議事録
令和8年第5回経済財政諮問会議
議事要旨
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(開催要領)
1.開催日時:令和8年4月 27 日(月)14:15~15:02
2.場
所:総理大臣官邸4階大会議室
3.出席議員:
議長
高 市
早 苗
内閣総理大臣
議員
木 原
稔
内閣官房長官
同
城 内
実
内閣府特命担当大臣(経済財政政策)
同
林
芳 正
総務大臣
同
赤 澤
亮 正
経済産業大臣
同
片 山
さつき
財務大臣
同
筒 井
義 信
日本生命保険相互会社 特別顧問
同
永 濱
利 廣
株式会社第一ライフ資産運用経済研究所
首席エコノミスト
同
南 場
智 子
株式会社ディー・エヌ・エー 代表取締役会長
同
若田部 昌 澄
早稲田大学政治経済学術院教授
臨時議員
同
同
金 子
上 野
松 本
恭 之
賢一郎
洋 平
国土交通大臣
厚生労働大臣
文部科学大臣
中 島
健 至
日本銀行理事
(議事次第)
1.開 会
2.議
事
(1) 経済財政一体改革①(非社会保障(インフラ整備、地方行財政等))
(2) 人材力強化(人材育成、労働市場政策)
3.閉
会
(資料)
資料1
資料2
資料3
人口減少を踏まえた持続可能な地域の経済社会の構築に向けて
(有識者議員提出資料)
人口減少を踏まえた持続可能な地域の経済社会の構築に向けて
(参考資料)(有識者議員提出資料)
「日本列島を、強く豊かに」する、インフラ整備の推進
(金子臨時議員提出資料)
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令和8年第5回経済財政諮問会議
資料4
資料5
資料6
資料7
資料8
強い経済の実現と健全で持続可能な地方行財政基盤の確立に向けて
(林議員提出資料)
AIの社会実装を前提とした人材力の強化に向けて
(有識者議員提出資料)
AIの社会実装を前提とした人材力の強化に向けて(参考資料)
(有識者議員提出資料)
国力の基盤となる人材力の強化に向けて
~高校から大学・大学院等を通した人材育成システム改革ビジョン~
(松本臨時議員提出資料)
人材力強化(労働市場政策、人材育成)に向けた取組について
(上野臨時議員提出資料)
(概要)
(城内議員) ただ今から、「経済財政諮問会議」を開催する。
本日の議題は、お手元の議事次第のとおりである。
議題1の「経済財政一体改革①、非社会保障」には、金子国土交通大臣に、議題2の「人
材力強化」には、上野厚生労働大臣、松本文部科学大臣に臨時議員としてご参加いただく。
○「経済財政一体改革①(非社会保障(インフラ整備、地方行財政等))」
(城内議員) 議題1「経済財政一体改革①、非社会保障」についてである。
最初に、若田部議員から、資料1の民間議員のご提案をご説明いただく。
(若田部議員) 資料1について説明する。
人口減少、小規模市町村の増加、インフラ老朽化、担い手不足を踏まえ、地域のレジリ
エンスと「稼ぐ力」を高める危機管理投資・成長投資、広域連携、デジタル活用、EBP
Mの実効性向上を進めるべきとする問題意識に立つものである。あわせて、2050年には人
口1万人未満の市町村が4割を超えるという将来推計も示している。
ポイントは第一に、強い地域経済の構築。
自治体、経済団体、企業・大学、研究機関などが都道府県の枠を超えて広域で連携する
こと、既存クラスターの拡大、地場産業の高付加価値化、新技術導入や販路拡大、人材育
成、土地規制の柔軟化や農地集約化などの制度改革を進めるべきである。加えて、地域経
済への影響が大きい官公需について、価格転嫁や取引適正化の徹底も盛り込んでいる。
第二に、持続機能な地域経済社会の構築。
将来を見据えたインフラの優先順位づけ、予防保全、広域で取り組む自治体への重点配
分、公共事業評価全体の評価基盤の刷新、社会的割引率の適時適切な見直し、データ連携
やAI・DX活用、生活圏単位での機能分担と施設集約、自治体DX、AXの推進、国・
都道府県・市町村の役割分担の再定義などを進めるべきである。あわせて、施設の複合化・
転用・廃止に係る補助金返還要件の緩和など制度改革の検討も盛り込んでいる。
資料2では、4ページに自治体DXによる住民、職員双方の時間削減効果が示されてい
るほか、3ページに現在の社会的割引率4%が2004年時点の10年物国債の実質利回りを参
考に設定されていること、また、2024年度新規事業からは参考比較値として1%、2%も
適用されていることが示されている。こうした点も踏まえ、社会的割引率の見直しを含む
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令和8年第5回経済財政諮問会議
公共事業評価の評価基盤の刷新を進めるべきとしている。
(城内議員) 次に、金子国土交通大臣から、「『日本列島を、強く豊かに』する、イン
フラ整備の推進」について、資料3に沿ってご説明いただく。
(金子臨時議員) 資料3の1ページをご覧いただく。
インフラ整備は、「日本列島を、強く豊かに」する未来への投資である。
まず、成長投資の促進。港湾ロジスティクスや造船分野で戦略的な投資を推進するとと
もに、防災関連技術の高度化、海外展開を進める。また、投資促進には、それを支える社
会資本や産業基盤の整備が不可欠である。道路、新幹線、空港等の整備や横浜グリーンエ
クスポの開園準備をしっかり進めていく。
次に、危機管理投資。流域治水をはじめ事前防災を強化する「令和の国土強靱化」を強
力に推進していく。また、埼玉県八潮市の道路陥没事故を受け、道路関連インフラをはじ
めとするインフラの安全性確保は喫緊の課題である。新技術を活用した点検・診断やイン
フラの集約・再編など、総合的なインフラマネジメントを確立するとともに、国土強靱化
実施中期計画に基づき、真に必要な財政需要に安定的に対応するための具体的な検討に参
画する。
エネルギー安全保障も我が国の重要な課題である。関係省庁と連携して陸・海・空のイ
ンフラを活用したエネルギーの自律的向上を目指す「モビリティ・エネリンク」の取組を
新たに始める。
また、二地域居住など、持続可能な地域の実現にもしっかり取り組んでいく。
これらの取組を着実に進めるためには、地域のインフラの整備力強化が不可欠である。
「地域の守り手」である建設業の人材育成やフィジカルAIの活用による生産性向上を進
める。
「日本列島を、強く豊かに」するため、中長期的な見通しの下、安定的、持続的に公共
投資を行うことで、インフラ整備の予見可能性を高め、民間投資を強力に後押しする。加
えて、中東情勢による資材への影響にも適切に対応しながら、資材価格や労務費等の上昇
を考慮し、必要な事業量の確保に取り組んでいく。
(城内議員) 次に、林総務大臣から「強い経済の実現と健全で持続可能な地方行財政基
盤の確立」について、資料4に沿ってご説明いただく。
(林議員) 資料4の1ページ目をご覧いただく。
まず、地方の大きな「伸び代」を生かすため、中堅・中核企業におけるAIを活用した
地域密着型の新規事業の立ち上げや先進的なプロジェクトの創出を支援し、地域AXを推
進していく。また、情報通信分野の「官民投資ロードマップ」に基づき、オール光ネット
ワーク、海底ケーブル、次世代ワイヤレスなどの製品技術への危機管理投資と成長投資を
進め、「強い経済」の実現と経済安全保障の確保に取り組んでいく。
2ページをご覧いただく。
地方の「暮らし」と「安全」を守るため、関係人口を可視化し、地域の担い手確保等に
つなげるふるさと住民登録制度の今年度中の導入、また、AIやロボットの活用といった
消防AXの推進などに取り組んでいく。また、人材不足等に対応するため、自治体DX、
AXに加えて、広域連携を推進しつつ、国・都道府県・市町村の事務配分の最適化を進め
ていく。
3ページ目をご覧いただく。
強い地域経済とこれを支える持続可能な行財政基盤の構築に向け、地域未来戦略の推進
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令和8年第5回経済財政諮問会議
や人材育成、官公需の価格転嫁のさらなる推進、経済・物価動向等を適切に反映した地方
一般財源総額の確保、自動車関係諸税に係る安定財源の確保などに取り組む。また、令和
8年度与党税制改正大綱に沿って、偏在性の小さい地方税体系の構築に向けた具体的な取
