾦融担保証書 周波数割当申請書 周波数利⽤計画書 • 誓約書 22 2. 諸外国におけるオークション設計 2.3. 新規参入事業者等への配慮 • 諸外国において新規参入事業者や中小企業者への配慮措置が設けられる場合があり、オークションにおいて新規参入事業者が 周波数の獲得可能性を高める措置や、オークションへの参入を促進するための措置などが講じられている。 対応策の概要と諸外国における講じられた例 メリット・デメリット ①周波数ブロックの取り置き (セットアサイドの設定) • 中⼩事業者や新規事業者等の要件を満たす⼊札者のみが獲得可能な 周波数枠を設定 講じられた例︓カナダ・2021年3.5GHz帯オークション 等 (※落札21社中11社がセットアサイドによりブロックを獲得) • 新規事業者等の要件を満たす⼊札者に確実に周 波数ブロックの割当てが可能 • 既存事業者による特定ブロックの活⽤可能性を制限 ②特定の事業者限定の ⼊札ラウンドの設定 • 通常の⼊札ラウンドの実施前に、中⼩・新規事業者等の要件を満たす⼊ 札者のみが参加可能な⼊札ラウンド/ステージを設定 講じられた例︓イギリス・2013年800MHz/2.6GHz帯オークション (※当時保有周波数量が最も少ないH3Gが、800MHz帯を獲得) • 新規事業者等の要件を満たす⼊札者に確実に周 波数ブロックの割当てが可能 • 既存事業者への割当て枠の制限 • 制度の複雑化、オークション期間の⻑期化の可能性 ③落札額からの割引措置 (⼊札クレジット) • 中⼩事業者や地⽅部の事業者に対して、落札価格から⼀定の割引措置 を実施 講じられた例︓アメリカ・2021年3.45GHz帯オークション 等 (※落札23社中13社が割引措置の対象となる事業者) • 中⼩事業者等の価格競争⼒を⾼め、⼊札参加への インセンティブとなることが期待 • 新規事業者等に確実に割り当てることは困難 • 最低落札価格を下回る可能性 ④周波数キャップの設定 • オークションで事業者が獲得できる周波数に上限を設定 講じられた例︓イギリス・2013年800MHz/2.6GHz帯オークション アメリカ・2021年3.45GHz帯オークション 等 (※上記のオークションでいずれも新規事業者がブロックを獲得 (周波数キャップにより得られた結果であるかは不明)) • 特定事業者への集中を防⽌し、結果的に新規事業 者等の獲得機会を増やすことが期待 • 設定⽅法により既存事業者がまとまった周波数を確 保することを阻害する可能性 ⑤カバレッジ義務(※基地局設置 義務など)等の要件緩和 • 新規参⼊者のカバレッジ義務の緩和やネットワーク、インフラの共同利⽤に 関する障壁緩和措置を設定 講じられた例︓ドイツ・2019年2GHz/3.6GHz帯オークション (※当時MVNO事業者であった1&1が参⼊し、ブロックを獲得) • 既存インフラを有しない新規事業者等に対するインセ ンティブとなることが期待 • ⼊札時の競争⼒に直接影響するものではない 配慮措置 PwC 23 2. 諸外国におけるオークション設計 2.4. 免許期間満了時の取り扱い • 諸外国においては、免許期間が満了した場合、更新又は延長により既存の免許保有者に引き続き利用を認めるケース が多い。 • ドイツでは過去に、免許期間が満了した帯域について、オークションにより再割当が行われた事例がある。 (参考)諸外国における免許期間満了時の対応 国 満了時の基本的な対応 概要 ⽶ 更新 • 通信法において、初回の免許付与に対して、相互に排他的な申請があった場合、競争⼊札を通じて免許を付与する旨が規定 されている。 • 免許期間経過後は、申請による更新が⾏われる。なお、過去の割当てでは免許⼈は免許付与時に義務付けられた⼈⼝カ バー率等の要件を満たすことが求められるケースが多い。 英 免許期間の設定がない • 原則、免許期間については設定されない。取得から20年を経過したのち、無線電信法の規定に基づき定められた免許料規則 に従い、毎年、年間免許料(Annual License Fee)を⽀払う必要がある。 • なお、2025年に割当て予定のミリ波帯の免許については、免許期間が15年とされている。Ofcomは固定期間の設定について 提案する際、ミリ波の潜在的なユースケースが必ずしも明らかになっていない中で、無期限に割り当てることが⻑期的に⾒て効率 的な割当てでなくなるリスクがある旨に⾔及している。 仏 延⻑⼜は更新 • 延⻑・更新については電⼦・情報通信法典に規定されている。 • 延⻑については同法に規定する必要性等に係る基準を満たした場合、延⻑することができるとされている。また、更新についても、 当局が更新にあたり考慮しなければならない事項が⽰されている。 独 延⻑⼜は再割当 • 電気通信法において、延⻑できる場合の条件や⼿続きが規定されている。 • 無線ブロードバンドサービスに関する免許期間の延⻑は、効率的で障害のない周波数利⽤の確保や公平な競争の確保等の 基準を満たす場合に⾏われる。延⻑は、有効期間満了の少なくとも5年前に権利者の申請に基づいて決定される。 • なお、2021年の法改正により、上記のように延⻑が可能となる範囲の拡⼤が⾏われた。過去には再割り当ても⾏われており、 例えば、2020年末に免許期間を経過する2GHz帯について、2019年のオークションにより割り当てた事例がある。 韓 更新 • 電波法において、利⽤期間が終了した周波数について、利⽤期間終了時点の周波数免許保有者に再度割り当てる(=更新 する)ことができると規定されている。 • 更新にあたっては、利⽤期間終了1年前に、更新の対価などの条件を通知するものとされている。 PwC 24 2. 諸外国におけるオークション設計 2.5. 諸外国における周波数オークションの設計例 – イギリス・ミリ波帯オークション(1/3) • イギリスでは2025年10月に26 GHz帯と40 GHz帯を割り当てるための周波数オークションの実施が予定されている。 • 同オークションは都市部エリアの免許を対象とし、CA方式(2段階)により実施することとされている。 項⽬ 概要 実施時期 • 2025年10⽉(予定) • 26 GHz帯 (Lower)25.1-26.5 GHz/200 MHz×7ブロック (1400 MHz) 対象となる帯域・ ⼊札単位幅 (Upper)26.5-27.5 GHz/200 MHz×5ブロック (1000 MHz) • 40 GHz帯 40.5-43.5 GHz/200MHz×15ブロック (3000 MHz) • 免許期間︓15年間 • 主に広くミリ波帯の活⽤が期待される都市部を「⾼密度エリア」として、当該地域の免許はオークションにより割当てを⾏う 免許単位 ※その他の地域の免許については申請制(先着順) 保証⾦の設定 • 初期保証⾦100万ポンド+初回ラウンドの⼊札予定量に応じた追加保証⾦(100万ポンド/Eligibility Point) オークション⽅式 • CA⽅式(⼆段階) • クロック⽅式によるプリンシパルステージと1回封印⼊札によるアサインメントステージにより構成 • アサインメントステージは3ラウンドに分けて実施される。第1ラウンドは26 GHz帯 Lowerおよび40 GHz帯の割当を決定し、第2ラウンドは 26 GHz帯 Upperの割当を決定する。第3ラウンドは必要に応じて最終的な26 GHz帯の割当を決定するために⾏われる。各ラウンドは、 第2位価格を⽤いた封印⼊札形式で⾏われる • 26 GHz帯(Lower):200万ポンド • 26 GHz帯(Upper):200万ポンド • 40 GHz帯:100万ポンド 最低落札価格 (初回ラウンド価格) 競争促進措置 • 周波数キャップ等の規定なし カバレッジ義務 • 規定なし PwC 25 2. 諸外国におけるオークション設計 2.5. 諸外国における周波数オークションの設計例 – イギリス・ミリ波帯オークション(2/3) • 本オークションでは、クロック方式により各入札者の周波数量の決定を行うが、単純なラウンド価格での数量の入札ではなく、ラウ ンドごとに上限/下限価格を定め、各入札者はその範囲で自らの需要の増減を示す形での入札を行うこととされている。 初回ラウンド 第2ラウンド以降 • ラウンド価格︓最初のラウンドの価格は 最低⼊札価格として設定される • ⼊札の提出︓⼊札者は最初のラウンド の価格で複数のブロックを要求する • ⼊札資格の上限︓各⼊札者の最初の ラウンドにおける⼊札資格の上限は、⼊ ⾦額に基いて設定 • ラウンド価格︓Ofcomは、各ブロックカテゴリーについて、開始価格とクロック価格(最⾼価格)を含む価格帯を発表する • ⼊札の提出︓⼊札者は、価格帯全体にわたって需要がどのように変化するかを指定する • ⼊札の種類︓ ① 需要維持⼊札︓前ラウンドと同じブロック数に対してクロック価格までの価格を⽀払うことを確約し⼊札する ② 単純な需要減少⼊札︓前ラウンドから減少させるブロック数と、その減少が適⽤される価格を指定する ③ オール・オア・ナッシング需要減少⼊札︓減少が完全に適⽤されることが条件として、前ラウンドから減少させるブロック 数と、その減少が適⽤される価格を指定する ④ 需要増加⼊札︓前ラウンドから増加させるブロック数と、その増加が適⽤される価格を指定する ①第2ラウンド以降の各⼊札の種類のイメージ ※ラウンド価格︓開始価格 200£ クロック価格 600£ / 前ラウンドでの⼊札数量︓4ブロック の条件を想定 ①需要維持⼊札 ②需要減少⼊札 ③需要減少⼊札(オールオアナッシング) ④需要増加⼊札 5 5 5 5 4 4 4 4 3 3 3 3 2 2 2 2 1 1 1 1 £200 £300 £400 £500  £200~£600のいずれの価格でも 4ブロックの需要量 £600 £200 £300 £400 £500 £600 £200  £200/£300では4ブロック、 £500/£600では2ブロックの需要量  £400では2~4ブロックの需要量(他⼊ 札者の需要量に応じて決定) £300 £400 £500 £600 £200  £400~£600では2ブロックの需要量  £400以上で2ブロックの⼊札で初めて需 要=供給となる場合に減少(3ブロックで 需要=供給の場合は需要は4を維持) £300 £400 £500 £600  £200~£600のいずれの価格でも 4ブロック⼜は5ブロックの需要量 PwC 26 2. 諸外国におけるオークション設計 2.5. 諸外国における周波数オークションの設計例 – イギリス・ミリ波帯オークション(3/3) • 各ラウンドの入札処理については、ラウンド内での価格範囲の中での入札者の需要の増減を踏まえ、超過需要がゼロ(又はマイナ ス)になるポイントの特定が行われる。いずれの価格でも超過需要が発生する場合、ラウンド内の上限価格を次ラウンドの下限価格 として、次ラウンドの入札が行われる。 ②第2ラウンド以降の各⼊札処理のイメージ ⼊札処理例の 前提条件 対象帯域の供給量︓5ブロック 前ラウンド終了時︓⼊札者① 5ブロック⼊札、⼊札者② 4ブロック⼊札、超過需要4ブロック / ラウンド価格(前ラウンドの上限) 200ポンド ①ラウンド終了時に超過需要が発⽣ ②ラウンド終了時に超過需要がゼロ 6 6 ⼊札者①:5の需要を維持 5 5 4 4 3 3 ⼊札者②:300£で需要を 4→2に単純減少 2 2 1 1 £200 £300 £400 £500 ⼊札者①: 400£で需要を 5→3に単純減少 £600 £200  ⼊札者②が需要を減少させても需要>供給となるため、Bの減少⼊札は適⽤され、 超過需要量2(⼊札者①:5,⼊札者②:2)で次ラウンドに移⾏ PwC ⼊札者②:300£で需要を 4→1に単純減少 £300 £400 £500 £600  ⼊札者①が400ポンドで需要を4ブロックまで減少させたとき、需要量=供給量(超過 需要ゼロ)となるため、⼊札者①:5,⼊札者②:2、公⽰価格400ポンドでラウンド終了  オークション全体が継続される場合、次ラウンドで新たなクロック価格が⽰されるが、追 加の需要がない限り、公⽰価格は400ポンドで維持される。 27 2. 諸外国におけるオークション設計 (参考) カナダ・ミリ波帯オークションに係る検討状況 • カナダでは26 GHz帯及び38 GHz帯のオークションが予定されており、2022年6月及び2025年3月にコンサルテーションが実施され た。(以下はこれらのコンサルテーションの内容に基づき作成。) 項⽬ 実施時期 対象となる帯域・ ⼊札単位幅 免許単位 概要(※いずれも提案されている内容) • 未定 • 26 GHz帯 25.1-27.5 GHz/100 MHz×24ブロック (2400 MHz) • 40 GHz帯 37.6-40.0 GHz/100 MHz×24ブロック (2400 MHz) • 免許期間︓10年間 • 最⼩の地域単位であるTier5サービスエリアにより割り当て(※654地域) • 都市部および⼤都市圏のサービスエリアのみをオークションにより割り当て、残りの地域は代替のプロセスを講じるとされている 保証⾦の設定 • 未定 オークション⽅式 • ラウンド内⼊札を含むクロックオークション⽅式(⼆段階) • ブロックの量を決定するためのジェネリックブロックを対象としたクロックステージと、その後に各ライセンスの特定の周波数割り当てを決定するた 最低落札価格 (初回ラウンド価格) めのアサインメントステージにより構成される • サービスエリアに応じ、⼤都市圏は$0.002/MHz/⼈⼝、都市部は$0.001/MHz/⼈⼝、それ以外の地域は$0.0001~0.0002/MHz/ ⼈⼝で設定 競争促進措置 • 26 GHz帯および 38 GHz帯の周波数保有量の合計に上限を設定する • 全国的な通信事業者以外の事業者が⼊札資格を有するセットアサイドの設定 カバレッジ義務 • 免許が付与された場合、各サービスエリア単位で基地局設置数が定められ、5年⽬及び9.5年⽬までに展開することが求められる PwC 28 Appendix 最近の諸外国における 周波数オークションの設計例 PwC 29 Appendix 最近の諸外国における周波数オークションの設計例 • アメリカ・2022年 3.45 GHz帯オークションの概要は以下のとおり。 アメリカ・2022年 3.45 GHz帯オークション 項目 実施時期 対象となる帯域・ ⼊札単位幅 免許単位 保証⾦の設定 オークション⽅式 概要 • 2021年10⽉5⽇-2022年1⽉4⽇ • 3.45 GHz帯(3.45 – 3.55 GHz):10 MHz×10ブロック×406エリア(PEA)(100 MHz) • 免許期間︓最初の発⾏または更新の⽇から15年を超えない期間 • 免許の単位:PEA(部分的な経済圏域。複数の郡を含む単位) • MHz/⼈⼝あたり0.01ドルに設定 • CA⽅式(⼆段階) • オークションのクロックフェーズにおいて⼊札者は、各ラウンドにおいて⼊札を希望するエリアごとに、現在のラウンドのクロック価格で求めるブロック 数を提出 • 第2フェーズ(アサインメントフェーズ)では、⼊札者は⼊札単位となる地域(PEA)において必要な特定の周波数に対して封印⼊札により⼊札 最低落札価格 (初回ラウンド価格) • • • • 帯域幅とエリアの⼈⼝に基づいた計算式を⽤いて、ブロックごとに最低落札価格を算出 PEA1-50に該当するブロック:0.06ドル/MHz/⼈⼝ その他のPEA該当するブロック:0.02ドル/MHz/⼈⼝ 1,000ドルを下回る場合は1,000ドルを最低落札価格とする • ⼩規模事業者は過去3年間の平均売上⾼に応じて落札価格の割引申請が可能 競争促進措置 カバレッジ義務 PwC - 平均売上⾼5,500万ドル以下:2,500万ドルを上限に落札額から15%割引 - 平均売上⾼2,000万ドル以下:2,500万ドルを上限に落札額から25%割引 • 地域サービスプロバイターは1,000万ドルの上限を条件に、落札価格の15%割引申請が可能 ※適⽤条件: (1)無線、有線等の合計加⼊者数が25万⼈未満 (2)⼈⼝密度が100⼈/平⽅マイル以下の主に地⽅部でサービスを提供 • モバイル/ポイントツーマルチポイントを提供する場合、4年以内に各免許エリアの⼈⼝カバー率45%以上、 8年以内に⼈⼝カバー率80% 以上で、信頼性の⾼いシグナルカバレッジによるサービスを提供していること 等 30 Appendix 最近の諸外国における周波数オークションの設計例 • アメリカ・2020年 37 GHz/39 GHz/47 GHz帯オークションの概要は以下のとおり。 アメリカ・2020年 37 GHz/39 GHz/47 GHz帯オークション 項目 実施時期 対象となる帯域・ ⼊札単位幅 免許単位 保証⾦の設定 オークション⽅式 最低落札価格 (初回ラウンド価格) 概要 • 2019年12⽉10⽇- 2020年3⽉5⽇ • 37 GHz帯(37.6–38.6 GHz):100 MHz×10ブロック×416エリア(PEA)(1,000 MHz) • 39 GHz帯(38.6–40.0 GHz):100 MHz×14ブロック×416エリア(PEA)(1,400 MHz) • 47 GHz帯(47.2–48.2 GHz):100 MHz×10ブロック×416エリア(PEA)(1,000 MHz) • 免許の期間:最初の発⾏または更新の⽇から10年を超えない期間 • PEA1〜50︓MHz/⼈⼝あたり0.00025ドル その他︓MHz/⼈⼝あたり0.000025ドル 免許の単位:PEA(部分的な経済圏域。複数の郡を含む単位) PEA51〜100︓MHz/⼈⼝あたり0.00005ドル • CA⽅式(⼆段階) • 第1段階(クロック段階)では、⼊札者は⼊札単位となる地域における必要なブロック数を⼊札。 第2段階(アサインメント段階)では、第2価格⽅式、封印⼊札により、希望する特定の周波数に対して⼊札 • 帯域幅とエリアの⼈⼝に基づいた計算式を⽤いて、ブロックごとに最低落札価格を算出 • PEA1〜50に該当するブロック:0.001ドル/MHz/⼈⼝ PEA51〜100に該当するブロック:0.0002ドル/MHz/⼈⼝ その他のブロック:0.0001ドル/MHz/⼈⼝ • ⼩規模事業者は過去3年間の平均売上⾼に応じて落札価格の割引申請が可能 競争促進措置 カバレッジ義務 - 平均売上⾼5,500万ドル以下:2,500万ドルを上限に落札額から15%割引 - 平均売上⾼2,000万ドル以下:2,500万ドルを上限に落札額から25%割引 • 地域サービスプロバイターは1,000万ドルの上限を条件に、落札価格の15%割引申請が可能 ※適⽤条件: (1)無線、有線等の合計加⼊者数が25万⼈未満 (2)⼈⼝密度が100⼈/平⽅マイル以下の主に地⽅部でサービスを提供 • 以下のいずれかを満たす。要件を満たさない場合には、免許は⾃動的に取り消される。 – 免許エリアの⼈⼝カバー率40%以上で信頼性の⾼いシグナルカバレッジによるサービスを提供していること、かつ、顧客⼜は⾃家利⽤のた めに設備を使⽤していること。 – 免許エリアの⾯積カバー率25%以上の信頼性の⾼いシグナルカバレッジによるサービスを提供していること。 PwC 31 Appendix 最近の諸外国における周波数オークションの設計例 • アメリカ・2019年 24 GHz帯オークションの概要は以下のとおり。 アメリカ・2019年 24 GHz帯オークション 項目 実施時期 対象となる帯域・ ⼊札単位幅 免許単位 保証⾦の設定 オークション⽅式 最低落札価格 (初回ラウンド価格) 概要 • 2019年3⽉14⽇- 5⽉28⽇ • 24 GHz帯(24.25–24.45/24.75–25.25 GHz):100 MHz×7×416エリア(700 MHz) • 免許の期間:最初の発⾏または更新の⽇から10年を超えない期間 • 免許の単位:PEA(部分的な経済圏域。複数の郡を含む単位) • PEA1〜50︓MHz/⼈⼝あたり0.001ドル その他︓MHz/⼈⼝あたり0.0001ドル PEA51〜100︓MHz/⼈⼝あたり0.0002ドル • CA⽅式(⼆段階) • 第1段階(クロック段階)では、⼊札者は⼊札単位となる地域における必要なブロック数を⼊札。 第2段階(アサインメント段階)では、第2価格⽅式、封印⼊札により、希望する特定の周波数に対して⼊札 • • • • 帯域幅とエリアの⼈⼝に基づいた計算式を⽤いて、ブロックごとに最低落札価格を算出 PEA1〜50に該当するブロック:0.002ドル/MHz/⼈⼝ PEA51〜100に該当するブロック:0.0004ドル/MHz/⼈⼝ その他のブロック:0.0002ドル/MHz/⼈⼝ • ⼩規模事業者は過去3年間の平均売上⾼に応じて落札価格の割引申請が可能 競争促進措置 カバレッジ義務 PwC - 平均売上⾼5,500万ドル以下:2,500万ドルを上限に落札額から15%割引 - 平均売上⾼2,000万ドル以下:2,500万ドルを上限に落札額から25%割引 • 地域サービスプロバイターは1,000万ドルの上限を条件に、落札価格の15%割引申請が可能 ※適⽤条件: (1)無線、有線等の合計加⼊者数が25万⼈未満 (2)⼈⼝密度が100⼈/平⽅マイル以下の主に地⽅部でサービスを提供 • モバイル⼜はポイントツーマルチポイントの免許⼈は、免許更新の申請時(※免許期間10年)に、免許エリアの⼈⼝カバー率40%以上で信 頼性の⾼いシグナルカバレッジによるサービスを提供していること、かつ、顧客⼜は⾃家利⽤のために設備を使⽤していること 等 • この要件を満たさない場合には、免許は⾃動的に取り消される。 32 Appendix 最近の諸外国における周波数オークションの設計例 • アメリカ・2019年 28 GHz帯オークションの概要は以下のとおり。 アメリカ・2019年 28 GHz帯オークション 項目 実施時期 対象となる帯域・ ⼊札単位幅 免許単位 保証⾦の設定 オークション⽅式 最低落札価格 (初回ラウンド価格) 概要 • 2018年11⽉14⽇-2019年1⽉24⽇ • 28 GHz帯(27.500-27.925 GHz):425 MHz×1,536エリア(425 MHz) (27.925-28.350 GHz)425 MHz×1,536エリア(425 MHz) • 免許の期間:最初の発⾏または更新の⽇から10年を超えない期間 • 免許の単位:郡単位(County) • PEA1〜50︓MHz/⼈⼝あたり0.001ドル その他︓MHz/⼈⼝あたり0.0001ドル PEA51〜100︓MHz/⼈⼝あたり0.0002ドル • SMRA⽅式(⼀段階) • • • • 帯域幅とエリアの⼈⼝に基づいた計算式を⽤いて、ブロックごとに最低落札価格を算出 PEA1〜50に該当するブロック:0.002ドル/MHz/⼈⼝ PEA51〜100に該当するブロック:0.0004ドル/MHz/⼈⼝ その他のブロック:0.0002ドル/MHz/⼈⼝ • ⼩規模事業者は過去3年間の平均売上⾼に応じて落札価格の割引申請が可能 競争促進措置 カバレッジ義務 PwC - 平均売上⾼5,500万ドル以下:2,500万ドルを上限に落札額から15%割引 - 平均売上⾼2,000万ドル以下:2,500万ドルを上限に落札額から25%割引 • 地域サービスプロバイターは1,000万ドルの上限を条件に、落札価格の15%割引申請が可能 ※適⽤条件: (1)無線、有線等の合計加⼊者数が25万⼈未満 (2)⼈⼝密度が100⼈/平⽅マイル以下の主に地⽅部でサービスを提供 • モバイル⼜はポイントツーマルチポイントを提供する場合、免許更新の申請時(※免許期間10年)に、免許エリアの⼈⼝カバー率40%以上 で信頼性の⾼いシグナルカバレッジによるサービスを提供していること、かつ、顧客⼜は⾃家利⽤のために設備を使⽤していること 等 • この要件を満たさない場合には、免許は⾃動的に取り消される 33 Appendix 最近の諸外国における周波数オークションの設計例 • イギリス・2025年 26 GHz/40 GHz帯オークションの概要は以下のとおり。 