資料7
資料4
令和5年度に講じた政策に関する
政策評価(事後評価)について
2024年8月
経済産業省
政策評価の全体像
•
①省全体の政策評価は、政策評価法に基づく「政策評価基本計画」に基づき、7つの政策軸
で年に一度実施。(次頁以降に、詳細)
•
②個別事業(予算や税、法令、研究開発等)については、それぞれ行政事業レビューシート
やRIA等により個別に評価を実施。それぞれ7つの政策軸への紐付けを行っている。
•
③更に、個別事業のうちの特に大規模予算事業については、別途個別に検証方法を検討し、
効果検証シナリオを策定・公表している。
①
③
■大規模予算事業の効果検証(事業例)
<効果検証シナリオ※公表済み>
先端半導体基金、グリーンイノベーション基金
②
<実施予定>
バイオものづくり革命推進事業、宇宙戦略基金、グローバルサウス未来志向型
共創等事業、中堅・中小成長投資補助金
※掲載先:検証シナリオ (METI/経済産業省)
2
政策評価法に基づく「政策体系」に関する政策評価
•
各省庁は、政策評価法に基づき、所掌する政策について、3~5年間の政策評価基本計画を
定め、評価を行うこととされている。
•
昨年、経済産業省は、令和5~7年度の基本計画を策定し、「政策体系」については、7つ
の政策体系への大括り化を実施。今回、令和5年度に講じた政策(政策体系に掲げる政策)
について事後評価を実施するもの。
•
本年7月1日の組織再編も踏まえ評価を実施。
政策評価の枠組みのポイント
① 新機軸部会の議論との連携
➢
「経済産業政策の新機軸」の議論を受け、関連指標を評価に盛り込み
② 責任部局の明確化
➢
政策評価軸と責任部局を明確に関連付け、政策立案・実施・評価・見直しを組織マネジメントと連動
③ 国民への発信
➢
政策の重点や評価を国民にわかりやすい形で提示
3
政策評価軸(7)と政策テーマ(12)
政策評価軸
政策テーマ
責任部局
開始ページ
①経済構造改革の推進及び地域経済の発展
経済産業政策局
4
②福島の復興
福島復興推進G
7
通商政策局
10
②経済安全保障の実現
貿易経済安全保障局
14
3.イノベーション政策の推進並びに産業標準の整備及び普及
イノベーション・
環境局
17
製造産業局
20
商務情報政策局
23
商務・サービスグループ
26
産業保安・安全グループ
29
資源エネルギー庁
32
1.経済構造改革の推進及び地域経
済の発展
①日本企業の海外市場獲得及び国際経済秩序の安定化
2.対外経済関係の円滑な発展
①DX、GX、経済安全保障を軸とした製造業のグローバル競
争力強化
4.情報処理の促進並びにサービ
ス・製造産業の発展
②デジタル社会の実現
③新しい産業の創出や安全・安心な市場の環境整備を通じ
た社会課題解決
5.産業保安・安全の確保
6.資源エネルギーの安定的かつ効
率的な供給の確保並びに脱炭素
成長型経済構造への円滑な移行
の推進
①資源・エネルギーの安定供給の実現
②脱炭素成長型経済構造への円滑な移行(GX)の推進
GXグループ
36
7.中小企業の発展
中小企業の発展
中小企業庁
41
4
政策テーマ:1.①経済構造改革の推進及び地域経済の発展
(政策評価軸:経済構造改革の推進及び地域経済の発展(1/2))
経済産業政策局長
藤木
俊光
目標(ミッションステートメント)
日本経済がデフレ構造から新しい経済ステージに移行する正念場にあるとの認識の下、ミッション志向の産業政策を通じ
て社会課題解決ニーズに支えられた新需要を創出するとともに、社会基盤(OS)の組替えを推進することを通じて、国
内投資・イノベーション・所得向上の好循環を創出し、社会課題の解決と経済成長の両立を実現する。あわせて、「良質
な雇用」の創出を通じた地域経済の活性化を目指す。
主要な目標
目標1:経団連が掲げる民間企業設備投資額を2027年度までに115兆円とする目標の実現
目標2:日本の代表的企業(TOPIX500を念頭)におけるPBR 1倍以上の企業の割合を2030年までに約6割から約8割に(欧州STOXX600の水準)
目標3:物価上昇を超える賃上げの継続
目標に対する評価と今後の対応
・民間企業設備投資額を2027年度までに115兆円という目標に対し、戦略分野への生産・販売量に応じた大規模・長期の減税措置や成長志向
の「中堅企業」の設備投資を促進するための産業競争力強化法の改正、国内投資の促進に資する産業インフラ整備のための予算措置(内閣
府計上の交付金も含む)や地域未来投資促進法による土地利用転換の迅速化等を実施。こうした施策を国内投資促進パッケージとしてとり
まとめ。2023年度において民間企業設備投資額は102.4兆円となっている。
・目標達成に向け、中堅企業の省力化投資支援や、工業用水や産業用地等の産業インフラ整備を含む予算措置、生産・販売量に応じた減税措
置を含めた税制措置、独占禁止法に関する課題への対応を含む市場環境整備、対日投資案件の誘致、海外企業との協業連携促進、誘致を行
う地域への伴走支援等により、国内投資促進に取り組む。
・日本の代表的企業(TOPIX500)におけるPBR 1倍以上の企業の割合を2030年までに約6割から約8割に引き上げるという目標に対し、
SXの推進やコーポレートガバナンスの推進等を通じた価値創造経営を推進し、持続的な企業価値向上を促している。2023年度末時点で、
TOPIX500構成企業におけるPBR1倍以上の企業の割合は6割超であるが、1倍超え企業の割合は、依然として欧米に劣後。
・目標達成に向け、SX経営の推進や実効的なコーポレートガバナンスの実践、上場維持基準等のあり方の検討を行い、価値創造経営の浸透
を図る。
・継続した物価上昇を超える賃上げの実現という目標に対し、賃上げ促進税制の拡充・延長、中堅企業の賃上げに資するグループ化税制や大
規模補助金を措置。春季労使交渉の結果として5%を超える33年ぶりの賃上げ水準となっている。
・目標達成に向けて、賃上げに取り組む中堅企業の成長促進や賃上げ税制の活用促進を進め、物価上昇を上回る賃上げを後押ししていく。 5
主要な目標及びその他目標の足元の動向
目標1:民間企業設備投資額を2027年度までに115兆円
資料:内閣府「国民経済計算」「政府経済見通し」
目標2:日本の代表的企業におけるPBR 1以上の企業の割合を2030年
までに約6割から約8割に
資料:Bloombergのデータを基に作成
目標3:物価上昇を超える賃上げの継続
資料:日本労働組合総連合会「春季生活闘争回答集計結果について」
6
主な関連施策
推進体制(主担当課室)
マクロ経済運営、内外マクロ経済の分析等
総務課、産業構造課、調査課
「経済産業政策の新機軸」の策定による中長期の産業構造のあり方検
討・提示
産業構造課
社会課題解決型の国内投資の拡大や、これに資する産業インフラ整備促
進、地域の「良質な雇用」を創出する中堅企業の成長促進
産業構造課、投資促進課、地域産業基盤整備課、産業創造課、地
域経済産業政策課
人的資本経営の推進やリスキリングなどの「人への投資」促進
産業人材課、未来人材戦略室
官民ファンドや財投、金融支援策等を通じたリスクマネーの供給
産業資金課
価値創造経営の推進、資本・金融市場改革、効率的・効果的な開示制度
の構築、コーポレートガバナンスの強化による中長期の企業価値向上
産業創造課、産業資金課、企業会計室、産業組織課
事業再生・事業再編の円滑化による産業の革新
産業組織課、産業創造課
税制改正や国際租税への対応等を通じた企業の予見可能性の向上
企業行動課、投資促進課
ダイバーシティ経営の普及や女性活躍の推進
経済社会政策室
不正競争防止法における営業秘密の流出や外国公務員贈賄の防止
知的財産政策室
競争紛争に係る相談・解決支援やGX実現に向けた複数社連携における課
題への対応
競争環境整備室
データに基づく施策の効果検証(EBPM)
大臣官房業務改革課、大臣官房調査統計グループ、産業構造課
(RIETI)等
関連する予算、税制等の全体像
【令和5年度補正予算】約1,167億円(国庫債務負担含め総額約3,167億円)(Ⅰ.経済構造改革の推進)
【令和6年度当初予算】約39.8億円(Ⅰ.経済構造改革の推進)
【令和5年度補正予算】約4,022.1億円の内数 (Ⅶ.中小企業及び地域経済の発展)
【令和6年度当初予算】約900.8億円の内数(Ⅶ.中小企業及び地域経済の発展)
【令和6年度税制改正】
・戦略分野国内投資促進税制
・賃上げ促進税制の拡充・延長
・中堅・中小グループ化税制
・ストックオプション税制の拡充
・オープンイノベーション促進税制の延長
・パーシャルスピンオフ税制の拡充・延長
・地域未来投資促進税制の拡充
・外国子会社合算税制
等
7
政策テーマ:1.②福島の復興
(政策評価軸:経済構造改革の推進及び地域経済の発展(2/2))
福島復興推進グループ長
辻本 圭助
目標(ミッションステートメント)
①東京電力福島第一原子力発電所の安全かつ着実な廃炉、②帰還困難区域の避難指示解除、③事業・なりわい再建、新産
業創出、交流人口拡大を軸として、東日本大震災からの福島の復興及び被災市町村の自立的・持続的な経済発展を推進。
主要な目標
目標1:福島第一原子力発電所の廃止措置を2041~2051年までに完了する
目標2:帰還困難区域全域において避難指示を解除する(まずは、2020年代をかけて、帰還意向のある住民の方々全員が帰還いただけるよう、
特定帰還居住区域の避難指示解除に向けて取り組む)
目標3:2030年頃までに、福島イノベーション・コースト構想の重点分野を軸に、産業集積を進め、福島浜通り地域等における自立的・持続
的な産業発展を目指す
目標に対する評価と今後の対応
・廃炉・ALPS処理水:2041~2051年までに福島第一原子力発電所の廃止措置を完了するとの目標に対し、①2023年8月にALPS処理水の海洋
放出を開始するとともに(2024年6月末までに6回放出完了)、②「水産業を守る」政策パッケージを策定(2023年9月)するなど風評対策・なり
わい継続支援を実施した。また、③2号機燃料デブリの試験的取り出しに向けた、取り出し装置を投入する貫通孔内の堆積物の除去(2024年5
月)や、④3号機における燃料デブリの将来の大規模取り出しに向けた工法の取りまとめ(2024年3月)を実施した。目標達成に向けて、①引き
続き、ALPS処理水処分について安全性の確保と風評対策・なりわい継続支援に万全を期すとともに、②2024年度中に、ALPS処理水を保管
するタンクの一部の解体に着手する予定。また、③テレスコ式装置による2号機での燃料デブリの試験的取出しの着手を2024年8月から10
月頃に予定している。
・避難指示解除:将来的に帰還困難区域全域において避難指示を解除するとの目標に対し、➀「特定復興再生拠点区域」全域で避難指示を解
除(2023年11月) したほか、②「特定帰還居住区域」制度を創設(2023年6月)するとともに、③大熊町・双葉町・浪江町・富岡町の4町におけ
る「特定帰還居住区域復興再生計画」を認定 (2024年4月まで)し、避難指示解除に向けた除染・インフラ整備等の取組を進展させた。目標
達成に向け、➀まずは、2020年代をかけて、帰還意向のある住民の方々が全員帰還することができるよう、認定された計画に基づき除染・
インフラ整備等の避難指示解除に向けた取組みを進めるとともに、②帰還意向のない土地・家屋等の扱いについては、地元自治体と協議を
重ねつつ、関係省庁とも連携して検討を進める。
・産業復興:2030年頃までの福島浜通り地域等における自立的・持続的な産業発展を目指すとの目標に対し、①官民合同チームにおいてこれ
まで約5,900の事業者と約2,700の農業者を個別訪問(2024年4月末時点)し、②実証フィールドの整備・拡充やスタートアップの実用化開発
の重点支援、企業誘致支援等により、418件の企業立地と4,795人の雇用創出を実現(2024年3月末時点)した。また、③「交流人口拡大ア
クションプラン」に基づき、誘客コンテンツの開発支援を実施する等、福島浜通り地域等のブランディングを推進した。目標達成に向け、
①福島イノベーション・コースト構想推進分科会において、第二期復興・創生期間後の目指すべき復興の絵姿について議論し、②国による
支援措置の選択と集中を図りつつ、復興ステージに応じた効果的な支援の在り方を追求するとともに、③自立的かつ持続的な発展に向けて、
企業立地の支援、新産業の創出、交流人口の拡大、福島国際研究教育機構(F-REI)との連携等を通じた創造的復興を一層加速させる。
8
その他、中間貯蔵など福島の復興における諸課題について、関係省庁と連携して全力で取り組む。
主要な目標及びその他目標の足元の動向
目標2:帰還困難区域全域において避難指示を解除する
(まずは、2020年代をかけて、帰還意向のある住民の
方々全員が帰還いただけるよう、特定帰還居住区域の避
難指示解除に向けて取り組む)
●直近の進捗状況
≪2023年6月≫
福島特措法改正で「特定帰還居住区域」制度を創設
≪2024年4月≫
大熊町・双葉町・浪江町・富岡町の4町における
「特定帰還居住区域復興再生計画」を認定
目標1:福島第一原子力発電所の廃止措置を2041~2051年までに完了する
中長期ロードマップ
(2019年12月改訂)の工程
目標3:2030年頃までに、福島浜通り地域等における自立的・持続的な産業発展を目指す
双葉郡8町村(※)の域内総生産等は未だ震災前の3割弱(建設業除く。)に留まるなど、復興は道半ば。
※広野町、楢葉町、富岡町、川内村、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村
(資料)福島相双復興官民合同チーム調査
(出典)国勢調査
9
主な関連施策
推進体制(主担当課室)
【廃炉・汚染水・処理水対策】
• 「東京電力ホールディングス(株)福島第一原子力発電所の廃止措置等に向けた中長期ロードマップ」に
基づく福島第一原発の廃炉・汚染水・処理水対策
原子力発電所事故収束対応室
総合調整室
• ALPS処理水の処分に係る安全性確保、風評対策、なりわい継続支援、一部の国・地域による日本産食
品の輸入規制の即時撤廃に向けた働きかけ
【原子力損害賠償】
• 東京電力福島第一原子力発電所事故への適切な損害賠償の実施に関する東京電力への指導
【被災者生活支援】
• 帰還困難区域全域における避難指示解除に向けた取組等
【福島イノベーション・コースト構想、新産業創出等】
• 福島浜通り地域等における福島イノベーション・コースト構想の重点分野の実用化開発の促進、福島新
エネ社会構想の推進、企業立地等
【事業・なりわい再建】
• 福島浜通り地域等の被災事業者の帰還・事業再開、創業の促進
原子力損害対応室
原子力被災者生活支援チーム
福島新産業・雇用創出推進室
福島新エネ社会構想推進室
福島事業・なりわい再建支援室
【広報・風評対策・交流人口/関係人口の拡大】
福島広報戦略・風評被害対応室
• 原発事故・福島復興に関する広報、風評対策の徹底、映画や芸術文化を通じたソフトパワーによる復興
福島事業・なりわい再建支援室
福島芸術文化推進室
関連する予算、税制等の全体像
【令和3年度補正予算】300億円
【令和4年度補正予算】500億円
【令和5年度予備費・補正予算】471億円
【令和6年度当初予算】342億円(東日本大震災復興特別会計)
東電フレーム:15.4兆円(令和6年度予算総則において、交付国債発効限度額を1.9兆円引上げ)
10
政策テーマ:2.①日本企業の海外市場獲得及び国際経済秩序の安定化
(政策評価軸:対外経済関係の円滑な発展(1/2)
通商政策局長
荒井 勝喜
目標(ミッションステートメント)
①自由で公正な国際秩序と経済安全保障の確保に向けた対外経済政策の立案、②海外投資・進出、③サービス貿易促進等、
④輸出促進を軸に施策を進め、日本が国際経済秩序の安定化に寄与するとともに、日本の経済、産業、社会の徹底的なグ
ローバル化により、日本企業が海外で稼ぐことを最大化する。
主要な目標
目標1:主要な地域・国ごとにフラグシップとなるプロジェクトを組成し、日本企業の稼ぐ力を強化する。
目標2:2030年までに中堅・中小企業等の輸出額及び現地法人売上高の合計額を35.5兆円とする(「成長戦略フォローアップ(令和3年6月
18日閣議決定)」)。
目標3:2030年までに農林水産物・食品の輸出額を5兆円とする(中間目標として、2025年までに農林水産物・食品の輸出額2兆円を目指
す。)「食料・農業・農村基本計画(令和2年3月31日閣議決定)」。
目標4:経済連携協定を発効済みでない主要な地域・国との経済連携協定の署名・発行を目指すほか、米・欧等の二国間協力や、G7・G20・
OECD等の枠組みを通じて、重要物資のサプライチェーン強靱化、非市場的措置・慣行や経済的威圧への対応に関する国際連携を促
進する。
目標5:紛争解決制度の機能回復や、貿易と産業政策に関する議論の促進、電子商取引交渉等のプルリ交渉への取組等を通じて、WTOの機能
強化に貢献する。
目標に対する評価と今後の対応
・目標1に対し、グローバルサウス未来志向型共創等事業を立ち上げ。マスタープランの策定や小規模実証・FS事業に加え、最長2028年3月
末までの大型実証事業を実施する。AZEC等の国際枠組みや、中東・アフリカ等との第三国連携をインドと共に面的に展開する枠組みを構
築し、それを起点に、重点分野・国を特定した戦略的取組をインフラ構築や、ファイナンス強化(NEXIの機能強化等を検討)等をパッケー
ジで展開する等、グローバルスサウス向けの各種政策を通じて、グローバルサウス諸国との連携も目指す。直近1年間で、総理の外遊や経
済産業省政務参加のビジネスフォーラム等で経済協力に関する政府間、企業間の協力覚書等を約400本締結済。
・目標2に対し、2021年度は28.4兆円となっている。地域の中堅中小企業を支える輸出支援ビジネスモデルの支援措置に取り組む。
・目標3に対し、2023年は1兆4541億円となっている。食産業の海外展開促進に関する取組を総合的に進める。
・目標4に対し、我が国は、2023年3月現在50か国との間で21の経済連携協定を署名・発効済み。RCEP発行後のFTA等カバー率は、約8割
(2023年)。2022年1月には、中国・韓国とは初のEPAとなるRCEP協定が発効した。また、透明、強靱で持続可能なサプライチェーン・
市場の確保に向けた政策協調を同志国と議論中。今後は、「持続可能性」等の観点が考慮された製品の需要を創出すべく、米欧といった同
志国とともに産業政策面の協力を戦略的に推進する。
・目標5に対し、WTO改革については、2024年までに全加盟国が利用可能な、完全なかつよく機能する紛争解決制度の回復を目指すことを含め、
必要な改革に取り組むことにコミットすることなどに合意。今後も、WTOの機能強化に取り組む。WTO電子商取引交渉の妥結により、国際貿
易の大半を占める幅広いメンバーとグローバルルールを実現し、自由で信頼性の確保されたデジタル経済の創出・発展に貢献する。
11
主要な目標及びその他目標の足元の動向
目標1:地域における海外進出日系企業拠点数の状況
2018
2022
アジア
54,341
54,894
大洋州
1,297
1,344
北米
9,773
9,644
中南米
2,920
2,866
欧州
7,592
8,356
中東
871
962
アフリカ
857
972
合計
77,651
79,038
目標2:中堅・中小企業等の輸出額及び現地法人売上高の合計額の推移
(単位:社数)
資料:外務省「海外進出日系企業拠点数調査」を元に経済産業省作成
資料:「企業活動基本調査」「海外事業活動基本調査」
目標4(参考):各国のFTAカバー率
目標3:農林水産物・食品の輸出額の推移
中国カバー率
日本カバー率
(単位:億円)
その他
交渉中
13%
(中断中を含む)
韓国
その他
8%
中国
GCC
日本
貿易総額
5.99兆ドル
(2023年)
米国
米国
EUカバー率(域内貿易含まず)
台湾
発効済
香港
46%
貿易総額
メキシコ
英国
1.5兆ドル
インド
フィリピン
カナダ
(2023年)
シンガポール
マレーシア
インドネシア
ベトナム
タイ
その他
その他
ベトナム
オーストラリア
48%
マレーシア
ロシア
EU
EU
発効済
韓国
オーストラリア
79%
GCC
交渉中
その他
その他
インドネシア
タイ
シンガポール
フィリピン
チリ
スイス
45%
中国
(中断中を含む)
6%
韓国カバー率
米国カバー率
その他
交渉中
貿易総額
5.90兆ドル
(2023年)
米国
オーストラリア
インド
ブラジル
10%
発効済
ノルウェー
トルコ
47%
日本
韓国
メキシコ
カナダ
ベトナム
ウクライナ
モロッコ
シンガポール
交渉中
(中断中を含む)
12%
その他
中国
ロシア
メキシコ
GCC
貿易総額
1.28兆ドル
(2023年)
カナダ
タイ
フィリピン
インドネシア
マレーシア
インド
シンガポール
オーストラリア
日本
EU
ベトナム
50%
中国
米国
発効済
発効済
貿易総額
5.1兆ドル
(2023年)
EU
(中断中を含む)
カナダ
その他
その他
78%
資料:財務省「貿易統計」を元に農林水産省作成
英国
英国
タイ
9%
46%
メキシコ
日本
資料:通商白書2025
韓国
シンガポール
交渉…
(中断中を含む)
12
主要な目標及びその他目標の足元の動向
目標1(参考):日本経済に関する評価例
目標1(参考):日本の第一次所得収支の推移
雇用者報酬
その他投資収益
(兆円)
40
直接投資収益
その他第一次所得
証券投資収益
第一次所得収支
30
1
グローバル・イノベーション
インデックス 2022
(WIPO)
13位
(132ヵ国中)
2
人材競争力
調査レポート2022
(INSEAD)
24位
(133ヵ国中)
3
経済自由度指数
2023
(ヘリテージ財団)
31位
(184ヵ国中)
4
世界デジタル競争力
ランキング2022
(IMD)
29位
(63ヵ国中)
20
10
0
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
2011
2010
2009
2008
2007
2006
2005
2004
2003
2002
2001
2000
1999
1998
1997
1996
-10
(年)
資料:通商白書2025
資料:
1:
https://www.heritage.org/index/
2:
https://www.wipo.int/global_inno
vation_index/en/
3:
https://www.insead.edu/facultyresearch/research/gtci
4:
https://www.imd.org/centers/wcc
/world-competitivenesscenter/rankings/world-digitalcompetitiveness-ranking/
グローバル製造業
国内製造業
能力開発投資額(百万円、対数)
研究開発投資とグローバル売上高
グローバル製造業
国内製造業
グローバル売上高(百万円、対数)
労働生産性(百万円、対数)
能力開発投資と労働生産性
グローバル売上高(百万円、対数)
目標1(参考):グローバル製造業と国内製造業における投資対効果の比較
直接投資とグローバル売上高
グローバル製造業
研究開発投資額(百万円、対数)
注:経済産業省「企業活動基本調査」及び経済産業省「海外事業活動基本調査」を用いて推計。推計期間は2013年から2019年まで。
国内製造業
直接投資額(百万円、対数)
資料:通商白書2025
13
主な関連施策
推進体制(主担当課室)
JETROによる日本企業の海外展開支援
総務課
AZEC等の国際枠組みや米・欧をはじめとした同志国やグローバル
通商戦略課、企画調査室
サウスとの連携等、他局との連携も含めた戦略的な通商政策の企画・
立案
貿易の振興、技術協力を通じた途上国産業人材の育成支援
貿易振興課、技術・人材協力室
通商金融・資金協力
通商金融課、資金協力室
海外市場開拓
米州課、中南米室、欧州課、ロシア・中央アジア・コーカサス室、
中東アフリカ課、アフリカ室、アジア大洋州課、南西アジア室、北
東アジア課、韓国室
ルールに基づく多角的貿易体制の維持・強化(WTO、G7/G20、
国際経済部
OECD等)
参事官室
経済連携・地域協力の推進
経済連携課
関連する予算、税制等の全体像
【令和5年度補正】1,346億円
【令和6年度当初予算】約297億円
14
政策テーマ:2.②経済安全保障の実現
(政策評価軸:対外経済関係の円滑な発展(2/2))
貿易経済安全保障局長
福永
哲郎
目標(ミッションステートメント)
経済安全保障を実現するため、①自律性の向上(基幹インフラやサプライチェーン等の脆弱性解消)、②優位性・不可欠
性の確保(技術・産業競争力の向上や技術流出の防止)、③基本的価値やルールに基づく国際秩序の維持・強化に取り組
む。
主要な目標
目標1:「経済安全保障に関する産業・技術基盤強化アクションプラン改訂版(5/15時点版)」に基づいた取組等を早期に実行
目標2:特定重要物資(8分野)関係
【半導体】2030 年に、国内で半導体を生産する企業の合計売上高(従来型半導体関連)の世界シェア23%
【蓄電池】2030 年に、国内製造基盤 150GWh/年の確立、グローバル市場での 600GWh/年の製造能力確保 等
【重要鉱物】2030年までにリチウム約 10 万トン/年、ニッケル約9万トン/年、レアアース 約1.4万トン/年 等
【航空機部品】
① 大型鍛造品:2030年までに、国内需要量を満たすための供給量をコスト競争力を有する形で確保
② CMC及びSiC繊維: 2030年以降に導入が見込まれる次期航空機エンジンを念頭に置いた試作機へ国産CMC製部品を供給
③ 炭素繊維: 2030年時点の航空機用途における国内需要量をみたす生産量を確保
【工作機械・産業用ロボット】2030年までに工作機械約11万台/年、産業用ロボット約35万台/年の生産能力
【永久磁石】・2030 年時点の国内需要量に応じた生産能力 ・2030 年までにリサイクル能力を 2020 年比で倍増 等
【可燃性天然ガス】当面は、12月から2月の3ヶ月に対応する戦略的な余剰のLNGを確保 等
【クラウドプログラム】2027 年度に、国内におけるAI開発用計算資源量60EFLOPS
【先端電子部品】2030 年に、特定重要物資に指定された電子部品を国内で生産する企業の合計売上高3兆円超
目標に対する評価と今後の対応
<アクションプラン関係>以下の取組等を早期に実行し、その成果を踏まえ、今年度中をめどにアクションプランを改定する。
・シナリオ分析、サプライチェーン分析、技術分析等の手法を通じて、「脅威・リスク」を特定。
・経済安全保障上重要な分野における「鍵を握る重要物資・技術」に関し、我が国における相対的な優位性、対外依存度を把握。
・「脅威・リスク」から「鍵を握る重要物資・技術」を守り、強化するため、産業支援策、産業防衛策、国際連携から効果的な施策を実行。
・経済インテリジェンス能力や情報保全体制の強化、セキュリティ・クリアランス制度等の活用を通じ、官民の情報共有・連携を強化。
<特定重要物資関係>
・令和5年度は「先端電子部品」等の物資を追加。既指定物資の追加分も含め、関連予算として9,147億円を確保(令和5年度補正予算)。15
主要な目標及びその他目標の足元の動向
その他目標:外為法に基づく申請手続きの電子化割合を2030年度までに90%以上にする
電子申請率(単位:%)
平成30年度
令和元年度
令和2年度
令和3年度
令和4年度
令和5年度
・・・
令和12年度
50
55
61
64
73
77
・・・
90以上
16
主な関連施策
推進体制(主担当課室)
体制強化
脅威・リスク分析
貿易経済安全保障局
貿易経済安全保障局
<産業支援策>
国内産業基盤強化
研究開発・人材事基盤強化
産業インフラ
国際投資資金確保
【サプライチェーンの強靱化(特定重要物資関係)】
永久磁石、工作機械及び産業用ロボット、航空機の部品、
半導体、蓄電池、クラウドプログラム、可燃性天然ガス、
重要鉱物、先端電子部品
<産業防衛策>
先端的な重要技術に関する官民協力
サイバーセキュリティ対策強化・データポリシー
企業行動指針・ガイドライン
<国際枠組みの構築>
経済的威圧への対応
経済安全保障に係る対外経済政策の立案
経済安全保障上の脅威認識
<外為法の適切な運用等(国際的な平和及び安全への貢献等)>
外為法・貿易管理制度の企画・構築・普及
輸出入禁止措置等の対外経済制裁
外為法及び関税定率法に基づく貿易審査
原産地証明制度等の企画・構築・執行
外為法に基づく対内直接投資管理
アンチダンピング等の特殊関税措置
デジタル技術を活用した外為法申請手続きの利便性向上と審査業
務の高度化/効率化
総務課
情報調査室、技術調査室
経済産業政策局 総務課
イノベーション・環境局 総務課、研究開発課
経済産業政策局 産業構造課
経済産業政策局 産業資金課
等
製造産業局 金属課、産業機械課・ロボット政策室、航空機武器宇宙産業課、素材産業課、
鉱物課
商務情報政策局 情報産業課、電池産業課、デバイス・半導体戦略室、情報処理基盤産業
室
資源エネルギー庁 資源・燃料部 資源開発課 等
貿易経済安全保障局 経済安全保障政策課
商務情報政策局 サイバーセキュリティ課、情報処理基盤産業室
貿易経済安全保障局 経済安全保障政策課 等
通商政策局 通商戦略課
貿易経済安全保障局 経済安全保障政策課
貿易経済安全保障局
貿易経済安全保障局
貿易経済安全保障局
貿易経済安全保障局
貿易経済安全保障局
貿易経済安全保障局
貿易経済安全保障局
等
経済安全保障政策課・貿易管理課・安全保障貿易管理課
貿易管理課
貿易審査課・安全保障貿易審査課
原産地証明室
国際投資管理室
特殊関税等調査室
電子化・効率化推進室
関連する予算、税制等の全体像
