資料3
資料1
第30回 産業構造審議会 経済産業政策新機軸部会
事務局説明資料
2026年3月
経済産業政策局 産業構造課
1
本日の議論の位置づけ
1. 本日の議論事項
⚫ 前回、マクロ経済環境や外部環境変化を踏まえ、今期重点的に議論すべき事項として、以下4つの重点アジェンダを設定。
1. マクロ経済運営のあり方
2. グローバル競争型産業
3. 域内循環型産業
4. 好循環のミッシングピースである消費活性化
⚫ 今回、これらの重点アジェンダについて、関連する委員会や研究会等での議論状況も含め、検討状況を御報告。特に、成長戦略の「分野横
断的課題」のうち、新機軸部会において議論することとなっている「新技術立国・競争力強化」について、イノベーション小委員会や地域
生活維持政策小委員会での検討状況も踏まえつつ、課題の所在と大まかな政策の方向性を提示し、御議論いただく。
⚫ 本日の議論も踏まえ、次回の新機軸部会にて第5次中間整理案について御議論いただく予定。
2. 成長戦略との関係
⚫ 成長戦略では日本の産業構造が抱える課題を解決するとともに、グローバル市場から付加価値を獲得できるだけの「勝ち筋」を見い出し得
る産業分野として17の戦略分野を選定。これらの分野に関して、世界に先駆けて勝負する製品・技術への投資・挑戦を徹底支援し、日本
経済の成長をリードすることを目指している。
⚫ 加えて、こうした戦略分野で先行して行われる官民の投資・挑戦を日本全国に展開するためには、日本経済のシステム全体を徹底改革する
ことが必要。成長戦略ではその実現に向けた8つの分野横断的課題も設定し、その解決に向けた方向性を提示する予定。
⚫ その中で「新技術立国・競争力強化」は他の分野横断的課題の結節点としての役割も担い、産業構造転換を実現するための経済・社会基盤
改革の主要素を構成する。これはまさに、新機軸部会において、これまでOSとして議論を重ねてきた政策アジェンダを拡張するものであ
り、今回、グローバル競争型産業の競争力強化と域内循環型産業の生産性向上に向けた政策の方向性に分けて議論を進めていく。
※ なお、グローバル競争型産業の勝ち筋とその実現に向けた政策の方向性については、別途開催している「内外一体のグローバル産業戦略に
関する有識者会議」にて集中的に議論を行っているところ。これまで2回開催しており(詳細な検討状況は別紙参照)、今月中にとりまと
め予定。
2
(参考)新機軸の今後の方向性の全体像(前回提示)
マクロ経済環境やAI等のテクノロジーの進展や国際経済秩序の変容といった外部環境変化を踏まえ、新たに検討すべきアジェンダも含めて本
質的な政策課題を洗い出し、迅速に対応すべき課題については政策的措置を具体化。今期は、以下の4つの重点アジェンダを中心に議論。
① 好循環の実現のための「マクロ経済のあり方」
② グローバル競争に打ち勝ち、世界の成長ダイナミクスを日本経済の成長に取り込む「グローバル産業戦略」、成長投資を支える経済・産業
構造基盤となる「競争力強化」
③ 地域経済を支える「エッセンシャル・サービス持続性向上策」
④ 日本の持続的な経済成長のミッシングピースとなる「消費活性化」
マクロ経済運営のあり方・・・重点アジェンダ①
成長投資による産業構造の高付加価値化によって、持続的な賃上げを実現し、消費活性化による市場成長が次の投資を生む好循環の実現
マクロ経済運営の進化の方向性を検討(Ex. B/S思考への転換、AIロボティクス・レディなマクロ経済運営のあり方)
ミッション(社会課題解決)起点のサプライ・ディマンド産業政策
サプライサイド
グローバル産業戦略・・・重点アジェンダ②
競争力強化/賃上げ原資
「日本の勝ち筋」の具体化
グローバル産業戦略・・・重点アジェンダ②
マーケットスケール/グローバルシェアの確保
エッセンシャル・サービス持続性向上策
・・・重点アジェンダ③
グローバル立地競争力
の強化
ディマンドサイド
成長投資喚起/新市場創出
消費活性化・・・重点アジェンダ④
持続的な家計の収支構造の確保
フリー消費経済下でも「有償な消費」を創出
将来・社会不安
払拭による消費の
ディスインセンティブ解消
政策イノベーション
Ex. 国内外のマーケットメイク(需要・市場の創出・開拓)等
競争力強化(社会基盤(OS)改革)・・・重点アジェンダ②
Ex. エネルギー、計算資源・データ基盤、イノベ・SU、ファイナンス、人材・雇用、経済法、産業用地、産業・公共インフラ、教育、税・社会保障、国境措置、公的支援機関 等
未来経済運営のあり方
新たな国際秩序のあり方
資本主義の変容
テクノロジー×未来の経済社会のあり方
3
1.マクロ経済運営のあり方
2. 「新技術立国・競争力強化」
3.消費活性化
4
マクロ経済運営のあり方
【課題認識】
<国内のマクロ経済を取り巻く状況>
⚫ 2025年の名目GDPは過去最高となり660兆円を突破、実質GDPも堅調に伸びているが、成長率は主要先進国と比較して低迷。
要因としては国内投資の影響が大きく、「実質」での持続的成長を実現するために、競争力強化・外需拡大等により付加
価値を生み出す国内投資を起点とした好循環を促す必要がある。
⚫ 需要面では主要先進国と比較して、国内投資だけでなく家計の消費額の低迷の影響も大きく、好循環を実現するためには、
国内投資に加えて、ミッシングピースである消費も合わせて検討する必要がある。
⚫ 供給能力を示す潜在GDPは堅調に推移しているが、今後人口減少が継続していく中、労働参加率も既に世界最高水準であ
ることを鑑みれば、構造的人手不足が供給制約となる可能性。足下でも、労働集約型産業である建設業、宿泊・飲食業は
労働生産性の伸び率も低く、人手不足が常態化しており、AI・ロボティクス等の省力化投資の推進が必要となるが、建設
や生産設備での雇用DIもタイトとなる中、こうした省力化投資自体に制約がかかるリスクも想定し、対応すべき。
<米国を中心としたグローバルでの議論>
⚫ 上記の状況はありつつも、新機軸部会では、国内投資が日本経済の持続的成長の最大の課題という認識に立ち議論を重ね、
積極的な産業政策によってマクロ経済運営の好転に寄与。今後も、国内投資による経済の好循環の実現は変わらず推進。
⚫ その上で、米国を中心としたグローバルでのマクロ経済運営・マクロ経済政策の議論は、コロナやインフレ時代への突入、
地政学リスクの高まり、AI等のテクノロジーの進化等を踏まえ様々な論点が提示され、議論が重ねられつつある。
⚫ 日本経済の構造的課題についての議論をリードする新機軸部会においても、こうしたグローバルでの議論も踏まえ、さら
なるマクロ経済運営の進化を目指して、来シーズンも見据えて議論を展開していくべきではないか。
【政策の方向性】
⚫ 国内投資による経済の好循環を実現するため、構造的人手不足による供給制約の解消などの足元のマクロ経済運営上の課
題を解消するため、積極的な産業政策のあり方を検討するべきではないか。
⚫ マクロ経済運営の進化を目指して、米国を中心としてグローバルで議論されている論点やインプリケーションも踏まえ、
中長期的なマクロ経済運営上の課題の所在や、政策のあり方について議論を重ねるべきではないか。
5
GDPと需給ギャップ
⚫ 2025年の名目GDPは過去最高となり、660兆円を突破。実質においてもコロナ以降増加傾向が概ね継続。
⚫ 新型コロナの感染拡大期においては、マイナスの需給ギャップが大きかったが、近年は投資を中心に需要が増加してお
り、需給ギャップは縮小傾向にある。
(兆円)
700
名目GDPと実質GDP
(%)
2
内閣府と日銀の需給ギャップ
日銀
実質GDPと潜在GDP
(兆円)
600
590
潜在
0
650
580
-2
570
600
実質
-4
名目
560
内閣府
550
550
-6
540
500
-8
実質
530
520
-10
1994
1995
1996
1997
1998
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
2023
2024
2025
450
(年)
ⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢ
2019
2020
2021
2022
2023
2024 2025
(出所)左図:内閣府「国民経済計算」(2025年10-12月期1次速報 (2026年2月16日))
中央図:内閣府「国民経済計算」(GDPギャップ、潜在成長率(2025年12月23日))、
日本銀行「需給ギャップと潜在成長率」(2026年1月7日)
右図:内閣府「国民経済計算」( 2025年10-12月期1次速報 実質季節調整系列(2026年2月16日)、 GDPギャップ、潜在成長率(2025年12月23日) )
ⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢ
2019
2020
2021
2022
2023
2024 2025
6
実質GDP成長率の要因分解(国内変遷、海外比較)※生産アプローチ
⚫ 日本は1995年から2005年にかけて、労働の質の及び資本投入により実質GDPを成長させていた。2015年以降は女性・
高齢者の社会進出により労働投入はプラスに転じている。
⚫ 他国では労働投入と資本投入がGDP成長を牽引。日本では就業者数の減少が見込まれ、将来的に労働投入によるGDP増
加が見込ず、実質での持続的成長を実現するためには国内投資の促進が必要。
実質GDP成長率
(年平均)
2.0%
1.5%
日本の実質GDP成長率の要因分解の変遷
実質GDP成長率の国際比較
実質GDP成長率
(年平均)
(2010-19年の平均成長率)
2.5%
1.2%
全要素生産性
(TFP)
0.4%
資本の質
全要素生産性
(TFP)
2.1%
2.0%
0.1%
1.0%
0.6%
0.2%
1.9%
資本の質 0.3%
0.2%
1.5%
資本投入
0.8%
0.5%
0.2%
労働の質
0.4%
1.0%
0.1%
0.4%
0.5%
0.4%
労働の質
資本投入
0.4%
0.0%
労働投入
1.3%
0.8%
0.2%
0.1%
0.1%
0.2%
0.1%
労働投入
0.1%
0.1%
0.0%
0.5%
0.9%
0.2%
1.0%
0.6%
0.1%
0.4%
0.4%
0.1%
0.0%
0.2%
ドイツ
フランス
日本
0.0%
-0.5%
(出所)EU KLEMSデータより作成
0.6%
0.1%
-0.3%
-0.4%
1995-2005
0.9%
0.1%
0.1%
0.6%
1.7%
2005-2015
2015-2019
(年)
米国
英国
7
実質GDP成長率の要因分解(国内変遷、海外比較)※支出アプローチ
⚫ 日本の実質GDP成長は、かつては家計消費が牽引してきたが、家計消費の陰りとともにGDP成長も低迷。
2025年は家計消費が増加し、実質GDP成長率が1%を超えたが今後もこの傾向が続くか引き続き注視が必要。
⚫ 米国・欧州では、家計消費の伸びが実質GDP成長率を牽引する一方、日本は0.1%にとどまる。
⇒消費・内需の活性化は、「国内投資→賃上げ→消費→市場活性化→次の国内投資」の完成からも重要。
実質GDP成長率
(年平均)
日本の実質GDP成長率の要因分解の変遷
10%
2.5%
1.6%
2.0%
1.5%
民間設備投資
家計消費
0.3%
1.0%
5.3%
0.3%
2.7%
1.5%
1.0%
投資
1.2%
1.1%
1.0%
0.8%
1.6%
1.1%
2.2%
1.4%
0.9%
0.3%
2%
0%
1.2%
2.0%
1.8%
4%
2.3%
0.4%
その他
政府消費・投資
6%
(2010-24年の平均成長率)
2.7%
1.0%
8%
実質GDP成長率の国際比較
実質GDP成長率
(年平均)
3.0%
0.5%
0.1%
0.6%
0.1%
0.9%
0.6%
1.2%
0.9%
0.1%
0.3%
0.5%
0.2%
0.3%
0.1%
-0.2%
0.1%
0.3%
0.7%
0.8%
0.0%
-0.2%
-0.1%
0.5%
0.4%
(注)
その他
韓国
米国
0.6%
-0.2%
-0.1%
-0.5%
1960-1970 1970-1980 1980-1990 1990-2000 2000-2010 2010-2019 2019-2024 2024-2025(年)
(注) 1980年以前は「平成10年度国民経済計算(1990年基準)」、1981年から1994年までは「支出側GDP系列簡易遡及
(2015年基準)」、1995年以降は「2025年10-12月期四半期別GDP速報(1次速報値)(20202年基準)」の
データ。2020年データはコロナによる影響が大きいため、2010年-2024年は2019年でデータを区切りの期間として採用。
(出所)内閣府「国民経済計算」
0.4%
-0.5%
-1.0%
-2%
0.7%
0.3%
0.5%
0.3%
0.5%
-0.1%
0.8%
カナダ
家計消費
英国
フランス
ドイツ
日本
イタリア
実質GDP:2020年を基準とした現地通貨ベースの実質GDP(支出アプローチ)
家計消費:2020年を基準とした現地通貨ベースの家計最終消費支出(Final consumption expenditure of households)、総固定資
本形成(Gross fixed capital formation)
韓国、米国のみ2010-2023年の平均成長率を計算
(出所)日本:内閣府「国民経済計算」(2025年10-12月期第1次速報2026年2月16日(2020年基準))、他国:OECD Statを基に作成。
8
人口減少・少子高齢化に伴う構造的人手不足
⚫ 将来的に女性・高齢者の労働参加により、就業率は微増する(成長率ベースライン・労働参加漸進シナリオ)が、労働力人口が減少する
ため就業者数は減少する見通し。
⚫ 資本集約型の製造業は相対的に人手不足感が小さく、労働集約型の非製造業は労働生産性の伸び率も低く、人手不足感
が強い。
⚫ 就業者数の減少による供給制約を引き起こさないためにも、官民の投資により労働生産性の向上を図る必要がある。
雇用人員判断DIと労働生産性(実質)の関係性
就業者数・就業率の見通し
(2014-2024年平均)
(労働生産性の
伸び率)
3.0%
輸送用機械
はん用・生産用・業務用
2.0%
機械食料品
製造業
1.0%
電気機械
金属
化学
情報通信
卸売・小売業
0.0%
運輸・郵便
建設
-1.0%
-2.0%
宿泊・飲食
-3.0%
0
(出所)左図:JILPT「2023年度版 労働力給の推計」
右図:日本銀行「全国企業短期経済観測調査」、内閣府「国民経済計算 年次推計」
-10
-20
-30
-40
-50
人手不足
9
マクロ経済運営に関する世界での議論状況(今後要精査)
⚫ 伝統的なマクロ産業政策は、リーマンショック・コロナといった想定を上回るショックを経て、パラダイムが変容。足下
でも、需要・供給・財政・金融・地政学・技術革新・金融市場構造といった多層領域の構造的変化が同時に進行しており、
世界経済は説明・管理できない状況に直面。
⚫ さらなるマクロ経済運営の進化を目指し、グローバルでのアカデミアでの議論を中心とした初期的な調査を実施。
1. 構造の変化
3. マクロ経済政策の意義の変化
➢ 地政学ショック:地政学リスクによる世界経済のフラグメント化がマクロ
経済のファンダメンタルとなり、貿易・投資・技術・金融チャネルへ影響
➢ 供給制約の顕在化:従来のマクロ政策は需要面の調整がメインであったが、
高齢化による労働力の減少、移民政策の制約・政治的反発、AIの雇用への
影響が顕在化、r・gを左右する構造要因に
➢ ネットワーク化・技術革新の影響:ネットワーク化の進展により、「ハブ
産業」のショックが経済全体に非線形に波及。技術革新は国家間・産業間
での格差を拡大し、依存リスクが発生
■財政政策の再評価
財政政策は「景気安定化ツール」から、マクロ安定化+分
配+産業構造・安全保障+気候変動対応を同時に担う「総
合国家戦略ツール」へと変容
➢ 「国家投資」論の具体化:旧来の保護主義ではなく、
「社会的リターンが高い分野への国家投資」として産業
政策を評価
➢ 「債務持続性」の考え方:低金利環境で重要なのは債務
残高水準よりrとgであり、成長投資と消費的支出は区
別すべき
➢ 「ポリシーミックス2.0」:過去の政策は役割分断が標
準であったが、密接に連動していることから、財政・金
融・マクロプルーデンスの三位一体での設計が必要。
2. マクロ経済指標への影響
物価への影響
2020年代前半は過去のインフレ理論
を超えた論点が浮上
• 供給ショックが代替財への需要シ
フトに繋がり、経済全体でインフ
レ圧力が上昇
• 企業の価格決定権が高まり、イン
フレが持続
• 労働供給制約による構造的影響
• ネットワーク化により特定産業の
供給ショックが波及
金利への影響
▼中立金利上昇の要因(一部)
• AI・半導体等の投資需要回復
• 地政学リスクによる防衛・産業
投資の増大
▼金利の効果:非線形・非対称化
• 家計への波及は限定的に
• キャッシュリッチ企業の増加
• 金利が財政負担に直結
⇨ 中央銀行の役割のあり方
成長率への影響
長期停滞論の変容:低成長は継続し
ているが、中立金利は上昇
■金融政策の再定義・金融安定の中核化
大量国債の時代では金融政策が財政に直結、2つの政策が
より連動性を持つ可能性が高まり、役割の再定義が必要
➢ 金融安定が補完という立場から、マクロ経済運営の”第
三の柱”として中核化(Triple Mandate)
➢ 非銀行金融仲介が急拡大し、「銀行中心」から「市場型
金融・シャドーバンキング中心」へ
➢ 気候変動リスクは物理的・移行リスクを通じて、金融シ
10
ステムに影響し、マクロ金融安定政策の一要素に
マクロ経済運営に関するグローバルでの議論状況①
「Global Value Chains Outlook 2026」(World Economic Forum)
➢ マクロ環境は予測可能な統合の時代から、構造的な変動の時代へと移行。かつての安定性の前提は、脆弱性の源へ
➢ 環境の変化に合わせて、企業・政府の戦略の転換が必要
国家戦略
• 均衡の回復、ショックの吸収
⇩
• 常態化した混乱を前提としたエコシステムの構築
企業の新たなサプライチェーン構築
① 垂直統合型からエコシステムの形成へ
② リスク対策の冗長性から選択肢の確保へ
③ 一局集中から分散での強靭な成長へ
▼グローバルバリューチェーンを再定義する構造的要因
新たな産業政策:企業誘致から、「エコシステ
ムの醸成」へ
構造的な不安定性が常態化した環境では、競争
力は政府がいかに効果的に基盤を構築・維持す
ることが重要。必要な備えは下記7つに大別。
1. 信頼性の高いインフラ
2. エネルギー安全保障
3. 技術・イノベーション能力
4. 熟練人材
5. サステナビリティへの意欲
6. 規制の一貫性
7. 地政学的バランス
これらを統合したシステムとして捉えて、次の
産業投資を引き寄せる。
低迷かつ不均衡な成長
需要に追随する供給では無く、供給制約に合わせて需要を形成
分断されたネットワーク
経済的分断の進展に伴い、効率化重視の長い線形のサプライ
チェーンから、AIを活用したエコシステムの形成に
地政学的不安定
半自律的な貿易ブロックが形成される中、競争優位の源泉は選
択肢に
技術の加速
AI・量子技術の進展が国家間・産業間の生産性格差を一段と拡大
価値は少数のデジタル強国に集中し、その他の国は演算能力・
データ・エネルギーといった新たな依存リスクが発生
信用が新たな価値に
不信感・対立の高まりにより、透明性・データ共有・説明責任は
戦略的試算となり得り、信頼性が効率性と同価値に
11
マクロ経済運営に関するグローバルでの議論状況②
「Inflation Is a Supply Phenomenon」(ASSA 2026 Annual Meeting)
➢ 供給制約によって構造的インフレが発生。2021年以降のインフレは「供給の壁」に直面した結果。
➢ 供給制約時には非線形で物価が上昇し、今後のインフレ対策は金融制約による需要の鎮静化だけでなく、供給サイドの構
造改革と言った産業政策を合わせて検討が必要。
供給曲線
なだらかな線形では無く、供給制約という壁が
存在しており、近年は非線形に物価が高騰
値上げの公平性
顧客は「コスト増」による値上げは許容するが、「需要増」
による値上げは不公平だと感じるため、過去は価格が据え置
かれていたが、供給制約タイミングでは値上げに進展。
政策での対応
➢ 金融政策の役割は、期待のアンカーに限定
➢ 今後の真のインフレ対策は、「供給能力の拡大」であり、
貿易の円滑化、インフラ投資、エネルギー供給の安定化等
の取り組みが必要となる。
12
マクロ経済運営に関するグローバルでの議論状況③
Monetary Policy and the Fed’s Framework Review(Jerome H. Powell, Jackson Hole Symposium 2025)
➢ 米国経済は引き続き力強く成長。インフレ率はパンデミック後のピークから大幅に低下、労働市場も最大雇用に近い状態。
➢ 一方、新たな課題として、関税による物価上昇圧力と労働市場の急速な冷却が併存しており、「金融政策のフレームワー
ク」の見直しを実施。
個人消費支出価格指数の構成要素
失業率の変化
•
•
労働市場が過熱状態から脱却、失業率4.2%は歴史的には低
水準だが、景気後退期以外では見られない上昇幅
労働需要と供給の両方が減速し、雇用の下振れリスクが高
まっている
•
•
•
輸入関税の影響で、財価格が再上昇。
住宅サービスインフレは低下傾向だが、非住宅サービスは
依然として高いインフレ率
消費支出の減速により、GDP成長率は低下
⇨ インフレには上振れリスク、雇用には下振れリスクが存在する中、目標は緊張関係にあり、決定プロセスはあらかじめ
定められたコースではなく、データに基づいて会合ごとに判断を実施。
13
1.マクロ経済運営のあり方
2. 「新技術立国・競争力強化」
3.消費活性化
14
「新技術立国・競争力強化」総論
⚫ AI等のテクノロジーの進化や国際経済秩序の変容を踏まえ、①AIによるビジネスモデル転換(AIトランスフォーメー
ション=AX)、②安全保障・経済安全保障の確保を通じた経済的活動の持続性向上、③社会課題解決で世界をリードし、
世界の成長市場へのリーチを可能とする産業構造への転換が「強い経済」を実現するために不可欠。
⚫ 政府としては、産業構造転換の柱となる戦略17分野の競争力強化のため、「官民投資ロードマップ」を策定・実行する
とともに、8つの分野横断的課題への対応を通じ、こうした産業構造転換の加速化とさらなる国内投資への展開につなげ、
マクロ経済の成長につなげていく方針。
⚫ この中で、新機軸部会で御議論いただく「新技術立国・競争力強化」は、他の分野横断的課題の結節点としての役割も担
い、産業構造転換を実現するための経済・社会基盤(OS)改革の主要素を構成する。
⚫ とりわけ、AIが経済社会に与えるインパクトは甚大であり、あらゆる経済・社会基盤(OS)は、AIを中心に置いた形で
再構築することが必要となる。そうした観点を踏まえ、以下の5つの方向性で政策を整理・検討。
1. 企業経営改革・経済システム改革の推進
2. 「技術で勝ってビジネスでも勝つ」、新技術立国の実現
3. 高付加価値な産業・機能の国内立地を加速化するグローバル立地競争力の強化
4. 世界市場の獲得と経済安全保障の確保を実現するグローバル・バリューチェーンの再構築
5. 地方を出発点としたAXによる産業構造・就業構造転換
15
第2回日本成長戦略会議資料1-1より抜粋
(2025年12月24日)
成長戦略の検討体制
日本成長戦略会議
分野横断的課題への対応
17の戦略分野における官民連携での危機管理投資・成長投資の促進
戦略分野分科会 1月~
新設
(分科会長:副長官(衆)、分科会長代理:副長官補(内政)、
関係省庁局長級)
① AI・半導体
新設 AI・半導体WG
1月~
② 造船