イギリス・2025年 26 GHz/40 GHz帯オークション 項目 実施時期 対象となる帯域・ ⼊札単位幅 免許単位 概要 • 2025年10⽉(予定) • 26 GHz帯 (Lower)25.1-26.5 GHz/200 MHz×7ブロック (1400 MHz) (Upper)26.5-27.5 GHz/200 MHz×5ブロック (1000 MHz) • 40 GHz帯 40.5-43.5 GHz/200MHz×15ブロック (3000 MHz) • 免許期間︓15年間 • 主に広くミリ波帯の活⽤が期待される都市部を「⾼密度エリア」として、当該地域の免許はオークションにより割当てを⾏う ※その他の地域の免許については申請制(先着順) 保証⾦の設定 • 初期保証⾦100万ポンド+初回ラウンドの⼊札予定量に応じた追加保証⾦(100万ポンド/Eligibility Point) オークション⽅式 • CA⽅式(⼆段階) • クロック⽅式によるプリンシパルステージと1回封印⼊札によるアサインメントステージにより構成 • アサインメントステージは3ラウンドに分けて実施される。第1ラウンドは26 GHz帯 Lowerおよび40 GHz帯の割当を決定し、第2ラウンドは 最低落札価格 (初回ラウンド価格) 26 GHz帯 Upperの割当を決定する。第3ラウンドは必要に応じて最終的な26 GHz帯の割当を決定するために⾏われる。各ラウンドは、 第2位価格を⽤いた封印⼊札形式で⾏われる • 26 GHz帯(Lower):200万ポンド • 26 GHz帯(Upper):200万ポンド • 40 GHz帯:100万ポンド 競争促進措置 • 周波数キャップ等の規定なし カバレッジ義務 • 規定なし PwC 34 Appendix 最近の諸外国における周波数オークションの設計例 • イギリス・2021年 700 MHz/3.6 GHz帯オークションの概要は以下のとおり。 イギリス・2021年 700 MHz/3.6 GHz帯オークション 項目 実施時期 対象となる帯域・ ⼊札単位幅 概要 • 2021年3⽉11⽇-4⽉23⽇ • 700 MHz帯(703-733/758-788 MHz):2×5 MHz×6ブロック(60 MHz) 保証⾦の設定 • • • • • オークション⽅式 • • • • 免許単位 最低落札価格 (初回ラウンド価格) (738-758 MHz):5 MHz×4ブロック(20 MHz) 3.6 GHz帯(3,680-3,800 MHz):5 MHz×24ブロック(120 MHz) 免許の期間:期限なし 免許の単位:全国 初期保証⾦10万ポンド+追加保証⾦(最低90万ポンド) プリンシパルステージの第1ラウンドの⼊札参加資格ポイント(Eligibility point)を算出する⽬的で考慮されるため、各事業者が⾃⾝の⼊ 札需要に⾒合う額を⽀払うこととなる SMRA⽅式(⼆段階) 第1段階でSMRA⽅式により、⼊札参加者に割り当てるブロックの数を決定 各ラウンド価格の増分については、Ofcomの裁量により決定される。(2-20%の増分で決定) 第2段階では第2位価格⽅式の⼀回限りの封印⼊札により割当て場所を決定。事業者はOfcomより⽰された複数の割当て場所に対し て、それぞれ⾦額を提⽰し、各事業者の⼊札⾦額の合計が最も⾼い組み合わせが落札組み合わせとなる • 第2段階の⼊札前に、当事者間での割当て場所(周波数)の合意のための交渉期間を設定 • 3.6 GHz帯:2,000万ポンド/ブロック(24ブロック) • 700 MHz帯:[ペア]1億ポンド/ブロック(6ブロック) [単⼀]100万ポンド(4ブロック) 競争促進措置 • オークション実施後の1社の周波数保有量の上限を416 MHzとする周波数キャップを設定 カバレッジ義務 • 規定なし PwC 35 Appendix 最近の諸外国における周波数オークションの設計例 • フランス・2020年 3.4-3.8 GHz帯オークションの概要は以下のとおり。 フランス・2020年 3.4-3.8 GHz帯オークション 項目 実施時期 対象となる帯域・ ⼊札単位幅 免許単位 保証⾦の設定 オークション⽅式 最低落札価格 (初回ラウンド価格) 競争促進措置 概要 • 2020年9⽉30⽇-10⽉1⽇ • 3.4-3.8 GHz帯(3,490-3,800 MHz):10 MHz×31ブロック(310 MHz) • 免許の期間:15年 • 免許の単位:全国単位 • 規定なし • ⽐較審査⽅式とオークション⽅式の組み合わせ • Arcepが⽰す効果的で公正な競争を促進するための取組への貢献を表明した応札者に対して、それぞれ50 MHzを⼀律で割り当て、残り の10 MHz×11ブロックをオークション⽅式によって割当て • 第1段階では、クロック式で各ラウンドで帯域ごとに提⽰された価格において獲得を希望するブロック数を⼊札 • 第2段階では、割当てを⾏う具体的な周波数帯を封印⼊札⽅式により決定 • 7,000万ユーロ/ブロック(全31ブロック) (※⼀律で割り当てる200 MHz(20ブロック分)は7,000万ユーロで据置) • ⼀律割当分含めて100MHzまでの獲得を上限とする周波数キャップを設定 • ネットワークスライシングへの対応義務を設定 • MVNOへのネットワーク開放義務を設定 • 全ての落札者に、以下の義務が課される カバレッジ義務 PwC ⁃2020年末までに最低2都市で5Gサービス開始 ⁃2022年に3,000サイト、2024年に8,000サイト、2025年に10,500サイトで5G基地局を設置 等 • 50 MHz分の周波数の割当を受けた者は、以下の項⽬が免許の条件として追加で規定される - ⾏政機関、⾃治体、企業等からのカバレッジやサービス要求に適切に対応 - カバレッジ拡⼤、サービス提供体制、事故対応等の計画の明⽰ - MVNOへのネットワーク開放とサービス開発への⽀援 等 36 Appendix 最近の諸外国における周波数オークションの設計例 • ドイツ・2019年 2 GHz/3.6 GHz帯オークションの概要は以下のとおり。 ドイツ・2019年 2 GHz/3.6 GHz帯オークション 項目 実施時期 対象となる帯域・ ⼊札単位幅 免許単位 概要 • 2019年3⽉19⽇-6⽉12⽇ • 2 GHz 帯(1,920-1,980/2,110-2,170 MHz):2×5 MHz×12ブロック(120 MHz) (※うち4ブロックは2026年から使⽤可能) • 3.6 GHz 帯(3,400-3,420 MHz):1ブロック(20 MHz) (3,420-3,700 MHz):10 MHz×28ブロック(280 MHz) • 免許の期間:20年(2026年に免許期間が開始される周波数帯については15年) ただし、2040年12⽉31⽇を超えることはない • 免許の単位:全国 保証⾦の設定 • ⼊札対象の周波数ブロック1件あたり170万ユーロとし、⼊札者からの申請数に応じて保証⾦の総額が決定される • 170万ユーロは3.6GHz帯の周波数ブロック1件あたりの最低落札価格を参考(=同額)に決定されている オークション⽅式 • SMRA⽅式(⼆段階) • 具体的な周波数帯の位置決めについては、オークション終了後1ヶ⽉以内に、落札者による具体的な位置についての合意交渉により⾏わ 最低落札価格 (初回ラウンド価格) 競争促進措置 れる。なお、合意が得られなかった場合、BNetzAが、連続した周波数による効率的な利⽤の確保、既存の使⽤帯域等を考慮し、割当て • • • • • • 2021年から利⽤可能な2 GHz帯の周波数ブロック:500万ユーロ/ブロック 2026年から利⽤可能な2 GHz帯の周波数ブロック:375万ユーロ/ブロック 3,400-3,420 MHz:200万ユーロ/ブロック 3,420-3,700 MHz:170万ユーロ/ブロック 新規参⼊者は、既存事業者とは異なる緩和されたカバレッジ義務が課される 周波数が割り当てられた者の間での既存の全国ネットワークの共同利⽤やインフラの共同利⽤に関し、⾮差別的でない交渉を⾏わなければ ならない旨について規定し、新規参⼊の障壁を緩和 • 落札者は以下を達成する義務を負うが、既存の割当済みの周波数を使⽤することが可能 カバレッジ義務 PwC - 2022年末までに州単位で98%の世帯に100 Mbpsを提供 - 2022年末までに全ての連邦⾼速道路に遅延最⼤10ミリ秒で100 Mbpsを提供 - 2022年末までに連邦⾼速道路に接続機能レベル0/1、遅延10ミリ秒で100 Mbpsを提供 - 2022年末までに、1,000台の5G基地局と、ホワイトスポットに100 Mbpsの基地局を500台設置 等 37 Appendix 最近の諸外国における周波数オークションの設計例 • カナダ・2023年3.8 GHz帯オークションの概要は以下のとおり。 カナダ・2023年3.8GHz帯オークション 項目 実施時期 対象となる帯域・ ⼊札単位幅 免許単位 保証⾦の設定 オークション⽅式 概要 • 2023年10⽉24⽇-11⽉24⽇ • 3.8 GHz帯 (3650 MHz – 3900 MHz) 10 MHz×25ブロック (250 MHz) • 免許期間︓20年間 • 172地域で構成されるTier 4サービスエリアの単位でライセンスを付与 • 参加資格ポイント(Eligibility point)ごとに3,000ドルとなる。 • 参加資格ポイントは地域ごとに1ブロック当たりのポイントが個別に設定されている • CA⽅式(⼆段階) • クロックステージ及びアサインメントステージで構成されており、クロックステージではブロック数の決定が、アサインメントステージではブロックの特 定が⾏われる • クロックステージではラウンド内⼊札が利⽤可能であり、需要維持⼊札、需要減少⼊札、需要増加⼊札のいずれかを選択することが可能 最低落札価格 (初回ラウンド価格) • エリアによって0.051〜0.232カナダドル/MHz/⼈⼝の範囲で個別に設定 競争促進措置 • 3.5 GHz帯及び3.8 GHz帯の周波数保有量の合計に上限値(100 MHz)を設けるクロスバンドキャップを設定 • クロスバンドキャップは3.8GHz帯のライセンス付与後、5年間有効 カバレッジ義務 • 各エリア別に定められた期間ごとに、所定の⼈⼝カバー率を満たすことが必要 等 PwC 38 Appendix 最近の諸外国における周波数オークションの設計例 • オーストラリア・2023年3.4/3.7 GHz帯オークションの概要は以下のとおり。 オーストラリア・2023年 3.4/3.7 GHz帯オークション 項目 実施時期 対象となる帯域・ ⼊札単位幅 免許単位 保証⾦の設定 概要 • 2023年10⽉24⽇-11⽉21⽇ • 3.4GHz帯 (3400 MHz – 3575 MHz) 5 MHz × 5〜13ブロック • 3.7GHz帯 (3700 MHz – 3800 MHz) 10 MHz × 10〜20ブロック (※エリアにより対象の周波数範囲、ブロック数が異なる。また、3.4GHz帯に⼀部に2.5MHz幅の残余ブロックを含む) • 3.4 GHz帯︓免許発効から2030年12⽉13⽇まで • 3.7 GHz帯︓オークション結果の公表後8週間または免許発⾏⽇のいずれか遅い⽇から20年を経過する⽇まで • 3.4 GHz帯で34地域、3.7 GHz帯で20地域の単位で免許を付与 • 各⼊札参加者は⾃らの需要に応じたアクティビティルールに係るアクティビティポイントを得るため、申請書に記載したポイント数×$37.60 を、 保証⾦として⽀払うことが求められる • CA⽅式(⼆段階) • プライマリステージ、セカンダリステージ、アサインメントステージの3段階で実施 - プライマリステージではラウンド内⼊札ありのクロックオークションで、各⼊札者が落札する周波数帯の量を決定する - プライマリステージではまず3.7GHz帯の⼊札を⾏い、終了後に3.4GHz帯の割当てを⾏う(アクティビティポイントは継続され、3.7 GHzで 割り当てられたブロック数量分のポイントは3.4 GHz帯の⼊札時には差し引かれる) - セカンダリステージで配分されなかった残余ブロックが、公開型の競り上げ⽅式(EOO※)で配分される - アサインメントステージでは、プライマリ/セカンダリステージで割り当てられたブロックへの特定周波数の割り当てを⾏う オークション⽅式 最低落札価格 (初回ラウンド価格) • (3.4GHz帯) 0.06豪ドル/MHz/⼈⼝に設定 (残余ブロックは⼀律0.03豪ドル) • (3.7GHz帯) 0.16豪ドル/MHz/⼈⼝に設定 競争促進措置 • 周波数キャップとして、メトロポリタン地域の割当上限は140MHz、そのほかの地域の割当上限は160 MHzに設定 • 割当上限は、3.4〜3.8GHzの周波数帯にわたって適⽤ カバレッジ義務 ー PwC ※English Open Outcryの略。伝統的なオークション⽅式であり、誰がいくら⼊札したのかを公開した形で順次競り上げていく。周波数ブロックは順番にオークションにかけられる。 39 Appendix 最近の諸外国における周波数オークションの設計例 • オーストラリア・2021年26 GHz帯オークションの概要は以下のとおり。 オーストラリア・2021年 26 GHz帯オークション 項目 実施時期 対象となる帯域・ ⼊札単位幅 免許単位 保証⾦の設定 概要 • 2021年4⽉12⽇ • 26 GHz帯:(25.1-27.5 GHz) 200 MHz×12ブロック×24地域(2,400 MHz) 100 MHz×24ブロック×3地域(2,400 MHz) ※3地域はグレーターパース、ホバート、マーガレットリバー。それぞれLower BandとUpper Bandに分割 • 免許の期間:オークションの結果公表から12週間後、⼜は免許付与⽇のいずれか遅い⽇から起算して、15年と12週間後 • 免許の単位:地域単位(27地域) • 各⼊札参加者は⾃らの需要に応じたアクティビティルールに係るアクティビティポイントを得るため、⾃らがが⼊札しようとする周波数ブロック× 最低落札価格の合計額の10%の⾦額を、保証⾦として⽀払うことが求められる • 拡張型同時複数ラウンド競り上げオークション(ESMRA)オークション • プライマリステージ オークション⽅式 最低落札価格 (初回ラウンド価格) 競争促進措置 カバレッジ義務 PwC 各⼊札者が獲得する周波数ブロックを決定するステージ。各⼊札者は、⼊札開始価格からクロック価格までの任意の価格で、ブロックに対す る需要を特定。また、⾮経済的な周波数量の落札を防ぐため、⼊札者は、⼊札前に最低周波数要求(MSR)を表明し、MSRを下回る量 での周波数ブロックの獲得を回避することが可能 • セカンダリーステージ プライマリステージで割り当てられなかった周波数帯がある場合に実施 • アサインメントステージ 獲得した周波数ブロックの周波数帯域内での位置を決める。価格の決定には第2価格⽅式を⽤いる • グレーターパース、ホバート、マーガレットリバーのUpper Band(27.0-27.5 GHz) :0.003豪ドル/MHz/⼈⼝ • グレーターパース、ホバート、マーガレットリバーのLower Band及びその他の地域:0.004豪ドル/MHz/⼈⼝ ※いずれも1ブロックあたり • 26 GHz帯については各エリアで1 GHzを超える周波数を取得できないこととする周波数キャップを設定 • 規定なし 40 Appendix 最近の諸外国における周波数オークションの設計例 • 韓国・2018年 3.5 GHz/28 GHz帯オークションの概要は以下のとおり。 韓国・2018年 3.5 GHz/28 GHz帯オークション 項目 実施時期 対象となる帯域・ ⼊札単位幅 免許単位 保証⾦の設定 オークション⽅式 最低落札価格 (初回ラウンド価格) 競争促進措置 概要 • 2018年6⽉15⽇・6⽉18⽇ • 3.5 GHz帯(3,420-3,700 MHz):10 MHz×28ブロック(280 MHz) • 28 GHz帯(26.5-28.9 GHz): 100 MHz×24ブロック(2,400 MHz) • 免許の期間:3.5 GHz帯は10年、28 GHz帯は5年 • 免許の単位:全国 • 各帯域ごとに以下の式により算出した保証⾦の⾦額を納付することが求められる - (1MHz換算した最低落札価格× 割当て申請帯域幅) × 0.1 • • • • • CA⽅式(⼆段階) 連続した広帯域の周波数を確保するため、オークションは2段階に分けて実施 第1段階ではクロック⽅式により、⼊札参加者に割り当てる周波数量を決定 50ラウンドまでオークションが終了していない場合は、追加のラウンドを1回のみ実施 第2段階では封印⼊札⽅式により、獲得する周波数帯域を特定して割当てを⾏う • 3.5 GHz帯:948億ウォン/ブロック(全28ブロック) • 28 GHz帯 :259億ウォン/ブロック(全24ブロック) • 周波数キャップとして、3.5 GHz帯:100 MHz、28 GHz帯:1,000 MHzの獲得上限を設定 • 最⼤50ラウンドまでとなるようラウンド回数の上限を設定 • 卸売提供義務事業者に指定された携帯事業者(SKテレコム)は、申請のあったMVNOに対して、適当な対価で必要なネットワーク設備を 利⽤できるようしなければならない。 カバレッジ義務 • 3.5 GHz帯については、光中継器、RF中継器、スモールセルを含む5G基地局15万局について、3年以内に15%、5年以内に30%設置 • 28 GHz帯については、開設申告した基地局に設置された機器10万台について、3年間で15%設置 • これらの義務が履⾏できない場合には、周波数免許の取り消し、または免許期間の短縮などの制裁措置がある PwC 41 Thank you © 2025 PwC Consulting LLC. 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This content is for general information purposes only, and should not be used as a substitute for consultation with professional advisors. pwc.com PwC 参考資料8 作業班資料2-1 第1回会合におけるご質問へのご回答 PwCコンサルティング合同会社 1.諸外国における周波数オークションの事例 – 1枠を対象に周波数オークションを実施した事例 • 2014年に実施された、アメリカの1900 MHz帯オークションでは、1枠の周波数ブロックを対象に周波数オークションが実施された。 (なお、176の地域単位での実施。) • 1枠のみを単独で先行して割り当てることとした理由として、早期の帯域の逼迫緩和が挙げられている。 アメリカ・1900MHz帯オークション(2014年) 項⽬ 実施時期 対象帯域・⼊札単位幅 免許単位 オークション⽅式 最低落札価格 (初回ラウンド価格) 概要 • 2014年1⽉22⽇-2⽉27⽇ • 1900 MHz帯 (1,915-1,920/1,995-2,000 MHz) : 2×5 MHz ×176エリア (10 MHz) • 免許期間︓10年間 • 免許単位 : 176エリア (Economic Area) • SMRA⽅式 • 0.50 ドル/MHz/⼈⼝ 競争促進措置 • ⼊札クレジット (⼩規模事業者等は過去3年間の平均売上⾼に応じて、落札価格の割引申請が可能) カバレッジ義務 • 4年以内に⼈⼝カバー率40%以上、10年以内に75%以上 オークション結果 • ⼊札者数:23社/落札者数:1社 (American H Block Wireless(DISH)) • 落札総額:15億6,400万ドル 【オークション⽅式の採⽤理由】 • SMRA⽅式の採⽤理由として、過去の周波数オークションにおける実績を踏まえ、 (パッケージ⼊札⽅式を⽤いなくても)適切にエリアを集約 し、⼊札者が⾃⾝のビジネスプランに応じて望ましい地理的なカバーエリアを実現する機会を提供できる、旨が⾔及されている。 備考 PwC 【1ブロックのみのオークション実施に⾄った理由】 • 以下、報道ベースではあるが、後続で予定される別のオークションと⼀体で実施すべきとの事業者意⾒に対して、Hブロックは上り・下りが対に なった帯域であること、現在政府機関が使⽤していないこと、などから、FCCは早期にオークションを実施することがデータ通信⽤帯域の逼迫 緩和等に寄与すると判断した、とされている。 (参考:https://wirelesswire.jp/2013/09/43394/) 参考文献:「AUCTION OF H BLOCK LICENSES IN THE 1915 1920 MHz and 1995 2000 MHz BANDS; COMMENT SOUGHT ON COMPETITIVE BIDDING PROCEDURES FOR AUCTION 96」 (FCC, 2013) 2 2.諸外国における周波数オークションの事例 – 同帯域で全国枠と地域枠を設けた事例 • 2008年に実施された、アメリカの700 MHz帯オークションでは、全国単位/大規模な地域単位に設定された周波数ブロックと、小規 模な地域単位に設定された周波数ブロックが、いずれも700 MHz帯の中で設定されている。 アメリカ・700MHz帯オークション(2008年) 項⽬ 概要 実施時期 対象帯域・ ⼊札単位幅 免許単位 オークション⽅式 最低落札価格 • • • • • • 2008年1⽉24⽇-3⽉18⽇ 700 MHz帯(698-806 MHz) - A (698-704/728-734 MHz) 2×6 MHz (12 MHz) ×176エリア - B (704-710/734-740 MHz) 2×6 MHz (12 MHz) ×734エリア - C (746-757/776-787 MHz) 2×11 MHz (22 MHz) ×12エリア - D (758-763/788-793 MHz) 2×5 MHz (10 MHz) ×全国エリア - E (722-728) 1×6 MHz (6 MHz) ×176エリア 免許期間︓10年間 / 免許単位 :各ブロックごとに設定 SMRA⽅式を採⽤し、A〜Eまでの各ブロックに対して同時に⼊札を⾏うことが可能(次ページ参照) なお、Cブロックは12の個別エリアへの⼊札に変え、⽶国50州パッケージ、⼤⻄洋パッケージ、太平洋パッケージのいずれかに⼊札することも可能 Aブロック︓18億7,380万ドル ,Bブロック︓13億4,426万ドル ,Cブロック︓46億3,785万ドル ,Dブロック︓13億3,000万ドル , Eブロック︓9億3,690万ドル (※各ブロックの⼊札額の合計がこれらの額に満たない場合は割り当てを⾏わないとする「総合リザーブ価格」として設定されている) 競争促進措置 • ⼊札クレジット (⼩規模事業者等は過去3年間の平均売上⾼に応じて、落札価格の割引申請が可能) カバレッジ義務 • A~Eのブロック別に、達成が必要な⼈⼝カバー率等の要件を設定 オークション結果 備考 PwC • ⼊札者数:214社/落札者数:101 • 落札総額:191億2,037万8,000ドル(※⼊札クレジット適⽤後:189億5,758万2,150ドル) (※主要な落札事業者) Verizon:93億6,316万ドル Frontier Wireless:7億1,187万1千ドル AT&T:66億3,665万8千ドル Qualcomm:5億5,814万2千ドル 等 【各ブロックのエリア設定の考え⽅について】 • FCCのエリア設定の基本的な考え⽅として、多様な⼊札希望者やサービスプロバイダーのニーズを満たすため、全国単位や⼤⼩それぞれの地域単位、及 びその組み合わせによりエリア設定を⾏っている旨が⾔及されている。 • Cブロックについては、エリアをまとめたパッケージでの⼊札を可能にすることにより、全国的な事業展開を⽬指す事業者や、全国的な事業展開でしか得ら れない規模の経済を事業計画に必要とする事業者の参⼊を容易にすることを⽬的としている。 • 全国エリアのDブロックは、落札者に対して、商業利⽤ユーザーと警察や消防などの公共安全機関が共有する全国規模の無線ネットワークを構築すること が義務付けられている。 参考文献:「NOTICE OF PROPOSED RULE MAKING, FOURTH FURTHER NOTICE OF PROPOSED RULE MAKING, AND SECOND FURTHER NOTICE OF PROPOSED RULE MAKING」(FCC, 2006) 「AUCTION OF 700 MHz BAND LICENSES SCHEDULED FOR JANUARY 16, 2008 COMMENT SOUGHT ON COMPETITIVE BIDDING PROCEDURES FOR AUCTION 73」(FCC, 2007) 3 1.諸外国における周波数オークションの事例 – 同帯域で全国枠と地域枠を設けた事例 • 以下は、700MHz帯オークションにおける第1ラウンドの入札結果を示した画面である。全国規模のブロック(C・Dブロック)及び地域 単位のブロック(A・B・Eブロック)の両方が同一ラウンドで入札対象となっている。 • またCブロックについては、12の各ブロックと併せて、米国50州等のパッケージも入札の選択肢として示されている。 アメリカ・700MHz帯オークション(2008年)の進み⽅ 出典: https://auctionbidding.fcc.gov/auction/index.htm?CFID=6846992&CFTOKEN=14714408&jsessionid=2CQsyHvLYg27w2vgXlKvT0K8tJ2W4Y5xByGJ37YTDbJRP4V2pXJ4!-103928542!NONE!1753706475596 PwC 4 参考資料9 作業班資料2-3 諸外国におけるオークション事例等の紹介 ~競り上げ方式等のオークションの詳細設計~ 2025/8/6 モビリティ・通信事業本部 目次 用語の定義 3 調査対象としたオークション 4 SMRA方式とCA方式の競り上げイメージ 5 個別論点に関する諸外国動向 6 各ラウンドにおける競り上げ幅 6 オークション中の落札の撤回の可否及び制限並びにペナルティ 9 積極的な入札行動を促すための措置(活動ルール) 11 談合等の競争阻害的な行動を抑止するためのルール 13 参考資料 Copyright © Mitsubishi Research Institute 15 用語の定義 用語の定義について ⽤語(和⽂) 原語(英⽂) 定義 全体 CA⽅式 SMRA⽅式 活動 ロット ⽶︓block 英︓lot 独︓block 豪︓lot オークションの対象となる財の単位。例えば10MHz幅の周波数帯等。 開始価格 ⽶︓start-of-round price 英︓opening price 豪︓starting price CA⽅式において、各ラウンド開始時点における価格のこと。前ラウンドの公⽰価格に⼀定の増分を加える等 により設定される。 クロック価格 ⽶︓clock price 英︓clock price 豪︓clock price, specified price CA⽅式において、各ラウンドで管理者が⼊札者に提⽰する単⼀価格。⼊札者はこの価格でロットに対して 需要を申告する。ラウンドが進むごとに価格は段階的に上昇する。 公⽰価格 英︓posted price 豪︓posted price 価格増分(率/幅) ⽶︓clock price increments 英︓price increments we will use between rounds 豪︓bid increment percentage 有効な⼊札額 ⽶︓acceptable bid amount 独︓valid bid 最低⼊札額 ⽶︓minimum acceptable bid amount 英︓round price 独︓the minimum valid bid 暫定落札額 ⽶︓provisionally winning bid amount 英︓base price 独︓current highest bid ⼊札額刻み幅 ⽶︓additional bid increment percentage SMRA⽅式で使⽤される、選択可能な⼊札額の刻み幅を指す。⾦額ベース(絶対額)またはパーセン テージベースで設定され、有効な⼊札額の選択肢群を定義する。 最低⼊札額増分 (率/幅) ⽶︓minimum acceptable bid amount (the additional percentage) 英︓price increments we will use between rounds 独︓minimum bid increment SMRA⽅式において、各ラウンドで既存の暫定落札額を上回るために最低限必要な上乗せ額または上乗 せ率。この増分は通常、主催者(オークショニア)により定められ、次ラウンドで有効な⼊札額の下限を形成 する。 割合(%)の場合は「最低⼊札額増分率」、⾦額の場合は「最低⼊札額増分幅」とする。 総⼊札ポイント ⽶︓eligibility、bidding eligibility 英︓eligibility limit 独︓bidding entitlements 豪︓eligibility point ⼊札者に割り当てられる⼊札⾏動の上限を⽰すポイント。保証⾦や事前の申告に基づき与えられ、ラウンド ごとに「何ロットまで⼊札できるか」を規定する。⼀定数以上の積極的⼊札を維持しないと、次ラウンドで減少 する仕組みが組み込まれていることが多い。 ⼊札ポイント ⽶︓bidding units 英︓eligibility point 独︓lot rating 豪︓lot rating 各ロットが持つポイントの重みづけ(評価値)。総⼊札ポイントと組み合わせることで、⼊札者が⼊札できる ロット数と種類を制限する指標として⽤いられる。より⾼価値なロットは、より多くの⼊札ポイントを消費する。 CA⽅式において、各ラウンド終了時点における価格のこと。オークション終了時点での公⽰価格が落札価格 となる。需要と供給の⼤⼩関係や⼊札額に基づき、開始価格以上、クロック価格以下の価格に設定される。 CA⽅式において、ラウンド間におけるクロック価格の上昇幅。割合(%)の場合は「価格増分率」、⾦額の 場合は「価格増分幅」とする。ただし、定義は制度によって異なるため詳細は後述する。 SMRA(同時複数ラウンド競り上げオークション)⽅式において、⼊札者が選択可能な価格の選択肢群。 各ラウンドであらかじめ定義された刻み幅に基づき、⼊札者は提⽰された選択肢の中から⼊札額を選ぶ。 SMRA⽅式において、あるロットに対して有効とされる最低限の⼊札額。この価格以上でなければ⼊札は認 められず、それ未満の⼊札は無効となる。 SMRA⽅式でラウンド終了時点において、各ロットごとに最も⾼額かつ有効な⼊札額。そのラウンドにおける 仮の落札額であり、次ラウンドでより⾼い⼊札があれば更新される。 3 Copyright © Mitsubishi Research Institute 個別論点に関する諸外国動向 諸外国におけるオークション方式の近年の採用事例 国 ⽶ 英 年・帯域 形式 財の定義 ロット数 詳細 地域数 2022年・ 3.45 GHz帯 CA (2段階) 10(各10MHz幅) 406(PEA) 2019年・ 28 GHz帯 SMRA (1段階) 2(各425MHz幅) 1,536(郡) • 標準的なSMRA⽅式で実施。 2025年・ 26 GHz/ 40 GHz 帯 CA (2段階) 計27(各200MHz幅) 26GHz帯Lower︓5 26GHz帯Upper︓7 40GHz帯︓15 • • クロック⽅式によるプリンシパルステージと1回封印⼊札によるアサインメントステージにより構成 アサインメントステージは3ラウンドに分けて実施される。第1ラウンドは26 GHz帯 Lowerおよび40 GHz帯の割当を決定し、第2ラウンドは26 GHz帯 Upperの割当を決定する。第3ラウンドは必要 に応じて最終的な26 GHz帯の割当を決定するために⾏われる。各ラウンドは、第2位価格を⽤いた 封印⼊札形式で⾏われる • プリンシパルステージ(周波数量の決定のための⼊札)とアサインメントステージ(特定の周波数位置の 決定のための⼊札)を分けて2段階で実施。 • ⽐較審査⽅式+オークション⽅式。オークション⽅式は、クロック⽅式によるメインオークションと、位置 決めのポジショニングオークションに分かれている。 ⽐較審査⽅式による⼀律割当て段階は、特定の追加的義務に係るコミットメントを表明した事業者 への50 MHzロットの⼀律割当てを⾏うもの。 1(⾼密度地域) 2021年・ 計34 700MHz/ SMRA 700MHz帯︓6(各2x5MHz幅) 1(全国) 3.6-3.8GHz (2段階) 700MHz帯︓4(各5MHz幅) 3.6GHz帯︓24(各5MHz幅) 帯 2020年・ ⽐較審査+CA 1(全国) 仏 3.4-3.8 GHz (2段階) 31(各10MHz幅) 帯 独 豪 韓 クロックフェーズ及びアサインメントフェーズに分かれている。 全ての⼊札単位となる地域(PEA)について同時並⾏でクロックフェーズを実施。 アサイメントフェーズにおいては⼊札単位地域間の落札する周波数位置の連続性にも配慮されている。 • • • • 2019年・ 2 GHz帯/ 3.6 GHz帯 SMRA (2段階) 2023年・ 3.4 GHz/ 3.7 GHz帯 計41 2GHz帯︓12(各2x5MHz幅) 1(全国) 3.6GHz帯︓1(20MHz幅) 3.6GHz帯︓28(各10MHz幅) CA (2段階) 5〜13(各5MHz幅) 10〜20(各10MHz幅) 3.4GHz帯︓34 3.7GHz帯︓20 2021年・ 26 GHz帯 ESMRA (2段階) 最⼤24 24地域では12(各200MHz幅) 3地域では24(各100MHz幅) 27 2017年・ 700MHz帯 2018年・ 3.5 GHz /28 GHz帯 CA (1段階) 2(2x10MHz幅、2x5MHz幅) 1(全国) • 標準的なCA⽅式で実施。 CA (2段階) 計52 3.5GHz帯︓28(各10MHz幅) 1(全国) 28GHz帯︓24(各100MHz幅) • • • 第1ステージと第2ステージ(ポジショニングステージ)に分かれている。 3.5 GHz帯のオークションと28 GHz帯のオークションをそれぞれ並⾏して実施。 第1ステージについては、50ラウンドまでオークションが終了していない場合、追加ラウンドを1回実施す る。 Copyright © Mitsubishi Research Institute • • 第1オークションステージ、第2オークションステージに分かれている。 第2オークションステージは、第1オークションステージの終了時に⼀部または全部の周波数ロットが落 札されなかった場合にのみ、それらの⼀部または全部を提供する形で実施されうる。 • ラウンド内⼊札ありのクロックオークションで、各⼊札者が落札する周波数帯の量を決定するプライマリ ステージ、プライマリステージで配分されなかった残余ロットを公開型の競り上げ⽅式(EOO)で配分す るセカンダリーステージ、⼀次および⼆次ステージで割り当てられたロットへの特定周波数の割り当てを ⾏う割当てステージにより構成される。 ESMRAとは、「Enhanced Simultaneous Multi-Round Ascending」の略である。 第1ステージ、第2ステージ、アサインメントステージに分かれており、第1ステージは、地域ごとの周波数 汎⽤的なロットを提供するクロック・オークション、第2ステージは、第1ステージで割り当てられなかった 周波数を単⼀ロット単位で販売する。 • • 4 SMRA方式とCA方式の競り上げイメージ SMRA方式とCA方式の競り上げイメージ 第1ラウンド 第2ラウンド  【終了条件】暫定落札者以外の入札者がいない場合、 オークションを終了。当該暫定落札者が落札者。 SMRA方式 暫定落札額 入札者Aの入札額 入札者Bの入札額 最低入札額 暫定落札額 入札者Bの入札額 入札者Aの入札額 1枠を 想定 第3ラウンド(終了)  入札者は最低落札額以上の価格を指定して入札※1 。  入札者は最低入札額以上の価格を指定して入札。  最も高い価格を入札した者が暫定落札者となる。  最も高い価格を入札した者が暫定落札者となる。 ※1:価格の指定方法には、「任意の数値を入力」または「選択肢から  暫定落札者の地位は入札せずとも維持される。 選択」が存在し、本イメージでは後者を表現している。  【継続条件】暫定落札者以外の入札者が入札した場 合、オークションを継続。 最低落札額 入札者A (予め当局が設定) (暫定落札額に 一定率上乗せ) 入札者B 暫定落札者 前ラウンドの 暫定落札額 入札者A 入札者B (前ラウンド暫定落札者のため 入札しないことを選択) 暫定落札者 第2ラウンド  入札者は、当局が設定したクロック価格に対して 入札の有無を選択するか、開始価格とクロック価 格の間の価格(中間価格)を指定して入札する。  中間価格で入札した入札者は次ラウンド以降の入 札に参加できない。  【継続条件】クロック価格での入札者が複数いた場 合、オークションを継続。 CA方式 第1ラウンド  入札者は、当局が設定したクロック価格に対して 入札の有無を選択する。 入札者A 落札者 入札者B (入札しない) 第3ラウンド(終了)  中間価格で入札した入札者は次ラウンド以降の入札 に参加できない。  【終了条件】①「クロック価格での入札者が1者の場合」、 または②「クロック価格での入札者がおらず中間価格 での入札者がいた場合」、オークションを終了※2 。 前者(①)の場合、クロック価格での入札者が落札者。 後者(②)の場合、最高額での入札者が落札者 。 終了条件①の例 クロック価格 クロック価格 (開始価格に 一定率上乗せ) クロック価格 公示価格 (予め当局が設定) 開始価格 (予め当局が設定) 1枠を 想定 終了条件②の例 公示価格 開始価格 開始価格 (前ラウンドの クロック価格) 入札者A 入札者B 入札者A 入札者B (入札する) (入札する) (入札する) (入札する) 入札者A 入札者B 入札者A (クロック価格で (中間価格で 入札する) 入札する) 落札者 落札者 ※2:一切の入札がない場合もオークションは終了する。その場合、前ラウンドに おいてクロック価格で入札した入札者から擬似乱数により落札者を決定する。 5 Copyright © Mitsubishi Research Institute 入札者B (中間価格で (中間価格で 入札する) 入札する) 個別論点に関する諸外国動向 各ラウンドにおける競り上げ幅|サマリ(SMRA方式)  SMRA方式を採用する諸外国オークションでは、いずれの国も各ラウンドで最低入札額を設定。  いずれの国も、各ラウンドの最低入札額は前ラウンドの暫定落札額に一定率を乗じた値としている。 (当該一定率は国によって異なるが、おおむね2~20%を採用している)  米・独では、入札額の端数を用いた入札者間のコミュニケーションを防ぐため、入札者が入札する金 額について選択制を採用している。(当局が設定した選択肢から入札者が入札金額を選択する方式) 競り上げ幅のイメージ(SMRA方式) 最低入札額 入札者が入札可能な金額 暫定落札額 他の入札者が入札した金額 諸外国オークションにおける増分率の一覧(SMRA方式) 入札する金額について 選択制を採用する国も存在 国 オークション名 増分率の範囲 増分率の決定⽅法 ⽶ 2019年・28 GHz帯 10-20% 計算式に基づき機械的に決定 英 2021年・700MHz/ 3.6-3.8GHz帯 2-20% 当局の裁量で任意に決定 独 2019年・2 GHz帯/ 3.6 GHz帯 2-10% 10%から開始し、当局の裁量で 2%または5%に引き下げ可能 諸外国オークションにおける選択制入札額 米・2019年・28 GHz帯 →5%刻みで等間隔に設定 最低入札額XN ×α[%] 暫定落札額YN-1 最低入札額XN-1 入札額 入札額 第Nラウンドの最低落札額は、 第N-1ラウンドの暫定落札額に 一定率を乗じた値 独・2019年・2 GHz帯/3.6 GHz帯 →幅広い桁数で設定 5 2 1 第N-1ラウンド 第Nラウンド 最低入札額 最低入札額の5% 選択可能な入札額は最大9個 Copyright © Mitsubishi Research Institute 6 最低入札額 +5万 +50万 +5百万 +5千万 +2万 +20万 +2百万 +2千万 +1万 +10万 +1百万 +1千万 +1億 万€ 十万€ 百万€ 千万€ 億€ 選択可能な入札額は14個 桁 個別論点に関する諸外国動向 各ラウンドにおける競り上げ幅|サマリ(CA方式)  CA方式を採用する諸外国オークションでは、各ラウンドで開始価格またはクロック価格を設定。  仏ではクロック価格を設定(入札者はクロック価格における需要量を入札)。いずれの国もクロック 価格は前ラウンドのクロック価格に一定率を乗じた値としている。  米・英・豪・韓では開始価格とクロック価格を設定(入札者は開始価格とクロック価格の間の価格に おける需要量を入札)。開始価格は最大で前ラウンドのクロック価格と一致し、今ラウンドのクロック 価格は今ラウンドの開始価格に一定率を乗じた値としている。  当該一定率は国によって異なるが、おおむね1~20%を採用している。 競り上げ幅のイメージ(CA方式) 諸外国オークションにおける増分率の一覧(CA方式) 開始価格 国 クロック価格 入札者が入札可能な金額 クロック価格CN 第Nラウンドのクロック価格は、 ×α[%] 第N-1ラウンドのクロック価格に 一定率を乗じた値 ×α[%] 一致 開始価格SN =クロック価格CN-1 第Nラウンドのクロック価格は、 第Nラウンドの開始価格に 一定率を乗じた値 開始価格SN-1 第N-1ラウンド 増分率の決定⽅法 英 2025年・26 GHz/40 GHz 帯 5の倍数% 当局の裁量で5の倍数%(5%、 10%、15%、…)に設定 仏 2020年・3.4-3.8 GHz帯 100万〜2000 万ユーロ 当局の裁量で増分幅を100万 〜2000万ユーロに設定 各ラウンドで開始価格とクロック価格を設定 【米・英・豪・韓】 ※需要>供給かつ公示価格=クロック価格の場合 クロック価格CN 増分率※の範囲 各ラウンドでクロック価格を設定 【仏】 クロック価格CN-1 オークション名 ⽶ 2022年・3.45 GHz帯 5-20% 10%から開始し、当局の裁量で 5-20%に変更可能 豪 2023年・3.4 GHz/3.7 GHz帯 2021年・26 GHz帯 ⾮開⽰ 当局の裁量で設定 韓 2018年・3.5 GHz/28 GHz帯 1%以内 当局の裁量で設定 ※仏のみ増分率(相対値)ではなく増分幅(絶対値)を指定 第Nラウンド 7 Copyright © Mitsubishi Research Institute 個別論点に関する諸外国動向 各ラウンドにおける競り上げ幅|諸外国動向 国 オークション名 形式 概要 概要 クロック価格は開始価格に特定の価格増分率を上乗せして計算する。 最初の価格増分率は10%に設定し、ラウンドの継続に伴い、5%から20% の範囲内で管理者の裁量において調整する。 • 予め開⽰された計算式に基づき、前ラウンドの暫定落札額から10%-20% 引き上げられる。 ⼊札者は、最低⼊札額を含む最⼤9つの選択肢から⼊札額を選択する。 • ラウンド間のクロック価格の価格増分率は5%の倍数で管理者が定める。 2022年・ 3.45 GHz帯オークション CA (2段階) クロック価格の価格増分率︓5%-20% 価格増分幅の上限あり • • 2019年・28 GHz帯オークション SMRA (1段階) 最低⼊札額の増分率︓10%-20% 価格増分幅の上限あり • 2025年・26 GHz/40 GHz 帯オー クション CA (2段階) クロック価格の価格増分率︓5%刻みで決定 価格増分幅の上限あり 2021年・700MHz/ 3.6-3.8GHz帯オークション SMRA (2段階) 最低⼊札額の価格増分率︓2-20% 価格増分幅の上限あり • 前ラウンドの暫定落札額から次ラウンドの最低⼊札額への価格増分率は 2%以上20%以下の範囲で管理者が定める。 仏 2020年・3.4-3.8 GHz帯 オークション ⽐較審査+CA (2段階) クロック価格の価格増分幅︓ 100万-2000万ユーロ • ラウンド間のクロック価格の価格増分幅は100 万ユーロから 2000 万 ユーロ の間で管理者の裁量により設定する。(最低⼊札額は7000万ユーロ) 2019年・2 GHz帯/ 3.6 GHz帯オークション SMRA (2段階) • 独 最低⼊札額の価格増分率︓10% 前ラウンドの暫定落札額から次ラウンドの最低⼊札額への価格増分率は、 最初は10%に設定する。ラウンドの継続に伴い、管理者の裁量により5%ま たは2%に引き下げることが出来る。 ⼊札者は、最低⼊札額を含む14個の選択肢から⼊札額を選択する。 2023年・3.4 GHz/3.7 GHz帯 オークション CA (2段階) クロック価格の価格増分率︓当局が指定 2021年・26 GHz帯オークション ESMRA (2段階) クロック価格の価格増分率︓当局が指定 2017年・Unsold700MHz帯オーク ション CA (1段階) クロック価格の価格増分率︓当局が指定 2018年・3.5 GHz/28 GHz帯オー クション CA (2段階) クロック価格の価格増分率︓1%以内 ⽶ 英 豪 韓 • 出所)各国政府資料より三菱総合研究所作成 Copyright © Mitsubishi Research Institute 8 • クロック価格は、前ラウンドのクロック価格(第1ラウンドであれば開始価格) に管理者が指定する価格増分率を上乗せした値を⽤いる。 • 開始価格は前ラウンドのクロック価格とし、 クロック価格は現ラウンドの開始価格に価格増分率を上乗せした価格とする。 価格増分率はラウンドごとに1%以内の値として管理者が定める。 • 個別論点に関する諸外国動向 オークション中の落札の撤回等の可否及び制限並びにペナルティ|サマリ  SMRA方式においては、暫定落札者の地位を放棄する「撤回」を認める事例が存在する。  撤回を可とする国は、いずれも、撤回した暫定落札額と最終的な落札額との差額を「撤回金」として 支払う制度を導入している(米・独)。加えて、撤回の回数を制限している国もある(米)。  CA方式においては、類似する制度として「需要量の減少」がある。 ロットの総需要量が過剰である場合に限り需要量の減少を認める事例が存在する。 