【令和5年度補正予算】9,147億円
【令和6年度当初予算】約123億円(経済安全保障の実現)の内数
17
政策テーマ:3.イノベーション政策の推進並びに産業標準の整備及び普及
(政策評価軸:イノベーション政策の推進並びに産業標準の整備及び普及(1/1))
イノベーション・環境局長
菊川
人吾
目標(ミッションステートメント)
スタートアップ・エコシステムの構築に向けて、スタートアップの事業拡大を促し、世界最先端の研究開発を進めて社会
実装につなげることで、イノベーションの好循環を拡大する
主要な目標
目標1:2027年度におけるスタートアップ投資額を2022年度と比較して約10倍にする
目標2:官民合わせた研究開発投資額を2021年度から2025年度までの5年間(合計額)で約120兆円にする
目標に対する評価と今後の対応
• 目標1については、スタートアップ育成5か年計画(2022年11月策定)の下、VC等への公的資本の投資拡大、税制を通じたスタート
アップの育成・協業促進、ディープテック・スタートアップに対する支援の強化等を行ったところ、2023年の投資額は約8,500億円となっ
た。今後は、スタートアップ・エコシステム構築に向けて、引き続きスタートアップ育成5か年計画を着実に実行することに加え、イノ
ベーションの担い手であるスタートアップ等による事業拡大・社会実装の促進や、大企業や大学に眠る人材や技術、設備等のイノベーショ
ン資源の流動化を図るための方策を検討する。
• 目標2について、量子等の国家戦略上重要な分野への重点投資を行い、2021年度の官民合わせた研究開発投資額は約20兆円に達し、2016
年度から2020年度までの投資額の平均を上回った。今後も日本の研究開発の量・質を拡充するため、研究プロセスに対して支払う従来型
の委託・補助型の研究開発の支援手法に加えて、研究成果に報酬を支払う仕組みとなる懸賞金型事業を、省全体の研究開発予算に対する
ポートフォリオを拡大する方向で本格的に実施する。さらに、まだ産業化に至っていないフロンティア領域の探索のためのインテリジェン
ス機能の強化を行うとともに、フロンティア領域への重点支援及び社会実装に向けたロードマップ作成を行う。また、研究開発成果として
生まれた知的財産権の活用促進の観点で、令和6年度税制改正において、イノベーション拠点税制を創設した。今後、令和7年度の制度開始
に向け、必要なガイドライン等の整備とともに周知・広報を行っていく。
• 目標1~2を達成するため、スタートアップの事業拡大や研究開発については、戦略的な標準化活動を一体的に展開することが重要である
ことから、引き続き、戦略的な標準化の基盤となる人材の育成・確保や、企業経営者・アカデミア・投資家等のステークホルダーの理解浸
透・意識改革、研究開発の早期段階からの標準化活動の促進、改正産業競争力強化法の特定新需要開拓事業計画制度を通じたオープン&ク
ローズ戦略の推進等に取り組む。
• 目標1~2を達成するため、産総研、NEDO、NITEの3独法について、各独法の目標に従い、社会課題解決や産業競争力強化に資する研究
開発や行政執行支援を着実に実施するなど、効率的かつ効果的な運営に引き続き取り組む。
18
主要な目標及びその他目標の足元の動向
目標1:スタートアップ投資額を2023年度から2027年度
までの5年間で約10倍にする
単位:億円
~
~
目標2:官民合わせた研究開発投資額を2021年度から
2025年度までの5年間で約120兆円にする
目標
:2027年度10倍へ
目標
7,536
2013
2018
2027
2023
資料:INITIAL(2024年1月25日時点)
*現時点で判明している資金調達額(7,536億円)に、後に判明する資金調達額の推計分を加えたもの
資料:令和5年度当初予算案 令和4年度補正予算 の概要について(内閣府)
より経産省作成
目標2補足:主要国の研究開発費総額の推移
90
80
研
究 70
開
発 60
費 50
総
額 40
(
名 30
目 20
額
) 10
2007年から2021年の間で、
・米国:1.8倍(46兆円→82兆円)
・ドイツ:1.8倍(8.8兆円→15.7兆円)
・フランス:1.5倍(5.3兆円→7.9兆円)
・EU:1.7倍(28兆円→48兆円)
・韓国:2.5倍(4.9兆円→12兆円)に対して、
・日本:1.0倍(19兆円→20兆円)に留まる。
0
2007
2012
2017
米国
ドイツ
フランス
英国
中国
韓国
EU-27
日本
資料:NISTEP「科学技術指標2023」の「表1-1-1主要国における研究開発費総額の推移」をもとに作成
19
主な関連施策
推進体制(主担当課室)
イノベーション政策の推進
・イノベーション政策課
・イノベーション推進政策企画室
・国際室
スタートアップ・エコシステムの構築
・イノベーション創出新事業推進課
・スタートアップ推進室
・大学連携推進室
研究開発の量・質の拡充による社会実装の強化
・研究開発課
・フロンティア推進室
・基準認証政策課
日本型標準加速化モデルの実現
・基準認証政策課
・国際標準課
・国際電気標準課
3独法の効率的かつ効果的な運営
・産業技術法人室
・研究開発課
・基準認証政策課
関連する予算、税制等の全体像
【令和5年度補正予算】
・約2兆5537億円の内数
【令和6年度当初予算】
・約1900億円
【令和6年度税制改正】
・イノベーション拠点税制の創設、オープンイノベーション促進税制の延長、パーシャルスピンオフ税制の拡充・延長 、Web3.0分野の期末
時価評価課税に係る見直し、エンジェル税制の拡充、税制適格ストックオプションの見直し
20
政策テーマ:4.①DX、GX、経済安全保障を軸とした製造業のグローバル競争力強化
(政策評価軸:情報処理の促進並びにサービス・製造産業の発展(1/3)
製造産業局長
伊吹
英明
目標(ミッションステートメント)
DX、GX、経済安全保障を政策の軸として、製造業のビジネスのグローバル展開を通じてグローバルバリューチェーンの
中で無視できないポジションを獲得することで、利益の創出、競争力の維持・強化を図り、もって国内の生産性向上や賃
上げ、雇用の新陳代謝にもつなげていく。
主要な目標
目標1:GXの推進を通じ、エネルギー基本計画と整合的にHard to abate産業のCO2排出量を削減するとともに、産業プロセスの転換を
通じて製造業の競争力強化を目指す。
目標2:経済安全保障に関する企業との対話を通じてサプライチェーンや技術の構造を解明し、産業支援策・防衛策の方向性を具体化する。
目標3:2030年までにベースメタル自給率80%以上、蓄電池150GWhの国内製造基盤を確立に必要分のバッテリーメタルの確保等。
目標4:2035年に新車販売で電動車を100%。
目標5:2030年・2035年にSDV(Software Defined Vehicle)の世界販売台数における日系自動車メーカーのシェア3割。
目標6:宇宙産業の市場規模を2030年代早期に約8兆円に拡大するという政府目標の達成に向け、宇宙産業の本格的なビジネス化等を目指す。
目標に対する評価と今後の対応
• 2023年度は、経済安全保障推進法に基づく特定重要物資として新たに先端電子部品(コンデンサー及びろ波器)を指定するとともに、先
端電子部品、工作機械・産業用ロボット、航空機の部品について、特定重要物資の生産基盤の整備、供給源の多様化、備蓄、生産技術の導
入・開発・改良、代替物資の開発等の安定供給確保を図るため、令和5年度補正予算において約617億円の基金を確保。また、GXについて
は、鉄鋼や化学等の排出削減が困難な産業(Hard-to-abate産業)におけるエネルギー・製造プロセス転換を支援するため、4,844億円(国
庫債務負担含む)を確保したほか、引き続きグリーンイノベーション基金事業等による社会実装に向けた研究開発を実施。製造業のDXを
推進するための指針の策定に向けた検討を進めた。個別産業分野では、新たに航空機産業戦略を策定するとともに、宇宙産業の商業化の加
速に向けては、第212回臨時国会においてJAXA法を改正し、JAXAに業務を追加するとともに、令和5年度補正予算にて3,000億円を措置し
宇宙戦略基金を造成。自動車分野においては、GXに加え、自動車・モビリティを巡るDXの中での勝ち筋を描くため、2024年4月にモビリ
ティDX戦略を策定。
• 2024年度に向けては、政府から経済・技術インテリジェンスで作成した情報やリスク・脅威分析結果を企業に共有して対話を進めるとと
もに、新たに重要鉱物も含め、製造業のサプライチェーンを強靱化する観点から、重要物資の安定供給確保に向け、支援対象の拡充や取組
の強化を検討し、必要な措置を講じる。Hard-to-abate産業におけるGX推進のため、引き続きGX経済移行債等も活用し、原料・燃料転換
を促しつつ、国際ルールメイクによりグローバル市場への展開を進める。製造業のDXを推進するためのガイドラインを策定するとともに、
実際に企業の現場で活用いただくための普及活動を推進する。航空機産業の成長及び脱炭素化に向け、国際連携の下で次世代航空機に向け
た開発支援に取り組む。民間における宇宙開発支援を抜本的に拡充するため、宇宙戦略基金を活用し、JAXAの資金供給機能を通じて商業
衛星コンステレーションの構築の加速化に取り組む。
21
主要な目標及びその他目標の足元の動向
目標1:GXの推進を通じ、エネルギー基本計画と
整合的にHard to abate産業のCO2排出量を
削減するとともに、産業プロセスの転換を
通じて製造業の競争力強化を目指す。
目標3:2030年までにベースメタル
自給率80%以上
目標4:2035年に新車販売で電動車を100%
ベースメタル(銅、鉛、亜鉛、錫)の自給率
250
60%
HEV
PHV
60%
45%
EV
200
55%55%
53%54%53%
55%
52%
51%51% 52%
50% 50%
50%
48%48%
FCV
電動車比率
150
50%
45%
100
21%
23%
26%
31%
33% 34%
35% 36%
50%
50%
40%
40%
30%
20%
45%
10%
0
0%
2023年
2022年
2021年
2020年
2019年
2018年
2017年
2016年
2015年
30%
2014年
2013年
35%
資料:国立研究開発法人 国立環境研究所 日本の温室
効果ガス排出データ(1990~2022年度)確報値を基に
作成
50
38%
40%
資料:日本自動車工業会データを参考に作成
※1 自給率は4鉱種の自給率を加重平均した値
※2 2022年度の値は暫定値
資料:経済産業省
参考指標:製造業の当期純利益(税引前)
参考指標:直接投資収益
参考指標:輸出額
(年度)
※単位は2015暦年連鎖価格、1兆円
資料:法人企業統計
資料:国民経済計算(GDP統計)
(年度)
(年)
資料:日本銀行 国際収支関連統計
22
主な関連施策
推進体制(主担当課室)
経済安全保障:
• サプライチェーンの強靱化
• 先端的な重要技術の研究開発の促進
総務課(サプライチェーン強靱化政策室)、鉱物課、金属課、素材産
業課、産業機械課、ロボット政策室、素形材産業室、航空機武器産業
課、次世代空モビリティ政策室、宇宙産業課
GX:
• 2050年CNに向けた革新的技術の開発、設備投資の促進
• グリーンプロダクトの定義設計、計測手法、政府調達の検討
• クリーンエネルギー自動車の導入促進、車体課税の見直し
総務課(製造産業GX政策室)、鉱物課、金属課、素材産業課、素形
材産業室、自動車課、航空機武器産業課
DX:
• 大手製造業のグローバル競争力強化に向けたコーポレート・トラン
スフォーメーション(CX)の促進
• スマートマニュファクチャリングの実装加速化(製造現場の全体最
総務課、製造産業戦略企画室
適を実現するDXの推進や、ダイナミックケイパビリティの実装)、
自動車課
企業間データ連携の推進
産業機械課・ロボット政策室
• 「モビリティDX戦略」の実行(自動走行の社会実装、自動車分野
におけるデータ連携の推進等)
• ロボットの導入・利活用による省力化・自動化の促進
個別産業政策:
• 航空機産業、宇宙産業の育成・振興、安全保障の確保
航空機武器産業課、次世代空モビリティ政策室
• 防衛産業基盤の強化
宇宙産業課
• サーキュラーエコノミーへの対応(繊維産業、金属産業、化学産業、
生活製品課、金属課、素材産業課、自動車課
自動車産業等)
等
競輪・オートレースの振興
車両室
関連する予算、税制等の全体像
【令和6年度当初予算額】約793億円(うち約327億円は国庫債務負担4,844億円の内数)
【令和5年度補正予算額】約6,360億円
【令和6年度税制改正】
・戦略分野国内生産促進税制(電気自動車等、グリーンスチール、グリーンケミカル)
23
政策テーマ: 4.②デジタル社会の実現
(政策評価軸:情報処理の促進並びにサービス・製造産業の発展(2/3))
商務情報政策局長 野原
諭
目標(ミッションステートメント)
①半導体、蓄電池、AI、コンピューティングなどデジタル面で我が国産業を支える基盤の整備、②サイバーフィジカルシステ
ムの社会実装に必要となる基盤の整備、③デジタル人材の育成・確保を行うこと。これらを通じて、デジタル技術を活用した
新たな製品・サービス・ビジネスモデルを我が国で創出し、グローバルに新たな付加価値を生み出すと共に国内投資を拡大す
ることで日本経済の成長に貢献すること(DX)。同時に、GXの実現、経済安全保障に資すること。
主要な目標
目標1:国内で半導体を生産する企業の売上高を2030年に15兆円超にする/ 2027年度までに、60EFLOPSのAI用計算資源を国内に整備する
目標2:蓄電池の国内生産能力を2030年までに年間150GWhとする
目標3:2027年度までに、5領域においてデジタル基盤に関する新規サービスの提供を開始する
目標4:デジタル推進人材を政府全体で2026年度末までに230万人育成する
目標に対する評価と今後の対応
(目標1)
半導体の製造基盤強化については、R5補正予算で合計1兆7,159億円億円を確保。先端ロジック半導体を製造するTSMC・JASMの計画等、計6件の計
画認定を実施すると共に、従来型半導体等の製造への支援も実施。また、次世代半導体については、2020年代後半の量産化に向けて、ラピダス株式会
社に対する上限9,200億円の支援を実施しているところ。今後も、我が国における半導体サプライチェーンにおけるミッシングピースの補完・チョーク
ポイントの強化を目指し、有志国と連携しつつ、国内生産拠点整備・人材育成・研究開発等を総合的に進めていく。加えて、AI・半導体を、我が国の
産業競争力強化の原資として根付かせるために、R5補正予算で圧倒的に不足するAI用計算資源の国内整備に対して1,566億円を確保するなど、AIの利
活用と先端半導体を軸としたエコシステム作りを進めていく。
(目標2)
蓄電池の製造基盤強化については、R5補正予算・R6当初予算で合計4,958億円の予算を確保。これまで、トヨタ、ホンダなど、約1兆3000億円の投
資が決定しており、現時点の投資確定案件のみで、2030年における蓄電池の国内生産能力は85GWhまで積み上がる見込み。今後も、蓄電池・部素
材・製造装置の国内製造基盤の更なる拡充によって蓄電池サプライチェーンの強靭化を進めるととともに、全固体電池を始めとする次世代電池の技術
開発を推進する。
(目標3)
デジタル技術の社会実装の加速に向けて、「デジタルライフライン全国総合整備計画」を策定。2023年度までに5領域(自律移動ロボット、空間情報、
サプライチェーン、契約・決済、スマートビル)でアーキテクチャ設計を開始したところ。2024年度からは同計画に基づき、ドローン航路の整備(送
電網等において180km)、自動運転サービス支援道の設定(高速道路において100km)、インフラ管理のDX(関東地方の都市において200㎢)、「奥
能登版デジタルライフライン」のアーリーハーベストプロジェクトを進めると共に、共通の仕様や規格の策定等を通じて全国展開を図る。
(目標4)
デジタルスキル標準に基づき、デジタル人材プラットフォームの運営や情報処理技術者試験等を通じて、2023年度までに84万人のデジタル推進人材を
政府全体で育成した。引き続き、目標に向けた取組を推進するとともに、デジタル人材のスキル、スキルアップ状況、試験によるスキル評価に関する
24
データの蓄積・可視化を可能とする共通基盤の構築を通じた、デジタル人材育成のエコシステム実現を目指す。
主要な目標及びその他目標の足元の動向
目標1:国内で半導を生産する企業の売上高を2030年に15兆円超にする
目標2:蓄電池の国内生産能力を2030年までに年間150GWhとする
国内で半導体を生産する企業の売上高(2030年に15兆円超)
蓄電池セルの国内生産能力(2030年までに150GWh)
資料: 第7回蓄電池産業戦略検討官民協議会 資料3を一部修正
※R5補正・R6当初予算分については、投資計画の認定作業を進めているところ
資料:実績分について、世界全体の売上はOMDIA、日本国内売上は経済産業省「工業統計調査」の品目別
出荷額の値を集計。出荷額については、半導体関連(半導体素子、光電変換素子、集積回路)及び、 「他に
分類されない電子部品・デバイス・電子回路」のうち半導体関連品目を出荷額ベースで按分した値の合計。
目標4:デジタル推進人材を政府全体で2026年度末までに230万
人育成する
目標3:2027年度までに、5領域においてデジタル基盤に関する新規
サービスの提供を開始する
アーキテクチャ
設計開始
技術仕様等
を提供
各年度の人材育成目標と実績
(2026年度末までに政府全体で230万人育成)
サービス提供
を開始
自律移動ロボット
• 2023年度までの2年間で、政府全体で約84万人を育成した。
60
空間情報
サプライチェーン
40
契約・決済
20
スマートビル
※2024年度6月現在
資料:(独)情報処理推進機構 第5期中期目標
0
62
51
33
25
35
2022
年度
実績
2023
年度
実績
2022
2023
68
48
※2023年度実績に一部速報値を含む。
2024
資料:デジタル田園都市国家構想実現会議 資料1
2025
2026
25
主な関連施策
推進体制(主担当課室)
【半導体製造基盤の強化等】
情報産業課 デバイス・半導体戦略室
【蓄電池製造基盤の強化等】
電池産業課
【高度な情報処理基盤の構築】
情報産業課
情報処理基盤産業室
【高度情報通信インフラの拠点整備・競争力強化】
情報産業課
高度情報通信技術産業戦略室
【ウラノス・エコシステムの推進】
情報経済課
【デジタルライフライン全国総合整備計画の実施等】
情報経済課
アーキテクチャ戦略企画室
【デジタル取引環境整備】
情報経済課
デジタル取引環境整備室
【デジタル人材の育成】
情報技術利用促進課
【企業DXの推進】
情報技術利用促進課
【サイバーセキュリティの確保】
サイバーセキュリティ課
【DFFT等の推進】
国際室
【IPA】
総務課
IPA班
関連する予算、税制等の全体像
【令和5年度補正予算】約2兆2,031億円
【令和6年度当初予算】約2,649億円
【令和6年度税制改正】戦略分野国内生産促進税制(半導体)
26
政策テーマ:4.③新しい産業の創出や安全・安心な市場の環境整備を通じた社会課題解決
(政策評価軸:情報処理の促進並びにサービス・製造産業の発展(3/3))
商務・サービス審議官
南
亮
目標(ミッションステートメント)
国内外の需要を喚起し新たな投資を促す好循環を生み出すため、
①新規サービスの創出・拡大(ヘルスケア/医療・福祉/バイオ/エンターテイメント/教育/スポーツ分野でのデジタルの活
用やスタートアップ育成・海外展開等)
②ビジネスインフラの整備(安全・安心かつ利便性の高い決済、キャッシュレス、効率的な物流等)
③日本の特長を活かした商品・サービスの発展・輸出(エンターテイメント、コンテンツ、ファッション、アート、地域
産品の磨き上げや海外展開等)
④大阪・関西万博(「未来社会の実験場」とし、CN、デジタル、健康・医療等の分野で新しい技術・システムを実証し、
世界に発信)
に注力し、同時に環境問題や健康増進、少子高齢化、人手不足、持続可能な発展と言った社会課題の解決に貢献する。
主要な目標
目標1:国内の公的保険外のヘルスケア・介護市場、2050年までに77兆円
目標2:バイオものづくりについて、2030年までに官民合わせて年間の投資規模を3兆円
目標3:2025年にキャッシュレス比率40%
目標4:全トラック輸送の車両について2030年度までに積載率44%
目標5:クールジャパン関連産業全体の海外展開、2033年までに50兆円
目標6:希望出生率1.8への寄与 ※「地域の包摂的成長」で掲げる目標
目標7:2025年の大阪・関西万博の円滑な開催
目標に対する評価と今後の対応
①新規サービスの創出・拡大: (へルスケア)2023年7月に立上げたPHRの業界団体を中心に市場の拡大・ユースケース創出を推進。ビジネ
スケアラー対策として保険外介護の創出と利用促進。(医療)革新的医療機器の米国展開に向けた支援。(バイオ)「グリーンイノベー
ション基金(R3年度補正、1767億円)」や「バイオものづくり革命推進基金(R4年度補正、3000億円)」等を措置、引き続き研究開発・
実証を推進。(教育)多様なニーズに応える教育環境の実現を目指す。 (少子化)家事支援・ライフデザインサービスの普及促進。
②ビジネスインフラの整備: キャッシュレス推進に向けて競争環境の整備等を行う。クレジットカードの不正利用対策のため、「官民対策会
議」を通じて、本人認証の導入等を促進。物流危機への対応として、荷主に対して物流効率化の取組を義務づける法律が今通常国会にて成
立。今後、荷主業界への周知及び支援策を検討。
③日本の特長を活かした商品・サービスの発展・輸出: 海外現地拠点等を活用した戦略的海外展開の促進、国際水準の制作を実現する支援、
クリエイターの育成等を行い、アート・デザイン・コンテンツ・スポーツ等の力を活かした他産業の高付加価値化を図る。
④大阪・関西万博: 2025年の万博では「未来社会の実験場」とし、CN、デジタル、健康・医療などの分野で新たな技術・システムを実証し
世界に発信。具体的には、「基本方針」「アクションプラン」等を踏まえ、必要な対応を早急に実施。日本館、会場建設、海外パビリオン
などを着実に進める。
27
主要な目標及びその他目標の足元の動向
目標1:国内の公的保険外のヘルスケア・介護市場、2050年までに77兆円
2023年:39.3%
(兆円)
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
目標3:2025年までにキャッシュレス決済比率40%
介護
健康づくり
2020
2025
2030
2035
2040
2045
2050
資料:経済産業省「令和4年度ヘルスケアサービス社会実装事業(国内外で
の健康経営の普及促進に係る調査)」に基づき経済産業省が作成
目標4:全トラック輸送の車両について2030年度までに積載率44%
資料:各種公表データから経産省集計
目標5:クールジャパン関連産業全体の海外展開、2033年までに
50兆円(参考とした各分野の2022年/2023年の実績値)
●貨物自動車の積載率の推移
1 資料:自動車輸送統計年報(国土交通省総
合政策局情報政策本部)
2 積載率=輸送トンキロ/能力トンキロ
3 2020年度より、トンキロの調査方法及び集計
方法が変更されたことから、「輸送トンキロ」及び「能
力トンキロ」について、令和元年度以前の数値との
連続性を保つため、接続係数により遡及改定を行っ
ている。
資料:知財戦略本部新たな「クールジャパン戦略」p19
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/240604/siryou4.pdf
目標6 :希望出生率1.8への寄与 ※「地域の包摂的成長」で掲げる目標
28
資料:厚生労働省「人口動態調査」
主な関連施策
推進体制(主担当課室)
ヘルスケア・医療機器産業の育成
ヘルスケア産業課、医療・福祉機器産業室
バイオものづくりと創薬エコシステムの育成
生物化学産業課
物流対策と小売りのデジタル化を推進
消費流通政策課・物流企画室
キャッシュレス導入を通じた消費者の利便性向上と企業の業務効率化
の両立
民間データの政策立案への活用(消費インテリジェンス)の追求・推
進
キャッシュレス推進室
消費経済企画室
クレジットカードをはじめとする商取引の安全・安心な環境を整備
商取引監督課
商品先物市場の健全な発展を推進
商品先物市場整備室
少子化対策に資するサービス産業の育成
サービス政策課
教育産業の育成
サービス政策課(教育産業室)
スポーツ産業の育成
サービス政策課(スポーツ産業室)
日本文化の海外展開を通じた海外需要の獲得
文化創造産業課
大阪・関西万博の円滑な開催に向けた取組を加速
博覧会推進室
関連する予算、税制等の全体像
【令和5年度補正予算】
・約1,215億円
【令和6年度当初予算】
・約298億円
29
政策テーマ:5.産業保安・安全の確保
(政策評価軸:産業保安・安全の確保(1/1))
技術総括・保安審議官
湯本
啓市
目標(ミッションステートメント)
重大事故の発生や自然災害等による被害拡大を防止し、迅速に復旧・対応できる体制を構築することにより、重要な社会
インフラの維持・形成、安全な製品の流通確保、効率的かつ効果的な化学物質管理を通じて、我が国の健全な産業の発展
及び国民の安全安心な暮らしを実現する。
主要な目標
目標1:電力、都市ガス、LPガス、コンビナート、水素・CCS等の適切な産業保安体制を維持・構築するとともに、その高度化・スマート化
を実現。
目標2:第14次鉱業労働災害防止計画に基づき、令和5~9年度における毎年の死亡災害ゼロ、計画期間内の平均度数率0.70以下、計画期間
内の平均重傷災害の度数率0.50以下を目指す。
目標3:社会環境の変化に対応した制度の整備等を図り、重大製品事故の発生を未然に防止。
目標4:経済の発展と安全・安心を両立するための効率的かつ効果的な化学物質管理に係る施策を実施。
目標に対する評価と今後の対応
【重要な社会インフラの維持・確保】(目標1・2)
• レジリエンス社会の実現に向け、産業保安体制の維持・構築が急務であり、人材高齢化・プラント老朽化の中でスマート保安の推進をはじ
めとする自主保安の高度化が重要。このため、安全確保を前提に保安力に応じた手続・検査とするべく、2022年通常国会で高圧ガス保安
法、ガス事業法、電気事業法を改正し、「テクノロジーを活用しつつ、自立的に高度な保安を確保できる事業者」について、「認定高度保
安実施事業者制度」を創設し、2023年12月に施行。当該制度の適切に実施するとともに、スマート保安導入計画の策定・技術実証を支援。
鉱山災害防止の取組にもデジタル技術等を活用。
• さらに、2024年通常国会で水素法・CCS法を制定。今後、高圧ガス保安法の特例措置に関する政省令等の整備や技術基準省令の改正、二
酸化炭素の貯留事業及び導管輸送事業に係る技術基準の策定など、新たな産業基盤における産業保安の確保に向けた体制の整備を実施。
【安全な製品の流通確保】(目標3)
• 海外から直接製品を販売する事業者を製品の安全性の確保に法的責任を有する者として明確化するとともに、新たに子供用特定製品という
類型を設け、国が定める技術基準や使用年齢基準への適合を求めるべく、2024年通常国会において製品安全4法を改正。今後、政省令の
整備を行うとともに、説明会等を通じた事業者への周知や、在外機関等を通じた情報提供、更にメディアを活用した広報など、制度内容に
ついての周知活動を積極的に実施。
【効率的かつ効果的な化学物質管理】(目標4)
• 経済の発展と安全・安心の確保を両立するための効率的かつ効果的な化学物質管理に係る施策として、一般化学物質等のスクリーニング評
価・リスク評価、及び新規化学物質の事前審査制度における試験方法の効率化等に引き続き取り組む。
30
主要な目標及びその他目標の足元の動向
目標1:電力、都市ガス、LPガス、コンビナート、水素・CCS等の適切な産業 目標2:第14次鉱業労働災害防止計画に基づき、令和5~9年度における
保安体制を維持・構築するとともに、その高度化・スマート化を実現
毎年の死亡災害ゼロ、計画期間内の平均度数率0.70以下、計画期
間内の平均重傷災害の度数率0.50以下を目指す
高度保安
災害時連携計画策定
第14次鉱業労働災害防止計画
認定作業中
10者※
都市ガス
認定作業中
193者※※
LPガス
ゴールド保安認定事業者
338者***
ー
スーパー認定事業所
20事業所****
ー
電力
指標1:毎年の死亡災害は零(0)
コンビナート等
指標2:計画期間の5年間の平均度数率
0.70以下
死亡災害:2人
度数率 :1.27
重傷災害:0.91
指標3:計画期間の5年間の平均重傷災
害の度数率0.50以下
*電気事業法に基づく災害時連携計画。対象となる全ての一般送配電事業者が作成し、令和6年3月に経
済産業省に届出。
**ガス事業法に基づく災害時連携計画。対象となる全ての一般ガス導管事業者が作成し、令和4年9月に経
済産業省に届出。
***液石法に基づく第一号認定LPガス販売事業者。令和4年12月時点。令和3年12月から43者増加。
****高圧ガス保安法等に基づく特定認定事所数。令和6年6月1日時点。
目標3:社会・技術のトレンドに合わせて技術基準等を改訂し、重大製
品事故の発生を未然に防止
重大製品事故の受付件数
2023年の状況
(令和5~9年度の目標)
資料: 第十四次鉱業労働災害防止計画(令和5年経済産業省告示第34号)
【注】
・ 度数率:稼働延百万時間当たり罹災者数(人/百万時間)