組の検討を進めていく。「今の暮らしや未来への不安を希望に変え、強い経済を作る」と
の高市内閣の基本方針の下で、各施策にしっかりと取り組んでいく。
(城内議員) 民間議員からご意見をいただく。
(筒井議員) 私からは、広域連携の必要性について申し上げる。
東京はじめ首都圏への一極集中が顕著になる中で、人口減少によって真っ先に影響を受
けるのは地方部の規模の小さな自治体である。こうした中では、既存の地方自治体一つ一
つごとに地域経済の活性化を図っていくことには限界がある。地域経済活性化の鍵は広域
連携の推進である。とりわけ都道府県の枠組みを超えた広域ブロック、経済界は道州圏域
を提唱しているが、その道州圏域ごとに地域の特性を最大限生かしながら独自の施策を実
行し、互いに切磋琢磨していくことが必須と考える。
高市政権では地域未来戦略を掲げられた。その下で都道府県域を超えた地域ごとの戦略
産業クラスター計画の検討が、各地の経済団体も関わる形で進められており、高く評価を
している。
また、都道府県域を超える広域単位での取組として、国土形成に関する地方計画である
とか、各地の経済団体が関わる広域連携の枠組み形成が進んでいることも心強く思ってい
る。今後は地域未来戦略の下で関連する各種計画や施策が有機的に連携し、企業の予見可
能性を高める一体的な政策パッケージとして進められることが重要と考える。これによっ
て地域経済社会の自律的で持続的な発展、ひいては日本経済のさらなる成長につながるこ
とを期待している。
(永濱議員) 本日はリモート参加で失礼する。
私から2点。
まず、農業に関してである。現在、企業は農地の購入が許されず、リース方式という不
安定な経営を強いられているので、農地の大規模化を目指すのであれば農地取得規制の打
破、これが必要と考える。また、良質な米の生産を人為的に抑制する減反政策も食料安全
保障を阻んでいると思う。特に日本は米を作らせないために多額の補助金を投じて納税者
と消費者の双方に負担を強いているので、やはり減反を廃止して不足分を直接補助金で補
塡する方式へ転換すべきと考える。
そして、米価が下がれば輸出競争力が高まって結果として自給率が向上するし、大規模
化が進めば農協の独占的なビジネスモデルというのが修正されて、農業が若者が集まる先
進国型の成長産業へと変貌することが期待されると思う。特に以前、兵庫県養父市で実施
された特区の先進的な成功事例があるので、これは全国に広げるためにも農業構造の抜本
的な転換が必要と考える。
それから、社会的割引率の見直しである。こちらは公共事業の費用便益分析の要となる
が、先ほどの民間議員ペーパー指摘のとおり、日本の割引率は一律4%となっている。た
だ、近年の実質利回りの水準や長期的な不確実性を踏まえると、将来世代が享受する便益
を過小評価している懸念があると思う。なので、ベースラインを諸外国の基準に近い2%
程度へ下げることが必要と考えられる。
加えて、貨幣換算できない効果を適切に評価するといったことをして、質の高い投資が
正しく評価される基盤を整えることが重要だと思う。そうすれば、意思決定の透明性を高
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令和8年第5回経済財政諮問会議
めて、国民や市場に対して、なぜこの投資が必要かという強力な説明責任を果たせるので
はないかと思う。
(南場議員) 行政サービスの効率化と質の向上に向けて、自治体におけるAXを大胆に
推進すべきと一言記載させていただいたのだが、ディー・エヌ・エーの経験からすると、
業務の一部にAIを導入してもそれほど効率化は図れず、業務プロセス全体をAIを前提
に組み替え、AIネーティブ化すると、最大9割程度の削減を実現している。そのため、
こういった目線とスケール感でぜひ取り組んでいただきたい。
また、地域経済社会の発展の一つの鍵は大学である。経団連で随分地方に出張する機会
をいただいたが、どの地方大学にも世界で勝てたり、世界でこの大学でしか行っていない
ような研究領域を1つは持っている。それを特定し、その領域で世界のメッカとなるよう
な活動を後押ししてはどうか。そのためのキーは、その領域の世界の研究者を集めてくる
こと。研究者が集まると起業家が集まり、VC(ベンチャーキャピタル)が集まる。しか
も、それを家族も含めて手厚くサポートするホスピタリティーが重要である。それほどお
金はかからないので、そういう取組を徹底して行い、地域のスタートアップエコシステム
を作る努力を戦略的に行っていただきたい。
(若田部議員) 日本ではなく「日本列島を、強く豊かに」という言葉には、日本の隅々
まで強い地域経済を築きたいという思いが込められている。
私からは二点、補足する。
第一に、産業育成という観点からは、先進的外国企業の対日直接投資を推進すべきであ
る。熊本県によるTSMCの誘致は成功例としてよく知られている。各種の研究によれば、
対内直接投資は受入先の生産性を高めることが分かっている。現在、対日直接投資は増え
ている。この動きを促進すべきである。
第二に、社会的割引率の見直しである。資料2の3ページでご覧いただいたように、現
在の社会的割引率4%は2004年に当時の国債実質利回りを参考に設定されたものだが、そ
の後、実質金利や物価の環境は大きく変わっている。これは単なる技術論にとどまらず、
何を国家戦略投資として適切に評価するかという話である。人口減少の下では、予防保全、
広域連携、防災・減災、地域のレジリエンス強化、生活圏単位での機能維持など、便益が
長期にわたって現れる投資の重要性が高まる。にもかかわらず、古い前提のまま評価を続
ければ、本来必要な投資が十分に評価されないおそれがある。
その際に重要なのは、社会的割引率の見直しをその時々の判断に委ねるのでなく、客観
的に指標に基づいて定期的に点検し、必要があれば見直す仕組みとして整えることだと思
う。あわせて、変更の根拠や便益評価への影響を丁寧に示し、説明責任を果たすことが重
要。例えば一定期間ごとの点検、参照する金利指標や物価指標の明確化、複数ケースでの
感応度分析の提示など、見直しのルール自体を透明化することが必要だと思う。そうした
形であれば納得性のある評価基盤の刷新につながると思う。
もっとも、社会的割引率の見直しだけで公共事業の予算額が自動的に増えるわけではな
い。その点は別途、現在の公共事業予算額が必要十分なものであるかどうかの精査、点検
を行うべきである。その際、急速に老朽化が進むインフラの更新をいかに進めるかだけで
なく、戦略が必要。地域社会の成長に資する公共事業を行うべく、日本成長戦略、地域未
来戦略と併せて国家・国土戦略の策定が望まれる。あわせて、広域連携や自治体DX・A
Xに取り組む自治体に予算配分でもメリハリをつけていくことが重要だと思う。まずはこ
の社会的割引率の見直しを含む評価基盤の刷新を1つの突破口として前に進めるべきだ
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令和8年第5回経済財政諮問会議
と思う。
(城内議員) 続いて、閣僚からご発言をいただく。
(赤澤議員) 人口減少・少子高齢化により、地方では日常的な買物や地域の足など、民
間が供給する生活維持に必要な、いわゆるエッセンシャルサービスの維持が困難になって
きている。これがなくなると地域からの人口流出が進み、地域の産業の担い手が失われる。
「強い経済」を目指す上でこうした構造的な供給制約の課題を解決していく必要がある。
対応策の一つは、エッセンシャルサービスの生産性向上により、供給事業者の損益分岐
点を下げ、事業の持続性を確保することである。経産省は、産業競争力強化法改正により、
事業効率化の取組を促進する制度、支援の仕組みを創設する。中でも、「AIトランスフ
ォーメーション(AX)」は、人手不足が特に深刻な地方のエッセンシャルサービスを担
う中小企業にとって、飛躍的な省力化、ひいては劇的な生産性向上や新たな付加価値を生
み出すリープフロッグをもたらすポテンシャルがある。本件は、事業所管省庁をはじめ各
省連携が重要。林総務大臣から行政サービスにおける人手不足への対応など、地方の「暮
らし」のプレゼンがあったが、目指すところは一致しており、総務省との連携を一層深め
てまいりたいと考えている。
(片山議員) 人口減少局面において、持続可能な地域の経済社会を構築するためには、