◎人工知能戦略大臣 ◎経産大臣
・関係省庁(NSS、警察、金融、デジタル、総務、
外務、文科、厚労、農水、国交、環境、防衛)
・有識者9名
◎国交大臣 ◎経済安全保障大臣
・関係省庁(NSS、内閣府(科技)、入管、外務、
新設 造船WG
1月~
文科、経産、環境、装備)
・有識者7名
③ 量子
◎科技政策大臣
・関係省庁(総務(政務)、外務、文科
新設 量子WG
1月~
(政務)、経産(政務)、防衛)
・有識者7名
新設 合成生物学・バイオWG
1月~
⑤ 航空・宇宙
新設 航空・宇宙WG
1月~
・関係省庁(内閣府(科技、健康医療)、
文科、厚労、農水、国交)
・有識者12名
◎経済安全保障大臣
・関係省庁(内閣府(宇宙)、総務、文科、経産、
国交、防衛)
◎経産大臣
◎デジタル大臣
新設 デジタル・サイバーセキュリティWG
・関係省庁(総務、文科、厚労)
1月~
・有識者11名
⑦ コンテンツ
◎CJ戦略大臣
新設 コンテンツ産業官民協議会 ・関係省庁(公取(審議官級)、
、総務、外務、文科、経産)
・有識者15名
⑧ フードテック
新設 フードテックWG
12月~
⑪ 創薬・先端医療
新設 創薬・先端医療WG
1月~
◎農水大臣
・関係省庁(文科、厚労、経産
(いずれも政務))
・有識者10名
⑫ フュージョンエネルギー
◎科技政策大臣
新設 フュージョンエネルギーWG ・関係省庁(文科、経産、
規制(部長級))
・関係省庁(経産)
・有識者7名
⑬ マテリアル(重要鉱物・部素材)
◎経産大臣(出席)
産業構造審議会 製造産業分科会
・関係省庁(内閣府(科技)、外務、文科、環境)
2月~
・有識者15名
新設 港湾ロジスティクスWG
1月~
⑮ 防衛産業
新設 防衛産業WG
1月~
・関係省庁(サイバー統括室、財務、
経産)
・有識者9名
◎経産大臣 ◎防衛大臣
・関係省庁( NSS(審議官級))
・有識者18名
⑯ 情報通信
◎総務大臣
1月~
・関係省庁(経産、防衛)
・有識者12名
⑰ 海洋
◎海洋政策大臣
◎経産大臣(出席) 新設 海洋WG
GX実現に向けた専門家WG
・関係省庁(外務、財務、経産、環境)
・有識者7名
1月~
※時期は目途。今後、変更の可能性あり。
1月~
新設 人材育成分科会
・関係省庁(内閣府(科技)、総務、厚労、経産)
③【スタートアップ】
・関係省庁(NSS、内閣府(科技、宇宙)、外務、
文科、水産、経産、国交、海保、環境、防衛)
・有識者10名
1月~
・有識者4名+テーマごとに2名
新設 スタートアップ政策推進分科会
1月~
◎スタートアップ大臣、内閣府副大臣、内閣府政務官(スタートアップ・金融)、経産副大臣
・関係省庁(内閣官房(GSC室)、内閣府(科技、規制)、金融、デジタル、総務、文科、厚労、
・有識者10名
農水、経産、国交、環境、防衛)
新設 新戦略策定のための
④【金融】
◎金融大臣、副長官(衆) 資産運用立国推進分科会
・関係省庁(金融、総務、法務、財務、文科、厚労、経産)
1月~
・有識者10名
・有識者7名
新設 情報通信成長戦略官民協議会
⑨ 資源・エネルギー安全保障・GX
◎:責任大臣
◎科技政策大臣 ◎デジタル大臣
⑭ 港湾ロジスティクス ◎国交大臣
・有識者10名
⑥ デジタル・サイバーセキュリティ
1月~
・関係省庁(内閣府(防災)、総務、厚労、エネ、国交)
・有識者19名
1月~
④ 合成生物学・バイオ ◎経産大臣
◎国土強靱化大臣(出席)
防災大臣(出席)
国土強靱化推進会議
2月~
産業構造審議会
①【新技術立国・競争力強化】
1月~
経済産業政策新機軸部会等
◎経産大臣
・関係省庁(内閣府(科技)、文科)
・有識者13名
②【人材育成】
◎文科大臣
⑩ 防災・国土強靱化
経済財政諮問会議
連携
⑤【労働市場改革】
◎厚労大臣
新設 労働市場改革分科会
・関係省庁(内閣官房(成長戦略)、内閣府(規制)、経産省、国交省、文科省)
1月~
・有識者11名
⑥【家事等の負担軽減】 新設 家事等の負担軽減に資するサービスの 1月~
利用促進に関する関係府省連絡会議
◎日本成長戦略大臣
副長官補(内政)・関係省庁(内閣官房(成長戦略)、こ家、厚労、経産)
こども家庭審議会子ども・子育て支援分科会、労働政策審議会人材開発分科会、
労働政策審議会雇用環境・均等分科会等でも議論
⑦【賃上げ環境整備】
政労使の意見交換
◎賃上げ環境整備大臣
再編 賃上げに向けた中小企業等の活力向上に関するWG
11月~
(副長官(参)ヘッド・内閣官房副長官補(内政)、内閣官房(補室(審議官級)、成長戦略、地域未来)、警察、金融、総務、
財務、国税、文科、厚労、農水、経産、中企、国交、環境)
中小企業政策審議会、労働政策審議会でも議論
⑧【サイバーセキュリティ】
サイバーセキュリティ推進専門家会議 2月~
◎サイバー安全保障大臣(出席)
・関係省庁(内閣府(サイバー)、警察、総務、文科、経産、防衛)
・有識者18名
※対応者の記載がないものは原則局長級
16
AXによる経済社会構造変革①
産業構造
就業構造
産業
企業間連携
各レイヤーで発生する変化(イメージ)
⚫ 産業構造の大転換 → 付加価値構造、プレーヤー構造(大企業/中小/SU)、地理的構造(大都市圏/
地方)、グローバル構造(新たな国際分業と覇権)全ての断面で構造転換が発生
⚫ AIドリブンの産業構造転換を世界に
先駆けて実現
⚫ 就業構造の大転換 → 東京圏を中心としたホワイトカラーの余剰化と、地方を中心とした経営・現場人材と
AI・ロボティクス人材の不足の構造的なミスマッチである「知的スマイルカーブ」が発生
⚫ 構造的人手不足の地方、トップダウ
ンで機動性の高い中堅中小企業を
突破口にAXを実現
⚫ バリューチェーンの再構築 → ユニーク・データのプラットフォーマーやバーティカルAIモデルレイヤーが競争力の高
い高収益なドメインとなり、新たな独占ゲームが展開される可能性
⚫ 高収益のドメインで勝ちきる企業群
の形成
⚫ 協調領域と競争領域の変容 → 基盤モデルの協調領域化(インフラ化)⇔バーティカルAIの競争領域化、
競争領域においてAIによるスケーラビリティを高めるためには協調領域におけるデータ連携・標準化が重要
⚫ 新たな協調領域・競争領域に対応
した企業・産業再編
⚫ 組織内部の変革 → バックオフィスの爆発的効率化、ミドルマネジメントの変容、経営意思決定の高度化
企業
⚫ ビジネスモデルの変革 → AIをコアとしたデータ・ソフトウェア・サービスモデルが稼ぎ方の主流、特にフィジカルとの
融合領域が主戦場
⚫ 新たな価値提供の可能性 → 新たなサービスの創出、潜在需要の顕在化、経済活動の高速回転化
⚫ 人の役割の見直し:意思決定・価値判断・創造・対人関係・フィジカル → 従来のホワイトカラーの価値激減
個人
⚫ 「AIを使うスキル」が「前提条件」化 → AIレディのスキルのレベルで生産性・報酬の格差拡大のリスク
⚫ 生産性の大幅アップ→可処分時間拡大(→消費活性化)、ポートフォリオ・ワーカー(複数ジョブ)の出現
⚫ AX実現の前提となるCXの実現
⚫ ビジネスモデル変革を含め、AIドリブ
ンでの価値創出を「勝ち筋」化
⚫ 人の役割の見直しに対応したAIレ
ディなスキルの標準装備
⚫ 新たな働き方・ライフスタイルへの対
応
AIエコシステムの整備を通じてAXによる経済社会構造の変革を実現
アプリケーション
個社特化モデル
領域特化モデル
マルチモーダル基盤モデル
データインフラ
計算インフラ
フ
ィ
ジ
カ
ル
AI
生成AI
モデル
AI
AI
エコシステム
バ
ー
テ
ィ
カ
ル
⚫ フィジカルAI領域を中心に、AIドリ
ブンのAIエコシステムを形成
⚫ グローバルサウス等への海外展開、
国際連携
17
0.AXによる経済社会構造変革②
世界市場の獲得と
経済安全保障の確保を実現する
グローバル・バリューチェーンの再構築
⚫ AIを中心とした新テクノロジーが強化する
米中二強体制への対抗
⚫ AX・安保・経済安保等の新たな需要に
対応したグローバル市場戦略
新技術立国・競争力強化における検討課題
地方を出発点とした
AXによる産業構造・就業構造転換
企業経営改革・
経済システム改革の推進
⚫ AX時代の新たな教育・産業人材政策
⚫ AX時代の新たな中小企業政策
⚫ 国と地方の一体的政策推進
⚫ AXを前提としたCXの実現
⚫ AXを実現する積極的な投資の促進
⚫ 政府の行動変革:積極的な産業政策
AXによる
経済社会構造の変容を実現
高付加価値な産業・機能の
国内立地を加速化する
グローバル立地競争力の強化
⚫ AX時代の新たなグローバル立地競争力
の抜本強化(データ基盤等)
⚫ 労働市場・ファイナンスエコシステム改革
「技術で勝ってビジネスでも勝つ」、
新技術立国の実現
⚫ AX時代に対応したスタートアップ・ファイナ
ンスの整備
⚫ 研究開発法人等の技術シーズの徹底し
た社会実装
18
1.企業経営改革・経済システム改革の推進
【課題認識】
<AXを見据えた企業経営>
⚫ あらゆる産業においてAIの実装が急務となっていることは論を俟たないが、競争力強化に向けては、既存の事業活動・企
業行動への単なるAIの組み込み・代替にとどまることなく、AIをはじめとしたデジタル技術を活用し、ビジネスモデルや
業務プロセス、さらには企業の基幹システム、経営のあり方を非連続的に変革し続けることが必要。しかし、日本企業は
こうした変革は総じて不得意であり、デジタル敗戦の歴史を鑑みれば、AXの波に乗り遅れるリスクもある。AXによる企
業経営改革を迅速に実現するため、企業自身、さらには経済システムとして取り組むべき課題を早急に整理し、その実現
に着手すべき。
<危機管理投資・成長投資に向けた企業経営改革・経済システム改革>
⚫ 加えて、こうしたAXへの対応の必要性のみならず、地政学リスクの高まりによって不安定化する国際秩序下での海外市場
の獲得、成長可能性は高いものの需要としての不確実性という性質も持つ社会課題解決への取組といった難易度の高い事
業課題に挑戦し、高い成長を遂げるためには、果敢なリスクテイクや事業ポートフォリオの再編を迅速に行える企業経営
への転換と、積極的な成長投資が不可欠。
⚫ 他方で、日本の企業経営の現状としては、企業の成長フェーズに応じて本来行うべき成長投資の量(投下資本量)・質
(ROIC―WACC)ともに十分とは言えず、事業ポートフォリオの最適な再編も道半ばであり、投資と株主還元のバラン
スも必ずしも戦略的に実現されているとは言いがたい。
⚫ こうした課題への対応に今一度、日本全体として取り組んで行くべきであり、そのために必要となる企業の組織構造・人
事体系の大変革を可能とする経済システム改革も不可欠。
⚫ これらの改革によって、民間企業が積極的な投資への姿勢・取組を取ったとしても、リスクの高い危機管理投資・成長投
資については、民間企業だけで実現することは困難。政府としても行動変容・行動改革を実践し、企業の投資予見性を高
めるために、複数年度の投資促進・需要創出政策を講じることで、世界に先駆けた新技術の社会実装や社会課題解決、新
たな市場の創出を実現するなど、経済システムの改革を推進するべき。
19
1.企業経営改革・経済システム改革の推進
【政策の方向性】
⚫ AXを見据えた企業経営改革の実現
➢ AXによる企業経営改革を迅速に実現するため、企業自身、さらには経済システムとして取り組むべき課題を早急に整理し、その実現に
着手すべきではないか。
⚫ 成長志向型コーポレートガバナンスの実現
➢ 成長投資の量・質のさらなる向上と業績や成長ステージに応じた戦略的な株主還元の実施を促すとともに、企業の中に眠れる資産・事業
を活用した成長投資・事業ポートフォリオ組替え促進や事業者間の連携を行いやすくするための環境整備が必要ではないか。
⚫ 人手不足業種・戦略分野への労働移動・人材確保の促進
➢ 2040年に向けた就業構造推計を踏まえ、関係省庁とも連携し、高校・大学等を通じた文理分断からの脱却、大学・高専における産業界
と連携した成長分野への学部再編等による理工・デジタル系人材の育成、産業人材の処遇を含めた活躍環境整備が必要ではないか。
➢ AX時代を見据えた戦略分野で求められる人材・スキルを可視化するとともに、関係省庁とも連携し、需要の高いスキルを習得できるリ
スキリングの拡充による労働移動促進を図ることが重要ではないか。
⚫ 成長投資促進に向けた資金調達環境の整備
➢ 戦略領域への投資喚起に向けては、予算措置のみならず、ファイナンスによるレバレッジの活用も重要。金融機関による戦略領域への融
資の量的・質的拡充を図るほか、エクイティ性資金や社債等のデット性資金の供給経路を拡充することで、企業の資金調達手段の高度
化・多様化を進めることが必要ではないか。
➢ また、内外の機関投資家を含めた多様な資金供給主体から、フェーズに応じた成長資金が供給され、 スタートアップが多様なEXIT戦略
を描きながら大きな成長を遂げるためのエコシステムを構築すべきではないか。
⚫ 知財を梃子にした圧倒的な競争優位の維持・確保
➢ IPやデータの重要性が増すAX時代において、グローバル市場における競争優位を維持・獲得するためには、国内外の知財・市場分析を
活用した戦略的な事業展開や研究開発投資、その成果の特許化等が必要ではないか。
⚫ 複数年度の予算措置のコミットメント等による予見可能性向上
➢ 政府の支援施策により民間企業に予見可能性を持たせることで経済安全保障や経済成長上、必要となる投資を確保するため、安定的な財
20
源を確保しながら複数年度にわたって大規模かつ計画的に予算措置等を講じる政策スキームを検討することが必要ではないか。
第5回 価値創造経営小委員会資料3
より抜粋の上加工(2025年10月24日)
成長投資と株主還元の現状
⚫ 日本企業の業績は改善し、株価は大きく上昇も、日本企業の成長投資(設備投資、研究開発、人的投資)は伸び悩んでいる。
⚫ 一方で、足元では株主に対する還元(配当、自社株買い)が大幅に増加している。
好調な企業業績
欧米と比べて少ない成長投資
増加する株主還元
• 企業の株価は10年間で約3倍まで上昇。
• 企業の経常利益は大きく回復。上場企
業の現預金保有は118兆円を超える水
準。
• 企業の成長投資(研究・設備・人的投資など)
や賃金上昇は横ばい(生産性向上に比例して
賃金が上昇せず)
• 自社株買いと配当増加により株主還元が
大幅に増加。
2016年
2023年
2013年
2024年
2013年
2024年
3万9894円
株価
1万6291円
(年末)
(日経平均)
(日経平均)
※2025年末は
5万339円
設備投資
/売上高*
5.4%
5.1%
純利益
28兆円
61兆円
(上場企業)
(上場企業)
経常
利益
73兆円
131兆円
(法人企業統計)
(法人企業統計)
研究開発
/売上高*
2.1%
2.2%
総還元
性向
4割
7割
2013年
2023年
配当
8兆円
25兆円
414万円
460万円
自社株
買い
3兆円
17兆円
現預金
現預金
比率
55兆円
118兆円
(TOPIX500)
(TOPIX500)
約8.9%
(米6.6%、欧7.7%)
(TOPIX500)
約10.7%*
(2023年
/TOPIX500)
* 加重平均値。2023年の現預金比率は、単純平均の場合には
16.7%。
賃金
(給与取得者)
*上場企業約4000社が対象。
21
第5回 価値創造経営小委員会資料3
より抜粋(2025年10月24日)
対売上高成長投資比率(日米欧)
⚫ 2023年度の対売上高成長投資比率(人件費、R&D、CAPEXの合計)は、米国は29.4%、ユーロ圏が27.2%であるのに対し、日本
は17.7%と低い。日米間では約1.7倍の格差が存在。
対売上高成長投資比率(日米欧)(2023年度)
(%)
35
29.4
30
25
CAPEX
研究開発費
人件費
20
27.2
22.6
17.7
15
10
計
5
0
日本
米国
ユーロ圏
英国
CAPEX
5.1%(3,896社)
5.9 %(3,696社)
5.8%(2,222社)
5.7%(748社)
研究開発費
2.2%(3,741社)
4.8%(2,397社)
3.4% (1,249社)
1.8%(495社)
人件費
10.4%(3,823社)
18.8%(733社)
18.1%(2,273社)
15.1%(646社)
計
17.7%(3,898社)
29.4 %(3,757社)
27.2 (2,367社)
22.6%(756社)
出所:Bloombergのデータを基に経済産業省が作成。
※ 直近期末日に応じて集計年度を調整済(2023年度の集計対象は、直近期末日が12月31日の企業についてはFY2023のデータを、12月31日以外の企業についてはFY2024のデータを用いる。
なお、「年度」は期初日が属する年を、「FY」は期末日が属する年を指す)。
※ 集計対象:直近の時価総額が取得可能であり、2023年度における売上高・収益が正の値である、日本・米国・欧州内の市場に上場する企業。各比率の集計対象は、各比率の分子となる項目
(2023年度における人件費、研究開発費、または設備投資(CAPEX))が取得できる企業(各比率ごとに集計対象が異なる)。国・地域は所在国によって分類。
22
第5回 価値創造経営小委員会資料3
より抜粋(2025年10月24日)
平均株主還元額推移(日米欧比較)
⚫ 上場企業の平均的な株主還元額は日米欧ともに上昇。
⚫ 日本は欧米に比べて伸びが大きく、2024年度は2013年度に比べて3.5倍となっている。
日本
米国
(十億円)
(百万米ドル)
16
欧州
(百万ユーロ)
1.1倍
13.4
14
400
3.5倍
12
428
450
120
375
100
350
10
300
8
129
1.5倍
140
500
86
80
250
60
200
6
3.8
150
40
4
100
20
2
50
計
配当
自社株買い
計
計
2024
自社株買い
2023
2022
2019
2018
2017
2016
2015
配当
2021
自社株買い
2020
配当
2014
0
0
2013
0
出所:スピーダのデータを基に経済産業省が作成。
※ 配当は支払配当金(財務キャッシュフロー)を使用。自社株買いは株式の償還及び消却(財務キャッシュフロー)を近似値として使用。
※ 集計対象:各年度の親会社株主に帰属する当期純利益が取得できる上場企業(2024年度はデータ取得日時点(2025年8月)で決算情報が開示されている企業に限られる)。日本は、所
在国が日本であり東証プライム・スタンダード・グロースに上場する企業。米国は、所在国が米国でありNYSE・NASDAQに上場する企業。欧州は、所在国が欧州であり欧州内の取引市場に上場す
る企業。
23
企業群に着目した日米欧企業の比較
第5回 価値創造経営小委員会資料3
より抜粋(2025年10月24日)
⚫ 日本企業は、欧米企業と比較して、企業群①(低成長期待×低収益性)や企業群②(低成長期待×高い収益性)が多く、企業群③
(高成長期待×低収益性)が少ない。
⚫ 特に、今後成長が見込まれる企業群③を増やしていくことが不可欠。このため、成長投資や事業再編等に加え、戦略的な基礎研究や需
要側支援等を通じたイノベーション促進策が必要。
企業群の整理(PBR×ROE)
日米欧の企業群別の分布
1倍
8%
出所:スピーダのデータを基に経済産業省が作成。
※ ROEおよびPBRは2021年度から2023年度の平均。
※ 集計対象:集計対象: 2021年度から2023年度のROEおよびPBRが取得できる上場企業。日本は、所在国が日本であり東証プライム・スタンダード・グロースに上場する企業。米国は、所在国が
米国でありNYSE・NASDAQに上場する企業。欧州は、所在国が欧州であり欧州内の取引市場に上場する企業。
24
第8回 価値創造経営小委員資料3よ
り抜粋会(2026年3月3日)
日米欧の成長投資と株主還元(2023年度)
⚫ 対売上高成長投資比率(CAPEX(設備投資)、研究開発、人件費の合計)は、日米間では企業群別には、約2倍以上の格差が存
在。
⚫ 米国企業は、企業群④が中心に還元。一方、日本企業は、企業群③を除く全てのポジションで還元を実施。
売上高比成長投資比率
企
業
群
①
企
業
群
②
企
業
群
③
企
業
群
④
株主還元(自社株買い・配当)の実施率
16.9%
28.8%
27.0%
設備投資:4.4%
研究開発:2.2%
人件費:10.4%
設備投資:5.6%
研究開発:7.1%
人件費:16.2%
設備投資:6.6%
研究開発:4.0%
人件費:16.4%
13.4%
32.5%
23.9%
設備投資:5.1%
研究開発:1.7%
人件費:6.6%
設備投資:4.8%
研究開発:3.7%
人件費:24.0%
設備投資:5.1%
研究開発:3.9%
人件費:14.8%
22.4%
47.6%
34.3%
設備投資:6.0%
研究開発:3.3%
人件費:13.2%
設備投資:5.4%
研究開発:7.0%
人件費:35.2%
設備投資:6.5%
研究開発:5.6%
人件費:22.1%
18.8%
29.8%
27.1%
設備投資:5.3%
研究開発:2.0%
人件費:11.5%
設備投資:6.4%
研究開発:4.7%
人件費:18.8%
設備投資:5.6%
研究開発:2.6%
人件費:19.0%
企
業
群
①
企
業
群
②
企
業
群
③
企
業
群
④
配当
96%
13%
30%
自社株
買い
34%
18%
12%
配当
99%
14%
50%
自社株
買い
38%
19%
18%
配当
60%
22%
24%
自社株
買い
16%
28%
14%
配当
91%
54%
77%
自社株
買い
38%
56%
32%
25
第8回 価値創造経営小委員会資料3
より抜粋(2026年3月3日)
成長投資を促進する際の価値創造の考え方
⚫ 企業に対して成長投資を促す上で、資本コスト割れの投資は価値の毀損につながることは大前提。
⚫ このため、「価値創造」を「事業活動を通じて、資本コストを上回るリターンを継続的に生み出すこと」と整理した上で、成長投資を行う際の
企業と投資家の共通認識としてはどうか。
⚫ その上で、価値創造を拡大させるために、①資本効率の向上と、②投下資本の戦略的な再配分・拡大という、縦と横の両軸での面積の拡
大が必要であり、その際、③中長期的な時間軸で考えることが必要と整理したい。
資本効率性
投下資本収益率
ROIC
領域①
領域②
加重資本コスト
WACC
成長投資を促進する上で、この部分(EP)が
価値創造であることを企業と投資家の間の共通認識と
してはどうか。
投下資本量
EP = NOPAT -(投下資本 × WACC)
EP = 投下資本(成長投資の拡大) ×(ROIC - WACC:資本効率)
26
第8回 価値創造経営小委員会資料3
より抜粋(2026年3月3日)
日米欧の年間平均EP
2009-2013
2015-2019
2020-2024
伊藤レポート発行前
発行直後
足元
地域
会社数
グローバル
2,412 社
日本
352 社
米国
651 社
439
欧州
504 社
319
186
-61
127
42
-4
477
88
363
1,042
348
単位:百万ドル
出所:S&P Capital IQ他公開情報を基に経済産業省が作成。
※ 集計対象:2024年グローバル売上高上位3,000社のうち、対象期間(2009-2024)のEPが算出可能な企業。S&P Capital IQによる業界分類を参考にdiversified financials/banks等
金融系業種を除く。
※ ROIC及びWACCは加重平均値を使用。
27
第8回 価値創造経営小委員会資料3
より抜粋(2026年3月3日)
日米欧の年間平均EPの内訳
日本
2009-2013 2020-2024
変化
2009-2013 2020-2024
欧州
変化
2009-2013 2020-2024
変化
EP
-61
スプレッド
-0.8 %
-0.04 % +0.7 %
ROIC
5.4 %
6.37 % +1.0 % 11.1 %
12.5 % +1.4 % 9.41 %
