資料1
規制改革推進会議
デジタル・AIワーキング・グループ(第10回)
議事次第
令和8年5月15日(金)
1 0 時 ~ 1 3 時
オ ン ラ イ ン 会 議
議題
(1)次世代AIデータセンターの国内立地の加速について
(2)規制改革ホットライン処理方針について
資料1ー1
資料1-4
資料1-5
資料1-6
特定非営利活動法人日本データセンター協会/グーグル・クラウ
ド・ジャパン合同会社/パナソニックエナジー株式会社提出資料
特定非営利活動法人日本データセンター協会/NTTグローバル
データセンター・ジャパン株式会社/グーグル・クラウド・ジャパ
ン合同会社提出資料
特定非営利活動法人日本データセンター協会/アマゾンデータサ
ービスジャパン合同会社提出資料
経済産業省提出資料
消防庁提出資料
国土交通省提出資料
資料1-7
資料2
国立情報学研究所佐藤一郎教授提出資料
事務局提出資料
資料1-2
資料1-3
資料2
規制改革推進会議
デジタル・AI ワーキンググループ 説明資料
資料 1-1
次世代 AI データセンター社会実装促進に向けた
サーバーホール内リチウムイオン蓄電池に
かかわる規制改革提言
令和 8 年 5 月 15 日
特定非営利活動法人日本データセンター協会
事務局長
正会員
増永 直大
グーグル・クラウド・ジャパン合同会社
金井 匡彦
(データセンター建設
ジャパンリード)
パナソニックエナジー株式会社
長島 健彰 (データセンターパワーソリューションビジネスユニット
開発管理部 部長)
1
AIデータセンター 市場動向 / 直面している障害
AI向けサーバーは、多数のGPU(Graphics Processing Unit:AIの大規模演算を担う半導体)による
処理を支えるために短時間で大量の電力を消費し、1つのラックで数十から百キロワットを優に超
える電力を消費します。
さらに AI の演算プロセス特有の『急激な電力変動』、つまり電力のピークが急に高くなり、電圧
も不安定になりやすいことから、 AI データセンターでは、安定的で信頼性の高い電源の確保のた
め、サーバーラックごとにリチウムイオン蓄電池を分散配置する方式の採用が進んでいます。
日本が AI 開発競争で生き残り、最先端の次世代 AI データセンターを国内に誘致・運用するために
は、この『超高密度の電力需要』と『急激な電圧変動』を前提としたインフラストラクチャを支
える、リチウムイオン蓄電池が不可欠であり、消防法をはじめとする関連規制の迅速な見直しと
適応化を提言します。
2
AIデータセンター促進に伴う消費電力の増大
AI の演算のための GPU(Graphics Processing
Unit:AI の大規模演算を担う半導体)は世
代を経るごとに演算性能を飛躍させていま
す
さらに、サーバーラックへの高密度実装が
進んだ結果、ラックあたりの消費電力は従
来のデータセンターの常識を覆すレベルに
達しています
1つのサーバーラック(電話ボックスほどの
空間)で、一般家庭の数十軒分から百軒分
(100kW超)の電力を消費するインフラス
トラクチャ施設に生まれ変わっています
出典:
日本貿易振興機構(ジェトロ) 調査部 2026年4月
"変化する通商環境と台湾 EMS 産業の生産拠点配置およびサプラ
イチェーン移転に関する調査" Page 13
3
AI 演算処理時の爆発的な電力増大、変動
●
●
●
●
AI による演算によって引き起こされる電力変
動は、データセンターレベルで観測される可
能性があります
AI ワークロードによって引き起こされる同期
的な電力変動は、適切に管理されない場合、
データセンターまたは電力会社のインフラス
トラクチャに損害を与える可能性があります
リチウムイオン蓄電池ソリューションは、電
力変動を管理するために不可欠です
電力会社またはオンサイトのバックアップ発
電機に提示される電力プロファイルを「平滑
化」するために、チップレベルからデータセ
ンターレベルまでの蓄電池ソリューションが
必要です
AIワークロードによって引き起こされる電力変動は、データセンタ
ーインフラストラクチャレベルで確認されます
出典: MLインフラストラクチャにおける前例のない電力および熱変動を
管理するためのフルスタックアプローチ; H. Gan & P. Ranganathan,
Google, 2025年2月
4
AI 向けサーバーを支える分散型リチウムイオン蓄電池の導入拡大
AI 向けサーバーは、多数の GPU (Graphics
Processing Unit:AI の大規模演算を担う半導体)に
よる処理を支えるために短時間で大量の電力を消
費します。
そのため、電力のピークが急に高くなり、電圧も
不安定になりやすいことから、次世代 AI データセ
ンターでは、安定的で信頼性の高い電源の確保が
必須条件となっています。
こうした背景から、サーバーラックごとに分散型
リチウムイオン蓄電池(BBU:Battery Backup Unit
)を配置することでピーク時の不足電力を補うこ
とができ、電圧の安定化にもつながり、全世界的
に導入が進んでいます。
出典: パナソニックグループ 2026年3月
AI時代を支えるパナソニックの電源ソリューション~
データセンター向け蓄電システムの成長戦略
5
規制緩和に向けた提言骨子
1. 課題:現行の指定数量合算規制による構築の困難性
消防法ではリチウムイオン蓄電池の電解液が「第2石油類」に分類され、指定数量 (1,000L) を超えるとサーバーホール全体に「一
般取扱所」としての極めて厳しい構造規制(化学工場並みの耐火隔壁等)が課される。これが次世代AIデータセンター実装を実
質的に不可能にしている。
2. 技術的矛盾:耐火性収納箱の基準と冷却要件の乖離
「合算除外措置」の現行基準は「密閉された筐体」を前提とするが、ラック分散配置型リチウムイオン蓄電池では常時の強制空
冷(開口部)が不可欠。筐体を密閉すれば冷却不能となり、開口部を設ければ合算除外が認められないという深刻な技術的矛盾
が生じている。
3. 提言:「UL 9540A」導入による安全評価の高度化
冷却性能と延焼防止性能を両立させるため、蓄電池システムに求められる燃焼試験規格である「UL 9540A」を日本の試験基準へ
導入することを提言する。これにより、熱暴走伝播阻止が確認されたリチウムイオン蓄電池の電解液量合算除外を可能とし、延
焼防止性能の確保と最新 AI インフラストラクチャの実装を両立させる合理的な規制体系を構築する。
6
UL9540A規格ご説明
■規格制定者
UL Solutions Inc
※北米中心に、制定したUL規格をベースに、試験・認証・評価サービスを担う企業
■規格名称
Test Method for Evaluating Thermal Runaway Fire Propagation in Battery Energy Storage Systems
(バッテリーエネルギー貯蔵システムにおける熱暴走及び熱暴走の伝播を評価するための試験方法)
■規格趣旨
バッテリーエネルギー貯蔵システムにおける熱暴走の発生、熱暴走の伝播の挙動を
評価するための試験方法
安全設計・リスク評価・設置基準への適合判断を行います
■規格 Overview
UL9540A 試験は、強制燃焼試験として世界的に注目されている試験規格で、設置時の火災低減対策を
図る有効規格として注目されています(2017年に初版が発行され、継続改定されています)
詳細は、次ページでご説明致します
7
UL9540A の試験手順
UL9540A の試験手順は、セル → モジュール → ユニット → インストールの順番に実施していき、試験の中
で、熱暴走時に発生するガスの毒性分析、燃焼性(発火、発熱)、伝播のリスクの有無を検証していきます。
また、いったん鎮火した蓄電システムの再燃焼の危険性も検証します
試験風景
st
nd
rd
th
1
2
3
4
セル試験
モジュール試験
ヒーター
ヒーター付き
セルを搭載します
注意>セキュリティー対策で写真に、ぼかしを入れています
テストレポートで評価される内容
1.セル
→ベント時の温度、ガスパラメータ
2.モジュール
→熱放出温度、ガス組成、熱暴走伝播
3.ユニット
→熱暴走、熱放出、温度、ガス組成、再点火
4.インストール
→防火システムの有効性
1st
セルをヒーターで熱し、発生するガス組成やベントの温度を確認します
2nd
セルをヒーターで熱し、モジュール内のセルの熱暴走を発生させます
セル熱暴走時の 各部位の温度、ガス組成、外炎有無を記録します
3rd
セルをヒーターで熱し、モジュール内のセルの熱暴走伝播を発生させます
周囲含めた各部位の温度、ガス組成、熱暴走伝播しない事、再燃焼危険も確認し
ます
上記試験時における防火システム(スプリンクラー等)の効果を確認します
4th
8
UL9540A の試験手順(クライテリア付き)
1st
試験方法
セル
レポート
2nd
測定項目
ヒーターでセルを加熱する
不燃性のガス排出