限られた資源を効率的・効果的に活用する必要がある。そのため、例えば地域の特性に応
じた地域発のアイデア創出を募り、自律的で持続的な発展を目指していくなど、地方の活
力を最大化することにつながるような施策を見直していくこと。デジタル技術の活用や、
既存の行政区域に関わらない広域的な連携、国・都道府県・市町村間の役割分担の見直し
などを通じて、「行政の合理化・効率化」をより一層推進していくこと。同時に、道路関
連インフラ保全等、真に必要な財政需要に安定的に対応するため、地方の実情も踏まえ、
事業の進捗管理を的確に行うとともに、財源確保方策の具体的な検討を進めることなどが
求められる。財務省としても、強い地域経済、持続可能な地域経済社会の実現に向けて、
今後も関係省庁とよく議論をしていく。
(城内議員) これまでの議論を踏まえ、金子国土交通大臣、林総務大臣から、追加でご
発言希望があればお願いする。
(金子臨時議員) 冒頭に申し上げたとおり、「日本列島を、強く豊かに」するインフラ
整備の推進ということで、先ほど若田部議員からお話があった、中長期的な見通しの下で
安定的、持続的に公共投資を行うことが必要だと思っている。
社会的割引率の見直しについて、先ほどお話があったように費用と便益の比、B/Cを
算定する際に用いる社会的割引率については、2004年に当時の10年物国債の実質利回りな
どを参考に4%と設定しているところであるが、国土交通省としては、有識者のご意見を
伺いながら、公共事業がもたらす多様な効果を適切に評価できるよう、評価手法や社会的
割引率の検討を進めていきたい。
(林議員) 筒井議員から広域の連携についてお話があった。経済団体にもご協力いただ
いている広域リージョン連携だとか、また、連携中枢都市圏、こういったものを活用して
都道府県域に必ずしもとらわれないリージョンの連携を進めていきたいと思っている。
また、南場議員から、プロセス全体をAIネーティブ化しなければ効果が出ないと大変
ありがたいお言葉をいただいた。自治体でどこまでできるかであるが、そういう考え方を
拳々服膺して取り組みたいと思っている。
それから、若田部議員から、自治体にメリハリをつけてということであった。今、そう
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令和8年第5回経済財政諮問会議
いう制度が内包化されてはいるが、さらに何ができるか工夫をしてみたいと思う。
○「人材力強化(人材育成、労働市場政策)」
(城内議員) 次に、議題2「人材力強化」についてである。
議題2では、上野厚生労働大臣、松本文部科学大臣にもご参加いただく。
最初に、南場議員から資料5の民間議員のご提案をご説明いただく。
(南場議員) 現代は「AIを前提」として社会や産業、教育の在り方を再構築するべき
時代。日本の強みのすり合わせ技術やロボットなどと相性の良いAIの活用は、経済成長
を支える重要な基盤である。
AI活用と人材育成・確保・流動化、人材総活躍を一体で進め、持続的成長につなげる
ため、人材力の強化に向けた取組を提案する。
まず1.のAIの社会実装を前提とした教育・人材育成。時代のニーズと教育の間のミ
スマッチが日本の国力の足を引っ張る弱点となっているため、次期学習指導要領の改訂に
当たっては、初等教育段階から物事に興味を持って探求する力、機転が利くという意味の
機転ではなく事を起こす力という意味の起点力、学び方を学ぶ「メタスキル」、自分で掘
り下げて周囲に振り回されずに判断する力などに重点を置くべきである。
また、高校教育改革、高専の新設・拡充、大学の機能強化と量的規模の適正化や一人で
も多くの学生・研究者の海外留学・派遣、伸ばすべき大学へのリソースの優先配分などを
進めるべき。
次に、2.の人材総活躍社会の構築である。同一労働同一賃金の徹底による不合理な待
遇差の是正などの構造的な見直し、「イノベーションが持続的に起こる土壌」として生産
性が高い企業への人材移動を促すための労働市場の流動性、マッチング機能、リ・スキリ
ング支援の在り方の総点検、健康確保を前提とした裁量労働制の拡充などを行うべき。
(城内議員) 次に、松本文部科学大臣から「国力の基盤となる人材力の強化」について、
資料7に沿ってご説明いただく。
(松本臨時議員) 資料7をご覧いただく。
国力の基盤となるのは「人材力」であり、教育の質の向上により、能力やスキルを最大
限伸ばすことが我が国の成長につながる。
1ページ目、日本成長戦略会議・人材育成分科会では、「人材育成システム改革ビジョ
ン」をまとめた。AX時代の産業構造の変化の中、理工デジタル系人材や現場人材が不足
するとともに、地方での医療・福祉、産業、インフラの維持に不可欠な人材の不足が懸念
されている。その一方で、高校・大学における履修分野の偏りや大学進学時の都市部への
人口流入が分野や地域での人材需給のミスマッチを拡大させている。
2ページ目、そこで、高校から大学・大学院などを通じた人材育成システム改革に取り
組む必要がある。具体的には、普通科改革や専門高校の機能強化などを進めるため、社会
の変化に応じた高校教育改革として、「高校教育改革交付金(仮称)」等の新たな財政支
援の仕組みの創設、高校改革と連携した高等教育改革として、理工・デジタル系人材の強
化や人文・社会科学学部のダウンサイジングによる質の向上、知事と学長、産業界等が連
携をした地域の医療・福祉、産業、インフラなどを支える人材育成の充実、留学等の人材
育成プログラムの強化、高度化する技術や新しい知識への対応として大学などにおける成
長分野のリ・スキリングプログラムの開発、専門学校の教育の質向上などが必要である。
3ページ目、成長分野を牽引する人材育成のためには、多様な科学技術人材の育成・確
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令和8年第5回経済財政諮問会議
保や、国立大学法人運営費交付金、科研費の大幅拡充を含む基盤的経費と多様な競争的研
究費の充実強化、産業競争力強化に貢献する新たな研究大学群の形成や国立研究開発法人
のプラットフォーム機能の強化、コンテンツ分野の人材育成や裾野の拡大などが必要。そ
して、これらの改革を強力に推進するため、AX時代における学習環境や研究環境の整備、
さらには労働の生産性を向上させるための「健康インフラ」の構築など、人材力の基盤と
なる環境整備が必須である。本ビジョンで掲げた人材育成の取組は17の戦略分野の成長の
基盤となるものであり、その点を考慮して今回の予算編成でも重点的に考える必要がある
と考えている。
(城内議員) 次に、上野厚生労働大臣から「人材力強化に向けた取組」について、資料
8に沿ってご説明いただく。
(上野臨時議員) まず1ページ、人手不足など労働供給制約下にある中でも「強い経済」
を実現するため、労働生産性の向上や雇用者の希望に応じた形での労働移動の円滑化を図
るとともに、心身の健康の維持を前提に、労働供給量を確保することが必要。
中でも、戦略17分野をはじめとした成長分野等の投資を促進するとともに、医療・介護・
福祉分野の提供体制を確保するためには、現場の業務改革を進めつつ、担い手となる現場
の人材や専門人材の不足を解消する必要がある。
2ページ目、①だが、求められるスキルの標準化・可視化から、リ・スキリングまでの
一気通貫の支援等による「処遇向上に向けた労働生産性向上やリ・スキリング支援」、②
スキルとそれにひもづく教育訓練プログラム、職業に関する情報連携の強化、ハローワー
クの機能強化、雇用保険のセーフティーネットの在り方の検討等による「円滑な労働移動
の促進」、③だが、心身の健康維持と従業者の選択を前提とした労働時間法制等に係る政
策対応の在り方の検討や、女性、高齢者、障害者の活躍を推進する企業への支援拡充等に
よる「多様な人材の労働参加の促進」に取り組んでいく。
3ページ、厚生労働省が所管をする医療・介護・福祉分野についてもその担い手を確保
し、現場が必要なサービスを提供し続けることが必要。そのため、①AIの活用も含めた
省力化や効率的な業務分担等を推進し、ケアの質と量の拡大を図ること。②従事者の他職
種と遜色のない処遇改善を継続的に図っていくこと。③安定的な養成体制の確保や働く環
境の基盤整備、多様な人材の参入を促進することの3つの視点で取り組んでいく。