9.44 % +0.02 %
WACC
6.1 %
6.41 % +0.3 %
7.3 % +0.3 %
7.2 %
7.3 % +0.2 %
投下資本
8,020
9,509 +1,490 10,509
19,780 +9,270 14,212
16,555 +2,343
会社数
-4
米国
352 社
+57
439
1,042
+603
319
348
+29
4.2 %
5.3 % +1.1 %
2.2 %
2.1 %
-0.1 %
7.0 %
651 社
504 社
単位:百万ドル
出所:S&P Capital IQ他公開情報を基に経済産業省が作成。
※ 集計対象:2024年グローバル売上高上位3,000社のうち、対象期間(2009-2024)のEPが算出可能な企業。S&P Capital IQによる業界分類を参考にdiversified financials/banks等
金融系業種を除く。
※ ROIC及びWACCは加重平均値を使用。
28
第8回 価値創造経営小委員会資料3
より抜粋(2026年3月3日)
業種別のEPの状況(日本)
スプレッド
アパレル
半導体
メディア
法人サービス
ヘルスケア
医療機器
消費者向けサービス
無線通信サービス
消費財
エレクトロニクス
医薬・バイオ
自動車・組立
物流・商社
コングロマリット
石油・ガス
先端技術
化学
耐久消費財
素材
ユーティリティ
不動産
小売
交通インフラ
航空・旅行
投下資本(業界合計)
12.6%
10.5%
8.3%
7.3%
5.7%
5.3%
3.2%
2.9%
1.9%
1.7%
1.6%
0.9%
0.3%
0.2%
-0.005%
-0.2%
-0.8%
-1.2%
-1.5%
-1.8%
-1.9%
-2.5%
-4.3%
-4.9%
会社数
10
41
40
10
17
18
4
185
177
263
146
304
184
276
73
113
190
8
287
257
240
235
250
19
2
7
11
5
7
3
2
2
37
41
8
34
20
7
6
12
23
3
40
13
12
38
16
2
単位:十億ドル
出所:S&P Capital IQ他公開情報を基に経済産業省が作成。
※ 集計対象:2024年グローバル売上高上位3,000社のうち、対象期間(2009-2024)のEPが算出可能な企業。S&P Capital IQによる業界分類を参考にdiversified financials/banks等
金融系業種を除く。
※ ROIC及びWACCは加重平均値を使用。
29
産業人材の育成に向けた具体的取組
産業界の
人材ニーズ
可視化
第4回 地域生活維持政策小委員会資料1
より抜粋の上加工(2026年2月25日)
• 2040年に向けた経済・産業構造のシナリオ定量化等を踏まえ、産業界の人材需要を地域毎に明確化
• 地域ごとに産学連携での人材育成について議論する場の構築(地域人材育成構想会議の開催)
大学・高専
教育段階
に応じた
人材育成
産業界による
コミットメント
• 産業界と連携した成長分野への学部再編等の推進(例:大学・高専機能強化支援事業(成長分
野転換基金))
• 新技術立国の核となる、高い研究力を有し、産業競争力強化に貢献する大学の実現に向けた検討
高校
• 「高校教育改革に関する基本方針(グランドデザイン)」に基づき策定する都道府県ごとの実行計画を
もとに、専門高校の機能強化・高度化や普通科高校の特色化・魅力化等を実施。地域に必要なアドバ
ンスト・エッセンシャルワーカーや新しい価値を創造する人材等の育成を実施(例:高等学校等教育改革
促進基金)
• 産業界から教育機関等への資金提供の後押し(例: 企業版ふるさと納税の活用 等)
• 高度人材を含む産業人材の処遇を含めた活躍環境整備に向けた取組強化(例:情報開示等
による人的資本経営の促進、スキル可視化による職務給の浸透
等)
30
産業人材の確保に向けたスキルベース労働市場の形成
⚫ 産業横断的に求められるスキルを体系的に整理するとともに、スキルベースの労働需給を可視化すること
で、スキルをもって産業間を円滑に労働移動することができる環境を整備する。
⚫ また、関係省庁とも連携して需要の高いスキルの習得に向けたリスキリング実施体制の拡充を図る。
職業関連情報
〈スキル体系イメージ〉
・jobtagの職業情報
・企業の求人情報
等
AIによるスキル情報抽出
カテゴリー
スキル
製造
設備
品質
ねじ締結作業技能
基礎配線施工
試験評価実務
成形加工技術
製造装置の稼働維持
食品安全基準遵守
約30
カテゴリー
・・・ 約1300
スキル
・・・
・・・
AIにより職種ごとに必要なスキルを特定
生産工程従事者
半導体製造
製造/設備等 26スキル
専門的・技術的職業従事者
バイオテクノロジー技術者
製造/品質等 18スキル
航空整備士
電気通信技術者
・・・
・・・
・・・
31
多様な働き方の推進・労働供給力の底上げ
多様な働き方の推進・女性特有の健康課題への対応
⚫ なでしこ銘柄では、「女性活躍推進」に優れた上場企業を、「中長期の企業価値向上」を重視する魅力ある
銘柄として選定。性別を問わない両立支援や全ての従業員が自分の望む働き方を選択できる環境作りを推進
しているかといった点を評価することで多様な働き方を推進。
⚫ 女性特有の健康課題(※)に起因したパフォーマンス低下や離職等による経済損失は、社会全体で年間約3.4
兆円と推計。フェムテックの活用等を通じた企業における対策を促進。
■なでしこ銘柄
•
企業の女性活躍への取組に対する投資家の注目を高めることで、
各社の取組の加速化を図る。
■フェムテック等サポートサービス実証事業費補助金(令和3~7年度)
• 令和3年度からの5年間で79の事業を採択。
• 実証事業に参加した女性の回答によれば、フェムテックの利活用により仕事のパフォーマンス
の平均値は上昇。
(注)世界保健機関 健康と労働パフォーマンスに関する質問紙(短縮版)日本語版
「あなたの仕事において、0が誰でも達成できるような仕事ぶり、10が最も優れた勤務者の仕事ぶりとしたとき、過去 4 週間(28 日
間)の間の勤務日におけるあなたの総合的な仕事ぶりを、あなたはどのように評価しますか」という設問に対する回答に10を乗じて算出。
32
第5回 産業構造審議会 経済産業政策新機軸部会 価値創造経営小委員会
資料3より抜粋の上加工(2025年10月24日)
企業の資金調達構造
⚫ 上場企業の資金調達手段の8割以上は借入が占めており、銀行以外のデット・エクイティ供給プレイヤーが希薄。
⚫ 高い預金率とデフレ・低金利の長期化等により、銀行融資以外の資金調達手法が発達してこなかった。
日本の上場企業の資金調達構造
株式発行
社債調達
借入金調達
100%
90%
80%
70%
83.7%
85.4%
87.5%
85.1%
82.8%
82.6%
81.6%
81.3%
80.1%
10%
12.2%
11.5%
13.0%
13.0%
11.2%
14.2%
13.5%
16.7%
0%
4.1%
3.1%
9.4%
3.0%
2.0%
4.2%
6.2%
4.2%
5.2%
2013年度
2014年度
2015年度
2016年度
2017年度
2018年度
2019年度
2020年度
60%
87.5%
85.2%
83.9%
12.3%
12.6%
3.2%
11.1%
1.4%
2.5%
3.5%
2021年度
2022年度
2023年度
平均
50%
40%
30%
20%
※ 集計対象:所在国が日本であり東証プライム・スタンダード・グロースに上場する企業のうち、各年度において上場済であり、各年度の決算期情報が取得できる企業。
(出所)スピーダのデータを基に経済産業省作成。
33
第1回スタートアップ政策推進分科会資料3より抜粋
(2026年2月4日)
(参考)我が国のスタートアップへの資金供給環境
•
リスクマネー層が薄く資金供給が小規模。海外からの投資が少なく、国内VCも小規模であるため、特にレイター期に必要となる大型資金供給が不足。
•
このような環境から後続の大型投資を前提としない資本政策・事業戦略をとっていること、またシナジー目的の投資等によるオーバーバリュエーションが、後
続の大型投資家の参入障壁となっている可能性も指摘される。
国内スタートアップに対する資金供給不足
スタートアップを支えるVCのファンドサイズと投資フェーズ
Sequoia Capital
Andreesen
Horowitz
JAFCO
(出典)第4回 研究開発税制等の在り方に関する研究会「資料8 事務局資料(スタートアップへの成長資金供給用に係る税制の論点について」(2025年7月9日,経済産業省)
IMF 「World Economic Outlook」 、PitchBook Data, Inc.のデータを基に作成。データは2025年6月取得時点。
グロービス
(出典)第3回スタートアップファイナンス研究会「資料3 事務局資料」(2024年2月8日,経済産業省)
各社公開情報よりNRI推計。あたりの案件規模は、2018年~2022年の5年間のファンドレイズを投資件数で割る形で算出(1ドル=148円として計算)
(外円)金額ベース
(内円)件数ベース
シード
日本
(2023年度)
* N数はVCファンドに対す
るLP出資機関数
* ファンドへの出資者の数
の構成であり、出資金額の
大きさは考慮していない
* 日本、米国、韓国は
2025年3月22日時点、英
国、フランス、シンガポー
ルは2025年3月23日時点
(出典)JETRO「日本と東南アジア等諸外国とのスタートアップエコシステムの比較調査報告書」(2025年6月) JVCA協力の下、Preqin Proのデータを基に調査チーム作成
アーリー
レイター
米国
(2023年)
(出典)株式会社ユーザベース「Japan Startup Finance 2024 上半期」、Q3 2024 Pitchbook-NVCA Venture Monitor, NVCA 2024 Yearbook、一般財団法人ベン
チャーエンタープライズセンター「ベンチャー白書2024」日本における「アーリー」には(出典)の分類における「エクスパンション」を含む。米国における「レイ
ター」には(出典)の分類のうち「ベンチャーグロース」を含む。日米共に国内VCによる海外スタートアップへの投資額は含まない。 日本の投資件数は1,285件、投資
金額は1,730億円。米国の投資件数は13,586件、投資金額は1706億ドル。
34
第1回スタートアップ政策推進分科会資料3より抜粋
(2026年2月4日)
(参考)我が国のスタートアップのIPOの状況
•
スタートアップの上場後の成長が停滞し、グロース市場は低迷している状況。IPO数は64社(2024年)から41社
(2025年)に減少。新規上場時の時価総額や資金調達額は増加が見られるものの、未だ小規模な状況。
•
グロース市場の上場維持基準の見直しが2030年3月1日より適用されるにあたり、今後はさらに、スタートアップのIPO
以外の出口の多様化と、上場スタートアップの更なる成長の促進が必要。
上場後の成長停滞(グロース指数の低迷)
(出典)市場区分の見直しに関するフォローアップ会議(第19回)「資料1 グロース市場における今後の対応」(2024年12月10日,東
京証券取引所)
上場後の動向(中央値)¹ ³ ⁴
2024年
2025年
売上高
17億円
33億円
経常利益
1億円
4億円
純資産の額
8億円
17億円
初値時価総額
88億円
135億円
新規上場時
ファイナンス規模²
15億円
31億円
(出典)株式会社東京証券取引所 「2025年のIPO動向」
※1 市場区分の変更及びTOKYO PRO Marketを経由した上場を除く
※2 新規上場時のファイナンス規模=公募+売り出し(OA含む)。なお、TOKYO PRO Marketの新規上場時のファイナンス規模は、
特定投資家向け取得勧誘または特定投資家向け売付勧誘等を指す
※3 1億円未満四捨五入
※4 IFERS採用企業については、「売上高」=「売上収益」 「経常利益」=「税引前利益」 「純資産の額」=「資本合計」を記載
グロース市場の上場維持基準の引き上げ
上場維持基準を、上場5年経過後から、時価総額100億円以上 へと変更
(旧:上場10年経過後から、時価総額40億円以上 )
35
第1回スタートアップ政策推進分科会資料3より抜粋
(2026年2月4日)
(参考)IPO以外のEXIT(M&A)
•
IPOとM&Aの割合は、日本と韓国がIPOの比率が他国に比べて明らかに高い傾向。
•
件数ベースでみると、IPO比率の高い日本・韓国においても近年M&AによるExitの比率が上がっているものの、
金額ベースでみると、近年においても日本・韓国ではIPOの方がM&Aよりも多い。
IPO
IPO
M&A
M&A
件
数
(出典)JETRO「日本と東南アジア等諸外国とのスタートアップエコシステムの比較調査報告書」(2025年6月)
PitchBook Data, Inc.; *The cited data has not been reviewed by PitchBook analysts and may be inconsistent
with PitchBook methodology.
* データは2025年3月時点で取得したもの
* 本分析の対象スタートアップは2010-2024年にIPOまたはM&A取引を行った企業のうち、取引時点までにVCからの出資を受けたことが
ある企業としている
* M&AはPitchbookによる分類「合併/買収」、「買収/LBO」、「経営陣による投資家買収」、「対等合併」、「逆さ合併」のうち、「合併/
買収」のみを対象としている
金
額
(出典)JETRO「日本と東南アジア等諸外国とのスタートアップエコシステムの比較調査報告書」(2025年6月)
PitchBook Data, Inc.; *The cited data has not been reviewed by PitchBook analysts and may be inconsistent
with PitchBook methodology.
* データは2025年3月時点で取得したもの
* 本分析の対象スタートアップは2010-2024年にIPOまたはM&A取引を行った企業のうち、取引時点までにVCからの出資を受けたことが
ある企業としている
* M&AはPitchbookによる分類「合併/買収」、「買収/LBO」、「経営陣による投資家買収」、「対等合併」、「逆さ合併」のうち、「合併/
買収」のみを対象としている
* USD以外の通貨で完了した取引については、取引成立日の為替レートでUSDに変換している
36
企業間連携の推進
【課題認識・論点】
⚫ 人口減少や経済安全保障、脱炭素化への対応など、企業を取り巻く競争環境は大きく変化。対応の方向性として、成
長投資・危機管理投資、そのための既存事業の統廃合や事業転換、再編などが必要。
⚫ この点、投資スケールが大規模・長期的となることから企業間連携が一層重要となる一方、産業界からは、独占禁止
法抵触の漠然とした懸念が惹起されやすくなっているとの指摘あり。
⚫ このため、EUなどの政策動向も踏まえ、 「経済安全保障と独占禁止法に関する事例集」のさらなる普及を含め、企
業間連携を推進するための環境整備が必要ではないか。
競争環境の変化
対応の方向性
㋐人口減少、それに伴う構造的人手不足及び需要減少
⇒資源の効率配分(供給不足対策)、既存資産の合理化(供給過剰対
策)が必要
Ⅰ既存事業の統廃合、大規模な成長投資を通
じた事業転換
※その際、企業間連携(共同行為、企業結
合)は有効な手段
【経済安全保障】
㋑サプライチェーンの強靭化や技術管理の必要性の拡大
㋒他国の過剰生産能力の保有、GAFAM等巨大企業の台頭(相対的な
日本の競争力低下)
⇒海外からの強い競争圧力に対応できる事業規模や強靭性獲得が必要
Ⅱ複数事業者間での共同研究開発、共同調達
の実施
㋓脱炭素化
⇒既存設備の統廃合、グリーン燃料の共同調達(GX)が必要
Ⅲ企業結合等を通じた国際競争力の向上、
イノベーションの促進
37
【参考】企業間連携をめぐる国内外の動向
1.国内動向
産業界から独禁法抵触の漠然とした懸念が指摘される中、事例集(経済安保)やガイドライン(GX)を通じて、企業の予
見可能性を確保。
(1)経済安全保障と独占禁止法に関する事例集(令和7年11月、公正取引委員会・経済産業省・国土交通省)
⚫ 経済安全保障の観点から実施する企業間連携に関して、産業当局が提示した15の事例に、公正取引委員会が独占禁止法
上の考え方を示したもの。
⚫ 今後、同志国との連携や必要な制度見直しを推進。(出典:自民党新たな安全保障環境において求められる経済的措置に関する提言)
(2)グリーン社会の実現に向けた事業者等の活動に関する独占禁止法上の考え方(令和6年4月改定、公正取引委員会)
2.EUの動向
ドラギレポートで「産業政策・競争政策・貿易政策の連携」が提示されたことを受け、現在、EU競争当局にて以下の動き。
(1)企業結合ガイドラインの改定(春にも草案公表予定)
<主な検討事項>
⚫ イノベーションと将来の競争の重視
⚫ セキュリティ・レジリエンスいわゆる経済安全保障の観点を競争当局の考慮要素として評価
(2)競合企業間の業務提携(共同研究開発、共同調達等)に関するガイダンスの提供
38
競争優位性確保のための知財・市場分析の活用
◆知財・市場分析を活用した、有望新規領域探索・パートナー候補企業の抽出。
有望新規領域探索
パートナー候補企業の抽出
・知財・市場分析を実施し、カカオ関連技術は「原料関連」と「チョコレート製造」の領域(赤丸
部分)に集中していることを発見。さらに、自社技術(黒字下線部分)をマッピングしたところ、
自社技術の1つ「ボイル裏こし技術領域」が特許空白領域(青丸部分)と重なることを確認。
この知見から、新規開発への狙い目領域を同定し、新素材・新商品の開発に成功。
・新規分野での有望なテーマ候補の導出や既存技術の応用検討を行うことにより、事業戦略
の構築、有望なM&A先の選定に貢献。
日立の画像診断関連事業
富士フイルム
大型機器をシステムとして操る技術
3D放射線画像処理関連技術
ボイル裏こし
技術領域
✓
相互補完的な基幹技術の融合
新規開発への狙い目領域を同定
ドット1つが1件の特許を表す
出典:(明治ホールディングス株式会社 HP)統合報告書2023、(LexisNexis HP)知財情報からひも解く明治のROESG®経営
出典:(富士フイルムホールディングス株式会社 HP)統合報告書2024、2023年10月12日メディカルシステム 事業説明会
◆ 米独の77社を対象とした実証分析(” How to create commercial value from patents: the role of patent management” Ernst et al.,2016)によると、
特許情報の活用(競合他社の技術アセットの監視、侵害予防調査、M&A等外部技術の評価、ライセンス先の探索)をしている企業ほど企業業績が良いとの結果。
39
2.「技術で勝ってビジネスでも勝つ」、新技術立国
【課題認識】
⚫ 社会課題の深刻化・多様化による解決策の渇望とも同期し、新たなテクノロジーによる市場創出の重要性が向上。AIによ
る研究開発スピードの高速化も相まって、技術とビジネスの近接化の時代が到来し、国家やハイパースケーラーが初期の
段階から科学技術への大規模な投資を加速し、先端技術の社会実装までのスピードが加速し、先端分野での国際的な研究
開発競争が激化。
⚫ 各国が投資を加速させている戦略分野は共通性が高く、特にAIは様々な分野の研究開発のスピードを飛躍的に上昇させる
のみならず、フィジカルAIを通じた産業構造の転換にも資することからAX時代において研究開発競争が激化。
⚫ こうした国際的な研究開発競争を勝ち抜き、日本に強みがある技術の社会実装と勝ち筋となる産業分野の育成を実現する
ためには、社会実装も見据えた大学・国研の強化を通じたイノベーションを促進させていくとともに、有望な技術シーズ
の社会実装に向けた官民による需要創出やスタートアップの資金調達環境の整備が必要。加えて、グローバル連携を進め
ることで戦略的優位性・不可欠性を確保していくとともに、新たな知見・発想の獲得を目指すことが必要。
⚫ スタートアップは、フィジカルAI時代のイノベーションの担い手となることが期待されるが、そのためには日本のスター
トアップ・エコシステムがさらに進化を遂げることが必要。シーズ段階からExitまで伴走するグローバル規模のリードイ
ンベスターの創出・連携含め、具体的な対応策を検討すべき。
40
2.「技術で勝ってビジネスでも勝つ」、新技術立国
【論点例①】(イノベーション小委員会において以下論点等につき、集中的に議論。)
⚫ スタートアップ・ファイナンス整備
➢ 国内プレイヤーの高度化と海外投資家等の新たなプレイヤーの呼び込みを図ること等により、長期に大型成長を追求するこ
とができるリスクマネーを供給する環境を整備するべきではないか。
➢ 大型成長を遂げるスタートアップが生まれづらいのは、シーズ段階からExitまでリードするグローバル規模のリードイン
ベスターが不在であることが一因ではないか。
⚫ 防衛調達を含む官公庁調達、新たな需要・市場創出
➢ 先端技術の社会実装の加速に向け、官公庁によるプロトタイプ調達や、量産・本格調達に向けた伴走支援など、需要サイド
からの支援を強化していくべきではないか。
➢ スタートアップの最先端科学技術の社会実装の担い手としての存在感が飛躍的に増大している中、研究開発支援制度、新技
術の導入を加速するためのルール・実務の整備、シグナリング効果や呼び水効果を生む政府出資を検討するべきではないか。
➢ これらについて、特にデュアルユース技術については、防衛需要と民生需要を調和させて、社会実装を進めていくべきでは
ないか。
➢ 日本の強みがある高い信頼性・安全性を備えた製品・サービスが、国内外の需要を獲得していくためには、標準・規格・認
証などはどのように活用されるべきか。
41
2.「技術で勝ってビジネスでも勝つ」、新技術立国
【論点例②】(イノベーション小委員会において以下論点等につき、集中的に議論。)
⚫ 研究開発法人等の技術シーズの徹底した社会実装を実現
➢ 研究開発法人等が有する有望な技術シーズ・アセットを具体的に特定し、制度上・運用上の課題の検討を含め、社会実装の
加速に向けて解消すべき課題と今後の戦略を示していくべきではないか。
➢ 米国等の取組も念頭に、大学や企業等に対する研究施設・設備、専門人材の知見の提供や、十分なセキュリティ対策を担保
した上で 多様な人材が集まり、安全保障を含む国のニーズ等を反映した研究開発を進めるためのオフキャンパス機能の提
供等、産学官のプラットフォームとしての機能を強化すべきではないか。
⚫ 新技術立国の核となる、高い研究力を持つイノベーションの中核となる大学群の形成
➢ 重要技術分野で大規模経済圏の産業クラスター形成に貢献する大学や、社会変革を牽引するリーダー人材を輩出する大学な
ど、新技術立国の核となる、高い研究力を持つイノベーションの中核となる大学群の形成を後押しすべきではないか。
⚫ 我が国が優位性を持つ技術力、イノベーション力を外交的に後押し(世界トップ人材の受入れ等)
➢ 現下の厳しい国際情勢を踏まえ、戦略技術・イノベーションを新たな軸とした新技術立国に向けた戦略的な科学技術外交を
推進していくためには、どのような方策が有効か。
➢ 我が国がグローバルに引けをとらない、世界水準の研究環境を保持し、競争力を強化するためには、J-RISE Initiativeを
軸とした多国間研究協力をはじめ、国際頭脳循環(トップ研究者の受入等)の取組が益々重要となるが、留意すべき点は何
か。
42
(参考)新技術立国関連総理発言
令和7年11月28日 総合科学技術・イノベーション会議 総理発言(抄)
高市政権は、日本に強みがある技術の社会実装を進めるとともに、勝ち筋となる産業分野について、国際競争力強化と人材育成に資す