・セル表面温度
・排出ガスの組成、着火温度、
熱暴走スピード
及び
発煙発火無し
試験方法
モジュール
ヒーターでセルを加熱、熱暴走伝播を
発生させ BBU を燃焼させる
の場合
レポートへの記載内容
・排出ガスは不燃性か
・セルは熱暴走しないか
テスト終了
測定項目
・外部の炎上と飛散物の危険性
・排出ガスの組成、熱暴走スピード
レポート
レポートへの記載内容
・排出ガスは不燃性か
・複数セル熱暴走で、伝播の危険性はな
いか
不燃性のガス排出 及び 外炎無し の場合 テスト終了
3rd
ユニット
4th
試験方法
測定項目
レポートへの記載内容
ヒーターでセルを加熱、熱暴走伝播を
発生させ BBU を燃焼させる
・外部の炎上と飛散物の危険性
・排出ガスの組成、熱暴走スピード
・ユニットと、近傍壁の温度
・ユニットから避難経路までの温度
測定
・ユニットの温度は、避難経路を脅かす熱が
無いか
・ユニット近傍壁の温度は、97℃ 以下か
・爆発の危険性、再点火の危険性がないか
・ユニットの外寸を超える外炎は無いか
レポート
インストレーション
防災設備
スプリンクラー等
9
UL9540A 試験
注意>セキュリティー対策で写真に、ぼかしを入れています
ご参考
<BBU レベルテスト>
<セルレベルテスト>
<ユニットレベルテスト>
1BBU が燃焼しても、外炎なく他 BBU や外壁への影響ない事を確認
出展:UL発行テストレポートから抜粋 10
規制緩和に向けた提言骨子 (再掲)
1. 課題:現行の指定数量合算規制による構築の困難性
消防法ではリチウムイオン蓄電池の電解液が「第2石油類」に分類され、指定数量 (1,000L) を超えるとサーバーホール全体に「一
般取扱所」としての極めて厳しい構造規制(化学工場並みの耐火隔壁等)が課される。これが次世代 AI データセンター実装を実
質的に不可能にしている。
2. 技術的矛盾:耐火性収納箱の基準と冷却要件の乖離
「合算除外措置」の現行基準は「密閉された筐体」を前提とするが、ラック分散配置型リチウムイオン蓄電池では常時の強制空
冷(開口部)が不可欠。筐体を密閉すれば冷却不能となり、開口部を設ければ合算除外が認められないという深刻な技術的矛盾
が生じている。
3. 提言:「UL 9540A」導入による安全評価の高度化
冷却性能と延焼防止性能を両立させるため、蓄電池システムに求められる燃焼試験規格である「UL 9540A」を日本の試験基準へ
導入することを提言する。これにより、熱暴走伝播阻止が確認されたリチウムイオン蓄電池の電解液量合算除外を可能とし、延
焼防止性能の確保と最新 AI インフラストラクチャの実装を両立させる合理的な規制体系を構築する。
11
電源バックアップタイプ:集中型と分散型
(参考資料)
分散型:DC消費電力増加への対応、可変的な瞬時出力対応も必要であり、低抵抗、ハイレート放電が可能な電池が必要
集中型:蓄電池エリア内での容量増加が容易で、サーバー室への電力供給は配線や設備影響を考慮した通常レート放電
一般的なデータセンター施設の断面図
電源はサーバー室内のラック毎に分散して搭載
①
分
散
型
BB
U
ハイレート放電
格納シェルフ
ファシリティ系
IT系
✓サーバ近くの配置で配電機器故障時の影響範囲最小化 ✓ハイレート放電への設備対応容易
✓電源を切らずに交換可、メンテリスク削減
✓システム電源の変換効率が良い
電源はサーバールーム外の別室(電源ルーム(仮称))
で集中管理
②
出展:JDCC
集
中
型
✓エリア内での電池(容量)増加対応が容易
✓UPSとしての通常バックアップ電源運用
All rights reserved, Copyright © Panasonic ENERGY
通常放電
資料3
規制改革推進会議
デジタル・AI ワーキンググループ 説明資料
資料 1-2
次世代 AI データセンターの社会実装を阻む建築基準
法上の敷地内危険物数量の合理化に関する提案
令和 8 年 5 月 15 日
特定非営利活動法人日本データセンター協会
事務局長
増永 直大
正会員 NTT グローバルデータセンター・ジャパン株式会社
正会員
グーグル・クラウド・ジャパン合同会社
川西 啓太(エンジニアリング部
金井 匡彦
(データセンター建設
部長)
ジャパンリード)
1
次世代 AI データセンター社会実装に向けた建築基準法の規制合理化提言
1. 背景と現状の課題:AI インフラ構築における「物理的制約」の顕在化
AI データセンター(AI-DC)は高密度 GPU サーバー運用のため、電力安定に不可欠な「三種の危険物」の増大が避けられな
い
① 分散型蓄電池 (Battery Backup
Unit:BBU)
AI インフラにおいて直近有力視され
る新技術/リチウムイオン電池を利用
高負荷時の電圧安定化のため、サー
バーラック直近に配置
② 非常用発電機燃料
③ 発電機用潤滑油
系統電力途絶時に24〜48時間以上の
BCP(事業継続計画)対応のため、
軽油、重油等が必要
大容量発電機のエンジンの長期継続
・円滑運転のためエンジンオイルと
して利用
建築基準法上の危険物指定(地下埋
設のタンク内に格納される容量は除
外)地上建物内に設置される小出し
槽内容量が規制範囲
潤滑油容量が規制範囲
現行制度の弊害:性質の異なる物質が建築基準法上の「危険物」として合算評価される。
②及び③がこれまでの基準で危険物規制メインであったが、①が最新の AI データセンターインフラとして求められたことにより 1 敷地
毎の基準を容易に超え得るような状況となっているため、本来一体的に運用するべき施設を擬似的に敷地分割せざるを得ずセキュリテ
ィ動線の分断や保守点検コストの増大、さらには土地の高度利用の阻害といった深刻な弊害を招いている。また、消防危第 303号(消
防庁通知)に基づく又は、安全規格である UL9540A 基準に適合し安全を確保した場合であっても、建築基準法上の用途地域毎の規制
が適用され、サーバーラック内部、直近の分散型リチウムイオン蓄電池の設置が不可欠である最先端の次世代 AI データセンターの構築
が不可能となる事態が生じている。
2
③非常用発電機向け潤滑油
地上(建物内)設置のため
危険物対象
※地下埋設のため危
険物対象外
②小出し槽内オイル
地上(建物内)設置の
ため危険物対象
①UL9540A等で防護されたリチウム
イオン電池
危険物範囲から除外を要望
3
危険物規制により、敷地分割した場合
データセンタ(現状)
危険物指定は一敷地毎の定義であ
るため敷地分割、別建物にすることで
対応
本来のAIデータセンタ(あるべき)
UL9540Aで防護されたリチウムイオン
電池を危険物指定から除外
各棟に必要な設備
(セキュリティ、エレベータ、
受電設備)が分割
敷地を最大限活用可能
効率的な設備配置
4
次世代 AI データセンター社会実装に向けた建築基準法の規制合理化提言
2. 提言(要望事項):
過去に NAS 電池設備においても建築基準法において条件を満たすことで特例(消
防法上の技術基準)が適用され、緩和措置(除外)が適用されたように、
消防危第303号、または蓄電システムに求められる安全規格である UL9540 の認証
を取得し、かつ UL9540A に基づく試験評価が実施され、基準に適合したリチウム
イオン蓄電池について、建築基準法上の適用除外または数量の緩和の特例措置を
求める
5
データセンター外観、サーバーホール
センター協会)
(出典 日本データ
6
AIデータセンター促進に伴う消費電力の増大
AI の演算のための GPU(Graphics Processing
Unit:AI の大規模演算を担う半導体)は世代
を経るごとに演算性能を飛躍させています
さらに、サーバーラックへの高密度実装が進
んだ結果、ラックあたりの消費電力は従来の
データセンターの常識を覆すレベルに達して
います
1つのラック(電話ボックスほどの空間)で、
一般家庭の数十軒分から百軒分(100kW 超)
の電力を消費するインフラ施設に生まれ変わ
っています
出典:
日本貿易振興機構(ジェトロ) 調査部 2026年4月
"変化する通商環境と台湾EMS産業の生産拠点配置およびサプラ
イチェーン移転に関する調査" Page 13
7
AI 向けサーバーを支える分散型リチウムイオン蓄電池の導入拡大
AI 向けサーバーは、多数の GPU (Graphics
Processing Unit:AI の大規模演算を担う半導体)に
よる処理を支えるために短時間で大量の電力を消
費します。
そのため、電力のピークが急に高くなり、電圧も
不安定になりやすいことから、次世代 AI データセ
ンターでは、安定的で信頼性の高い電源の確保が
必須条件となっています。
こうした背景から、サーバーラックごとに分散型
リチウムイオン蓄電池( BBU:Battery Backup Unit
)を配置することでピーク時の不足電力を補うこ
とができ、電圧の安定化にもつながり、全世界的
に導入が進んでいます。
出典: パナソニックグループ 2026年3月