落札撤回のイメージ(SMRA方式、一位価格方式の場合) 諸外国オークションにおける落札の撤回等 SMRA方式 入札額 入札者A 100 入札者B 140 入札者C 120 撤回可能 →暫定落札 入札者Bが撤回した場合 入札額 入札者A (該当する諸外国オークションの例) 米・2019年・28 GHz帯 独・2019年・2 GHz帯/3.6 GHz帯 100 入札者B 撤回 →撤回金支払の可能性 入札者C 120 →暫定落札に繰上げ 撤回禁止 そのままオークションが 終了した場合 【設定の経緯】  価格誘導行為や周波数の売れ残りの助長、オー クション設計の複雑さ増大。(英) (該当する諸外国オークションの例) 英・2021年・700MHz/3.6-3.8GHz帯 支払額 入札者A 【制限並びにペナルティ】  撤回した暫定落札額と最終的な落札額との差額 を「撤回金」として支払う制度を導入。  米国では撤回の回数を制限。 【設定の経緯】  連続したロットの獲得や代替戦略を実現。(米)  複数ロット間の入札の柔軟な切り替えを可能と し、連続した帯域を獲得しやすくする。(独) CA方式 支払いなし 入札者B 撤回金20(=撤回時の入札額140-落札額120)を支払う 入札者C 落札額120を支払う 需要量の 減少 【制限並びにペナルティ】  ロットの総需要量が過剰である場合のみ需要量 の減少が認められる。(米・英・豪・韓) (該当する諸外国オークションの例) 米・2022年・3.45 GHz帯 豪・2023年・3.4 GHz/3.7 GHz帯 豪・2021年・26 GHz帯 9 Copyright © Mitsubishi Research Institute 個別論点に関する諸外国動向 オークション中の落札の撤回等の可否及び制限並びにペナルティ|諸外国動向 国 オークション名 形式 概要 詳細 • ⼊札者は各ロットに対する需要量を⼊札する。供給数を下回るような需要量の減少は認めら れず、総需要量が過剰である場合に限って認められる。 ラウンド終了後の⼊札取り消しは⼀切認められない。クロックオークション形式では、⼀時的な 落札候補という概念が存在しないため、SMRAで使われる⼊札撤回のルールは適⽤されない。 2022年・ 3.45 GHz帯オークション CA (2段階) 需要量の減少 2019年・28 GHz帯オークション SMRA (1段階) 撤回可能(ただし2回まで) ⽀払い可能性あり 2025年・26 GHz/40 GHz 帯オーク ション CA (2段階) 需要量の減少 • • ⼊札者は需要量の維持または減少または増加を⼊札することが出来る。 ただし需要量を減少する⼊札は、需要超過を維持する場合にのみ適⽤される。 2021年・700MHz/ 3.6-3.8GHz帯オークション SMRA (2段階) 撤回禁⽌ • • 仏 2020年・3.4-3.8 GHz帯 オークション ⽐較審査+ CA (2段階) 本オークションでは撤回のデメリットは撤回のメリットを上回るため、撤回を認めない。 具体的には、撤回を許可すると、価格誘導⾏為の助⻑や撤回による周波数の売れ残りなど、 効率性が低下するリスクがある。 需要量の減少 • ⼊札者は需要量の維持または減少を⼊札することが出来る。 独 2019年・2 GHz帯/ 3.6 GHz帯オークション SMRA (2段階) 撤回可能(回数制限なし) ⽀払いの可能性あり • • ⼊札者は、⾃⾝の暫定落札を撤回することができる。撤回回数に上限はない。 ただし、撤回制度は価格つり上げ等の戦略的・悪意のある⾏動を引き起こす可能性があるた め、後続ラウンドで当該ロットに対して⼊札がない場合は撤回した⼊札額を⽀払う義務を負う。 2023年・3.4 GHz/3.7 GHz帯オーク ション CA (2段階) 需要量の減少 • • ⼊札者による⼊札には拘束⼒があり、撤回することはできない。 ロットの総需要量が過剰になった場合にのみ需要量を減らすことができる。 2021年・26 GHz帯オークション ESMRA (2段階) 需要量の減少 • • ⼊札者による⼊札には拘束⼒があり、撤回することはできない。 ロットの総需要量が過剰になった場合にのみ需要量を減らすことができる。 2017年・Unsold700MHz帯オークショ ン CA (1段階) 需要量の減少 • ⼊札者は需要量の維持または減少を⼊札することが出来る。 2018年・3.5 GHz/28 GHz帯オーク ション CA (2段階) 需要量の減少 • ⼊札者は各ロットに対する需要量を⼊札する。供給数を下回るような需要量の減少は認めら れず、総需要量が過剰である場合に限って認められる。 • ⽶ 英 豪 韓 出所)各国政府資料より三菱総合研究所作成 Copyright © Mitsubishi Research Institute 10 • • • オークション期間中、各⼊札者が暫定落札を撤回できるのは2ラウンドまでとする。 ただし、オークション中に暫定落札を撤回した場合、その⼊札者は撤回した⼊札額と最終的 な落札の⼊札額との差額を⽀払う義務を負う。 ⼊札の撤回は、⼊札者による連続したロットの獲得やバックアップ戦略のために有⽤な⼿段と なる。⼀⽅で、不誠実な⼊札の助⻑や、望ましくない戦略的⼊札の可能性が⾼まる。 個別論点に関する諸外国動向 積極的な入札行動を促すための措置(活動ルール) |サマリ  いずれの国も、積極的な入札行動を促すための措置(活動ルール)を講じている。  特に入札者が希望数量よりも入札数を控える様子見を抑止するため、 「①入札ポイント制」または①を簡素化した「②増加入札の禁止」が採用されている。  各財に設定する入札ポイントは、地域単位で割当てる場合は各地域の人口と帯域幅の積に比例し、 (米・豪)、全国単位で割当てる場合は帯域幅に比例する(英・独)。 入札ポイント制のイメージ(米・2019年・28GHzを例に) 増加入札の禁止のイメージ  各入札者には保証金額や申告に基づき入札ポイントを付与。  各財には入札ポイントが設定されており、入札者は自身が保有する 入札ポイントを超えない範囲で財に入札可能。  入札者が入札した財の入札ポイントの合計が一定の値(活動要件) を超えない場合、入札者は入札ポイントを一部失う。  入札ロット数を増加させることを認めないルール。  入札者は割当を希望するロット数またはそれを超える入札 を行うよう動機づけられる。 入札ロット数 維持→ ※「p」は入札ポイントを表す単位とする。 申請時 $4,000 第1ラウンド 減少 減少 入札者Aの $10につき 入札者Aの 保証金 1ポイント 総入札ポイント 維持または減少のみ のため認められる。 入札者が割当てを 希望するロット数 400p 維持→ 財① 財② 財③ 財④ 入札者Aの 総入札ポイント 100p 100p 100p 100p 400p 維持→ 増加 増加は認められない。 ラウンド 入札者Aは 赤塗ロットに入札 →活動量=100p × 3ロット =300p 活動要件比率が80%の場合、活動要件=400p × 80% = 320p 活動量<活動要件のため、入札者Aの総入札ポイントが減少。 25p減 入札者Aの総入札ポイント=300p ÷ 80% = 375p 第2ラウンド 375p 11 Copyright © Mitsubishi Research Institute 個別論点に関する諸外国動向 積極的な入札行動を促すための措置(活動ルール)|諸外国動向 国 オークション名 形式 2022年・ 3.45 GHz帯オークション CA (2段階) 2019年・28 GHz帯オークション SMRA (1段階) 2025年・26 GHz/40 GHz 帯オー クション CA (2段階) 2021年・700MHz/ 3.6-3.8GHz帯オークション SMRA (2段階) • 2020年・3.4-3.8 GHz帯 オークション ⽐較審査+CA (2段階) • 【増加⼊札の禁⽌】⼊札者は⼊札した需要を増加させることができない。そのため、⼊札者は⾃⾝の需要以上のロット数に⼊ 札する必要があり、積極的な⼊札⾏動を促している。 • 【⼊札ポイント制】⼊札者が任意のロットに対して⼊札するためには、該当ロットに割り当てられた⼊札ポイントに応じた総⼊札ポ イントが必要。 【活動要件】最低活動⽔準以上の⼊札をした場合、総⼊札ポイントは維持される。⼀⽅で、最低活動⽔準未満の⼊札をした 場合、総⼊札ポイントは活動量を最低活動率で除した値となる。 【⼊札猶予】各⼊札者は最⼤5回までの⼊札猶予を⾏使可能。⼊札猶予を⾏使すると、そのラウンドでの活動量が最低活動 ⽔準に満たなくても、総⼊札ポイントは維持される。 • ⽶ 英 仏 独 豪 韓 活動ルール • • • • • 【⼊札地域の事前選択】⼊札者は⼊札を希望する地域を応募時に選択する。選択しなかった地域への⼊札は認められない。 【⼊札ポイント制】⼊札者が任意のロットに対して⼊札するためには、該当ロットに割り当てられた⼊札ポイントに応じた総⼊札ポ イントが必要。 【活動要件】オークションの迅速な終了を促すため、参加者が全ラウンドを通じて、⼊札した需要に紐づく⼊札ポイントの合計で ある活動量が⼀定の⽔準を超えるよう求める措置。 (2022年・3.45 GHz帯オークションのみ)【⼊札猶予の不採⽤】総⼊札ポイントを維持するための制度を提供しない。 (2019年・28 GHz帯オークションのみ)【⼊札猶予】緊急事態により⼊札できない場合に総⼊札ポイントを維持する救済措 置。各⼊札者には3回の猶予が与えられる。 【⼊札ポイント制】ロットごとに⼊札ポイントが定められ、⼊札したロットの⼊札ポイントの合計が総⼊札ポイントを超えてはならな い。 (2021年・700MHz/3.6-3.8GHz帯オークションのみ)【⼊札猶予】⼊札者は、3回に限り、次ラウンドへの⼊札猶予を申 請可能。認められた場合、総⼊札ポイントは次ラウンドまで維持される。 2019年・2 GHz帯/ 3.6 GHz帯オークション SMRA (2段階) 2023年・3.4 GHz/3.7 GHz帯 オークション CA (2段階) 2021年・26 GHz帯オークション ESMRA (2段階) • 2017年・Unsold700MHz帯オーク ション CA (1段階) • 【増加⼊札の禁⽌】あるロットに対する需要を減少させた場合(つまり当該ロットへの⼊札から撤退した場合)には、当該ロット に再度⼊札することは認められないため、実質的に様⼦⾒が出来ず積極的な⼊札⾏動が求められる。 2018年・3.5 GHz/28 GHz帯オー クション CA (2段階) • 【⼊札猶予】⼊札者が申請することで特定のラウンドで⼀時的に⼊札を休むことを認める制度。ただし帯域ごとに最⼤2回まで 使⽤可能。 • • • 【⼊札ポイント制】⼊札者が任意のロットに対して⼊札するためには、該当ロットに割り当てられた⼊札ポイントに応じた総⼊札ポ イントが必要。 【活動要件】各クロックラウンドにおいて、⼊札者の活動は活動要件⽐率以上でなければならない。そうでない場合、その⼊札 者の総⼊札ポイントは次のクロックラウンドおよびその後のすべてのクロックラウンドで減少する。 出所)各国政府資料より三菱総合研究所作成 Copyright © Mitsubishi Research Institute 12 個別論点に関する諸外国動向 談合等の競争阻害的な行動を抑止するためのルール|サマリ  いずれの国も、談合等の競争阻害的な行動を抑止するため、①共同入札や入札者間の情報共有の 禁止 や ②オークション期間中の開示情報の制限 を定めている。  ①のため、入札者は必要書類の提出や通報義務が課されており、違反した場合には保証金の没収、 オークション結果の無効化、将来のオークションへの参加禁止等の罰則が科される。 談合等の競争阻害的な行動を 抑止するために入札者に課すルール 左記のルールを担保するための措置 入札者の体制  入札申請者およびその支配下にある者 との間での共同入札や入札戦略に関す る取り決めの禁止【米英仏豪】 入札者の体制  入札に関する合意、資本関係、共同事業等 の関係者を特定し、当局に事前に提出【米 豪】  支配関係にある入札者を一つの申請に統 一するよう勧告【仏】 入札者による情報の取扱い  入札者間での入札額、入札戦略等に関す る情報共有の禁止【米英仏】  機密情報の不正な開示や取得【英豪】 入札者による情報の取扱い  違反を認識した場合の通報義務【米豪】 談合全般  談合(オークションの進行や結果に影響 を与える行為)の禁止【英仏独韓】 談合全般  機密保持契約書や談合等の不正行為防止 に関する誓約書を提出【豪韓】 暗黙の談合(非競争的入札)の抑止 オークション結果に関する開示情報の制限  入札者の特定に繋がる情報の非開示【米】 左記のルールに違反した場合の制裁 金銭による制裁  保証金等の没収【米英独豪韓】 割当による制裁  オークションからの排除、オーク ション結果の無効化【米英仏独豪 韓】  将来的なオークションへの参加禁 止【米韓】 13 Copyright © Mitsubishi Research Institute 個別論点に関する諸外国動向 談合等の競争阻害的な行動を抑止するためのルール|諸外国動向 国 オークション名 形式 ⽶ 2022年・ 3.45 GHz帯オークション CA (2段階) SMRA (1段階) CA (2段階) 2019年・28 GHz帯オークション 英 2025年・26 GHz/40 GHz 帯オーク ション 2021年・700MHz/ 3.6-3.8GHz帯オークション 仏 2020年・3.4-3.8 GHz帯 オークション 独 2019年・2 GHz帯/ 3.6 GHz帯オークション 2023年・3.4 GHz/3.7 GHz帯オーク ション 豪 韓 SMRA (2段階) ⽐較審査+ CA (2段階) SMRA (2段階) 競争阻害的な⾏動を抑⽌するためのルール 【罰則等】前払⾦や⼊札額全額の没収、オークション参加の禁⽌、将来の⼊札参加資格剥奪等の制裁 • 【報告義務】⼊札に関する合意や取り決めの有無、所有構造および外国資本の有無 • 【禁⽌事項】共同⼊札、⼊札中の情報開⽰(匿名⼊札)、他⼊札者との情報共有 【罰則等】保証⾦および利息は没収され、返⾦されず、⼊札プロセスからの除外措置が通知される • 【禁⽌事項】虚偽または誤解を招く情報の提出、他者との談合や競争歪曲、機密情報の不正開⽰、他申請者や他⼊札者か らの機密情報の不正取得または不正取得を試みる⾏為、OFCOMの関係者からの不正な⽀援やサービスの受給、同⼀⼈物 が複数⼊札グループに所属し両者の準備に関与または両者の情報を保有、メンバー構成の無許可の変更 【罰則等】⼀般的な競争法に基づき、管理者(Arcep)は競争阻害的な⾏動を認知した場合、フランス競争当局に報告し、競 争当局が当該⾏為に関する適切な措置を講じるよう求めることができる。 【罰則等】オークションからの除外、周波数の割当てまたは認可の取り消し、保証⾦等の没収 • 【禁⽌事項】他の⼊札者と協⼒してオークションの進⾏や結果に影響を与える⾏為(談合) 2017年・Unsold700MHz帯オークショ ン CA (2段階) ESMRA (2段階) CA (1段階) 【罰則等】保証⾦の没収、財務保証書の執⾏、当該⼊札者へのライセンス発⾏拒否 • 【報告義務】他⼊札者との関係性の有無 • 【禁⽌事項】機密情報の開⽰ 2018年・3.5 GHz/28 GHz帯オーク ション CA (2段階) 【罰則等】保証⾦の没収(国庫編⼊)、周波数割当の取り消し、課徴⾦及び罰⾦の賦課、次回のオークション申請の制限などの 制裁 • 【禁⽌事項】他の⼊札者と協議・合意・情報共有、独占禁⽌法に定められた⼊札談合に該当する⾏為、オークション妨害⾏為、 ⽀配構造の変更 2021年・26 GHz帯オークション 出所)各国政府資料より三菱総合研究所作成 Copyright © Mitsubishi Research Institute 14 以下、参考資料  各ラウンドにおける競り上げ幅|各国詳細  オークション中の落札の撤回の可否及び制限並びにペナルティ|各国詳細  積極的な入札行動を促すための措置(活動ルール) |各国詳細  談合等の競争阻害的な行動を抑止するためのルール|各国詳細 15 Copyright © Mitsubishi Research Institute 参考資料 各ラウンドにおける競り上げ幅|米国 国 オークション名 形式 概要 詳細 • 2022年・ 3.45 GHz帯オークション CA (2段階) クロック価格の価格増分率︓5%-20% 価格増分幅の上限あり • • • • ⽶ 2019年・28 GHz帯オークショ ン SMRA (1段階) 最低⼊札額の増分率︓10%-20% 価格増分幅の上限あり 需要が供給を上回っている場合(需要>供給)、次ラウンドの開始価格は前ラウンド のクロック価格とする。 需要と供給が⼀致した場合(需要=供給)、次ラウンドの開始価格は需要と供給が ⼀致する価格となる。 需要が供給を下回った場合(需要<供給)、次ラウンドの開始価格は前ラウンドの開 始価格とする。 クロック価格は開始価格に特定の価格増分率を上乗せして計算する。 最初の価格増分率は10%に設定し、ラウンドの継続に伴い、5%から20%の範囲内 で管理者の裁量において調整する。 管理者が指定した価格増分率から算出される価格増分幅(開始価格とクロック価格 の差額)の上限は、当初5000万ドルに設定し、ラウンドの進⾏に応じて管理者の裁 量において調整する可能性がある。 最低⼊札額は活動指数(activity index)および⼊札者数に基づく数式により前ラ ウンドの暫定落札額から10%-20%引き上げられる。(詳細は後述) 有効な⼊札額には最低⼊札額を含む最⼤9つの選択肢が提⽰され、それぞれ最低⼊ 札額の5%の差がある。 ※次ラウンドの最低⼊札額の計算式 活動指数の初期値〈A0〉=0、重み係数〈C〉=0.5、最⼩増分率〈N〉=0.1、最⼤増分 率〈M〉=0.2とする。  次ラウンドの最低⼊札額=現ラウンドの暫定落札額〈Yi〉+次ラウンドの増分幅〈Xi+1〉  次ラウンドの増分幅〈Xi+1〉=次ラウンドの増分率〈Ii+1〉×現ラウンドの暫定落札額〈Yi〉  次ラウンドの増分率〈Ii+1〉=(1+現ラウンドの活動指数〈Ai〉)×最⼩増分率〈N〉 また は 最⼤増分率〈M〉 のうち⼩さいもの  現ラウンドの活動指数〈Ai〉=重み係数〈C〉×現ラウンドの⼊札者数〈Bi〉+(1-〈重 み係数C〉)×前ラウンドの活動指数〈Ai-1〉 ※有効な⼊札額の計算式 有効な⼊札額①=最低⼊札額×100% 有効な⼊札額②=最低⼊札額×105% 有効な⼊札額③=最低⼊札額×110% ・・・ 有効な⼊札額③=最低⼊札額×140%(最⼤の9個の場合) 出所)各国政府資料より三菱総合研究所作成 Copyright © Mitsubishi Research Institute 16 参考資料 各ラウンドにおける競り上げ幅|英・仏・独 国 オークション名 形式 2025年・26 GHz/40 GHz 帯 オークション CA (2段階) 概要 詳細 クロック価格の価格増分率︓5%刻みで決 定 価格増分幅の上限あり 英 • ラウンド間のクロック価格の価格増分率は5%の倍数で管理者が定め、1,000 ポンド未満を切り 上げた値を⽤いる。ただし、ラウンド間の価格増分幅に上限を設け、26GHzの下位ロットと 26GHzの上位ロットで200万ポンド/ロット、40GHzのロットで100万ポンド/ロットを上限とする。 ※最低落札額は、26GHzの下位ロットと26GHzの上位ロットで200万ポンド/ロット、40GHzの ロットで100万ポンド/ロット。 • 次ラウンドの最低⼊札額は、前ラウンドの暫定落札額に対して管理者が指定する増分率を上乗 せし、1,000ポンド単位で四捨五⼊した値を⽤いる。 次ラウンドの最低⼊札額と前ラウンドの暫定落札額の間の価格増分率は2%以上20%以下の 範囲で管理者が定める。 どのロット・カテゴリーにおいても、次ラウンドの最低⼊札額と前ラウンドの暫定落札額の間の価格増 分幅に上限を設ける。700MHz帯FDDカテゴリで1000万ポンド/ロット、700MHz帯SDLカテゴリ で500万ポンド/ロット、3.6-3.8GHz帯で200万ポンド/ロットを上限とする。(※1) ※なお最低落札額は、700MHz帯FDDカテゴリで1億ポンド/ロット、700MHz帯SDLカテゴリで 100万ポンド/ロット、3.6-3.8GHz帯で2000万ポンド/ロット。(※2) 管理者はラウンド間の価格増分幅が急激に変化しないよう努める。 ⼊札額の上限に関する記述はなく、制限はないものと考えられる。 • 2021年・700MHz/ 3.6-3.8GHz帯オークション SMRA (2段階) 最低⼊札額の価格増分率︓2-20% 価格増分幅の上限あり • • • 仏 2020年・3.4-3.8 GHz帯 オークション ⽐較審査+ CA (2段階) クロック価格の価格増分幅︓ 100万-2000万ユーロ • • • • 独 2019年・2 GHz帯/ 3.6 GHz帯オークション SMRA (2段階) 最低⼊札額の価格増分率︓10% • • ラウンド間のクロック価格の価格増分幅は100 万ユーロから 2000 万 ユーロの間で管理者の裁 量により設定する。 ※最低落札額は7000万ユーロ。 価格増分幅は、各オークション⽇の終了時に管理者が変更することができる。 次ラウンドの最低⼊札額は、前ラウンドの暫定落札額に対して管理者が指定する価格増分率を 上乗せし、1,000ユーロ単位で切り上げた値を⽤いる。 最初の価格増分率は10%に設定し、ラウンドの継続に伴い、管理者の裁量により5%または2% に引き下げることが出来る。 管理者は、個別のロットに対して特定の⾦額を価格増分幅として指定することが出来る。 有効な⼊札額としては、14個のオプションが提⽰され、その値は最低⼊札額から最低⼊札額に1 億ユーロを⾜した値までの範囲である。(※3) ※最低落札額は、2GHz帯(2021年から利⽤可能)で500万ユーロ/ロット、2GHz帯 (2026年から利⽤可能)で375万ユーロ/ロット、3400-3420MHzで200万ユーロ/ロット、 3.6GHz帯で170万ユーロ/ロット。 ※1:英国・2021年・700MHz/3.6-3.8GHz帯オークションでは「700MHz帯FDD」、「700MHz帯SDL」、「3.6-3.8GHz帯」の3カテゴリを採用。700MHz帯FDDではペア波(2x5MHz)を1ロットとするが、 700MHz帯SDL(ダウンリンク補完用帯域:Supplemental Downlink)では単一波(5MHz)を1ロットとする。 ※2: 700MHz帯SDLカテゴリでは、最低落札額は市場価値の根拠が乏しく低く設定された一方、価格増分幅は他カテゴリと横並びでの上限設定が適切とされたため、価格増分幅の上限が最低落札額の5倍に設定されて いる。 ※3:有効な入札額:「①最低入札額」、「②最低入札額+1万ユーロ」、 「③最低入札額+2万ユーロ」、 「④最低入札額+5万ユーロ」、 「⑤最低入札額+10万ユーロ」、 「⑥最低入札額+20万ユーロ」、 「⑦最低入札額+50万 ユーロ」、 「⑧最低入札額+100万ユーロ」、 「⑨最低入札額+200万ユーロ」、 「⑩最低入札額+500万ユーロ」、 「⑪最低入札額+1000万ユーロ」、 「⑫最低入札額+2000万ユーロ」、 「⑬最低入札額+5000万ユーロ」、 「⑭最低入札額+1億ユーロ」 Copyright © Mitsubishi Research Institute 出所)各国政府資料より三菱総合研究所作成 17 参考資料 各ラウンドにおける競り上げ幅|豪・韓 国 オークション名 形式 概要 詳細 各⼊札者は、開始価格からクロック価格までの任意の価格で、ロットに対する需要 を⼊札する。 • クロック価格は、前ラウンドのクロック価格(第1ラウンドであれば開始価格)に管 理者が指定する価格増分率を上乗せし、100豪ドル単位で切り上げた値を⽤い る。 • 価格増分率はロットごとに異なることがあり、また同質の財であってもラウンド間で異 なることがある。 • 管理者はプライマリーステージ中に価格増分率を変更することができる。ただし、こ れを実施する前に各⼊札者に変更を書⾯で通知し、管理者が設定した時間(1 時間以上)内に⼊札者から提出された意⾒を考慮する必要がある。 ※具体的な価格増分率、価格増分幅は⾮公開 • 2023年・3.4 GHz/3.7 GHz帯 オークション CA (2段階) クロック価格の価格増分率︓当局が指定 各⼊札者は、開始価格からクロック価格までの任意の価格で、ロットに対する需要 を⼊札する。 • クロック価格は、前ラウンドのクロック価格(第1ラウンドであれば開始価格)に管 理者が指定する価格増分率を上乗せし、100豪ドル単位で切り上げた値を⽤い る。 • 価格増分率は、ロットごとに異なることがあり、また同質の財であってもラウンド間で 異なることがある。 • 管理者は、プライマリーステージ中に価格増分率を変更することができる。ただし、こ れを実施する前に各⼊札者に変更を書⾯で通知し、管理者が設定した時間(1 時間以上)内に⼊札者から提出された意⾒を考慮する必要がある。 ※具体的な価格増分率、価格増分幅は⾮公開 • 豪 2021年・26 GHz帯オークション ESMRA (2段階) クロック価格の価格増分率︓当局が指定 各⼊札者は、前ラウンドのクロック価格以上の任意の価格で、ロットに対する需要 を⼊札する。 • クロック価格は、前ラウンドのクロック価格(第1ラウンドであれば開始価格)に管 理者が指定する価格増分率を上乗せし、1,000豪ドル単位で切り上げた値を⽤ いる。 • 価格増分率は、ロットごとに異なることがあり、また同質の財であってもラウンド間で 異なることがある。 • 管理者は、プライマリーステージ中に価格増分率を変更することができる。ただし、こ れを実施する前に各⼊札者に変更を書⾯で通知し、管理者が設定した時間(1 時間以上)内に⼊札者から提出された意⾒を考慮する必要がある。 ※具体的な価格増分率、価格増分幅は⾮公開 • 韓 2017年・Unsold700MHz帯オーク ション CA (1段階) クロック価格の価格増分率︓当局が指定 2018年・3.5 GHz/28 GHz帯オー クション CA (2段階) クロック価格の価格増分率︓1%以内 出所)各国政府資料より三菱総合研究所作成 Copyright © Mitsubishi Research Institute 18 • • 開始価格は前ラウンドのクロック価格とし、 クロック価格は現ラウンドの開始価格に価格増分率を上乗せした価格とする。 価格増分率はラウンドごとに1%以内の値として管理者が定める。 参考資料 オークション中の落札の撤回等の可否及び制限並びにペナルティ|米国 国 オークション名 形式 概要 詳細 • 2022年・ 3.45 GHz帯オークション CA (2段階) 需要量の減少 • • • • ⽶ 2019年・28 GHz帯オークション SMRA (1段階) 撤回可能(ただし2回まで) ⽀払い可能性あり • • • ⼊札者は各ロットに対する需要量を⼊札する。ただし需要量の減少は総需要量が過剰で ある場合に限って認められる。 ラウンド終了後の⼊札取り消しは⼀切認められない。クロックオークション形式では、⼀時的 な落札候補という概念が存在しないため、SMRAで使われる⼊札撤回のルールは適⽤され ない。 ⼊札の撤回は、⼊札者による連続したロットの獲得やバックアップ戦略のために有⽤な⼿段 となる。⼀⽅で、不誠実な⼊札の助⻑や、望ましくない戦略的⼊札の可能性が⾼まる。 オークション期間中、各⼊札者が暫定落札を撤回できるのは2ラウンドまでとする。 オークション中に⼀時的に暫定落札となっていた⼊札(provisionally winning bid)を 撤回した場合、その⼊札者には撤回に対する⽀払い義務が課せられる。 もしその後の同じまたは別のオークションでより⾼い⼊札がなければ、撤回した⼊札と最終的 な落札⼊札との差額を撤回者が⽀払うことになる。 同じ免許に対して複数の⼊札撤回があった場合は、それぞれの撤回順と撤回した⼊札額 に基づいて⽀払い額が計算される。 ただし、撤回後に同等またはそれ以上の⼊札がある場合、撤回に対する⽀払い義務は発 ⽣しない。 ただし、⼊札が撤回された免許にその後のオークションでより⾼額な⼊札がなかった場合、 最終的な撤回⽀払い額を即時に確定することができない。その場合、管理者は撤回者に 対して暫定的な撤回⽀払いを課す。この⾦額は、最終的に確定する最終⽀払い額に充 当される。 暫定的な撤回⽀払いの割合は、各オークションの開始前に決定され、撤回した⼊札額の 3%から20%の範囲で設定される。本オークションでは、管理者は撤回した⼊札額の15% を暫定⽀払い額として設定した。 この暫定⽀払い制度により、最終⽀払い額が未確定でも、FCCは最低限の⽀払いを確保 可能。 出所)各国政府資料より三菱総合研究所作成 19 Copyright © Mitsubishi Research Institute 参考資料 オークション中の落札の撤回等の可否及び制限並びにペナルティ|英・仏・独 国 英 オークション名 形式 概要 2025年・26 GHz/40 GHz 帯オーク ション CA (2段階) 需要量の減少 2021年・700MHz/ 3.6-3.8GHz帯オークション SMRA (2段階) 詳細 • • ⼊札者は需要量の維持または減少または増加を⼊札することが出来る。 ただし需要量の減少は総需要量が過剰である場合に限って認められる。 • 撤回を許可すると、価格誘導⾏為の助⻑や撤回による周波数の売れ残りなど、効率性が 低下するリスクがある。 前回の2018年の2.3GHzおよび3.4–3.6GHz帯のオークションでは撤回を認めていたが、 設計が複雑化した。今回のオークションは、前回よりも周波数カテゴリーが多いため(今回 は3カテゴリ、前回は2カテゴリ)、撤回を許可するとさらに設計が複雑になる。また、今回の 周波数は代替性が低いと評価され、周波数間の代替の必要性は低いと判断。 上記を踏まえ、本オークションでは撤回のデメリットは撤回のメリットを上回るため、撤回を認 めない。 • 撤回禁⽌ • 仏 2020年・3.4-3.8 GHz帯 オークション ⽐較審査+ CA (2段階) 需要量の減少 • ⼊札者は需要量の維持または減少を⼊札することが出来る。 • ⼊札の撤回が認められない場合、⼊札者が特定のロットで最⾼⼊札者となった後に、価格 上昇を理由に残りの⼊札権を異なる周波数に切り替えようとすると、元の最⾼⼊札が維持 され、その結果、連続性のない周波数帯域を取得してしまうリスクがある。 すべての⼊札者は、その保有する最⾼額⼊札の⼀部または全部を撤回する権利を有する。 撤回できる⼊札数に制限はない。⼊札者は、⼊札を撤回した場合も、同じラウンドにおい て新たな⼊札を⾏うこともできる。 ただし、撤回制度は理論上、価格つり上げ等の戦略的・悪意的な⾏動を引き起こす可能 性があるため、次の⽀払い義務が課される。 撤回されたロットに新たな有効⼊札が⼀次オークションで現れない場合、撤回者はその⾦ 額を⽀払う義務がある。 ⼆次オークション(⼀次オークションで落札されなかったロットが存在する場合、管理者が実 施を判断する)でロットが落札された場合、その価格分が撤回者の⽀払い義務から控除さ れる。 もし⼆次オークションでの落札額が⼀次オークションの撤回額以上であれば、⽀払い義務は 免除される。 • 独 2019年・2 GHz帯/ 3.6 GHz帯オークション SMRA (2段階) ⼀次オークションでは撤回可能 (回数制限なし) ⽀払いの可能性あり 出所)各国政府資料より三菱総合研究所作成 Copyright © Mitsubishi Research Institute 20 • 参考資料 オークション中の落札の撤回等の可否及び制限並びにペナルティ|豪・韓 国 豪 韓 オークション名 形式 概要 詳細 2023年・3.4 GHz/3.7 GHz帯オーク ション CA (2段階) 撤回不能 • ⼊札者の開始時の要求は拘束⼒があり、撤回することはできず、⼊札ラウンド中に該当の 地域のロットの総需要量が過剰になった場合にのみ⾃⾝の需要量を減らすことができる。 2021年・26 GHz帯オークション ESMRA (2段階) 撤回不能 • ⼊札者の開始時の要求は拘束⼒があり、撤回することはできず、⼊札ラウンド中に該当の 地域のロットの総需要量が過剰になった場合にのみ⾃⾝の需要量を減らすことができる。 2017年・Unsold700MHz帯オークショ ン CA (1段階) 需要量の減少 • ⼊札者は需要量の維持または減少を⼊札することが出来る。 2018年・3.5 GHz/28 GHz帯オーク ション CA (2段階) 需要量の減少 • ⼊札者は各ロットに対する需要量を⼊札する。ただし需要量の減少は総需要量が過剰で ある場合に限って認められる。 出所)各国政府資料より三菱総合研究所作成 21 Copyright © Mitsubishi Research Institute 参考資料 積極的な入札行動を促すための措置(活動ルール)|米国 国 ⽶ オークション名 2022年・ 3.45 GHz帯オークション 形式 活動ルール CA (2段階) 【⼊札地域の事前選択】 • ⼊札者は、⼊札を希望する地域単位(PEA)を応募時に選択する。選択しなかった地域単位への⼊札は認められない。 【⼊札ポイント制】 • ⼊札者が任意のロットに対して⼊札するためには、該当ロットに割り当てられた⼊札ポイント(bidding units)に応じた総 ⼊札ポイントが必要。 • 各ロットの⼊札ポイントは、「地域単位(PEA)の⼈⼝(pop)」と「周波数幅(MHz)」の積とする。 • 応募時に⽀払う保証⾦の額から総⼊札ポイントの初期値が決定し、オークション中に追加することはできない。具体的には、 全ての地域単位において、100ドルの前払⾦につき総⼊札ポイントを1ポイント付与する。 【活動要件(Activity Requirement)】 • オークションの迅速な終了を促すため、参加者が全ラウンドを通じて、⼊札した需要に紐づく⼊札ポイントの合計である活動 量(activity)が⼀定の⽔準を超えるよう求める措置。 • 各ラウンドにおいて、現在の総⼊札ポイントの90〜100%分の活動量が必要とされる活動要件が課されている。初期の活 動要件⽐率(=活動量÷総⼊札ポイント)は95%。活動要件⽐率は、管理者の裁量によりオークション中に変更可能。 • 活動要件を満たした場合、⼊札資格は維持される。活動要件を満たせない場合、次ラウンドの総⼊札ポイントが減少し、将 来的な⼊札可能性が制限される。 【条件付き⼊札上限(Contingent Bidding Limit)】 • 活動要件を上回るように⼊札した場合も、ラウンド間のシステム処理の結果として⼀部の⼊札が適⽤されなかった場合、総 ⼊札ポイントが活動要件を下回り総⼊札ポイントが減少する可能性がある。これを防ぐため、総⼊札ポイントを超える⼊札 (ただし処理されるのは⼊札ポイント以下に限る)を可能とする措置を導⼊。 • ラウンド2以降、⼊札者は現在の総⼊札ポイントの最⼤120%分までの⼊札が提出可能。上限は100%〜140%の範囲 で管理者の裁量により変更可能。 • 管理者は、特に総⼊札ポイントが少なく、⼊札対象の切替が困難な⼩規模事業者にとって⼊札の柔軟性を⾼める有⽤な ⼿段と評価。 【不在⼊札(Missing Bids)】 • 需要の維持を表明しない場合は、ゼロ需要への減少⼊札と⾒なされる。その結果、活動量および総⼊札ポイントが⾃動的 に減少する可能性がある。 【⼊札猶予(Activity Rule Waiver)の不採⽤】 • 本オークションでは総⼊札ポイントを維持するための猶予制度を提供しない。 • 猶予制度は価格決定メカニズムに不確実性をもたらすため、採⽤しない。代わりに前述の「条件付き⼊札上限」によって、⼀ 定の柔軟性を確保する。 【同時停⽌ルール(Simultaneous Stopping Rule)】 • すべての財の⼊札が同時に終了するルール。 出所)各国政府資料より三菱総合研究所作成 Copyright © Mitsubishi Research Institute 22 参考資料 積極的な入札行動を促すための措置(活動ルール)|米国 国 ⽶ オークション名 2019年・28 GHz帯オークション 形式 活動ルール SMRA (1段階) 【⼊札地域の事前選択】 • ⼊札者は、⼊札を希望する地域単位(PEA)を応募時に選択する。選択しなかった地域単位への⼊札は認められない。 【⼊札ポイント制】 • ⼊札者が任意のロットに対して⼊札するためには、該当ロットに割り当てられた⼊札ポイント(bidding units)に応じた資 格が必要。 • 各ロットの⼊札ポイントは、地域単位ごとに指定される。 • 応募時に⽀払う保証⾦の額から総⼊札ポイントの初期値が決定し、オークション中に追加することはできない。具体的には、 全ての地域単位において、10ドルの前払⾦につき総⼊札ポイントを1ポイント付与する。 【活動要件(Activity Rule)】 • オークションの迅速な終了を促すため、参加者が全ラウンドを通じて、⼊札または暫定落札したロットに紐づく⼊札ポイントの 合計である活動量(activity)が⼀定の⽔準を超えるよう求める措置。 • 各ラウンドにおいて、現在の総⼊札ポイントの⼀定の活動量が必要とされる活動要件が課されている。具体的には、第1ス テージの活動要件⽐率(=活動量÷総⼊札ポイント)は80%、第2ステージの活動要件⽐率は95%。 • 活動要件を満たした場合、⼊札資格は維持される。活動要件を満たせない場合、次ラウンドの総⼊札ポイントが減少し、将 来的な⼊札可能性が制限される。 【⼊札猶予(Activity Rule Waiver)】 • 緊急事態により特定のラウンドで⼊札できない場合、総⼊札ポイントを維持するための救済措置。 • 各⼊札者には3回分の猶予が与えられる。猶予には、活動要件未達時にシステムが⾃動で適⽤する⾃動猶予と、⼊札者 が意図的に使⽤する能動的猶予が存在。 • 猶予回数が尽きた場合や、意図的に猶予を適⽤しない選択をした場合は、総⼊札ポイントが減少する。減少した総⼊札ポ イントは元に戻すことはできない。 【同時停⽌ルール(Simultaneous Stopping Rule)】 • すべての財の⼊札が同時に終了するルール。 出所)各国政府資料より三菱総合研究所作成 23 Copyright © Mitsubishi Research Institute 参考資料 積極的な入札行動を促すための措置(活動ルール)|英・仏 国 オークション名 2025年・26 GHz/40 GHz 帯オーク ション 形式 CA (2段階) SMRA (2段階) 【⼊札ポイント制】 • ⼊札者は最低90万ポンドの追加保証⾦を⽀払う義務があり、その額に応じて総⼊札ポイントが決定。 • 追加保証⾦が400万ポンド未満の場合︓ 総⼊札ポイント=追加保証⾦ ÷ 100万ポンド(切り捨て) • 追加保証⾦が400万以上4億8400万ポンド未満の場合︓追加保証⾦をDとして 総⼊札ポイント=4+(D - 400万)÷2000万(切り捨て) • 追加保証⾦が4億8400万ポンド以上18億4000万ポンド未満︓追加保証⾦をDとして 総⼊札ポイント=28+4×(D - 4億8400万)÷1億(切り捨て) • 追加保証⾦が18億4000万ポンド以上︓ 総⼊札ポイント=52ポイント • ロットごとに⼊札ポイントが定められ、⼊札したロットの⼊札ポイントの合計が総⼊札ポイントを超えてはならない。 • 2ラウンド⽬以降の総⼊札ポイントは、前ラウンドの⼊札ポイントの合計である。 【⼊札繰越(Carry Forward)】 • ⼊札者は、3回に限り、次ラウンドへの⼊札繰越(carry forward)を申請可能。認められた場合、総⼊札ポイントは次ラ ウンドまで維持される。 • 繰越により価格発⾒プロセスの阻害や⼊札者間の談合の⼿段として悪⽤されるリスクがあるものの、⼊札者が集約リスクや代 替リスクを⾒極めるために有⽤であり、技術的理由により⼊札を提出できなかった⼊札者に対する救済にもつながるため、3 回に限定することでメリットがデメリットを上回ると判断。 ⽐較審査+ CA (2段階) 【増加⼊札の禁⽌】 • 他国のように総⼊札ポイントに基づく活動ルールではないが、⼊札した需要を増加させることができない制度(後述)が実質 的な活動ルールとして機能していると考えられる。 • 各ラウンドにおいて、⼊札者は前ラウンドと同じ需要または前ラウンドから1ロット以上減らした需要を⼊札することが可能。 もし前ラウンドから1ロット以上増やした需要を⼊札した場合は、前ラウンドと同じ需要を⼊札したものとみなす。 • 前ラウンドの需要がDN-1だったところ、現ラウンドの需要をDN-1-Kロットに減らす場合(すなわち需要をKロット減らす場 合)、⼊札者はDN-1-K+1〜DN-1ロットのK個の需要それぞれについて、個別に⼊札額を設定する。これらの価格を中間 価格と呼ぶ。中間価格は、前ラウンドの価格以上、現ラウンドの価格未満の価格でなければならない。 (例) 前ラウンドN-1の価格=100、前ラウンドの需要DN-1=8、現ラウンドNの価格=110、現ラウンドの需要DN=6とする。 この場合⼊札者は中間価格2個(8ロットの需要と7ロットの需要)を100以上110未満の範囲で設定する。 例えばそれぞれ102と104を設定した場合、価格102まで8ロット、価格104まで7ロット、価格110まで6ロットを取得する。 例えば両⽅とも105を設定した場合、価格105まで8ロット、価格110まで6ロットを取得する。 英 2021年・700MHz/ 3.6-3.8GHz帯オークション 仏 2020年・3.4-3.8 GHz帯 オークション 活動ルール 【⼊札ポイント制】 • プリンシパルステージ開始前に、⼊札者は追加の保証⾦を⽀払うことで総⼊札ポイントが決定。 • 追加保証⾦が3900万ポンド未満︓追加保証⾦ ÷ 100万ポンド(切り捨て) • 追加保証⾦が3900万ポンド以上︓39ポイント。 • ロットごとに⼊札ポイントが定められ、⼊札したロットの⼊札ポイントの合計が総⼊札ポイントを超えてはならない。 • 2ラウンド⽬以降の総⼊札ポイントは、前ラウンドの⼊札ポイントの合計である。 出所)各国政府資料より三菱総合研究所作成 Copyright © Mitsubishi Research Institute 24 参考資料 積極的な入札行動を促すための措置(活動ルール)|独国 国 オークション名 2019年・2 GHz帯/ 3.6 GHz帯オークション 独 Copyright © Mitsubishi Research Institute 形式 活動ルール SMRA (2段階) 【⼊札ポイント制】 • ⼊札者が任意のロットに対して⼊札するためには、該当ロットに割り当てられた⼊札ポイント(lot ratings)に応じた総⼊札 ポイントが必要。 • 各ロットの⼊札ポイントは、次の通りである︓2GHz帯(2x5MHz)は1⼊札ポイント/ロット、3.6GHz帯(1x10MHz)は 1⼊札ポイント/ロット、3400-3420MHz(1x20MHz)は2⼊札ポイント/ロット。 • 応募時に⽀払う保証⾦の額から総⼊札ポイントの初期値が決定し、オークション中に追加することはできない。具体的には、 170万ユーロの前払⾦につき総⼊札ポイントを1ポイント付与する。 【活動要件】 • 活動ルールは、オークションの迅速な進⾏と情報隠し(待ちの姿勢)を防ぐために設定。同時に、⼊札者が適切な⼊札決 定を⾏うための⼗分な時間を確保し、効率的な周波数配分を実現するために⼀定の柔軟性を保つことも重視。 • ⼊札者の活動量(activity)は、各ラウンドで有効な⼊札を提出したロットの⼊札ポイントと、⾃⾝が暫定落札額を⼊札し ているロットの⼊札ポイントの合計。 • 最低活動率はアクティビティ・フェーズ1に65%、アクティビティ・フェーズ2に80%、アクティビティ・フェーズ3に100%に設定さ れる。管理者がオークションの進⾏状況に応じて活動フェーズの移⾏を判断する。 • 最低活動⽔準以上の⼊札をした場合、総⼊札ポイントは維持される。⼀⽅で、最低活動⽔準未満の⼊札をした場合、総 ⼊札ポイントは活動量を最低活動率で除した値となる。 • 次のすべてに該当した場合、オークション資格を喪失する︔①有効な新規⼊札なし、②最⾼⼊札の保持なし、③⼊札猶予 を⾏使していない。 【⼊札猶予(Waiver)】 • 各⼊札者は最⼤5回までの⼊札猶予を⾏使可能。⼊札猶予を⾏使すると、そのラウンドでの活動量が最低活動⽔準に満 たなくても、総⼊札ポイントは維持される。 【最低必要スペクトルパッケージ(minimum essential spectrum package)】 • 各周波数ロットごとに最終ラウンドで最⾼額を提⽰した⼊札者が落札者となる。ただし、最低必要スペクトラムパッケージ)を 申告している⼊札者は、そのパッケージの全量を取得できた場合に限り、周波数が割り当てられる。 • 各⼊札者は、⾃社のビジネスモデルを実⾏する上で最低限必要とされる帯域量を最低必要スペクトルパッケージとして申告 できる。最低必要スペクトルパッケージの設定は、技術的・商業的に実現可能なネットワーク運⽤の成⽴条件を満たす範囲 に限定される。 • 最低必要スペクトルパッケージは申請書内の「周波数利⽤コンセプト」で明確かつ論理的に記載する必要がある。規制当局 は、その合理性と妥当性を審査し、認められた最低必要スペクトルパッケージは資格通知で正式に確定される。内容は⾮公 開(営業秘密とみなされる)。 • 各周波数ロットごとに最終ラウンドで最⾼額を提⽰した⼊札者が落札者となる。ただし、最低必要スペクトラムパッケージを申 告している⼊札者は、そのパッケージの全量を取得できた場合に限り、周波数が割り当てられる。 • ⼩規模で正当な要件に基づいた最低必要スペクトルパッケージ申請のみを許容。⼀律の帯域量を義務付けることは避け、 多様な事業モデルに対応できる柔軟性を確保。同時に、過剰申告による不誠実な⼊札を排除するため、⾼い正当性基準 を設定。 出所)各国政府資料より三菱総合研究所作成 25 参考資料 積極的な入札行動を促すための措置(活動ルール)|豪州 国 豪 オークション名 2023年・3.4 GHz/3.7 GHz帯オーク ション 形式 活動ルール CA (2段階) 【⼊札ポイント制】 • ⼊札者が任意のロットに対して⼊札するためには、該当ロットに割り当てられた⼊札ポイント(bidding units)に応じた総 ⼊札ポイントが必要。 • 各ロットの⼊札ポイントは、ACMAが地域単位別に指定した値とする。(下表) • 参加申請時に、⼊札者が⾃ら確保したい総⼊札ポイント数を申告する。このポイント数に37.60豪ドルを乗じた値で、保証 ⾦(eligibility payment)または財務保証書(Deed of Financial Security)が決定される。ポイントは3.4 GHz および3.7 GHzオークション両⽅で使⽤可能。事前⼊札で残った総⼊札ポイントは、初回クロックラウンドの総⼊札ポイントに 引き継がれる。3.4 GHzオークションに参加する際、既に3.7 GHzで割り当てられたロットの⼊札ポイント(lot rating)は、 3.4 GHzの総⼊札ポイントから差し引かれる。 【活動要件(Activity Rule)】 • グローバル活動要件(global activity rule)を採⽤し、価格発⾒とオークションの進⾏維持を⽬的とする。 • ⼊札者の活動量(activity)は、そのラウンドで⼊札したロットの⼊札ポイント(lot rating)の合計とする。 • 活動要件⽐率は事前に設定され、各ラウンドに必要な最低活動量の基準となる。