また、こうした地域に不可欠な現場人材に加え、創薬人材や災害に対応する人材などの
専門人材を育成することも重要であり、文部科学省等の関係省庁と連携して人材育成・確
保に取り組んでいく。
(城内議員) 民間議員の皆様からご意見をいただく。
(若田部議員) かねて総理が強調されているように、人材力は国力の基礎中の基礎であ
る。現在、AIは革命的な変化をもたらしている。この変化を我が国の人材力の強化につ
なげることが喫緊の課題である。
二点、申し上げる。
第一に、基礎としての初等・中等教育。これまで子供の学力は世界トップクラスと言わ
れてきたが、文部科学省の2024年度「経年変化分析調査」では、小学6年と中学3年の学
力が、前回の2021年度調査より著しく低下している。現場からは、分数ができないのは当
たり前で、四則演算がおぼつかない生徒もいるという声が聞かれる。原因としては、コロ
ナ禍やスマホの影響だけでなく、学習方法の変化もあると言われている。小学校で探究学
習やグループワークの授業が増え、読み書き計算の時間が減っているとのことだ。正解の
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令和8年第5回経済財政諮問会議
記憶や計算力は学力の基礎であり、その底上げは急務である。この点は一人一人に合わせ
たAIチューターなどの利用によって補うことも可能ではないかと考える。
第二に、AIや技術進歩の方向はあらかじめ決められたものではなく、我々の選択にか
かっている。AIは生産性や潜在成長力を高め得る一方で、雇用や総需要に影響を及ぼす
可能性もある。我が国はAIを人を単に置き換える方向ではなく、人手不足の下での人の
能力を補完し、現場力、品質管理、暗黙知、ロボットとの親和性といった強みを伸ばす方
向で使うべき。教育でもAIは教師の代替ではなく、個別指導や補修、フィードバック、
研究支援の補助手段として使い、その分、人間の教育は問いを立てる力、判断力、創造性
に重点を移すべきである。
さらに、こうした方向を教育政策だけでなく人材政策全体と統合運用することが重要。
AI型経済への転換を進めるためには、本来、学び直しや労働移動を支える積極的労働市
場政策もセットで必要である。氷河期世代も含め、取り残されやすい人たちが新しい仕事
や能力形成に移れるようにする支援をもっと正面から強化すべき。この文脈から、給付付
き税額控除の議論も、来るべきAI時代への備えとして位置づけられると考えられる。あ
わせて、行政の側も縦割りのままではなく、教育、労働、産業、科学技術を横断して機動
的に受けるよう、政策運営のOSそのものを変えていく必要がある。諮問会議としてもA
Iを取り入れながら論点整理や政策形成の質とスピードを高めていくことが重要である。
(永濱議員) 私から二点申し上げる。
まず一点目は、選択的な週休四日正社員の普及について。週休四日の正社員については、
政府として一律の普及目標を掲げていないが、既に一部の自治体で導入支援が始まったり、
民間企業でも週休四日を選択できる制度が登場しており、柔軟な働き方の一環として注目
されている。そして、週休四日の正社員制は育児や介護といった制約を抱える非正規の層
を正規雇用として昇格させるインセンティブになるので、同一労働同一賃金の徹底のみな
らず、年収の壁を超えて就業調整を緩和する効果もあるし、DX対応とかグローバル競争
力を高めるための学び直しの時間確保にも有効となると思う。こうしたことで、政府とし
ても週休四日の正社員導入に向けたインセンティブ設計を急ぐべきと考える。
二点目が定年制の見直し。というのも、日本の経済社会を維持する上で避けて通れない
聖域がエージレスな労働市場への移行と考える。しかし、現在65歳以上の多くが就業意欲
を持ちながら定年制という一律の年齢の壁によって、そのスキルや経験が死蔵されている
ので、定年という強制的な退出制度を撤廃して、個人の意欲と能力に基づいたジョブ型雇
用を徹底すれば、日本の労働投入量と生産性を同時に底上げすることが可能と考える。
また、定年制の見直しは社会保障を年齢により支える側と支えられる側という区分から
解放する策にもなるし、生涯現役社会の実現によって社会保障財源を安定させて現役世代
の負担の軽減にも貢献すると思う。なので、年齢で人を判断する経済から、能力で人を評
価する経済へ、政府として企業への定年撤廃のインセンティブ強化と労働移動の円滑化、
これをセットで行うべきと考える。
(筒井議員) まず、AIについて。人間中心のAIという原則の下で、いろいろなリス
クとも適切に向き合いつつ、あらゆる分野でAIのメリットを享受できるAI-Powered
な社会の早急な実現が急務である。この認識を前提に私からは、人材力を最大限生かすた
めに必要な、より多様で柔軟な働き方に向けた環境整備として二点、申し上げる。
一点目は、円滑な労働移動に資する取組である。一つは、労働移動推進型の雇用セーフ
ティーネットへの移行。二つ目は、AIを活用した雇用マッチング機能の強化、高度化。
9
令和8年第5回経済財政諮問会議
そして、三つ目は、リ・スキリングを含むリカレント教育支援の拡充。経済界は、この三
つを柱に立ててその実現を求めている。
二点目は、総理が提起された裁量労働制の見直しである。AIの社会実装を進めていく
中で、企画職の多くは創造性の発揮が一層求められる。裁量労働制は柔軟で、かつ自律的
に働いて、労働時間をベースとしない処遇を可能とすることで、働き手の能力の最大発揮
に資する仕組みである。もちろん、健康確保を前提に長時間労働を防止し、処遇を確保す
るための濫用防止策とセットで裁量労働制の対象業務の拡充をお願いする。さらに、AI
の活用、社会実装に向けては、労働以外の分野での規制改革や制度改革の進展も必要不可
欠である。
(南場議員) 日本の教育は、いまだに記憶、演算、正解を言い当てることなど、コンピ
ューターが得意なことを重点的に教えていて、人間が学ぶべきことを教えていない。そし
て、集団の中で一律の内容を一律のペースで受動的に学んでおり、このような教育ではイ
ノベーションもリーダーも育たない。なぜならば、イノベーションは人がやらないことを
突き詰めることから始まるのであり、リーダーは異なるバックグラウンドの人たちをビジ
ョンで引っ張ることが必要だからである。
AIによって教育のこの問題はさらに深刻化する。AIは使い方次第では人の能力を何
倍にも拡張するものである。しかし、使い方次第では人を著しく表層的にもする。今の日
本の教育のままでは、表層的になる方向に進んでしまい、それどころか、AIに使われる
人材が量産されてしまう。そして、他国との差がさらに開くことを危惧している。
AGIの時代は必ず到来し、この技術を使い倒して進化のメリットを享受するためにも、
また、人間とAIの役割分担の変化によって新たに生じる社会課題を解決するためにも、
今の教育の在り方を国家として根本から見直すべきであり、これは理系、文系、リ・スキ
リングなどを超えた、言わば教育のOSの転換である。目指すべきは、個人の興味や関心
を探求することや自ら真理、真実を突き止めていくことの喜びを学び、ビジョンを描き、
事を起こす起点力を育む教育である。このOSの転換は時間がかかるのだが、強いリーダ
ーシップの内閣でぜひ実現していただきたい。
(城内議員) 続いて、閣僚からご発言をいただく。
(赤澤議員) AIトランスフォーメーションが進む中、2040年就業構造推計では、一都
三県で事務職を中心に約200万人が余剰となる一方で、地方では、現場人材や専門職の大
幅な不足の可能性が示唆されており、戦略的な人材の育成・確保が必要。このため、地域
ごとに産業界の人材需要を把握した上で、文部科学省とも連携し産業界と連携した大学・
高専の学部再編・機能強化や、普通科高校の特色化・専門高校の機能強化に取り組んでい
く。
さらに、足下で労働移動を促進することも重要であり、厚生労働省とも連携し、各産業
職種で求められるスキルの可視化やスキル関連情報の一体的な提供の充実を進めていく。
あわせて、AIをはじめ戦略17分野を中心とした研究人材育成に関して、新技術立国の核
となる「産業競争力強化に貢献する新たな研究大学群」の形成に取り組んでいく。
また、米国から研究者等に来てもらいやすくなっている現状は、優秀な海外研究者等の
戦略的招聘を進める好機である。このため、10兆円規模の大学ファンドを活用した研究的