AI 時代を支えるパナソニックの電源ソリューション~
データセンター向け蓄電システムの成長戦略
8
UL9540A 規格ご説明
■規格制定者
UL Solutions Inc
※北米中心に、制定したUL規格をベースに、試験・認証・評価サービスを担う企業
■規格名称
Test Method for Evaluating Thermal Runaway Fire Propagation in Battery Energy Storage Systems
(バッテリーエネルギー貯蔵システムにおける熱暴走及び熱暴走の伝播を評価するための試験方法)
■規格趣旨
バッテリーエネルギー貯蔵システム(BESS)における熱暴走の発生、熱暴走の伝播の挙動を
評価するための試験方法
安全設計・リスク評価・設置基準への適合判断を行います
■規格 Overview
UL9540A 試験は、強制燃焼試験として世界的に注目されている試験規格で、設置時の火災低減対策を
図る有効規格として注目されています(2017年に初版が発行され、継続改定されています)
詳細は、次ページでご説明致します
9
UL9540A の試験手順
UL9540A の試験手順は、セル → モジュール → ユニット → インストールの順番に実施していき、試験の中
で、熱暴走時に発生するガスの毒性分析、燃焼性(発火、発熱)、伝播のリスクの有無を検証していきます。
また、いったん鎮火した蓄電システムの再燃焼の危険性も検証します
試験風景
st
nd
rd
th
1
2
3
4
セル試験
モジュール試験
ヒーター
ヒーター付き
セルを搭載します
注意>セキュリティー対策で写真に、ぼかしを入れています
テストレポートで評価される内容
1.セル
→ベント時の温度、ガスパラメータ
2.モジュール
→熱放出温度、ガス組成、熱暴走伝播
3.ユニット
→熱暴走、熱放出、温度、ガス組成、再点火
4.インストール
→防火システムの有効性
1st
セルをヒーターで熱し、発生するガス組成やベントの温度を確認します
2nd
セルをヒーターで熱し、モジュール内のセルの熱暴走を発生させます
セル熱暴走時の 各部位の温度、ガス組成、外炎有無を記録します
3rd
セルをヒーターで熱し、モジュール内のセルの熱暴走伝播を発生させます
周囲含めた各部位の温度、ガス組成、熱暴走伝播しない事、再燃焼危険も確認し
ます
上記試験時における防火システム(スプリンクラー等)の効果を確認します
4th
10
UL9540A の試験手順(クライテリア付き)
1st
試験方法
セル
レポート
2nd
測定項目
ヒーターでセルを加熱する
不燃性のガス排出
・セル表面温度
・排出ガスの組成、着火温度、
熱暴走スピード
及び
発煙発火無し
試験方法
モジュール
ヒーターでセルを加熱、熱暴走伝播を
発生させ BBU を燃焼させる
の場合
レポートへの記載内容
・排出ガスは不燃性か
・セルは熱暴走しないか
テスト終了
測定項目
・外部の炎上と飛散物の危険性
・排出ガスの組成、熱暴走スピード
レポート
レポートへの記載内容
・排出ガスは不燃性か
・複数セル熱暴走で、伝播の危険性はな
いか
不燃性のガス排出 及び 外炎無し の場合 テスト終了
3rd
ユニット
4th
試験方法
測定項目
レポートへの記載内容
ヒーターでセルを加熱、熱暴走伝播を
発生させ BBU を燃焼させる
・外部の炎上と飛散物の危険性
・排出ガスの組成、熱暴走スピード
・ユニットと、近傍壁の温度
・ユニットから避難経路までの温度
測定
・ユニットの温度は、避難経路を脅かす熱が
無いか
・ユニット近傍壁の温度は、97℃ 以下か
・爆発の危険性、再点火の危険性がないか
・ユニットの外寸を超える外炎は無いか
レポート
インストレーション
防災設備
スプリンクラー等
11
資料4
規制改革推進会議
デジタル・AIワーキンググループ 説明資料
資料 1-3
次世代AIデータセンター社会実装促進に向けた
規制改革提言
令和8年5月15日
特定非営利活動法人日本データセンター協会
事務局長
正会員
天井
増永
直大
アマゾンデータサービスジャパン合同会社
秀行(シニア
メカニカルエンジニア、
Arsalan SHAHLAEE データセンターエンジニアリング部門長から発表を代行)
1
提言項目
1.サーバーホール内リチウムイオン蓄電池に係る規制の合理化
2.サーバーホールにおける水系消火設備(スプリンクラー設備)の採用
2
1.サーバーホール内リチウムイオン蓄電池に係る規制の合理化
提言骨子
1. 課題:現行の指定数量合算規制による構築の困難性
消防法ではリチウムイオン蓄電池の電解液が「第2石油類」に分類され、指定数量(1,000L)を超えるとサーバーホール全体に「一般取扱所」としての極めて厳
しい構造規制(化学工場並みの耐火隔壁等)が課される。これが次世代AIデータセンター実装を実質的に不可能にしている。
2. 技術的矛盾:耐火性筐体基準と冷却要件の乖離
「合算除外措置」の現行基準は「密閉された筐体」を前提とするが、ラック分散配置型リチウムイオン蓄電池では常時の強制空冷(開口部)が不可欠。筐体
を密閉すれば冷却不能となり、開口部を設ければ合算除外が認められないという深刻な技術的矛盾が生じている。
3. 提言:国際基準「UL 9540A」導入による安全評価の高度化
冷却性能と延焼防止性能を両立させるため、蓄電池システムに求められる燃焼試験規格である「UL 9540A」を日本の試験基準へ導入することを提言する。
これにより、熱暴走伝播阻止が確認されたリチウムイオン蓄電池の電解液量合算除外を可能とし、延焼防止性能の確保と最新AIインフラストラクチャの実装
を両立させる合理的な規制体系を構築する。
3
1.サーバーホール内リチウムイオン蓄電池に係る規制の合理化
UL9540A規格ご説明
■規格制定者
UL Solutions Inc
※北米中心に、制定したUL規格をベースに、試験・認証・評価サービスを担う企業
■規格名称
Test Method for Evaluating Thermal Runaway Fire Propagation in Battery Energy Storage Systems
(バッテリーエネルギー貯蔵システムにおける熱暴走及び熱暴走の伝播を評価するための試験方法)
■規格趣旨
バッテリーエネルギー貯蔵システム(BESS)における熱暴走の発生、熱暴走の伝播の挙動を評価するための試験方法
安全設計・リスク評価・設置基準への適合判断を行います。
■規格 Overview
UL9540A試験は、強制燃焼試験として世界的に注目されている試験規格で、設置時の火災低減対策を
図る有効規格として、注目されています。(2017年に初版が発行され、継続改定されています)
4
1.サーバーホール内リチウムイオン蓄電池に係る規制の合理化
UL9540Aの試験手順は、セル → モジュール → ユニット → インストールの順番に実施していき、試験の中で、熱暴走時に発生するガスの毒性分析、燃焼性
(発火、発熱)、伝播のリスクの有無を検証していきます。また、いったん鎮火した蓄電システムの再燃焼の危険性も検証します
1st
2nd
3rd
4th
試験風景
セル試験
モジュール試験
ヒータ
ー
ヒーター付き
数個搭載します
注意>セキュリティー対策で写真に、ぼかしを入れています
テストレポートで評価される内容
1.セル
→ベント時の温度、ガスパラメータ
2.モジュール
→熱放出温度、ガス組成、熱暴走伝播
3.ユニット
→熱暴走、熱放出、温度、ガス組成、再点火
4.インストール
→防火システムの有効性
1st
セルをヒーターで熱し、発生するガス組成やベントの温度を確認します
2nd
セルをヒーターで熱し、モジュール内のセルの熱暴走を発生させます
セル熱暴走時の 各部位の温度、ガス組成、外炎有無を記録します
3rd
セルをヒーターで熱し、モジュール内のセルの熱暴走を発生させます
周囲含めた各部位の温度、ガス組成、熱暴走伝播しない事、再燃焼危険も確認します
4th
上記試験時における防火システム(スプリンクラー等)の効果を確認します
5
1.サーバーホール内リチウムイオン蓄電池に係る規制の合理化
●
UL9540Aの試験手順
1st
試験方法
セル
レポート
外炎させない設計
2nd
モジュール
ヒーターでセルを加熱する
測定項目
・セル表面温度
・排出ガスの組成、着火温度、燃焼スピード
レポートへの記載内容
・排出ガスは不燃性か
・セルは熱暴走しないか
不燃性のガス排出 及び 発煙発火無し の場合 テスト終了
試験方法
ヒーターでセルを加熱、熱暴走を
発生させBBUを燃焼させる
測定項目
・外部の炎上と飛散物の危険性
・排出ガスの組成、燃焼スピード
レポートへの記載内容
・排出ガスは不燃性か
・複数セル熱暴走で、炎上の危険性はないか
レポート
不燃性のガス排出 及び 外炎無し の場合 テスト終了
外炎させない設計
3rd
試験方法
ユニット
ヒーターでセルを加熱、熱暴走を
発生させBBUを燃焼させる
レポート
4th
インストレーション