る戦略的支援を進めていく『新技術立国』を実現いたします。
(中略)さらに、今般の基本計画を礎として、日本に強みがある技術の社会実装や勝ち筋となる産業分野の育成を促進する『新技術立
国』の実現のため、赤澤大臣を中心に、来年の夏の戦略策定に向けて、更なる検討を深めてください。
具体的には、
①研究開発法人の技術シーズの徹底した社会実装
②防衛調達を始めとする官公庁による調達、
③また、規制・規格の導入による新たな需要創出・拡大策など、
効果的な施策の検討を深めてください。
令和8年2月20日 高市総理施政方針演説(抄)
高市内閣の成長戦略では、供給力強化を目的に、先端技術の社会実装の実現を重視しながら、事業者の予見可能性を高める大胆な措置
を講じていきます。
量子、航空・宇宙、コンテンツ、創薬などの十七の戦略分野については、大胆な投資促進、国際展開支援、人材育成、研究開発、産学
連携、国際標準化、防衛調達を含む官公庁による調達、規制・制度改革といった、供給及び需要の両面にアプローチする多角的な観点か
らの総合支援策を講じます。特に、先端技術や成長が期待される分野の官民投資ロードマップについて、来月から提示していきます。
(中略)「強い経済」の基盤となるのは、優れた科学技術力です。
大学改革を進めるとともに、基礎研究を含めた科学技術研究の基盤を強化し、イノベーションを通じた経済成長や国際的地位の確保を
達成する「新技術立国」を目指します。
43
(出所)官邸HPより引用
”新技術立国”の実現に向けて
官民による需要
【外交との連携】
• 我が国が優位性を持つ技術力、
イノベーション力を外交的に
後押し
実社
装会
国家戦略
技術領域
研
究
開
発
一
気
通
貫
支
援
新興・基盤
技術領域
その他
【需要側からの支援】
• 防衛調達を含む官公庁調達・ス
タートアップ支援等による先端
技術の社会実装の加速
• 規制・規格の導入による新たな
需要創出・拡大
【大学・国研への支援】
• 研究開発法人等の技術シーズの徹
底した社会実装を実現
• 新技術立国の核となる、高い研究
力を持つイノベーションの中核と
なる大学群の形成
自由発想に基づく研究
44
3.高付加価値な産業・機能の国内立地を加速化するグローバル立地競争力の強化
【課題認識】
⚫ 世界各国が優れた人材、良質な雇用、競争力ある投資を競って自国に誘致しようとする時代に突入する中、グローバル企業やグローバル人
材が日本を付加価値を生む拠点として選択するようなグローバル立地競争力の強化が不可欠。
⚫ AX時代において、新たな付加価値は、AIを使いこなすデジタル人材、テクノロジー、AIレディな現場データが有機的に連結することで生
まれる。これらの要素が質・量ともに他の国・地域よりも優れて集積しているかがグローバル立地競争力の決め手となり、そこで企業・人
材が惹き付けられれば、また次の人材・テクノロジー・データが創出・集積するという好循環が生まれていく。こうした好循環の実現に向
けて、これまで新機軸部会において御議論いただいてきた人材やイノベーション・スタートアップといった経済・社会基盤(OS)の組み
替えについて、AX時代に世界から選ばれる日本の実現に資する形でさらに加速・アップデートすることが求められる。
⚫ こうした考えの下、戦略17分野を中心に、グローバル立地競争力を構成する主要素を徹底的に洗い出し、その強化に総力を挙げるべき。
具体的には以下の通り。
➢ 人材:AXによる産業構造転換によって、ホワイトカラーの余剰と専門人材・現場人材の不足が同時発生する「知的スマイルカーブ現
象」を踏まえ、戦略分野や地方の現場人材における労働供給制約の解消と高付加価値人材の育成・獲得を進めていく必要。
➢ データ・コンピューティングパワー:ウェブ上のテキストデータが枯渇しつつある中、各産業の現場に眠る非構造データの蓄積は日
本固有の貴重な資源。こうした質の高い現場データのAIレディ化とAI・半導体・計算資源等のデジタル産業基盤の構築は、AX実現に
向けて必要不可欠な事業環境。
➢ テクノロジー:AX時代に激化・加速化する国際的な研究開発競争を勝ち抜くため、イノベーション・エコシステムのさらなる進化が
必要。(詳細は「2.「技術で勝ってビジネスでも勝つ」、新技術立国」を参照)
➢ ファイナンス:長引く超低金利時代に官民双方のリスクマネー供給が長期にわたって停滞してきたイナーシャを打破し、民間企業の
リスク投資を可能とするファイナンス・エコシステムを組成することが必要。
➢ エネルギー:データセンター等の国内立地の急増等によって、 AX時代のエネルギー需要は今後、増加していくことが見込まれる。
メガテックを中心に需要が高まるクリーンエネルギーへのアクセスを確保できるかは、産業競争力・立地競争力の鍵となる。
➢ 土地・インフラ:国内投資が増加傾向にある中で不足する産業用地・インフラ(エネルギー・ライフライン・モビリティ等)を確保
し、戦略17分野を中心に世界をリードする技術・ビジネスを創出する地域毎の産業クラスターを形成。
45
3.高付加価値な産業・機能の国内立地を加速化するグローバル立地競争力の強化
【政策の方向性】
⚫ 人手不足業種・戦略分野への労働移動・人材確保の促進(再掲)
⚫ デジタル産業基盤の強化を通じたAIトランスフォーメーションの実現
➢ 17の戦略分野をはじめとする多様な産業分野におけるAXを実現するためには、先端半導体・計算基盤等の確保を一
層進めていくとともに、日本が強みを持つ現場データを国内で有効活用すべく、産業・ドメイン単位での高品質な
データセットの整備を含めた需要側と供給側が一体となったAIモデルの開発・活用を進めていくことが必要ではな
いか。
⚫ 成長投資促進に向けた資金調達環境の整備(再掲)
⚫ 脱炭素エネルギーを中心としたエネルギーへのアクセス確保
➢ AI・デジタル時代の本格化に伴うDC需要の急増に対しては、あらゆる手段を活用して必要な電力の供給力を確保す
るとともに、電力インフラ等の観点で望ましい地域への立地誘導をし、通信インフラも整合的に整備する「ワット・
ビット連携」 を進めるべく、GX戦略地域制度を活用して、支援と規制・制度改革を一体的に措置していくべきでは
ないか。
⚫ 産業用地・インフラの確保
➢ 戦略17分野を中心に大胆な投資促進策とインフラ整備を一体的に講ずるべく、地域ごとに戦略産業クラスターを構
築し、地域毎の投資・インフラ需要を可視化し、必要な措置を検討することが必要ではないか。
46
第1回AI・半導体ワーキンググループ
資料4 事務局資料より抜粋(2026年2月12日)
デジタルエコシステムの全体像
我が国産業の国際競争力強化と「強い経済」の実現
産業や公共・準公共のDX
製造業
金融
物流
公共
医療・介護
農林水産
防衛
・・・
日本成長戦略本部で決定した17の戦略分野をはじめとする多様な産業分野
+
AI-Ready化データの整備
業界横断のデータ連携
サービスの提供・更新
データのフィードバック
市
場
ニ
―
半
導
体
・
デ
ジ
タ
ル
分
野
の
人
材
育
成
ズ
に
合
致
し
た
人
材
の
育
成
AI・デジタルサービスの創出
アプリケーション
高品質な
データ
セット
個社特化モデル
バーティカル
AI
フィジカル
AI
領域特化モデル
AI
ロボティクス
マルチモーダル基盤モデル
データ基盤
サービスに最適化された
計算基盤の設計と供給
計算基盤の需要創出
/設計のフィードバック
クラウド・エッジ基盤の高度化
計算基盤(クラウドサーバ・エッジデバイス)
最先端半導体
電源
システム
装置・部素材サプライチェーン
通信
インフラ
パワー・アナログ
半導体等
新
た
な
脅
威
へ
の
対
応
サ
イ
バ
ー
セ
キ
ュ
リ
テ
ィ
産
業
基
盤
の
構
築
47
第1回AI・半導体ワーキンググループ
資料4 事務局資料より抜粋(2026年2月12日)
我が国半導体戦略の基本方針
⚫ 2030 年に、国内で半導体を生産する企業の合計売上高(半導体関連)として、15 兆円超
(※2020年現在5兆円)を実現し、我が国の半導体の安定的な供給を確保する。
医療
Step 1:半導体生産基盤強化
⇒生産ポートフォリオの緊急強化
産業機械
自動車
3%
1%
産業機械
産業機械
1%
11%
自動車
スマートフォ
通信
2%
医療
7%
8%
医療
ン
通信
28%
3%
2025
スマート
フォン
15%
16%
スマートフォ
ン…
9%
2030
家電
5%
家電
自動車
4%
10%
PC
11%
2035
家電
データセンター
31%
6%
PC
16%
データセン
PC
14%
ター…
市場規模全体:約107兆円
市場規模全体:約139兆円
Step 2:次世代半導体の技術確立
⇒グローバル連携による次世代半導体
技術の習得・国内での確立
通信
3%
データセン
ター
39%
市場規模全体:約189兆円
Step 3:将来技術開発
⇒光電融合技術など将来技術の実現・実装
時期の前倒し
YOLE GROUPのデータを基に経済産業省作成 https://www.yolegroup.com/product/report/overview-of-the-semiconductor-devices-industry-h1-2025/
48
第1回AI・半導体ワーキンググループ
資料4 事務局資料より抜粋(2026年2月12日)
AI政策の全体像
アプリケーション
⚫ 現場で使えるサービス開発、利活用できる人材育成等により、幅
広い現場、企業におけるAI利活用・投資促進を進めるべきドメイン。
アプリケーション(製造業、金融、物流、防災、
医療、介護、防衛、農林水産等)
個社特化モデル
AI
個社固有データ
領域特化モデル
各産業領域データ
マルチモーダル基盤モデル
データインフラ
計
算
イ
ン
フ
ラ
データセンター
サーバー、通信・電源システム
(
フと
ィハ
ジー
カド
ルの
融
)合
AI
AI
生
成
A
I
モ
デ
ル
バ
ー
テ
ィ
カ
ル
AIとハードの融合(フィジカルAI)
⚫ AIロボティクスをはじめ、日本の製造業の強みを活かし、将来にわ
たってトップクラスの国際競争力を確保すべきドメイン。
⚫ ソフトウェアとハードウェアのオープンな開発環境の構築が必要。
バーティカルAI(領域/個社特化モデル)
⚫ 日本が強みを持つ製造プロセス管理、災害・高齢化対応、化学物
質開発、コンテンツ制作等を支援・強化するAIモデルは、世界市
場で大きなポジションを占めるようにすべきドメイン。
⚫ 日本が強みを持つ現場に蓄積されているデータの活用が重要。
マルチモーダル基盤モデル
⚫ 上位層モデルの強みを支える特色を持つとともに、上位層モデルが
社会インフラとして安心して利用できるようにすべきドメイン。
⚫ 学習・推論を低消費電力で行えるモデルが必要。
グ
ロ
ー
バ
ル
サ
ウ
ス
等
へ
の
海
外
展
開
データインフラ
⚫ AIが理解できるようにデータを精製して意味・関連付け(データ
のAI-Ready化)し、それらを連携して活用できるように管理。
計算インフラ
⚫ 国内において信頼できる高効率な計算インフラを整備していくべき
ドメイン。
49
第1回AI・半導体ワーキンググループ
資料4 事務局資料より抜粋(2026年2月12日)
国産のマルチモーダル基盤モデルの開発
⚫ まずは、日本企業で一般的に活用されるオープンモデルと同程度の基本性能のモデルを開発。
⚫ それ以降はAIロボットや工場の自律・最適制御、自動運転等を念頭に、扱えるデータの多様性や思考
の深さをステップ・バイ・ステップで獲得する方針。
ユーザー
今後
現在
領
域
特
化
モ
デ
ル
日本
クローズド
モデルの利用
・各産業領域の言語データ等を学習しモデル開発
⇨ GENIACを通じて、学習に必要な計算資源
を補助し、領域特化モデルの開発を促進
・AIロボット、工場の自律・最適制御、自動運転等に向け
た開発。
⇨ 現場データのAI ready化推進や、AIRoAによる
ロボットデータの収集・加工等を支援し、開発促進
ロボット関連データ
オープンモデル
の利用
基
盤
モ
デ
ル
フィジカルAI
製造業関連データ
自動運転関連データ
マルチモーダル
基盤モデルの利用
マルチモーダル基盤モデル
海外
大規模言語モデル
・ウェブ上に十分に存在しない多様なデータが必要。
・日本の高品質な現場データを安心して学習できる マル
チモーダル基盤モデルが必要。
データ
の収集
高品質かつ多様なデータ
言語AIが中心
(近年は音声・画像等の入出力も可能)
フィジカルAIが中心
(動画や摩耗・熱等の物理特性データの入出力)
50
製造業データ等のAI-Ready化の推進
第1回AI・半導体ワーキンググループ
資料4 事務局資料より抜粋(2026年2月12日)
⚫ 製造業等の企業内データのAI活用を進めていくにあたり、データを意味・関係性付けし、AIが理解しやすい高品質
データとして管理していくAI-Ready化が不可欠。
⚫ セキュリティ・ガバナンスの観点も踏まえつつ、AI-Ready化手法の確立・標準化を支援することにより、サービサーを育
成し、取組を面的に進めていくことが重要。
◼ データセキュリティ・ガバナンス
AIモデル
(統一された管理/継続的な改善)
•
•
匿名化、暗号化などデータ保護のための処理
データの利用権限や利用使途の管理 等
◼ AIが理解できるデータへの変換※
(分かりやすい構造/適切なサイズ/意味付け/高い品質)
例:手順書
専門的な知見(図面の読み方・
部品知識等)がなければ読解し
にくい
データの意味情報
• 手順番号、図の説明
• 関連する部品情報(寸法等) 等
AI-Ready化
手法を標準化し、
面的にAI-Ready化を
推進
製造業データ等
• 分かりやすい構造
→ 構造化、モデリング
• 適切なサイズ
→ チャンキング
• 適切な意味づけ → ベクトル化、ラベリング
• 高い品質
→ 誤り・偏りの少ないデータ
• 統一された管理 → ガバナンス、セキュリティ
• 継続的な改善 → モニタリング&フィードバック
A社
データ
B社
データ
C社
データ
・・・
出所:フライウィール社資料より作成
51
第1回 地域未来戦略本部 資料4 参考資料
より抜粋(2025年12月4日)
「地域未来戦略」で取り組む内容
地域未来戦略
(所信演説)“地域を超えたビジネス展開を図る中堅企業を支援し、大胆な投資促進策とインフラ整備を一体的に講ずることで、地方に大規模な投資を呼び込み、地域ごとに
産業クラスターを戦略的に形成していくことで、「地域未来戦略」を推進します。”
地域ごとに産業クラスターを戦略的に形成するとともに、地場産業の付加価値向上と販路開拓を強力に支援
地域ごとに戦略産業クラスター計画を策定
※ 日本成長戦略会議で挙げた戦略分野を中心に、地域のコミットメントを得ながら、知事とも連携し策定。
①成長投資促進策と一体のインフラ整備
○成長投資の促進
○GX産業立地
・「GX戦略地域」を選定し、
支援と規制・制度改革を
※ 別の会議体を中心に検討される予定。 一体的に措置
【GX実行会議WGで議論】
・成長投資促進策の検討
【日本成長戦略会議で議論】
○投資と一体での関連インフラ整備・人材育成
知事主導で
各都道府県における地場産業の成長プランを策定
②地域産業のエコシステム形成
○中堅・中小企業の投資・ビジネス展開
○地域イノベーション支援
・中堅・中小等の大規模設備投資への支援
・地域経済全体を底上げする100億企業の創出
・地域を支える中小・小規模事業者の持続的な発展に
向けた支援
・地域波及効果の高い企業への重点支援
・地方大学発、高専発スタートアップの創出・成長
支援
・地方大学や産総研の産官学連携拠点整備
・地域毎の投資・インフラ・人材需要を可視化し、必要な措置を検討
○人材育成・確保支援
・大企業人材の活用促進(レビキャリ等)
・地域一体での人材育成・確保
○産業用地の確保促進(集積立地の促進)
○エッセンシャルサービスの維持向上
・産業用地整備に関する金融措置等の検討
・規制見直し(緑地規制、工業用水等)に係る検討
・産業の担い手の確保のため、生活関連サービス
供給の持続化の支援枠組みの創設を検討
国内投資・立地促進に向け法制的な措置を検討
52
GX戦略地域制度を通じたGX産業クラスターの創出
中間とりまとめ より抜粋の上加工(2025年12月22日)
「GX戦略地域制度」 の創設
◼ 産業資源であるコンビナート跡地等や地域に偏在する脱炭素電源等を核に、「新たな産業クラスター」の創出を目
指す「GX戦略地域制度」を創設する。
◼ ①~③類型では、自治体及び企業が計画を策定し、参画した上で、国が地域を選定し、支援と規制・制度改革
(国家戦略特区制度とも連携)を一体的に措置する。④類型では、脱炭素電源を活用する事業者支援を行う。
「GX戦略地域制度」の類型
①コンビナート等再生型
②データセンター集積型
コンビナート跡地等を有効活用し、産業ク
ラスターを形成
電力・通信インフラ整備の効率性を踏まえ
たDC集積及びそれを核とした産業クラス
ターを形成
③脱炭素電源活用型
(GX産業団地)
脱炭素電源を活用した団地を整備し、当
該電源を核とした産業クラスターを形成
④脱炭素電源地域貢献型
(脱炭素電源を活用し、当該電源の立地地域に貢献する事業者の設備投資を後押し)
地域選定のスケジュール(①~③類型)
12月23日
公募開始
春頃
夏頃
2月13日
有望地域決定
最終決定
〆切
公募
一次審査※
計画の洗練/最終審査※
支援を実施
※外部有識者による審査委員会において審査
53
GX戦略地域制度を通じたGX産業クラスターの創出
中間とりまとめ より抜粋(2025年12月22日)
データセンター集積型における課題と方向性
◼ DCが急増する中で、電力系統増強・脱炭素電源の活用が課題。
◼ 脱炭素電源や電力インフラ等の観点で望ましい地域へDCを立地誘導し、通信インフラも整合的に整備する
「ワット・ビット連携」を進める。
データセンターに係る課題
•
•
DCの電力需要は今後10年間で5GW程度増加
足元では電力系統の接続に時間を要しており、10年
以上かかるケースも存在する。
→ DC投資が海外に逃げる恐れ
データセンターの電力需要の見通し(2025年1月時点)
新たなDC集積拠点の実現
•
•
電力系統の先行的・計画的な整備を行いつつ、通信インフ
ラも整合的に整備
「ワット・ビット連携」により、大規模DC集積拠点を形成する
▼ 海外のDC集積事例
米国 バージニア州アッシュバーン
ブラジル リオデジャネイロ
中国 天津市北辰区
(出所)OCCTO 全国及び供給区域ごとの需要想定 (2025年度)、ワット・ビット連携官民懇談会 取りまとめ1.0
54
4.世界市場の獲得と経済安全保障の確保を実現するグローバル・バリューチェーンの再構築
【課題認識】
⚫ 国際経済上のルール・メカニズムが機能低下・停止する中、インド太平洋地域で力の空白が生み出されるリスクが浮上、中国は、国際秩
序の担い手を標榜し、特にグローバル・サウス諸国への影響力の伸張に挑戦。
⚫ 産業競争力という観点では、米中が、ほぼ全ての産業でゲームチェンジを発生させるAIを中心とした新たなテクノロジー分野でリードし、
日本は欧州等とともに追従する構図。中国企業の圧倒的な価格競争力と性能・品質ともに急速にキャッチアップする高い適応力によって、
我が国産業を始めとして各国企業は競争劣位に立たされる可能性がある。また、地政学リスクが拡大する中で経済安全保障の確保も持続
的な経済成長を達成するためには不可欠。米国は重要鉱物のサプライチェーン強靱化の観点からプライスフロアを有志国に提唱する等、
対応を強化しつつある。
⚫ こうした状況下で、外交分野においては、我が国は、データ基盤やサプライチェーン強靱化といった経済基盤の強化、官民一体での経済
成長の機会創出、地域の平和と安定のための連携拡大など「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の戦略的進化、共創型事業の具体的
な創出に向けて積極的に行動し、「平和と繁栄を創る『責任ある日本外交』」を推進していく。
⚫ 勝者総取りの様相を強めるグローバル競争下では、世界で戦えない産業は内需を守ることも困難な中、不確実性の高い国際情勢の中でグ
ローバル市場を獲得する重要性は高まっている。そのためには、FOIPの取組をはじめとした有志国連携の強化を基礎として、産業政策、
海外市場獲得戦略と経済安全保障戦略を一体的に捉える内外一体でのグローバル産業戦略が必要。以下の要素を複合的に検討し、成長戦
略にも、その基本的な考え方を反映すべき。
➢ 官民投資ロードマップに盛り込まれる産業政策の内容も踏まえ、17分野を中心に戦略分野毎に拡大する市場を見定め、戦略的に獲
得。米中等、他国とも戦略分野、成長性の高い市場を巡って競争が激化する中で、勝ち筋を描け、海外展開のリスクテイクにコミッ
トメントできる産業・企業が存在する分野に政策リソースを集中することが不可欠。
➢ 「勝ち筋」は、各産業におけるビジネス・エコノミクスによって異なることを意識し、17分野という個別性を超えて、産業構造全
体としての日本の勝ち筋が何処にあるのかを具体化。政策的措置を講じる際には、真に「勝ち筋」を描けているかをプロフェッショ
ナルも交えて議論・検討する仕組みを検討していく。
➢ また、17分野で成長戦略を組成する効果を最大化とFOIP実現など外交・安全保障上の成果の同時達成に向け、人材獲得ポテンシャ
ルや分野間の需要サイドから見た関連性やシナジー効果も踏まえながら、重点国を見定め、国・地域別にパッケージ化した通商戦略
を検討。
➢ 自力での国内産業基盤の強化に加え、有志国連携を通じた自律性・不可欠性の強化が基本線だが、ミドルパワーとしての経済安全保
障戦略のあり方について、さらなる進化が必要。また、米国を中心にゲームが展開されつつある中でも、日本としての対米関係の立55
55
ち位置、米国以外の同志国との連携のあり方、ミニラテラルでの秩序形成のあり方について、戦略的に検討すべき。
4.世界市場の獲得と経済安全保障の確保を実現するグローバル・バリューチェーンの再構築
【政策の方向性】
⚫ 世界市場の獲得と自律性・不可欠性の確保に向けた通商・経済安全保障政策
➢ 戦略17分野におけるグローバル市場獲得に向けて、需要サイドから見た関連性やシナジー効果なども踏まえた、各分野
毎の国・地域別戦略を構築し、その実現に向け、共創型事業の創出の支援と個々の事業の対外的な成果発信を強化して
いくべきではないか。
➢ 加盟国の利害の多様化に伴いWTOにおけるコンセンサス形成が困難になる中、有志国を中心としたバイ・プルリでの通
商関係を強化・再構築することが重要ではないか(CPTPPの推進や「インド洋・アフリカ経済圏イニシアティブ」の推
進等)。
➢ 重要物資のサプライチェーン強靱化に向けて、経済安全保障上重要な物品について有志国連携を強化する必要。特に重
要鉱物については、国境調整型のプライスフロアを含めた貿易政策やメカニズムの検討を行い、議論を進めていくこと
も重要ではないか。
➢ AIテックスタック等先端技術インフラの整備・保全やイノベーション・エコシステムといった成長を加速する経済基盤
をグローバルで構築すべきではないか。
➢ また、これらの分野のイノベーションを支える高度人材を世界から呼び込み、国際的に流動する人的資本を我が国の成
長エンジンとして取り込む仕組みを強化すべきではないか。
➢ 経済安全保障及びサプライチェーン強靱化の観点から、日本企業が海外で優位性を確保できるよう、企業と密接に連携
しつつ、ODAによるハード・ソフト面での重層的かつ戦略的な支援を通じて、特に進出のハードルが高いグローバ
ル・サウス諸国における環境整備を進めていくべきではないか。
➢ 地政学リスクが高まる中、我が国の自律性・不可欠性確保するため、重要物資の安定供給確保に向けた国内生産基盤の
維持・強化を含むサプライチェーンの強靭化を進めるとともに、経済成長と防衛力強化双方に貢献する安全保障上重要
なデュアルユース生産技術基盤等の強化に向けた産業振興策や技術管理等の産業防護策が必要ではないか。