・ 重傷災害:死亡災害を除く休業日数が2週間以上の災害
目標4:経済の発展と安全・安心を両立するための効率的かつ効果的な
化学物質管理に係る施策を実施
令和5年度に化審法のスクリーニング評価・リスク評価等を実施した化学物質数
資料:化審法の施行状況(令和4,5年度)
7,957物質
174物質
62物質
4物質
資料: 消費生活用製品安全法に基づく重大製品事故情報
※ 1物質について、2025年春以降に
第二種特定化学物質へ指定予定。
31
主な関連施策
推進体制(主担当課室)
【産業保安・製品安全・化学物質管理の制度整備・法執行】
• 法執行(許認可等審査、届出受理、立入検査、報告徴収、事故情報収
集、化学物質のリスク評価等)
• 最新動向を踏まえた規制対象・技術基準等の不断の見直し
• 新たな規制課題への対応
✓ 水素・CCS法の制定及び消費生活用製品安全法等の改正を踏まえ
た制度の整備等
✓ 保安ネットの整備、インターネット通販対策等、DX(デジタルト
ランスフォーメーション)への対応
等
産業保安企画室、高圧ガス保安室、ガス安全室、電力安全課、
鉱山・火薬類監理官付、製品安全課、化学物質管理課
【スマート保安の推進・安全文化の醸成】
• 予算措置を通じた事業者の取組の推進
• 高圧ガス保安法、ガス事業法、電気事業法における認定高度保安実施
事業者制度の整備・執行
• 優れた製品安全対策・適切な化学物質管理の普及に向けた情報発信
等
産業保安企画室、高圧ガス保安室、ガス安全室、電力安全課、
鉱山・火薬類監理官付、製品安全課、化学物質管理課
【保安・安全人材の確保等】
• 国家資格の運用(資格試験の実施、免状交付事務等)
• 専門技術に係る講習の実施
• 試験・講習のオンライン化
• NITE等の関係機関との連携
等
産業保安企画室、高圧ガス保安室、ガス安全室、電力安全課、
鉱山・火薬類監理官付、製品安全課、化学物質管理課
関連する予算、税制等の全体像
【令和5年度補正予算】11億円
【令和6年度当初予算】約63億円
32
政策テーマ:6.①資源・エネルギーの安定供給の実現
(政策評価軸:資源エネルギーの安定的かつ効率的な供給の確保並びに脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進(1/2))
資源エネルギー庁長官 村瀬
佳史
目標(ミッションステートメント)
2050年カーボンニュートラル、2030年度温室効果ガスの2013年度比46%削減という目標の実現に向け、安全性の確保を
大前提に、気候変動対応、安定供給の確保やエネルギーコストの低減(S+3E)に向けた取組を進める。
主要な目標
目標1:温室効果ガス削減目標のうちエネルギー起源CO2の削減割合を2030年度までに2013年度比45%程度(排出量換算で6.8億トン)
目標2:エネルギー自給率を2030年度までに30%程度まで上昇
目標3:貿易収支を改善し、国富流出を回避するため、化石燃料への過度な依存から脱却し、
一次エネルギー供給における化石燃料比率を2030年度までに68%程度(2022年度化石燃料比率83.4%)
目標4:電源構成について2030年度までに再エネ比率36~38%、原子力比率20~22%、火力比率41%、水素・アンモニア比率1%を実現
(出所:2030年度におけるエネルギー需給の見通し)
目標に対する評価と今後の対応
2022年2月のロシアのウクライナ侵略以降、G7各国と協調してロシアへのエネルギー依存度を低下させるとともに、安定供給に不可欠なサ
ハリン2などの権益維持に努めた。同時に、世界のエネルギー市場が高騰する中、緊急対応として、燃料や電気・ガス料金の価格高騰を抑制
する対策を講じるなど、国民生活を守るための対策を講じた。また、化石燃料への過度な依存から脱却し、危機にも強いエネルギー需給構造
へ転換するため、2023年2月には「GX実現に向けた基本方針」を閣議決定。「GX推進法」と「GX脱炭素電源法」を成立させるなど、「第6
次エネルギー基本計画」で定めるエネルギーミックスの実現に向け、徹底した省エネや、再エネや原子力などの脱炭素電源への転換を推進す
るための方針を明確にした。その他、G7開催国として、多様な道筋の下で、2050年ネットゼロを目指す方針を共有するとともに、AZEC構想
の下でアジアの現実的なエネルギートランジションを主導するなど、世界の脱炭素化への方針を示した。
足元(2022年度実績)では、エネルギー自給率は12.6%、化石燃料比率83.4%、エネルギー起源CO2排出量は9.6億トン、電源構成について、
再エネ比率は21.7%、原子力比率は5.5%、火力比率は72.8%、水素・アンモニアは0%。各項目については、2030年度エネルギーミックス実
現に向けてまだ道半ばであるが、引き続き実現に向けて全力で取り組んでいくことが重要。
今後は、全国規模での系統整備や洋上風力の着実な案件形成等による再エネの主力電源化、安全性の確保を大前提とした原子力の活用と再
稼働や次世代革新炉の開発・建設に取り組むとともに、水素等については価格差に着目した支援等を通じたサプライチェーンの創出・拡大、
CCSについては今回新たに成立したCCS事業法による事業環境整備をそれぞれ推進するなど、安定供給と経済成長と脱炭素の同時達成に向け
て一体的に政策を進めていく。このような取組を通じて、2030年度エネルギーミックスや2050年カーボンニュートラルを見据えた政策目標
の実現を目指す。
33
主要な目標及びその他目標の足元の動向
目標1:温室効果ガス削減目標のうちエネルギー起源CO2の削減割合を2030年度までに2013年度比45%程度(排出量換算で6.8億トン)
目標2:エネルギー自給率を2030年度までに30%程度まで上昇
目標3:貿易収支を改善し、国富流出を回避するため、化石燃料への過度な依存から脱却し、
一次エネルギー供給における化石燃料比率を2030年度までに68%程度(2022年度化石燃料比率83.4%)
目標4:電源構成について2030年度までに再エネ比率36~38%、原子力比率20~22%、火力比率41%、水素・アンモニア比率1%を実現
(出所:2030年度におけるエネルギー需給の見通し)
34
主要な目標及びその他目標の足元の動向
参考:エネルギー需給の実績と目標について
2013年度
2021年度
20.2%
6.5%
13.3%
(減少)
12.6%
30%
3.8億kl
3.6億kl
3.2億kl
(減少)
3.1億kl
2.8億kl
81.2%
91.2%
83.2%
(増加)
83.4%
68%
火力発電
65.4%
88.3%
72.8%
(減少)
72.8%
41% (3,840億kWh)
石炭
LNG
石油等
27.8%
29.0%
8.6%
32.9%
40.9%
14.4%
31.0%
34.4%
7.4%
30.8%
33.8%
8.2%
19% (1,780億kWh)
20% (1,870億kWh)
2% (190億kWh)
再生可能
エネルギー
9.5%
10.9%
20.3%
21.7%
36~38%
太陽光
0.3%
1.2%
8.3%
9.2%
14~16%
風力
水力
地熱
バイオマス
0.3%
7.3%
0.2%
1.3%
0.5%
7.3%
0.2%
1.6%
0.9%
7.6%
0.3%
3.2%
0.9%
7.6%
0.3%
3.7%
5% (510億kWh)
11% (980億kWh)
1% (110億kWh)
5% (470億kWh)
原子力
25.1%
0.9%
6.8%
(減少)
5.5%
20~22%
11.4億t
12.4億t
9.9億t
(減少)
9.6億t
6.8億t
エネルギー
自給率
最終エネルギー
消費量
1次エネルギー供給の
化石燃料割合
電
源
構
成
エネルギー起源
CO2排出量
2022年度
2030年度
2010年度
(増加)
出典:総合エネルギー統計(2022年度確報)、2030年度におけるエネルギー需給の見通しをもとに資源エネルギー庁作成
(政府目標)
(3,360~3,530億kWh)
(1,290~1,460億kWh)
(1,880~2,060億kWh)
35
主な関連施策
推進体制(主担当課室)
第6次エネルギー基本計画やGX基本方針に基づくS+3Eの実現に向けたエネルギー
政策の推進
長官官房総務課
アジア・ゼロエミッション共同体構想の実現をはじめとする国際展開戦略の推進
長官官房国際課
再生可能エネルギーの主力電源化に向けた政策の推進
省エネルギー・新エネルギー部新エネルギー課
省エネルギーの推進
省エネルギー・新エネルギー部省エネルギー課
水素・アンモニアの導入促進
省エネルギー・新エネルギー部水素・アンモニア課
系統用蓄電池・DRの導入促進
省エネルギー・新エネルギー部新エネルギーシステム課
エネルギー資源の安定供給の確保
資源・燃料部資源開発課
石油・石油ガスや、合成燃料・SAF等のカーボンニュートラル燃料を含む燃料の安
定供給の推進
資源・燃料部燃料供給基盤整備課
CCSやカーボンリサイクルの推進
資源・燃料部燃料環境適合利用推進課
安定供給とカーボンニュートラルの実現の両立に向けた電力・ガス市場の整備
電力・ガス事業部電力基盤整備課、電力・ガス事業部電力産業・市場室
電力・ガス事業部ガス市場整備室
再稼働への関係者の総力の結集
安全確保を大前提とした運転期間の延長など既設原発の最大限活用
電力・ガス事業部原子力政策課
核燃料サイクル政策の推進
電力・ガス事業部原子力立地・核燃料サイクル産業課
最終処分の着実な進展
電力・ガス事業部放射性廃棄物対策課
戦略企画室、需給政策室
燃料流通政策室
関連する予算、税制等の全体像
【令和5年度補正予算】約9,397億円
【令和6年度当初予算】約6,829億円 ※一般会計・特別会計の別なし。
【令和6年度税制改正】
・戦略分野国内生産促進税制(SAF)、海外投資等損失準備金の延長、再エネ発電設備の固定資産税に係る課税標準の特例措置の拡充・延長
※ このほかに電力・ガス取引監視等委員会が、電気事業法等の関係法令の規定により与えられた権限の範囲で、自由化された電力・ガス市場における適正競争を促
すため、エネルギー政策の枠組みの中で独立性と専門性を持って電力・ガス取引の監視や行為規制を実施している。
36
政策テーマ:6.②脱炭素成長型経済構造への円滑な移行(GX)の推進
(政策評価軸:資源エネルギーの安定的かつ効率的な供給の確保並びに脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進(2/2))
GXグループ長 龍崎
孝嗣
目標(ミッションステートメント)
2050 年カーボンニュートラルなどの国際公約達成と、我が国の産業競争力・経済成長の同時実現に向けて、GXを前倒し・加速化するため、
2032年度までの10年間で150 兆円超の官民GX投資を実現する。
主要な目標
目標1:2032年度までの10年間で150兆円超の官民GX投資を実現する。
目標2:2030 年度の温室効果ガス 46%削減に向けた取組や 、2050 年カーボンニュートラル実現に向けた取組を推進する。
目標に対する評価と今後の対応
目標(ミッションステートメント)に対する評価について、主要目標等や進捗等を踏まえ、簡潔に記載。
・目標達成に向けた具体的方策についてGX実行会議等で議論。また、2023年5月にGX推進法、GX脱炭素電源法が成立するとともに、GX推進
法に基づき、同年7月にGX推進戦略を閣議決定。目標達成に向けて、下記の各種施策を着実に実行中。
・世界初の国によるトランジション・ボンドであるGX経済移行債を発行。また、GX推進機構が2024年7月に業務開始。
・2023年末に分野別投資戦略を取りまとめ、GX経済移行債を活用した投資促進策を展開(EV、革新電炉を用いたグリーンスチール、持続可
能な航空燃料(SAF)等の戦略分野における生産販売量に応じた新たな税制措置(戦略分野国内生産促進税制)の創設を含む)。また、革
新的技術開発を推進するグリーンイノベーション基金により、ペロブスカイト太陽電池やアンモニア専焼等の分野で世界トップレベルの技
術開発が進展。
・排出削減に積極的な企業群からなる「GXリーグ」では、747者が参画し我が国の排出量の5割超をカバー。2026年度の排出量取引制度の
本格稼働に向け、一定規模以上の排出を行う企業の参加義務化や個社の削減目標の認証制度の創設等を視野に法定化を検討。また製品の排
出削減の指標であるGX価値について、見える化や評価基準の国際標準化など、GX価値を持つ製品の需要創出・拡大のための市場環境整備
に取り組む。
・成長志向型の資源自律経済戦略を踏まえ、産官学連携を強化するためサーキュラーパートナーズ(CPs)を立ち上げ。今後、CPsでビジョン・
ロードマップ策定、情報流通プラットフォーム構築、地域循環モデル構築等の議論を深めつつ、サーキュラーエコノミーへの移行を加速。
・昨年12月にアジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)首脳会談を開催。今年8月の第2回閣僚級会合やERIAにおけるアジア・ゼロエミッ
ションセンターの始動など、AZEC構想の実現に向けて引き続き取組を進める。また、本年4月の日米首脳会談において気候変動対策の加速
化等を盛り込んだ共同声明を発出するとともに、同月にGX推進戦略と米国インフレ削減法(IRA)に関する閣僚政策対話を開催。さらに、
昨年12月のCOP28では、各国の異なる状況、道筋、アプローチを認識した上で、削減に取り組むことの必要性について認識された。
・引き続き、成長志向型カーボンプライシング構想をさらに具体化し、20 兆円規模の大胆な先行投資支援を実行する。合わせて、それらが新
たな市場・需要の創出に効果的につながるよう、規制・制度的措置を一体的に講じていく。
・今後10年程度の見通しに加え、できる限り事業環境の予見性を高め、我が国の成長に不可欠な国内投資を後押しするため、産業行動、産業
37
立地、エネルギーを総合的に検討し、より長期的視点に立ったGX2040のビジョンを2024年度中をめどに策定。
主要な目標及びその他目標の足元の動向
目標①:今後10年間で150兆円超の官民GX投資を実現する。
目標②:2030 年度の温室効果ガス 46%削減に向けた取組や 、
2050 年カーボンニュートラル実現に向けた取組を推進する。
トランジション
・ファイナンス
累計1.6兆円
出典:GX実行会議(第11回) 資料2「2050年ネットゼロ実現に向けた国内・国際動向」を基に作成
出典:GX基本方針参考資料
補足①:トランジション・ファイナンスの推進
(トランジションボンド/ローンの調達額の推移)
(億円)
80,000
トランジション・ファイナンス
サステナビリティ・リンク・ローン
サステナビリティ・リンク・ボンド
サステナビリティ・ボンド
グリーンローン
70,000
補足② : GXリーグの段階的発展(排出量カバレッジの推移)
60%
トランジション
・ファイナンス
累計約1.6兆円
50%
40%
60,000
30%
50,000
40,000
20%
30,000
20,000
10%
10,000
0%
0
2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023
注:トランジション・ファイナンスの数値はヒアリング等により把握している金額非公表のローン調達額を含む。
2023
2024
2025
※ 2023年の値は、参画企業から提出を受けた21年度排出実績から推計
38
主要な目標及びその他目標の足元の動向
補足③:脱炭素に係る企業の取組の推進
(CN税制の事業適応計画認定の累計件数)
150 (認定企業数)
104
補足④:排出量削減に係る市場形成(Jクレジット累積認証量の推移)
118
100
34
50
0
2021
2022
2023
(年度)
※2023年度は現時点での数値
補足⑥:資源自律経済の確立
補足⑤:途上国等の排出削減への貢献と日本の排出削減への活用
(二国間クレジット制度(JCM)の累積排出削減・吸収見込み量の推移) (2030年までのサーキュラーエコノミー関連市場規模、CO2排出削減量、
12000
最終処分場の残余年数)
10000
8000
1億トン
(地球温暖化対策計画の目標)
経済的目標
<サーキュラーエコノミーの市場規模(日本政府試算)>
社会的目標
◆ GXへの貢献(CO2削減)
6000
2020年 50兆円
直近の日本の温室効果ガス全排出量11.49億トンCO2換算のうち、
廃棄物関係で4.13億トンCO2換算(36%)の削減貢献余地。
4000
2030年 80兆円
◆ 最終処分場逼迫の緩和への貢献
2000
2050年 120兆円
これまで主に廃棄物の燃焼(
)を通じて解消してきた最
終処分場の逼迫を、資源循環を通じてGXと両立しながら解消。
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
2023
2024
2025
2026
2027
2028
2029
2030
0
(残余年数) 1999年
2019年
一般廃棄物
8.5年 → 21.4年
産業廃棄物
3年 → 17.4年
(注)JCM資金支援事業の採択済み案件の、採択時の見込み値に基づく、2030年までの累積排出削減・吸収見込み量。
39
主要な目標及びその他目標の足元の動向
補足⑤:10年で20兆円規模の政府によるGX投資の推進(GX経済移行債による投資促進策【2023年12月取りまとめ】)
40
主な関連施策
推進体制(主担当課室)
【GX経済移行債の発行、トランジション・ファイナンスを通じた官民GX投資の推進】
GX金融推進室・GX推進機構
・2023年度から10年間で、20兆円規模のGX経済移行債の発行を通じた政府支援を実施。
設立準備室・脱炭素成長型経済
・トランジションボンド/ローンの調達額増や国際認証を通じたトランジション・ファイナンスの推進。
構造移行投資促進課
・GX推進機構による債務保証等の金融支援を通じたブレンデッド・ファイナンスを推進。
・GI基金を通じた、企業による革新的技術の研究開発から実証及び社会実装に向けた取組への支援を実施。
【脱炭素価値の需要開拓】
・成長志向型カーボンプライシング構想の具体化:より炭素排出の少ない形で生産された製品の付加価値
を向上すべく、化石燃料賦課金、排出権取引の有償オークションの導入に向けた具体的検討(法改正含
む)。
・カーボン・クレジット市場の活性化(Jクレジット累積認証量の拡大等)。
環境経済室・GX推進企画室
【脱炭素に向けた産業界の取組の推進】
・GXリーグの段階的発展(参加企業数の拡大及び参加企業によるコミットメントの強化)
・エネルギー利用に係る環境負荷を低減させる事業適応計画の認定及び税制等による関連投資支援
・カーボンフットプリントの算定・表示・公表の推進(CFPレポートの作成及び公共調達への反映に関す
る検討)
・GX価値の見える化や評価基準の国際標準化等に向けた検討。
環境経済室・GX推進企画室
【国際ルール形成等】
・二国間クレジット制度(JCM)等を通じた国際協力の拡大
・COP等の国際会議やAZEC等の国際枠組みを活用した、温暖化対策に係る日本の貢献(海外の産業脱炭素
化及びそれを通じた削減貢献、技術協力及び日本の技術発信、適応ビジネスの海外展開等)に係る案件
の組成及び発信
地球環境対策室
【成長志向型の資源自律経済の確立】
・「サーキュラーパートナーズ(CPs)」の立ち上げ・活動推進
・トレーサビリティ確保のためのデータ流通を促す情報流通プラットフォームの構築支援
・SIP事業「サーキュラーエコノミーシステムの構築」を実施
・地域特性を踏まえた地域循環モデルの構築支援
資源循環経済課
関連する予算、税制等の全体像
【令和5年度補正予算】8,547億円(国庫債務負担行為含め、9,662億円)
【令和6年度当初予算】6,429億円(国庫債務負担行為含め、2兆3,641億円)
【令和6年度税制改正】
戦略分野国内生産促進税制の創設
カーボンニュートラル投資促進税制の拡充・延長
※GX投資促進等を目的とした他局執行予算を含む
※GX投資促進等を目的とした他局執行予算を含む
41
政策テーマ:7.中小企業の発展
(政策評価軸:中小企業の発展
(1/1))
中小企業庁長官
山下 隆一
目標(ミッションステートメント)
日本経済がデフレ構造から新しい経済ステージに移行する正念場において、企業数全体の99.7%、従業者数の7割、付加
価値の過半を占める中小企業・小規模事業者の果たす役割は極めて大きい。このため、①物価高、人手不足等の厳しい経
営環境への対応を進めるとともに、②成長分野等への挑戦に向けた投資の促進、③創業・事業承継を通じた挑戦・自己変
革の推進、④地域課題解決に向けた取組・伴走支援等を進めることにより、中小企業・小規模事業者の挑戦・成長を後押
しする。
主要な目標
目標1:中小企業の従業員一人当たりの付加価値額を2020年から5年間(2025年まで)で5%向上させる
目標2:中小企業の全要素生産性(技術進歩、イノベーション等の合計を表す指標)を2020年から5年間(2025年まで)で5%向上させる
目標3:中堅企業へ成長する企業数を年400社以上とする。※「中堅企業」とは、中小企業を卒業した企業であり、常時使用する従業員の数が2,000人以下の会社等(中小企業者を除く)。
目標4:海外への直接輸出または直接投資を行う中小企業の比率を2020年から5年間(2025年まで)で10%向上させる
目標5:開業率が米国・英国レベル(10%台)になることを目指す[2020年:5.1%]
目標に対する評価と今後の対応
• 新型コロナの影響や原材料・エネルギー価格高騰による厳しい局面では、事業継続のための資金繰り支援等に取り組むとともに、物価上昇
に対応するための価格転嫁対策、生産性向上等に係る施策を講じてきた。
• その後、コロナ影響の収束とともに経済社会活動は正常化。一方、多くの中小企業・小規模事業者は、物価高、人手不足等の課題に直面。
このため急激な環境変化に対応するための資金繰り支援や価格転嫁対策を通じて経営を支えるとともに、人手不足に対応するための省力化
投資をはじめとする生産性向上を支援してきた。
• 今、日本経済が潮目の変化を迎える中で、中小企業・小規模事業者においても大胆な賃上げが求められており、このためには「稼ぐ力」を
高めることが重要であり、引き続き、
①物価高、人手不足等の厳しい経営環境への対応(資金供給円滑化、原材料費等の適正な価格転嫁、取引適正化、省力化・賃上げ対策等)
②成長分野等への挑戦に向けた投資の促進(売上高100億企業創出、DX、GX、輸出支援、研究開発支援等)
③創業・事業承継を通じた挑戦・自己変革の推進(事業再生、事業承継・引継ぎ支援、事業再構築支援等)
④地域課題解決に向けた取組・伴走支援(地域の社会課題解決等の小規模事業者の持続的発展、被災地域の施設復旧等の支援等)
等の施策を講じていく。
42
・また、特に構造転換を促進すべく、成長志向の中小企業の後押しを強化する。
主要な目標及びその他目標の足元の動向
目標1:中小企業の従業員一人当たりの付加価値額を2020年から5年間
目標2:中小企業の全要素生産性を2020年から5年間(2025年まで)
(2025年まで)で5%向上
で5%向上
従業員一人当たりの付加価値額
570
6.0
(従業員一人当たり付加価値額、万円/人)
+8.1%
+7.1%
550
4.0
目標
+5.0%
560
540
+4.4%
530
520
+2.8%
▲ 2.0
+1.4%
15
16
17
18
19
20
21
22
1.6%
目標
5.0%
1.2%
▲ 2.3%
▲ 2.6%
▲ 3.6%
▲ 4.1% 基準年
▲ 2.0%
▲ 5.2%
04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 年度
25 年度
資料:財務省「法人企業統計」を基に作成。%表記は2020年度を基準として水準を比較したもの。
資料:財務省「法人企業統計調査」を基に作成。
目標5:開業率が米国・英国レベル(10%台)になることを目指す
目標3:中堅企業へ成長する企業数を年400社以上とする
開業率
中小企業から中堅企業に成長する企業の推移
16.0
450 (成長企業数、社)
(開業率、%)
日本
目標
400 社
400
14.0
米国
英国
12.0
340
350
315
300
5.0%
0.7%
▲ 0.9%
▲ 6.0
500
14
1.4%
0.5% 0.9%
▲ 4.0
13
2.1%
0.1%
基準年
510
12
2.4%
2.7%
0.0
+4.8%
+2.6%
+1.4%
2.8%
2.0
+4.5%
+7.0%
全要素生産性
(全要素生産性、%)
330
310
10.0
318
315
356
292
278
目標
10.0%
265
8.0
6.0
4.0
250
2.0
200
08
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21 年
資料:中小企業庁「令和4年度中小企業を取り巻く外部環境にかかる現状と課題に関する調査研究」を
基に作成。
09
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22 年
資料:厚生労働省「雇用保険事業年報」、United States Census Bureau「The Business
Dynamics Statistics」、英国国家統計局「Business demography」を基に作成。
43
主な関連施策
推進体制(主担当課室)
①物価高、人手不足等の厳しい経営環境への対応
➢ 政策金融・信用補完制度を通じた中小企業資金供給の円滑化
➢ 原材料費等の適正な価格転嫁、取引適正化の促進
➢ 省力化・賃上げ対策 等
金融課、取引課、企画課、経営安定対策室等
②成長分野等への挑戦に向けた投資の促進
➢ 中小企業の中堅企業化
➢ 事業再構築・生産性向上
➢ DX・GX・海外展開
➢ 研究開発支援
等
企画課、経営支援課、小規模企業振興課等
③事業承継、再編を通じた変革の推進
➢ 事業再生、事業承継・引継ぎ支援
➢ 事業再構築支援
等
小規模企業振興課、財務課、金融課等
④伴走支援・経営支援の推進等
➢ 経営支援体制の強化
➢ 人材確保支援 等
経営支援課、小規模企業振興課等
⑤社会課題解決をはじめとした地域における取組への支援等
➢ 地域の社会課題解決企業支援のための実証
➢ 小規模事業者の持続的発展支援 等
小規模企業振興課、商業課等
関連する予算、税制等の全体像
【令和5年度補正予算】
5,420億円
【令和6年度当初予算】
1,082億円
【令和6年度税制改正】
・賃上げ促進税制の拡充・延長、中小企業事業再編投資損失準備金の拡充・延長、法人版(特例措置)及び個人版事業承継税制の特例承継計
画の提出期限延長、交際費課税の特例の拡充・延長、中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例措置の延長
44
資料11
参考資料2-③
経済産業政策新機軸部会
第3次中間整理 参考資料集
2024年6月
経済産業政策局
【目次】
1.2040年頃に向けたシナリオ
・マクロ環境の変化
・潮目の変化
・前提とする世界の時代認識
・日本の人口動態の推移
・これまでの30年の日本経済
・経済産業政策の新機軸
・主要ミッション(GX、DX、グローバル・経済安保、健康、
地域の包摂的成長)
・産業全体の変化
・2040年頃に向けて企業・国民・政府にマクロレベルで
求められるチャレンジ
・チャレンジの結果:得られる国民の豊かさ
・チャレンジの結果:生じているマクロ経済構造
2.一人一人が豊かな日本に向けた施策の進捗
マクロ環境の変化
世界の不確実性指数の高まり・国際経済秩序の変動
⚫ 戦後進んできたグローバル化は岐路。背景には国内・国家間の格差拡大、デジタル革新による富の
偏在、自国中心主義による分断、大国による一方的措置の多用等。
⚫ このように秩序が揺らぐ状況でロシアがウクライナを侵略。西側先進国と権威主義国家との間の分
断が一層深まる中で、国際経済秩序は歴史的岐路に立たされている。
世界における政策不確実性指数
500
450
日本
コロナ
世界
400
米中摩擦
350
300
(東日本大震災)
(銀行・証券破綻)
250
100
米国の財政の崖
米大統領選
ブレクジット
米国同時
イラク戦争
多発テロ
SARS
200
150
金融危機
ロシア
ウクライナ
アジア
通貨危機
50
1987
1988
1989
1990
1991
1992
1993
1994
1995
1996
1997
1998
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
2023
2024
0
(注)政策不確実性指数は、G7や中国等の21か国の新聞中の経済政策に関する記事で、不確実性について議論されている記事の占める割合を月ごとに算出し、GDPを基に
加重平均している。世界のデータは、Global Economic Policy Uncertainty Indexを基に、日本はJapan Monthly Indexを基に作成。
グラフ中の「アジア通貨危機」等の出来事はIMFの記事を参照し、一部日本の出来事については加筆。
(出所)https://www.policyuncertainty.com/ (2024年4月データ取得)
https://www.imf.org/ja/News/Articles/2021/01/19/blog-what-the-continued-global-uncertainty-means-for-you
(年)
3
マクロ環境の変化
地政学的リスクの拡大・世界各国での産業政策等の活発化の継続
⚫ 地政学的リスクの拡大の継続と並行して、各国では引き続き産業政策等が活発化。