測定項目
・外部の炎上と飛散物の危険性
・排出ガスの組成、燃焼スピード
・ユニットと、近傍壁の温度
・ユニットから避難経路までの温度測定
レポートへの記載内容
・ユニットの温度は、避難経路を脅かす熱
が無いか
・ユニット近傍壁の温度は、97℃以下か
・爆発の危険性、再点火の危険性がないか
・ユニットの外寸を超える外炎は無いか
防災設備
スプリンクラー等
UL 9540Aを日本の試験基準へ導入することを提言する。これにより、熱暴走伝播阻止が確認されたリチウムイオン蓄電池の電解
液量合算除外を可能とし、延焼防止性能の確保と最新AIインフラストラクチャの実装を両立させる合理的な規制体系を構築する。
6
2.サーバーホールにおける水系消火設備(スプリンクラー設備)の採用
背景
消防法施行令第13条
次の表の上欄に掲げる防火対象物又はその部分には、水噴霧消火設備、泡消火設備、不活性ガス消火設備、ハロゲン化
物消火設備又は粉末消火設備のうち、それぞれ当該下欄に掲げるもののいずれかを設置するものとする。
別表第一に掲げる防火対象物の通信機械室で、床面積が五百平方メートル以上のもの
不活性ガス消火設備、ハロゲン化
物消火設備又は粉末消火設備
東京都火災予防条例40条
次の表の上欄に掲げる防火対象物又はその部分には、水噴霧消火設備、泡消火設備、不活性ガス消火設備、ハロゲン化
物消火設備又は粉末消火設備のうち、それぞれ当該下欄に掲げるもののいずれかを設けなければならない。
地盤面からの高さが三十一メートルを超える階に存する部分のうち、次に掲げるもの
一 通信機器室、電子計算機室、電子顕微鏡室その他これらに類する室
二 発電機、変圧器その他これらに類する電気設備が設置されている場所
不活性ガス消火設備、ハロゲン化物
消火設備又は粉末消火設備
サーバーホールが危険物一般取扱所に該当しない場合、サーバーホールは通信機械室に該当し、ガス系消火
設備等の設置義務が生じる
7
2. サーバーホールにおける水系消火設備(スプリンクラー設備)の採用
提言
・ サーバーホール内リチウムイオン蓄電池に係る規制の合理化に関する提言(UL9540Aと消防危第303号に
関する提言)によりリチウムイオン蓄電池の電解液量合算除外が可能となることを前提とし、指定数量未満
となるリチウムイオン蓄電池を設置した通信機械室(サーバーホール)における水系消火設備(スプリンク
ラー設備)採用の基準化を提言する。
散水密度12.2 mm/m² (0.3 gpm/ft2 )
参考: https://www.fdma.go.jp/laws/tutatsu/items/7e20368cd1aee3f87c66c4579567b04772a45003.pdf(消防庁)
・水系消火設備(スプリンクラー設備)を導入するにあたっては、スプリンクラー設備の是非に加えて、排
煙設備など付帯設備のあり方についても消防庁や国土交通省において連携の上で検討頂きたい。
・また、たとえば国土交通省告示第1436号第4号イ、ロ、ハ、ニ又はホのいずれかを改正する又は同告示に
追加の条文を盛り込むなどして、水系消火設備(スプリンクラー設備)が導入された際の排煙設備の免除も
建築基準法等の観点からも検討頂きたい。
8
2. サーバーホールにおける水系消火設備(スプリンクラー設備)の採用
要望の背景
・水でリチウムイオン蓄電池が消火できるのか
論点
・リチウムイオン蓄電池火災に対するガス系消火設備と水系消火設備(スプリンクラー設備)の評価
・初期消火後、対応者の感電防止策
・水系消火設備(スプリンクラー設備)が採用された際の排煙設備など付帯設備のあり方
9
要望の背景
水でリチウムイオン蓄電池が消火できるのか?
リチウムイオン蓄電池火災はガス系消火設備であっても、水系消火設備(スプリンクラー設備)であっても完全な
消火は非常に困難です。しかしながら被害を最小限に抑えるため、冷却能力を持つ水系消火設備(スプリンクラー
設備)がより有効な手段であると考えられます。
リチウムイオン蓄電池火災に対する水系消火設備(スプリンクラー設備)の必要性
1. リチウムイオン蓄電池火災の特殊性
・電池内部の化学反応により熱が発生
・電池材料自体が酸素を放出するため、外部の酸素遮断は内部の発熱プロセスに効果がない
・一度始まった熱暴走を止めることは非常に困難
→ガス系消火設備であっても、水系消火設備(スプリンクラー設備)であっても完全な「消火」は困難
2.水系消火設備(スプリンクラー設備)の有効性
目的: 火災の完全消火ではなく「封じ込め」
効果: 隣接ラックへの熱暴走の伝播防止(FM Globalによる試験※で実証済み)
方法: 冷却により隣の電池への伝播を防止する
3. ガス系消火設備の限界
ガス系消火設備は外部の炎を抑制することは可能だが、電池内部の反応を抑制する「冷却能力」がないため熱
暴走の進行を防ぐことは困難。
※Development of Sprinkler Protection Guidance for Lithium-Ion Based Energy
Storage Systems, FM global technical report, Jun. 2019 (Revised Oct. 2020)
10
論点 リチウムイオン蓄電池火災に対する
ガス系消火設備と水系消火設備(スプリンクラー設備)の比較評価
要素
消火原理
ガス系消火設備
水系消火設備(スプリンクラー設備)
空間の酸素濃度を下げる窒息効果や連鎖反応を止め
る抑制効果で消火。
火災表面に直接冷却を行い、水が蒸発する際の「冷却効果」で
可燃物を発火点以下に下げ、水膜による酸素遮断(窒息効果)を
併用して消火。
リチウムイオン蓄電池火災に 電池セル外部の炎の防止に対し有効。電池セルを冷却 FM Globalによる試験により、電池セルを冷却し、熱暴走の伝播
対する有効性
し、熱暴走の進行を防ぐことは困難。
を防止するのに有効な消火方法。
再発火リスク
高い
熱暴走は電池内部の熱連鎖反応であり、酸素を必要と
しないため、冷却機能がないガス系消火は再発火のリ
スクが高い。
IT機器への水損リスク
中程度
低い
インターロック動作(火災検知信号とスプリンクラーヘッドの作動
水を使用しないため、IT機器の水損リスクは低い。偶発
の両方により起動)により偶発的放出による水損リスクは低減可。
的なガス系消火設備の放出であっても同様に損失リス
放出時のIT機器の損失は、所有者側で許容可能なトレードオフと
クは低い。
見なすことができる。
初期消火後の対応者の感電 低い
リスク
水を使用しないため対応者の感電リスクは低い。
低い
持続的な散水により電池セルを継続的に冷却することで電池内
部の連鎖反応を断ち切ろうとする為、再発火のリスクはガス消火
より低い。
水を使用するため感電リスクはガス系消火設備より高い。ただし
作動するスプリンクラーヘッドの範囲は、火災の直近エリアに限
定される。
11
論点 初期消火後、対応者の感電防止策
感電防止について、蓄電池という特性上リスクを全てなくすことは非常に困難です。ただし、以下の点を考
慮し適切な対応・管理を行うことで感電のリスクを低減することが可能と考えられます。
・ラック内に内蔵された蓄電池ユニット管理システムにより、異常な温度または電圧が検知された際にバッ
テリーへの電力供給を遮断。
・サーバーホールに設置されるCCTV※システム、蓄電池ユニット管理システムにより初期対応者が対象室
に入室する前に、火災が発生しているバッテリーの場所を特定することが可能。
・初期対応者は、火災が発生したラック並びに周辺ラックへの電源供給を遮断することが可能。
・作動するスプリンクラーは、火災発生場所の直近のものに限定。
※Closed-Circuit Television: 防犯カメラ/監視カメラ
12
論点 排煙設備など付帯設備のあり方について
背景
・建築基準法施工令第126条の2 第1項
500m²を超える特殊建築物や、高層建築物、無窓の居室に、機械排煙または自然排煙設備の設置義務
→データセンターには原則排煙設備が必要
・建築設備設計・施工上の運用指針 2025年版 4-43 機械排煙の動作に伴う換気・空調設備の運転停止について
→自動火災報知設備又は排煙口の解放と連動して当該室の換気・空調設備の停止。
排煙設備によって当該室の換気・空調設備を停止すると、火災が発生していないエリアのサービスを提供し続ける
ことができなくなる。
・国土交通省告示第1436号第3号(排煙設備の免除の建築物の部分)
ホ
法第二十七条第三項第二号の危険物の貯蔵場又は処理場、自動車車庫、通信機械室、繊維工場その他これらに類する建築物の部
分で、法令の規定に基づき、不燃性ガス消火設備又は粉末消火設備を設けたもの
→現行の告示では通信機械室でガス系消火設備を設けた部分は排煙設備は免除可能。水系消火設備(スプリン
クラー設備)となった場合の免除規定はない。
提言
・たとえば国土交通省告示第1436号第3号イ、ロ、ハ、ニ又はホのいずれかを改正する又は同告示に追加の条文を