な措置により、優秀な研究者等の受入れを進めており、例えばAI分野では名古屋大学が
一流ジャーナルにも掲載実績のある若手研究者、超有望な方だが、昨年招聘し、ご活躍い
ただいているところである。Xの急速な進展がもたらす人材のミスマッチは、日本の経済
10
令和8年第5回経済財政諮問会議
社会にとって重大な課題であり、政府全体で危機感を共有して、これらの取組を展開して
いきたいと思う。
(城内議員) これまでの議論を踏まえて、松本文部科学大臣、上野厚生労働大臣から追
加でご発言希望があればお願いする。
(松本臨時議員) 先ほどは高校から高等教育段階における人材育成システム改革の必要
性について述べたが、ご指摘をいただいたとおり、人材育成の土台となるのは初等・中等
教育である。特にAX時代に必要な情報活用能力の抜本的な向上など、次期学習指導要領
が目指す主体的・対話的で深い学びの実装に向けた伴走支援が必要である。また、教師が
子供たちに向き合う時間を確保するための学校の働き方改革の推進、教職員定数の改善や
支援スタッフの配置拡充など、指導・運営体制の充実を図るとともに、質の高い教師の養
成・確保に向けた教員免許制度改革を進め、教師志願者を確保する必要がある。
さらに、学校施設の計画的な整備や、AIを安全かつ主体的に活用できる環境整備をは
じめとしたGIGAスクール構想や学校DXの推進などにあたり、できることから速やか
に取り組むなど、AX時代にふさわしい学習環境の整備を強力に進めていく。いじめ・不
登校対策などについても併せて進め、子供たちが安心して学ぶことができる環境を構築し
てまいりたいと考えている。
(城内議員) プレスに入室いただく。
(報道関係者入室)
(城内議員) 総理から締めくくり発言をお願いする。
(高市議長) 本日は、まず、「インフラ整備」と「地方行財政」について、意見交換を行
った。
民間議員の皆様からは「日本列島を、強く豊かに」するためには、「強い地域経済」の
構築が必要であること、地方公共団体、経済団体や企業・大学等の多様な主体が都道府県
の枠を超えて広域で連携することを促進すべき、産業クラスターの拡大を始めとする、地
域産業、地場産業のさらなる付加価値向上のための取組や地域の創意工夫を生かす制度改
革を推進すべき、また、地域経済への影響が大きな官公需における価格転嫁・取引適正化
について、取組を徹底すべき、効率的なインフラ整備のため、地域の将来を見据えて、優
先順位をつけ、効果的に予防保全の取組を行うべき、国・都道府県・市町村の役割分担の
在り方を再定義するとともに、各分野の効率的な行政事務の手法を整備すべきなどのご提
案をいただいた。
こうしたご提案も踏まえ、国土交通大臣、総務大臣におかれては、関係大臣と連携して
「地域のレジリエンス」と「稼ぐ力」を高める「危機管理投資」・「成長投資」、そのた
めに必要となる「効率的なインフラ整備」と「産業クラスター」の「有機的連携」や制度
改革等の推進、地方の官公需における価格転嫁・取引適正化の徹底、インフラ整備・行政
サービスの効率化に向けた自治体間連携や、デジタル技術の徹底活用のための取組を強化
してください。その際、EBPMの実効性向上や適切な評価により、財政支出の質の向上
にも取り組んでください。
続いて、人材力強化について意見交換を行った。
民間議員の皆様からは、AIの社会実装を前提として、初等・中等教育段階から教育の
OSを転換するため、次期学習指導要領の改訂を進めるべき、理工系や地域に不可欠な分
11
令和8年第5回経済財政諮問会議
野の人材確保に向け、高校教育改革、高等専門学校の新設・拡充、大学の機能強化と量的
規模の適正化などを進めるべき、無期やフルタイムの形での雇用にもかかわらず、「非正
規雇用労働者」として、賃金が低く抑えられている方が数多く存在する状況を改善するた
め、構造的な見直しを推進するべき、女性・高齢者を含め誰でも働きやすい雇用環境の整
備や、男性の家事・育児参加の拡大を図るべき、変化の激しい時代を見据え、雇用のセー
フティーネットを確保しつつ、労働市場の流動性、マッチング機能、リ・スキリング支援
の在り方を総点検すべきといったご提案をいただいた。
こうしたご提案も踏まえ、「人材総活躍社会」の構築に向けた取組の一環として、特に
文部科学大臣及び厚生労働大臣が中心となって、次期「学習指導要領」に先行して、「A
Iガイドライン」の速やかな改訂をしてください。「学習指導要領」で、教科書が変わっ
てとこう時間をかけるのではなく、つまり、「学習指導要領」の改訂よりも早く「AIガ
イドライン」の改訂を行ってください。また、教育内容の抜本的充実と随時アップデート、
先進事例の創出・横展開の加速による、AIの社会実装に向けた教育・人材育成、同一労
働同一賃金の徹底による不合理な待遇差の是正などについて、その取組を一層強化してく
ださい。
(城内議員) プレスはご退室をお願いする。
(報道関係者退室)
(城内議員)
以上をもって本日の会議を終了する。
(以
上)
12
令和8年第5回経済財政諮問会議
資料1
経済財政諮問会議(令和8年第5回)議事次第
令和8年4月27日(月)
14時15分~15時00分
総理大臣官邸4階大会議室
1. 開 会
2. 議 事
(1)
(2)
経済財政一体改革①(非社会保障(インフラ整備、地方行財政等))
人材力強化(人材育成、労働市場政策)
3. 閉 会
(資料)
資料1
資料2
資料3
資料4
資料5
資料6
資料7
資料8
人口減少を踏まえた持続可能な地域の経済社会の構築に向けて
(有識者議員提出資料)
人口減少を踏まえた持続可能な地域の経済社会の構築に向けて
(参考資料)(有識者議員提出資料)
「日本列島を、強く豊かに」する、インフラ整備の推進
(金子臨時議員提出資料)
強い経済の実現と健全で持続可能な地方行財政基盤の確立に向けて
(林議員提出資料)
AIの社会実装を前提とした人材力の強化に向けて(有識者議員提出資料)
AIの社会実装を前提とした人材力の強化に向けて(参考資料)
(有識者議員提出資料)
国力の基盤となる人材力の強化に向けて
~高校から大学・大学院等を通した人材育成システム改革ビジョン~
(松本臨時議員提出資料)
人材力強化(労働市場政策、人材育成)に向けた取組について
(上野臨時議員提出資料)
資料2
資料1
人口減少を踏まえた持続可能な地域の経済社会の構築に向けて
2026 年4月 27 日
筒井 義信
永濱 利廣
南場 智子
若田部昌澄
高市内閣が目指す「日本列島を、強く豊かに」の実現に向けて、小規模市町村の増加
(2050 年には人口1万人未満の市町村が4割を超える)
、インフラ老朽化の加速、地域経済の
担い手不足の深刻化といった課題を克服し、強い地域経済、持続可能な地域経済社会を構築す
ることが必要。
そのためには、地域のレジリエンスと「稼ぐ力」を高める危機管理投資・成長投資への予
算の重点配分、自治体間連携の加速やデジタル技術の徹底活用が必要。併せて、EBPMの
実効性向上や適切な評価により財政支出の質の向上を図るべき。
このような問題意識の下、官民が連携し、以下の対応を早急に進めるべき。
(1)強い地域経済の構築
多様な主体(地方公共団体と経済団体や企業・大学、研究機関等)が都道府県の枠を超え
て広域で連携することを促進。各種計画(国土形成、産業クラスター、各地経済団体が関
わるビジョン等)が有機的に連携することで、重層的且つ柔軟な広域連携を進め、地域経
済社会の自律的・持続的な発展を目指すべき。
既存のクラスターの拡大に向け、地場産業の更なる付加価値向上のための取組(新技術導
入、海外含む販路拡大、地域人材の育成・確保等)に対する支援を強化すべき。
地域経済への影響が大きな官公需における価格転嫁・取引適正化について、国の地方支分
部局・独法、地方自治体等の取組を徹底していくべき。
併せて、地域の創意工夫を最大限生かすための制度改革等(土地規制の柔軟化、農地の
集約化等)を推し進めるべき。
(2)持続可能な地域経済社会の構築
1
効率的なインフラ整備のため、地域の将来を見据えて、優先順位をつけ、効果的に予防保
全の取組を行うべき。取組を広域で行う自治体には予算を重点配分するべき。
諸外国の制度や専門的な知見も踏まえ、便益の計測について、経済・雇用・人口動態等の
多様な効果を加えるなど、公共事業評価全体の評価基盤の刷新を図るべき。特に社会的割
引率については、金利の変化等を踏まえた適時・適切な見直しを行うべき。