⚫ 米国は研究開発支援において、国内生産を推奨する大統領令を発出。ドイツはグリーン投資や
研究開発投資に対する税制支援を強化。フランスは生産から輸送までに生じるCO2の排出量に
応じたEV購入補助金を導入し、結果として国産EVを優遇。
⚫ 中国では、産業競争力強化・イノベーションの推進、外資誘致、輸出管理等で新たな動きがある。
各国の産業政策等の動き(赤字:第2次中間整理後の動き)
【課題】
• 格差拡大・中間層の疲弊
• 中国への対抗
• インフレ
【対応】
• 「労働者中心の通商政策」
• 経済安全保障等を大義名分とする産業政策
【課題】
• 気候変動緩和の主導
• 製造業中国依存、デジタル米中依存
• 域内の良質雇用確保
【対応】 • インフレ
(注)1ドル=149円、1ユーロ=162円、1元=
20円で換算(2024年3月末の為替レート)
【課題】
• キャッチアップ・輸出主導型
高度成長経済の終焉
• 米欧等西側陣営への対抗
【対応】
• EU復興パッケージ(次世代EUを含む)
• 中国製造2025
(グリーンやデジタルへの移行等に約1.8兆ユーロ(292兆円) (中核基礎部品・基幹基礎材料の2025年における国内自給
<2022年8月>
率70%を目標に)
• 戦略的自律・サプライチェーン欧州回帰
(CHIPS法:527億ドル(約7.9兆円)の資金提供。
(電池や半導体等の重要物資の特定国への依存低減のため、サ• R&D投資の伸び率を年平均7%以上。
半導体関連投資への恩典需給に他国立地制限)
プライチェーン強靭化の法案を整備)
• 外国企業の投資環境の改善・誘致促進<2023年8月、
(インフレ削減法:4,330億ドル(約64.5兆円)。
2024年3月>
•
グリーン・ディール産業計画
<2023年2月>
EV税額控除に北米組立要件、水素製造装置税額控除
• 「バイデノミクス」スピーチ<2023年6月>
• 「国内発明・国内製造政策」<2023年7月>
(研究開発支援が国内生産に繋がったかトラッキング。研 • 独:成長機会法<2023年7月>
(税制の見直しにより、グリーン投資や研究開発投資を支援)
究開発支援で国内生産を推奨する大統領令発出)
• 対中投資規制 <2023年8月>
• 独:産業政策の方針発表<2023年10月>
(VC含む米投資家のAIや半導体分野の対中投資規制)
• 重要産業に関する半導体サプライチェーン調査
<2023年12月発表>
(商務省が米国の重要産業における中国産のレガシー半
導体の利用や調達に関する調査を実施)
• 対中関税の引上げ<2024年5月発表>
(中国から輸入するEVへの関税の100%への引上げ、太陽電
池・半導体への関税の50%への引上げ等の実施を発表)
(外国企業の投資環境の改善・誘致促進を目指し、6分野・
24の政策を推進する旨を制定、対中投資奨励産業目録の
拡充、製造業参入規制の全面撤廃、中国国内での再投資
の奨励等)
(クリーン産業セクターのスケールアップ支援のための環境整備(例:国
家補助ルール緩和、水素インフラ整備に69億ユーロ(1.1兆円)
等)
にCO2排出基準・実勢賃金要件等)
• 輸出管理の対象品目拡大<2023年7・10月等>
• 新たな質の生産力の発展を加速<2024年3月>
(今後4年間で500億ユーロ(8.1兆円)規模の税制優遇措置
を計画)
• 仏:EV補助金制度の変更<2023年10月>
(科学技術イノベーションの推進:AI、量子、集積回路、生
命・健康、宇宙、低空経済等※鄭柵潔国家発展改革委主任の4月の記者
会見での発言)
(EV購入補助金の支給条件に、生産から輸送の過程で排出され • 超長期特別国債の発行<2024年3月>
2024年1兆元(約20兆円)を発行
るCO2排出量の合計を追加等国産EVを制度上優遇)
• 風力発電タービンを供給する中国企業の調査<2024年4月発• 製造業の競争力強化<2024年3月>
表>
(欧州委員会がフランス等での風力発電事業の開発条件を調査)
(規格や品質保証を強化し、中国製造ブランドを打ち立てる)
4
マクロ環境の変化
海外諸国の戦略産業投資(例:米国の蓄電池、EV、半導体)
⚫ GXやDXなどの中長期的成長が見込まれる戦略分野について、政府が大規模・長期・包括的な
支援を行うことにより、自国内への民間企業の立地・投資を誘致する動きも強まっている。
バイデン大統領のFacebook投稿
グランホルムエネルギー長官のTwitter投稿
2021年以降の蓄電池・EV・半導体・
バイオ製造等の主な投資案件
バイデン政権以降の蓄電池サプライチェーン投資案件
5
マクロ環境の変化
人手不足は構造的なもの(完全雇用社会へ)
⚫ 足下の男性・女性・高齢者別の労働参加率は、いずれも世界最高水準になっており、労働参加
が天井に近くなっている可能性がある。
⚫ 年収の壁の解消による一人当たり労働時間の拡大が期待されるものの、パートタイム労働者の多
くは時間制約がある人が多いことと、人口減少が継続することを踏まえた経済・産業の運営が必要。
(%)
90
男性
(15~64歳)
男性(15~64歳)、女性(15~64歳)、高齢者(65歳以上)の労働参加率
83.0
85.6 88.3
80
75.6
86.7
84.8
79.0
79.6
78.9
82.4
75.1
82.4
79.1
83.4
81.9
76.6
74.7
70
60
80
日米英仏独
60
70.7 69.0
67.8 67.3
70
女性
(15~64歳)
85.2 83.9 84.1
58.0
57.1
55.5
68.4 69.7
62.4 63.3
59.6
63.2
70.8
74.8
74.3
69.0
65.4
70.7
75.4
50
40
30
30
高齢者
(65歳以上)
20
10
24.3
25.6
22.6
19.9
19.2
17.4
12.9
11.8
5.6
2.4 3.0
5.3
11.1
8.3
1.3 2.7
1.6
4.0
8.5
4.0
0
(出所)OECD.stat
1990
2000
2010
2022
(年)
6
マクロ環境の変化
世界全体でのインフレの継続①
⚫ 世界ではエネルギー・食糧価格や賃金の上昇を背景に、一時期の急上昇よりは穏やかになってい
るものの、インフレ進行が継続。消費者物価指数増減率でみると、足下で日本も他国と同等水
準。
⚫ こうしたインフレに対処すべく、各国中央銀行は政策金利を引き上げ。2024年3月、日本もマイ
ナス金利を解除した。
(%)
12
消費者物価指数増減率(前年同月比)
(%)
政策金利と国債利回りの推移
6
米国(政策金利)
英国(政策金利)
5
10
ユーロ圏(政策金利)
4
8
3
6
2
4
日本
米国 1
英国
日本 0
フランス
ドイツ -1
2024年3月
2024年1月
2023年11月
2023年9月
2023年7月
2023年5月
2023年3月
2023年1月
2022年11月
2024
2022年9月
2023
2022年7月
2022
2022年5月
2021
2022年3月
2020
(無担保コールレート)
2022年1月
2019
日本
2021年11月
8 1012 2 4 6 8 1012 2 4 6 8 1012 2 4 6 8 1012 2 4 6 8 1012 2
(付利金利)
2021年9月
0
日本
2021年7月
2
(10年債利回り)
-2
(注)左図:2024年3月までの主要国の消費者物価指数の変化率(英国のみ2024年2月まで)。
右図:2024年3月までの日本の政策金利は、当座預金残高から、マイナス金利が付利されない「基礎残高」及び「マクロ加算残高」を差し引いた「政策金利残高」に付利される金
利を指す。2024年3月の金融政策決定会合により、金融政策の枠組みを見直し、短期金利の操作を主たる政策手段とし、当座預金に適用する金利を0.1%とすることで無
担保コールレート(オーバーナイト物)を0~0.1%程度で推移するように促すこととした。国債金利は月中の平均値をプロットしたもの。
7
(出所) 左図:総務省「消費者物価指数」を基に作成。右図:外務省「主要経済指標」、 Bloombergを基に作成。
マクロ環境の変化
世界全体でのインフレの継続②欧米と日本の構造の違い
⚫ 欧米では原材料や資源の高騰による輸入インフレと同時に、賃上げ分を含めて最終消費者にも
価格転嫁しているため、足下で企業物価と消費者物価が同様の推移をしている。
⚫ 他方、日本では、輸入財の高騰で企業物価は上がっているものの、企業が対・消費者を中心に
価格転嫁を十分にできておらず、企業物価と消費者物価に乖離が発生。
日米英の消費者物価指数と企業物価指数の推移
欧州のインフレ要因の推移
(2011年1月=100)
150
消費者物価(日本)
企業物価(日本)
消費者物価(米国)
企業物価(米国)
消費者物価(英国)
企業物価(英国)
140
利益
人件費
税
輸入財
130
120
110
100
(注)右図:各指数は、2011年1月の値を100として算出しており、2024年3月まで掲載。
(出所)左図:IMF(2023)”Euro Area Inflation after the Pandemic and Energy Shock: Import Prices, Profits and Wages“
右図:総務省統計局、日本銀行、FRED、英国統計局を基に作成。
(年)
2024
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
2011
90
8
マクロ環境の変化
安い国日本の継続①実質実効為替レートで50年ぶりの水準
⚫ 円の実効為替レート(対複数通貨での強弱を示すレート)をみると、近年円安が進行。
⚫ また、近年名目値と実質値の乖離が拡大。足下では、名目値では1ドル360円という円安水準
にあった1971年と比較すれば円高だが、各国の消費者物価の変化も勘案した実質値では1971
年と同等、すなわち50年ぶりの円安水準。
⚫ これは、①日本ではコストカット競争等に伴い長期的・構造的に物価上昇率が低かったこと、②
近年の欧米の物価急騰と金融引き締めに伴い、相対的にインフレ率が低く緩和的な金融政策
を続ける日本と金利差が大きく拡大したこと、という2つの現象が相まって生じている。
名目・実質実効為替レートの推移(1971年12月=100)
円高 500
450
名目実効為替レート
400
350
300
250
200
150
100
50
(年)
2024
2022
2021
2019
2017
2016
2014
2013
2011
2009
2008
2006
2005
2003
2002
2000
1998
1997
1995
1992
1990
1989
1987
1986
1984
1983
1981
1979
1978
1976
1975
1973
1971
1970
1968
1967
1965
1964
円安
1994
実質実効為替レート
0
(注)実効為替レートは、米ドルや人民元等の複数通貨間での強弱を表す指標。米国や中国等の複数国との貿易比率等を用いて算出。名目実効為替レートは、27ヶ国との名
目為替レートの変動を、各国との貿易額により加重平均し算出。実質実効為替レートは、各国との相対的な消費者物価水準により名目実行為替レートを実質化し算出。
1971年12月の水準を100として指数化(2024年3月まで掲載)。
(出所)BIS ”Effective Exchange Rates” (Nominal, Real)を基に作成。
9
マクロ環境の変化
安い国日本の継続②購買力平価とドル円相場の乖離
⚫ ドル円の購買力平価及び為替レートの実勢相場を比較すると、長らく実勢相場が購買力平価と
同等または円高で推移。しかし、足下の実勢相場は、全ての購買力平価よりも円安で推移。
⚫ 実勢相場が企業物価ベースの購買力平価よりも円安になることは、企業が製品を割安に輸出でき
ることを示す。2010年代以降、企業にとって割安な環境が継続していたが、輸出数量は増加し
ておらず、円高には戻っていない。
⚫ 実勢相場が消費者物価ベースの購買力平価よりも円安になることは、国内の消費者物価が海
外と比べて割安であることを示す。2021年以降にこの状況が生じており、日本の消費者物価の
割安感が、コロナからの再開も相まって、インバウンドの消費額増大・円ベースでの単価上昇にも
寄与している可能性。
円安
(円)
350
購買力平価と為替レートの推移
300
250
200
150
ドル円相場(実勢相場)
100
購買力平価(消費者物価ベース)
購買力平価(企業物価ベース)
購買力平価(輸出物価ベース)
50
0
1973
1974
1975
1976
1977
1978
1979
1980
1981
1982
1983
1984
1985
1986
1987
1988
1989
1990
1991
1992
1993
1994
1995
1996
1997
1998
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
2023
2024
円高
(年)
(注)購買力平価とは、一物一価の法則が成立すると仮定した場合に収斂する為替レート。ある国の物価の低下は当該国の通貨価値の上昇を表す。
消費者物価購買力平価、企業物価購買力平価は1973年基準。輸出物価購買力平価については、米国の現在の輸出物価指数が1973年まで連続して遡及できないよ
うになっているため、1990年を基準年として算出。すべての値は2024年3月まで反映。
(出所)公益財団法人国際通貨研究所、総務省、日本銀行、FREDを基に作成
10
潮目の変化
潮目の変化①-1国内投資:設備投資は今年度も増加傾向
⚫ 2023年度の設備投資計画(全規模全産業)は、過去最高水準の伸びを記録した2022
年度に次ぐ水準の伸びで、増加する見込み。
⚫ 他方、経団連が目標とする設備投資額115兆円(2027年度)を達成するには、この拡大の継
続が不可欠。昨年12月、政府として「国内投資促進パッケージ」を取りまとめた。総理から、「国
内投資拡大のための官民連携フォーラム」において、官民連携でこの目標を達成すると表明。
企業の設備投資計画額の推移(前年度比)
(兆円)
前年度比(%)
20
民間企業設備投資額の推移と経団連目標
2023年度
+10.2%
2024年度
+4.5%
120
115兆円(2027年度経団連目標)
110
※1991年度:102.7 兆円
100
15
2022年度
+7.4%
10
コロナ前平均
+3.8%
5
90
80
70
2021年度
+1.2%
0
60
※2023年度:100.5 兆円(1次速報値)
※2024年度:104.8 兆円
-5
2020年度
▲8.5%
-10
50
(政府経済見通しの「見通し」)
40
3月調査
6月調査
9月調査
12月調査
実績
1980
1982
1984
1986
1988
1990
1992
1994
1996
1998
2000
2002
2004
2006
2008
2010
2012
2014
2016
2018
2020
2022
2024
2026
2028
2030
(年度)
実績見込
(注)左図:「コロナ前平均」 は、2017年度~2019年度の平均値。ソフトウェア投資額・研究開発投資額を含み、土地投資額を含まない。
右図: 1980年~1993年までは2015年基準支出側GDP系列簡易遡及値を利用。
(出所)左図:日本銀行「全国企業短期経済観測調査」
右図:内閣府「国民経済計算」「政府経済見通し」、令和5年4月6日「国内投資拡大のための官民連携フォーラム」経団連十倉会長提出資料を基に作成。
11
潮目の変化
潮目の変化①-2国内投資:生産拠点の検討状況(向こう10年)
⚫ 精密機械・化学・一般機械・繊維などは、2019年時点から生産拠点を拡大する傾向にあり、特に
国内生産拠点を強化させる意向が高くなっている。
国内・海外生産拠点を強化させる意向の企業割合の増減
(2019年→2023年の変化)
50
海
外
国内:減少
拠
海外:増加
点 30
を
非鉄金属
卸売・小売
「
輸送用機械
強
化 10
リ-ス 食品
」
不動産
す
る
と -10
電気機械
その他製造業
答
通信・情報
え
窯業・土石
た
建設
企 -30
紙・パルプ
運輸
業
割
国内:減少
サ-ビス
合
の -50
海外:減少
増
減
電力・ガス
( -70
%
-30
-20
-10
0
10
20
)
国内拠点を「強化」すると答えた企業割合の増減(%)
【精密機械】
半導体製造装置向けが
牽引、医療機器や
計測機器への投資も伸びる。
【化学】
医薬品、半導体向け、
EV向け電池材料など
への投資が伸びる。
【一般機械】
ロボットや航空宇宙関連、
半導体製造装置、
ボイラー・原動機など
幅広く投資が伸びる。
(出所)日本政策投資銀行 設備投資計画調査結果(2019年度、2023年度)基に作成
国内:増加
海外:増加
精密機械
一般機械
繊維
鉄鋼
化学
国内:増加
海外:減少
30
【繊維】
既存の繊維技術の転用
による電池向けの膜や
医療向けの素材への
投資が伸びる。
40
50
【鉄鋼】
EV向けの
電磁鋼板が伸びる。
12
潮目の変化
潮目の変化②賃上げ:30年ぶりの水準の継続
⚫ 2023年の春季労使交渉の賃上げ率(最終集計結果)は3.58%と、1993年以来30年ぶり
の高い伸び。
⚫ 2024年の春期労使交渉の賃上げ率は、2024年6月公表(第6回)の集計で、5.08%
(中小企業は4.45%)。
春季労使交渉回答集計結果(連合集計)の推移
(%)
6.0
5.5
5.0
5.66
5.70
5.08
5.10
4.97
4.45
4.5
3.90
4.0
3.99
3.58
3.5
3.23
3.0
全規模
2.5
2.0
1.5
※1:調査対象は、連合加盟企業の組合。中小企業は、組合員数300人未満の中小組合。
※2:賞与等を含まない月例賃金ベース。平均賃金方式(集計組合員数による加重平均)の集計。
※3:1990年~2023年については最終回答集計結果。2024年については第6回回答集計結果であり、今後数字が変動する可能性がある。
(出所)日本労働組合総連合会「春季生活闘争回答集計結果について」
2024年
2023年
2022年
2021年
2020年
2019年
2018年
2017年
2015年
2014年
2013年
2012年
2011年
2010年
2009年
2008年
2007年
2006年
2005年
2004年
2003年
2002年
2001年
2000年
1999年
1998年
1997年
1996年
1995年
1994年
1993年
1992年
1991年
1990年
2016年
中小企業
1.0
13
前提とする世界の
時代認識
日本の人口の絶対的な規模の大きさ、貿易圏人口は増加傾向
⚫ 絶対的な人口規模は、人口減少下でも21世紀を通じてドイツ・フランス等の欧州主要国より大
きくあり続ける。
⚫ 貿易圏人口は、欧州や中国では既に減少し始めている一方、CPTPP加盟国は2050年頃ま
で、インド・ASEANは2060年頃まで増加する見込み。
各国別人口の将来推移
(億人)
1.4
貿易圏別人口の将来推移
(億人)
18
推計値
推計値
16
1.2
14
1
12
0.8
10
0.6
8
6
0.4
4
0.2
2
イギリス
フランス
ドイツ
日本
韓国
1950年
1956年
1962年
1968年
1974年
1980年
1986年
1992年
1998年
2004年
2010年
2016年
2022年
2028年
2034年
2040年
2046年
2052年
2058年
2064年
2070年
2076年
2082年
2088年
2094年
2100年
0
1950年
1956年
1962年
1968年
1974年
1980年
1986年
1992年
1998年
2004年
2010年
2016年
2022年
2028年
2034年
2040年
2046年
2052年
2058年
2064年
2070年
2076年
2082年
2088年
2094年
2100年
0
アメリカ
欧州
中国
ASEAN
(注)2022年以降は推計値(いずれも出生・死亡中位の推計)。
ASEANはインドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、ラオスの合計。
CPTPP加盟国はオーストラリア、ブルネイ、カナダ、チリ、日本、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、ベトナムの合計。
(出所) United Nations (2022). World Population Prospects 2022 (2024年4月データ取得)
インド
CPTPP加盟国
14
前提とする世界の
人口減少と経済の関係(デフレ要因でなく、インフレ要因との見方も出現)
時代認識
⚫ 「長期停滞論」をはじめとして、人口減少はデフレ要因との見方が広がっており、足下のインフレは一過性にすぎ
ず、デフレに戻るので、人口増加にならない限り、日本経済は成長しないという見方が定着しつつある。
⚫ 他方、人口減少は、少子化・高齢化を両方あわせるとインフレ傾向であり、中国の人口減少開始によって
2000年代から続いたディスインフレ傾向が終わり、日本を含めた世界はインフレ構造になるとの見方も出現。
人口減少と経済の関係に関する有識者の見解
⚫ 「長期停滞論」(アルビン・ハンセン1938、ローレンス・サマーズ2013)・・・デフレ・ディスインフレ要因
– 1930年代の世界大恐慌は、基本的な原因を人口成長率の低下による投資需要の減少によるもの。
– 2008年の金融危機後の先進国の長期停滞は、1938年の世界大恐慌と同様、人口成長率の低下等
によるもの。
(※人口減少ではなく、人口「成長率の低下」を指摘)
⚫ 「人口大逆転」(チャールズ・グッドハート2020)・・・インフレ要因
– 少子化は足下からの消費減少と、20年後の労働供給の減少になる。高齢化は供給に参加しないが消費
はする主体の増加によって需要過剰になる。少子化・高齢化を両方あわせた人口減少は、供給不足によ
るインフレ傾向となる。
– 中国の労働人口が減り、これから30年、世界はインフレ時代に突入する。
(※中国の生産年齢人口は2013年をピークに減少、中国の総人口は2022年をピークに減少)
– 高齢化が進み、2000年代からは人口減少も始まった日本がデフレだったのは、海外投資により中国の安
価な労働力を活用するとともに、中韓との価格競争を背景に日本型雇用慣行の下、非正規雇用の拡大
等により賃金を抑制したことによるものであって、人口減少によるものではない。
15
日本の人口動態
我が国の超長期のGDPと人口の推移には、大きな乖離
⚫ 我が国の実質GDPと総人口の推移を超長期でみると、GDP成長と人口増減には大きな乖離が
ある。
(1885年=100として指数化)
8,000
我が国の超長期の実質GDPと総人口の推移
7,000
6,000
5,000
実質GDP
4,000
3,000
2,000
総人口
1,000
1885年
1888年
1891年
1894年
1897年
1900年
1903年
1906年
1909年
1912年
1915年
1918年
1921年
1924年
1927年
1930年
1933年
1936年
1939年
1942年
1945年
1948年
1951年
1954年
1957年
1960年
1963年
1966年
1969年
1972年
1975年
1978年
1981年
1984年
1987年
1990年
1993年
1996年
1999年
2002年
2005年
2008年
2011年
2014年
2017年
0
(出所)Maddison Project Database, version 2020. Bolt, Jutta and Jan Luiten van Zanden (2020), “Maddison style estimates of the evolution of
the world economy. A new 2020 update ”.
16
日本の人口動態
我が国の将来人口:当面、人口減少は続かざるをえない
⚫ 将来推計人口の長期的な出生率は出生高位の場合でも1.64と仮定されており、機械的に算出した足下の
希望出生率(1.6※)とほぼ同じ水準。我が国の総人口は、出生高位であっても減少していく見通し。
※「経済産業政策新機軸部会 第2次中間整理 参考資料集」より。
⚫ 外国人人口は、2020年:275万人(うち大半が労働者※)から2040年:586万人まで増加見込み。
※「『外国人雇用状況』の届出状況」(厚生労働省)によれば、2023年10月末時点の外国人労働者数は、約205万人。
総人口のうち外国人が占める割合は、2020年:2%から、2040年:5%まで上昇する見込み。
我が国の総人口の推移
(万人)
700
(万人)
600
12,500
12,000
11,500
※2022年の出生率1.26
外国人人口比率
6%
(右軸)
5%
5%
500
高位推計
(長期の出生率1.64) 400
低位推計
(長期の出生率1.13)
4%
11,529 300
200
11,284
11,000
10,500
推計値
中位推計
11,068
(長期の出生率1.36)
2000年
2002年
2004年
2006年
2008年
2010年
2012年
2014年
2016年
2018年
2020年
2022年
2024年
2026年
2028年
2030年
2032年
2034年
2036年
2038年
2040年
10,000
100
0
586
2%
1%
131
275
外国人人口(左軸)
3%
2%
1%
0%
2000年
2002年
2004年
2006年
2008年
2010年
2012年
2014年
2016年
2018年
2020年
2022年
2024年
2026年
2028年
2030年
2032年
2034年
2036年
2038年
2040年
13,000
推計値
総人口のうち外国人人口が占める割合
【外国人人口のうち、高度専門職人材の数(単位:人)】
2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年
1,508 3,739 7,668 11,061 14,924 16,554 15,735 18,315 20,877
※2023年のみ6月末の値。それ以外は各年12月末の値。
(注)左図:いずれも死亡は中位、右図:出生中位・死亡中位の推計結果。
(出所)総務省「人口推計」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(令和5年推計)」、厚生労働省「人口動態統計」、法務省「在留外国人統計」
17
健康寿命で見ると、生産年齢人口割合は2040年まで一定
日本の人口動態
⚫ 生産年齢人口で見ると、総人口に占める割合は2030年まで一定。
その上でさらに、健康生産年齢人口で見れば、総人口に占める割合が2040年まで一定となる。
生産年齢人口(15歳以上、65歳未満)が
総人口に占める割合
健康生産年齢人口(20歳以上、健康寿命まで)が
総人口に占める割合
80%
80%
75%
75%
70%
70%
65%
65%
60%
60%
55%
2030
2015
比較的フラットな期間
アメリカ
中国
ドイツ
イギリス
フランス
日本
韓国
アメリカ
中国
ドイツ
イギリス
フランス
日本
2050
2047
2044
2041
2038
2035
2032
2029
2026
2023
2020
2017
2014
2011
2008
2005
2002
(年)
1999
2050
2047
2044
2041
2038
2035
2032
2029
2026
2023
2020
2017
2014
2011
2008
2005
2002
1999
40%
1996
40%
1993
45%
1990
45%
1996
50%
1993
50%
1990
55%
比較的フラットな期間
2025
2040
(年)
韓国
(注)20歳以上健康寿命以下の人口を健康生産年齢人口としている。健康寿命は、病気や怪我になる期間を除き、健康状態で生きられると予想される平均年数。
日本:74歳、韓国:73歳、フランス:72歳、ドイツ:71歳、英国70歳、中国:69歳、米国:66歳となっている(2019年)。
(出所)WHO (2023). World health statistics 2023, United Nations (2022). World Population Prospects 2022 (いずれも、2024年4月データ取得)
18
これまでの30年 マクロ経済と企業経営(デフレ経済に関するグリーンスパンの見解)
⚫ アラン・グリーンスパンが中央銀行の議長を務めていた2000年頃の米国は、デフレの崖っぷちであると言われて
いたが、積極的に金融緩和を行い、最終的に米国はデフレに陥らずにすんだ。その際に、グリーンスパンがなぜ
金融緩和が必要かを語った内容。
⚫ デフレと言うと、物価が下がる、または動かないという、単なる価格の変調と捉えられる傾向にある。しかし、グリー
ンスパンは、デフレの本質はそこではなく、価格が動かないことが原因になって企業の活力が削がれるという経
済の変調が起きる、そこに本質があると見抜いていた。
デフレ経済に関するグリーンスパンの見解
日本のように価格と賃金が毎年据え置かれるような状況が起きたとして、その下で米国企業の経営がどうなっている
か想像してみると良い。
企業は、価格支配力を失うので、価格を1ドルたりとも上げることができない。そうなってしまったときに、米国企業はど
うやって経営を維持しようとするだろうか?