盛り込むなどして、水系消火設備(スプリンクラー設備)が導入された際の排煙設備の免除も建築基準法等の観点
13
からも検討頂きたい。
論点 排煙設備など付帯設備のあり方について
論点
・UL 9540Aの試験ではリチウムイオン蓄電池からのガス生成量、ガス組成(CO, H₂, エチレン, メタン等)
を測定します。 UL 9540Aで試験されたリチウムイオン蓄電池を設置し、水系消火設備(スプリンクラー設
備)によって熱暴走の伝播防止措置が取られたサーバーホールでは発生するガスも限定的となります。
・限定されたエリアで発生したガスは、サーバーホールの全体の容積と空調設備によって希釈され、排煙設
備がなくともそれらの濃度は爆発下限界(LFL)並びに生命健康に対する差し迫った危険(IDLH)濃度以下に抑
えることができると考えられます。
・また、サーバーホール内には早期に煙を検知するため、吸引式煙感知システムが設置されています。これ
により滞在者は実際の火災が発生する前に早期避難を開始することができます。
14
資料5
資料1ー4
AI時代のデータセンター整備
について
2026年5月15日
経済産業省
AIによる我が国経済成長へのインパクト
生成AIの社会実装に伴う労働生産性向上に基づく経済効果は、世界全体で最大1,000兆円を超えると見込まれている。
例えば、我が国においても、2035年までにAIの社会実装は労働生産性を約1.3%押し上げるとの試算が存在。同試算を
踏まえた一定の仮定の下での簡易的な試算に基づけば、我が国のGDPは3%程度(30兆円程度)押し上げられる。
AIによる世界におけるGDP押し上げ効果
AIによる我が国GDPの押し上げの簡易的な試算
(兆円)
1000
AIによる生産性押し上げ効果を踏まえた名目GDPの試算(GDP成長率 3.1%程度)
内閣府中長期経済試算における名目GDPの試算(GDP成長率 3.5%程度)
934兆円
900
+32兆円
902兆円
800
700
2025年
669兆円
600
500
2024 2025 2026 2027 2028 2029 2030 2031 2032 2033 2034 2035
※「中長期の経済財政に関する試算」の成長移行ケースにおいては、DXやGX等の政府の政策により、
TFPが中長期的に0.5%から1.4%へと高まると想定。他方で、みずほリサーチの試算では、AIによる
労働生産性の押し上げ効果を1.3%程度と想定しているところ、定義上、TFPは労働生産性に含まれる
ことから、その重複を機械的に排除して簡易的に試算。
(出所)左:McKinsey&Company「生成AIがもたらす潜在的な経済効果」(2023年6月)※1ドル=145円で計算
右:みずほリサーチ&テクノロジーズ「AI利活用がもたらす日本経済への影響~期待される140兆円の経済効果実現に向けた課題と対応方向性~」、内閣府「中長期の経済財政に関する試算」(2026年1月)に基づき機械的に試算
1
データセンターサービス市場見通し(世界)
一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)によると、2030 年におけるデータセンターサービス世界市場は 1 兆
7,200 億ドルで、2025 年比で 2 倍超の市場規模となる見通し。
(億ドル)
20,000
16,000
12,000
15,100
8,000
11,750
7,100
4,000
0
714
640
970
2025
ホスティング、通信回線、共同利用等
(出所)JEITA (https://www.jeita.or.jp/japanese/topics/2025/1216-2.pdf)より経済産業省作成
850
1100
2028
ハウジング
1,000
2030
クラウドサービス
2
国内におけるデータセンター整備の必要性
• 生成AIは、作業の効率化・最適化を通じ、今後の我が国産業における生産性向上やイノベーション創出のカギとなる
技術。人口減少による構造的な人手不足に直面する我が国においても、生成AI+ロボットなどのデジタル技術の活用
をあらゆる産業で進めていく必要がある。
• 生成AIの稼働に必要となる計算能力は加速度的に増加しており、大規模な計算資源の確保が急務。特に、データセ
キュリティ確保や低遅延性等が重視される用途においては、国内の計算資源が求められる。
AI開発に必要な計算量の推移
データセンターの国内整備の必要性
Training
compute
(FLOP)
1e24
安全
保障
新しいAIの登場で
必要な計算力は
加速度的に増加
1e20
経済/
ビジネス
波及
効果
1e16
1e12
自国のデータセキュリティの強化
低遅延性が求められる産業用途などに
適切に対応する必要
AIの開発・利用拡大への対応
海外からの投資呼び込み
1e8
1e4
1965
1975
1985
1995
2005
2015
2025
(出所)Notable AI Models(https://epoch.ai/data/notable-ai-models)
(出所)第13回GX実行会議から一部追記・修正
3
デジタル関連収支の状況
• 2025年のデジタル関連収支は6.6兆円の赤字。そのうち、専門・経営コンサルティングサービスが2.5
兆円、コンピュータサービスが2.3兆円、著作権等使用料が1.8兆円の赤字となっている。
デジタル関連収支の推移(単位:兆円)
0
-1
-2
-3
-4
-5
-6
-7
2014年
2015年
2016年
①専門・経営
(出所)日本銀行・財務省「国際収支統計」を基に作成
2017年
2018年
2019年
2020年
②コンピュータサービス
2021年
2022年
③著作権等使用料
2023年
2024年
2025年
4
日本成長戦略における検討状況
•
「クラウド・データセンター」は、データ・AI利活用を支える基盤であり、国内で足元4兆円規模・年20%超で拡大を続ける成長市
場として、日本成長戦略会議 デジタル・サイバーセキュリティ分野における「主要な製品・技術等」に選定。
日本成長戦略会議第2回資料より抜粋
5
日本成長戦略における検討状況
• 「クラウド・データセンター」は、データ・AI利活用を支える基盤。国内での整備と利活用の拡大を官民で加速する
こととしている。
日本成長戦略会議戦略分科会(第3回)資料2より抜粋
6
ワット・ビット連携の実現
今後、データセンターが急増する中で、電力系統増強・脱炭素電源の活用が課題。電力系統の先行的な整備を通じた、
データセンターの大規模集積と適正立地を促すことで、電力・通信インフラ整備を効率的に行うワット・ビット連携を
実現する。
具体的には、①短期的に、早期に電力供給を開始できる場所を示す「ウェルカムゾーンマップ」を活用したデータセン
ター立地の促進、②中長期的には、「GX戦略地域制度」の枠組みを活用し、電力インフラの先行整備を通じたデータ
センター集積地の形成を進め、電力インフラとデータセンターの一体的整備に取り組んでいく。
(出所)第15回GX実行会議 資料1
7
「GX戦略地域制度」 の創設
産業資源であるコンビナート跡地等や地域に偏在する脱炭素電源等を核に、「新たな産業クラスター」の創出を目
指す「GX戦略地域制度」を創設する。
①~③類型では、自治体及び企業が計画を策定し、参画した上で、国が地域を選定し、支援と規制・制度改革
(国家戦略特区制度とも連携)を一体的に措置する。④類型では、脱炭素電源を活用する事業者支援を行う。
「GX戦略地域制度」の類型
①コンビナート等再生型
②データセンター集積型
コンビナート跡地等を有効活用し、産業ク
ラスターを形成
電力・通信インフラ整備の効率性を踏まえ
たDC集積及びそれを核とした産業クラス
ターを形成
③脱炭素電源活用型
(GX産業団地)
脱炭素電源を活用した団地を整備し、当
該電源を核とした産業クラスターを形成
④脱炭素電源地域貢献型
(脱炭素電源を活用し、当該電源の立地地域に貢献する事業者の設備投資を後押し)
地域選定のスケジュール(①~③類型)
12月23日
公募開始
4/24
夏頃
2月13日
有望地域決定
最終決定
〆切
公募
一次審査※
計画の洗練/最終審査※
支援を実施
※外部有識者による審査委員会において審査
8
大胆な投資促進税制の創設(法人税・所得税・法人住民税・事業税)
新設
• 国内投資の拡大を通じて、日本企業の「稼ぐ力」を向上させ、賃上げを含めた好循環を形成するため、高付加価値化のための大胆な設備
投資を促進する税制(建物を含む即時償却や税額控除7%等)を創設する。
概要
対象
業種
原則全ての業種を対象
• 2030年度135兆円、2040年度200兆円の官民目標実現に向け、
国内投資を拡大。(2024年度は106兆円)
新たな設備投資税制への期待
※経産省から企業へのヒアリングより抜粋
対象
資産
要件
措置
内容
措置
期間
<海外投資→国内投資>
• 電子部品製造
「海外立地か国内立地かの判断に必要
不可欠」
• 自動車
「関税の逆境下での国内投資の維持・