56
グローバルサウス連携の重要性
⚫ 激変する国際情勢下においてグローバルサウスとの連携を強化することで、国際秩序の安定を目指す。
⚫ また、相手国のニーズが高いDX/GX分野を中心に共創案件の形成等を支援することで、成長余力が高い同地域の活力
を生かした日本のイノベーション創出や、有志国間での産業基盤のネットワーク構築、経済安保強化等にも裨益。こ
れら成果をFOIPの実現にも繋げていく。
<我が国にとってのグローバルサウス諸国の重要性>
②経済安保上重要な相手
①成長力の高い市場
出典:三菱総研
③国際秩序形成の鍵
◆リチウム
中国: 55%、チリ: 30%
印主催「グローバルサウスの声サミット」
(2023年1月)参加国は120以上
◆レアアース
中国: 60%、ベトナム: 16%
露非難決議は、多くの新興国・途上国が
露にも配慮してバランスを取る姿勢
◆ニッケル
インドネシア:28%、フィリピン:26%
※地図上の青塗りは露に非友好国指定されている国
・地域(2022年3月24日時点)
グローバルサウスとの連携強化に向けて、日本企業の強みを活かした技術・サービスを用いながら相手国の社会課題を解決
するビジネスの実装に向けたFSや実証事業を支援。
<事業例>
案件組成や現地人材の育成等による社会課題の解決
AI等新技術の社会実装
グローバルサウス諸国
R&D拠点整備等が
促される効果
日本
日本へデータ等を還元、高度人材還流など(イノベーションの源)
57
グローバルサウス未来志向型共創等事業
⚫ 令和5年度6年度に続き、令和7年度も10億ドルの予算を措置し、企業の実証事業等を支援。これにより、グローバ
ルサウスでの①事業者・分野の裾野の拡大、②新市場の囲込み・創出、③プロジェクトの事業化が進展。
①事業者・分野の裾野の拡大
事業者の裾野拡大
(以下実績は令和5年度以降の累積)
402件
重点分野への投資
採択総数
GX、DX、経済安保
の分野を集中支援。
※ASEAN大型24件、非ASEAN大型6件、小規模372件
※R5年度補正251件、R6年度補正151件(令和8年2月時点)
※中小企業比率は57%
比率は 5:7:1
※JCMの取組を後押しするような案件も有。
②新市場の囲込み・創出
展開国の拡大
78カ国での案件を採択。
計
これまでバイでの経済外交が十分でなかった国へのリー
チも。
※地域別では、ASEAN195件、南西アジア76件、アフリカ46件、中南米22件、中
東17件、島嶼国9件、中央アジア14件、北東アジア5件、東欧1件、複数地域17件
面的な事業拡大
AZEC、TICAD等の
マルチの場でのMOU締結や
首脳会談案件多数。
③プロジェクトの事業化
上流への打込み
64件
計
をマスタープラン(MP)事業※で採択。
GS国の開発計画や法規制等の「上流」に入り込むこと
を目指し、既に次の事業フェーズを狙う案件も。
※重要国や分野について、日本と相手国に裨益することを前提に、具体的な案件
組成を目指したインフラ等整備計画の策定を支援する委託事業。
事業化への橋渡し
金融機関との連携
JBIC等もGSに注目する中、
シームレスな連携で育てる案件を
増やしていく必要。
※経産省作成 58
技術協力・人材交流によるグローバルサウスとの連携強化
⚫ 新興国の技術水準の向上や事業環境整備等に貢献する官民連携による技術協力及び、GX/DX人材等の育成、高度外国人材受入れの支援
強化や第三国との共同事業、現地スタートアップエコシステムへの接続による経済関係の深化等を通じ、サプライチェーンの強靱化、
日本企業のグローバル化及び国際競争力の強化を目指す。
共創事業の推進
高度外国人材の受け入れ・人材交流
目的:第三国との共同事業、現地スタートアップエコシステムへの接続による経済
関係の深化等を通じて、サプライチェーン強靭化を目指す。
目的:高度外国人材受入れの支援強化を通じて、海外ビジネスの拡大やイノベーショ
ンの創発を促す。
【主な実績】
○第三国協力を通じた政府関係者等への研修事業(SMR)
【主な実績】
○グローバルサウス IT / AIエンジニアインターンシップ事業
マレーシア、インドネシア、フィリピン等の原子力発電の専門家等延べ約60名を日本
に招へいし、法制度整備、保守・管理等の人材育成に関する講義や、原子力発電所等
の関連施設見学による研修を実施。また日本の専門家を派遣した海外でのワーク
ショップに参加。
日本企業のIT人材獲得先の多様化や事業競争力向上を目的として、インターンシップ及びジョ
ブフェアを実施するもの。
・コーディングコンテスト参加者:5,911名 ・ジョブフェア(モンゴル) :1回(15社出展)参加者170名
・ジョブフェア(インドネシア):1回(25社出展)参加者1,561名
・IT・AIインターンシップ実施:50名
○インドから日本企業への就職定着事業
・インターンシップ実施:103名
海外人材育成
目的:海外現地生産拠点への技術移転や能力強化、人材採用の促進を目指す。
【主な実績】
・新卒雇用促進イベント参加者:5,775名
日本企業によるインド人材雇用を促進すべく、
インド各地の主要大学等において日本企業への
就業意欲を喚起するイベントの開催や、インド
人材採用に関心を持つ日本企業を対象にイン
ターン機会を提供することで、AI等の先端技術
分野を含めた幅広い分野におけるインド高度人
材の就職定着を支援。
○研修・専門家派遣・寄附講座開設事業
○インド等における寄附講座等事業拡大促進事業
企業が実施する外国人材への受入研修、専門家派遣による現地研修、また海外現地大学
での寄附講座開設への支援を行う事業であり、日本企業のサプライチェーン強靭化に資
する案件を重点的に支援。
・研修参加者:2,210名
・受入研修人数:736人 ・専門家派遣:31人 ・寄附講座開設数:67講座
・中途採用イベント参加者:1,196名
日本企業がインドで実施する寄付講座や職業訓練プログラム、及びインド人材を対象と
した本邦研修等事業に費用を補助。ものづくりなど日本式のワークスタイルを理解し、
日本企業への関心の惹起や日本式のワークスタイルに精通したインド人材を育成。
59
日本の経済連携の推進状況
⚫ 現在、我が国は25か国・地域との間で22の経済連携協定を署名・発効済。 ※EUを1地域と計算
⚫ ドーハラウンドの停滞以降、各国は経済連携協定による特定国との貿易促進を指向。
⚫ 2025年の日本のFTA等カバー率は約8割。
※FTA等カバー率=全貿易額に占めるEPA/FTA署名・発効済国との貿易額の割合。
⚫ 日本は、CPTPPや日EU・EPAを通じて、質の高い通商ルールを構築。RCEP協定は2022年1月に発効。ト
ルコ、UAE、GCC等の新興国とのEPA交渉も通じ、自由貿易圏の更なる拡大を目指す。
<日本の経済連携の推進状況>
<日本のFTA等カバー率(2025年)>
財務省貿易統計(2025年1月~12月)より経済産業省作成。
小数第1位を四捨五入のため、合計は必ずしも100%とならない。
60
CPTPP参加国と加入に関心を持つ主な国・地域
⚫ CPTPPは高いレベルの市場アクセスとルール(デジタル・国有企業等)を持つメガEPA。自由で公正な経済秩序の構築に寄与。
⚫ 新規加入については、①協定のハイスタンダードをみたす用意があること、②貿易に関するコミットメントの遵守する行動を示し
てきていること、③CPTPP締約国のコンセンサスに基づいて決定がなされることという「3原則(オークランド原則)」に基づく
ことがCPTPP参加国間の共通認識。
⚫ 一般見直しについては、 2025年11月の閣僚委員会において、電子商取引、サプライチェーン強靱化等の分野で協定改正を通じた
規律の強化を決定。また、市場歪曲的慣行への対応等について協定改正を伴わない見直しを進めることを決定。
⚫ 中国、台湾、エクアドル、コスタリカ、ウルグアイ、ウクライナ、インドネシア、フィリピン、UAEの9エコノミーが加入要請済
であり、そのうちコスタリカについては、2024年11月に加入作業部会の設置を決定し、現在加入交渉継続中。 2025年11月の閣
僚委員会において、ウルグアイの加入手続を開始することともに、UAE、フィリピン及びインドネシアについても、適切であれば
2026年に加入交渉を開始することが決定。
<CPTPPの経済圏規模>
人口:
約5.8億人
GDP:
約14.7兆ドル
貿易総額:約8.7兆ドル
※11か国+英国の合計値
(出典:IMF2022年)
:CPTPP参加国
:加入作業部会立ち上げ済の国
:加入要請エコノミー
※議長国(批准順):加(2024)→豪(2025)→越(2026)→ペルー(2027)→馬(2028)
61
ルビオ米国国務長官主催重要鉱物閣僚会合
堀井外務副大臣によるルビオ米国国務長官主催重要鉱物閣
僚会合出席にかかるプレスリリースより抜粋(2026年2月5日)
2月4日(ワシントン現地時間)、堀井巌外務副大臣は、茂木外務大臣の代理としてマルコ・ルビオ米国国
務長官主催の重要鉱物閣僚会合に出席したところ、概要は以下のとおり。
➢ J・D・ヴァンス米国副大統領、スコット・ベッセント米国財務長官、ジェイミソン・グリア米国通商代表、
クリス・ライト米国エネルギー長官に加え、カナダ、イタリア共和国、欧州連合(EU)、豪州、インド共和国、
大韓民国等の閣僚級が出席。
➢ ヴァンス副大統領から、トランプ政権は、世界の重要鉱物市場を、より健全で競争力のある状態に戻すための
具体的な仕組みとして、実効性のある価格スコアによって外部からの混乱を防ぐ「重要鉱物に関する特恵貿易圏」
の創設を提案、
優先貿易圏の加盟国には、基準価格が価格の下限として機能し、調整可能な関税により支えら
れる、同盟国及びパートナー国とともに、貿易ブロックを形成したい旨発言。
➢ ルビオ国務長官から、参加国には採掘、精錬、重要鉱物の消費といったそれぞれが果たす役割があり、具体的な行
動に繋がることが重要、同志国による真にグローバルな取組でなければならない、重要鉱物の多様な供給と、安全
で強靱なサプライチェーンを世界全体で確保し、いかなる国の経済も、他国からの圧力や市場の混乱によって脅さ
れない状態を実現したい旨発言。
➢ 堀井副大臣は、ヴァンス副大統領及びルビオ国務長官に続き冒頭挨拶を行い、重要鉱物を巡る厳しい状況下で
その安定供給が世界経済の安定的な発展に不可欠であること、需給両側面でのアプローチを同志国と協力して
進めることが重要であり、我が国として重要鉱物サプライチェーン強靭化に強くコミットすること等について
発言。
➢ 同会合では、「鉱物安全保障パートナーシップ(MSP:Minerals Security Partnership)」の取組を引き継
ぐ新たなイニシアティブである「資源の戦略地政学的関与に関するフォーラム(FORGE:Forum On
Resource Geostrategic Engagement)」の立上げが発表され、FORGEを通じた同志国連携の推進につ
いて議論が行われたほか、貿易上の協力や、鉱物分野の投資に関する協力についても活発な議論が行われた。 62
(仮訳) 2月4日重要鉱物閣僚会合に続く、米国政府、欧州委員会及び日本政府
「2月4日重要鉱物閣僚会合に続く、米国政府、欧州委員会及び日本
との間の 共同プレスステートメント
政府との間の共同プレスステートメント」(2026年2月5日)より抜粋
経済安全保障の前進―EU、日本、米国は重要鉱物サプライチェーン強靱性に関する戦略的パートナーシップを
形成する
本日、米国、欧州連合及び日本は、EU加盟国数か国も参加したワシントンD.C.にて開催された重要鉱物閣僚会合において
一堂に会した。
米国、欧州連合及び日本は、今、重要鉱物のサプライチェーンの強靱性を共同で強化することにより、経済安全保障及び安
全保障の増進に向けて大きな進展を遂げている。米国、欧州連合及び日本は、2つの要素について、互恵的なパートナー
シップに向けて協調的な取組を加速する意図を表明した。
これは重要鉱物サプライチェーンの安全性の向上を目的とした米国と欧州連合の間の了解覚書を30日以内に結ぶとのコ
ミットメントを含む。今後米国と欧州連合との間で結ばれる了解覚書は、採掘、精錬、加工及びリサイクルでのプロジェク
トを特定し支援することにより、需要を刺激し米国及び欧州連合双方の供給を多様化するための協力分野を特定する。また、
その覚書は、サプライチェーン途絶の防止、研究・イノベーションの取組の促進、備蓄に関する情報共有の促進のための措
置に係る議論を含む。加えて、2025年10月27日に日米両国の首脳が「採掘及び加工を通じた重要鉱物及びレアアー
スの供給確保のための日米枠組み」を署名しており、上述の領域を包含している。
米国、欧州連合及び日本は、既存の国際協力及びイニシアティブを基盤として、行動計画を発展させ、重要鉱物の貿易にお
いて志を同じくするパートナーと共に、複数国間の貿易イニシアティブを探求する意図を有する。そのような複数国間の貿
易イニシアティブは、国境で調整される価格フロア、基準に基づく市場、値差に係る補助金、オフテイク契約といった調整
された貿易政策及びメカニズムの発展を探求することを含み得る。
国務省が了解覚書に係る米国の関与を主導する。米国通商代表部が行動計画に係る米国の関与を主導する。
欧州連合、米国及び日本はG7 並びに鉱物安全保障パートナーシップ(MSP)及びその後継フォーラムを含む関連する国際
場裏において、これらの観点について一層関与するとともに、重要鉱物の強靱性のための追加的な可能性及び他の措置を探
求する意図を有する。
63
デュアルユースの産業基盤の重要性
第1回防衛産業ワーキンググループ
資料3 事務局説明資料より抜粋(2026年2月20日)
• ロシアによるウクライナ侵略では、既存の民生技術を全面的に活用し、「新しい戦い方」への迅速な対応のための
戦い方のアップデートが行われている。また、民生用の産業基盤を積極的に転用することで、迅速な装備品の量産
基盤を整備している事例が存在。
• AI・半導体、量子、航空・宇宙、最先端素材などの分野における産業基盤を強化し、そうした基盤を防衛分野で
積極的に活用することの重要性は増大していく見込み。こうしたデュアルユースの技術・生産基盤を構築することが、
「継戦能力の確保」と「新しい戦い方への対応」の双方の観点から重要。
• また、こうした投資を促進することは、我が国防衛力の強化に貢献するのみならず、日本全体の経済成長にも貢献。
※なお、デュアルユースとは、完成品、構成品・部素材、技術、製造基盤などにおいて、防衛用途・民生用途の双方で活用可能なものを指す。
民生基盤を活用したシステムの開発
民生基盤を活用したドローンの開発・生産
✓ 2023年2月にウクライナ軍において、状況監視システム「Delta」
を新たに開発・導入。
✓ ウクライナでは、民生用の生産ライン、研究用設備を防衛転用
することにより、迅速なドローンの量産体制を構築。
✓ 多くの民生システムとの接続や、民生ベンダーによる多様な機能を
提供。
(詳細)
(詳細)
✓ Deltaはスターリンクを介して、どこからでもアクセス可能。
✓ Google Mapをベースとして、ウクライナ軍とロシア軍の部隊
位置を表示する「Delta Monitor」機能と連携。
✓ 戦下のウクライナでの民間人の所在確認機能を持ち、軍事作戦
のターゲティングにも関連すると考えられているアプリ
「Bachu」を宇国内の民生ITベンダーが開発。
✓ 民生用の機械加工・電子部品・プラスチック成形などを行っ
ていた工場区画を、ドローン用の部品の生産ラインへ転換。
✓ 研究機関における3Dプリンター、高性能工作機械といった
研究設備を、ドローン部品の試作・小ロット生産に活用。
✓ ウクライナの官民連携オープンイノベーション・プラットフォー
ム「BRAVE1」に登録するドローン企業は、7社(2022年時
点)から500社以上(2025年時点)に大幅増加。
64
出典: https://www.nids.mod.go.jp/event/pdf/webinar-2025-03.pdf
出典: https://dronelife.com/2025/11/12/ukraines-drone-boom-how-wartime-innovation-is-reshaping-the-global-drone-industry/
5.地方を出発点としたAXによる産業構造・就業構造転換
【課題認識】
⚫ 我が国の少子高齢化に伴う問題は地方で先鋭化しているが、今後は大都市圏で高齢化が進み深刻化。少子高齢化は、人口減少による市場縮
小のみならず、生産年齢人口の相対的な減少による構造的人手不足をもたらす(人口減少≠少子高齢化)。人手不足の問題は、労働集約的
なエッセンシャルサービス(ES)を中心とした地域循環型のサービス産業で特に先鋭化。
⚫ 加えて、長引くデフレ経済下で、サービス業の生産性は他国に比して低く、事業主体も中堅・中小が太宗のためデジタル化等の投資による
生産性向上も不十分な状況。
⚫ AIの本格導入によって、従来の産業構造・就業構造全体が変容していく中、ESの現場現業の仕事はAIで補完し生産性を大きく向上する
(ライトブルーカラー/アドバンスト・エッセンシャルサービス)。我が国は、構造的人手不足のため生産性向上による雇用問題は起こり
にくい、中小・中堅企業のデジタル化が進展していないため、AIによるリープフロッグが可能といった勝機を持っている。
⚫ 世界でもブルーカラービリオネアの出現がトレンド化する中、地方をAXの出発点として、AIをコアとした全国的な産業構造転換・就業構
造転換を実現し、①フィジカルAIを中心としたAXの世界最先端の社会実装の実現、②構造的な人手不足に苦しむESの持続性向上、③長引
く低生産性・低賃金構造にあったサービス業改革、④世界をリードする技術・ビジネスの創出や地場産業の付加価値向上に向けた産業クラ
スターの形成、⑤AXによる中堅・中小企業の生産性向上、⑥結果としてのマクロ全体での生産性向上・賃上げの実現を同時に達成する。
⚫ また、こうしたES事業の担い手は、①政府・自治体といった公的主体が供給するもの(「公共財」)の他、②市場ベースで民間企業が供
給するものも存在。公的主体が供給する領域を拡大するという考え方もあり得るが、財政的・人的・技術的制約により限界。このため、市
場ベースでの民間主体によるES供給を持続可能とする新たな組織体の形成も促進する必要。
【政策の方向性】
⚫ アドバンスト・エッセンシャルサービスを創出すべく、ESを中心としたサービス業に向けてフィジカルAIを展開していくべきではないか。
⚫ 人手不足業種・戦略分野への労働移動・人材確保の促進(再掲)
⚫ 産業用地・インフラ・エネルギーの確保(地域毎の産業クラスターの形成等)(再掲)
⚫ 地方の中堅・中小企業のAXを加速させる新しい形の中小企業政策の展開を図っていくべきではないか。
⚫ ESのさらなる持続性・生産性向上に資する投資促進、ES事業の担い手となる新たな組織体の形成促進に向けた検討をすべきではないか。
65
ES産業政策・制度的措置の方向性
産業構造審議会 地域経済産業分科会 地域生活維持政策小委員会 中間報告(令和7年12月18日公表 要旨)
1.ES供給事業の社会的認知度の向上等
⚫ESの供給は、人々の生活維持に不可欠なものであり、また、産業の担い手を支えるエコシステムであり、公益性が高い。ES供給
事業のこうした位置づけの社会的認知を高めるためには、国がその意義を制度的に位置づけて対外的に明らかにする仕組みを
講ずることが有効。その結果、企業間連携や官民連携の促進、生活圏及び商圏における住民理解の醸成等につながる。
⚫制度的措置の立案・運用に当たっては、ESに関する制度・事業所管省庁や地域社会に関わる関係府省庁との連携が不可欠。
2.ES供給の持続性確保のための方策
(1)事業の採算性向上の支援
⚫厳しい事業環境にあるES供給事業の継続のためには、事業採算性を確保するための工夫が必要。事業運営の効率化として、①
業務効率化・省力化、②広域化、③多角化の手法が考えられる。上記の手法は、事業主体の合理化を通じて実現されることも。
⚫こうした取組を後押しするため、各種補助金の弾力的運用のほか、これまで産業政策として講じてきた資金供給の円滑化の
ための金融支援(信用保証・信用保険、債務保証、公的金融機関による低利融資等)を、”ES供給の持続性確保”というミッ
ション志向で活用することが有効。
(2)多様な主体の参画の促進
⚫様々な事業環境におけるES需要を満たすためには、 株式会社等の企業のほか、生協、農協等の協同組合、公益法人、労働者協同組
合(労協)、NPO等の中間団体の参画が重要。自社の短期的な利益だけでなく地域経済の中長期的な利益を見据えてES供給事
業を担う地域密着型企業も重要な役割を担う。
⚫中間団体の参画の促進には、事業協同組合等の設立要件の緩和、消費生活協同組合の員外利用に係る手続の簡素化、労協の資
金制約の緩和、地方公務員が参画する場合における手続の円滑化等の措置が有効。
3.ES供給事業の支援体制の整備
⚫事業者の取組を後押しするため、地域の社会経済・産業を支える社会インフラとしての責務を自認する諸団体(商工団体、地
域金融機関、協同組合連合会(生協等)、郵便局、ES関連産業・職能団体等)がES供給事業者の支援に参画する枠組みを構築
することが重要。
⚫地方公共団体がこうした団体の参画を募り、各者の知見やノウハウを共有する場の設定も有用。
66
第4回 地域生活維持政策小委員会
資料8より抜粋(2026年2月25日)
AI時代におけるエッセンシャルサービス産業
⚫ AI・自動化により代替困難な業務が高技能である職業(職業②)は高賃金の「良質な雇用」(※“ブルーカラービリオネア”)
⚫ ES産業における低技能業務を自動化し、自動化が困難な対人サービス業務やコミュニティ維持機能など、高技能業務等のみを残せ
ば、高賃金の「良質な雇用」の創出が可能。=「アドバンスト・エッセンシャルサービス(AES)産業」。
⚫ AES産業は「国民生活の維持」と「良質な雇用」の二重の意味で不可欠。=「ダブル・エッセンシャルサービス産業」
⚫ AESへの進化の鍵となるのは、自動化など省力化のためのテクノロジーとその社会実装。=「ESテック」
自動化される業務
賃金
職業①
雇用
• 技能の必要性の低下
最も高技能
• 低技能労働者の参入
職業②
• 技能の必要性の向上
最も低技能
• 低技能労働者の退出
技能の高さ
(出所)David Autor and Neil Thompson(2025) ‘Beyond Job Displacement: How AI Could Reshape the Value of Human Expertiseを参考に作成 https://www.digitalistpapers.com/vol2/autorthompson
67
中小企業のAX(AI Transformation)の促進
⚫ 中小企業は意思決定が早く、現場の声をすぐに反映できる柔軟性を有することや、現場で培われたノウハウなどAIが学習
できる「現場の知見」が豊富に存在することから、フィジカルAIの導入・活用などAXが多くの中小企業において進めば、
中小企業のポテンシャルを最大限引き出し、事業を大きく変革する可能性を秘めている。
⚫ また近年、生成AIが急速に発展。年間数万円のサブスクのような少額な投資でも、仮に社内エンジニアが不在でも、経営
者の意思や想像力次第で、業務を大きく変革する可能性を秘めている。
⚫ こうしたことを踏まえ、中小企業のAXを促すため、以下のような取組を検討中。
① 中小企業のAX促進のため、AIの導入意欲のある中小企業とAIサービス提供者、支援者のネットワーク構築を地域ご
とに支援(自治体・金融機関・高専等と連携)
② 中小企業の自主的な省力化・デジタル化を後押しする生成AIツールの社会実装
気づき
自経
発営
的者
な・
行企
動業
促の
進
企前
業向
へき
のに
サ取
ポり
ー組
トむ
現状分析・課題設定
AX・デジタル化・省力化の実行・定着
省力化補助金 一般型
省力化ナビ
②生成AIツールによるデジタル化・省力化支援