新しい事業に果敢に取り組んでも、新商品に高い値段がつくわけではない。既存の商品とさして違わない値段になっ
てしまう。そんな状況で新事業に挑む企業が出てくるはずがない。
どの企業も攻めのビジネスで売り上げを伸ばすのを諦めて、生き残りのためにコストを抑えることに全精力を注ぐこと
だろう。つまり、どの米国企業も後ろ向きの経営を始めてしまう。
そうなれば、米国経済の活力は消えてしまう。
(出所)月刊資本市場(2023年10月号 東京大学 渡辺努教授)より
19
過去30年の日本企業:経常利益は上昇するも、売上は横ばい
これまでの30年
⚫ 30年間の大企業の財務を見ると、売上・売上原価は微増(昨年度までは売上原価は微減)し、
売上総利益は拡大。設備投資は微減、人件費は微増(*)、配当金は拡大。
*総従業者数は666.6万人→723.6万人と9%増
⚫ 企業の経常利益は長期的に増加し、足下では過去最高の数字。
売上高、設備・無形資産投資、従業員給与、配当金等の推移
(兆円)
60
売上高(右軸)
(兆円)
700
経常利益
従業員給与+賞与
50
600
売上原価(右軸)
500
40
400
30
20
200 売上原価:473兆円
【増(+9%)】
配当金
10
100
役員給与+賞与
2022年度
2021年度
2020年度
2019年度
2018年度
2017年度
2016年度
2015年度
2014年度
2013年度
2012年度
2011年度
2010年度
2009年度
2008年度
2007年度
2006年度
2005年度
2004年度
2003年度
2002年度
2001年度
2000年度
1999年度
1998年度
1997年度
1996年度
1995年度
1994年度
1993年度
0
1992年度
0
1991年度
従業員報酬:44兆円
【増(+21%)】
売上:600兆円
300 【増(+16%)】
設備投資+無形資産投資
1990年度
経常利益:57兆円
【増(+205%)】
設備+無形資産
:23兆円
【減(-21%)】
(注)全業種(金融・保険業除く)、資本金10億円以上の企業の集計。
設備投資+無形資産投資には、土地を除く有形固定資産、ソフトウェア、ソフトウェアを除く無形固定資産(のれん、特許権等)が含まれる。
無形資産投資は、ソフトウェアとソフトウェアを除く無形固定資産について、当該年度の固定資産残高から前年度の固定資産残高を差し引いた値として算出している。
(出所)財務省「法人企業統計調査」
20
これまでの30年
稼ぐモデルは「既存事業を有効活用するコストカット型」だった
⚫ 日本企業は、国内では既存設備を維持しつつ、海外投資を拡大(安い生産コストで逆輸入、国
内で既に確立した製品・サービスを他国に横展開)して利益を拡大してきた。
⚫ リスクを抑えて利益を拡大するには、こうした既存事業を有効活用するコストカット型の稼ぎ方が、
(少なくとも短期的には)合理的なものとして選択されてきた可能性。
30
25
現金・預金
有形資本ストック(有形固定資産+建設仮勘定)
その他固定資産(株式を含む)
無形固定資産
土地
=内部留保(利益剰余金)を含む資本+負債は
どのような形態で活用されているのか
20
「その他固定資産」(≒海外投資+M&A)
<
(%)
35
【 企業の資産(構成比) 】
15
<
「有形・無形資産」(≒国内投資)
10
「現金・預金」 (≒キャッシュ)
5
0
75
80
85
90
95
00
05
10
15
20
(年度)
(注) バランスシート全体に対する比率
(資料) 財務省「法人企業統計」
(出所:第11回新機軸部会(2023年1月27日)資料3「門間一夫氏提出資料」より抜粋・一部加工)
21
これまでの30年
日本社会は安定を維持
⚫ 日本はIMD国際競争力ランキングにおいて、失業率、低スコア生徒割合、治安(殺人件数)
などの指標で世界トップクラスを記録。
IMD国際競争力ランキング(生活関連の指標を抜粋)
指標
日本
米国
中国
ドイツ
韓国
台湾
失業率
7
32
38
13
10
15
若年失業率
4
13
38
8
10
33
教育・雇用されていない若者の割合
1
33
ー
12
ー
51
殺人件数
4
56
9
27
13
31
汚染問題の存在
6
22
39
8
50
28
水へのアクセス
5
38
16
11
13
51
出生時の平均寿命
2
39
36
28
5
25
健康寿命
2
49
33
30
4
12
乳幼児死亡率
7
40
46
22
14
31
PISA平均点
5
24
1
18
6
8
PISAで点数が低くない生徒の割合
5
28
1
17
7
8
(注)IMD「JAPAN IN IMD WORLD COMPETITIVENESS RANKING 2023」よりNRIが作成したものを基に作成。
(出所)NRI 2024年2月 「未来創発センター 研究レポート Vol.12
22
これまでの30年
資本ストックの推移の国際比較
⚫ 日本の資本は、先進国で最も増えていない。
資本ストックの推移の国際比較
220
カナダ=+3.06%/年
(1995~2021)
200
180
米国=+1.91%/年
(1995~2021)
160
英国=+1.71%/年
(1995~2021)
フランス=+1.60%/年
140
(1995~2021)
イタリアを除くG7:1995年=100
ドイツ=+0.98%/年
(1995~2021)
120
日本=+0.68%/年
(1995~2021)
イタリア=+0.79%/年
(2000~2021)
100
イタリア:2000年=100
(注)
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
2011
2010
2009
2008
2007
2006
2005
2004
2003
2002
2001
2000
1999
1998
1997
1996
1995
80
(年)
資本ストックの伸び率は、厚生労働省「第2回社会保障審議会年金部会 年金財政における経済前提に関する専門委員会」(令和5年2月24日)資料3を参考に、
(総固定資本形成-固定資本減耗)/固定資産 により算出。資本ストックは、1995年を100として、前年の資本ストックに伸び率を掛け合わせることで算出。イタリアは
2000年より前の固定資産のデータがOECD.stat上で存在しないため、基準年を2000年として算出。すべて名目値。
(出所)OECD.stat、厚生労働省「第2回社会保障審議会年金部会 年金財政における経済前提に関する専門委員会」(令和5年2月24日)を基に経済産業省作成。 23
これまでの30年
純投資(フロー)の推移
⚫ 設備投資(純投資)は、フローで見ても、日本は長期的に低迷。
⚫ 対GDP比で見ても、日本は他国と比較して純投資の水準が低い。
純投資の推移(対GDP)
純投資の推移(1995=100)
(1995年=100)
800
12%
714
700
米国
10%
カナダ
9%
600
8%
500
8%
7%
6%
カナダ
5%
5%
5%
5%
4%
300
米国
200
ドイツ
0%
4
日本
日本
(注) 純投資は総固定資本形成-固定資本減耗により算出しており、すべて名目値自国通貨建て。GDPも名目値自国通貨建てを利用。
(出所)OECD.stat
2019
2017
2015
2013
2011
2009
2007
2005
(年)
2003
-4%
2021
2019
2017
2015
2013
2011
2009
2007
2005
2003
2001
1999
1997
1995
-2%
イタリア
イタリア
-100
0%
89
49
0
ドイツ
2001
英国
143
2%
2%
1999
100
2%
4%
1997
100
3%
235
219
1995
フランス
2%
英国
2021
400
フランス
6%
(年)
24
これまでの30年
設備の古さは、主要先進国で、最悪水準
⚫ 投資の低迷により、資本のヴィンテージが、G7でイタリアに次いで2番目に古くなった。
資本のヴィンテージの国際比較
(年)
14
13
12
イタリア
フランス
イギリス
ドイツ
11
10
9
カナダ
8
7
アメリカ
日本
1970
1971
1972
1973
1974
1975
1976
1977
1978
1979
1980
1981
1982
1983
1984
1985
1986
1987
1988
1989
1990
1991
1992
1993
1994
1995
1996
1997
1998
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2019
6
(年)
(注) 資本のヴィンテージは、経済企画庁「国富調査」(昭和45年)を参考に、1970年末のヴィンテージを各国 一律に8.1年と仮定して算出。
(出所)内閣府「令和5年度年次経済財政報告」を参考にし、経済企画庁「国富調査」、IMF「Capital Investment and Capital Stock Dataset」より、
経済産業省が作成
25
これまでの30年
日本における研究開発は、これまで横ばいだった
⚫ 国単位での研究開発費は、他の主要先進国では増加。日本は横ばい。
⚫ 企業単位での研究開発費(売上高に対する割合)も、他国では増加。日本は横ばい。
(出所:第1回産業技術環境分科会イノベーション小委員会(2024年2月9日)資料4「イノベーション循環をめぐる現状と課題」より)
26
これまでの30年
研究開発の「質」の低下(事業化・付加価値創出に繋げる力の低下)
⚫ 日本企業の研究開発効率(研究開発投資に対する5年後の企業の付加価値)は諸外国と
比べて大きく低下。研究開発投資の質を高めるとともに、事業化・付加価値創出の取組を抜本
的に強化することが必要。
研究開発効率の国際比較
(倍)
英国, 70.6
80
60
フランス, 48.2
ドイツ, 39.8
米国, 39.5
40
日本, 30.4
韓国, 28.3
20
(年)
日本
米国
英国
フランス
ドイツ
韓国
(注)企業の付加価値及びその5年前の研究開発投資(購買力平価換算)について、後方5ヶ年移動平均値の比率を用いて算出。
(例:2020年の投資効率=(2016-20年の付加価値)/(2011-15年R&D投資))
(出所) OECD Main Science and Technology Indicators / Business Enterprise Expenditure on R&D (BERD) at current PPP $及びValue Added of
Industry (current PPP$) (2022年10月時点)を基に経済産業省作成
27
これまでの30年
日独比較:潜在成長率の最大の違いは、資本蓄積
⚫ 潜在成長率を要因分解すると、技術進歩などの全要素生産性要因には日独で大きな差はない。
⚫ 最大の違いは資本投入量(=国内投資)。ドイツは継続的に拡大してきたが、日本は停滞。
(前年比)
2.5%
潜在成長率の寄与度分解(日本)
(前年比)
2.5%
潜在成長率の寄与度分解(ドイツ)
資本投入量
2.0%
潜在成長率
2.0%
資本投入量
就業者数
全要素生産性
1.5%
1.5%
潜在成長率
1.0%
1.0%
0.5%
0.5%
0.0%
0.0%
▲0.5%
▲0.5%
就業者数
全要素生産性
労働時間
労働時間
▲1.0%
(出所)内閣府「GDPギャップ、潜在成長率」2024年3月15日公表
▲1.0%
(年)
(出所)ドイツ経済諮問委員会
(年)
28
これまでの30年
日本の経常黒字は貿易から所得中心へ、ドイツは引き続き貿易中心
⚫ 日本の経常収支は、海外生産比率が高まる中で貿易黒字が縮小する一方で所得収支により
黒字を維持。他方、ドイツの経常収支は引き続き、貿易黒字が主な黒字要因。
(兆円)
40
経常収支(日本)
(億ユーロ)
4,000
所得収支
30
経常収支(ドイツ)
所得収支
3,500
経常収支
3,000
2,500
20
経常収支
貿易収支
2,000
10
1,500
1,000
0
500
▲10
▲20
0
貿易収支
▲500
サービス収支
▲1,000
▲30
(資料)財務省「国際収支状況」2024年2月8日公表
サービス収支
▲1,500
(年)
(資料)ドイツ連邦銀行2024年2月13日公表
(年)
29
新機軸
世界的潮流を踏まえた産業政策の転換 = 「経済産業政策の新機軸」
⚫ 伝統的に産業政策を忌避しがちな米欧アカデミズム、IMF、OECDなどでも、従来の「市場の失敗への介入」
を超えて、社会・経済課題の解決に向けて、政府が積極的介入をすることで民間投資・イノベーションを促す
ことの効果を研究。
⚫ 官が主導する伝統的産業政策ではなく、官は民を邪魔しないことに徹する新自由主義的政策でもない、
社会・経済課題解決に向けて、官も民も一歩前にでて、あらゆる政策を総動員する新たな産業政策(新機
軸)を、枠組みにまで遡って検討することが必要。
伝統的産業政策
(~1980s)
新自由主義的政策
(1990s~2010s)
目的
特定産業
の保護・育成
市場環境
の整備
多様化する中長期の社会・経済課題の解決
(「ミッション志向」)
理論的根拠
「市場の失敗」
の是正
幼稚産業保護
市場機能の重視
「政府の失敗」を懸念
不確実性への対応(政府による市場の創造)
「政府の不作為」を懸念
(政府もリスクを負う「起業家国家」)
ミクロ経済政策
(供給サイド)
官主導
~過当競争の防止~
ミクロ経済政策
(供給サイド)
民主導
~競争の促進~
政策の
フレームワーク
財政出動
中規模・中期
経済産業政策の新機軸
(2021~)
(厳格な費用効果分析
に基づく事前評価重視)
ミクロ経済政策とマクロ経済政策の一体化
(需要と供給の両サイド、生産的政府支出(PGS)等)
意欲的な目標設定、その実現に向けたイノベーション支援、
規制・制度、標準化、国際連携等、政策ツールを総動員
失敗を恐れず挑戦、失敗から学習(「フェイル・ファスト」)
総合的・多面的な事後評価重視
小規模・単発・短期
大規模・長期・計画的
30
新機軸
経済産業政策の新機軸「第3次中間整理」
⚫ マクロ環境変化(地政学的リスク拡大、世界的インフレ、安い国日本、構造的人手不足等)と
産業政策強化があいまって、足下で「潮目の変化」が発生。
⚫ 「ミッション志向の産業政策(8分野)」と「社会基盤(OS)の組換え(4分野)」を通じて、
①国内投資の拡大、②イノベーションの加速、③国民の所得向上の3つの好循環を実現。
➢ ミッション志向の産業政策(8分野)
世界的な社会課題を起点に、人口減少下でも中長期
的に拡大する国内需要を開拓。海外含め需給両面から
施策を継続実施することで世界水準の戦略投資を加速。
政府支援は、国富を拡大する「国の戦略投資」。
<ミッション>
GX:今後10年で150兆円超の官民投資、そのために20兆円規模の政府支
援。
DX:デジタル化による新たなサービスへの需要が創出、ソフトウェアを含む設備
投資が増加。例えば、2030年までに国内で半導体を生産する企業の合計売上
高(半導体関連)15兆円超を目指す。
グローバル・経済安全保障:2030年に対内直接投資残高を100兆円
とする目標の早期実現。自律性向上、優位性・不可欠性確保、国際秩序維持
健康:2050年に公的保険外サービス77兆円
少子化対策に資する地域の包摂的成長:可処分所得/時間の向
➢ 社会基盤(OS)の組換え(4分野)
ミッションの実現には、個別産業政策を補完するも
のとして、テーマ横断的な経済社会構造の基盤整
備も必要。個別ミッション範囲外でも、国内投資・
イノベーション・所得向上の3つの好循環に貢献。
<社会基盤(OS)>
人材
物価上昇を超える賃上げの持続的な実現
スタートアップ・イノベーション
スタートアップへの投資額を今後5年で10倍
価値創造経営
日本の代表的企業がPBR1倍超えとなる割合を2030年に8割に
EBPM・データ駆動型行政
上等を通じ希望出生率を1.8に回復、将来的には更なる希望向上へ
レジリエンス:2050年に適応市場が途上国で約70兆円に成長。
バイオものづくり:2030年時点で国内外で総額92兆円の市場規模。
資源自律経済:2030年に80兆円、2050年に120兆円のサーキュラーエコ
ノミー市場を実現。
31
新機軸
企業と政府の「目線の違い」を意識した、マクロ・ミクロの連動が必要
「資本(株主)」が最大化したいもの(=世界全体での企業収益(からの投資家へのリターン))
↓
企業(グローバル:G型)
輸出(自動車・半導体素材・機械等)
輸入(食料・エネルギー等)
サービス輸出(R&D、ソフトウェア等)
サービス輸入(R&D、デジタル計算基盤等)
ミッション志向
産業政策
OSの組替え
(労働・資本等の
(社会課題解決分野 市場機能を強化し、
で日本における投資・
国内リソースが
イノベーション活動を
より有効に
強める)
活躍可能にする)
投資
子会社配当
輸入(食料・エネルギー等)
サービス輸出(インバウンド等)
経常収支
※交易条件
とGDPに
直接影響
企業(ローカル:L型)
日本経済
海外(経済安全保障との関係で、分野によっては仕分けが必要)
↑
「政府」が最大化したいもの(=日本国民の生活の豊かさ)
32
GX
世界におけるカーボンニュートラル宣言の状況
⚫ COP25終了時点(2019年12月)では、カーボンニュートラルを表明している国はGDPベースで3割に
満たない水準であったが、2024年4月には、146ヶ国(G20の全ての国)が年限付きのカーボン
ニュートラル目標を掲げており、GDPベースで約9割に達している。
⚫ こうした中、既に欧米をはじめとして、排出削減と経済成長をともに実現するGX(グリーントランス
フォーメーション)に向けた大規模な投資競争が激化。
⇒ GX投資等によるGXに向けた取組の成否が、企業・国家の競争力に直結する時代に突入
期限付きCNを表明する国・地域(2024年4月)
■2050年まで
■2060年まで
■2070年まで
出所:各国政府HP、 UNFCCC NDC Registry、Long term strategies、World Bank database等を基に作成
※グテーレス国連事務総長等の要求により、COP25時にチリが立ち上げた2050年CNに向けて取り組む国・企業の枠組みである気候野心同盟(Climate Ambition Alliance)に参加する国を含む場合、163ヵ国。
33
GX
GXによる日本の成長ポテンシャル
⚫ GX関連分野における日本の成長ポテンシャルは大きいとの分析が複数存在。世界に冠たる日本のポテンシャ
ルを最大限活用・発展させることで、競争力強化と排出削減を同時に実現可能。
➢ 例えば、事業収益全体に占めるGX関連収益※1の割合は、日本がドイツに次いで2番目。日本は、ハイブ
リッド車を中心とした自動車の収益、次いでエネルギー効率の高い産業用製品等の収益が大きい。
➢ また、日本はGX関連技術のポテンシャルも大きい。例えば、企業が有するGX関連の特許スコア※2は、日
本が最も高く、次いで韓国、ドイツの順。日本の内訳をみると、「自動車」と、「エネルギー供給」の割合が大
きい。
※1 ESG指数開発会社FTSEが設定した、排出削減に資する133セクターからの収益
※2 スイス政府とESG指数開発会社MSCIが開発した、特許数を特許出願時の引用数・他の特許との関連性・出願国のGDP等で重み付けした値
各国の事業収益全体に占めるGX関連収益割合
各国企業のGX関連特許スコア
※削減貢献度順にGX関連事業(Green Revenues)をTier 1,2,3と分けており、
例えば、主動力が電気のハイブリッド車はTier 1に該当。また、いずれも時価総額で加重
平均した値。
出所:GPIFポートフォリオの気候変動リスク・機会分析(ESG活動報告 別冊)を基に作成。
※左図はG7のMSCI ACWI構成銘柄企業が対象、右図はGPIFによる国債運用国が対象。
34
GX
消費者は、グリーン化に「価値」を見いだしている
⚫ 消費者は環境にやさしいことを理由に、電気自動車やハイブリッド車を選んでいる。
⚫ 特に、若い世代は、グリーン化にプレミアムを支払う意向がある。
電気自動車やプラグインハイブリッド車、ハイブリッド車
を購入した/したい理由
環境にやさしそうだから
29
51
日本人1,000人の消費者意識
(環境に配慮した商品にどれだけ高く払うか)
(人口割合%)
48
50
ランニングコストを含めてトータル
コストで安いから
23
44
40
38
35
全世代
18-24歳
30
これまでにない製品を使用する高
揚感を味わいたいから
13
32
20
購入補助・減税がありお得感が
あるから
30
17
16
9
10
47
16
8
0
0% 20% 40% 60% 80%100%
非常に当てはまる
当てはまる
どちらともいえない
当てはまらない
全く当てはまらない
無回答
0%
1~10%増
11~20%増
(注)左図:自動車免許を保有する全国の20~69歳の消費者を対象とした調査。非常に当てはまる、当てはまるの割合が高い回答結果を抜粋。
(出所)左図:デロイトトーマツグループ「2022年 次世代自動車に関する消費者意識調査」を基に作成、右図:UBS銀行作成資料から引用
21%増以上
(払っても良いと考える
価格上昇率)
35
GX
脱炭素電源の立地状況
⚫ 我が国における脱炭素エネルギーの供給において、例えば、洋上風力は風況に左右され、再エネ
の供給適地が偏在しているなど、脱炭素エネルギーの供給拠点には地域偏在性が存在。
⚫ 再エネや原子力などの脱炭素電源比率が4割を超えるのは、北海道、九州、関西エリアのみ。
洋上風力発電の適地と原子力発電所立地地域等
…再エネ海域利用法に基づく促進区域(1区域あたり 1.7万~84.5万kW)
…
〃
有望区域(1区域あたり 25万~114万kW)
…
〃
準備区域
…再稼働済み原子力発電所(合計83万~340万kW)
…設置変更許可済み原子力発電所(合計83万~272万kW)
…新規制基準審査中原子力発電所(合計110万~224万kW)
※円の面積は発電容量に応じて記載
…脱炭素電源比率の高い地域
(2023年度のエリア別発電電力量の電源種別の比率のうち、太陽光、風力、水力、
地熱、バイオマス、原子力の合計が40%以上の地域)
36
デジタル社会の全体像
DX
⚫ 我が国の目指すべきデジタル社会は、サイバー空間とフィジカル空間が高度に融合するSociety5.0。めざましい
進化を遂げるデジタル技術も取り込んだ強固なデジタル基盤(技術・産業基盤、インフラ基盤、人材基盤)上で、
「リアルデータ」の利活用を通じて、経済成長に繋がる新たな付加価値を創出するとともに、GXや経済安全保障
といった社会課題の解決も実現(=産業・社会全体のDXを通じたSociety5.0の実現)。
⚫ これまで注力してきたDXの実現に必要不可欠な半導体やAIをはじめとするデジタル基盤の整備は引き続き重要。
加えて、Society5.0に繋がる個別企業・産業や業界横断のDX推進に向けた取組を進めていくことも重要。
Society5.0の実現
経済成長(国内投資、イノベーション創出、所得拡大)
フ
ィ
ジ
カ
ル
空
間
サ
イ
バ
ー
空
間
社会課題解決(GX、経済安全保障等)
川上
川中
川下
✓ 新たな付加価値に繋がる革新的製品・サービスの創出には、デジタル基盤に支えられた“リアルデータ“の利活用がカギ
✓ より多くの付加価値を得るには、より多くの企業・個人が、個別企業・産業の垣根を超えて利活用可能な「プラットフォー
ム」を構築するアーキテクチャを描けるかがカギ
データ取得
アプリ/
サービス化
ルール
データ処理/
解析
デジタルインフラ基盤
公益デジタル
プラットフォーマー認証制度
ソフト
データ連携基盤
ハード
高度情報通信インフラ
データセンター
基地局
通信
“リアルデータ”の
利活用サイクル
貯蔵/連携
デジタル基盤の三本柱
デジタル技術・産業基盤
ソフトウェア
デジタル人材基盤
クラウドプログラム
ハードウェア
セ
情
キサ
報
コンピューティング基盤
ュイ
(スパコン、AI、量子コンピュータ) 処
リバ
理
テ ー 基盤技術
基
ィ
盤
蓄電池
半導体
トップ
ボリューム
➢ DXで世界をリードする
トップレベル人材
(未踏等)
➢ デジタル技術を活用し
付加価値創出を支える
DX推進人材
37
DX
情報処理基盤を取り巻く環境変化①
⚫ デジタル基盤、とりわけ最先端の半導体等の基盤技術を組み込むハードウェア(コンピューター)と、それら計算
資源の制御やクラウド技術等に係るソフトウェアからなる情報処理基盤は、デジタル社会の実現を支える中核的
存在。生成AI等の革新的イノベーションや巨大な付加価値を生み出すDXも情報処理基盤なくして成立しえない。
⚫ 全ての産業・社会全体のデジタル化が不可避な中、必要となる計算能力の量の激増は必至。また、現在の計算
能力では解けない新たな計算需要(最適化問題等)も生じる中、AIコンピューターや量子コンピューター等の
高度なコンピューターも開発され始めており、計算能力の質の高度化も必要不可欠。
⚫ かつて社会を支えたメインフレームの世界市場で高いシェアを誇った我が国は、足下で急速に拡大するクラウド
サービス市場では極めて小さいシェアしか有しておらず、このままでは、国家として情報処理に関する技術的知見を
失いかねない危機的状況。デジタル社会を実現する観点はもとより、経済安全保障の観点からも、ハードウェアから
ソフトウェアまで情報処理基盤の整備に最大限の政策資源を投入していくことが必要。
計算需要の量の高まり(例:AI開発)
高度な計算資源の出現
38
DX
情報処理基盤を取り巻く環境変化②
クラウドサービスの利用状況
クラウド事業者のポジショニング
グローバルシェアの低下(技術基盤の喪失)
コンピューターサービス領域の貿易赤字拡大
39
DX
デジタル技術・産業基盤:次世代情報処理基盤の全体像
⚫ 情報処理基盤の質的・量的拡充に向けて、ハードからソフトまで一体で開発支援。特に生成AI対応として、AI
向け計算資源の拡充と基盤モデル開発に注力。(R5補正で、合計1,856億円の予算措置を計上)
【ユーザー/需要家】
バイオ:
分子動力学シミュレーション
に対する強力な計算
能力の提供等
安全保障:
迎撃ミサイルの
軌道計算の高速化
自然災害:
超精密な
気象予測
材料開発:
電池・触媒等の
開発期間の短縮
・・・
金融:
リスク分析や資源投
下の最適化など
モビリティ:
完全自動運転
ユーザーからのフィードバックによる好循環
(エコシステム)の構築
【サプライヤー/情報処理基盤】
*5*6*7*8
*9
・・・
ユーザーニーズを踏まえた情報処理基盤
(ハード/ソフト)の開発
【AIの基盤モデル】 (今後、新たなプラットフォームとなりうるゲームチェンジャー)
【クラウドプログラム】(情報処理基盤を提供するために必要な基礎的なソフトウェア群)
【計算資源マネージャー】(様々なコンピュータを組み合わせ、計算基盤全体として最適に制御)
超高速大容量光ネットワークや
次世代計算
環境の整備
スーパーコンピュータ
AIコンピュータ
5G/ポスト5G/Beyond 5G
*1*2
・・・
ゲート型
量子コンピュータ
高性能コンピュータ
(量子古典ハイブリッド)
【古典:汎用、AI、科学技術など】
最先端の
半導体開発
*1:次世代半導体開発(Rapidus他)
*2:超高効率AI計算基盤開発(アクセラレーターチップ、システム)
*3:AI向け計算資源整備(経済安保法の供給確保計画)
*4:高度な計算資源の利用環境整備(テストベッド)
*5:量子古典ハイブリッド(基盤ソフトウェア開発)
*6:クラウド関連の技術開発(自動拡張/縮小制御等)
*7:ハイブリッドクラウド利用基盤技術開発(暗号鍵管理等)
*8:超分散コンピューティング技術開発(クラウドアーキ対応)
*9:生成AIの基盤モデル開発
・・・
・・・
*3*4
物流:
ドローン配送
・・・
・・・
高度な情報処理能力の提供
ソフトウェア
の技術開発
ものづくり:
スマートファクトリ
GPU
AIアクセラレータ等
超高性能CPU
アニーリング型
量子コンピュータ
スマホ・タブレット
【量子:組み合わせ最適化問題等】
ハイスピード半導体
(大量・高速処理)
車載コンピュータ
【IoTデバイス等】
AI半導体
ローパワー半導体
(低消費電力)
【基盤技術】
センサー×AI半導体
40
デジタル技術・産業基盤:我が国半導体産業復活の基本戦略
DX
⚫ IoT用半導体生産基盤の緊急強化(Step1)
⚫ 日米連携による次世代半導体技術基盤(Step2)
⚫ グローバル連携による将来技術基盤(Step3)
(出所)OMDIAのデータを基に経済産業省作成
Step 1:IoT用半導体生産基盤
⇒生産ポートフォリオの緊急強化
2030年
2025年
2020年
産業機器
(スマートシティ、
スマートファクトリー 等)
産業機器
産業機器
市場規模全体:約50兆円
市場規模全体:約75兆円
Step 2:日米連携強化
⇒日米連携プロジェクトで次世代半導体
技術の習得・国内での確立
市場規模全体:約100兆円
Step 3:グローバル連携
⇒グローバルな連携強化による光電融合
技術など将来技術の実現・実装時期の前倒し
41
DX
IEAによる世界のデータセンター、AI等の電力需要の見通し
⚫ IEAによれば、世界のデータセンター、AI等による電力需要は、2022年460TWhから2026年ベース
ケースで800TWhまで増加する見通し(2024年1月時点)。
世界の電力需要(データセンター、AI等)
(2019年~2026年)
1050TWh
● 800TWh
620TWh
●
460TWh
(出所) IEA “Electricity 2024”(2024年1月24日公表)
42
DX
DXの進展による電力需要増大
⚫ 半導体の省エネ性能が向上する一方で、Chat GPTなどの生成AIの利活用拡大に伴い、計算資
源における電力消費量が増加する可能性。
⚫ 半導体の微細化や光電融合等の消費電力の低減に大きく寄与する半導体技術の開発等を進めな
がらも、今後、AIの進展による計算量の増大に伴い、電力消費量が急増するシナリオも想定してお
く必要。(増加量の見通しは、半導体の省エネ性能の向上による効果などがどの程度期待できるかに
よって、大きな幅がある。)
我が国の需要電力量の見通し
国内発電電力量のイメージ
生成AI等DX
による増加?