すなわち、ラウンドごとの最低活動量は総 ⼊札ポイント × 活動要件⽐率で計算される。 • 各クロックラウンドにおいて、⼊札者の活動は活動要件⽐率以上でなければならない。そうでない場合、その⼊札者の総⼊札 ポイントは次のクロックラウンドおよびその後のすべてのクロックラウンドで減少する。 • ⼊札者が提出した⼊札の⼀部が処理過程で適⽤されない場合、実際の活動量が少なくなる可能性がある。⼊札者が不利 益を受けないようにするため、次ラウンドの総⼊札ポイントの算出には、「⼊札時に提出した活動量」と「処理後に反映された 活動量」のいずれか⾼い⽅を基準として採⽤する。 ※具体的な活動要件⽐率は⾮公開 【最低周波数要件(Minimum Spectrum Requirement)】 • ⼊札者が使⽤不能と判断する周波数帯域の量を確保しないようにするためのオプション機能。 • 事前⼊札でチェックボックス形式で各カテゴリについて2ロットを最低周波数要件とすることが可能。 • 選択したカテゴリについては、1ロットだけ取得することがないように⾃動的に調整される。 【割当上限(Allocation Limit / Spectrum Cap)】 • 1⼈または特定のグループあたり、⼤都市圏エリアでは140MHzまで、地⽅圏エリアでは160MHzしか取得できない。 地域単位ごとの入札ポイント(lot rating)抜粋 出所)各国政府資料より三菱総合研究所作成 Copyright © Mitsubishi Research Institute 26 Auction forms booklet_3.4-3.7 GHz bands auction_0.pdf 参考資料 積極的な入札行動を促すための措置(活動ルール)|豪州 国 豪 オークション名 2021年・26 GHz帯オークション 形式 活動ルール ESMRA (2段階) 【⼊札ポイント制】 • ⼊札者が任意のロットに対して⼊札するためには、該当ロットに割り当てられた⼊札ポイント(bidding units)に応じた総 ⼊札ポイントが必要。 • 各ロットの⼊札ポイントは、ACMAが地域単位別に指定した値とする。(下表) • 参加申請時に、⼊札者が⾃ら確保したい総⼊札ポイント数を申告する。このポイント数に0.10豪ドルを乗じた値で、保証⾦ (eligibility payment)または財務保証書(Deed of Financial Security)が決定される。事前⼊札で残った総⼊ 札ポイントは、初回クロックラウンドの総⼊札ポイントに引き継がれる。 【活動要件(Activity Rule)】 • グローバル活動要件(global activity rule)を採⽤し、価格発⾒とオークションの進⾏維持を⽬的とする。 • ⼊札者の活動量(activity)は、そのラウンドで⼊札したロットの⼊札ポイント(lot rating)の合計とする。 • 活動要件⽐率は事前に設定され、各ラウンドに必要な最低活動量の基準となる。すなわち、ラウンドごとの最低活動量は総 ⼊札ポイント × 活動要件⽐率で計算される。 • 各クロックラウンドにおいて、⼊札者の活動は活動要件⽐率以上でなければならない。そうでない場合、その⼊札者の総⼊札 ポイントは次のクロックラウンドおよびその後のすべてのクロックラウンドで減少する。 • ⼊札者が提出した⼊札の⼀部が処理過程で適⽤されない場合、実際の活動量が少なくなる可能性がある。⼊札者が不利 益を受けないようにするため、次ラウンドの総⼊札ポイントの算出には、「⼊札時に提出した活動量」と「処理後に反映された 活動量」のいずれか⾼い⽅を基準として採⽤する。 ※具体的な活動要件⽐率は⾮公開 【最低周波数要件(Minimum Spectrum Requirement)】 • ⼊札者が使⽤不能と判断する周波数帯域の量を確保しないようにするためのオプション機能。 • 事前⼊札でチェックボックス形式で各カテゴリについて2ロットを最低周波数要件とすることが可能。 • 選択したカテゴリについては、1ロットだけ取得することがないように⾃動的に調整される。 【割当上限(Allocation Limit / Spectrum Cap)】 • 1⼈または特定のグループあたり、各地域で最⼤1 GHzまでしか取得できない。 地域単位ごとの入札ポイント(lot rating)抜粋 出所)各国政府資料より三菱総合研究所作成 27 Copyright © Mitsubishi Research Institute Auction summary – 26 GHz band (2021) | ACMA 参考資料 積極的な入札行動を促すための措置(活動ルール)|豪・韓 国 豪 韓 オークション名 2017年・Unsold700MHz帯オークショ ン 2018年・3.5 GHz/28 GHz帯オーク ション 形式 活動ルール CA (1段階) 【増加⼊札の禁⽌】 • 他国のように総⼊札ポイントに基づく活動ルールではないが、あるロットに対する需要を減少させた場合(つまり当該ロットへの ⼊札から撤退した場合)には、当該ロットに再度⼊札することは認められないため、実質的に様⼦⾒が出来ず積極的な⼊ 札⾏動が求められる。 【割当上限】 • 1⼈または特定のグループあたり、最⼤2x20MHzまでしか取得できない。 CA (2段階) 【⼊札猶予】 • ⼊札者が申請することで特定のラウンドで⼀時的に⼊札を休むことを認める制度。 • 1⼈以上の⼊札者が当該ラウンドで猶予を申請した場合、そのラウンド⾃体を無効(スキップ)扱いとし、前ラウンドの結果 (勝者および⾦額)をそのまま維持。 • ただし帯域ごとに最⼤2回まで使⽤可能。また、第1ラウンドでは使⽤不可で、第1ラウンドで申請した場合は、⼊札放棄+ 割当申請撤回とみなされ、以後のオークション参加資格を失う。 • ⼊札が無効(不備など)となった場合でも、⼊札猶予の残数がある場合は1回分消費扱いとされる。 出所)各国政府資料より三菱総合研究所作成 Copyright © Mitsubishi Research Institute 28 参考資料 談合等の競争阻害的な行動を抑止するためのルール|米国 国 オークション名 2022年・ 3.45 GHz帯オークション ⽶ 形式 CA (2段階) 不正な⾏動と抑⽌策 【⼊札に関する合意や取り決めの報告義務】 • ⼊札申請者は、オークション対象ライセンスに関するすべての合意(共同事業、共同⼊札、戦略的提携等)を簡潔に記載し、 関係する当事者を特定する義務がある。たとえ書⾯化されていなくとも、申請締切前に主要な条件について合意に達していれ ば開⽰対象となる。また、オークション期間中に新たな合意を締結した場合も、同様の開⽰義務が課される。 【共同⼊札に関する禁⽌規定】 • ⼊札申請者およびその⽀配下にある者との間での共同⼊札や⼊札戦略に関する取り決めは原則として禁⽌されている。共同 ⼊札の定義には、オークションでの⼊札⽅法、価格、対象ライセンスの選定、ならびにオークション後の市場構造に関するものを 含む。全国規模の通信事業者間、あるいは全国規模事業者と地域通信事業者(non-nationwide provider)の間の 共同⼊札も、禁⽌対象に含まれる。 • ただし、地域通信事業者は、⼀定の条件下で、コンソーシアムまたは共同事業体を結成し、1つの申請主体としてオークション に参加することが認められている。具体的には、このコンソーシアムまたは共同事業体は、メンバーにとって唯⼀の⼊札主体とな る必要がある。 【所有構造および外国資本の報告義務】 • ⼊札申請者は、直接または間接的に10%以上の持分を有する所有者を含めた所有構造を明⽰しなければならない。外国 資本の出資が法定限度を超える場合には、定められた期限までに「宣⾔的裁定の申し⽴て(petition for declaratory ruling)」を⾏う必要がある。 【⼊札中の情報開⽰制限(匿名⼊札)】 • 過去の周波数オークションにおける慣⾏に準じて⼊札が終了するまで特定の⼊札を⾏った⼊札者を特定できないように利⽤可 能な情報を制限する。このルールは、報復⼊札や共謀などの潜在的な反競争的⾏為を抑⽌する役割を果たしてきた。 • オークション中、⼊札者の特定につながる情報(⼊札対象に選択した地理的区域、前払⾦額、総⼊札ポイント、⼊札者の ⾝元を明らかにする可能性のあるその他の⼊札関連情報)は⾮公開とされる。 • オークション中に公開される情報は、各ラウンド終了時に各地理的区域における供給量、総需要量、直近のラウンド終了時の 価格、次ラウンドの⼊札額に限られる。 • オークション終了後、⼊札者が⼊札対象に選択した地理的区域、前払⾦額、総⼊札ポイント、⼊札内容、その他の⼊札関 連⾏動は公開される。 【情報共有の禁⽌】 • 応募書類の提出締切後、すべての申請者は、他の申請者または全国規模事業者との間で、⼊札額、戦略、または市場構 造に関する情報を直接または間接に共有・協議することを禁じられている。この禁⽌は、オークションの⼊⾦期限まで効⼒を持 つ。SECなど他の法令により開⽰が求められる場合であっても、事前にFCCへの相談が強く推奨されている。 • 「情報共有」とは、明⽰的な⼊札額・戦略の共有だけでなく、暗黙的・間接的な表現や公開情報の開⽰も含む。たとえば、同 ⼀⼈物が複数申請者の役員を務める場合、その⼈物を通じた情報の伝達も違反となる可能性がある。禁⽌対象には、資⾦ 提供に関する要請(資⾦繰りの話題など)も含まれ得る。 【禁⽌事項に違反した場合】 • 違反の疑いがある情報共有を⾏った、または受け取った申請者には、直ちに、かつ遅くとも5営業⽇以内に書⾯でFCCへ報告 する義務がある。この報告義務は、5⽇を過ぎた後でも継続して課される。 • 違反が認定された場合には、前払⾦や⼊札額全額の没収、オークション参加の禁⽌、将来の⼊札参加資格剥奪等の制裁 が課されることがある。 出所)各国政府資料より三菱総合研究所作成 29 Copyright © Mitsubishi Research Institute 参考資料 談合等の競争阻害的な行動を抑止するためのルール|米国 国 ⽶ オークション名 2019年・28 GHz帯オークション 形式 不正な⾏動と抑⽌策 SMRA (1段階) 【⼊札に関する合意や取り決めの報告義務】 • ⼊札申請者は、オークション対象ライセンスに関するすべての合意(共同事業、共同⼊札、戦略的提携等)を簡潔に記載し、 関係する当事者を特定する義務がある。たとえ書⾯化されていなくとも、申請締切前に主要な条件について合意に達していれ ば開⽰対象となる。また、オークション期間中に新たな合意を締結した場合も、同様の開⽰義務が課される。 【共同⼊札に関する禁⽌規定】 • ⼊札申請者およびその⽀配下にある者との間での共同⼊札や⼊札戦略に関する取り決めは原則として禁⽌されている。共同 ⼊札の定義には、オークションでの⼊札⽅法、価格、対象ライセンスの選定、ならびにオークション後の市場構造に関するものを 含む。全国規模の通信事業者間、あるいは全国規模事業者と地域通信事業者(non-nationwide provider)の間の 共同⼊札も、禁⽌対象に含まれる。 • ただし、地域通信事業者は、⼀定の条件下で、コンソーシアムまたは共同事業体を結成し、1つの申請主体としてオークション に参加することが認められている。具体的には、このコンソーシアムまたは共同事業体は、メンバーにとって唯⼀の⼊札主体とな る必要がある。 【所有構造および外国資本の報告義務】 • ⼊札申請者は、直接または間接的に10%以上の持分を有する所有者を含めた所有構造を明⽰しなければならない。外国 資本の出資が法定限度を超える場合には、定められた期限までに「宣⾔的裁定の申し⽴て(petition for declaratory ruling)」を⾏う必要がある。 【⼊札中の情報開⽰制限(匿名⼊札)】 • 過去の周波数オークションにおける慣⾏に準じて⼊札が終了するまで特定の⼊札を⾏った⼊札者を特定できないように利⽤可 能な情報を制限する。このルールは、報復⼊札や共謀などの潜在的な反競争的⾏為を抑⽌する役割を果たしてきた。 • オークション中、⼊札者の特定につながる情報(⼊札対象に選択した免許または地理的区域、前払⾦額、総⼊札ポイント、 ⼊札者の⾝元を明らかにする可能性のあるその他の⼊札関連情報)は⾮公開とされる。 • オークション中に公開される情報は、各ラウンド終了時に各免許の⼊札者数、各⼊札の⾦額、⼊札の撤回有無、次ラウンドの 最低⼊札額、暫定的な落札⼊札の有無、積極的な⼊札免除の有無、新規⼊札があった免許の割合に限られる。 • オークション終了後、⼊札者が⼊札対象に選択した地理的区域、前払⾦額、総⼊札ポイント、⼊札額、その他の⼊札関連 ⾏動は公開される。 【情報共有の禁⽌】 • 応募書類の提出締切後、すべての申請者は、他の申請者または全国規模事業者との間で、⼊札額、戦略、または市場構 造に関する情報を直接または間接に共有・協議することを禁じられている。この禁⽌は、オークションの⼊⾦期限まで効⼒を持 つ。SECなど他の法令により開⽰が求められる場合であっても、事前にFCCへの相談が強く推奨されている。 • 「情報共有」とは、明⽰的な⼊札額・戦略の共有だけでなく、暗黙的・間接的な表現や公開情報の開⽰も含む。たとえば、同 ⼀⼈物が複数申請者の役員を務める場合、その⼈物を通じた情報の伝達も違反となる可能性がある。禁⽌対象には、資⾦ 提供に関する要請(資⾦繰りの話題など)も含まれ得る。 【禁⽌事項に違反した場合】 • 違反の疑いがある情報共有を⾏った、または受け取った申請者には、直ちに、かつ遅くとも5営業⽇以内に書⾯でFCCへ報告 する義務がある。この報告義務は、5⽇を過ぎた後でも継続して課される。 • 違反が認定された場合には、前払⾦や⼊札額全額の没収、オークション参加の禁⽌、将来の⼊札参加資格剥奪等の制裁 が課されることがある。 出所)各国政府資料より三菱総合研究所作成 Copyright © Mitsubishi Research Institute 30 参考資料 談合等の競争阻害的な行動を抑止するためのルール|英国 国 オークション名 形式 2025年・26 GHz/40 GHz 帯オーク ション CA (2段階) 2021年・700MHz/ 3.6-3.8GHz帯オークション SMRA (2段階) 英 不正な⾏動と抑⽌策 【⼊札参加の適格性】 • 申請者が免許を保有するのにふさわしいかどうかを管理者が審査する際、以下の点が考慮される。適格でないと判断された申請 者は、その選定⼿続きから除外される(ただし、保証⾦は没収されない)。 • 談合や競争歪曲の試みの有無 • 機密情報の不正な開⽰や取得の有無 • OFCOMの業務委託先と不適切な関係を持っていないか • 複数の⼊札グループに関与している⼈物が情報の交差や準備作業の重複に関与していないか 【不適格とみなされる事象】 • 以下の⾏為が確認された場合は重⼤な違反となる︓ • 虚偽または誤解を招く情報の提出 • 他者との談合や競争歪曲 • 機密情報の不正開⽰(例外︓OFCOM、⼊札者グループ内の者、資⾦提供者、⼊札者グループの⼀員として参加 するか検討している者) • 他申請者や他⼊札者からの機密情報の不正取得または不正取得を試みる⾏為 • OFCOMの関係者からの不正な⽀援やサービスの受給 • 同⼀⼈物が複数⼊札グループに所属し、両者の準備に関与または両者の情報を保有 • メンバー構成の無許可の変更 【禁⽌事項に違反した場合】 • 違反⾏為があったとOFCOMが判断し、選定結果に重⼤な影響を与えると認められる場合、保証⾦および利息は没収され、返 ⾦されず、⼊札プロセスからの除外措置が通知される • 管理者は、除外が⾏われたラウンド以前の⼊札内容(または意思表⽰)を無効とするかを判断する。判断により、影響のない時 点からプロセスを再開するか、全ラウンド無効とし再実施する場合がある。 出所)各国政府資料より三菱総合研究所作成 31 Copyright © Mitsubishi Research Institute 参考資料 談合等の競争阻害的な行動を抑止するためのルール|仏・独 国 仏 独 オークション名 2020年・3.4-3.8 GHz帯 オークション 2019年・2 GHz帯/ 3.6 GHz帯オークション 形式 不正な⾏動と抑⽌策 ⽐較審査+ CA (2段階) 【禁⽌事項および違反した場合】 • フランス商法典第L. 420-1条に基づき、市場競争を妨げる⼀切の共同⾏為は禁⽌されている。 特にオークションにおいては申請書類の作成からオークション結果が公表されるまでの間、申請者同⼠の協議は禁⽌されて いる。 • Arcepは競争阻害的な⾏動を認知した場合、フランス競争当局に報告し、競争当局が当該⾏為に関する適切な措置を 講じるよう求めることができる。 【適格審査において失格となる場合】 • 以下のいずれかの⽀配的影響関係に該当する場合は失格となる。該当者にはArcepが通知を⾏い、5営業⽇以内に1つ の申請に統⼀しなければ、失格となる。 • 申請者が他の候補者に決定的な影響を持つ。 • 他の候補者が申請者に決定的な影響を持つ。 • 同⼀⼈物・法⼈が申請者および他の候補者に対して決定的な影響を持つ。 • 電⼦通信以外の分野で独占的または⽀配的地位にある企業が申請する場合、フランス競争庁の意⾒を踏まえ、モバイル ネットワーク事業を⾏うための別法⼈を設⽴する必要がある(認可発⾏時に実施)。 SMRA (2段階) 【禁⽌事項および違反した場合】 • ⼊札前または⼊札中に他の⼊札者と協⼒して、オークションの進⾏や結果に影響を与える⾏為(談合)を⾏った⼊札者 は、オークションから排除される可能性がある。その他の不正⾏為やオークション運営を妨害する⾏為も排除の対象となる。 • 排除時点でその⼊札者が保持していた最⾼額の⼊札が他者に上回られなかった場合、その⾦額の⽀払い義務がある。た だし、⼆次オークションでその周波数ロットが他の⼊札者に割り当てられ、その価格が同額以上であれば⽀払い義務は発⽣ しない。排除された⼊札者には周波数ロットの権利は与えられない。 • 談合や不正⾏為がオークション終了後に判明した場合でも、周波数の割当てまたは認可は取り消される可能性がある。⽀ 払義務や⼊札取り下げに関する義務は継続する。すでに⽀払われた⾦額の返⾦は⾏われない。 【⼊札者の除外】 • すべての総⼊札ポイントを失った場合、または⼊札から排除された場合は、オークションから除外される。⼊札者が、最低必 要スペクトルパッケージに対して全範囲でアクティブに⼊札しなかった場合も除外対象となる。 出所)各国政府資料より三菱総合研究所作成 Copyright © Mitsubishi Research Institute 32 参考資料 談合等の競争阻害的な行動を抑止するためのルール|豪州 国 豪 オークション名 形式 2023年・3.4 GHz/3.7 GHz帯オーク ション CA (2段階) 2021年・26 GHz帯オークション ESMRA (2段階) 2017年・Unsold700MHz帯オークショ ン CA (1段階) Copyright © Mitsubishi Research Institute 不正な⾏動と抑⽌策 【機密情報とその保護】 • 「機密情報」とは、以下のような情報であり、他の申請者・⼊札者の⾏動や割当結果に影響を与える可能性があるものを 指す︓ • ⼊札予定・実際の⾦額や開始時の需要 • 資格ポイント • ⼊札戦略、ロット評価 • 公開前のオークション結果 • 申請者、⼊札者、その関係者や契約業者は、談合等の競争阻害的な⾏動を防⽌するため、原則として機密情報を第三 者に開⽰してはならない。 • ⼊札者は⼊札者登録⼿続きの⼀環として、機密保持契約書の締結が求められる。 • 機密保持の違反を認識した者は、遅くとも2営業⽇以内にACMAへ書⾯で報告しなければならない。違反が影響を与える と判断された場合、ACMAはオークションの⼀時停⽌、前段階への戻し、修正等の措置を講じることがある。 【⼊札者間の関連性とその対応】 • 関連性があると思われる⼊札者は、速やかにACMAに報告し、詳細を記載する義務がある。ACMAが関連性を疑う場合 は通知を⾏い、各⼊札者に関係性の有無と詳細を記載した声明書の提出を求める(期限は最低10営業⽇)。 • 関連する⼊札者同⼠にライセンスを割り当てた結果、上限(allocation limits)を超える場合、割当ては認められない。 割当制限を回避する⽅法として、関連⼊札者が合意の上でロットの割当⽅法をACMAに5営業⽇以内に⽂書で提出する ことができる。ACMAが合意案を受け取れなかった場合、裁量で割当を実施する。落札ロットが⼀部しか割り当てられなかっ た場合も、⼊札者は全額を⽀払う義務がある。 【禁⽌事項に違反した場合】 • オークション期間中に機密保持義務に違反し、その影響でオークション結果が左右された場合やオークション終了後でも、機 密保持義務が終了する前に違反が発覚した場合に違反とみなされる。応募者・⼊札者本⼈に加え、関係者や契約業者 による違反も含まれる。 • ACMAが規則違反を確認した場合、以下の措置が適⽤される。 • 保証⾦の没収 • 財務保証書の執⾏ • 当該⼊札者へのライセンス発⾏拒否 • ただし、上記の措置の影響を受けた応募者や⼊札者は、ACMAからの通知を受けてから1年以内に、没収額の全部また は⼀部の返還請求を⾏うことができる。 出所)各国政府資料より三菱総合研究所作成 33 参考資料 談合等の競争阻害的な行動を抑止するためのルール|韓国 国 韓 オークション名 2018年・3.5 GHz/28 GHz帯オーク ション 形式 不正な⾏動と抑⽌策 CA (2段階) 【談合等の不正⾏為防⽌に関する誓約書】 オークションに参加する法⼈は、「談合等の不正⾏為防⽌に関する誓約書」を提出し、以下の事項を遵守する義務を負う。不 正⾏為が認められた場合には、保証⾦の没収(国庫編⼊)、周波数割当の取り消し、課徴⾦及び罰⾦の賦課、次回の オークション申請の制限などの制裁が科される。 • 談合の禁⽌︓⼊札額、帯域ロット等に関して、他の割当申請法⼈(特殊関係者を含む)と協議・合意・情報共有を ⾏ってはならない。 • 独占禁⽌法の遵守︓「独占規制及び公正取引に関する法律」第19条および第26条に定められた、⼊札談合に該当 する⾏為を⾏わないものとする。 • オークション妨害⾏為の禁⽌︓オークションの円滑な進⾏を妨げる⾏為は⾏わないものとする。 • ⽀配構造の変更制限︓割当申請適格性審査結果通知⽇から周波数の正式割当までの間において、⽀配構造を変更 してはならない(コンソーシアム構成法⼈に限る)。 出所)各国政府資料より三菱総合研究所作成 Copyright © Mitsubishi Research Institute 34 参考資料10 作業班資料3-1 第2回会合におけるご質問へのご回答 2025/9/3 株式会社三菱総合研究所 モビリティ・通信事業本部 PwCコンサルティング合同会社 ご質問とご回答の対応関係 第2回会合におけるご質問 ご回答 ⾴ ①独・2019年の事例について、暫定落札の撤回を可能としているが、周波 数の売れ残り等の問題は⽣じたか。 「1. 落札の撤回等と売れ残りの関係性」参照 3 ②1枠を対象の周波数オークションを実施した場合に撤回を可能としている 事例はあるか。 「2. 1枠を対象とした周波数オークションにおける落 札の撤回等」参照 4 ③諸外国では⼊札の匿名性をどの程度確保しているか。また、英国では、 オークションの開始に当たり⼊札者名等を開⽰しているとのことだが、開⽰して いる狙いは何か。 「3. ⼊札者の匿名性」参照 5 ④落札⾦の⽀払い⽅法について、分割払いを導⼊した事例はあるか。また、 全体の傾向として、分割払いを導⼊している事例は少ないか。 「4. 落札⾦の⽀払⽅法」参照 6 Copyright © Mitsubishi Research Institute 2 諸外国における周波数オークションの事例 1. 