インフラ整備におけるデータ連携やAIなど新技術・DXの活用を促進すべき。
行政区域に捉われない「生活圏単位」での機能分担、施設の集約化を促進するとともに、
地域の需要に応じた施設等の有効活用を図るための制度改革(施設の複合化・転用・廃止
に係る補助金返還要件の緩和等)等の検討を進めるべき。
行政サービスの効率化と質の向上に向けて、効果の見える化の促進等により自治体DXの
取組を加速するほか、自治体におけるAX1を大胆に推進すべき。
地方分権改革の下で整理された役割分担の原則(市町村中心の完結的な業務遂行、国・都
道府県の補完的な役割)を見直し、地域の将来人口やデジタル技術の進展を考慮し、国・
都道府県・市町村の役割分担の在り方を再定義するとともに、各行政分野(福祉、教育、
インフラ等)における効率的な行政事務の手法を整理するべき。
AIトランスフォーメーションの略称。AXとはAIを使って業務等の在り方を非連続的に変革すること。例えば、固定資
産税の把握に際して衛星写真とAIによる分析を活用して業務効率化を図る等の取組が行われている。
資料3
資料2
人口減少を踏まえた持続可能な
地域の経済社会の構築に向けて
(参考資料)
2026年4月27日
筒井 義信
永濱 利廣
南場 智子
若田部昌澄
将来人口の動向(市町村の人口規模別)
•
•
2050年には人口1万人未満の市町村が4割を超える。
人口1万人未満の市町村の人口減少率は4割を上回る。
人口規模別市町村の推移
1512
(46.1%)
1980年
平
成
の
大
合
併
将
来
推
計
人口変化率・寄与度(2020年→2050年)
1338
(40.8%)
215 98 115
(6.6%)(3%)(3.5%)
20
(%, %pt)
15歳未満
1990年
1527
(46.7%)
1282
(39.2%)
230 110 119
(7%) (3.4%)(3.6%)
10
2000年
1556
(47.8%)
1221
(37.5%)
225 127 123
(6.9%)(3.9%)(3.8%)
0
2.3
-3.7
-10
-15.6
482
(27.5%)
2010年
2020年
531
(30.5%)
2030年
586
(33.9%)
707
(40.4%)
272
(15.5%)
685
(39.3%)
242
(13.9%)
652
(37.7%)
227
(13.1%)
159
(9.1%)
130
(7.4%)
153
(8.8%)
130
(7.5%)
132
(7.6%)
132
(7.6%)
-20
656
(37.9%)
626
(36.2%)
737
(42.6%)
2050年
580
(33.5%)
0%
20%
40%
~1万人
1万~5万人
5万~10万人
60%
201
(11.6%)
-16.1
10万~20万人
総人口
-25.8
-23.2
7.7
-1.8-0.5
1.5
-4.2
4.6
-3.2
-17.5
-14.0 -11.7
-19.4
-4.8 -32.9
-12.6
-43.5
126
(7.3%)
-50
188
108
116
(10.9%) (6.2%) (6.7%)
80%
-5.4
-5.5
-30
120
(6.9%)
65歳以上
6.9
-40
2040年
15-64歳
100%
全国
全国
1万人未満
1-5万人 5-20万人
5-20万人 20万人以上
-1万人 1-5万人
20万人- 東京23区
23区
(備考)内閣府「経済財政諮問会議」(2024年4月21日)資料4
20万人~
(備考)総務省「国勢調査」、国立社会保障人口問題研究所「地域別将来人口推計(2023
年推計)」より内閣府作成
1
官公需の価格転嫁について
•
•
地域経済への影響が大きな官公需における価格転嫁・取引適正化について、国の地方支分部局・ 独法、地方自
治体等の取組を徹底していくことが必要。
このため、「官公需における価格転嫁・取引適正化加速化プラン」(令和8年4月6日)を着実に実行すべき。
価格転嫁率の状況
2025年9月
52.1%
価格転嫁が認められた割合 地方の低入札価格調査・最低制限価格制度の導入状況
⑥0.5%
全く転嫁できず
17.6%
2025年3月
52.3%
n=180
していない
41%
59%
地方公共団体
役務等契約において
契約金額の変更の申出が
あった場合に協議に
応じる条項があるか
①24.9%
都道府県
17.0%
②21.6%
市区町村
6.5%
ない
49%
ある
51%
78.7%
4.3%
④25.0%
28.8%
0.1%
61.3%
3.3%
③10.9%
n=196
している
(出所)令和7年9月総務省調査
⑤17.1%
◆ 国等(省庁、独法・国立大学法人等)の状況
公共工事において
スライド条項を
運用しているか
※直近6ヶ月
①10割
②9割、8割、7割
③6割、5割、4割
④3割、2割、1割
⑤0割
⑥マイナス
0%
20%
①全ての請負契約
②工事関係+工事関係以外の
一部の請負契約
40%
60%
80%
③工事関係の請負契約のみ
100%
⑤導入していない
④工事関係以外の請負契約のみ
官公需における価格転嫁・取引適正化加速化プランの策定・実行等
• 国等の契約の基本方針で定められている措置のうち、特に取り組むべき措置(※)が国等・地方公共団体におい
て2027年度末までに100%実施されるよう、フォローアップを徹底。
• 労務費や資材価格の上昇を踏まえ官公需の単価・予算を見直すとともに、総合評価落札方式の適用拡大等を推進。
• 地方公共団体のコスト増への対応として地方財政計画の歳出を増額。地方公共団体の官公需における価格転嫁の
取組状況の普通交付税算定への反映を予定。
• 価格転嫁の取組状況が芳しくない自治体に対し個別に改善指導を実施。改善が具体的に確認されるまでフォロー
アップを行い、改善事例等を有効活用。
• 燃料小売業については4月中、印刷業については夏頃を目途に、費用の積算等の作成時に活用可能な基準を各省
へ通知できるよう検討。
※ 労務費、原材料費、エネルギーコスト等の上昇へ対応するための体制の整備及び契約書への明記、知的財産権の取扱いに関する受託事業者への配慮、発
注に当たって作成する予定価格へ最新の実勢価格を反映、入札を実施する際の低入札価格調査制度または最低制限価格制度の活用 等
(備考)「第2回 賃上げに向けた中小企業等の活力向上に関するワーキンググループ」(令和8年4月6日)資料2、資料3
「日本成⾧戦略会議(第4回)」(令和8年4月22日)資料4
2
社会的割引率について
•
•
•
社会的割引率とは、時間軸上の価値を補正するもので、同じ財の現在と将来の交換比率。
現在の社会的割引率は2004年時点の10年物国債の実質利回りを参考に4%として設定。
4%に加え、2024年度新規事業より、参考比較の値として1%と2%を適用。
費用便益比の算定における
費用と便益の現在価値化のイメージ
便
益
(
B
)
(%)
日本国債(10年物)利回り推移
5
4
便益
費用
現在価値化した便益
現在価値化した費用
3
2
1
0
総便益(B)○○億円
0
年
-1
総費用(C)○○億円
-2
費評
用価
(時
C 点 整備期
)
-3
施設完成
-4
施設完成後の評価期間
-5
評価対象期間
(備考)国土交通省「公共事業評価手法研究委員会」(令和2年6月26日)資料2
名目利回り
実質利回り
(年)
(備考)国債金利情報(財務省)、国民経済計算(内閣府)より内閣府作成。名目利回
りは、財務省の国債金利情報の10年国債(各年末日)による。実質利回りは、
名目利回りーGDPデフレータ上昇率による。
3
自治体DXの推進について
•
•
自治体DXの推進により、職員の行政手続きの処理時間のみならず、住民の行政手続きに係る時間の削減につ
ながり、行政サービスの効率化・質の向上が期待できる。
総合的なフロントヤード改革に取り組んでいる自治体は限定的であるなど、その進捗は道半ば。
X市
(人口5万人程度)
職員の負担軽減
(手続時間の削減)
約3,200時間/年
【労働時間1.8人分相当】
(移動時間の削減)約12,200時間/年
オンライン申請:54分削減/件
証明書自動交付:36分削減/件
住民サービスの
向上
(手続時間の削減)約1,000時間/年
総合的なフロントヤード改革に
取り組んでいる自治体数
2023年度【実績】195団体