拡大に極めて有効」
• 生産等に必要な設備等(機械装置、器具備品、
工具、建物、構築物、建物附属設備、ソフトウェア)
• 投資下限額:35億円以上(中小企業者等に
ついては5億円以上)
• ROI水準:15%以上
• 即時償却または税額控除7%(建物、建物附属設備及び
構築物は税額控除4%)
控除上限:法人税額の20%
• 事業環境の急激な変化による影響への対応(繰越税額控
除)
予見し難い国際経済事情の急激な変化に対応するための
計画を法律に基づく認定を受けた事業者について、最大3年
間の繰越が可能。
令和11年3月31日までの間に設備投資計画につき法律に基
づく確認を受けた者が、その確認を受けた日から5年を経過す
る日までの間に取得等をし、事業の用に供した設備等を対象。
<投資規模小→投資拡大・実現>
• 造船
「回収に長期を有する大規模投資の判
断が可能」
• 半導体部品
「短期の投資サイクル競争の中での生
き残りの支えになる」
各国の投資促進策の動向
日本
• 大胆な投資促進税制を創設。
米国
• 2025年7月に成立したOBBB法において、米国内での設
備投資に対して即時償却措置を恒久化しつつ、その対
象に建物を追加(建物は時限措置)。
ドイツ
• 2025年7月に成立した減税法において、設備投資償却
率を最大30%に引き上げつつ、2028年より法人税率を
1%ずつ5年間引き下げ予定(実施後は24.9%)。
9
資料6
資料1-5
データセンターにおける蓄電池設備及び
消火設備の消防法令上の取扱いについて
令和8年5月15日
総 務 省 消 防 庁
1 リチウムイオン蓄電池設備に係る危険物の数量算定
について
2 データセンターに設ける消火設備の種別について
1
1 リチウムイオン蓄電池設備に係る危険物の数量算定について
リチウムイオン蓄電池設備の危険物保安に係る基準の概要
〇 リチウムイオン蓄電池について、内部の電解液が消防法上の危険物(引火性液体:第4類第2石油類等)に該当する。
〇 電池製造工場や倉庫、データセンター等で、リチウムイオン蓄電池を多量に貯蔵又は取扱いされる場合は、その量が一定量
以上(第4類第2石油類の場合は1,000L以上)になると、消防法令上の危険物施設として一定の安全対策が求められる(消防法第10条)。
【消防法第10条(要約)】
○ 指定数量以上の危険物は、貯蔵所以外の場所でこれを貯蔵し、又は製造所、貯蔵所及び取扱所(以下「危険物施設」という。)以外の
場所でこれを取り扱ってはならない。
○ 危険物施設は、位置、構造及び設備の技術上の基準(建築物の防火性等)に適合することが必要。
これまでの対応状況
○ 規制改革実施計画(令和5年6月16日閣議決定)を踏まえ、欧米での事業環境も考慮に入れ、安全確保を前提に、リチウムイオ
ン蓄電池に係る危険物規制の体系・適用のあり方について、有識者検討会で検討。
○ 検討結果を踏まえて、リチウムイオン蓄電池の取扱いの合理化に係る運用通知(令和6年7月2日付け消防危第200号。以下
「200号通知」という。)を発出。
【200号通知の概要】
リチウムイオン蓄電池が複数貯蔵され、又は取り扱われる場合、各リチウムイオン蓄電池の内部電解液の量を合算するところ、
一定の耐火性を有する箱や筐体(以下「耐火性収納箱等」という)にリチウムイオン蓄電池を収納した場合、1つの耐火性収納箱
等内のリチウムイオン蓄電池の電解液の量で判断する(耐火性収納箱内の電解液量が一定以上超えないものは、危険物施設
としての安全対策は不要)こととした。
<耐火性収納箱等に係る性能>
耐火性収納箱等の性能は、
・箱や筐体の耐火性(火災時に火炎の噴出や発炎等が生じないこと)を確認する試験
・隣接した箱や筐体に延焼しないことを確認する試験
において合格基準を満足することとする。
2
1 リチウムイオン蓄電池設備に係る危険物の数量算定について
要望
〇 現行の運用(200号通知)においては、リチウムイオン蓄電池を耐火性収納箱等に収納したユニット
単位としての耐火性を求めているところ。
〇 一方、リチウムイオン蓄電池等を用いた蓄電システムに係る国際規格(UL規格)の中には、ユニット
間の配置等を含めて一定の防火性能を求めているものもあり、国際規格で求められている防火性能
を有している場合には、現行の運用(200号通知)と同様の取扱い(1つの耐火性収納箱等内のリチウ
ムイオン蓄電池の電解液の量で危険物施設にあたるかどうか判断できる。)ができるのではないかと
の意見が関係事業者から寄せられている。
検討の方向性
〇 耐火性収納箱等内のリチウムイオン蓄電池が熱暴走により発火した場合等において、他の耐火性
収納箱等内のリチウムイオン蓄電池に延焼・拡大しないことを担保することが必要である。
要望で述べられている国際規格(UL規格)について、詳細を確認し、現行の運用(200号通知)
と同様の取扱いが可能か検討する。
3
2 データセンターに設ける消火設備の種別について
消火設備の設置基準の概要
【消防法第17条(要約)】
○ 防火対象物(建築物、工作物等)の用途、規模等に応じ、関係者(管理者、所有者又は占有者)は、消防用設備
等を、政令で定める技術上の基準に従って、設置し、及び維持しなければならない。
【消防法施行令第13条(要約)】
水系の消火設備を使用すると感電、水損等の二次災害のおそれのある防火対象物等に対して
は、ガス系の消火設備等の設置が義務付けられている。
○ 通信機器室(※1)で、床面積が500㎡以上のものは、不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火
設備又は粉末消火設備のいずれかを設置しなければならない。
○ 発電機、変圧器その他これらに類する電気設備(※2)が設置されている部分で、床面積が
200㎡以上のものは、不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備又は粉末消火設備のいず
れかを設置しなければならない。
(※1) 自動又は手動により信号の送受を行うための機器類が収納されている室をいい、電話通信、電報通信、無線通信、搬
送通信、データ通信等に供されるものがある。
(※2) 発電機、変圧器のほかにリアクトル、電圧調整器、油入開閉器、油入コンデンサー、油入遮断機、計器用変成器等が該
当し、次のものは含まれない。
(一) 配電盤又は分電盤
(二) 電気設備のうち、冷却又は絶縁のための油類を使用せず、かつ、水素ガス等可燃ガスを発生するおそれのないもの
(三) 電気設備のうち容量が二十キロボルトアンペア未満(同一の場所に二以上の電気設備が設置されている場合は、
それぞれの電気設備の容量の合計をいう。)のもの
4
2 データセンターに設ける消火設備の種別について
要望
〇 国内のデータセンターには、ガス系の消火設備が一般的に設置されていると考えられるところで
あるが、関係事業者から、ガス系の消火設備ではなく、スプリンクラー設備を設置することとしたい
旨の要望があるところ。
検討の方向性
〇 データセンターには、多数のサーバー、UPS等の蓄電池、高圧の受電設備等が設置されている
ため、水を放射することによる感電、水損等による二次被害等を考慮する必要がある。
海外事例の調査、検証実験等を行い、データセンターにおけるスプリンクラー設備の設置
について検討する。
5
資料7
資料1ー6
データセンターに関する
建築基準法の取扱いについて
令和8年5月15日
国土交通省 住宅局
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
1.危険物の貯蔵量に関する規制について
2.排煙設備の設置に関する規制について
1
1.危険物の貯蔵量に関する規制について
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
参考)建築基準法における建築物の用途制限①
○ 都市計画で定められる用途地域の種類に応じた市街地環境(交通・安全・防火・衛生等)を確保する
ため、建築基準法において建築物の用途を制限。
※ 制限された用途であっても、公益上やむを得ない場合や当該用途地域の市街地環境に悪影響を及ぼさない場合等、特定行
政庁が認めて許可することにより立地可能。
低層住宅のための地域。小規模な店や事務所をかねた
住宅、小中学校などが建てられる。
主に低層住宅のための地域。小中学校などのほか、
150㎡までの一定の店などが建てられる。
中高層住宅のための地域。病院、大学、500㎡ま
での一定の店などが建てられる。
主に中高層住宅のための地域。病院、大学などのほ
か、1500㎡までの一定の店や事務所など必要な
利便施設が建てられる。
住居の環境を守るための地域。3000㎡までの店
舗、事務所、ホテルなどは建てられる。
主に住居の環境を守るための地域。店舗、事務所、
ホテル、カラオケボックスなどは建てられる。
3
参考)建築基準法における建築物の用途制限②
田園住居地域
P
道路の沿道において、自動車関連施設などの立