・データセンター・
半導体工場の新増設等
約1.35兆~1.5兆kWh※2
約1兆kWh※1
・テレワーク率の減少
・節電・省エネ
年
度
(出所)電力広域的運営推進機関「全国及び供給区域ごとの需要想定(2024年度)」
(令和6年1月24日)を元に作成
2020~2030
2050
※1:総合エネルギー統計、第6次エネルギー基本計画に基づく。
※2:第43回基本政策分科会で示されたRITEによる発電電力推計を踏まえた参考値。
43
DX
デジタルスキル情報の蓄積・可視化を通じた継続的な学びの実現
⚫ 生成AI時代には変化をいとわず学び続けることが必要。自身の目標に向けてスキルアップを続け
るデジタル人材が一層活躍できる環境を整備する必要。
⚫ そのため、個人のデジタルスキル情報の蓄積・可視化によりデジタル技術の継続的な学びを実現
するとともに、スキル情報を広く労働市場で活用するための仕組みを検討。
【個人】 スキル情報の蓄積・可視化を通じた
継続的な学びと目的をもったキャリア形成
情報登録
教育・試験
(IPA)デジタル人材育成・DX推進プラットフォーム
✓ スキル情報の蓄積・可視化を可能とする個人向けアカウントの立ち上げ
✓ デジタルスキル標準の活用推進
✓ 情報処理技術者試験、リスキリングで得たスキル情報の蓄積と証明
✓ スキル情報の分析と共有を通じたリスキリング機会の拡大
スキルトレンド
DX認定申請・活動報告 DX支援サービス
【研修事業者】 デジタルスキル標準に
基づくリスキリング支援・市場の拡大
【企業】 デジタルスキル標準に基づ
く人材育成・人材の確保
講座申請・活動報告
44
グローバル・経済安保
対外経済状況の変化(世界全体の需要構造の変化)
⚫ 今後の国際経済秩序は、自由主義と権威主義といった異なる政治経済体制間での緊張の高まり
を背景とした不確実性の高い状況が継続。
⚫ 世界人口の増大やDX、GXが起点となって、イノベーションが創発され、世界経済は年率2%
程度の安定的な成長が見込まれる。今後の所得拡大が見込まれる地域(グローバルサウス諸
国)における成長の取り込みを、先進諸国・新興国の政府・企業がともに模索し続ける。
⚫ WTOは、産業政策、環境、経済安全保障、デジタルなどの諸課題に対処しながら、国際貿易・投
資に一定の規律をもたらしている。G7・G20は、一定の意義を有するが、各国とも自国の国益を
優先する傾向が強まる可能性がある。
<現状から想定されうる2040年頃の姿>
<欧露関係>
安保上の緊張が残る、露の対中依
存が深まる形で露中の結束が強化
<北東アジア>
中国が超大国に、地政
学的緊張は残存
<中東>
宗教・民族対立など緊張
が常態なるも、脱炭素化
で大きく変容
<アフリカ>
人口増と資源開発
ブームで経済フロン
ティアとして浮上
<北米>
イノベーティブな産業群と
USMCAの経済統合で繁栄。
米国内の分断と内向き志向
は変わらないものの、FOIPへ
の関与は継続。
<GDP上位10カ国>
<東南アジア>
「中所得国の罠」を
乗り越え繁栄。
<南西アジア>
インドは市場規模
で米中を猛追。中
印が影響力を競う
※緑の枠は所謂グローバルサウスと言われる地域
<中南米>
地政学的な緊張から
距離を置き、安定
(出所)ゴールドマン・サックス社「グローバル・エコノミク
スペーパー 2075年への道筋」(2022年12月)より
経産省作成
45
グローバル・経済安保
構造変化に伴う、内外一体の経済・通商戦略の再構築
⚫ 構造変化に直面する世界において、日本は、世界の需要を取り込むといった観点から、新たな国
際枠組・ルールの形成やサプライチェーンの再構築等が求められる。
供給構造の変化(GX・DX)
供給構造の変化(サプライチェーンの再構築)
⚫ 再エネ、水素など脱炭素エネルギーが、安定的・合理的
な価格で供給。
⚫ 地政学的な緊張が事業活動に不測の事態への備えを必須
化。
⚫ 貿易手続のデジタル化等が推進され、国境を越えたサー
ビス貿易も活性化。
⚫ 特定の国の不当に安価な製品への過剰依存のリスク認識を
受けて、同志国連携の下、価格以外の要素を市場が考慮す
る 「透明、強靭で持続可能なサプライチェーン」構築への要
請が高まる。
⚫ GX は脱炭素エネルギーやネットゼロ技術の供給国に、
DX は生成 AI などイノベーションを生み出す企業に富の
集中をもたらす。
⚫ 従来の経済連携協定や投資協定に加え、有志国間で分野
別協定形成の動きが活発になる。
日本の事業構造の変化
【日本のマクロ経済状況の変化】
⚫ 日本が中規模国化していく中で経済産業の活力を保つため、欧米先進国のみならずグローバルサウス諸国の伸びゆく外需の取り
込みが不可欠になり、世界の需要を取り込みながら持続的に成長する経済構造に転換へ。
⚫ 輸出財の競争力の向上と過度な化石燃料依存の脱却によって交易条件が改善し、実質賃金の上昇に寄与。
【日本に拠点を置く企業及び日本の産業全体の競争戦略の変化】
⚫ 日本企業は、フルセットの産業構造、文化・コンテンツの魅力といった強みを活かして世界と伍していく。世界本社・世界工場と
いった「世界の創造拠点」として日本を位置付け、世界で稼いだ利益を日本国内に還流させて活用するのに見合うような、ソフト
ウェアや研究開発を含む国内投資・賃上げ・イノベーションを継続的に拡大。
【国際市場・サプライチェーンの再構築】
⚫ 同志国企業と協働したグローバル・サプライチェーンの再構築が企業戦略の選択肢に組み込まれる。
46
通商政策と交易条件
グローバル・経済安保
⚫ 我が国の交易条件(注:輸出財・サービスの価格指数を、輸入財・サービスの価格指数で割った指標。値が小さくなる程、貿易を行うこと
が不利となる)は、①為替レート、②輸入エネルギー・原材料・コモディティ価格、③輸出財の国際競争力など
の要因によって変動。※戦争・テロ・パンデミック・金融危機などの外生的ショックが引き金になることも多い。
⚫ 貿易投資の自由化は、企業の海外展開や輸出財の競争力に影響すると考えられるが、NAFTA発効
(1994年)、WTO設立(1995年)、中国のWTO加盟(2001年)から世界金融危機(2008年)
までの間、米国の交易条件が安定的に推移しているのに対し、日本の交易条件は著しく悪化。
交易条件の日米比較
(交易条件)
1.80
1.70
1997.7- アジア通貨危機
1985.9 プラザ合意
ー:日本
ー:米国
2012.12- アベノミクス
2001.12 中国WTO加盟
1994.1 NAFTA発効
1.60
2008.9 世界金融危機
2018.12 CPTPP発効
1995.1 WTO設立
2019.2 日EU EPA発効
1.50
2022.1 RCEP発効
1.40
1.30
2011.3 東日本大震災
1.20
2019.12- 新型コロナ禍
1.10
1.00
0.90
(注)四半期データ、季節調整値、2015年で基準化
(出所)内閣府「国民経済計算」、CEIC Database
2023 1Q
2022 1Q
2021 1Q
2020 1Q
2019 1Q
2018 1Q
2017 1Q
2015 1Q
2014 1Q
2013 1Q
2012 1Q
2011 1Q
2010 1Q
2009 1Q
2008 1Q
2007 1Q
2006 1Q
2005 1Q
2004 1Q
2003 1Q
2002 1Q
2001 1Q
2000 1Q
1999 1Q
1998 1Q
2016 1Q
2022.2- 露のウ侵略
2001.9 米国同時多発テロ
1997 1Q
1996 1Q
1995 1Q
1994 1Q
1993 1Q
1992 1Q
1990 1Q
1989 1Q
1988 1Q
1987 1Q
1986 1Q
1985 1Q
1984 1Q
1983 1Q
1982 1Q
1981 1Q
1980 1Q
1991 1Q
1990.8- 湾岸戦争
0.80
47
グローバル・経済安保
経済安全保障上重要な物資・技術の特定と政策アプローチ
⚫ コンピューティング、クリーンテック、バイオテック、防衛等の分野は、将来にわたる我が国の経済安全保障上の産
業・技術基盤として不可欠。それぞれの分野で特に重要なサプライチェーンに注目し、その維持・発展に政策資
源を集中的に投入する。
⚫ 経済安全保障上重要なサプライチェーンにおいて鍵を握る物資・技術を特定したうえで、技術革新の動向、我
が国における相対的な優位性、対外依存度を分析・把握し、強靱化に向けた適切な政策手段を当てはめて
いく。
⚫ 経済安全保障上重要な物資を改めて洗い出した上で、リスク・脅威に対応した適切な政策手段を整理し、
経済安保法の「取組方針」に反映させる。
経済安全保障の観点から重視すべき物資・技術の整理
将来の不可欠性・
自律性の獲得
コンピューティング
① 破壊的技術革新
が進む領域
次世代コンピューティング
(例:量子コンピュータ・先端半導体)
不可欠性
の維持
② 我が国が
技術優位性を持つ領域
製造装置・部素材・機器 等
(例:MLCC・光ファイバー・複合機)
自律性
の回復
③ 対外依存の領域
(技術以外の要素が差別化要因となり、
対外依存を起こす領域)
一般的なレガシー半導体 等
高性能パワー半導体・マイコン等
クリーンテック
バイオテック
3分野以外
(防衛・宇宙
・基盤技術)
次世代クリーンテック
(例:ペロブスカイト・全固体電池)
バイオものづくり
(例:合成生物学・バイオファウンドリ)
製造装置・部素材 等
重要鉱物 等
検査・分析装置 等
抗菌性物質製剤 等
航空機部素材 等
航空機部素材 等
防衛・宇宙分野の先進技術
(炭素繊維・エンジン用素材)
(大型鍛造・鋳造)
技術優位性の創出
機微技術の流出・拡散防止
過剰依存構造の防止・是正
各領域に対する
取組の方向性
※ 点線枠内の物資・技術は例示
48
健康
健康づくり・介護産業の市場規模拡大①
⚫ PHR・健康経営等の施策を推進することで、健康づくり・公的保険外の介護領域で2050年に累計77兆円市
場の構築を目指す。医療機器分野も世界市場の確保による拡大を目指す。
マーケット規模と推計
マーケットの概観
(2020年)
健康づくり
(ヘルスケアサービス)
※ 公的保険外
介護
※ 公的保険外
• 特に、医療DXや健康経営の進展により、
関連業種における市場拡大や新たな
サービス提供が見込まれる。
• 高齢化に伴い、需要は拡大。
• 特に生活支援関連のサービスが顕著に拡大
18.5兆円
6.4兆円
計25兆円
(2050年推計)
PHR・健康経営
等の推進
+約41.4兆円
PHR・健康経営
等の推進
+約10.5兆円
59.9兆円
16.9兆円
PHR・健康経営
等の推進
77兆円
計
+約52兆円
医療
• AI医療機器・プログラム医療機器(SaMD)
(医療機器) などは新たな医療ニーズの拡大にともない、
※ 一部公的
保険含む
世界的な成長産業となっていくことが見込まれる。
(2020年)
(日本企業の獲得市場)
3
48 兆円
シェア拡大
6%→10%
+約18兆円
(2050年推計)
21
214 兆円
(世界市場)
医療
(医薬品)
※ 一部公的
保険含む
• 世界の人口の高齢化、がんやアルツハイマー病な
どの難病に対する新薬の開発、再生・細胞遺伝
子治療などの高価な医薬品の市場拡大、医薬
品による早期治療の一般化などによって、より市
場の拡大が見込まれる。
(2022年)
(日本企業の獲得市場)
16
200 兆円
(世界市場)
シェア拡大
8%→10%
+約9~14兆円
(2050年推計)
25~30
250~300 兆円49
健康
健康づくり・介護産業の市場規模拡大②
2020年の市場規模と2050年の市場規模の推計結果
項目
含まれる製品・サービスの例
2020年の市場規模
2050年の市場規模
※一部2021年、2022年より引用
合計
●健康づくり
合計:25兆円
合計:77兆円
小計:18.5兆円
小計:59.9兆円
知
ヘルスケア関連書籍・雑誌、アプリ・サービス等
0.03兆円
0.09兆円
測
検査・検診サービス、計測機器等
1.0兆円
3.7兆円
健康経営
検診事務代行、メンタルヘルス対策等
0.6兆円
3.7兆円
食
サプリメント・健康食品、OTC・指定医薬部外品等
3.4兆円
8.7兆円
運動
フィットネスクラブ、フィットネスマシン等
0.6兆円
2.7兆円
睡眠
機能性寝具等
0.2兆円
0.2兆円
予防
衛生用品、予防接種等
0.4兆円
7.8兆円
遊・学
ヘルスツーリズム(健康志向旅行)
2.9兆円
12.9兆円
癒
エステ・リラクゼーションサービス等
1.1兆円
2.6兆円
住
健康志向家電・設備等
0.1兆円
0.4兆円
機能補完
眼鏡、コンタクトレンズ等
0.3兆円
1.4兆円
民間保険
第三保険等
7.9兆円
15.7兆円
小計:6.4兆円
小計:16.9兆円
●介護
日常生活・社会参加支援
家事代行、介護タクシー、食事宅配、介護旅行等
1兆円
3.3兆円
生活機能維持・療養支援
介護施設・住宅関連、介護用食品、自費リハビリ等
4.5兆円
7.8兆円
介護関連機器等
福祉用具、ロボット介護機器等
0.8兆円
5.6兆円
患者向け商品・サービス
病者用食品等
0.05兆円
0.2兆円
(出所)経済産業省「令和4年度ヘルスケアサービス社会実装事業(国内外での健康経営の普及促進に係る調査)」に基づき作成
50
健康
高齢化の進行に伴う家族介護者負担の増大
⚫ 高齢化の進行に伴い、日本全体で仕事をしながら家族等の介護に従事する者(ビジネスケアラーやワーキン
グケアラーと呼称)の数が増加。介護離職者は毎年約10万人であり、2030年には、家族介護者のうち約
4割(約318万人)がビジネスケアラーになる見込み。
⚫ 仕事と介護に関する問題の顕在化が進むと予想される中、2030年には経済損失が約9.1兆円となる見込
み。内訳を見ると、仕事と介護の両立困難による労働生産性損失が占める割合が極めて大きい。
2030年における経済損失(億円)の推計
ビジネスケアラーに関連する指標の推移
900
800
700
600
人
数 500
〔
万
人 400
〕
300
795
家族介護者の合計
628
593
557
1.04
833
796
2.00
746
678
家
307
318
1.32
1,162
10,178
介
1.40護
者
1.20一
人
1.00当
296
た
270
0.80り
要
0.60介
79,163
護
200
介護離職者(※4)の合計
11
11
9
7
10
数
10
0
0.20人
]
7
9
0.40者
[
100
1.80
1.60族
家族介護者一人当たり
1.21
要介護者数
1.08
1.07
1.02
ビジネスケアラー(※3)の合計
262
253
232
211
1,289
0.00
2012年 2015年 2017年 2020年 2025年 2030年 2035年 2040年
※1,2
※2
※1,2
※2
(出所)国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成29年4月推計)中位推計」、総務省統計局「就業
構造基本調査(平成24年、平成29年)」、厚生労働省「雇用動向調査(平成25年~令和3年)」、経済産業省「将来の
介護需給に対する高齢者ケアシステムに関する研究会」(平成30年3月)
※1 2012年及び2017年の家族介護者・ビジネスケアラーの数は就業構造基本調査結果より ※2 2012~2020年の介護
離職者数は雇用動向調査結果より ※3 就業構造基本調査における有業者のうち「仕事が主な者」をビジネスケアラーとして定
義している。有業者全体(仕事は従な者 を含む)まで広げた場合には、2030年時点で438万人と推計される。今後、女性の
社会進出や高齢者の雇用促進等に伴い、数値はさらに上振れする可能性もある。 ※4 介護離職者数の将来推計は、厚生労
働省「雇用動向調査(平成29年~令和3年)」をもとに算出したものであり、将来的な施策効果等は加味していない。
その他の推計値は、各調査における年齢階層別人数割合と将来推計人口の掛け合わせにより算出。
9 1,792億円
合計 兆
仕事と介護の両立困難による労働生産性損失額
※5
介護離職による労働損失額
介護離職による育成費用損失額
※6
介護離職による代替人員採用に係るコスト
(出所)経済産業省「2022 年経済産業省企業活動基本調査速報(2021年度実績)調査結
果の概要」、産労総合研究所「教育研修費の実態調査における2017~2021年の一人あたり研修費
(5年平均)」、株式会社リクルートキャリア就職みらい研究所「就職白書2020」より日本総研作成
※5 ビジネスケアラーの生産性損失は、経済産業省委託調査(日本総研)「介護をしながら働いてい
る方に向けたWEBアンケート調査」(n=2,100)の結果を基に算出(=約27.5%) ※6 介護離
職者の勤続年数は、大卒年齢である22歳から、雇用動向調査において最も人数が多い55~59歳階
層の中央となる57歳まで勤続した場合の年数(=35年)と仮定。
51
包摂
人手不足解消のカギは賃上げ・働きやすい職場環境づくり
⚫ 人手が不足している中小企業は、条件に合う人材から応募がないことや業界の不人気をその原
因と捉えている。
⚫ 他方、人手が不足していない中小企業は、賃上げや働きやすい環境整備に取り組んでいる。
人手が不足している企業の、その要因(中小企業)
(%)
55.2
条件に見合った人材から応募がない
人手が不足していない企業の、その要因(中小企業)
賃金や賞与の引き上げ
52 (%)
35.1
定年延長やシニアの再雇用
31.7
企業の知名度が低い
43.6
福利厚生の充実
25.7
賃金や賞与などに満足が得られない
36.5
公平で公正な人事評価
23.2
労働環境が厳しいと受け止められる
35.8
仕事内容の魅力度の向上
19.1
高齢化による退職者の増加
働き方の多様化やワーク
ライフバランスの推進
24
19.1
業務プロセスの見直しなど…
19.1
資格や高度な技術・スキルが必要
23.6
多様な人材の積極的な採用・ 登用
16.3
仕事内容に満足が得られない
19.9
機械化や自動化の実施
14.4
働き方改革の逆作用
13.5
その他
12.5
多様な働き方への対応が十分でない
12.5
スキルアップやキャリアアップ制度の充実
11.9
転職市場の活発化
12.3
企業の知名度の向上
11.3
従業員の配置転換
福利厚生などの環境に満足が得られない
10.7
11.8
人材派遣や外注の利用
9.1
企業の立地に満足が得られない
9.5
採用条件の緩和
6.9
その他
4.2
希望に沿わない転勤や人事異動の廃止
5.3
新型コロナ禍における人員削減・退職
3.5
新卒の通年採用化や新卒定義 の拡大
4.7
経営方針が賛同されない
1.9
カムバック制度の実施
4.7
外国人労働者の受け入れが減少
魅力的な立地での創業、移転
1.4
1.3
(注)帝国データバンクが企業における人材確保・人手不足の要因についてアンケートを実施。アンケート期間は2023年5月12日~16日。有効回答企業は1,033社。
1,033社のうち、人手が不足している企業の「人手が不足している要因」、人手が不足していない企業の「人手が不足していない要因」に対する回答を集計。「人手が不足している」
および「人手が不足していない」と回答のあった企業は、それぞれ689社(うち中小企業592社分を集計)および346社(うち中小企業319社分を集計) 。中小企業:中小企
業基本法上の中小企業者。
52
(出所)帝国データバンク「人手不足解消のカギ、「賃上げ」が 51.7%でトップ」を基に一部加工。
業界の人気がない
45.4
働きやすい職場環境づくり
包摂
増加する立地ニーズへの対応不足
⚫ 各都道府県等へのアンケートによると、直近1年間において、立地を検討する企業等からの問い
合わせが増加した都道府県等は62%。
⚫ 他方、企業からのニーズに応えられる産業団地を確保できている都道府県等は、1割未満。
立地(新規・拡充)を検討する企業等からの
問い合わせが増加している都道府県・政令市
企業等からのニーズに応えられる産業団地を
確保できている都道府県・政令市
減少 大きく増加
3% 3%(2)
(2)
変わらない
35%
(23)
確保できていない
91%
増加
59%
(39)
増加した
62%
全く確保できて
いない
30%
(20)
どちらかと言うと
確保できている
9%
(6)
どちらかと言うと
確保できていない
61%
(40)
(注)2023年8月~9月において、都道府県・政令市を対象として経済産業省が実施したアンケート。左図:「直近1年間において、貴都道府県等内における立地(新規・拡
充)を検討する企業等からの問い合わせは増えていますか」という質問、右図: 「貴都道府県等では、現時点で、立地を検討する企業等からの問い合わせ(ニーズ)に応えら
れる産業団地(貴都道府県等が開発したものに限らず、市町村や民間が開発したものも含む)を確保できていると認識されていますか。」に対する46道府県・20政令市からの
回答を集計。()内は回答数。
53
(出所)各都道府県・政令市向けアンケートを基に作成。
産業全体
日本の強み
⚫ 日本は、ものづくりの多様性と偏在性という強み(=ものづくりのネットワーク)、生活・文化・コ
ンテンツの魅力がある社会である。
⚫ 例えば、①その国の文化やその国の製品の信頼度等を基に作られる魅力度ランキング、②高度
な知識と技能を必要とする複雑な製品を生産・輸出する能力を示すランキング、③旅行・観光
資源等を基に作られるランキングで、世界1位で国際的にもこれらの強みがあると認識されている。
①国家ブランド指数
②経済複雑性指標(貿易部門)
日本(1位)
69.85
ドイツ
69.43
68.91
カナダ
イギリス
68.80
イタリア
68.69
アメリカ
68.43
68.24
スイス
フランス
67.95
オーストラリア
67.80
スウェーデン(10位)
67.75
③旅行・観光開発指数
日本(1位)
1.98
日本(1位)
5.2
スイス
1.88
アメリカ
5.2
5.2
ドイツ
1.77
スペイン
韓国
1.75
フランス
5.1
5.1
シンガポール
1.59
ドイツ
スウェーデン
1.54
スイス
5
チェコ
1.54
オーストラリア
5
オーストリア
1.49
イギリス
5
アメリカ
1.45
シンガポール
5
スロべニア(10位)
1.44
イタリア(10位)
4.9
1.00 1.50 2.00 2.50
4.8
4.9
5
5.1
5.2
5.3
67.50 68.00 68.50 69.00 69.50 70.00
(注)左図:国家ブランド指数は、アンホルト‐イプソス国家ブランド指数(2023年)の順位。指数化の対象は60か国で、それぞれ①輸出(製品)、②ガバナンス、③文化、④人材、⑤観光、⑥移住・投
資という6つの指標における魅力度を指数化しランク付け。調査対象は、米国、中国等の20カ国の18歳以上。2023年6月~8月に6万件以上の調査を実施。データは、年齢や性別を含む主要な人口
統計学的特徴を反映するように加重されている。中央図:経済複雑性指標(貿易部門)は、2022年の順位。この指標は、高度な知識と技能を必要とする複雑な製品を生産・輸出する国の能力を示
す。右図:旅行・観光開発指数は、2021年の順位。この指標は、①ビジネス環境等の環境整備、②旅行・観光政策、③インフラ、④自然観光資源や人文資源等の観光需要元、⑤旅行・観光の持続
可能性の5つの指標とこれらを基に細分化された112の個別指標に基づき、世界117の国と地域をランク付けしたもの。
(出所)左図:Ipsos「Anholt-Ipsos Nation Brands Index」を基に作成。中央図:The Observatory of Economic Complexity 「Economic Complexity Legacy Rankings (ECI)」を基
に作成(2024年4月9日データ取得)。 右図:世界経済フォーラム「Travel &Tourism Development Index 2021」を基に作成。
54
産業全体
大企業とスタートアップの特性を踏まえた役割分担
⚫ 国内研究開発費の9割を占める大企業が研究開発費の総額を増やしつつ、新規事業開拓に
チャレンジしやすいスタートアップが新規分野での事業や研究開発投資の拡大を担うことが重要。
⚫ 大企業とスタートアップの特性の違いを活かして、スタートアップに任せる部分を特定し、集中支
援を行う。
国内研究開発に占める大企業
(従業員500名以上)の割合
大企業とスタートアップの特性
大企業:
• 現状でも研究開発投資の9割を担っており、マスとして
日本では特に重要
• 既存事業の競争力向上を重視する傾向があり、新規
性の高い研究開発投資の担い手となりにくい。
• 休眠技術や研究・生産設備など、新規分野での研究
開発や事業化にも有用なリソースを有する。
100%
90%
80%
70%
60%
50%
2000
2005
日本
アメリカ
2010
フランス
2015
イギリス
2020
ドイツ
出所:OECD.Stat Business enterprise R-D expenditure by size and by source of funds
スタートアップ:
• 新規性の高い分野での研究開発投資や事業化の担
い手として重要。
• 一方で、投資可能性や投資規模は外部からの資金
調達に制約されるのでその課題克服が必要。
• 新規市場で一定の成功に達すると、その後は市場拡
大に向けて事業規模や投資の急拡大を投資家からも
55
求められる傾向。
産業全体
継続したイノベーション成功モデルの実現が必要
⚫ 継続的な高付加価値事業の創出のためには、①新たな「技術・アイディア」を生み、②その事業化
による「新たな価値を創造」を通じて、③これを「社会実装して市場創造・対価獲得」することが重
要。こうして実現したイノベーションの成功モデルが、次なるイノベーションを生むことが重要。
⚫ 課題は、研究開発投資が量・質ともに伸び悩むとともに、生まれた技術の収益化が不十分である
点。
①研究開発の量及び
質の拡大
②「技術・アイディア」を「新たな価
値」につなげる事業化の加速
技術・
アイディア
新たな価値の創造
(製品・サービス等)
③「市場創造・対価獲得」を見据えた
戦略的なルールメイキング等の取組
社会実装
(社会・顧客への普及・浸透)
→市場創造・対価獲得
56
産業全体
日米欧の主要企業におけるPBRの比較
⚫ PBR1倍割れ企業の割合が、欧米に比べて非常に高い水準。
PBRの分布(2022年度)
(注)日本:TOPIX500、米国:S&P500、欧州:BE500
PBR=株価/1株当たり純資産 (図は各社の2022年度末(3月決算企業であれば2023年3月末)の時価総額と純資産額から算出)
(出所)Bloombergのデータを基に作成。
57
産業全体
経営トップの不再任基準
⚫ 取締役会又は指名委員会において、経営トップの不再任基準を設けていない企業は約70%で
あり、企業価値や業績に関する定量的な基準を設けている企業は2%に留まる。
経営トップの不再任基準の設定状況
(出所)三井住友信託銀行「戦略の連動と資本効率で企業価値を高めるコーポレートガバナンス改革 ~「ガバナンスサーベイ®2023」実施報告書~(2023年10月)」
58
CEO任期制の有無とPBRの関係
産業全体
⚫ 非任期制の企業のPBRは、任期制企業に比べ高い傾向。
TOPIX300社※1における任期制によるCEO交代とPBRの関係性
パフォーマンス指標
固定任期制
任期制
非任期制
28社 (9%)
57社 (19%)
215社 (72%)
PBR
1.03倍
1.26倍
2.00倍
ROE※1
10.4%
6.9%
9.8%
PER※1
12.6倍
17.3倍
19.9倍
企業数
パフォーマ
ンス
(2022)
PBRの分布
CEOにおける任期制の定義
• 固定任期制:現職を除く直近2名のCEOの在任期間において、 いずれも3年、4年、5
年または6年で同一の企業。ただし、現職が当該在任年数以下の企業に限る。
• 任期制:固定任期制の企業を除く、現職を除く直近2名のCEOの在任期間(※)に
おいて、 ①在任期間の平均が3年以上6年未満である企業かつ、②最長在任期と最
短在任期間の差が2年以内(※ただし、現職が当該2名の最長在任期間より2年以
上長い場合は現職とその前任の在任期間で判定)
• 非任期制:上記以外の期間で在任
固定任期制
4%
任期制
非任期制
18%
34%
36%
25%
31%
61%
58%
34%
PBR1倍未満
PBR1-2倍
PBR2倍以上
※1:TOPIX300社とは東証プライム上場企業における2022年事業年度末で金融機関を除いた上で、時価総額上位300社企業を指す
以下計算式の値は各社2022年の事業年度末の値(例 2023年3月期決算の企業のPBR、ROE、PERは「2022」に反映)
PBR=時価総額÷株主資本等合計
PER=時価総額÷親会社株主に帰属する当期純利益
ROE=親会社株主に帰属する当期純利益÷期首期末平均株主資本等合計
上記は全て単純平均によるもの
(出所)デロイトトーマツによるSPEEDA、企業ホームページの情報等に基づく調査データを基に経済産業省作成
59
産業全体
CEO任期とリスクテイク指標(事業買収・売却・研究開発投資)の関係
⚫ 非任期の企業は、事業売却や買収、研究開発投資などを積極的に実施し、事業ポートフォリ
オ改革を積極的に行っている。
事業売却※1
過去10年の売却金額/総資産
(過去10年の平均)
事業ポートフォリオ改革
事業買収※1
研究開発投資
過去10年の買収金額/総資産
(過去10年の平均)
各年度の研究開発費/
各年度の売上高
13.5%
4%
固定任期制
任期制
非任期制
10.6%
3%
8.5%
6.6%
6.1%
2%
2.3%
2022
2021
2020
2019
0%
2018
非任期制
2017
任期制
2016
固定任期制
2015
非任期制
2014
任期制
2013
固定任期制
1%
対象企業は、2022年度末時点で、金融機関を除く時価総額上位300社。
※1:買収・売却:買収・売却以外にも事業・部門分割、ファンドバイアウト、MBO、少数持分取得、ジョイントベンチャーを含む
過去10年は「2013」~「2022」は企業の10事業年度を指す
上記は全て単純平均によるもの
(出所)デロイトトーマツによるSPEEDA、企業ホームページの情報等に基づく調査データを基に経済産業省作成
60
チャレンジ
国内投資の増加は賃金上昇につながる
⚫ 国内投資の増加は、労働生産性の向上を通じて賃金上昇に繋がる。
⚫ 日本は、設備投資と賃金の両方とも上昇率が低い。
賃金と民間設備投資の相関図(1991-2021の年平均増減率)
2.5%
韓国
2.0%
実
質
賃
金
増
減
率
スウェーデン
アイスランド
英国
1.5%
デンマーク
米国
フランス
ドイツ
1.0%
オーストラリア
カナダ
ベルギー
オランダ
0.5%
日本
0.0%
0.0%
0.5%
1.0%
1.5%
2.0%
2.5%
3.0%
3.5%
4.0%
4.5%
5.0%
実質民間設備投資増減率
(注)実質賃金(縦軸)は総雇用者報酬(実質値)を従業者数で割り、「正規労働者の平均労働時間/全労働者の平均労働時間」を乗じたもの。
すなわち労働者の平均労働時間の変化に伴う影響を取り除いた推移を示している。民間設備投資(横軸)は住宅を除く民間設備投資の実質値。
(出所)OECD statより経済産業省作成
61
対内直接投資の現状
チャレンジ
⚫ 日本の対内直接投資残高は、足元の2023年末時点で50.5兆円となっており、各国との比較でみ
ると、GDPに占める割合は少ない。
⚫ 2030年100兆円の政府目標の達成に向けて、「対日直接投資加速化に向けた優先プログラム※」
の着実な実行など、政府一丸となって取組を推進している。
※2024年5月、対日直接投資推進会議決定
対内直接投資残高の対GDP比率
日本の対内直接投資残高の推移
(兆円)
(GDP比率)
120%
政府目標
2030年
100兆円
100
90
100%
80
70
英国
80%
60
50.5
50
60%
負債性資本
対内直接投資
40
フランス
17.3
40%
収益の再投資
30
8.8
20
株式資本
20%
24.4
10
米国
日本
8.2%
ドイツ
0
1991
1992
1993
1994
1995
1996
1997
1998
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
2030
2028
2026
2024
2022
2020
2018
2016
2014
2012
2010
2008
2006
2004