落札の撤回等と売れ残りの関係性  落札の撤回を認めたドイツ・2019年・2GHz帯/3.6GHz帯オークションで売れ残りは生じなかった。  調査対象とした周波数オークションのうち、地域単位での割当では0.5%~3.5%の売れ残りが確認 された一方、全国単位での割当てでは売れ残りが確認されなかった。 国 ⽶ オークション名 ⽅式 2022年・ 3.45 GHz帯 CA (2段階) SMRA (1段階) CA (2段階) SMRA (2段階) 2019年・28 GHz帯 英 2025年・26 GHz/40 GHz 帯 2021年・700MHz/ 3.6-3.8GHz帯 落札結果(免許数) オークション対象数 落札数(落札率) 落札の撤回等の可否 需要量の減少 4,060 (10ロット×406地域) 4,041(99.5%) 撤回可能(ただし2回まで) ⽀払い可能性あり 3,072 (2ロット×1,536地域) 2,965(96.5%) 需要量の減少 オークション未実施 撤回禁⽌ 34 (34ロット×1地域) 34(100%) 31 (31ロット×1地域) 31(100%) 仏 2020年・3.4-3.8 GHz帯 ⽐較審査+CA (2段階) 需要量の減少 独 2019年・2 GHz帯/ 3.6 GHz帯 SMRA (2段階) 撤回可能(回数制限なし) ⽀払いの可能性あり 2023年・3.4 GHz/3.7 GHz帯 CA (2段階) 需要量の減少 2021年・26 GHz帯 ESMRA (2段階) 需要量の減少 2017年・Unsold700MHz帯 CA (1段階) 需要量の減少 2 (2ロット×1地域) 2(100%) 2018年・3.5 GHz/28 GHz帯 CA (2段階) 需要量の減少 52 (3.5GHz帯︓28ロット×1地域、 28GHz帯︓24ロット×1地域) 52(100%) 豪 韓 41 (41ロット×1地域) 588 (3.4GHz帯︓5〜13ロット×34地域、 3.7GHz帯︓10〜20ロット×20地域) 360 (12ロット×24地域、24ロット×3地域) 41(100%) 574(97.6%) 358(99.4%) 出典:各国政府資料より三菱総合研究所作成 3 Copyright © Mitsubishi Research Institute 諸外国における周波数オークションの事例 2. 1枠を対象とした周波数オークションにおける落札の撤回等  米国における2008年・700MHz帯オークションおよび2014年・1900MHz帯オークションでは、 いずれも1枠の周波数ブロックへの入札に関して、暫定落札に対する撤回が認められている。 オークション 項⽬ オークション⽅式 対象帯域・⼊札単位幅 1900MHz帯 オークション (2014年) ⼊札撤回 備考 オークション⽅式 対象帯域・⼊札単位幅 700MHz帯 オークション (2008年) ⼊札撤回 概要 • • • • • SMRA⽅式 1900 MHz帯 (1,915-1,920/1,995-2,000 MHz) : 2×5 MHz ×176エリア (10 MHz) ⼊札者は暫定落札を撤回することができる。(⼊札撤回を取り消すことはできない。) 撤回可能な暫定落札の回数に制限はない。 暫定落札を撤回した⼊札者は、それ以降に撤回した⼊札額をよりも⾼い⼊札がなかった場合、撤回した⼊札額と落札額との差額を⽀払う 責任を負う。また、撤回した場合、撤回した⼊札額の15%に相当する撤回中間⾦を課す。この中間⾦は上記の落札額との差額が発⽣し た場合は、その差額の⽀払いに充当される。 • FCCは、撤回について⼊札者による濫⽤のリスクを指摘しつつ、典型的なSMRA⽅式では、⼊札の撤回を認めることで、効率的なライセンス の集約と、オークション経過に応じたバックアップ戦略が容易になる旨について⾔及している。 • • SMRA⽅式 (なお、Cブロックは12の個別エリアへの⼊札に変え、⽶国50州、⼤⻄洋、太平洋の各パッケージに⼊札することも可能。) 700 MHz帯(698-806 MHz) - A (698-704/728-734 MHz) 2×6 MHz (12 MHz) ×176エリア - B (704-710/734-740 MHz) 2×6 MHz (12 MHz) ×734エリア - C (746-757/776-787 MHz) 2×11 MHz (22 MHz) ×12エリア - D (758-763/788-793 MHz) 2×5 MHz (10 MHz) ×全国エリア - E (722-728) 1×6 MHz (6 MHz) ×176エリア • ⼊札者は、Cブロックを除き、暫定落札を撤回することができる。(⼊札撤回を取り消すことはできない。) • 撤回の実⾏は、オークション中1ラウンドまでとする。 • 暫定落札を撤回した⼊札者は、それ以降に撤回した⼊札額をよりも⾼い⼊札がなかった場合、撤回した⼊札額と落札額との差額を⽀払う 責任を負う。また、撤回した場合、撤回した⼊札額の10%に相当する撤回中間⾦を課す。この中間⾦は上記の落札額との差額が発⽣し た場合は、その差額の⽀払いに充当される。 • 1ラウンドに限定することについて、⼊札辞退を利⽤した反競争的⾏為に該当すると思われる⼊札者の⾏為が検出されたことを踏まえ、最適 な組み合わせの確保のための柔軟性と、反競争的な⼊札⾏為の抑制とのバランスを考慮した旨が指摘されている。 備考 • Cブロックについては、パッケージへの⼊札と個別のブロックへの⼊札の戦略的な切り替えを防ぐため、⼊札者は「暫定落札」を撤回することは できない。ただし、Cブロックはパッケージへの⼊札⾦額と個別ブロックの⼊札の合計額を⽐較し、額が⾼い⼊札が暫定落札となるため、暫定 落札となっていない⼊札も、後続のラウンドで暫定落札となる可能性がある。このような暫定落札以外の⼊札について、オークションの進⾏状 況によっては⼊札者が暫定落札に繰り上がることを望まないことも想定されることから、1回に限り取り下げが認められる。(この処理については、 撤回と区別し、「⼊札の取り下げ」と表現されている。) 出典:米国政府資料よりPwC作成 Copyright © Mitsubishi Research Institute 4 諸外国における周波数オークションの事例 3. 入札者の匿名性  英国・豪州においては、申請者間に支配関係が存在しないことを申請者自身も確認する観点から、 オークション前に、申請者に対して他の申請者の名称を通知している。  米国では、戦略的入札を防止するため、オークション中は他入札者の入札額等を非開示としている。 仏国・独国では、透明性確保および価格高騰の抑制の観点から、他入札者の入札額等を開示している。 国 年・帯域 ⽅式 CA (2段階) ⽶ SMRA 2019年・28 GHz帯 (1段階) CA 2025年・26 GHz/40 GHz 帯 (2段階) 英 SMRA 2021年・700MHz/3.6-3.8GHz帯 (2段階) ⽐較審査+ 2020年・3.4-3.8 GHz帯 仏 CA(2段階) SMRA 独 2019年・2 GHz帯/3.6 GHz帯 (2段階) CA 2023年・3.4 GHz/3.7 GHz帯 (2段階) ESMRA 2021年・26 GHz帯 豪 (2段階) CA 2017年・700MHz帯 (1段階) CA 2018年・3.5 GHz/28 GHz帯 韓 (2段階) 2022年・3.45 GHz帯 ⼊札者に関する情報開⽰ 各⼊札者の名称 各⼊札者の⼊札額等 (資格付与後〜 (オークション中) オークション前) 各申請者の名称 (申請受付〜 資格付与前) ⼀般に公開 ⼀般に公開 ⼀般に公開 ⼀般に公開 申請者のみに開⽰ ⼀般に公開 各落札者の名称 (オークション後) ⾮開⽰ (オークション後、⼀般に公開) ⾮開⽰ (オークション後、⼀般に公開) ⾮開⽰ (オークション後、⼀般に公開) ⾮開⽰ ⼀般に公開 ⼀般に公開 ⼀般に公開 申請者のみに開⽰ ⼀般に公開 ⾮開⽰ ⼀般に公開 ⼊札者のみに開⽰ ⼀般に公開 ⾮開⽰ ⼀般に公開 ⼊札者のみに開⽰ ⼀般に公開 申請者のみに開⽰ ⾮開⽰ ⾮開⽰ ⼀般に公開 申請者のみに開⽰ ⾮開⽰ ⾮開⽰ ⼀般に公開 申請者のみに開⽰ ⾮開⽰ ⾮開⽰ ⼀般に公開 ⼀般に公開 ⼀般に公開 ⾮開⽰ ⼀般に公開 (オークション後、⼀般に公開) ⼀般に公開 出典:各国政府資料より三菱総合研究所作成 5 Copyright © Mitsubishi Research Institute 諸外国における周波数オークションの事例 4. 落札金の支払方法  落札金の支払方法については、一括払いのみを認める国と、分割払いを選択可能とする国がある。 分割払いを認める場合には、多くの国において利息が付加される。  事前に保証金の支払いを求める国においては、落札後の支払額は保証金を差し引いた残額とされる。 国 年・帯域 ⽅式 CA (2段階) ⽶ SMRA 2019年・28 GHz帯 (1段階) CA 2025年・26 GHz/40 GHz 帯 (2段階) 英 SMRA 2021年・700MHz/3.6-3.8GHz帯 (2段階) ⽐較審査+ 2020年・3.4-3.8 GHz帯 仏 CA(2段階) SMRA 独 2019年・2 GHz帯/3.6 GHz帯 (2段階) CA 2023年・3.4 GHz/3.7 GHz帯 (2段階) 2022年・3.45 GHz帯 2021年・26 GHz帯 豪 2017年・700MHz帯 韓 2018年・3.5 GHz/28 GHz帯 落札⾦の⽀払い⽅法 詳細 概要 • オークションの終了が公表された後、10営業⽇以内に落札額の20%相当額から保証⾦を差し引いた ⾦額を頭⾦として⽀払う。 頭⾦⽀払期限後10営業⽇以内に残⾦を⽀払う。 詳細は⾮公表 • 落札額が保証⾦を超えた場合、その⽀払い期限は管理者が通知する。 4回分割⽀払い (毎年) • 落札額を4回分割払いする。1回⽬は免許付与時、2回⽬以降は1年間隔で同⽇に⽀払う。 ⼀括⽀払い • 落札額が保証⾦を超えた場合、オークション終了から65営業⽇以内に落札額から保証⾦を差し引いた ⾦額を⼀括⽀払いする 詳細は⾮公表 • 落札額が保証⾦を超えた場合、その⽀払い期限は管理者が通知する。 • 落札額が保証⾦を超えた場合、落札者は⼀括払いまたは5回分割払いを選択可能。管理者から落札 額の通知を受けた⽇から10営業⽇以内に落札者は希望する⽀払⽅法管理者に通知する。落札者が ⽀払い⽅法を選択しなかった場合は⼀括払いとなる。落札者が⽀払い⽅法を選択した後、その⽀払い 期限は管理者が通知する。 分割払いを選択した場合には落札額の20.32%を5回⽀払う。また、初年は未払い残⾼の5%に相当 する銀⾏保証書を管理者に提出しなければならない。 落札額が保証⾦を超えた場合、落札者は⼀括払いまたは3回分割払いを選択可能。管理者から落札 額の通知を受けた⽇から10営業⽇以内に落札者は希望する⽀払⽅法管理者に通知する。落札者が ⽀払い⽅法を選択しなかった場合は⼀括払いとなる。落札者が⽀払い⽅法を選択した後、その⽀払い 期限は管理者が通知する。 分割払いを選択した場合には初年に落札額の約48%、2、3年⽬にそれぞれ落札額の約28%を⽀払 う。また、初年は未払い残⾼の5%に相当する銀⾏保証書を管理者に提出しなければならない。 初年に落札額の25%を⽀払い、残額を周波数利⽤期間(3.5GHz帯︓10年間、28GHz帯︓5年 間)が終了するまで毎年均等に分割⽀払いする。なお、残⾼に対しては毎年利息が発⽣する。 • ⼀括⽀払い ESMRA (2段階) ⼀括⽀払いまたは 5回分割⽀払い (毎年) を選択可能 CA (1段階) ⼀括⽀払いまたは 3回分割⽀払い (毎年) を選択可能 CA (2段階) 免許期間にわたり 分割⽀払い(毎年) • • • • 出典:各国政府資料より三菱総合研究所作成 Copyright © Mitsubishi Research Institute 6 参考資料  「3.入札者の匿名性」に関する補足 7 Copyright © Mitsubishi Research Institute 参考資料 「3.入札者の匿名性」に関する補足 国 年・帯域 2022年・3.45 GHz帯 ⽶ 2019年・28 GHz帯 Copyright © Mitsubishi Research Institute ⽅式 オークション前・中・後に開⽰される情報とその開⽰範囲 【オークション前】 • 申請期限直後、管理者が申請内容を審査し、申請が完備か不備ありか判定。各申請者の判定結果を公表する。 • 保証⾦の⼊⾦後、⼊札資格を得た⼊札者を公開する。 【オークション中】 • 各ラウンド終了後に、管理者は各⼊札者に地域単位ごとの供給量、総需要量、前ラウンドの公⽰価格、次ラウンドのク ロック価格を通知する。 CA (2段階) • 各ラウンドの処理が完了した後、管理者は各⼊札者に当該⼊札者の需要量、次ラウンドの総⼊札ポイントを通知する。 • 特定の地域単位に⼊札した⼊札者の名称はオークション終了まで開⽰されない • (狙い)オークション中、⼊札者に⼊札額に関する⼗分な情報を提供することで⾃信を持って効果的に⼊札することを 促しつつ、⼊札者を特定する可能性のある情報の利⽤を制限することで望ましくない戦略的⼊札を防⽌する。 【オークション後】 • オークション終了後、全⼊札者の全⼊札および全落札結果のデータを公開する。 【オークション前】 • 申請期限直後、管理者が申請内容を審査し、申請が完備か不備ありか判定。各申請者の判定結果を公表する。 • 保証⾦の⼊⾦後、⼊札資格を得た⼊札者を公開する。 【オークション中】 • 各ラウンド終了後に、管理者は各⼊札者に各ロットごとの暫定落札額、次ラウンドの最低⼊札額、ラウンド中に提出され たすべての⼊札額、⼊札がないロットを通知する。 SMRA • 各ラウンドの処理が完了した後、管理者は各⼊札者に当該⼊札者の活動量、⼊札したロット、⼊札価格、⼊札結果、 (1段階) 暫定落札の有無、⼊札猶予の有無等を通知する。 • 他の⼊札者の⼊札⾏動はオークション終了まで開⽰されない。 • (狙い)オークション中、⼊札者に⼊札額に関する⼗分な情報を提供することで⾃信を持って効果的に⼊札することを 促しつつ、⼊札者を特定する可能性のある情報の利⽤を制限することで望ましくない戦略的⼊札を防⽌する。 【オークション後】 • オークション終了後、全⼊札者の全⼊札および全落札結果のデータを公開する。 8 参考資料 「3.入札者の匿名性」に関する補足 国 年・帯域 ⽅式 オークション前・中・後に開⽰される情報とその開⽰範囲 【オークション前】 • 資格審査完了後、管理者は適格申請者(資格審査を通過した申請者)に対して、他の適格申請者の名称を通知 する。また、ウェブサイト上で適格申請者を公開する。 • 申請撤回期限直後、管理者は⼊札者(申請を撤回しなかった適格申請者)を公表する。 【オークション中】 • 各ラウンド終了後、管理者は各⼊札者に対して、当該⼊札者が直近ラウンドで⼊札した需要量を通知する。また、前ラ CA ウンドの公⽰価格、次ラウンドの開始価格、次ラウンドのクロック価格、次ラウンドの⼊札ポイント、超過需要を通知する。 2025年・26 GHz/40 GHz 帯 (2段階) • 毎⽇、最後のラウンド終了後、管理者はその時点での公⽰価格および超過需要を通知する。 【オークション後】 • オークション終了後、管理者は各⼊札者に対して、全落札者の名称、各落札者が落札したロット数と価格、落札されな かったロットを通知する。 • その後、管理者はウェブサイト上で全落札者の名称、各落札者が落札したロット数と価格、落札されなかったロット、全⼊ 札者の⼊札⾏動を公開する。 英 【オークション前】 • 資格審査完了後、管理者は適格申請者(資格審査を通過した申請者)に対して、他の適格申請者の名称を通知 する。また、ウェブサイト上で適格申請者を公開する。 • 申請撤回期限直後、管理者は⼊札者(申請を撤回しなかった適格申請者)を公表する。 【オークション中】 • 各ラウンド終了後、管理者は各⼊札者に対して、当該⼊札者が直近ラウンドで⾏った⼊札数、暫定落札者であるロット SMRA 2021年・700MHz/3.6-3.8GHz帯 数と価格、次ラウンドの⼊札ポイントを通知する。また、各⼊札者に対して超過需要の程度を概数で通知する。 (2段階) • 毎⽇、最後のラウンド終了後、管理者はその時点での価格および超過需要の程度を概数で通知する。 【オークション後】 • オークション終了後、管理者は各⼊札者に対して、全落札者の名称、各落札者が落札したロット数と価格、落札されな かったロットを通知する。 • その後、管理者はウェブサイト上で全落札者の名称、各落札者が落札したロット数と価格、落札されなかったロット、 700MHz帯に関する全⼊札者の⼊札⾏動を公開する。 9 Copyright © Mitsubishi Research Institute 参考資料 「3.入札者の匿名性」に関する補足 国 年・帯域 仏 2020年・3.4-3.8 GHz帯 独 2019年・2 GHz帯/3.6 GHz帯 Copyright © Mitsubishi Research Institute ⽅式 オークション前・中・後に開⽰される情報とその開⽰範囲 【オークション前】 • 申請書の受領後、管理者は申請書を提出した申請者を公表する。 • 資格審査完了後、⼊札者の名称を公表する。 ⽐較審査+ 【オークション中】 CA • 各ラウンド開始時、管理者は各⼊札者にラウンド番号、前ラウンドにおける全⼊札者の需要量、次ラウンドの最低⼊札 (2段階) 額を通知する。 【オークション後】 • オークション終了後、管理者はウェブサイト上に全落札者の名称、各落札者が落札したロット数を公開する。 【オークション前】 • 資格審査完了後、⼊札者の名称を公表する。 【オークション中】 • 各ラウンド開始時、管理者は各⼊札者に各ラウンドの基本情報(ラウンド番号、ラウンド時間等)、各ロットの暫定落 札額と暫定落札者名、次ラウンドの最低⼊札額、選択可能な⼊札額、⼊札ポイントと活動要件、⼊札猶予の残数、 除外された⼊札者名を通知する。 SMRA • 各ラウンド終了時、管理者は各⼊札者に各ロットの暫定落札額、全⼊札者の名称と⼊札⾏動を通知する。 (2段階) • 各ラウンド終了後、管理者は暫定落札額と暫定落札者名をウェブサイト上に公表する。 • (狙い)公開オークションであり、⼊札者は各ラウンドにおいて他の⼊札者による⼊札額を通知される。これにより、⼊札 者はオークション中に他の⼊札者の周波数への評価価格を判断することが可能となる。⼊札者は⼊札額を適宜調整す ることができるため、周波数の価値を過⼤評価し⾼値で落札するリスク(勝者の呪い)が軽減される。 【オークション後】 • オークション終了後、管理者はウェブサイト上に各ロットの落札者を公表する。 10 参考資料 「3.入札者の匿名性」に関する補足 国 年・帯域 2023年・3.4 GHz/3.7 GHz帯 豪 2021年・26 GHz帯 2017年・700MHz帯 韓 2018年・3.5 GHz/28 GHz帯 Copyright © Mitsubishi Research Institute ⽅式 オークション前・中・後に開⽰される情報とその開⽰範囲 【オークション前】 • 申請期限直後、管理者は適格申請者(資格審査を通過した申請者)に対して、他の適格申請者の名称を通知する。 【オークション中】 • 各ラウンド終了時、管理者は各⼊札者に前ラウンドの公⽰価格、超過需要、当該⼊札者の⼊札ポイントを通知する。 CA 【オークション後】 (2段階) • オークション終了後、管理者は各⼊札者に全落札者の名称、各落札者が落札したロット、各落札者の落札総額、各 ロットの最終的な公⽰価格を通知する。 • その後、管理者はウェブサイト上に全落札者の名称、各落札者が落札したロット、各落札者の落札総額、各ロットの最 終的な公⽰価格を公表する。 【オークション前】 • 申請期限直後、管理者は適格申請者(資格審査を通過した申請者)に対して、他の適格申請者の名称を通知する。 【オークション中】 ESMRA • 各ラウンド終了時、管理者は各⼊札者に前ラウンドの公⽰価格、超過需要、当該⼊札者の⼊札ポイントを通知する。 (2段階) 【オークション後】 • オークション終了後、管理者は各⼊札者に全落札者の名称、各落札者が落札したロット、各落札者の落札総額を通知 する。 • その後、管理者はウェブサイト上に全落札者の名称、各落札者が落札したロット、各落札者の落札総額を公表する。 【オークション前】 • 申請期限直後、管理者は適格申請者(資格審査を通過した申請者)に対して、他の適格申請者の名称を通知する。 【オークション中】 CA • 各ラウンド終了時、管理者は各⼊札者に前ラウンドの公⽰価格、超過需要、当該⼊札者の⼊札ポイントを通知する。 (1段階) 【オークション後】 • オークション終了後、管理者は各⼊札者に全落札者の名称、各落札者が落札したロット、各ロットの落札額を通知する。 • その後、管理者はウェブサイト上に全落札者の名称、各落札者が落札したロット、各ロットの落札額を公表する。 【オークション前】 • 申請期限直後、管理者は申請者を公開する。 • 資格審査完了後、管理者は⼊札者を公表する。 【オークション中】 • 各ラウンド開始時、管理者は各⼊札者に開始価格、クロック価格、当該⼊札者の⼊札ポイントを通知する。 CA (2段階) • 各ラウンド終了時、管理者は、公⽰価格、超過需要の有無、当該⼊札者の需要量と⼊札額、⼊札猶予の残数を通 知する。 【オークション後】 • オークション終了後、管理者はウェブサイト上に全落札者の名称、各落札者が落札したロット、各ロットの落札額を公表 する。 11

資料3

(案) 総 林 資料 55-1-3 情 通 審 第 号 令和 日 年 月 務 大 臣 芳 正 殿 情報通信審議会 会 長 答 申 遠 藤 信 博 書 令和7年2月3日付け諮問第30号「社会環境の変化に対応した電 波有効利用の推進の在り方」のうち「周波数割当の在り方」(価額競 争の実施方法)について、審議の結果、別添のとおり答申する。 (別添は、資料55-1-2とする。)

資料4