地と、これと調和した住居の環境を保護するための
地域。
銀行、映画館、飲食店、百貨店などが集まる地
域。住宅や小規模の工場も建てられる。
工場のための地域。どんな工場も建てられるが、住
宅、店、学校、病院、ホテル等は建てられない。
農業と調和した低層住宅の環境を守るための地
域です。住宅に加え、農産物の直売所などが建て
られる。
主に軽工業の工場やサービス施設等が立地する
地域。危険性、環境悪化が大きい工場のほかは、
ほとんど建てられる。
まわりの住民が日用品の買い物などをするための地
域。住宅や店舗の他に小規模な工場も建てられ
る。
どんな工場でも建てられる地域。住宅や店は建て
られるが、学校、病院、ホテル等は建てられない。
4
リチウムイオン蓄電池の貯蔵量規制(現行)
○ 消防法で危険物としている石油類(第一~第四)について、建築基準法において、消防法に定め
るそれぞれの指定数量に応じ用途地域ごとに貯蔵量の上限を規定。
○ リチウムイオン蓄電池内部に含まれる電解液は第二石油類に該当し、下表のとおり、用途地域に
応じその貯蔵量を規制。
※ 公益上やむを得ない場合や当該用途地域の市街地環境に悪影響を及ぼさない場合等、特定行政庁が認めて許
可することにより上限を超えて貯蔵することが可能。
建築基準法において、用途地域ごとの危険物の貯蔵量上限は、以下を比較衡量して規定。
① 各用途地域における事業活動を行う上での必要性
② 各用途地域における市街地環境に及ぼす悪影響の受容性
○:下に記載した上限値まで貯蔵可、 ×:貯蔵不可
用途地域
危険物の種類
第二石油類
(リチウムイオン蓄電池)
第
一
種
低
層
住
居
専
用
地
域
第
二
種
低
層
住
居
専
用
地
域
田
園
住
居
地
域
×
第
一
種
中
高
層
住
居
専
用
地
域
第
二
種
中
高
層
住
居
専
用
地
域
第
二
種
住
居
地
域
第
一
種
住
居
地
域
準
住
居
地
域
近
隣
商
業
地
域
商
業
地
域
準
工
業
地
域
〇
〇
〇
5,000L
10,000L
50,000L
工
業
専
用
地
域
工
業
地
域
〇
5
参考) 用途制限の適用除外に係る特例許可
○ 用途地域の種類に応じた市街地環境を確保するため、建築基準法において建築物の用途を制限。
○ ただし、制限された用途であっても、公益上やむを得ない場合や当該用途地域の市街地環境に悪
影響を及ぼさない場合等、特定行政庁が認めて許可することにより立地可能。
<特例許可手続きの流れ(例)>
事前協議
特例許可の手続き
特定行政庁によっては、手続きを円滑に行うため、事前協
議を課している。
許可事前相談
許可申請
関係部局間(建築部局、都市計画部局、環境部局、
消防部局等)の協議調整。
公聴会による意見聴取
建築審査会の同意
許可通知書の交付
建築確認等の手続き
建築確認申請
個別の計画や周辺市街地の状況を考慮し、公聴会にお
ける利害関係者からの意見聴取、建築審査会の同意を
経て判断。
建築確認済証の交付
完了検査
検査済証の交付
6
参考) 近年の貯蔵量規制の緩和措置の例
○ 危険物の貯蔵において、上限が緩和されているものは、下表のとおり。
○ 直近では、社会的要請に対応し、高圧ガス保安法により安全性が確保され、交通その他の市街地環境に悪影響
が及ばないことが確認された、圧縮水素スタンドに貯蔵される圧縮水素について、貯蔵量上限を撤廃。
○:右に記載した上限値まで貯蔵可、 ×:貯蔵不可
「㎥」は0℃1気圧の状態に換算した容積
圧
縮
ガ
ス
田
園
住
居
地
域
第
一
種
中
高
層
住
居
専
用
地
域
第
二
種
中
高
層
住
居
専
用
地
域
第
一
種
住
居
地
域
第
二
種
住
居
地
域
準
住
居
地
域
〇700㎥
準
工
業
地
域
〇3500㎥
工
業
地
域
工
業
専
用
地
域
第一~
第四石油類
硫黄・
ナトリウム
原則
×
圧縮水素スタンド
×
原則
×
地下貯蔵
×
原則
×
〇(指定数量 の1倍)
〇(指定数量※の20倍)
〇
×
国土交通大臣が安全上防火上支障が無いと認めて指定する蓄電池により
貯蔵する場合は上限なし
〇
蓄電池
〇350㎥
商業地域
危険物の種類
第
二
種
低
層
住
居
専
用
地
域
近隣商業地域
用途地域
第
一
種
低
層
住
居
専
用
地
域
高圧ガス保安法に基づく圧縮水素スタンドの基準に
適合する場合は上限なし
〇(指定数量 の5倍)
※
〇(指定数量※の10倍)
〇(指定数量※の50倍)
消防法に基づく基準に適合する地下貯蔵施設に
貯蔵する場合は上限なし
※
〇(指定数量※の2倍)
〇
〇
〇
〇
※ 消防法に基づく危険物ごとの指定数量 7
ご要望に対する論点と対応方針
<ご要望内容>
消防危第303号、または蓄電システムに求められる安全規格であるUL9540の認証を取得し、
かつUL9540Aに基づく試験評価が実施され、基準に適合したリチウムイオン蓄電池について、
建築基準法上の適用除外または数量の緩和の特例措置を求める。
<論点と対応方針>
○ 消防庁等の基準に適合することにより、敷地外に対する安全性が確保されるか。
○ 当該蓄電池の設置により、交通その他の市街地環境への悪影響が生じないか。
↓
消防庁と連携しながら、有識者検討会において検討
※検討にあたっては必要に応じて、関係事業者に情報提供等協力いただきたい
8
2.排煙設備の設置に関する規制について
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
排煙設備の設置に関する規制について
建築物においては、火災時に建築物の天井・壁などや屋内の可燃物から発生する煙・ガスを有効に屋外へと排出し、建築
物内部の人を安全に避難させる必要があるため、建築物の用途・規模等に応じて、排煙設備を設置しなければならない。
(告示に規定する排煙設備の設置を要しない建築物の部分についてはこの限りではない。)
排煙設備の設置が必要な建築物等
排煙設備の設置を要しない建築物の部分
建築基準法施行令126条の2
①特殊建築物(500㎡超)
②階数3以上かつ500㎡超の建築物
③排煙上の無窓居室
④1,000㎡超の建築物の200㎡超の居室
H12年建設省告示第1436号 (抄)
第四号 ホ 法第27条第3項第二号の危険物の貯蔵場又は処理場、
自動車車庫、通信機械室、繊維工場その他これらに類する建築物の
部分で、法令の規定に基づき、不燃性ガス消火設備又は粉末消火
設備を設けたもの
○ 通信機械室等に設置する消火設備については、消防法において不燃性ガス消火設備又は粉末消火設備とすることと
規定されている。
○ 建築基準法においては、これらの消火設備の効力を勘案し、一定の用途に限定して排煙設備を設けたものと同等以上
の効力があると認めたものであることから、これらの消火設備を設けた通信機械室等については、排煙設備の設置を
免除している。
<ご要望>
通信機械室等にスプリンクラー設備を設置した場合における、排煙設備の設置免除について検討いただきたい。
<方向性>
今般の通信機械室におけるスプリンクラー設備の設置による排煙設備の設置免除に関する要望については、消防法を所
管する消防庁におけるスプリンクラー設備の設置の可否に関する検討状況を踏まえ、建築基準法においても排煙設備の
設置を要しない建築物の部分について適切に検討する。
10
資料8
資料1-7
AI向けデータセンターに関わる規制緩和に関する意見書
2026年5月15日
国立情報学研究所
佐藤一郎
規制改革推進会議第10回デジタル・AIワーキンググループでの議論を踏まえて、
以下のとおり意見を述べる。
現状、米国や中国、EUなど、世界各地でAIデータセンターの整備を国家戦略
として位置づけ、推進策と規制の見直しを一体的に進める動きが加速している。
その中でもAI向けデータセンター(以降、DC)は、大規模なAI処理の基盤として
需要が今後、伸びると予想されるとともに、経済安全保障、AI産業競争力、デ
ジタルインフラ維持の観点から国家的重要性を増している。一方、AI向けDCは、
計算装置の高密度化、廃熱、液冷、急峻な電力変動、蓄電池など、従来型DCと
は異なる特性を有しており、建築・消防・電力・地域合意形成を含む既存制度
との不整合が顕在化しているといえる。
現状、複数の地域でDC建設に関連して住民反対運動が起きているが、その背
景として、①DCに関する情報の非対称性に加えて、②一部のDC事業者の説明不
足があげられるだろう。特に大量の機器を設置し、さらに高圧電力供給を受け
ているDCを「事務所等」として建築申請することから、既存用途区分がAI向け
DCの実態を十分反映しているとはいい難く、それが住民からの不信感を醸成す
る背景のひとつになっている可能性がある。このため、DC事業者は環境影響に
加え、事故や火災等を含む多様なリスクとその対策を住民等に丁寧に説明する
ことに加えて、国は建築基準法に関わる区分に関しては、DC、とりわけAI向け
DCは、大量かつ高密度な計算設備、大容量の受電設備・蓄電池設備を伴うこと