2002
2000
1998
1996
0%
(年)
(出所)左図:財務省、日本銀行「本邦対外資産負債残高」
右図: Gian Maria Milesi-Ferretti “The External Wealth of Nations Database” Brookings Institution
(年)
62
チャレンジ
実質賃金上昇率(マンアワーベース)の要因分解
⚫ 日本の実質賃金は、プラス要因として労働生産性が上昇したものの、マイナス要因として交易条
件の悪化と事業主の社会保障負担増等により、ほぼゼロ成長だった。
⚫ 今後の持続的賃上げには、①労働生産性の上昇、②交易条件の改善等の取組が必要。
実質賃金上昇率の要因分解の国際比較(1995~2021年の26年平均)
交易条件の悪化を含む
(注1)
事業主の社会保障負担増
(注1)GDPデフレーターとCPI上昇率の差は、交易条件以外に、そもそもの指数の作成方法の違い等によっても生じる。
(注2)税・補助金とは、「生産・輸入品に課される税ー補助金」のことである。
(出所)図は、厚生労働省「第3回社会保障審議会年金部会年金財政における経済前提に関する専門委員会(令和5年4月5日) 資料4」より抜粋。
吹き出しは経済産業省作成。
63
チャレンジ
交易利得・損失
⚫ 輸出入価格の変化(交易条件の変化)によって、国内と海外における所得の流出入が基準年
と比較してどれだけ変動したかを示す交易利得・損失(=実質国内総所得ー実質国内総生
産)を見ると、2000年代前半に所得の流出が加速し、2020年代に入り大幅に悪化している。
交易利得・損失/実質GDPの推移
5.0%
4.0%
3.0%
2.0%
1.0%
0.0%
-1.0%
-2.0%
-3.0%
(出所)内閣府「国民経済計算年次推計」より経済産業省作成
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
2011
2010
2009
2008
2007
2006
2005
2004
2003
2002
2001
2000
1999
1998
1997
1996
1995
1994
-4.0%
(年)
64
交易条件の要因分解
チャレンジ
⚫ 交易条件指数を品目別に要因分解すると、輸出物価の下落の大部分は電気・電子機器によるものだが、電
気・電子機器は輸入物価も下落しており、価格競争が激しい産業であることを物語っている。輸入物価の主
な上昇要因は、鉱物性燃料であり、その影響はここ十数年で傾向的に拡大している。
※GDPデフレータではサービスの輸出入も含まれていたが、物価指数にはサービスが含まれていないことに留意。
交易条件指数の変動要因分解
輸出物価の品目別要因分解
(1990年1月の水準との比較、%pt)
60
(1990年1月の水準との比較、%pt)
40
繊維品
金属・同製品
20
電気・電子機器
輸出物価要因
40
輸入物価要因
0
交易条件指数
20
化学製品
はん用・生産用・業務用機器
輸送用機器
▲ 20
▲ 40
0
2022
2023
2020
2018
2016
2014
2012
2010
2008
2006
2004
2002
2000
1998
1996
1994
1992
1990
▲ 60
▲ 20
輸入物価の品目別要因分解
▲ 40
(1990年1月の水準との比較、%pt)
▲ 60
150
▲ 80
飲食料品・食料用農水産物
金属・同製品
石油・石炭・天然ガス
はん用・生産用・業務用機器
輸送用機器
100
交易条件指数=輸出物価指数/輸入物価指数
→交易条件指数の変化率≒
輸出物価指数の変化率ー輸入物価指数の変化率
▲ 100
50
繊維品
木材・木製品・林産物
化学製品
電気・電子機器
その他産品・製品
0
2022
2023
2020
2018
2016
2014
2012
2010
2008
2006
2004
2002
2000
1998
1996
1994
1992
2022
2023
2020
▲ 50
1990
(出所)左図、右上図、右下図ともに日本銀行「企業物価指数」により作成。
2018
2016
2014
2012
2010
2008
2006
2004
2002
2000
1998
1996
1994
1992
1990
▲ 120
65
GDPデフレータの需要項目別変動要因分解
チャレンジ
⚫ 価格の変動を示す指標であるGDPデフレータの変化を需要項目別に寄与度分解すると、輸出デ
フレータの趨勢的な下落に加え、2000年代以降の輸入デフレータの上昇(全体に対してマイナ
スに寄与)による交易条件の悪化が、GDPデフレータを大きく下押し。
GDPデフレータの需要項目別変動要因分解
(1990年1-3月月期の水準との比較、%pt)
10
民間最終消費支出
民間企業設備
公的固定資本形成
輸入
8
6
民間住宅
政府最終消費支出
輸出
国内総生産(支出側)
4
2
0
▲2
▲4
▲6
▲8
▲ 10
▲ 12
(出所)内閣府「国民経済計算」により作成。
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
2011
2010
2009
2008
2007
2006
2005
2004
2003
2002
2001
2000
1999
1998
1997
1996
1995
1994
1993
1992
1991
1990
▲ 14
66
我が国産業の輸出競争力の変化
チャレンジ
⚫
貿易特化係数とは、財ごとの純輸出額(輸出額−輸入額)を輸出入総額(輸出額+輸入額)で割ったもの 。
-1に近いほど競争力が劣り、1に近いほど輸出に特化しており競争力を持つことを示す。
⚫
我が国産業の輸出競争力の変化をみると、輸送機械やはん用・生産用・業務用機械、鉄鋼は輸出特化型産業を維持して
おり、国内で産出された付加価値も大きい。電気機械、情報通信機械はかつては輸出特化型産業であったが、現在では輸
入特化型産業に変化する一方で、電子部品・デバイスは、現在も輸出特化型産業を維持。
産業別にみた貿易特化係数の変化(1994年→2018年)
1
輸入特化型産業から
輸出特化型産業に変化
0.8
輸出特化型産業を維持
0.6
電子応用装置・電気計測器
貿易特化係数(2018年)
有機化学製品
ゴム製品
農業サービス
その他電子部品・デバイス
化学最終製品
その他の窯業・土石製品
0
パルプ・紙・板紙・加工紙
非鉄金属製錬・精製
-0.4
化学肥料
石炭製品
紙加工品
-0.6
漁業
林業
-0.8
たばこ
飼料・有機質肥料
水産食料品
農業
-1
-1
皮革・皮革製品・毛皮
畜産食料品
-0.8
-0.6
輸入特化型産業を維持
-0.4
映像・音響機器
電子計算機・同付属装置
民生用電子・電気機器
通信機器
精穀・製粉 繊維製品(化学繊維除く)
家具・装備品
製材・木製品
時計製造業
その他の製造工業製品
セメント・セメント製品
医薬品
その他の食料品
その他の電気機器
その他の業務用機械
印刷業
石油製品
半導体素子・集積回路
銑鉄・粗鋼
事務用・サービス用機器
その他の輸送用機械
ガラス・ガラス製品
化学繊維
陶磁器
その他の金属製品
非鉄金属加工製品
無機化学基礎製品
武器製造業
飲料
自動車部品・同付属品
はん用機械
プラスチック製品
0.2
-0.2
生産用機械
有機化学基礎製品
円の大きさは2018年時点における
付加価値の大きさを示している。
0.4
鉱業
自動車(自動車車体含む)
その他の鉄鋼
産業用電気機械器具
-0.2
(注) 貿易特化係数=(輸出額―輸入額)/(輸出額+輸入額)で計算したもの。
(出所) 経済産業研究所「JIPデータベース2021」
輸出特化型産業から
輸入特化型産業に変化
建設・建築用金属製品
0
0.2
0.4
0.6
0.8
1
貿易特化係数(1994年)
67
チャレンジ
中堅企業によるM&Aの有効性
⚫ 経営力の高い中堅企業が中小企業等のM&Aを行うことで、優良な経営ノウハウを有する企業が経営資源を
集約化し、自社の成長とM&Aされた企業についても収益力・賃金の向上を図っていくことが重要。
⚫ 特に、L型企業においては、M&Aの回数に応じて売上高の伸びが顕著であり、成長の有効な手段。
L型中堅企業におけるM&A回数と
過去10年間の平均売上高成長率
M&A実施企業と非実施企業の労働生産性
120
115
109.3
110
中堅企業の
82.1%
中堅企業の
9.8%
中堅企業の
8.1%
17.1%
105
103.5
100
95
13.1%
9.0%
90
85
80
06
07
08
09
10
11
12
13
2010年度に実施した企業
14
15
(年度)
2009~2015年度の間一切実施していない企業
M&A0回
M&A1回以上
M&A2回以上
*1 中堅企業:従業者数2,000人以下(中小企業基本法の中小企業除く)
*2 M&A数は2011年度から2020年度までに行った買収(子会社化)の件数
*3 売上高成長率は、2011年度と比較した2021年度の売上高の変化率
(注)2010年度=100として指数化
(出所) 経済産業省「企業活動基本調査」(2007~2016年度調査)再編加工
※調査対象:従業者数50人以上かつ資本金3千万円以上、主に経産省所管業種
(出所) 経済産業省「企業活動基本調査」(2012~2022年度調査)再編加工
※調査対象:従業者数50人以上かつ資本金3千万円以上、主に経産省所管業種 68
チャレンジ
倒産件数と完全失業率の推移
⚫ 2017年から2019年と、2023年は倒産件数の減少を伴わずに失業率が低下・低水準で推移。
⚫ 足下は倒産件数が増加しているものの、人手不足に伴い労働力の活用が進展する中で、完全
失業率は低水準を保っている。
1,400
倒産件数と完全失業率
倒産件数と完全失業率
(倒産件数<全規模>、件)
(完全失業率<季節調整値>、%)
1,200
6.0
4月倒産
783件
1,000
5.0
3月倒産
906件
4.0
800
600
3.0
400
2月失業率
2.0
2.6 %
200
倒産件数
3月失業率
完全失業率(季節調整)
2.6 %
0
1.0
10/1
11/1
12/1
13/1
14/1
(出所)総務省「労働力調査」、東京商工リサーチ「倒産月報」
15/1
16/1
17/1
18/1
19/1
20/1
21/1
22/1
23/1
24/1
月
69
チャレンジ
新陳代謝:スタートアップの資金調達額は増加傾向
⚫ 国内スタートアップの資金調達額は、2022年まで順調に増加。世界的に資金調達状況が厳しく
なっていることもあり、2023年の調達額は前年度に比べて減少し、7,536億円。
※2023年全体の資金調達は、後から判明するものを考慮すると、2021年並みの8,500億円程度になる見込み。なお、米
国VCによるスタートアップ投資額は2022年以降低調。
国内スタートアップの資金調達額の推移*1
米国VCによるスタートアップ向け投資額の推移
18,000
(億ドル)
4,000
16,000
3,500
5年で10倍
14,000
3,000
12,000
2,416
2,500
10,000
9,664
10年で10倍
1,500
7,536
1,000
約8,500
3,640
2,589
2,030
1,433
737 699 822 645 907
743
866
835
906
*¹:各年の値は集計時点までに観測されたものが対象。
(出所)左図:INITIAL「2023 Japan Startup Finance 国内スタートアップ資金調達動向決定版」を基に作成。(2024年1月23日時点)
右図:PitchBook-NVCA Venture Monitor (2024年3月31日時点)
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2027
2026
2025
2024
2023
2022
2021
2020
2019
(年)
2017
0
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
2011
2010
1,658
500
0
2009
1,731
1,459 1,515
2016
6,122
5,608
5,005
4,000
2,000
約1,000
(2013‐2022年)
6,000
目標額
10兆円規模
8,692
2015
8,000
2,000
3,495
2014
(億円)
20,000
100,000
(年)
70
チャレンジ
インフラの老朽化
⚫ 高度経済成長期以降に整備された道路橋やトンネル、工業用水、送配電設備等のインフラは、
今後、建設から40~50年以上経過する施設の割合が増加する。老朽化が進行するため、建
て替えや大規模修繕の必要性が高まっていく。
長期間経過したインフラの割合
道路橋、トンネル、河川管理施設
■2020年3月
下水道管渠、港湾施設
工業用水道管路
■2023年3月
80%
約55%
10%
2040年時点で
建設から50年以上経過する送電鉄塔
約71%
約62%
約53%
約49%
約43%
約36%
40%
20%
■2040年3月
■2033年3月
約66%
50%
30%
■2030年3月
約75%
70%
60%
全国の送電鉄塔の建設年別の内訳
約38%
約35%
約30%
約22%
約21%
約23%
約16%
約10%
約5%
0%
工業用水道
港湾施設 河川管理
道路橋
トンネル
下水道
管路
(約73万橋)
(約1.1万本) 管渠 (約6.1万施設) 施設
(約5.5千km)
(約4万6千施設)
(約48万km)
(注)左図:道路橋・トンネル・河川管理施設・下水道管渠・港湾施設の施設は、建設後50年を対象とし算出。建設後50年以上経過する施設の割合については、建設年度
不明の施設数を除いて算出。道路橋は、橋長2m以上を対象。港湾施設は水域施設、外郭施設、係留施設、臨港交通施設等を対象。工業用水は、法定耐用年数である40
年を超えたものを対象とし算出。なお、2023年3月31日時点の管路総延長と30年後までの法定耐用年数を経過した管路延長を回答した163事業の回答を集計。右図:送電
鉄塔の内訳は2022年度末時点。
71
(出所)左図:国土交通省「令和4年版国土交通白書」、工業用水道事業者を対象としたアンケート(2023年12月)を基に作成。右図:送配電網協議会集計データ
得られる国民の豊かさ
労働生産性の国際比較
⚫ 各国と同様に、日本の労働生産性は、年率で1%以上伸びてきた。
労働生産性の国際比較
時間当たり労働生産性
(ドル/時間)
80
74.1
75
米国
=+1.7%/年
(1991~2022)
70
ドイツ
=+1.3%/年
73.8 (1991~2022)
65
68.6
60
フランス
=+1.1%/年
(1991~2022)
英国
60.5 =+1.4%/年
(1991~2022)
55
50
45
49.1
日本
=+1.2%/年
(1991~2022)
40
35
(注)2015年の米国ドル(購買力平価ベース)で実質化したGDPを総就業時間(就業者数×年間の平均就業時間)で割った値。
(出所)OECD.stat
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
2011
2010
2009
2008
2007
2006
2005
2004
2003
2002
2001
2000
1999
1998
1997
1996
1995
1994
1993
1992
1991
30
(年)
72
得られる国民の豊かさ
実質賃金と名目賃金の国際比較
⚫ 実質賃金は、過去30年横ばい。
⚫ 名目賃金も、過去30年横ばい。他方、内閣府の「中長期の経済財政に関する試算」の成長実
現ケースとベースラインケースの双方で、足下2023年、2024年で2.4~2.5%の名目賃金上
昇を見込んでおり、これは過去30年の主要先進国並みの伸び率。
実質賃金の国際比較(絶対値)
名目賃金の国際比較(1991年を100として指数化)
80,000
280
77,463
75,000
米国
=+1.3%/年
(1991~2022)
260
220
60,000
55,000
50,000
45,000
40,000
200
52,764 フランス
=+0.9%/年
(1991~2022)
140
1991
1992
1993
1994
1995
1996
1997
1998
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
35,000
58,940 ドイツ
=+0.9%/年
(1991~2022)
53,985 英国
=+1.2%/年
(1991~2022)
日本
=+0.1%/年
41,509 (1991~2022)
(年)
(注)左図:2022年の米国ドル(購買力平価)で実質化した値。
右図:各国の名目賃金(自国通貨建て)について、1991年を100として、指数化した値。
(出所)OECD.stat、内閣府
270
240
70,000
65,000
米国
=+3.4%/年
(1991~2022)
英国
=+3.3%/年
(1991~2022)
279
180
215ドイツ
=+2.5%/年
199(1991~2022)
フランス
=+2.2%/年
(1991~2022)
160
120
100
80
103
日本
=+0.1%/年
(1991~2022)
1991
1992
1993
1994
1995
1996
1997
1998
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
1人当たり実質賃金(ドル)
(年)
73
得られる国民の豊かさ
社会保障給付費の推移・将来推計
⚫ 医療・介護の給付費の対GDP比は、2000年の5.6%から、2020年には10.1%に増加。
⚫ 内閣府によれば、今後20年間も増大していく見込みだが、過去20年間より増加ペースは緩やかとみられる。
これまでの社会保障給付費(医療・介護のみ)
対GDP比の推移
今後の社会保障給付費(医療・介護のみ)
対GDP比の見通し
(%)
12
10.1
10
推計には以下が考慮されている。
※「その他要因」は医療のみ考慮
・人口構成の変化
・単価の伸び(賃金・物価上昇率)
・その他要因(医療の高度化等)
-年率1%(これまでの実績を考慮)
-年率2%(医療の高度化が加速)
8
6
5.6
4
2
0
2000年度
2020年度
(注)左図(社会保障費用統計)と右図(内閣府の試算)では、対象としている給付の範囲が異なる点に留意。また、右図について、経済の前提は現状投影シナリオ(TFP
上昇率0.5%、2045年度まで労働参加が一定程度進展、出生率1.36程度まで上昇)のもの。試算結果は、厚生労働省「医療保険に関する基礎資料」、「介護給付費
等実態調査」、国立社会保障・人口問題研究所「社会保障費用統計」等により作成。2019年度は実績。試算値について、2024年度までは実績と予算等の伸び率から
推計、それ以降は、年齢階級ごとの一人当たりの医療費の伸び:0.5×消費者物価上昇率+0.5×賃金上昇率+その他要因、一人当たり 介護費の伸び:0.35×消費
者物価上昇率+0.65×賃金上昇率、として推計。中長期試算延伸後の賃金上昇率には、就業者一人当たり名目GDP成長率を使用。 給付については、保険給付とし、
医療・介護扶助や地方単独事業等による公的給付等は含んでいない。公費負担は現行の各制度の負担率を用い、保険料負担は残差として計算。(※試算の詳細や方
法等については内閣府の資料を参照のこと。)
(出所)左図:国立社会保障・人口問題研究所「社会保障費用統計」、右図:内閣府「令和6年第3回経済財政諮問会議 資料5」
74
得られる国民の豊かさ
高齢期の就労
⚫ この15年間、平均寿命と健康寿命の双方が延伸、平均寿命と健康寿命の差は横ばい・微減。
⚫ 世論調査によれば、66歳以上も仕事をしたい(仕事をした)との回答が、前回(2018年)
調査の37.6%から5ポイント増加して42.6%となった。
平均寿命・健康寿命の推移(男性)
85.0平均寿命と健康寿命の差(右軸) 平均寿命(左軸)
78.6
81.4
80.0
75.0
9.2
69.5
健康寿命(左軸)
70.0
72.7
8.7
65.0
2004
「66歳以上も仕事をしたい(した)」人の割合(世論調査)
9.5 (%)
9.0
8.5
40
平均寿命・健康寿命の推移(女性)
85.0
85.6
12.9
75.0
72.7
平均寿命(左軸)
健康寿命(左軸)
87.5
75.4
2004
39
13.0
38
12.5
37
12.0
36
11.5
35
12.1
65.0
2019
42
41
2019
95.0平均寿命と健康寿命の差(右軸)
42.6
43
37.6
2018年11月調査
2023年11月調査
(注)右図:2018年11月調査は調査員による個別面接聴取法、2023年11月調査は郵送法で実施しており、それぞれ実施方法が異なる点には留意が必要。
(出所)左図:厚生労働省「簡易生命表」、厚生労働省「第16回健康日本21(第二次)推進専門委員会資料」、右図:内閣府「生活設計と年金に関する世論調査」
75
日本の経済構造
※
(万ドル)
実 9.0
中質
国賃
、金
イ
ン
ド
は
一
人
当
た
り
労
働
生
産
性
各国の実質GDPと実質賃金の関係
▲…1991年、●…2020年、
…2040年
8.0
7.0
米国
6.0
英国
ドイツ
5.0
日本
韓国
※内閣府「中長期の経済財政に関する試算」の成長実現ケースの延長
4.0
フランス 日本
3.0
(企業部門の投資超過、賃金上昇の継続)
日本
※内閣府「中長期の経済財政に関する試算」のベースラインケースの延長
(企業部門の貯蓄超過、賃金上昇の停滞)
2.0
インド※参考値
中国※参考値
1.0
0.0
0.0
5.0
10.0
15.0
20.0
25.0
実質GDP(兆ドル)
(注) 縦軸:2022年の米国ドル(購買力平価ベース)で実質化した平均賃金
横軸:2015年の米国ドル(購買力平価ベース)で実質化したGDP
※中国とインドは、OECD.statに実質賃金が掲載されていないため、参考値として一人当たり労働生産性を用いた。一人当たり労働生産性は、 2015年の米国ドル(購買力平価ベー
ス)で実質化したGDPを、労働力人口(世界銀行)で割ったもの。
※2040年の日本の実質GDPと実質賃金は、内閣府の「中長期の経済財政に関する試算」の2033年度の実質GDP成長率、賃金上昇率(消費者物価)、物価上昇率を用いて、経
済産業省が試算。
76
(出所)OECD.stat、世界銀行、内閣府
日本の経済構造
経常収支とその内訳の推移
⚫ 国内生産・輸出モデルから、対外直接投資を通じた海外展開モデルへの移行も進み、貿易収支
黒字は縮小し、経常黒字は投資収益により支えられる。
貿易・サービス収支、投資収益、経常収支の推移(1996-2023)
(兆円)
40
35.1
経常収支
30
35.0
投資収益
貿易収支
19.5
20
21.4
19.4
14.1
13.6
12.7
16.0
7.7
10
11.4
9.5
7.5
9.0
6.2
2.8
0
-1.1
-1.0
-5.3
-10 -6.7
-2.9
-1.1
サービス収支
-4.2
-2.7
-2.7
-3.7
その他(第二次所得収支等)
-6.5
-2.6
-5.6
-15.5
(注)「投資収益」とは、第一次所得収支の内数であり、直接投資収益+証券投資収益+その他投資収益の和に相当する。
(出所)財務省「国際収支統計」に基づき作成
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
2011
2010
2009
2008
2007
2006
2005
2004
2003
2002
2001
2000
1999
1998
1997
1996
-20
(年)
77
日本の経済構造
貿易収支の推移
⚫ 貿易収支は、近年赤字傾向。自動車等の輸送用機器や半導体等製造装置等の一般機械が
輸出を牽引しているが、資源価格の変動による影響を受けやすい石油や石炭、天然ガス等の鉱
物性燃料、食料品、電気機器により赤字に陥っている。
貿易収支の推移
(兆円)
50
40
貿易収支
一般機械
電気機器
30
輸送用機器
20
10
0
-10
-20
食料品
-30
鉱物性燃料
-40
その他
(注)主要商品別の貿易収支。その他は、「原料品」、「化学製品」、「原料別製品」、「その他」の合計。
(出所)財務省「貿易統計」に基づき作成
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
2011
2010
2009
2008
2007
2006
2005
2004
2003
2002
2001
2000
1999
1998
1997
1996
1995
1994
1993
1992
1991
1990
1989
1988
-50
(年)
78
日本の経済構造
第一次所得収支
⚫ 日本の第一次所得収支は、直接投資収益を要因として、全体として増加傾向にある。他方、直
接投資収益の約半分は海外で再投資されており、国内に戻っていない。
第一次所得収支の推移
直接投資収益における再投資収益の割合
(兆円)
(兆円)
40
利子所得(左軸)
30
再投資収益の割合 (右軸)
その他
35
25
60%
56.4%
52.8%
50%
46.8%
30
25
20
直接投資収益
40%
配当金・配当済支店収益
(左軸)
15
20
証券投資収益
15
30%
10
20%
10
5
再投資収益(左軸)
10%
5
1996
1997
1998
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
2023
(年)
0%
(年)
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
2023
0
0
(注) 左図:「ネット」の額を利用。その他は、「雇用者報酬」、「その他投資収益」、「その他第一次所得」の合計。
右図:再投資収益(子会社の内部留保)、配当金・配当済支店収益(親会社と子会社の間で受払された利益配当金および支店の収益のうち本社に送金されたもの)、利子所
得(貸付け・借入れ利子や債券利子)はすべて「受取」の額を利用。
再投資収益の割合=再投資収益 ÷(再投資収益+配当金・配当済支店収益+利子所得)で計算。
(出所)日本銀行「国際収支統計」
79
日本の経済構造
日本の対外純資産負債残高の推移
⚫ 日本の企業や個人、政府が海外に持つ資産から、負債を引いた対外純資産残高は前年比
7,204億円増の418兆円と5年連続増加しており、32年連続で世界最大の対外純資産国と
なっている。
本邦対外資産負債残高の推移
(兆円)
(兆円)
1,600
450
対外純資産(右軸)
400
1,400
350
1,200
300
1,000
資産残高(左軸)
800
250
負債残高(左軸)
200
600
150
400
100
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
2011
2010
2009
2008
2007
2006
2005
2004
2003
2002
2001
2000
1999
0
1998
0
1997
50
1996
200
(年)
(注)資産残高とは日本の居住者(政府、企業、個人)が非居住者に対して有する、金銭的価値で評価でき、金銭の支払により履行を請求し得る資産を指す。負債残高とは
日本の居住者(政府、企業、個人)が非居住者に対して有する、金銭的価値で評価でき、金銭の支払により履行し得る負債を指す。
(出所)財務省「本邦対外資産負債残高」
80
日本の経済構造
日本のサービス収支の推移と国際比較
⚫ サービス収支は、足下でインバウンドを背景とした旅行収支が伸びているものの、デジタル関連分
野の大幅な赤字により、世界と比較しても、全体の赤字が多い。
日本のサービス収支の推移
(兆円)
6
(億ドル)
3,000
その他
サービス収支の国際比較(2021年)
2,500
4
旅行
2,000
2
1,500
0
1,000
-2
500
-4
0
研究開発サービス デジタル関連収支
-500
2023
2022
2019
2018
2017
2016
2015
2014
-8
2021
サービス収支
2020
-6
-1,000
EU
米国
英国
フランス
ドイツ
日本
(注1)デジタル関連収支は、日銀レビューの分類を基に、①~③の合計として算出。 (年)
①通信・コンピューター・情報サービス:ソフトウェアの委託開発やクラウド・サービス、オンライン会議システムの利用、ソフトウェアのサブスクリプション契約料等
②専門・経営コンサルティングサービス:法務、会計・経営コンサルティング、広報、広告・市場調査に係る取引、
③著作権等使用料:著作物(コンピュータソフトウェア、音楽、映像、キャラクター、文芸、学術、美術等)を複製して頒布(販売、無償配布等)するための使用許諾料
(ライセンス料)等。
(注2)研究開発サービス収支は、研究開発に関わるサービス取引のほか、研究開発の成果である産業財産権の売買を計上
(注3)旅行収支とは、ある国に滞在中の非居住者(旅行者)が自ら使用するため、または贈与するために滞在先で取得した財貨とサービスを計上。
(出所)左図:日本銀行「国際収支統計」、 日銀レビュー「国際収支統計からみたサービス取引のグローバル化」を基に作成。右図:OECD.statを基に作成。
81
日本の経済構造
デジタル関連収支の国際比較
⚫ コンピュータ関連サービスやコンサル費用、著作権等使用料からなるデジタル関連収支での赤字
は、日本が突出している。
デジタル関連収支の国際比較(2021年)
(億ドル)
1,200
著作権等使用料
1,000
800
600
デジタル関連収支
400
200
0
-200
専門・経営コンサルティングサービス
-400
-600
通信・コンピュータ・情報サービス
米国
英国
ドイツ
フランス
韓国
日本
(注)デジタル関連収支は、日銀レビューの分類を基に、①~③の合計として算出。
①通信・コンピューター・情報サービス:ソフトウェアの委託開発やクラウド・サービス、オンライン会議システムの利用、ソフトウェアのサブスクリプション契約料等
②専門・経営コンサルティングサービス:法務、会計・経営コンサルティング、広報、広告・市場調査に係る取引
③著作権等使用料:著作物(コンピュータソフトウェア、音楽、映像、キャラクター、文芸、学術、美術等)を複製して頒布(販売、無償配布等)するための使用許諾料(ライ
センス料)等。ドイツ、フランスの著作権等使用料は、EUが知的財産権等使用料の内訳を開示していないため、著作権等使用料と産業財産権等使用料の双方を対象として
算出。
(出所)BUSSINES INSIDER (2024年4月 みずほ銀行チーフマーケット・エコノミスト唐鎌大輔氏)、日本銀行「国際収支統計」、日銀レビュー「国際収支統計からみたサービス
82
取引のグローバル化」、OECD.statを基に作成
日本の経済構造
家計、企業、政府の経済活動のISバランス
⚫ 家計は継続的に黒字。1990年代後半以降は、企業も黒字となり、政府が一貫して赤字主体と
なっている。企業は、1990年代以前は旺盛な国内投資により投資超過であったが、1990年代
後半からは債務返済に伴い、2000年代からは海外投資を増やす中で、貯蓄超過主体となってき
た。
部門別資金過不足(対GDP比)
(%)
15
企業の
海外投資
企業の
債務返済
10
5
0
企業の国内
投資が旺盛
-5
-10
企業
-15
1955
1960
1965
1970
1975
1980
家計
1985
1990
(注)1955-79年度までは68SNA、1980-93年度までは93SNA、1994年度以降は08SNA。
(出所)内閣府「国民経済計算」
海外(海外のマイナスは経常黒字を意味)
1995
2000
2005
2010
2015
政府
2020 (年度)
83
第2次以降の進捗
「国内投資促進パッケージ」について
➢ 昨年12月に「国内投資促進のための官民連携フォーラム」を開催し、政府(11府省庁連名)から
予算・税・規制のあらゆる面で世界に伍して競争できる「国内投資促進パッケージ」を公表。
➢ 経済界からも、改めて国内投資拡大を継続する決意を表明することで、政府・経済界一丸となって、経
済を新たなステージに移行していくという機運を醸成。
~過去最高水準(今年度100兆円規模)から拡大継続し、2027年度115兆円超の目標実現を通じて「成長型経済」へ~
国内投資促進パッケージ
これまでの日本経済
「コストカット型」