省力化補助金 カタログ注文型
デジタル化・AI導入補助金
①中小企業AX促進のための
ネットワーク構築
支援機関による伴走支援
よろず支援拠点 生産性向上支援センター
商工会・商工会議所
68
エッセンシャルサービスの供給を担うステークホルダーのスペクトラム
第4回 地域生活維持政策小委員会
資料8より抜粋(2026年2月25日)
⚫ 「民間」か「公共」かではなく、公的主体と私的主体の間に公私の境界を超えた多様な形態の主体が存在。
⚫ エッセンシャルサービスの供給の持続性確保には、多様な主体間の相互連携や組み合わせが重要。
民間セクター
中間団体/セクター
郵便局
内需型企業
株式会社
(営利企業)
社会的企業
地域密着型企業
住民出資会社
公共セクター
商工団体
中小企業組合
生協
農協
労協
公設民営
公営
産業団体
職能団体
大学等教育機関
69
政府、企業、中間団体等、多様な主体の参画
⚫ マギル大学経営大学院教授のヘンリー・ミンツバーグは、「政府セクター」「民間セクター」「多元セクターの団体」
(協同組合、商工会議所、職能団体、業界団体、公益法人等の中間団体)のバランスが重要と指摘。
⚫ エッセンシャルサービスの維持のためには、政府、企業に加えて、中間団体等、多様な主体の参画が必要。
ヘンリー・ミンツバーグ『ミンツバーグの組織論』より
エッセンシャルサービス産業政策の体系
(出所)産業構造審議会 地域経済産業分科会 地域生活維持小委員会 中間報告「エッセンシャルサービス産業政策ーエッセンシャルサービスの供給の持続性確保に向けた制度検討ー」(令和7年12月18日)
70
1.マクロ経済運営のあり方
2. 「新技術立国・競争力強化」
3.消費活性化
71
ディマンドサイド改革(消費活性化)
【課題認識】
<「消費の量」に関する現状>
⚫ マクロ経済の好循環において「消費活性化」はミッシングピース。実質賃金向上に加え消費需要創出政策の検討が必要。
⚫ 日本全体での消費性向は過去水準並みではあるが、二人以上の勤労世帯に絞ると可処分所得の増加に対して、家計消費は
伸びておらず消費性向は低下。
⚫ 可処分所得が増える中で、貯蓄額が増加していることから、実質賃金向上といった可処分所得の増加施策だけでなく、将
来不安の軽減や消費需要の喚起といった消費マインドを変化させる政策の検討が必要。
⚫ お金を払ってでも消費したいという有償な消費を生むためには、「消費の量」だけでなく、「消費の質」の観点からも向
上させていくことが求められる。
<「消費の質」に関する検討>
⚫ 「消費の質」の向上に関しては、”消費における個人の意思の希薄化といった負の側面”を軽減する質の向上と、”新しい
価値を創造するといった正の側面”を醸成する質の向上が存在すると考えられる。
⚫ 近年の消費は、情報接触段階においてデジタル化が進展し、広告・SNS等の影響も増加。結果として、自身に最適化され
た購買が容易となった。一方、過度な影響を受けると、自身の消費に対しても自身の感情ではなく、周囲によって価値が
形成され、消費の幅が規定されることにより、結果として消費の質が低下してしまう可能性がある。
⚫ 今後もAIの進展により、AIエージェントを介した消費は探索時間から解放され、純粋な体験に集中することができるが、
個人の意思がより希薄化してしまうリスクが存在。それに対して、AI・デジタルを最大限導入・活用しながら、自身が本
来欲しかった財・サービスを購入できる消費のエコシステムの形成が必要となる。
⚫ また、消費自体は経済活動において主要な活動であり、社会や個人が抱えている問題と上手く連動させることで、双方に
とってメリットを生み出すことができ、そういった新しい価値を生み出していく消費の検討が必要。
⚫ 両側面での「消費の質」の向上によって、質の高い消費が満足度を高めることで次の消費を生み、「消費の量」も増える
72
好循環の形成を目指す。
消費構造の概念整理
⚫ 「有償な消費」の需要創出のため、消費構造の概念を把握し消費者の欲望に応じたweb上での検討行動・消費行動を分析。
⚫ 情報接触・暮らし方等の変化は、価値観と検討プロセスの変化を通じて消費量に影響。今後のAXによる変化を想定し、価
値観と検討プロセスの2つの変数に対して、消費の活性化につながる政策的なアプローチを検討。
▼消費構造の概念
基礎的支出
(生活必需費)
可処分所得
消費
(選択的支出)
=
供給力
×
消費余力
×
消費意欲
(=消費性向)
欲望
欲求
価値観
検討プロセス
社会的背景
情報接触
▼消費の検討プロセス
欲望①
消費における特徴的な検討行動・購買行動
~
消費
欲望⑪
情報接触・暮らしぶりの変化が影響
消費構造を理解した上で、
1. 価値観の変化
2. 検討プロセスの変化
に対する政策的アプローチを検討
73
ディマンドサイド改革(消費活性化)
【政策の方向性】
⚫ 消費活性化のためには、持続的賃上げや、負担と給付のバランスが取れた社会保障システムだけでなく、「有償な消費」
需要の創出のため、現在そして将来の消費構造を把握し、適切なアプローチを検討していくべきではないか。
➢ 消費構造の要素を分解すると、「有償な消費」需要(=消費意欲)は”欲望”と消費の”検討プロセス”によって形成され、
社会やテクノロジー等の変化によって、欲望の要素となる価値観や、消費の検討プロセスにおける社会的背景、情報接
触行動は変化。
➢ AI・ビックデータ分析を行い、消費構造の解像度を上げることで、消費に対する価値観の影響、検討プロセスの理解
を深め、今後もAIの活用等により、価値観・情報接触行動が変化していく中で、「有償な消費」を生むための「消費
の質」の向上を目的として、現状は「消費の質」の低下につながっている消費の検討プロセスへのアプローチや、「消
費の質」の上昇につながる個人の価値観の醸成に対する政策的アプローチを検討していくべきではないか。
⚫ また、「有償な消費」を実現するためには、ディマンドサイドの喚起だけでなく、サプライサイドの構造改革も不可欠。
良質な消費意欲に応えるために、サプライサイドにおいてもAI活用による改革や文化的側面による付加価値の創出が求め
らえる。具体的には、軽工業を中心とした伝統的な「モノづくり」と、デジタル・体験的な「サービス」を高度に融合さ
せ、新たなtoC産業への再構築を検討すべきではないか。
⚫ これらの政策的アプローチを見据えて、来シーズンは具体的には下記論点での議論を進めていくべきではないか。
1. マクロでの消費 :日本経済における消費の影響と過去の消費の変遷
2. 過去の消費分析 :モノの需要・供給が一定足りている中、心を動かす消費の増加が停滞している要因
3. 消費におけるAX :AI時代における消費構造の変化
4. 質の高い消費
:社会課題・個人の課題の解決につながる「質の高い消費」のあり方
5. 欲望・欲求の変化:大局的目線での人々の欲望・欲求の変化とそれにつながる消費
6. 価値観の変化
:社会構造の変化等によって引き起こされる個人の価値観の変化
7. マーケティング :AI時代において「質の高い消費」を実現するための国・企業単位でのマーケティングのあり方
8. 海外需要の取込 :インバウンド需要の拡大とAIを活用したサービス業等の供給力強化
9. サプライサイド :消費をサービス産業だけなく、軽工業も合わせた新たなtoC産業構造のあり方
74
収入に対する支出先
⚫ 足下は物価の上昇もあり、家計の収入は増えているが、お金の使い道で最も増加しているのは貯蓄につながる黒字額。
⚫ 税・社会保険料といった非消費支出が増加し、エンゲル係数も上昇している中、選択的支出は金額としては増えているも
の、支出のシェアとしては低下しており、消費性向は低下。
実収入に対するお金の支出先(二人以上・勤労世帯)
(円)
700,000
基礎的支出
選択的支出
非消費支出
黒字額
600,000
28%
500,000
24%
21%
21%
16%
19%
28%
30%
29%
32%
32%
31%
27%
消費性向
2000年
72.1%
2005年
74.7%
2015年
73.8%
2025年
65.0%
エンゲル係数
22.0%
21.5%
23.6%
27.1%
400,000
16%
19%
300,000
200,000
100,000
26%
0
•
•
•
エンゲル係数:消費支出に占める食料費
基礎的支出 :支出弾力性が1.0未満の支出(米、野菜、家賃、電気代等の必需品が主に該当)
選択的支出 :支出弾力性が1.0以上の支出(ワイン、ケーキ、宿泊料等の贅沢品が主に該当)
(出所)総務省「家計調査」
75
物価の傾向と消費の動向
⚫ 選択的支出である教養・娯楽(選択的支出)において、2023年2024年は物価上昇に伴い買い控えが生じていたが、2025年
は物価が過去最高に上昇しているにもかかわらず、支出は前年同期比で増加している。
⚫ 将来の物価の予測において、1年後の物価がかなり上がると予想している割合は2022年から横ばいであるが、5年後の物価
がかなり上がると答えた割合が著しく増加。消費者が物価上昇を一時的なものではなく継続的であると捉え、買い控えせ
ずに購入するという消費マインドの変化が生じていると考えられる。
消費者物価指数と実質消費額の増減率
消費が増加した人の割合の推移
(教養・娯楽 前年同期比)
(教養・娯楽
40%
消費者物価指数)
(%)
(%)
35
60
2021
20%
2022
2025
1年後の物価がかなり上がると答えた割合
選択的支出を増やしたと答えた割合
30
30%
物価予測の推移
50
日常的支出を増やしたと答えた割合
5年後の物価がかなり上がると答えた割合
25
40
10%
2023
2024
20
30
0%
15
-10%
20
10
-20%
0
(年)
(年)
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
2023
2024
2025
2025
2024
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
0
120
(消費額の増減率)
2011
115
2010
110
2009
105
2008
100
2007
95
2006
※各年の月次情報を記載
-40%
10
5
2020
-30%
(注)左図において、教養・娯楽の実質消費額の増減率(月次)は同実質消費額の前年同月との比較で算出した。教養・娯楽の実質消費額は支出額に対して教養・娯楽の消費者物価指数を用いて実質化した。
実質消費額は二人以上・勤労世帯を対象としている。
(出所)左図:総務省「消費者物価指数」「家計調査」、右図:日本銀行「生活意識に関するアンケート調査」
76
消費における欲望の分解
⚫ 現代の欲望は、様々な根源的な11の欲求と人それぞれの価値観によって構成されており、欲求・価値観が異なると消費行
動も異なる。
⚫ 根源的な欲求は不変ではあるが、価値観の変化を受けて欲望も変化し、消費行動・消費性向の変化につながる。
⚫ 欲望に作用する「心が動く消費体験」は、次の良い消費体験につながり「消費の好循環」を生む。
根源的欲求
価値観基盤
➢ 時代における「べき」論
根源的な欲求とは、
人が生まれつき
共通して持つ、
行動の土台と
なる基本的で
不変なもの。
合計購入金額の平均
(円/年)
➢ 社会トレンド、テクノロジー・情報環
境変化を踏まえて変化
1980年代:高成長時代で贅沢さを追求
1990年代:不況の時代、個人志向・低価格重視
2000年代:効率重視で手軽さ・コスパが進展
2010年代:ネットを介し、個人の価値観が重視
各欲求をもつ消費者の購入金額
(1回当たり、年平均)
46,000
探求&創造
保身&安全
44,000
健康&平穏
興奮&享楽
42,000
収集&没頭
遊興&解放
承認&優越
40,000
38,000
社会貢献&保守
36,000
34,000
3,000
愛情
自由&安楽
3,200
繋がり&共感
3,400
3,600
3,800
4,000
(出所)電通デザイアデザインHPより引用
LINE ヤフー「Yahoo!ショッピングの購入データ」
1回当たりの購入金額
4,200 (円/回)
出所:日本生産性本部「レジャー白書」
77
消費の検討プロセスの分析方針
⚫ 消費の構造・検討プロセス理解のため、AI・ビックデータを用いた分析を実施。消費者が持つ欲望ごとの特徴的な検討行
動・消費行動を分析することで、消費構造を理解し、「消費の質」の向上に対する消費の検討プロセスや、個人の価値観
への影響を捉えることで、政策的なアプローチの検討につなげる。
▼Step1:特定カテゴリにおける消費構造の把握
特定欲望層
特定欲望層の
特定の消費カテゴリ
特定カテゴリに
(すべての欲望において)
消費構造の拡張
➢ Step1と同様の消費構造が他の消費
カテゴリに対しても適用できるのか
おける消費
▼Step2:その他のカテゴリへの
消費構造の適用
特定の欲望における特徴
的な検討行動・購買行動
消費構造の仮設を設計
➢ 欲望に対して消費のプロセスはどのよ
うに形成されるのか
➢ 情報接触におけるAIによる影響の把握
特定欲望層の
他のカテゴリに
他の消費カテゴリ
おける消費
欲望の変化の分析
➢ 価値観の変化による欲望の変化を把握
78
消費に影響する社会の大きな変化・潮流①
⚫ テクノロジーを代表とした社会の変化は、生産性の向上といった供給面への影響だけでなく、①生産性の向上を通じた賃
金の上昇、②社会の変化に伴う個人の価値観の変化、③社会の変化に伴う社会的背景の変化、④テクノロジーの進展等に
よる情報接触の変化という経路を通じて、個人の需要面にも大きく影響。
⚫ 需要面にも影響を与える社会の変化は多くの要素が想定され、代表的な要素とその影響に関して検討。
▼暮らし方の変化例
▼情報の受け取り方の変化
➢ 長期的には、社会や生活スタイルの構造的な変化が影響し、個人の需
要が変化。テクノロジーだけでなく、社会的価値観等も影響。
➢ 情報過多社会の中、情報量の増大やSNS疲れ、
自己防衛反応としてのフィルターバブルやエ
コーチェンバーといった情報接触行動が定着
▼ 暮らし方の変化の例
➢ 地方における人口減少に伴う身近な生活サービス業の撤退、共働
き世帯の増加に伴う家庭の可処分時間の減少の影響で、買い物の
頻度は低下し、まとめ買いへシフト( 冷蔵庫の大容量化)
➢ 購買頻度が低下したことで、冷凍食品のニーズが増加した他、
マーケティングのあり方も変化。これまでのマーケティングは毎
日の購買行動を前提としたコミュニケーション設計を行っていた
が、頻度が低下した場合は、15秒のCMでは認知の獲得が難しく、
長尺でブランド価値を提供するCMの方が有効的になることも考え
られる。
▼ (参考)冷蔵庫の大容量化
2000年代:400~420Lクラスが主流
2005年~:450~470Lクラスが主流
2010年~:500L以上へシフト(冷凍庫容量が300L前後)
➢ 今後はAIエージェントにより、情報接触の変
化が進展
情報過多
SNS疲れ
生成AIの利用進展
フィルターバブル
エコーチェンバー
79
消費に影響する社会の大きな変化・潮流②
⚫ 時代とともに情報の流通は変化し、個人の価値観へ影響。
⚫ 近年、AIエージェントの登場により、情報の流通において、情報を受け取り・判断する主体は「人」であったが、「エー
ジェント」へ交代。エージェントが情報探索を担うことで、人は体験に集中できるようになり、消費形態が変化。
マスメディア時代
検索時代
SNS時代
AIエージェント時代
情
報
流
通
電波・紙媒体による
一方向で同時の流通
ネットの普及により、
自ら情報を探索
スマホ・SNSにより、
常時情報と接続
AIエージェントが意図を
汲み取り、情報を処理
価
値
観
変
容
与えられた情報を
「受容」し、メディアに
よって共通言語が形成
受動から能動的な
「選択」となり、情報の
主権がユーザーへ
他者や社会と
接続・可視化され、
「共感・同調」を重視
プロセスが自動化し、
意思決定すら委譲、
「自分軸の本質」へ回帰
(出所)電通資料より引用
80
(参考)未来の経済社会システムのあり方
(技術革新と人類社会の未来)
81
フロンティア開拓競争時代に求められるイノベーション・ガバナンス
⚫ 主要国のイノベーション政策は、イノベーション・エコシステム形成から、次世代技術を巡るフロンティア開拓競争に移行。
⚫ フロンティア開拓競争の時代においては、技術発展動向と社会経済への影響の分析・予見とそれに基づく戦略的政策立案に未
来の経済社会システムのあり方に関する検討の一環として取り組んでいくことが中長期的には必要ではないか。
フロンティア開拓競争時代のイノベーション政策
戦略的技術フォアサイト
技術の将来動向と社会経済への影響を体系的に見通し、中長期のフロンティア技術政策の方
向性を先見的に示す取組み。
一気通貫の社会実装支援
技術の発展動向に合わせ、研究開発から市場形成・ルール設計までを統合し、供給政策と需
要政策を連動させた社会実装主導型の技術支援。
ー供給政策(人材育成、R&D支援、インフラ整備支援等)
ー需要政策(倫理面含む国内・国際ルール形成、公共調達等を通じた初期需要形成政策)
国際ルール形成・国際協調
技術競争が国際的に展開されることを踏まえた、共通分析・標準・対話を通じた多国間協調
の推進と、責任ある技術市場とルール作り。
求められる組織的機能・エコシステム
重点科学分野に関する深い知識に基づき、基礎科学から社会応用ま
でを横断的に分析し、俯瞰的かつ戦略的に政策を立案できる組織的
機能の確立、高度専門人材の育成とエコシステム形成が不可欠に
82
21世紀における4つの技術的「メガトレンド」
⚫ 技術の発展動向の分析から、技術的「メガトレンド」を特定し、未来シナリオとして整理
⚫ この結果、「人類を超える知性の出現」、「人間の認知・身体的拡張」、「健康寿命の飛躍的延長」、「エネルギー・資源制
約の克服」の4つの技術トレンドが抽出された。これらは社会の知能・認知的制約、物理・生物学的制約、空間的制約、環境
制約を解消させることで、人類社会に革命的影響をもたらすことが予想される。
4つの技術的メガトレンド
•
•
人類を超える知性の出現と
高度な自律意思決定
人類の知的能力を凌駕する汎
用AIの実現
複雑なデータを統合的に判断
する高度自律システムの実現
•
人間の認知・身体的拡張と
行動の最適化
• サイバネティック・アバ
ターやメタバースを通じた
身体的・社会的活動の拡張
• ブレインテクノロジーによ
る人間の認知能力の高度化
次世代エネルギー源と
エネルギー・資源制約の克服
• フュージョンエネルギーや再
生可能エネルギーの開発によ
るエネルギー制約克服
• 資源循環・資源代替の進展
•
長寿化と健康寿命の
飛躍的延長
健康状態のモニタリングと
早期予測・予防
老化機構の解明と寿命延長
83
社会設計の指針となる価値規範(Guiding Values)
⚫ 技術の発展動向を踏まえたとき、今後の社会設計および政策形成において重視すべき価値とは何か。すなわち、私たちはどの
ような社会を目指すべきなのか。その際、日本的価値観はどのような意義を持ち、どのような役割を果たし得るのか。
(例)社会設計の指針となる価値規範
(1)人間の尊厳と能力発揮
• 主体性・創造性を発揮できる環境
• 生きがい・社会参加・自己効力感の重視
• 人間拡張・長寿命化を支える基盤づくり
(2)公平と社会正義
• 生活基盤技術(健康・教育等)への公正なアクセス
• 格差の固定化を防ぐ制度設計
• 市場と公共の適切な境界設定
(3)多様性・多元性
• 多様なライフコースの選択可能性
• 技術開発における個性・価値観の多元性の尊重
• 技術による均質化への抑制とバランス
(4)自己決定と民主主義
• 自己決定と責任を維持する制度設計
• 情報空間の信頼性確保、透明性・説明責任を支えるガバナンス
• 市民参加と熟議の維持
(5)平和・社会の自律性・文化的アイデンティティ
• 技術主権・データ主権の確保
• 各国・地域固有の価値観・文化を尊重した社会設計
• 協調と競争の均衡を図る国際ルール形成
(例)日本的価値観の例
•
•
•
•
調和(和)と関係性の重視
技術への信頼、技術との共存
安定志向とリスク回避
包摂、中間層の重視
84
日本の立ち位置とイノベーション・ガバナンスの方向性
⚫ 今後の技術革新は、企業主導のテクノリバタリアン的な動きと、安全保障と結びついた国家主導のアプローチが併存しなが
ら進展すると見込まれる。これらはイノベーションを加速させる可能性を持つ一方で、倫理・格差・多様性といった公共価
値が置き去りにされる危険性も孕む。こうした国際環境の中で、日本はどのような立ち位置を取るべきか。
イノベーション・ガバナンスの方向性(仮説)
ELSI(倫理・法・社会)に関する社会合意形成を進め、技術の戦略的活用と国際的ルール形成を通じて公共的価値を最大化
しつつ市場を創出する、“価値主導型イノベーション”の推進が我が国のとるべき方向性ではないか。
テクノリバタリアン型
市場と技術の自由を最優先。イノベーション
加速と同時に、格差・倫理・社会分断を拡大。
“責任あるイノベーション”の欠落する可能性。
国家主導型
国家が軍事・治安対策のために技術開発を強
力に推進。 効率性は高いが、自由と創造性を
抑制し、“社会的価値”が置き去りとなるか。
事前規制型
技術の開発・実装に先立ち、厳格な規制を導
入。安全性と倫理は確保される一方で、イノ
ベーションを抑制する可能性。
我が国が目指すべき方向性=価値主導型イノベーション・ガバナンス
社会的合意に基づき、技術を人間中心・社会共生型に方向づける。
ーELSI(倫理・法・社会)の検討と社会受容・ルール形成
ー公共分野での技術の戦略的活用と価値最大化のための未来社会のデザイン
85
本日、ご議論いただきたい主な論点
マクロ経済運営のあり方について
⚫ 長引くデフレ経済からインフレ基調経済に移行しつつある中、引き続き国内投資による経済の好循環を実現するため、
構造的な人手不足による供給制約をどのように解消すべきか。
⚫ マクロ経済運営の進化を目指して、中長期的なマクロ経済運営上の課題の所在や、政策のあり方について、どのよう
な検討アジェンダを設定すべきか。
「新技術立国・競争力強化」について
⚫ AXによる競争力強化や新たな付加価値の創出のためには、その前提となる企業経営改革(CX)が不可欠。他方、多く
の企業でCXは道半ばと思われる中、経済システムの改革含め、政策的対応によってCXを加速化させることは可能か。
⚫ 民間企業による積極的な成長投資を引するため、成長志向型コーポレートガバナンスを提唱。こうした考え方が日本
経済に迅速に定着するためにどういった工夫が必要か。加えて、それでもリスクテイクが困難な投資の実現のため、
複数年での措置を含め、どういった政策のイノベーションが必要か。
⚫ 加速化するグローバルな研究開発競争を勝ち抜くために、大学・国研、大企業・SU等のイノベーション力をどのよう
に高めていくべきか。特にグローバルで勝負するスタートアップを創出するためのスタートアップ・ファイナンスの
あり方について、どう考えるべきか。
⚫ AIを使いこなすデジタル人材、テクノロジー、AIレディな現場データの有機的連結など、AX時代において重要なグ
ローバル立地競争力とは何か。それをいかに強化していくか。
⚫ 米中二強状況となり、特に中国の産業競争力の猛烈な強化が図られる中、戦略分野における海外展開と有志国とも連
携した経済安全保障の確保をいかにして推進していくべきか。
⚫ サービス業を中心に、地方を出発点としたAXによる産業構造・就業構造転換をどのように実現すべきか。こうした構
造転換の中で、エッセンシャル・サービスの持続性を向上させるためのさらなる方策として、何が有効か。
消費活性化について
⚫ AX時代を見据え、量・質双方の観点を踏まえた「目指すべき消費のあり方」とはどういったものか。そうした「消
費」を実現するために、需要サイド・供給サイド双方においてどのような政策イノベーションを起こすべきか。
86
今後の想定スケジュール