人口カバー率22%
2024年度【実績】262団体
人口カバー率29%
2027年度【目標】340団体
人口カバー率50%
総合的なフロントヤード改革により削減される
職員の行政手続きの処理に係る時間
2024年度【実績】125万時間/年
2027年度【目標】170万時間/年
総合的なフロントヤード改革により削減される
住民の行政手続きに係る時間
2024 年度【実績】 405 万時間/年
書かない窓口:2分削減/件
2027 年度【目標】 554 万時間 /年
(注)「マイナポータルを活用した電子申請サービス」、 「書かない窓口」、「コンビニ交付」等を導入している自治体
(備考)「経済・財政新生計画 進捗管理・点検評価表2025」(令和7年12月25日 経済財政諮問会議)、総務省「自治体フロントヤード改革手順書」を基に内閣府作成
4
国・都道府県・市町村の役割分担について
地方分権改革の下で整理された役割分担の原則(市町村中心の完結的な業務遂行、国・都道府県の補完的な
役割)を見直し、国・都道府県・市町村の役割分担の在り方を再定義すべき。
各行政分野(福祉、教育、インフラ等)における効率的な行政事務の手法を整理する必要。
•
•
地方分権改革の下での役割分担の基本的な考え方
<市町村中心の完結的な業務執行>
〇 「基礎自治体(市町村)優先の原則」をこれまで以上に実
現。基礎自治体に対しては、積極的に事務や権限を移譲。
(第27次地制調答申(平成15年11月)
<国・都道府県の補完的な役割>
〇 国は本来果たすべき役割を重点的に担い、住民に身近な行
政はできる限り地方公共団体に委ねることが基本。
〇
(地方自治法第1条の2第2項)
都道府県は、その規模又は性質において、一般の市町村が
処理することが適当でないものについて、補完的に処理。
(地方自治法第1条の2第2項)
人口減少下における事務処理に関する課題と対応
<検討の視点>
<研究会で課題分析のために取り上げた行政分野(10分野)>
①事務量
(福祉)介護保険、国民健康保険、老人福祉施設、保育
(教育)小中学校教育 (インフラ)道路、上下水道 (農業)鳥獣被害対策
(環境)地球温暖化対策 (消費者)消費生活相談
②事務内容 (事務の性質、事務内容の共通性)
(分析例)介護サービス事業者の運営指導
・中小規模の市町村では事務量が小さくノウハウの蓄積が困難。
③事務処理に必要なリソース (専門性、経験・知識)
・実地検査は数年に一回であり、日常的な実地性は高くない。
④その他事務処理のあり方(対面・実地、地域の特性)
・事業者指導については、市町村のほか都道府県も同種の事務を
行っている。民間にも事務受託法人が存在する。
(備考)総務省「持続可能な地方行財政のあり方に関する研究会報告書」、「第34次地方制度調査会第1回専門小委員会」資料1を基に内閣府作成
5
資料4
資料3
「日本列島を、強く豊かに」する、
インフラ整備の推進
金子臨時議員提出資料
令和8年4月27日
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
「日本列島を、強く豊かに」する、インフラ整備の推進
インフラ整備は、「日本列島を、強く豊かに」する未来への投資。
成長投資の促進
戦略分野における国内投資の推進
●国際コンテナ戦略港湾の整備等による港湾ロジスティクスの強化
●造船業の再生、安定的な国際海上輸送の確保
●衛星等を活用した防災関連技術の高度化、海外展開
エネルギー安全保障への貢献
「令和の国土強靱化」の強力な
推進
エネルギーの自律性向上に向けた
モビリティ・エネリンク(仮称)
●流域治水の加速化・深化
●災害に強い交通ネットワークの構築等
●防災体制の充実・強化
成長投資を支える社会資本・産業
基盤の整備、イノベーション
●物流の生産性向上や国内外の交流促進に資する
高規格道路、整備新幹線、空港等の整備
●自動運転社会の早期実現、「交通空白」解消
●横浜グリーンエクスポによるグリーン投資の喚起
危機管理投資の推進
総合的なインフラマネジメント
の確立
●新技術やデータを活用した点検・診断等の確実・
効率的な実施
●地域の将来像を踏まえたインフラの集約・再編
●インフラマネジメントを支える主体間の広域的・
分野横断的な連携・協働
●インフラ空間でのペロブスカイト電池の設置促進
●港湾における水素利用と水素等の受入環境整備
●FCV・EV商用車の導入支援や走行中給電シス
テムの実装
豊かで持続可能な地域
持続可能な都市構造への転換
●コンパクト・プラス・ネットワークの深化・発展
●地域生活圏の形成
●二地域居住による交流人口拡大
地域のインフラの整備力強化
建設業等の担い手の確保・育成、生産性向上
新技術・DXによるインフラの価値向上
●建設業における労務費の確保・行き渡りの徹底、人材育成
●i-Construction2.0やフィジカルAI活用による建設現場の生産性向上
●建築・都市のDXによるデータ連携、新サービスの創出
●AIを活用したインフラDXによるオープンイノベーション
中長期的な見通しの下で安定的・持続的に公共投資を行うことにより、インフラ整備の予見可能性を高め、民間
投資を強力に後押しすることが必要。その際、中東情勢による資材への影響にも適切に対応しながら、資材価格
や労務費等の上昇を考慮し、必要な事業量を確保することが不可欠。
1
成長投資の促進
【参考】
〇 先端技術や成長が期待される戦略分野である、港湾ロジスティクス、造船について、官民投資ロードマップを策定し、戦略的な成長投資を促進。港湾ロ
ジスティクス強化に向けては、経済安全保障の観点も踏まえて港湾荷役機械の自動化・遠隔操作化やサイバーポートによるデジタル標準化等を通じた
国際コンテナ戦略港湾の国際競争力強化等を推進。また、我が国造船業の再生に向けて次世代船舶の生産体制整備や導入支援、船舶修繕能力の向
上等に取り組み、安定的な国際海上輸送を確保。その他、衛星等のテクノロジーを活用した防災関連技術の高度化、海外展開を進める。
〇 インフラ整備は、日本経済の潜在成長力を高める成長投資として不可欠。企業の生産性向上や国内外の交流等を支えるため、高規格道路や整備新幹
線・リニア中央新幹線の整備を進めるとともに、成田空港等の空港の機能強化を図るほか、成長を阻む「交通空白」の解消に取り組む。また、自動運転
社会の早期実現など、インフラ関連のイノベーション・社会実装や、来年開催される横浜グリーンエクスポでのグリーン技術の発信等を通じて、新たな投
資も喚起。
■オペレーションの自動化・遠隔操作化や、国際コンテナ
戦略港湾の整備による「港湾ロジスティクス」の強化
■デジタル等新たな
「防災技術」の活用、
土砂移動が疑われる箇所
実装、海外展開を
SAR画像(ALOS-2)
促進
■造船業の再生及び安定的な国際海上輸送の確保 ■衛星などのテクノロジーを活用した防災
関連技術の高度化
本牧ふ頭
ロジスティクス施設
画像提供:川崎重工
大水深・高規格
コンテナターミナル
出典:郵船クルーズ
新本牧ふ頭
遠隔操作ガントリークレーン
の導入(イメージ)
造船業再生基金による
生産設備への支援
(全天候型ドック)
画像提供:日本郵船
水素、アンモニア等を燃料とする
ゼロエミッション船等の
人工衛星画像を用いた
開発・実証・導入
水道の漏水リスク評価
大水深の
コンテナターミナルの整備
ヘリ画像
©JAXA
人工衛星を用いた
被災状況の早期把握
ワシントン・メトロの
地下鉄トンネル
における漏水点検
◼ 企業の生産性向上や国内外の交流等を支える強靭かつ効率的な人流・物流ネットワークの整備 ■自動運転、自動物流道路など、 ■「交通空白」解消に向けた地域輸送資源の
フル活用
※今国会提出法案 関係
イノベーション・社会実装を推進
高規格
整備新幹線・リニア中央新幹線
道路
高規格道路ネットワーク図
輸送資源のフル活用
(岐阜県白川町)
■横浜グリーンエクスポにおいて、グリーン技術
を世界に発信し、投資を喚起
空港
物流
拠点
C滑走路の新設
B滑走路の延伸
(3500m)
自動運転の推進
(日産自動車株式会社より提供)
中継輸送機能
基幹物流拠点
A県X市
B県Y市
幹線輸送
幹線輸送
(高速道路)
(高速道路)
(出典:BIOME HP)
生き物の種判別アプリ
エアロゲル断熱素材技術
(2500m→3500m)
荷物の積替え
→年間発着容量50万回を実現
(最大72回/時→最大98回/時)