国内投資↓:
賃金・所得↓:
物価水準↓:
「物価も賃金も
上がらない」
→消費・投資低迷の
悪循環
これからの日本経済
「成長型経済」
11府省庁、約200事業にわたる
国内投資促進に資する
予算・税・規制など幅広い施策を位置づけ
潮
目
の
変
化
分野別の戦略投資 横断的な取組
✓ GX、DX等
✓ インフラ
✓ 観光・ヘルスケア
グローバル
✓人への投資
✓ 中堅・中小・
スタートアップ
✓ 研究開発・
イノベーション
✓輸出支援
✓ 対内直接投資の加速
国内投資↑:
大
き
な
流
れ
賃金・所得↑:
物価水準 :
「賃金も物価も
上がり続ける」
→消費・投資拡大の
好循環
84
第2次
以降の進捗
令和2年度・令和3年度補正予算により、既に動き出している主な国内投資案件
経済産業省の令和2年度・令和3年度補正予算の国内投資支援策
<DX>・先端半導体の国内生産拠点の確保(R3補正 6,170億円)
<GX>・サプライチェーン上不可欠性の高い半導体の生産設備の脱炭素化・刷新事業(R3補正 470億円)
・蓄電池の国内生産基盤確保のための先端生産技術導入・開発促進事業(R3補正 1,000億円)
<健康>・ワクチン生産体制強化のためのバイオ医薬品製造拠点等整備事業(R3補正 2,273.8億円)
・マスク・アルコール消毒液等生産設備導入補助事業(R2補正 29.1億円)
・アビガン・人工呼吸器等生産のための設備整備事業(R2補正 87.7億円)
・感染症対策関連物資生産設備補助事業(R2補正 22.1億円)
<その他>・サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費補助金(R2補正等 5,168億円)
・中小企業等事業再構築促進事業(R2・R3補正 1兆7,608億円)
バイオ
阪大微生物病研究会
半導体
三菱電機
再生可能エネルギー
JFEスチール
再生可能エネルギー
JFEエンジニアリング
382億円
半導体
SUMCO
2015億円の内数
バイオ
JCRファーマ
200億円
物流
歯愛メディカル
210億円
半導体
ミツミ電機
108億円
半導体
東芝デバイス&
ストレージ
(加賀東芝エレ
クトロニクス)
蓄電池
プライムプラネットエナジー&
ソリューションズ/トヨタ自動車
4000億の内数
蓄電池
BASF戸田
バッテリー
マテリアルズ
半導体
富士電機
バイオ
富士フイルム
バイオ
第一三共
蓄電池
日本重化学工業
半導体
デンソー岩手
バイオ
塩野義製薬
223億円
半導体
凸版印刷
半導体
キオクシア岩手
553億円
医薬品
小林製薬
200~250億円
蓄電池
東北村田製作所
バイオ
ARCALIS
化学
カネカ
半導体
マイクロンメモリジャパン
1394億円
バイオ
ニプロファーマ
蓄電池
クレハ
金属
JX金属
半導体
JASM
86億ドル
蓄電池
信越化学
化学
双日・メキシケム
ジャパン
蓄電池
三洋・
パナソニックエナジー
バイオ
KMバイオロジクス
蓄電池
住友金属鉱山
470億円
半導体
ソニーセミコンダクタ
マニュファクチャリング
883億円
蓄電池
半導体
バイオ・医薬品
金属・素材
再生可能エネルギー
化学
物流
バイオ
タカラバイオ
半導体
デンソー
131億円
半導体
キオクシア等
2788億円
医薬品
健栄製薬
129億円
蓄電池
トヨタ自動車/
豊田自動織機
(出所)令和5年4月6日「国内投資拡大のための官民連携フォーラム」資料2より引用
蓄電池
エンビジョンAESC
1000億円超
半導体
JSR
蓄電池
東芝
バイオ
タウンズ
物流
富岳通運
242億
バイオ
AGC
半導体
AGCエレクトロニクス
半導体
ルネサスエレクトロニクス
124億円
半導体
レゾナック
※掲載した予算事業で採択された案件のうち、一定額以上の案件を掲載。自社HP等からの引用含む。
85
第2次
以降の進捗
令和4年度補正予算により、既に動き出している主な国内投資案件
経済産業省の令和4年度補正予算の国内投資支援策
<DX>・先端半導体の国内生産拠点の確保(R4補正 4,500億円)
・ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業(R4補正 4,850億円)
<安保>・経済環境変化に応じた重要物資サプライチェーン強靭化支援事業(R4補正 9,582億円)
<健康>・バイオものづくり革命推進事業(R4補正 3,000億円)
・ワクチン生産体制強化のためのバイオ医薬品製造拠点等整備事業(R4補正 1,000億円)
<その他>・サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費補助金(R4補正等 5,273億円)
・中小企業等事業再構築促進事業(R4補正 5,800億円)
航空機
日本エアロフォージ
半導体
マイクロン
5,510億円
機器
EVモーターズ・
ジャパン
セメント
住友大阪セメント
蓄電池
メキシケムジャパン
51億円
蓄電池
東海カーボン
37億円
セメント
UBE三菱セメント
蓄電池
旭化成
170億円
蓄電池
関東電化工業
46億円
部品
麗光
19.9億円
バイオ
ワイエムシィ
蓄電池
日伸工業
25億円
部品
二豊鉄工所
17.8億円
部品
サンエー精機
19.0億円
半導体
レゾナック
309億円
バイオ
旭化成メディカル
蓄電池
クレハ
199億円
部品
三協リール
14.9億円
半導体
大陽日酸
バイオ
シオノギファーマ
部品
廣野鐵工所
14.9億円
バイオ
ARCALIS
半導体
ルネサス
477億円
蓄電池※技術開発
デンカ
67億円
部品
エッチ・エム・イー
14.1億円
蓄電池※技術開発
パナソニックエナジー
92億円
蓄電池
日亜化学工業
124億円
蓄電池
宇部マクセル
33億円
蓄電池
トヨタほか
3,300億円
蓄電池
愛三工業
53億円
蓄電池
宇部マクセル京都
27億円
(出所)令和5年10月4日「国内投資拡大のための官民連携フォーラム」資料2より引用
クラウド
ソフトバンク
200億円
蓄電池
レゾナック
51億円
バイオ
モデルナ・ジャパン
蓄電池
半導体
バイオ・医薬品
クラウド
部品、機器
その他
生活製品
サンワ
16.7億円
半導体
キヤノン
333億円
イビデン
半導体
SUMCO
2,250億円
セメント
太平洋セメント
58.5億
半導体
ラピダス
2,600億円
蓄電池
ホンダ・GSユアサ・
半導体
部品
ブルーエナジー
新光電気工業
堅田電機
4,341億円
533億円
30.6億円
化学
バイオ
ダイセル
日本マイクロ
バイオファーマ
半導体
半導体
住友電工
300億円
クラウド
さくらインターネット
135億円
バイオ
佐竹マルチミクス
バイオ
武州製薬
バイオ
富士フイルム
バイオ
Meiji Seikaファルマ
86
※掲載した予算事業のうち、一定額以上の案件を掲載。
※マッピングは都道府県単位であり、市町村以下の場所は反映せず。
第2次以
降の進捗
製
造
業
運
輸
く
ら
し
等
GX経済移行債による投資促進策(案)
官民
投資額
GX経済移行債による主な投資促進策
措置済み
(国庫債務負担行為込)
(R4補正~R5補正)
※R6FY予算額:緑下線
【約3兆円】
鉄鋼
化学
紙パルプ
セメント
3兆円~ ・製造プロセス転換に向けた設備投資支援(革新電炉、分
3兆円~ 解炉熱源のアンモニア化、ケミカルリサイクル、バイオケミカル、CCUS、
1兆円~ バイオリファイナリー等への転換)
1兆円~
自動車
34兆円~
蓄電池
7兆円~
航空機
4兆円~ ・次世代航空機のコア技術開発
SAF
1兆円~ ・SAF製造・サプライチェーン整備支援
船舶
3兆円~ ・ゼロエミッション船等の生産設備導入支援
くらし
14兆円~ ・高効率給湯器の導入
5年:4,844億円
(327億円)
・電動車(乗用車)の導入支援
・電動車(商用車)の導入支援
2,191億円
545億円
・生産設備導入支援
5,974億円
・定置用蓄電池導入支援
・家庭の断熱窓への改修
・商業・教育施設等の建築物の改修支援
12兆円~
・パワー半導体等の生産設備導入支援
・AI半導体、光電融合等の技術開発支援
水素等
エ
ネ
ル
ギ
ー
2,300億円
(2,300億円)
3年:400億円
(85億円)
2,350億円
580億円
339億円
4,329億円
1,031億円
7兆円~
原子力
1兆円~ ・次世代革新炉の開発・建設
CCS
4兆円~ ・CCSバリューチェーン構築のための支援(適地の開発等)
分野横断的措置
891億円
・年度内に策定する「次世代航空機戦略」を踏まえ検討
・別途、GI基金でのSAF、次世代航空機のR&D支援、
SAFの生産量等に応じた税額控除を措置
・別途、GI基金でのアンモニア船等へのR&D支援を措置
・別途、GI基金での熱分解技術等へのR&D支援を措置
5年:4,570億円
(89億円)
・価格差に着目した支援策の総額は供給開始から
15年間で3兆円規模
・別途、GI基金でのサプライチェーンのR&D支援を措置
・拠点整備は別途実施するFSを踏まえて検討
5年:4,212億円
(548億円)
・設備投資等への支援総額は10年間で1兆円規模
・別途、GI基金でのペロブスカイト等のR&D支援を措置
3年:1,641億円
(563億円)
3,400億円
・GI基金等によるR&D
8,060億円
410億円
・GX実装に向けたGX機構による金融支援
税制措置
・2,300億円は経済安保基金への措置
・別途、GI基金での全固体電池等へのR&D支援を措置
・先進的なCCS事業の事業性調査等の結果を踏まえ検討
・中小企業を含め省エネ補助金による投資促進等
・ディープテック・スタートアップ育成支援
・地域脱炭素交付金(自営線マイクログリッド等)
・4分野(鉄、化学、紙、セメント)の設備投資への支援
総額は10年間で1.3兆円規模
・別途、GI基金での水素還元等のR&D支援、グリーンスチール/
グリーンケミカルの生産量等に応じた税額控除を措置
・別途、GI基金でのパワー半導体等へのR&D支援を措置
・水素等の供給拠点の整備
次世代
・ペロブスカイト太陽電池、浮体式洋上風力、水電解装置
31兆円~
のサプライチェーン構築支援と、ペロブスカイトの導入支援
再エネ
※設備投資(製造設備導入)支援の補助率は、原則
中小企業は1/2、大企業は1/3
・自動車等も含め、3年間で2兆円規模の支援を措置
(GX経済移行債以外も含む)
3年:300億円
(85億円)
・既存原燃料との価格差に着目した支援
分野別投資戦略(2023年12月公表)より抜粋
備考
・別途、GI基金での次世代蓄電池・モーター、合成燃料等の
R&D支援、EV等の生産量等に応じた税額控除を措置
5年:3,368億円
(276億円)
5年:600億円
(94億円)
資源循環 2兆円~ ・循環型ビジネスモデル構築支援
半導体
R6FY以降の支援額
・令和2年度第3次補正で2兆円(一般会計)措置
1,200億円
30億円
・グリーンスチール、グリーンケミカル、SAF、EV等の生産量等に応じた税額控除を新たに創設
・3年間で7000億円規模の支援
・5年間で2000億円規模の支援(GX機構のファイナンス支援を含む)
・債務保証によるファイナンス支援等を想定
60億円
※上記の他、事務費(GX経済移行債の利払費等)が596億円
R6FY以降の支援額:2兆3,905億円(赤の合計)(R6FY予算額:6,036億円(緑下線))【措置済み額と青字を含めると約13兆円を想定】
87
第2次以降の進捗
1兆9867億円
半導体の国内生産拠点整備支援 R5年補正予算
(経済安保基金、先端半導体基金、ポスト5G
基金の合計。※既存基金残金含む。半導体以
外のAIや5Gも含む経済産業省分のみの額。)
⚫ 先端・次世代半導体の国内生産拠点の整備、研究開発等を支援。
⚫ 地域の関連事業及び人材の集積・育成を通じて、地方経済の活性化にもつなげる。
取組
効果
⚫ 大規模な国内生産拠点整備等の支援
TSMCを始めとした電子デバイス関連
産業集積に伴う熊本県内への効果
(2022-2031年)
経済波及効果
TSMC
熊本第1工場
ラピダス
北海道
GDP影響額
⚫ 国内生産拠点立地に向けた環境整備
工業用水等の関連インフラ整備も支援。
⚫ 関連事業及び人材の集積・育成の支援
関連する法令・予算
+約6.9兆円(10年累計)
+3.4兆円(10年累計)
(2020年度県内GDP:6.1兆円)
関連産業
+10,700名(2022年比)
含む雇用
(2021年度県内従業者数:71万人)
(出典)九州フィナンシャルグループによる試算
(注)JASM第1工場、ソニー・三菱電機の投資を含む。JASM
第2工場は含まず。
・先端半導体の国内生産拠点の確保(予算/経済産業省)
・ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業(予算/経済産業省)
・地域産業構造転換インフラ整備推進交付金(予算/内閣府)
等
88
第2次以降の進捗
⚫
中堅企業成長促進パッケージ
第6回中堅ワーキンググループにて取りまとめた取組方針の重点4本柱をもとに、12府省庁・全190の施策
をまとめた。このうち、特に中堅企業の成長促進に効果的な18の施策を厳選しパッケージを作成。
1.国内投資拡大・イノベーションの促進
3.外需獲得(グローバル展開・インバウンド取込)の支援等
1.企業立地・投資への支援
• 中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補
助金【経産省】
1.海外への販路開拓支援
• 効率的な輸出物流の構築・輸出向けHACCP等対応施設の整
備【農水省】
• 農林水産物・食品輸出プロジェクト(GFP)【農水省】
• 中堅・中小建設企業の海外進出支援業務【国交省】
2.設備投資・生産性向上
• 大規模投資促進のための地域未来投資促進税制の拡充【経産省】
3.地域課題の解決
• ローカル10,000プロジェクト【総務省】
4.GX・DX等への投資
• 物流業務の自動化・省人化、輸送効率化、デジタル化【国交省】
2.良質な雇用の実現
1.中堅・中小企業の賃上げ
• キャリアアップ助成金【厚労省】
• 賃上げ促進税制における中堅企業枠の創設【経産省・中企庁】
2.リ・スキリングによる能力向上支援
• 人材開発支援助成金【厚労省】
3.地域における人材の育成獲得・インターンシップの促進
• プロフェッショナル人材事業、先導的人材マッチング事業【内閣官房・内閣府】
• 地域企業経営人材マッチング促進事業【金融庁】
4.海外からの人材・資金を呼び込むためのアクションプラン等の推進
• マッチングイベント等の実施による特定技能制度の活用促進【入管庁】
2.海外展開への支援
• 開発途上国の課題解決型ビジネスづくり支援【外務省】
• HACCP等への対応支援【農水省】
3.インバウンド戦略の展開
• 特別な体験の提供等によるインバウンド消費の拡大・質向上推
進事業【国交省】
4.経営基盤の強化・整備
1.経営力の向上
• 新事業展開等への集中支援【経産省】
2.経営改善・事業再生
• 中堅・中小グループ化税制【経産省・中企庁】
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施策PR集:首相官邸HP
89
第2次以降の進捗
新たな事業の創出及び産業への投資を促進するための産業競争力強化法等 の一部を改正する法律の概要
(※)
※産業競争力強化法(産競法)、投資事業有限責任組合契約に関する法律(LPS法)、独立行政法人工業所有権情報・研修館法(INPIT法) 、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構法(NEDO法)
背景
✓
我が国経済では、地政学的リスクの拡大といったマクロ環境の変化と、気候変動やデジタル化といった人類や社会の課題解決に資する大規模・長期・計画的な支援を行う新たな産業
政策(経済産業政策の新機軸)により、30年ぶりの高水準の賃上げ・国内投資という「潮目の変化」が生じている。
✓
足下のインフレは輸入物価上昇を中心とするインフレだが、こうした潮目の変化を持続化することで賃上げ・経済活性化を伴うインフレとなるよう、国内投資により供給力を強化し、日
本経済を成長軌道に乗せていくため、「戦略的国内投資の拡大」と「国内投資拡大に繋がるイノベーション及び新陳代謝の促進」といった新機軸の取組強化を通じて、我が国経済
の構造改革を実現することが必要。
法律の概要
1. 戦略的国内投資の拡大に向けて、戦略分野への投資・生産に対する大規模・長期の税制措置及び研究開発拠点としての立地競争力を強化する税制措置を講じる。
2. 国内投資拡大に繋がるイノベーション及び新陳代謝の促進に向けて、我が国経済のけん引役である中堅企業・スタートアップへの集中支援等の措置を講じる。
1.戦略的国内投資の拡大
① 国際競争に対応して内外の市場を獲得すること等が特に求められる商品を定義し
(電気自動車等、グリーンスチール、グリーンケミカル、持続可能な航空燃料(SAF)、
半導体)、これを生産・販売する計画を主務大臣が認定した場合、以下を措置
➢ 戦略分野国内生産促進税制(物資毎の生産・販売量に応じた税額控除)
- EV40万円/台、グリーンスチール2万円/トン等の生産・販売量に応じた税額控除
➢ 日本政策金融公庫による大規模・長期の金融支援(ツーステップローン)
② 政府が事業活動における知的財産等の活用状況を調査できる規定を新設し、一定の
知的財産を用いていることを確認できた場合には以下を措置
➢ イノベーション拠点税制(イノベーションボックス税制)
- 対象知財:国内で自ら研究開発して生み出した、特許権及びAI関連ソフトウェアの著作権
- 対象所得:対象知財のライセンス所得及び譲渡所得
- 30%の所得控除(法人実効税率ベースでは、29.74%を約20%相当まで引下げ)
2.国内投資拡大に繋がるイノベーション及び新陳代謝の促進
(1)中堅企業関連措置
(2)スタートアップ企業関連措置
③ 常用従業員数2,000人以下の会社等(中小企業者除く)を「中堅企業者」、特に
賃金水準が高く国内投資に積極的な中堅企業者を「特定中堅企業者」と定義。
④ 産業革新投資機構(JIC)が有価証券等の処分を行う期限を2050年3月末までに
延長(現在の期限は2034年3月末)
特定中堅企業者等について、成長を伴う事業再編の計画を主務大臣が認定し、
以下を措置
➢ 中堅・中小グループ化税制(特定中堅企業者又は中小企業者が、複数回の
M&Aを行う場合の税制優遇)
- 株式取得価額の最大100%・10年間、損失準備金として積立可能に
➢ 日本政策金融公庫による大規模・長期の金融支援(ツーステップローン)
➢ 知財管理に関するINPITの助成・助言 等
※別途、特定中堅企業者が地域未来投資促進法の計画承認を受けた場合に、設備
投資減税を拡充(最大6%の税額控除 ※現行は最大5%)
⑤ NEDOによるディープテック・スタートアップの事業開発活動への補助業務の追加
⑥ LPS(投資事業有限責任組合)の取得可能資産への暗号資産の追加 等
⑦ スタートアップがストックオプションを柔軟かつ機動的に発行できる仕組み(ストックオプ
ション・プール)の整備(株主総会から取締役会に委任できる内容・期間を拡大)
(3)企業横断的措置
⑧ 企業・大学等の共同研究開発に関する、標準化と知的財産を活用した市場創出の計
画を主務大臣が認定し、INPIT・NEDOが助言
※その他、事業適応計画における成長発展事業適応の廃止や特定新事業開拓投資事業計画の廃止等の措置を講ずる。
※産競法については、平成25年制定時に規定された同法第23条第5項第4号及び平成30年改正時に改正された同法第107条
90
第2次以降の進捗
戦略分野国内生産促進税制
⚫ 世界で戦略分野の国内投資を促進する政策競争が活発化する中、日本の産業構造なども踏まえたうえで、
総事業費が大きく、特に生産段階でのコストが高い分野について、生産・販売量に応じた投資促進税制等
を講じる。
背景・課題
国際的な
産業政策
競争
改正内容
・米国のIRA法、CHIPS法や欧州のグリー
ン・ディール産業計画をはじめ、戦略分
野に関する投資を自国内に誘導する
ための国際的な産業政策競争が活
発化。
①内外の市場を獲得すること等が特に求められる商品を
産業競争力基盤強化商品※として法律上位置付け。
・こうした中で、日本も、中長期的な経
済成長を牽引する戦略分野において、
世界に伍して競争できる投資促進策
が必要。
②企業の産業競争力基盤強化商品の生産・販売計画
(事業適応計画)を認定する制度を規定し、認定を
受けた場合、以下の措置を講じる。
※電気自動車等(EV・FCV・PHEV)、グリーンスチール、グリーン
ケミカル、SAF、半導体(マイコン・アナログ)
➢ 産業競争力基盤強化商品の生産・販売量に応
じた税制措置(戦略分野国内生産促進税制)
生産段階
のコスト
が高い
投資
・戦略分野の投資の中には、総事業費
が大きく、特に生産段階でのコストが高
く、初期投資促進策だけでは国内の
投資判断が容易でない事業も存在。
※対象商品ごとに税額控除額を設定(次ページ参照)
➢ 日本政策金融公庫によるツーステップローン
91
第2次以降の進捗
戦略分野国内生産促進税制の制度概要
大胆な国内投資促進策とするための措置
⚫ 対象物資ごとの生産・販売量に応じた税額控除措置
➢ 戦略的に取り組むべき分野として、産業競争力強化法に対象物資を法定
➢ 本税制の対象分野のうちGX分野については、GX経済移行債による財源を活用
(電気自動車等、グリーンスチール、グリーンケミカル、SAF)
⚫ 産業競争力強化法に基づく事業計画の認定から10年間の措置期間+最大4年※の繰越期間
⚫ 法人税額の最大40%※を控除可能とする等の適切な上限設定
※ 半導体については繰越期間3年、法人税の20%まで控除可能
対象物資ごとの単位あたり控除額
物資
EV・FCV
控除額
物資
40万円/台
電気自動車等
軽EV・PHEV
グリーンスチール
20万円/台
半
2万円/トン
導
グリーンケミカル
5万円/トン
持続可能な航空燃料(SAF)
30円/リットル
体
マイコン
アナログ半導体
(パワー半導
体含む)
控除額
28-45nm相当
1.6万円/枚
45-65nm相当
1.3万円/枚
65-90nm相当
1.1万円/枚
90nm以上
7千円/枚
パワー(Si)
6千円/枚
パワー(SiC, GaN)
2.9万円/枚
イメージセンサー
1.8万円/枚
その他
4千円/枚
(注)競争力強化が見込まれる後半年度には、控除額を段階的に引き下げる。(生産開始時から8年目に75%、9年目に50%、10年目に25%に低減)
半導体は、200mmウェハ換算での単位あたり控除額。
92
第2次以降の進捗
イノベーション拠点税制(イノベーションボックス税制)
⚫ イノベーション拠点税制は、研究開発の成果として生まれた無形資産から生じるアウトプットに着目し、特許等
の知的財産から生じる所得に減税措置を適用する制度。
⚫ 研究開発の事業化による継続的なイノベーションの強化、海外と遜色ない研究開発環境の整備、また、ソフト
ウェアをはじめとする知的財産の創出や研究開発投資の後押しといった観点から、我が国でも新たに創設。
背景・課題
継続的な
イノベー
ション
の強化
海外と遜
色ない
研究開発
環境
の整備
ソフトウェア
開発支援
・国際的にイノベーションを生み出す競
争が激化。
・諸外国と比べ、我が国企業の研究
開発費の伸びは低調。研究開発の
事業化を促し、研究開発の原資を拡
大することが必要。
・企業活動が海外に広がる中、研究
開発拠点の選択において、税制など
の事業環境の整備が重要。
・諸外国は「研究開発税制」に加え、
イノベーションボックス税制を導入す
る中、海外に遜色ない制度の整備が
必要。
・ソフトウェアの重要性が高まる中、ソフ
トウェアの研究開発を後押し。
改正内容
①政府が企業の知財の活用状況等を調査できる規定を新設。
②当該調査規定に基づき、ライセンス等の知財について、企業
自らが国内で創出したか等を経産省が確認。確認を受けた
ものを対象に、イノベーション拠点税制を適用。
イノベーション拠点税制のイメージ
: 課税所得全体
: 本税制の対象となる所得
※ 企業が主に「国内で」、「自ら」
開発したものに限る
特許及びAI関連の
ソフトウェア(※)
対象所得について、
29.74%から約20%相当まで
引下げ(法人実効税率ベース)
ライセンス
所得
譲渡
所得
所得控除
30%圧縮
93
第2次以降の進捗
イノベーション拠点税制(イノベーションボックス税制)の制度概要
措置期間:7年間(令和7年4月1日施行)
所得控除率:30%
所得控除額算定式
制度対象所得
所得控除額 =
知財由来の所得
①対象となる知的財産の範囲
⚫ 特許権
⚫ AI関連のソフトウェアの著作権
(令和6年4月1日以降に取得したもの)
×
知財開発のための適格支出
知財開発のための支出総額
②対象となる所得の範囲
⚫ 知財のライセンス所得
⚫ 知財の譲渡所得
(海外への知財の譲渡所得及び子会社等からのライセンス所得等を除く)
× 所得控除率(30%)
③自己創出比率の計算方法
⚫ 企業が主に「国内で」、
「自ら」行った研究開発の
割合
※ 本税制の対象範囲については、制度の執行状況や効果を十分に検証した上で、国際ルールとの整合性、官民の事務負担の検証、立証責任の所在等諸
外国との違いや体制面を含めた税務当局の執行可能性等の観点から、財源確保の状況も踏まえ、状況に応じ、見直しを検討する。
94
第2次以降の進捗
中小企業事業再編投資損失準備金の拡充及び延長(中堅・中小グループ化税制)
⚫ 成長意欲のある中堅企業・中小企業が、複数の中小企業を子会社化し、親会社の強みの横展開や経営の
効率化によって、グループ一体となって飛躍的な成長を遂げることが期待される中、グループ化に向けて複数回
のM&Aを実施する場合、簿外債務リスクや経営統合リスクといった減損リスクが課題。
⚫ こうしたリスクも踏まえ、現行の中小企業事業再編投資損失準備金を拡充・延長し、特定中堅企業にも対象を広
げ、複数回M&Aを集中的に後押しするためのインセンティブを強化する。
改正概要
【適用期限:令和9年3月末まで】
※赤字が改正箇所
<グループ化に向けた複数回のM&A>
A社
【損金算入】
成長志向を有し、優れた経営を行う企業
B株
C株
D株
B社
2回目
C社
中堅
据置期間後に取り崩し
②据置期間
(5年間)
3回目・・
D社
グループ一体での成長を実現
中小
積
立
【現行制度※1,2】 ①中小企業による
株式取得価額の
70%までを積立
株式取得
1回目
5年間均等取崩
【益金算入】
大企業
【拡充枠】 特定中堅企業・中小企業の複数回M&Aを後押し※3,4
①積立率の上限拡大 ②据置期間の
(2回目90%・
大幅な長期化
3回目以降100%)
10年間
※ 1 認定からM&A実施までの期間を短縮できるよう、計画認定プロセスを見直し。
※ 2 簿外債務が発覚した等により、減損処理を行った場合や、取得した株式を売却した場合等には、準備金を取り崩し。
※ 3 産業競争力強化法において新設する認定を受けることが要件(拡充枠は過去5年以内にM&Aの実績が必要) 。
※ 4 中堅企業は2回目以降のM&Aから活用可能。
95
第2次以降の進捗
産業革新投資機構(JIC)の運用期限延長について
⚫ 産業革新投資機構(JIC)は、2018年9月、産業競争力強化法に基づき設立。オープンイノベーションの
推進による新産業の創出と産業競争力の強化を図るため、傘下のファンドや民間ファンドへの投資を通じて、ス
タートアップ企業への支援や大規模な成長投資・事業再編等の促進に向けたリスクマネー供給を実施。
⚫ 一方、国内スタートアップ企業への投資額は欧米と比べていまだ大きく劣後しており、特にディープテック分
野やグロースステージ等に対するリスクマネー供給が不足している状況。
⚫ JICの運用期限は2034年3月末とされているが、一般的なファンドの運用期間(10年)を踏まえ、残り10年を
切る2024年4月以降も、ファンドに対する新規投資を可能とし、また、事業化までより長期間を要する
ディープテック分野等のスタートアップやカーボンニュートラル目標を見据えたスタートアップ等も含めて十分
な支援を行うため、JICの運用期限を2050年3月末まで延長する。
背景・課題
リスク
マネー
供給不足
・国内スタートアップ企業への投資額は、
海外と比較して大きく劣後(米国の
1/50、欧州の1/10程度)。
米・欧・日のVC投資額の推移
改正内容
運用期限まで残り10年を切る2024年4月以降も、
ファンドへの新規投資決定を可能とするため、JICの運
用期限を以下のとおり延長する。
JICが投資活動を通じて保有する
有価証券や債権の処分を行う期限
<現行>
令和16年3月末(2034年3月末)まで
<改正後>
令和32年3月末(2050年3月末)まで
出所:CB INSIGHTS「State of Venture 2023」
96
第2次以降の進捗
LPS法(投資事業有限責任組合契約に関する法律)の改正
⚫ LPS法を改正し、LPSについて、出資総額の50%未満に制限される外国法人の範囲の見直し、投資対象
事業に暗号資産及び合同会社の持分の取得等の追加等を行う。
現在の規定
改正内容
LPS法
(LPSの資金供給の対象事業者・LPSの事業)
①LPSの取得・保有する株式等の総額が、出資総
額の50%未満に制限される外国法人の範囲から、
国内の事業者がその経営を実質的に支配し、又
はその経営に重要な影響を及ぼす外国法人を除
外。
第2条(定義を規定)
この法律において「事業者」とは、法人(外国法人を
除く。)及び事業を行う個人をいう。
第3条(事業範囲を限定列挙)
①株式会社の株式若しくは新株予約権又は企業
組合の持分の取得・保有
②金商法に規定する有価証券のうち政令で指定す
る有価証券(社債等)の取得・保有
③事業者に対する金銭債権又は事業者の所有す
る金銭債権の取得・保有
④外国法人の発行する株式、新株予約権若しくは
指定有価証券等の取得・保有 (既出資額の
50%未満)
②LPSが実施できる事業について暗号資産及び合
同会社の持分の取得・保有を追加。
等
国内事業者の海外進出への資金供給が容易に
暗号資産への投資によるWeb3.0スタートアップ
へ の資金供給が可能に
➢ 合同会社で起業するスタートアップへの資金供給
が可能に
➢
➢
⇒ 暗号資産や外国法人の株式等の取得・保有に制限
97
第2次以降の進捗
賃上げ促進税制の強化
① 大企業向けは、より高い賃上げへのインセンティブ強化に向け、更に高い賃上げ率の要件(5%、7%)を創設。
② 中小企業向けは、赤字企業等の賃上げ後押しに向け、前例のない長期となる5年間の繰越控除措置を創設。
③ 地域において賃上げと経済の好循環の担い手として期待される中堅企業向けの新たな枠を創設。
④ 雇用の「質」も上げる形での賃上げの促進に向け、
・教育訓練費を増やす企業への上乗せ措置の要件を緩和。
・子育てとの両立支援、女性活躍支援に積極的な企業への上乗せ措置を創設。
⑤ 「変革期間」に合わせ、3年間の措置期間とする。
改正後 【措置期間:3年間】 ❺
継続雇用者
給与等
(前年度比)
大
❸
中
堅
中
小
+3%
+4%
+5%
❶ +7%
❹
教育
税額
税額
訓練費 控除率
控除率 (前年度比)
10%
15%
5%
+10%
上乗せ
20%
25%
両立支援
・
女性活躍
プラチナくるみん
or
プラチナえるぼし
10%
+4%
25%
全雇用者
給与等
教育
税額
税額
訓練費
控除率 (前年度比) 控除率
両立支援
+1.5%
15%
くるみん
+2.5%
30%
(前年度比)
+5%
税額 最大
控除率 控除率
継続雇用者
給与等
(前年度比)
教育
税額
税額 最大
訓練費
控除率 (前年度比) 控除率 控除率
5%
35%
上乗せ
+3%
+4%
ー
ー
15%
25%
5%
+20%
30%
上乗せ
ー
ー
全雇用者
給与等
税額
控除率
プラチナくるみん
5%
5%
or
35%
上乗せ えるぼし三段階目以上 上乗せ
+3%
+10%
改正前 【措置期間:2年間】
・
女性活躍
税額 最大
控除率 控除率
10%
5%
or
45%
上乗せ えるぼし二段階目以上 上乗せ
(前年度比)
+1.5%
15%
+2.5%
30%
教育
訓練費
(前年度比)
+10%
税額 最大
控除率 控除率
10%
40%
上乗せ
❷ 中小企業は、賃上げ実施年度に控除しきれなかった金額の5年間の繰越しが可能。
※ 詳しい制度の内容については、賃上げ促進税制のパンフレットをご参照ください。
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