⚫ 12月22日(月)今シーズンの第1回新機軸部会(現状認識・今後の論点提示)
⚫ 3月5日(木)※本日 第2回新機軸部会
・関連する委員会等での議論状況の報告も踏まえ、各重点アジェンダについて議論
・特に日本成長戦略会議への報告も見据え、「新技術立国・競争力強化」を中心に議論
⇒日本成長戦略会議において、「新技術立国・競争力強化」等の議論
⚫ 春頃
第3回新機軸部会: 第5次中間整理(案)を議論予定
⇒ 日本成長戦略・骨太方針へ
87
(参考)前回の主な議論内容(1/3)
1. マクロ経済運営のあり方について
⚫ 人手不足はAIやロボットの導入とセットで考えていくことが必要。 BS志向への転換、AIロボティクスレディのマクロ経済運営を議論していくべき。
⚫ 本来対処すべき課題を先延ばしし、産業政策を通じて市場に介入し、よりゆがめるリスク。競合国は意識しつつも、産業政策が日本の課題
に適しているかは問う必要。
⚫ 産業政策のあり方を考えたとき、イギリスの産業政策のような政策効果の検証メカニズムが透明性確保・対外アピールの面から重要。
⚫ 諮問会議でもマクロ経済運営ばかり議論している中で、新機軸部会でマクロ経済運営のあり方を議論することが必要なのか。日本の弱みと
勝ち筋を徹底的に議論するべき。
2. グローバル競争型産業について
⚫ 産業の多産多死を許容して新陳代謝をしていくマインドセットが必要であり、スタートアップ支援だけでは不十分。個別企業の意思決定にお
いて、成長に向けたアグレッシブなリスクテイクを推進するガバナンスが必要。あわせて、個人がリスクテイクにより専門分野を拡張することが必
要であり、専門的外国人材の活用も有効。
⚫ 中間財を中心に、中国からの完全な自律は不可能な中、西側連合として対中依存を緩和し、自律性を回復することが必要。
⚫ グローバル競争型における構造的課題は、リーダーシップ人材があまりにも欠如していることと、グローバルで戦えるスケールエコノミーが出せる
企業が少ないこと。ハイポテンシャル人材の早期登用や、業界内の再編統合の促進が必要。
⚫ 海外からグリーンフィールドの直接投資を呼び込む必要。国外への宣伝力強化も含め、政策として取り組むべきではないか。
88
(参考)前回の主な議論内容(2/3)
2. グローバル競争型産業について(続き)
⚫ 交易条件改善に資するソフトパワー・IPビジネスにおける勝ち筋を考えていく必要。特に、新たなIPの生成、生成AIが登場する中での知財
保護・グッズも含めた収益構造のあり方が論点。
⚫ 各国も課題認識を持っている中で、自由競争・協調ができる地域、国に政官民が連動して対応できるようにしていくというのはますます重要。
⚫ グローバル競争に勝てる民間企業とは何かを解像度高く見極めて、その独自性と模倣困難性の構築を後押しできるようにするというのが重
要
⚫ 日本の産業の勝ち筋を見つけるとともに、収益力に結びつける方策を考えていく必要がある。
⚫ グローバルサプライチェーンに不可欠なピースとして、日本抜きにはこの産業は成り立たないという状況を作ることが重要。中国のやってきたこと
はめちゃくちゃだが、見習うべき点がある。
⚫ 日本はビジネスそのものよりも、市場の前提が変わっていく中で、変化が起きた中で事業構造をすぐ切り替えられるか、意思決定の速さが重
要。また、技術立国を目指すには、中堅中小が技術を試し、意思決定して実装するまでの役割を担うようにすることが重要。
⚫ 経済的自由を重視するオフェンスと経済的保護を重視するディフェンスという異なる概念が共存するダブルスタンダードを許容していくことが大
事。
⚫ 特定領域に資金が集まる米中と異なり、日本は資金供給が分散していることが問題。中小への資金供給も歪な状況。日本はどういった資
金調達/投資をしていくべきかを考える必要。
⚫ 規制も含め、何が企業活動の妨げになっているかという引き算の議論も必要。
⚫ 日本の勝ち筋は引き算も考えつつ、まねできない形でスケールさせていくことが大変重要。
⚫ AIの導入等が進む中、規制緩和と同時に、新たな規制・ルール設定についても議論が必要
89
(参考)前回の主な議論内容(3/3)
3. 域内循環型産業について
⚫ 課題を検討する上で、グローバル/ローカル軸とオフェンス/ディフェンス軸の二本の軸が交差した四つの象限で考えた方がいいのではないか。そ
の上で、ミッシングピースであるローカル×オフェンスとしてのインバウンドをどのように整合的に日本に受け入れていくかという議論も必要。
⚫ L型産業が基盤にあり、その上にG型産業があるという補完性も描く必要。
⚫ ローカルにおける好循環に関して、誰が意思決定をして、実行する責任を引き受ける構造になっているのか。もう一段、踏み込んで点検し、
中堅中小企業の経営者が踏み込んだ意思決定を行っていくという視点は重要。
⚫ 量的制約は人口減少の中で所与のものとして捉えざるを得ないが、供給制約の中に質的な側面をどう入れ込めるかを議論すべきではないか。
⚫ エッセンシャル領域は非正規雇用への依存を深めた結果、人的資本投資も行われず、人材の質が上がっていない。スキルの見える化を通じ
て、ホワイトカラーからの労働移動とスキルベースの給与体系を実現する必要。
⚫ 日本が競争力を有するのは、きめ細かいサービス・勤勉さ・正確性と、社会の安全性。これらを構成する日本的資本主義が何かを掘り下げ
て、世界に知らしめるような経済システムを構築することが、少子高齢化が進む中で、日本が世界でリーダーシップをとることの根底になるので
はないか。
⚫ ベネッセ・直島やJINS・前橋のように、地域に一連の投資が固まって起こることによって、エリアの魅力が増し、そこに需要・消費が生まれていく。
地域ごとにどういう産業横断での仕組みを仕掛けるのかが重要。
4. 好循環のミッシングピースである消費活性化について
⚫ 消費活性化のカギは文化政策であり、ビジネス・外交の両方を捉えたマーケットメーク・文化産業振興を行うことが重要。 可処分所得の増
加や社保改革も消費拡大の前提。消費性向は政策メッセージとして一人歩きしやすいので、定義・背景の補足が必要。
5. 2040年の就業構造推計(改訂版)について
⚫ 理系の学部出身でも、専門性を生かさずに働いている人が多い。理系人材の拡大は必要ではあるが、どのように高付加価値を発揮できるよ
うな仕事につけさせるのかという部分も合わせて検討する必要。
90
資料5
参考資料2
2040年の就業構造推計(改訂版)について
2026年3月
経済産業省
経済産業政策局
1
2040年の就業構造推計(改訂版)の概要
• 2040年に十分な国内投資や産業構造転換が実現する場合(注)、人口減少により就業者数は約6700万人(2022年)から約6300万
人となるが、AI・ロボット等の利活用やリスキリング等により労働需要が効率化され、全体で大きな不足は生じない。
• 一方で、職種・学歴・地域間では需給ミスマッチが生じるリスクがあり、事務職(約440万人)や文系人材(約80万人)が余剰、
AI・ロボット等利活用人材(約340万人)を含む専門職や現場人材(約260万人)、理系人材(約120万人)が不足する可能性。
2040年
2022年
AI・ロボット等の利活
用、労働の質の向上
(約200万人分相当)
6706万人
6303万人
※色分けはイメージ
労働需要
労働供給
職
種
・
学
歴
間
の
ミ
ス
マ
ッ
チ
職種別
2040年
需給ミスマッチ
専門職
うち
AI・ロボット等の
利活用を担う人材
-181万人
-339
万人
事務職
現場人材
うち
生産工程従事者
437万人
-260万人
2040年需要数/供給数 1867万人/1686万人 782万人/443万人 1039万人/1476万人 3283万人/3023万人
-206万人
731万人/525万人
1288万人
236万人
1455万人
3637万人
835万人
学歴別
高卒
(普通科)
高卒
(工業科)
高専卒
大卒・院卒
理系
大卒・院卒
文系
2040年
需給ミスマッチ
32万人
-91万人
-15万人
-124万人
76万人
2040年需要数/供給数
778万人/810万人
538万人/448万人
77万人/62万人
899万人/775万人
1549万人/1625万人
2022年就業者数
899万人
534万人
64万人
689万人
1678万人
2022年就業者数
(注)2025年6月経済産業省産業構造審議会経済産業政策新機軸部会「第4次中間整理」における2040年の産業構造推計(新機軸ケース)を前提としている。また、2022年就業者数は、総務省「就業構造基本調査」(令和4年度)、文部科学省「学校基本調査」
(令和4年度)の調査票情報を基に経済産業省が独自に作成・加工して利用しており、提供主体(総務省、文部科学省)が作成・ 公表している統計等とは異なる。
(注)職種分類は令和4年就業構造基本調査で用いた職業分類(総務省) による。「専門職」は、専門的・技術的職業従事者を指す。うち「AI・ロボット等の利活用を担う人材」は、機械技術者やその他の情報処理通信技術者等の職種を集計。「現場人材」は、生
産工程従事者、建設・採掘従事者、サービス職業従事者等の職種を集計。学歴は学校基本調査上の学部学科コードを元に分類(「院卒」には修士卒・博士卒を含む)。なお、右表には主要な項目のみ掲載しているため、ミスマッチ数の合計はゼロにならない。
2
全国版就業構造推計(改訂版)・職種間ミスマッチ
• AI・ロボット等利活用による省力化に伴い、事務職は約440万人の余剰が生じる可能性。
• 多くの産業において、AI・ロボット等利活用人材(約340万人)や現場人材(約260万人)が不足。
専門職
事務職
現場人材
うち
AI・ロボット等の
利活用を担う人材
全
産
業
2040年
需給ミスマッチ
うち
生産工程従事者
うち
その他現場人材
-181万人
-339
437万人
-260万人
-206万人
-54万人
2040年需要数/供給数
1867万人/1686万人
782万人/443万人
1039万人/1476万人
3283万人/3023万人
731万人/525万人
2552万人/2498万人
2022年就業者数
農林水産業
製造業
1288万人
236万人
1455万人
3637万人
835万人
2803万人
-9
-149
-7
-125
-1
-40
-110
-256
-3
-198
-107
-58
116
102
50
13
2
11
-81
-77
26
-20
-4
-16
-33
-26
20
-31
-2
-30
-21
-21
2
12
0
12
-25
-26
27
26
0
25
需主
給な
ミ産
ス業
情報通信業
マの
卸売業、小売業
ッ2
チ0
建設業
の4
内 0 宿泊業、飲食サービス業
訳年
運輸業、郵便業
の
万人
(単位:万人)
(注)2022年就業者数は、総務省「就業構造基本調査」(令和4年度)、文部科学省「学校基本調査」(令和4年度)の調査票情報を基に経済産業省が独自に作成・加工して利用しており、提供主体が作成・ 公表している統計等とは異なる。
(注)産業分類は令和4年就業構造基本調査で用いた産業分類(総務省)による。職業分類は令和4年就業構造基本調査で用いた職業分類(総務省) による。「専門職」は専門的・技術的職業従事者を指す。また、うち「AI・ロボット等利活用人材」は、機械技
術者やその他の情報処理通信技術者等の職種を集計。「現場人材」は、生産工程従事者、建設・採掘従事者、サービス職業従事者等の職種を集計。なお、表中には主要な項目のみ掲載しており、ミスマッチ数の合計はゼロにならない。
3
全国版就業構造推計(改訂版)・学歴間ミスマッチ
• 専門職を中心に、大卒・院卒の理系人材で約120万人の不足が生じるリスク。
• 事務職の需要が減少する一方、大卒・院卒の文系人材は約80万人の余剰が生じる可能性。
全
産
業
高卒
(普通科)
高卒
(工業科)
高専卒
大卒理系
院卒理系
大卒文系
院卒文系
2040年
需給ミスマッチ
32万人
-91万人
-15万人
-96万人
-27万人
61万人
15万人
2040年需要数/供給数
778万人/810万人
538万人/448万人
77万人/62万人
683万人/586万人
217万人/189万人
1439万人/1500万人
110万人/125万人
2022年就業者数
899万人
534万人
64万人
525万人
164万人
1556万人
122万人
4
-54
-14
-87
-24
-69
4
1
-60
-15
-108
-33
-135
-7
41
8
3
20
6
163
14
-24
-47
-5
-29
-9
-27
-2
-22
-42
-5
-26
-8
-41
-2
-1
-5
-0
-4
-0
14
0 (単位:万人)
専門職
需主
給な
うちAI・ロボット等
ミ職
の利活用を担う人材
ス種
マ の 事務職
ッ2
チ 0 現場人材
の4
うち生産工程従事者
内0
訳年
うちその他現場人材
の
(注) 2022年就業者数は、総務省「就業構造基本調査」(令和4年度)、文部科学省「学校基本調査」(令和4年度)の調査票情報を基に経済産業省が独自に作成・加工して利用しており、提供主体が作成・ 公表している統計等とは異なる。
(注)職業分類は令和4年就業構造基本調査で用いた職業分類(総務省) による。 「専門職」は専門的・技術的職業従事者を指す。うち「AI・ロボット等の利活用を担う人材」は、機械技術者やその他の情報処理通信技術者等の職種を集計。「現場人材」は、
生産工程従事者、建設・採掘従事者、サービス職業従事者等の職種を集計。学歴分類は、学校基本調査の学部学科コードを元に分類(「院卒」には修士卒・博士卒を含む) 。表中には主要な項目のみ掲載しており、ミスマッチ数の合計はゼロにならない。
4
地域別就業構造推計(地域別ミスマッチ×職種内訳)
• 東京圏では全体が余剰となり、その多くを事務職が占めている。一方、AI・ロボット等利活用
人材を含む専門職はほとんどの地域で不足。また、地方では現場人材も大きく不足。
(万人)250
余剰
200
事務職
150
100
その他
50
0
-50
現場人材
専門職
不足 -100
-150
地域ブロック
関東
(一都三県)
近畿
中部
中国
四国
北海道
東北
九州
関東
(一都三県以外)
ミスマッチ数
193万人
7万人
16万人
3万人
-6万人
-41万人
-53万人
-31万人
-89万人
(注)職業分類は令和4年就業構造基本調査で用いた職業分類(総務省) による。 「専門職」は、専門的・技術的職業従事者を指す。うち「AI・ロボット等の利活用を担う人材」は、機械技術者やその他の情報処理通信技術者等の職種を集計。また、「現場人
材」は、生産工程従事者、建設・採掘従事者、サービス職業従事者等の職種を集計。地域ブロックは、経済産業局所管区域に沿って設定。なお、関東は一都三県/一都三県以外で二分し、沖縄県は九州に統合して集計。
5
地域別就業構造推計(地域別ミスマッチ × 学歴内訳)
• 特に東京圏に大卒・院卒文系等の余剰が集中する一方、一部地域では不足に。
• 大卒・院卒理系は東京圏も含めて、全ての地域で大幅な不足。工業高校、高専の不足も顕著。
地域別ミスマッチの学歴内訳(大卒・院卒文系等)
地域別ミスマッチの学歴内訳(大卒・院卒理系等)
(万人)
(万人) 120
0
余剰
高卒(普通科)
余剰 100
-10
80
-20
60
大卒・院卒文系
高卒(工業科)
40
-30
大卒・院卒理系
20
高専卒
-40
0
-50
-20
-40
-60
関東
不足
(一都三県)
近畿
中部
中国
四国
九州
東北
北海道
関東
(一都三県以外)
不足
関東
(一都三県)
近畿
中部
中国
四国
九州
東北
北海道
関東
(一都三県以外)
ミス
ミス
マッチ 110万人 22万人
17万人 6万人
1万人
-3万人 -11万人 -13万人 -21万人
マッチ -24万人 -39万人 -24万人
-12万人 -7万人 -31万人 -27万人 -15万人 -49万人
数
数
(注)学歴分類は、学校基本調査上の学部学科コードを元に分類(「院卒」には修士卒・博士卒を含む) 。また、学歴分類は主要な項目のみ掲載しているため、上表のミスマッチ数の合計はゼロにならない。地域ブロックは、経済産業局所管区域に沿っ
て設定。なお、関東は一都三県/一都三県以外で二分し、沖縄県は九州に統合して集計。
6
参考資料
7
2040年の就業構造推計(改訂版)の試算方法
2040年の産業構造推計
2040年の就業構造推計(改訂版)
<前提>
•
2040年の労働需要
国内投資拡大:名目+4%で、2040年度200兆円
(国内投資フォーラムの官民目標)
•
産業構造転換:「2040年新機軸(定性的)シナリオ※」、
「GX2040ビジョン」、「第7次エネ基」等を踏まえて
設定
※2024年6月 産構審・新機軸部会「第3次中間整理」
•
AI・ロボットの活用促進や、リスキリング等による労
働の質の向上が一定程度進んだ影響を加味。
→2040年までのGDP成長率は名目+3.1%(実質+1.7%)
• 2040年の産業別就業者数
産業
(2040年の産業構造推計の
アウトプット)を使用。
• 就業構造基本調査(総務省)の
過去トレンドを用いて分解。
地域
• 一部産業は人口動態等の影
響を受けるため個別に加味。
2040年の労働供給
• 2040年将来人口推計(社人
研)と県別・年齢別就業率推
計(JILPT)から地域別就業者
数を算出。
地域
• 就業構造基本調査の過去ト
レンドを用いて分解。
産業
• 就業構造基本調査の過去ト
レンドを用いて分解。
職種
<産業ごとの将来像>
○製造業X(エックス)
• GX、フロンティア技術で差別化、DXによるサービス
化等で新需要創出による高付加価値化により雇用拡
大・賃上げ
○情報通信業・専門サービス業
• 新需要開拓で新たな付加価値を創出。他産業を上回
る賃上げ
○アドバンスト・エッセンシャルサービス業
• 省力化設備・サービスを使いこなし賃上げ
職種
学歴
• 就業構造基本調査の過去ト
レンドを用いて分解。
• AI・ロボットによる職種ご
との自動化可能性も加味。
• 就業構造基本調査の足下比
率を用いて分解。
• 文理は学校基本調査(文科省)
の足下比率を用いて分解。
• 就業構造基本調査の過去トレ
ンドや年齢構成を用いて分解。
学歴
• 大学進学率の将来推計値(文科
省)も加味。
両者の差分を需給ミスマッチとして算出
(注) 2025年6月に経済産業省産業構造審議会経済産業政策新機軸部会「第4次中間整理」にて公表した「2040年の就業構造推計」(初版)をベースに、①地域ごとの人口動態・産業構造の過去トレンドを反映、② AI・ロボット等の効果を職種ごとに精査、③学歴
分類の細分化等の精緻化を実施。
(注)利用した主な統計は右記の通り:総務省「就業構造基本調査」(平成24年、令和4年等)、文部科学省「学校基本調査」(平成24年、令和4年等)、国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(令和5年推計)」、独立行政法人 労働政策研究
・研修機構「2023 年度版 労働力需給の推計―労働力需給モデルによるシミュレーション―」(2024年。成長率ベースライン・労働参加漸進シナリオを使用。労働力人口には外国人も含まれており、就業者数は日本人・外国人の区別はない)、独立行政法人 労働政
策研究・研修機構「労働力需給の推計 ―全国推計(2018年度版)を踏まえた都道府県別試算―」(2020年)等。なお、就業構造基本調査、学校基本調査については、調査票情報を基に経済産業省が独自に作成・加工して利用しており、提供主体(総務省、文部科学
省)が作成・ 公表している統計等とは異なる。
(注)AI・ロボット等による職種ごとの自動化可能性については、 Fukao, Kyoji; Ikeuchi, Kenta; Nagaya, Yoshiaki; et al. (2025). RIETI Technical Paper 25-T-001.を参考として、経済産業省にて作成。
(注)労働需要の地域別分解では、JILPTによる都道府県別推計(2020年)の手法を参考として、右記の産業について人口動態等の地域特性の影響を加味した:医療・福祉、卸売・小売、飲食・宿泊、情報通信、教育・学習支援、事業サービス、その他事業サービス。
8
(参考)将来の産業構造は、①製造業X(エックス)、②情報通信業・専門サービス業、
③アドバンスト・エッセンシャルサービス業がカギ
10,000
時間当たり賃金
<円/時間>
2021
20%
40%
60%
※名目賃金=雇用者報酬(個人事業主・家族従業者を含まない)
7,500
5,000
宿
飲
2,500 食 泊
業
業
0
農
林
水
産
業
サそ
ーの
ビ他
スの
80%
業専
務門
支・
援科
サ学
ー技
ビ術
ス、
業
郵
便
業
・社
介会
護福
祉
医
療
卸
売
業
小
売
業
繊
維
製
品
電
パ
ル
情子
部
プ
・は報
・ 窯 業ん・ 品
紙 業 務用通 ・
・ ・ 用・信 デ
紙 土 機生機 バ
加 石 械産器 イ
ス
工製 用
品品
電
気
機
械
食 金製そ
料 属造の
品 製業他
品 の
運
輸
業
廃電
棄気
物・
処ガ
理ス
一 業・
次
水
金化 道
属学 ・
輸
送
用
機
械
鉱
業
不
動
産
業
情
報
通
信
業
建
設
業
金
融
・
保
険
業
教
育
2040新機軸ケース
10,000
20%
40%
①製造業X(エックス):GX、フロンティア技術で差別化、DXによるサービス化等で
新需要創出による高付加価値化により雇用拡大・賃上げ
②情報通信業・専門サービス業:新需要開拓で新たな付加価値を創出
他産業を上回る賃上げ
③アドバンスト・エッセンシャルサービス業:省力化設備・サービスを使いこなし、賃上げ
7,500
宿
泊
業
5,000
2,500
0
飲
食
業
農
林
水
産
業
鉱
業
廃電
③アドバンスト・
棄気
エッセンシャルサービス業
物・
サそ
ーの
ビ他
スの
介社
護会
福
祉
・
医
療
処ガ
運 郵 理ス
輸 便 業・
業業 水
道
・
小
売
業
卸
売
業
(注)産業別の数値は民間の動向を政策的示唆に活用するため、市場経済を念頭におき公務を除く
建
設
業
60%
繊
維
製
品
パ
ル
窯 プ
業 ・
・ 紙
土 ・
石 紙
製 加
品 工
品
(総労働時間)
967
億時間
80%
通情 一
信報 次
機・ 金
属
器
電
子
①製造業X(エックス)部
品
そ
・は
・
の
業ん 電 輸
デ
金 他
務用 気 送
バ 化
属 の
用・ 機 用
イ 学
製 製 食
機生 械 機
ス
品 造 料
械産
品
業
用
②情報通信業・
専門サービス業
業専
務門
支・
援科
サ学
ー技
ビ術
ス、
業
情
報
通
信
業
不教
動育
産
業
金
融
・
保
険
(総労働時間)
868
億時間
9
地域別就業構造推計(地域への追加投資シナリオ試算)
• 過去トレンドの延長では反映できない非連続的な大規模投資が労働需要に与える影響を分析。
• 産業特性に応じ、雇用誘発効果、専門的・技術的職業従事者数、建設期に必要な労働量等が異なる。
大規模投資が想定される
産業類型
①サービス業
例)
・商業・MICE複合開発
・地域観光再生・温泉街再開発
②製造業
例)
・EV自動車バッテリー工場
・先端材料・電子部品製造拠点
③エネルギーインフラ業
例)
・再エネ発電拠点整備
(陸上風力・太陽光・地熱等)
・送電網・配電網・水素供給網整備
運営期に必要な労働量
想定シナリオ例
合計
ホテル開発(観光業)
✓ 追加投資額:計300億円
1,800人
半導体工場(半導体産業)
✓ 追加投資額:計1.5兆円
10,000人
洋上風力発電事業
(洋上風力産業)
✓ 追加投資額:計5000億円
240人
生産工程
従事者
サービス職業
従事者
専門的・技術的
職業従事者
1,200人
140人
10人
(66%)
(8%)
(1%)
(1%)
建設期:260人
10人
2,600人
3,700人
(0%)
(26%)
(37%)
400人
(4%)
建設期:8,600人