を鑑みて、DCの実態に応じた建築区分の見直しを行い、DCの法的及び行政上の
位置づけを明確化することが求められる。
現行制度の課題に関して
1:リチウムイオン電池の試験基準:リチウムイオン電池に関して開口部を
有する状態で利用することは、通常時の放熱には有効であろうが、熱暴走発
生時には火炎・高温ガスなどの放出経路となる可能性がある。その場合、火
災時の延焼リスクは個々のDCのリチウムイオン電池を含む装置の設置方法・
位置にも依存すると想定される。このため、当該DCの設備構成に応じて、火
1
災・延焼実験などを通じて安全性を確認することは合理性がある。また、UL
規格を含む国際標準との整合性は重要であるが、それのみを理由に規制緩和
を進めることには慎重であるべきである。なぜなら、各国の火災事故に関わ
る安全基準は、その地域の人口密度、都市構造、消防体制、建築環境などを
前提としているからである。従って、UL規格の導入については検討に値する
が、住宅地・商業地への近接、狭隘道路といった日本のDCの特性と合致する
ことを前提にすべきであり、UL規格の拡張や適用地域の限定を含めて、導入
の是非を判断すべきである。ところで大規模設備では、単体試験で安全性が
確認されても、直ちに全体としての安全性が保証されるわけではなく、その
観点からすれば、台数制限は必ずしも不合理とはいえない。
2.建築基準法上のリチウムイオン電池の規制:消防法は主として火災発生
時の防火・消火・延焼防止を目的としており、一方、建築基準法は用途地域
を含めて、都市計画・住環境・避難安全・周辺環境との調和を目的としてい
る。つまり、両法は目的が異なっており、例えば消防法上、リチウムイオン
電池が危険物規制から除外されるケースがあるとしても、建築基準法の立地
制限とは独立した事項といえる。なお、規制値が古いことは、直ちに規制緩
和の必要性を意味しない。むしろAI向けDCを含めて、当時は存在しなかった
高密度蓄電池設備や高電力施設、サーバー向け液冷装置が出現していること
から、現在の技術やリスク構造に基づいた再評価が前提となるといえる。
3.水消火設備の扱い:リチウムイオン電池はそのパッケージなどにより、
一定の防火対策が行われているが、火災となった場合、その消火が難しいと
いう問題がある。従って、避難者や消防隊員の安全を優先しつつ、リチウム
イオン電池火災の特性を鑑みて、実効性のある消火方法と消火能力を選ぶべ
きである。なお、水消火設備を導入する場合の排煙設備が事業者の負担にな
るについて言及があるが、DCにおける火災で発生しうる有毒ガスや煙のリス
ク・状況を踏まえて判断すべき事項であり、事業者にとって負担があること
はその主たる判断理由にならないことを強調しておく。
ところで、AI向けDCで実行される処理は、学習モデルの構築と推論処理(判
断や生成など)に分かれる。前者は少数の大規模処理が中心となり、DC全体の
2
消費電力変動が起きやすく、その平滑化手段として、リチウムイオン電池など
を利用した大容量蓄電設備を導入することは合理性がある。一方、後者は多数
の比較的軽量な処理が大半となることから、DC全体の消費電力変動は相対的に
小さく、キャパシタなどを含む比較的小規模な蓄電装置でも対応可能な場合が
あるのではないか。日本のAI向けのDCにおける処理需要を鑑みて、優先すべき
規制緩和を選ぶべきである。
ここ数年、国は国内のDCの振興策をとってきたが、DCに関係する法規制は多
岐にわたり、それらが現状及び将来のDCの実態と整合していない場合、DC事業
者にとっては過剰な設備などの負担となるだけでなく、安全面にも支障が生じ
る。そもそも規制はリスクを低減する手段といえるが、DCに関しては技術進歩
及び需要の変化とともにリスクも変化しており、現状のリスクを列挙し、その
解決の優先度を見極めつつ、規制の在り方を継続的に見直すことが求められる。
ところで、上述の建築基準法や消防法を含めて、DC の建設・運用は複数の府
省庁の多様な法規制を受けている。国内における AI 向け DC を推進するのであ
れば、DC 事業者が受ける法規制間の矛盾や重複は最小化することが望ましい。
ただし、府省庁が個別に対応することは限界があるといえ、ひとつの府省庁が主
導する体制が望ましい。その場合、DC 関連事業を所管する経済産業省が主導的
に DC に関わる法規制を他府省庁と調整を行い、前述の住民理解を含めて、DC に
関する規制の在り方を見直す必要があるのではないか。また、その際、既存法で
は十分に対応できないのであれば、DC に関わる特別法の制定も含めて、柔軟に
検討すべきである。
3
資料9
資料2
規制改革ホットライン処理方針
(令和8年2月 20 日から令和8年5月 11 日までの回答)
デジタル・AI ワーキング・グループ関連
提案事項
所管省庁回答
生成 AI を活用したリーガルテックサービスの提供条件の見直し
法務省
区分(案)
別添の
(注)
該当番号
◎
1
(注)
◎
各ワーキング・グループで既に検討中又は検討を行う事項
〇
所管省庁に再検討を要請(「◎」に該当するものを除く)する事項
△
再検討の要否を判断するため、事務局が提案内容に関する事実関係を確認する事項
1
別添
提案内容に関する所管省庁の回答
デジタル・AI WG
番号:1
受付日
提案事項
所管省庁への検討要請日
令和 7 年 11 月
19 日
回答取りまとめ日
令和 8 年 5 月
11 日
生成 AI を活用したリーガルテックサービスの提供条件の見直し
出力結果の利用責任は企業が負うことなど一定の措置を講じることを条件に、書面の自動修正を行う生成 AI サ
具体的内容
ービスの提供に加えて、生成 AI サービスを提供できる具体的な企業法務業務を法務省ガイドラインに追記すべ
きである。
経営環境が複雑化する中、法的に適正な企業活動を支える企業法務の重要性が増す一方、企業法務部門の人
的リソースは限られている。また、企業活動の適正性と透明性を重視するガバナンス強化が求められ、法制度の
変更等に応じて、企業法務を担う組織は業務が拡大する傾向にある。このため、企業法務に関わる業務効率化
は喫緊の課題であり、AI 等デジタル技術を用いたサービスの提供・利用拡大が急がれる。
しかし、現状のサービスの内容は、契約書等のひな形やチェックリスト等の文言と照合し、記載条文の差異や抜
け落ちを表示するサービスの提供に留まっており、書面の文言等を適切に自動修正する生成 AI サービスは提
供されていない。また、法務省は令和5年8月にガイドラインを公表しているが、個別の企業法務業務に関するサ
ービスへの適法性について言及しておらず、サービスの提供範囲が拡大していない。
提案理由
企業法務において個別の事案に応じた契約書等の修正・審査が業務の中心であることから、書面の自動修正を
行う生成 AI サービスの提供が認められた場合、修正・審査にかかる業務負担の6割から7割程度の削減効果が
期待される。
また、契約書等の修正・審査のほかにも、例えば、広告表示審査や個人情報の取り扱いに伴い必要となる本人
同意書面の作成・修正で生成 AI サービスが提供・利用が可能となった場合、契約書等の修正・審査と同等の業
務効率化が期待される。
企業法務を担う組織における生成 AI サービスの活用環境が整うことにより、業務の効率化を通じて企業法務の
機能向上やより高度な法務業務へのリソース投入を図ることができ、ひいては、企業のガバナンス強化や国際競
争力強化に資する。
提案主体
日本経済団体連合会
所管省庁
法務省
弁護士法第72条は、弁護士又は弁護士法人以外の者が、報酬を得る目的で、法律事件に関して法律事務を取
り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることを刑事罰をもって禁止しています。
制度の現状
この点、法務省においては、令和5年に、リーガルテックの中でも当時、比較的サービスが進展していた契約書
等関連業務支援サービスを取り上げ、これと弁護士法第72条との関係について、予測可能性をできる限り高め
るため、ガイドラインを公表しました。
該当法令等
・弁護士法第72条
2
・AI 等を用いた契約書等関連業務支援サービスの提供と弁護士法第72条との関係について(令和5年8月法務
省大臣官房司法法制部公表)
対応の分類
検討に着手
令和8年2月、内閣府の規制改革推進会議から、「AIリーガルテックを活用したサービスを提供可能とするために
必要な検討会を設置し、結論を得次第速やかに措置をすべき」旨の中間答申がなされました。
対応の概要
これを受け、同年3月から、法務副大臣の下に、AIリーガルテックと弁護士法との関係やAIリーガルテックの適切
な利活用のためのガバナンスの在り方等について検討を行う省内タスクフォースを立ち上げ、検討を進めてお
り、本年夏頃を目途に、段階的解決を視野に入れつつ、課題解決に向けた道筋を示すことなど、一定の結論を公
表することを目指しています。
区分(案)
◎
3