資料 55-2 情報通信技術分科会・各部会の活動状況 (第 54 回 総会[R7.9.11]以降) 情報通信技術分科会 開催回数 種別 審議事項 第 190 回 (R7.10.20) 答申 ① 「小電力の無線システムの高度化に必要な技術的条件」のうち「800MHz 帯広 帯域小電力無線システムに係る技術的条件」及び「業務用陸上無線通信の高度 化等に関する技術的条件」のうち「3 次元測位システムの技術的条件」について 【平成 14 年 9 月 30 日付け諮問第 2009 号】及び 【平成 25 年 5 月 17 日付け諮問第 2033 号】 ② 「空間伝送型ワイヤレス電力伝送システムの技術的条件」のうち「920MHz 帯空 間伝送型ワイヤレス電力伝送システムの屋外利用等に係る技術的条件」について 【平成 30 年 12 月 12 日付け諮問第 2043 号】 第 191 回 報告 920MHz 帯アクティブ系小電力無線システムの宇宙利用について 答申 「新世代モバイル通信システムの技術的条件」のうち、「高高度プラットフォーム (R7.11.14) (HAPS)の技術的条件」について 【平成 28 年 10 月 12 日付け諮問第 2038 号】 報告 CISPR ニューデリー会議の審議結果について 【昭和 63 年 9 月 26 日付け諮問第 3 号】 第 192 回 (R7.12.8) 答申 ① 「国際無線障害特別委員会(CISPR)の諸規格について」のうち「工業、科学、 医療用装置からの妨害波の許容値及び測定法」について 【昭和 63 年9月 26 日付け諮問第3号】 ② 「国際無線障害特別委員会(CISPR)の諸規格について」のうち「無線周波妨 害波及びイミュニティ測定装置の技術的条件 測定用受信機」、「無線周波妨害 波及びイミュニティ測定装置の技術的条件 放射妨害波測定用のアンテナと試験 場」、「無線周波妨害波及びイミュニティ測定装置の技術的条件 放射妨害波の 測定法」及び「無線周波妨害波及びイミュニティ測定装置の技術的条件 不確か さ、統計及び許容値のモデル-測定装置に関する不確かさ」について 【昭和 63 年9月 26 日付け諮問第3号】 ③ 「ネットワークの IP 化に対応した電気通信設備に係る技術的条件」のうち「端末 機器の技術基準等への適合性に係るセキュリティ基準の見直し」について 【平成 17 年 10 月 31 日付け諮問第 2020 号】 ④ 「業務用陸上無線通信の高度化等に関する技術的条件」のうち「22GHz 帯 FWA システムの高度化に関する技術的条件」について 【平成 25 年 5 月 17 日付け諮問第 2033 号】 ⑤ 「V-High 帯域における公共ブロードバンド移動通信システム及び狭帯域 IoT 通信システムに関する技術的条件」のうち「公共ブロードバンド移動通信システムの 周波数拡張及び狭帯域 IoT 通信システムの導入に係る技術的条件」について 【令和6年6月6日付け諮問第 2046 号】 ⑥ 「非静止衛星を利用する移動衛星通信システムの技術的条件」のうち「高度 600km の軌道を利用する衛星コンステレーションによる Ka 帯非静止衛星通信シ ステムの技術的条件」について 【平成7年9月 25 日付け諮問第 82 号】 議決 「社会環境の変化に対応した電波有効利用の推進の在り方」のうち「周波数割当の 在り方」(価額競争の実施方法)について 【令和7年2月3日付け諮問第 30 号】 情報通信政策部会 (開催なし) 電気通信事業政策部会 開催回数 種別 審議事項 第 83 回 (R7.10.3) 諮問 「固定電話サービスの円滑な移行の在り方」について 議決 ① 「電話番号の犯罪利用対策等に係る電気通信番号制度の在り方」について 【令和 7 年 6 月 17 日付諮問第 1241 号】 ② 「電気通信事業政策部会における委員会の設置」の一部改正について 第 84 回 (R7.10.21) 第 85 回 (R7.11.21) 郵政政策部会 (開催なし) 諮問 ① 「ネットワーク環境の変化を踏まえた接続政策等の在り方」について ② 「消費者保護ルールの更なる適正化と DX 時代への対応の在り方」について 議決 「電気通信事業政策部会における委員会の設置」の一部改正について 答申 「電話番号の犯罪利用対策等に係る電気通信番号制度の在り方」について 【令和 7 年 6 月 17 日付け諮問第 1241 号】

資料5

情報通信審議会 総会(第 55 回)議事概要 1 日時 令和7年 12 月 11 日(木)16:00~16:25 2 場所 第1特別会議室(Web 会議併用) 3 出席者 (1)委員(敬称略) 遠藤 信博(会長)、浅川 秀之、荒牧 知子、伊丹 誠、市毛 由美子、 井上 由里子、今井 朝子、内山 隆、江﨑 浩、岡田 洋祐 大柴 小枝子、加藤 寧、閑歳 孝子、木村 朝子、桑津 浩太郎、 甲田 恵子、國領 二郎、竹内 健蔵、丹 康雄、長谷山 美紀、 藤井 威生、増田 悦子、横田 純子(以上 23 名) (2)総務省 竹村 晃一(総務審議官)、今川 拓郎(総務審議官)、 大村 真一(官房総括審議官)、藤田 清太郎(官房総括審議官) (国際戦略局) 布施田 英生(国際戦略局長) (情報流通行政局) 豊嶋 牛山 基暢(情報流通行政局長)、荒井 智弘(郵政行政部長) 陽一(官房審議官)、 (総合通信基盤局) 湯本 博信(総合通信基盤局長)、吉田 恭子(電気通信事業部長)、 翁長 久(電波部長)、小川 裕之(電波政策課長)、 金子 裕介(電波政策課 企画官)、五十嵐 大和(移動通信課長) 佐藤 輝彦(移動通信課 移動通信企画官) (サイバーセキュリティ統括官) 三田 一博(サイバーセキュリティ統括官) (3)事務局 中村 裕治(情報通信政策課長) 4 議 題 (1)答申案件 「社会環境の変化に対応した電波有効利用の推進の在り方」のうち「周波 数割当の在り方」(価額競争の実施方法)について 【令和7年2月3日付け諮問第 30 号】 【内容】 令和7年電波法改正・利用意向調査の結果等を踏まえ、26GHz 帯の価 額競争による早期割当てに向け、その実施方法について、審議を行った もの。 審議の結果、情報通信技術分科会から報告があったとおり、一部答申 (案)を了承し、一部答申とすることとした。 (2)報告案件 情報通信技術分科会及び各部会の活動状況について 【内容】 情報通信技術分科会及び各部会の活動状況について、事務局より報告 があったもの。 本会議にて配付された資料を御覧になりたい方は、総務省 HP において公開し ておりますので御覧下さい。 また、総務省において、閲覧に供し及び貸し出しておりますので、以下まで 御連絡をお願いいたします。 担 当:総務省 情報通信審議会事務局 高橋補佐、岡本補佐、東出係長、斉藤官 電 話:03-5253-5432 メール johotsushin-shingikai/●/soumu.go.jp 迷惑メール防止対策のため、送信時は/●/を@に置き換えてください。

資料6

情報通信審議会 総会(第 55 回)議事録 1 日時 令和7年 12 月 11 日(木)16:00~16:25 2 場所 第1特別会議室(Web 会議併用) 3 出席者 (1)委員(敬称略) 遠藤 信博(会長)、浅川 秀之、荒牧 知子、伊丹 誠、市毛 由美子、 井上 由里子、今井 朝子、内山 隆、江﨑 浩、岡田 洋祐、 大柴 小枝子、加藤 寧、閑歳 孝子、木村 朝子、桑津 浩太郎、 甲田 恵子、國領 二郎、竹内 健蔵、丹 康雄、長谷山 美紀、 藤井 威生、増田 悦子、横田 純子(以上 23 名) (2)総務省 竹村 晃一(総務審議官)、今川 拓郎(総務審議官)、 大村 真一(官房総括審議官)、藤田 清太郎(官房総括審議官) (国際戦略局) 布施田 英生(国際戦略局長) (情報流通行政局) 豊嶋 基暢(情報流通行政局長)、荒井 牛山 智弘(郵政行政部長) 陽一(官房審議官)、 (総合通信基盤局) 湯本 博信(総合通信基盤局長)、吉田 恭子(電気通信事業部長)、 翁長 久(電波部長)、小川 裕之(電波政策課長)、 金子 裕介(電波政策課 企画官)、五十嵐 大和(移動通信課長)、 佐藤 輝彦(移動通信課 移動通信企画官) (サイバーセキュリティ統括官) 三田 一博(サイバーセキュリティ統括官) (3)事務局 中村 裕治(情報通信政策課長) - 1 - 4 議 題 (1)答申案件 「社会環境の変化に対応した電波有効利用の推進の在り方」のうち「周 波数割当の在り方」(価額競争の実施方法)について 【令和7年2月3日付け諮問第 30 号】 (2)報告案件 情報通信技術分科会及び各部会の活動状況について -2- 開 ○遠藤会長 会 ただいまから情報通信審議会第55回の総会を開催させていただきます。 本日はウェブ会議とハイブリッド形式にて会議を開催しております。 現時点で委員30名中20名の方に御参加いただいており、定足数を満たしております。 会議の傍聴につきましては、ウェブ会議システムによる傍聴とさせていただいており ます。 それでは、お手元の議事次第に従いまして、議事を進めてまいりたいと思います。 本日の議題は、答申案件1件、報告案件1件でございます。 (1)答申案件 「社会環境の変化に対応した電波有効利用の推進の在り方」のうち「周波数割当の在 り方」 (価額競争の実施方法)について 【令和7年2月3日付け諮問第30号】 ○遠藤会長 初めに、答申案件、諮問第30号「社会環境の変化に対応した電波有効利用 の推進の在り方」のうち「周波数割当の在り方」(価額競争の実施方法)につきまして、 審議をさせていただきたいと存じます。 本件につきましては、情報通信技術分科会及び電波有効利用委員会におきまして、精 力的に調査・審議をし、一部答申案をおまとめいただきました。 本日は、情報通信技術分科会、分科会長の高田委員が御欠席ということでございます ので、分科会長代理の長谷山委員及び委員会事務局から御説明をお願いしたいと思いま す。 ○長谷山委員 分科会長代理の長谷山でございます。 資料55-1-2が答申案ではございますが、大部のため、資料55-1-1の概要資料 に基づきまして、説明させていただきます。 本件は、本年2月に総務大臣より諮問を受けた諮問第30号「社会環境の変化に対応し た電波有効利用の推進の在り方」のうち「周波数割当の在り方」について、情報通信技 術分科会及び電波有効利用委員会におきまして、調査・審議を重ねてきたものでござい -3- ます。 本年6月の電波有効利用委員会におきまして検討を開始いたしました。その後、同委 員会を2回、委員会の下に設置した価額競争の実施方法に関する検討作業班を4回開催 し、価額競争の方式、最低落札価額、保証金、参入促進措置等の価額競争の実施方法に ついて議論を深めてまいりました。そして12月8日の第192回分科会におきまして、本 日の答申案を議決したところでございます。 内容の詳細につきましては、事務局より説明いたします。よろしくお願いします。 ○佐藤移動通信企画官 長谷山先生、ありがとうございます。 今回の一部答申(案)の概要につきまして、資料55-1-1に基づき、御説明をさせ ていただきます。 まず、資料1ページ、検討の背景・経緯についてです。今年4月に電波法及び放送法 の一部を改正する法律が成立、公布され、これにより、6GHzを超える高い周波数帯の 活用を希望する多種多様なサービスを提供する者の中から、最も高い価額を申し出た者 を落札者として決定をする、いわゆる価額競争により選定する制度が導入されたところ です。 これを踏まえ、総務省において、今年5月から6月にかけて26GHz帯・40GHz帯におけ る5Gの利用に関する調査を実施したところです。その結果、計9者から回答があり、 26GHz帯について一定の利用意向が示されたところです。 これを踏まえ、まずは26GHz帯について価額競争により割り当てることを目指し、先 ほど長谷山代理から御説明がありましたとおり、電波有効利用委員会の下に価額競争の 実施方法に関する検討作業班を設置し、藤井委員に主任をお務めいただき、御議論をい ただいたところです。 2ページ目、価額競争の実施方法に関する検討に当たっての基本的な考え方について です。 まず、周波数割当ての諸条件についてです。先ほど御説明しました利用意向調査によ って一定の利用意向が示された26GHz帯について、こちらは既存無線局との共用可能性 が高い周波数帯を今回の価額競争の対象とするということで、下のイメージ図を御覧い ただければと思います。技術的な検討を行い、その結果、共用可能性を100MHz幅ごとに 色分けをしています。そのうち共用可能性が高い帯域、3枠について、今回の価額競争 の対象といたします。 -4- また、利用意向調査の結果、全国各地の様々なニーズに応じた柔軟な基地局展開及び 地域のエリアを選択的に整備という両方のニーズがあったということも踏まえ、全国を 割当て区域とする枠、いわゆる全国枠と、地域を割当区域とする枠、いわゆる地域枠、 これらを1枠ずつ設けるということです。また、新規事業者・地域事業者の参入を促進 する措置として、地域枠につきましては新規事業者・地域事業者の専用枠とするという ことです。 また、検討に当たっての基本的な考え方としまして、ここに主に2点示しております。 まず、我が国で初めての価額競争であることも踏まえ、参加者にとってできるだけシン プルで分かりやすい方式とするということ。2点目に、周波数の適正な経済的価値が可 能な限り反映されるような方式とする。これを念頭に置きつつ御議論をいただいたとこ ろです。 3ページ目、こちらが価額競争の方式、ルールについてお示ししたスライドになりま す。まず、価額競争の方式ですが、諸外国でも様々な方式でオークションが行われてお ります。割り当てる枠の数や性質によってケース・バイ・ケースで適切な方式が選択さ れております。 今回の価額競争におきましては、先ほども御説明したとおり、全国枠を1枠、地域枠 を1枠ということも踏まえ、同時時計オークションという方式を採用いたします。この 方式の特徴は主に3点あります。1点目が、価額を段階的に引き上げながら入札を繰り 返すことにより、複数回の競り上げを行っていくということ。2点目に、全国枠と地域 枠を同時に競り上げていく、同時開始・同時終了。3点目に、競り人、今回でいうと総 務省になりますが、競り人が提示する価額に対し、入札者が入札の有無を判断いただく 時計方式。これを特徴とした方式を今回採用したいということです。具体的なイメージ については、この図を御参照いただければと思います。 また、その他のルールとしまして、1点目、活動ルールというものがあります。こち らは諸外国でも一般的に導入されているルールですが、例えば、入札をずっと様子見し ていて、後で入札をひっくり返すような、望ましくない入札行動がとられるリスクがあ ります。これに対応するために、最初から入札に積極的に参加するよう促すようなルー ルを課すことです。この活動ルールですが、入札をしないとどんどん入札する権利が失 われていくというような仕組みになっており、具体的には入札ポイントというものを採 用するということです。 -5- 次に、競り上げ幅です。こちらについては、諸外国の動向を踏まえながら、最低落札 価額の20%以内の額を各ラウンドで同額ずつ引き上げるということです。 最後に、暫定落札の撤回です。26GHz帯の今回の価額競争につきましては、地域枠を 設けるということで、事業者によっては隣接する複数の地域に応札するという可能性も あります。ただ結果として、隣接する区域で断片的な落札が生じるケースもあります。 こうしたことも想定して、地域枠のみ暫定落札の撤回を認めることとしたいということ です。ただし、撤回については制度の濫用というリスクもありますので、必要最小限の 回数としたいと考えております。 4ページ目、最低落札価額についてです。こちらは周波数の経済的価値を踏まえ、最 低落札価額を設定するということであり、現行の電波法におきましても特定基地局開設 料の最低金額については諸外国のオークション結果を参照しながら算定を行っておりま す。今回の最低落札価額につきましてもこれを基本とします。ただし、複数回の競り上 げが行われる等の事情も勘案して、柔軟に設定してまいります。また地域枠については、 全国枠の最低落札価額に、経済的規模や人口等の地域性を反映できる指標を乗じて算定 することとします。 次に、保証金についてです。こちらについては、落札者の支払能力を確認する観点か ら、諸外国でも一般的に導入をされている制度です。今回の価額競争につきましても、 この保証金という制度を導入するということであり、その金額については、最低落札価 額の5%から10%程度とするということです。 最後に、新規事業者や地域事業者の参入促進措置ですが、こちらについては先ほども 御説明したとおり、地域枠について、こうした事業者の専用枠とすることで新規事業者 の参入を確実に確保してまいります。 5ページ目、その他の事項としまして、まず競争阻害的な行動を抑止するための措置 として、諸外国の動向や我が国のこれまでの割当ての事例等も踏まえ、次の3点を確保 することとします。 順番を入れ替えますが、②の情報交換・取り決めの禁止です。こちらについては、い わゆる談合等を抑止するために、入札者間で価額競争に関する情報交換や取り決めを行 ってはならないとするものです。 また、こうした談合を抑止する観点から、例えば資本関係にある複数の事業者が共同 で入札するようなことは禁止をしていくということで、①の共同入札の禁止ということ -6- もここに記載をしております。 最後に、③の適正な情報開示について、例えば個別の入札者の特定につながる情報に つきましては、談合が生じるリスクがあることから競り上げが終了するまで非開示とす る一方で、各ラウンドにおける入札の数等の情報につきましては、適正な価額形成に資 する面もあることから、各ラウンドの終了後に参加者に対して開示を行うということで す。 最後に参加者及び落札者が満たすべき条件ということです。こちらについては、現行 の特定基地局の開設指針における絶対審査基準を基本としつつも、多種多様な事業者の 創意工夫による周波数の有効利用を促進する観点から、無線設備の安全・信頼性、サイ バーセキュリティ対策その他の必要最小限の事項を設定していきたいということです。 また、無線局の開設の期限につきましては、我が国における26GHz帯の割当ては今回が 初めてということもありますので、認定日から一定程度の期間を設けるということです。 最後に、全国枠については、周波数の死蔵を防止するという観点から、全国各地域の整 備を促進するための一定の条件を設定していきたいということです。 その後の予定ですが、答申をいただけましたら、総務省において速やかに価額競争実 施指針の策定を行い、実際の価額競争に向けてしっかりと準備を進めてまいりたいと考 えております。 ○遠藤会長 御説明ありがとうございました。 それでは、ただいまの御説明に関しまして、皆様から活発な御意見、御質問等をいた だければと思います。いかがでございましょうか。 ○内山委員 基本的な趣旨、オークションを実施するという趣旨に関して、全く反対は ないですが、ちょっと思想的なところの確認をさせてください。通しで「価額競争」と いうワードで表現されています。私は経済屋なので、普通のpriceの「価格」のでもよ いとは思うのですけれども、これはあえてお使いになっていると理解はします。 その趣旨といいますか思想を問うという意味において、もしこのファイルで使われて いる「価額競争」を英語に落とすとするとどういう言葉に落とされますかというのが1 点目です。やはり通常のpriceと違う、この「価額」を使うということの、どう言うべ きか分からないですけど、あえてこのワードを使っているその意義みたいなことを教え ていただければと思います。 ○遠藤会長 ありがとうございました。 -7- ○佐藤移動通信企画官 この「価額競争」を使っている趣旨ですが、こちらについては、 法律を策定する過程において、入札又は競りの方法により落札者を決定していくという ことですので、これを前提に、「価額競争」という言葉を用いているということです。 英語に直すといわゆるconditional auctionということになりますが、こちらを正確に日 本語で表現すると、この「価額競争」のほうが適切であるということで、法案の作成段 階でこの用語を用いることになったと承知をしております。 ○遠藤会長 ありがとうございました。 ○内山委員 一応そういう趣旨だということは承ります。ただオークションをやる以上、 本当にこの「価額」でいいのかなというところは、通常のターミノロジー(述語)とし て、少し疑問は残るところはございます。 ○遠藤会長 ありがとうございました。 他にご質問はございませんようですので、それでは、この辺りで審議を終了させて いただきたいと存じます。 定足数も満たしてございますので、本件につきましては、資料55-1-3のとおり答申 することとしてはいかがかと思いますが、よろしいでしょうか。 御異議ある場合はチャット機能でお申出をいただきたいと思います。よろしくお願い します。いかがでございましょう。 (異議の申出なし) ○遠藤会長 特に御異議のチャットが提示されておりませんので、本件をもって答申を することとさせていただきたいと存じます。 それでは、本日の答申につきまして、私からも少しコメントを述べさせていただきた いと存じます。 高田分科会長それから長谷山分科会長代理をはじめ委員、専門委員の皆様におかれま しては大変精力的に御検討をいただき、感謝を申し上げたいと存じます。ありがとうご ざいます。 「社会環境の変化に対応した電波有効利用の推進の在り方」のうち「周波数割当の在 り方」一部答申につきましては、価額競争の方式、それから最低落札価額の算出方法、 そして保証金の額の設定方法、さらには新規事業者や新規事業者の参入促進措置などの 検討事項について、専門的な見地から具体的にかつ集中的な検討を行って、価額競争の 実施方法に関する基本的な考え方をお示しいただきました。 -8- 総務省において、本答申で示した基本的な考え方を踏まえまして、価額競争の実施方 法についてさらに詳細な検討が進み、電波のさらなる有効利用につながる価額競争を実 施いただくことを期待しております。 私からは以上でございます。 それでは、ただいまの答申に対しまして、総務省より御発言をいただけるということ でございます。本日、国会対応により、大臣等政務の御出席が困難であるため、代わっ ての御挨拶となると伺っております。 よろしくお願いを申し上げます。 ○藤田総括審議官 日頃より情報通信行政に格段の御理解を賜りまして、厚く御礼申し 上げます。 ただいま一部答申いただきました「社会環境の変化に対応した電波有効利用の推進の 在り方」のうち価額競争の実施方法につきましては、本審議会に設置された作業班にお いて、周波数の最大限の有効利用が図られるよう、諸外国の動向等も踏まえつつ御検討 いただきました。 今後、総務省において実施します周波数の割当てに関する価額競争は、我が国で初め ての取組となります。総務省としましては、本日いただいた一部答申に基づきまして、 価額競争の円滑かつ適切な実施に向けて着実に準備を進め、ミリ波等の高い周波数帯に ついて、創意工夫によるイノベーションや新サービスの創出が促進されるよう、しっか りと取り組んでまいります。 最後になりますが、委員の皆様におかれましては、引き続き情報通信行政への一層の 御指導と御協力をお願い申し上げ、挨拶とさせていただきます。 ○遠藤会長 ありがとうございました。 (2)報告案件 情報通信技術分科会及び各部会の活動状況について ○遠藤会長 それでは続きまして、報告案件に移りたいと存じます。 情報通信技術分科会及び各部会の活動状況につきまして、事務局から御説明をいただ きたいと思います。 -9- ○中村情報通信政策課長 それでは、情報通信技術分科会及び各部会の活動状況につき まして、資料55-2に基づきまして御説明をさせていただきます。 本件でございますが、情報通信審議会議事規則第10条第6項及び第11条第11項に基づ きまして、前回開催されました第54回総会以降の情報通信技術分科会及び各部会の活動 状況について御報告申し上げるものでございます。 まず、情報通信技術分科会でございますが、10月、11月、12月と3回会合を開催いた しまして、9件の答申をいただいたところでございます。 また、部会について、情報通信政策部会は開催の実績が特にございません。電気通信 事業政策部会につきましては、10月と11月に計3回会合を開催いたしまして、1件の答 申をいただいたところでございます。郵政政策部会につきましては、開催の実績はござ いません。 簡単でございますが、事務局から以上でございます。 ○遠藤会長 ありがとうございました。 それでは、ただいまの御報告につきまして、御意見、御質問がございましたらお受け したいと思います。チャット機能等でお申し込みいただければと存じます。お願いいた します。 (異議の申出なし) ○遠藤会長 御質問、御意見等ございませんようですので、以上で本日の議題を終了さ せていただきたいと思います。 委員の皆様、何かございますか。 事務局から何かございますか。 閉 ○遠藤会長 会 それでは、本日の会議を終了させていただきます。 次回の日程につきましては、別途、調整をさせていただきたいと存じます。その後、 事務局からまた御連絡を申し上げたいと思います。 以上で閉会とさせていただきます。ありがとうございました。 -10-