(33%)
0人
50人
30人
60人
100人
(0%)
(20%)
(14%)
建設・採掘従事者
30人
(24%)
建設期:950人
その他
420人
(24%)
3,300人
(41%)
(注)「想定シナリオ例」は、過去の事例を参考に、経済産業省で投資額等について仮定を置いて試算を行ったもの。
(注)「運営期に必要な労働量」は、想定する投資案件の運用が開始される段階の投資を仮定して算出した必要となる単年度あたりの労働量を示す。なお、必要な労働量については、想定する投資案件に必要な機材・装置等の生産も域内で行う場合の数。%で示
す割合は、必要となる労働量の合計に占める職種ごとの労働量の割合。また、労働量や割合については、端数を除いているため、合計が100%にはならない場合がある。なお、職業分類は令和4年就業構造基本調査で用いた職業分類(総務省) による。
(注)「建設期」は、想定する投資案件の建築段階の投資を仮定して算出した必要となる単年度あたりの労働量のうち、令和4年就業構造基本調査で用いた職業分類(総務省)における建設・採掘従事者の労働量を示す。
10
生成AI・ロボット等の進展による影響
• 現時点では不確実性があるが、昨今の生成AI・ロボット等の進展が加速すると仮定した場合
には、AI・ロボット等利活用人材の需要がさらに増加する可能性がある。
• 現場型職種では、操作・保守等の定型スキルで代替が大幅に進む。対人業務型職種では、職
そのものの代替は起こりにくいが、AI等の補完的活用より生産性が向上する可能性がある。
職種別の影響について
分類
スキル・タスクの代替可能性の傾向例
高
低
職種ごとの影響例
(労働需要数)
事務型
・調整業務
・要件分析
・対面議論
・グループワーク
事務従事者
生成AI等の導入なし:1530万人
全国版就業構造推計:1040万人
生成AI等の進展を仮定した場合:680万人
現場型
・操作、制御
・保守、点検
・故障の原因特定
・修理
運搬従事者
生成AI等の導入なし:240万人
全国版就業構造推計:200万人
生成AI等の進展を仮定した場合:130万人
・管理業務
・道具の選択
・傾聴力
・他者の反応の理解
・腕や足の動作速度
・他者の健康・安全
への責任
保健医療サービス職業従事者等
生成AI等の導入なし:計62万人
全国版就業構造推計:計61万人
生成AI等の進展を仮定した場合:計52万人
対人業務型
代替率
0%
10%
20%
30%
32%
16%
1~2%
13~16%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
23%
32%
:全国版就業構造推計の代替率
:現時点では不確実性があるものの、生成AI等が進展する
と仮定した場合に向上する可能性がある代替率
(注)「AI・ロボット等利活用人材」は、令和4年就業構造基本調査で用いた職業分類(総務省) 上の機械技術者やその他の情報処理通信技術者等の職種を指す。また、代替率は当該職種の労働時間のうちAI・ロボット等によって代替が可能な時間の割合。
(注)本分析は、Fukao, Kyoji; Ikeuchi, Kenta; Nagaya, Yoshiaki; et al. (2025). RIETI Technical Paper 25-T-001を参考としながら、経済産業省にて作成。
11
都道府県別データ
12
都道府県×職種(2040年のミスマッチ数①)
都道府県
合計
専門職
うちAI・ロボット等の
利活用を担う人材
事務職
現場人材
全国
北海道
青森県
岩手県
宮城県
秋田県
山形県
福島県
茨城県
栃木県
群馬県
埼玉県
千葉県
東京都
神奈川県
新潟県
山梨県
長野県
静岡県
岐阜県
愛知県
三重県
富山県
石川県
0
-40.8
-7.1
-7.3
-10.3
-10.9
-6.9
-10.9
-18.0
-8.4
-4.0
28.2
14.6
131.3
19.2
-5.7
-8.5
-22.2
-22.2
-8.7
43.1
-7.5
-3.3
-7.2
-181
-17.1
-4.1
-3.1
-5.7
-5.2
-3.5
-5.7
-7.8
-5.7
-2.9
-3.1
-12.3
32.7
-8.9
-6.6
-3.3
-7.8
-12.9
-5.7
-7.0
-6.9
-3.2
-3.0
-339
-17.0
-4.0
-4.0
-8.1
-4.4
-4.0
-5.8
-10.9
-6.3
-6.6
-16.0
-14.3
-5.5
-18.4
-6.5
-3.2
-10.4
-14.3
-7.0
-21.1
-6.8
-3.8
-5.5
437
7.1
2.2
2.1
5.8
0.4
1.6
4.1
5.5
6.0
5.3
31.3
26.6
88.2
36.5
5.7
1.7
3.7
8.0
4.6
34.1
4.4
2.6
3.1
-260
-29.6
-4.6
-6.2
-10.0
-5.6
-4.6
-8.9
-16.0
-9.3
-6.4
0.5
-0.4
7.2
-8.9
-4.6
-6.5
-17.7
-15.5
-7.5
15.7
-5.4
-2.4
-7.0
うち生産工程従事者
-206
-7.6
-1.8
-2.6
-4.3
-2.8
-2.9
-3.9
-7.7
-3.3
-4.1
-9.0
-6.2
-10.5
-19.3
-3.7
-2.4
-5.9
-9.4
-5.2
-4.3
-3.7
-2.2
-3.3
(単位:万人)
(注)職業分類は令和4年就業構造基本調査で用いた職業分類(総務省) による。「専門職」は専門的・技術的職業従事者を指す。うち「AI・ロボット等の利活用を担う人材」は、機械技術者やその他の情報処理通信技術者等の職種を集計。「現
場人材」は、生産工程従事者、建設・採掘従事者、サービス職業従事者等の職種を集計。なお、表中には主要な項目のみ掲載しており、合計の列の値と各項目を合計した値は一致しない。
13
都道府県×職種(2040年のミスマッチ数②)
都道府県
合計
専門職
うちAI・ロボット等の
利活用を担う人材
事務職
現場人材
福井県
滋賀県
京都府
大阪府
兵庫県
奈良県
和歌山県
鳥取県
島根県
岡山県
広島県
山口県
徳島県
香川県
愛媛県
高知県
福岡県
佐賀県
長崎県
熊本県
大分県
宮崎県
鹿児島県
沖縄県
-1.3
-2.2
-9.8
16.8
8.4
0.0
-4.6
-0.3
0.5
-0.5
3.9
-0.2
-1.6
-1.3
-2.6
-0.8
7.9
-1.4
-2.5
-4.5
-5.0
-2.1
-4.9
-18.3
-1.3
-4.9
-0.8
-12.8
-5.5
-2.4
-2.5
-0.8
-0.8
-1.8
-3.2
-2.3
-1.9
-2.1
-2.4
-1.1
-6.6
-1.5
-2.8
-3.9
-3.1
-2.1
-3.2
-2.6
-2.4
-6.4
-8.0
-22.3
-13.4
-3.3
-3.2
-1.5
-2.1
-5.5
-8.2
-3.3
-2.3
-2.6
-3.8
-1.7
-14.4
-2.7
-3.9
-6.3
-4.0
-2.9
-5.3
-5.6
2.3
4.4
8.3
31.3
16.4
3.6
2.1
1.8
2.1
5.6
9.4
3.7
1.9
3.3
3.4
1.9
19.8
2.4
3.2
4.8
2.9
3.5
3.2
5.4
-1.9
-1.4
-18.2
-5.8
-2.9
-1.3
-4.2
-1.3
-0.6
-4.2
-2.2
-1.4
-1.5
-2.4
-4.2
-1.6
-5.9
-2.5
-3.5
-5.2
-4.7
-3.7
-4.6
-21.0
うち生産工程従事者
-1.7
-3.6
-6.2
-17.8
-7.5
-2.0
-1.5
-0.6
-1.3
-2.5
-4.1
-1.9
-1.2
-1.5
-2.3
-0.8
-9.0
-2.1
-1.8
-2.8
-2.1
-1.6
-2.5
-1.0
(単位:万人)
(注)職業分類は令和4年就業構造基本調査で用いた職業分類(総務省) による。「専門職」は専門的・技術的職業従事者を指す。うち「AI・ロボット等の利活用を担う人材」は、機械技術者やその他の情報処理通信技術者等の職種を集計。「現
場人材」は、生産工程従事者、建設・採掘従事者、サービス職業従事者等の職種を集計。なお、表中には主要な項目のみ掲載しており、合計の列の値と各項目を合計した値は一致しない。
14
都道府県×職種(2040年の需要数①)
都道府県
合計
専門職
うちAI・ロボット等の
利活用を担う人材
事務職
現場人材
全国
北海道
青森県
岩手県
宮城県
秋田県
山形県
福島県
茨城県
栃木県
群馬県
埼玉県
千葉県
東京都
神奈川県
新潟県
山梨県
長野県
静岡県
岐阜県
愛知県
三重県
富山県
石川県
6,303
256.8
54.4
57.6
117.3
44.8
51.5
87.8
153.0
101.9
97.3
362.7
317.5
756.3
480.3
101.1
45.8
121.1
197.4
101.4
374.7
91.1
51.0
62.6
1,867
69.5
14.5
14.6
32.5
12.8
14.0
23.0
41.8
26.9
26.8
112.6
99.0
256.9
157.1
28.0
12.4
32.3
54.8
27.8
114.1
26.8
14.9
18.5
782
27.5
5.8
5.8
13.3
5.8
5.9
9.0
17.6
11.1
10.8
46.5
42.5
120.7
69.3
11.0
5.1
15.2
23.4
11.3
46.7
11.5
6.3
8.8
1,039
43.0
8.3
8.8
18.2
7.4
8.3
13.0
24.5
15.6
15.0
62.1
53.4
132.4
83.2
16.2
6.9
17.4
32.7
16.5
63.9
15.2
8.7
10.0
3,283
139.9
30.5
33.4
64.6
23.7
28.5
50.3
84.9
58.5
54.1
179.8
159.0
348.5
230.6
55.0
25.9
69.9
106.7
55.2
191.0
48.2
26.4
32.8
うち生産工程従事者
731
20.6
5.3
6.9
12.8
5.5
7.4
11.6
22.1
15.8
14.0
36.8
31.0
58.8
50.5
14.5
5.5
16.6
31.9
16.8
51.2
13.7
8.4
8.6
(単位:万人)
(注)職業分類は令和4年就業構造基本調査で用いた職業分類(総務省) による。「専門職」は専門的・技術的職業従事者を指す。また、うち「AI・ロボット等利活用人材」は、機械技術者やその他の情報処理通信技術者等の職種を集計。「現場
人材」は、生産工程従事者、建設・採掘従事者、サービス職業従事者等の職種を集計。なお、表中には主要な項目のみ掲載しており、合計の列の値と各項目を合計した値は一致しない。
15
都道府県×職種(2040年の需要数②)
都道府県
合計
専門職
うちAI・ロボット等の
利活用を担う人材
事務職
現場人材
福井県
滋賀県
京都府
大阪府
兵庫県
奈良県
和歌山県
鳥取県
島根県
岡山県
広島県
山口県
徳島県
香川県
愛媛県
高知県
福岡県
佐賀県
長崎県
熊本県
大分県
宮崎県
鹿児島県
沖縄県
37.8
76.0
133.8
417.4
243.1
53.4
43.8
25.4
30.0
92.2
132.4
56.4
31.2
44.9
58.9
28.7
256.0
40.0
55.7
86.2
55.3
49.7
73.9
95.9
10.4
23.3
36.4
124.7
72.9
16.5
11.6
6.9
8.9
25.3
38.9
15.9
9.2
12.4
16.4
7.9
74.4
11.2
15.8
24.2
15.2
13.2
20.7
23.3
4.0
10.6
14.8
50.7
28.1
6.0
4.6
2.5
3.4
9.8
15.3
5.7
3.6
4.7
6.3
2.7
30.1
4.4
5.9
9.7
6.2
5.0
7.7
9.3
6.3
12.6
19.8
70.0
39.6
8.4
6.3
3.9
4.7
15.0
21.8
9.4
5.0
7.4
9.3
4.3
44.6
6.5
8.9
13.3
9.1
7.7
11.4
12.8
20.2
38.7
75.3
215.4
126.0
27.6
25.3
14.1
16.0
50.4
69.7
30.2
16.5
24.5
32.3
15.9
132.3
21.6
30.0
47.0
30.1
28.0
40.5
57.6
うち生産工程従事者
5.5
13.1
17.1
46.0
31.9
6.2
5.1
2.9
3.8
13.1
17.7
7.9
3.9
6.3
7.4
2.3
31.0
5.6
5.2
9.1
6.3
4.8
7.0
5.3
(単位:万人)
(注)職業分類は令和4年就業構造基本調査で用いた職業分類(総務省) による。「専門職」は専門的・技術的職業従事者を指す。また、うち「AI・ロボット等利活用人材」は、機械技術者やその他の情報処理通信技術者等の職種を集計。「現場
人材」は、生産工程従事者、建設・採掘従事者、サービス職業従事者等の職種を集計。なお、表中には主要な項目のみ掲載しており、合計の列の値と各項目を合計した値は一致しない。
16
都道府県×学歴(2040年のミスマッチ数①)
都道府県
合計
高卒
(普通科)
高卒
(工業科)
高専卒
大卒理系
院卒理系
大卒文系
全国
北海道
青森県
岩手県
宮城県
秋田県
山形県
福島県
茨城県
栃木県
群馬県
埼玉県
千葉県
東京都
神奈川県
新潟県
山梨県
長野県
静岡県
岐阜県
愛知県
三重県
富山県
石川県
0
-40.8
-7.1
-7.3
-10.3
-10.9
-6.9
-10.9
-18.0
-8.4
-4.0
28.2
14.6
131.3
19.2
-5.7
-8.5
-22.2
-22.2
-8.7
43.1
-7.5
-3.3
-7.2
32
-4.9
-0.5
-0.7
-0.7
-1.0
-0.5
-0.9
-1.5
-0.5
0.0
5.7
4.3
16.7
5.3
0.1
-0.9
-2.6
-1.5
-0.4
8.9
-0.1
-0.0
-0.8
-91
-5.7
-1.1
-1.2
-2.2
-1.5
-1.3
-1.9
-3.6
-1.6
-1.7
-4.2
-3.1
-1.8
-6.5
-1.7
-1.1
-3.2
-4.5
-2.4
-1.7
-1.7
-1.0
-1.5
-15
-0.9
-0.2
-0.2
-0.4
-0.2
-0.2
-0.3
-0.5
-0.3
-0.3
-0.6
-0.6
-0.2
-1.0
-0.3
-0.2
-0.6
-0.8
-0.4
-0.5
-0.3
-0.2
-0.3
-96
-6.7
-1.6
-1.6
-3.1
-1.9
-1.6
-2.5
-3.9
-2.6
-1.8
-2.7
-4.2
5.2
-5.9
-2.4
-1.5
-3.7
-5.7
-2.6
-2.7
-2.6
-1.3
-1.5
-27
-1.8
-0.5
-0.5
-0.9
-0.7
-0.6
-0.8
-1.1
-0.6
-0.7
-0.7
-0.9
3.9
-1.2
-0.8
-0.5
-1.5
-1.9
-1.0
-0.9
-0.9
-0.5
-0.6
61
-7.5
-1.0
-1.0
-0.4
-2.1
-1.3
-1.3
-2.6
-0.7
-0.3
9.5
6.4
40.7
12.2
-0.5
-1.5
-4.3
-4.0
-1.1
11.3
-1.0
-0.3
-1.3
(注)学歴分類は、学校基本調査の学部学科コードを元に分類(「院卒」には修士卒・博士卒を含む) 。なお、表中には主要な項目のみ掲載しており、合計の列の値と各項目を合計した値は一致しない。
院卒文系
15
-0.1
-0.0
-0.0
0.2
-0.1
-0.1
-0.0
-0.0
0.1
0.1
1.2
0.9
5.1
1.8
0.1
-0.1
-0.2
-0.1
-0.0
1.3
0.0
0.0 (単位:万人)
0.1
17
都道府県×学歴(2040年のミスマッチ数②)
都道府県
合計
高卒
(普通科)
高卒
(工業科)
高専卒
大卒理系
院卒理系
大卒文系
福井県
滋賀県
京都府
大阪府
兵庫県
奈良県
和歌山県
鳥取県
島根県
岡山県
広島県
山口県
徳島県
香川県
愛媛県
高知県
福岡県
佐賀県
長崎県
熊本県
大分県
宮崎県
鹿児島県
沖縄県
-1.3
-2.2
-9.8
16.8
8.4
0.0
-4.6
-0.3
0.5
-0.5
3.9
-0.2
-1.6
-1.3
-2.6
-0.8
7.9
-1.4
-2.5
-4.5
-5.0
-2.1
-4.9
-18.3
0.0
0.5
-1.8
5.2
2.8
0.4
-0.4
0.1
0.3
0.3
1.4
0.4
0.0
0.1
-0.0
0.0
2.7
0.1
-0.0
0.0
-0.4
0.0
-0.2
-3.4
-0.7
-1.4
-2.6
-6.0
-3.3
-0.9
-0.8
-0.3
-0.4
-1.4
-1.5
-0.8
-0.5
-0.6
-1.0
-0.4
-3.8
-0.8
-0.9
-1.4
-1.1
-0.8
-1.3
-1.6
-0.1
-0.3
-0.4
-0.9
-0.6
-0.1
-0.2
-0.1
-0.1
-0.2
-0.3
-0.1
-0.1
-0.1
-0.2
-0.1
-0.6
-0.1
-0.2
-0.3
-0.2
-0.1
-0.2
-0.3
-0.8
-1.9
-1.8
-4.9
-3.8
-1.1
-1.2
-0.4
-0.5
-1.5
-2.0
-1.0
-0.7
-0.9
-1.2
-0.5
-3.4
-0.8
-1.0
-1.9
-1.4
-1.0
-1.7
-2.1
-0.3
-0.7
-0.5
-1.7
-1.0
-0.3
-0.4
-0.1
-0.2
-0.4
-0.7
-0.3
-0.3
-0.2
-0.3
-0.2
-1.1
-0.3
-0.4
-0.7
-0.5
-0.3
-0.6
-0.4
0.2
0.2
-1.5
9.2
4.5
0.7
-0.5
0.3
0.2
0.8
1.1
0.3
-0.2
0.2
0.3
0.2
3.1
0.1
-0.2
-0.5
-0.6
0.4
-0.9
-3.8
(注)学歴分類は、学校基本調査の学部学科コードを元に分類(「院卒」には修士卒・博士卒を含む) 。なお、表中には主要な項目のみ掲載しており、合計の列の値と各項目を合計した値は一致しない。
院卒文系
0.1
0.1
0.3
1.3
0.7
0.1
-0.0
0.1
0.0
0.2
0.2
0.1
0.0
0.1
0.1
0.0
0.6
0.1
0.1
0.0
0.0
0.1
-0.0 (単位:万人)
0.0
18
都道府県×学歴(2040年の需要数①)
都道府県
合計
高卒
(普通科)
高卒
(工業科)
高専卒
大卒理系
院卒理系
大卒文系
全国
北海道
青森県
岩手県
宮城県
秋田県
山形県
福島県
茨城県
栃木県
群馬県
埼玉県
千葉県
東京都
神奈川県
新潟県
山梨県
長野県
静岡県
岐阜県
愛知県
三重県
富山県
石川県
6,303
256.8
54.4
57.6
117.3
44.8
51.5
87.8
153.0
101.9
97.3
362.7
317.5
756.3
480.3
101.1
45.8
121.1
197.4
101.4
374.7
91.1
51.0
62.6
778
33.5
6.9
7.5
14.8
5.5
6.4
11.2
19.1
12.9
12.1
44.1
38.8
89.5
57.1
12.6
5.9
15.5
24.5
12.5
45.2
11.2
6.2
7.7
538
20.2
4.5
4.9
9.9
3.9
4.6
7.8
13.8
9.0
8.6
32.0
26.8
58.4
40.9
9.2
3.8
10.4
18.4
9.7
33.8
8.3
4.8
5.5
77
2.9
0.6
0.7
1.4
0.6
0.6
1.1
1.9
1.2
1.2
4.4
3.9
9.2
6.0
1.2
0.6
1.5
2.5
1.3
4.7
1.2
0.7
0.8
683
26.0
5.6
5.8
12.3
4.8
5.4
9.0
16.1
10.6
10.3
40.2
35.3
87.7
54.9
10.6
4.8
12.6
20.8
10.7
41.5
9.9
5.5
6.8
217
7.4
1.6
1.7
3.8
1.5
1.8
2.8
5.2
3.4
3.3
12.5
11.2
28.1
18.0
3.4
1.5
4.2
7.0
3.5
13.5
3.4
1.9
2.3
1,439
58.7
11.6
12.2
25.8
9.9
11.2
18.6
32.9
21.9
21.1
84.0
74.0
185.1
112.7
22.4
10.1
26.1
44.3
22.3
86.1
20.3
11.5
14.5
(注)学歴分類は、学校基本調査の学部学科コードを元に分類(「院卒」には修士卒・博士卒を含む) 。なお、表中には主要な項目のみ掲載しており、合計の列の値と各項目を合計した値は一致しない。
院卒文系
110
4.2
0.9
0.9
1.9
0.8
0.9
1.4
2.6
1.7
1.6
6.5
5.7
14.1
8.9
1.7
0.8
2.0
3.4
1.7
6.8
1.6
0.9 (単位:万人)
1.1
19
都道府県×学歴(2040年の需要数②)
都道府県
合計
高卒
(普通科)
高卒
(工業科)
高専卒
大卒理系
院卒理系
大卒文系
福井県
滋賀県
京都府
大阪府
兵庫県
奈良県
和歌山県
鳥取県
島根県
岡山県
広島県
山口県
徳島県
香川県
愛媛県
高知県
福岡県
佐賀県
長崎県
熊本県
大分県
宮崎県
鹿児島県
沖縄県
37.8
76.0
133.8
417.4
243.1
53.4
43.8
25.4
30.0
92.2
132.4
56.4
31.2
44.9
58.9
28.7
256.0
40.0
55.7
86.2
55.3
49.7
73.9
95.9
4.7
9.0
17.4
51.8
29.7
6.5
5.6
3.2
3.7
11.5
16.3
7.0
3.8
5.6
7.4
3.6
31.7
4.9
7.0
10.8
7.0
6.3
9.4
13.5
3.5
7.1
11.1
34.8
21.4
4.5
3.6
2.1
2.6
8.4
11.5
5.1
2.6
3.9
5.0
2.3
22.6
3.6
4.5
7.1
4.6
4.1
5.9
6.7
0.5
1.0
1.6
5.0
3.0
0.6
0.5
0.3
0.4
1.1
1.6
0.7
0.4
0.5
0.7
0.3
3.1
0.5
0.7
1.0
0.7
0.6
0.8
1.0
3.9
8.4
13.8
45.1
26.5
5.9
4.5
2.6
3.2
9.6
14.3
6.0
3.4
4.7
6.2
3.0
27.3
4.2
5.9
9.1
5.8
5.1
7.7
9.1
1.3
3.0
4.3
14.2
8.5
1.8
1.4
0.8
1.0
3.0
4.5
1.9
1.1
1.5
1.9
0.9
8.6
1.4
1.8
2.8
1.8
1.5
2.3
2.5
8.5
17.4
30.6
97.6
54.9
12.0
9.2
5.5
6.8
20.3
30.2
12.6
6.9
10.0
12.9
6.1
59.2
8.8
12.4
18.7
12.3
10.5
16.3
22.2
(注)学歴分類は、学校基本調査の学部学科コードを元に分類(「院卒」には修士卒・博士卒を含む) 。なお、表中には主要な項目のみ掲載しており、合計の列の値と各項目を合計した値は一致しない。
院卒文系
0.7
1.4
2.2
7.3
4.3
0.9
0.7
0.4
0.5
1.6
2.3
1.0
0.5
0.8
1.0
0.5
4.5
0.7
0.9
1.5
0.9
0.8
1.2 (単位:万人)
1.5
20