成田空港の更なる機能強化(発着容量の拡大)
地域配送との
結節機能
産業振興や雇用創出、
災害対応にも寄与
荷物の積替え
配地
送域
C県Z市
保管機能 荷さばき機能
自動物流道路の実装に向けた検討
低炭素アスファルト
(出典:月島JFEアクアソリューション、横浜市HP)
下水汚泥からの肥料用リン抽出
グリーン技術の実証・展示
2
危機管理投資の推進
【参考】
〇 防災・国土強靱化は危機管理投資そのもの。気候変動により激甚化・頻発化する豪雨災害や切迫する巨大地震から生命・財産を守るため、 5か年・20
兆円強の国土強靱化実施中期計画も踏まえ、「令和の国土強靱化」対策を推進。ハード・ソフト一体となった「事前防災」を強化し、「稼げる国土」を構
築するとともに、平時からの防災体制の充実・強化に取り組む。
○ インフラの安全性を確保するため、戦略的なマネジメントを構築することは喫緊の課題。下水道をはじめインフラ分野全般でメリハリのある点検・調査や、管理
状況のデジタル技術を活用した「見える化」を進め、安全性確保を徹底。また、まちづくりと連携したインフラの戦略的・計画的な再構築を推進するとともに、
複数・広域・多分野のインフラを「群」として捉え、官民連携手法も活用して管理する取組(群マネ)の普及を図るなど、インフラのマネジメントを支える主体間
の連携・協働を促進。
■ ハード・ソフト一体の流域治水を加速・深化し、
「強い経済」の実現の前提として「稼げる国土」を構築
■資機材整備などによる平時からの
防災体制の充実強化
■災害時に機能する陸海空のネットワークを構築
「強い経済」の実現
に寄与
耐震強化岸壁
工業団地
地域の生産性の向上
企業進出・設備投資増
調整池
非耐震強化岸壁
流域治水の先進地 大和川流域
自治体が工業団地整備にあわせ内水対策
調整池も設置することで企業誘致が期待
災害に対して
安全・安心な
「稼げる国土」
を構築
交通ネットワークのリダンダンシーを確保
(令和2年7月豪雨 九州自動車道
(横川IC~溝辺鹿児島空港IC))
港湾の岸壁等の耐震化による効果
TEC-FORCEによる衛星インターネット
装置を活用した災害対応の円滑化
■ 下水道管路について、メリハリのある点検・調査 ■ 地方公共団体のインフラメンテナンスに ■ 地域の将来像を踏まえたインフラの集約 ■ 複数自治体・複数分野のインフラの効率的・効果
的マネジメント(群マネ)
・再編等
や複線化などの再構築、「見える化」、広域連携 関する実態を見える化
項目例:地方公共団体の技術系職員数、人口、面積、イン
を推進※今国会提出法案 関係
≪まちづくりの計画≫
【都道府県】広域連携推進計画
流域下水道
フラの現状(点検結果等)、建設業事業所数
インフラメンテナンス見える化 全国マップ(仮称)
①「メリハリ」の効いた点検・調査
(重要な管路を対象に重点化)
広域連携の群マネ
立地適正化計画等
一体的に策定
複数の下水道管理者の連携
埼玉県八潮市の事故現場
(令和7年1月31日)
等
B
町
②再構築の「メリハリ」
(重要な管路の複線化など)
C
村
D
B
C 村
市
町
市区町村同士の「水平連携」や
都道府県も関与する「垂直連携」により、
自治体の枠を越えてマネジメント
インフラ長寿命化計画
・事業運営の一体化 ・管理代行
A市
A
県
A
市
etc…
≪老朽化対策の計画≫
A公共下水道 B公共下水道
多分野連携の群マネ
道路
河川
公園
上下水道
etc…
道路や河川、公園、下水道など、
インフラ分野の枠を越えてマネジメント
橋梁を新設
河川
駅・市の支所が立地
下水
処理場
複線化
おおえみかわ
大江美河橋
①管理者・担い手にとっての「見える化」
②市民への「見える化」
調査・点検のDX化・データベース化
(点検カメラ画像データの保存など)
点検・調査結果の公表
撤去橋梁
撤去橋梁
<想定活用シーン(例)>
使用料負担への理解促進
・ 地方公共団体が修繕計画を検討する際の判断材料
・ 地方公共団体職員の住民等への説明
等
びとう
尾藤橋
はび
京都府福知山市
波美橋
3
エネルギー安全保障への貢献と、豊かで持続可能な地域の実現
【参考】
○ エネルギー安全保障の観点から、陸海空のインフラを活用したエネルギーの自律性向上を図るため、モビリティ・エネリンク(仮称)の取組を推進。イン
フラ空間を活用したペロブスカイト電池の設置、港湾における水素利用と水素等の受入環境整備、FCV、EV商用車の導入支援や走行中給電システム
の実装等に取り組む。
○ 地域生活圏の観点も踏まえ、地域に暮らすあらゆる人々が日常の行動圏内で必要なサービスを享受できるよう、市町村域を越えた広域連携の強化
等のコンパクト・プラス・ネットワークの深化・発展を進めることなどを通じて、持続可能な都市構造への転換を図る。また、ふるさと住民登録制度とも連
携した二地域居住の促進による関係人口拡大や、良好な自転車利用環境の整備に取り組む。
<<モビリティ・エネリンク(仮称)の推進>>
■インフラ空間を活用したペロブスカイト電池
の設置促進
■FCV、EV商用車の導入支援や
走行中給電システムの実装
■港湾における水素利用と水素等の受入環境整備
LNG・アンモニア・メタノール等のバンカリング船
ブルーカーボン
(CO2の吸収)
CT管理棟、上屋への
太陽光発電設置
水素燃料電池
陸上電力供給
洋上風力
基地港湾
荷役機械等の脱炭素化
バス停の屋根に設置された
ペロブスカイト太陽電池
■地域生活圏の形成による生活サービスの確保
カーボンニュートラルポートの形成
水素
トレーラー
移動式水素
ステーション
水素供給口
港湾荷役機械における水素利用 EVトラック・FCVトラック
の普及促進
◼ 広域連携の強力な推進や、まちなかでの業務施設等の立地促進など、
コンパクト・プラス・ネットワークの強化※今国会提出法案 関係
走行中給電施設の実証
◼ 良好な自転車利用環境の整備
○道路空間の再配分
により自転車が安全に
利用できる通行空間
の確保
都道府県の関与による
市町村間連携の誘発
リノベーションにより働く場を
創出(群馬県前橋市)
自転車専用通行空間の整備
(東京都港区)
■ふるさと住民登録制度とも連携し、二地域居住者向けの施策を効果的に実施
○都心オフィスへの出勤
○高度な研究・教育拠点の活用
○大規模なイベントや文化活動
への参加
○海外との交流
○自然豊かな環境における生活・子育て 二地域居住者を
○副業やテレワークの実施
見える化し、効果的
○地域交流・地域活動への参加
に施策実施
○ルーツや縁のある地域への貢献
ふるさと住民登録制度
(国が共通システムを構築)
4
インフラ整備を支える、地域のインフラの整備力の強化
【参考】
○ 資材価格や労務費等を反映した適切な価格・工期で発注がなされれば施工余力は十分にあり、「責任ある積極財政」のもと、成長投資・危機管理投資
による経済成長に向けて、社会資本整備の推進はもちろん、建設投資の7割を占める民間設備投資についてもしっかり下支えしていく。
○ 今後も成長投資・危機管理投資を強化し、持続的な経済成長を図るためには、社会資本等の整備・維持管理・運営を担う建設産業の担い手を将来に
わたって確保するなど、地域インフラの整備力、供給力を高めることが重要。第三次・担い手3法の全面施行を踏まえ、技能等に見合った適正な賃金の
支払いなど処遇改善を着実に進めるとともに、建設現場への新技術導入による生産性向上や、建築・都市、インフラ分野におけるDX等を推進する。
適切な価格・工期で発注されれば、施工余力は十分
経済成長にあわせた公共投資が必要
◼労務費の確保・行き渡りに関する新たなルー
ルを徹底し、技能等に見合った適正な賃金
を支給(第三次・担い手3法)
■公共工事の不調・不落率は低減傾向
不調・不落率の推移
国
20%
地方公共団体
計
15%
10%
5%
9.8%
8.3%
6.9%
0%
H25H26H27H28H29H30 R1 R2 R3 R4 R5 R6
(出所)国土交通省「入札・契約手続きに関する実態調査」より
■公共事業は順調に執行※国交省関係
公共事業関係費の不用額の推移
(単位:兆円、%)
区分
将来的な人手不足等を見据えて、建設業等の担い手確保、新技術導入による生産性向上、
DXを推進し、持続的な経済成長を下支えする
不用額
率
令和6年度
国全体
国交省
0.1
0.1
0.8
0.7
令和5年度
国全体
国交省
0.1
0.1
0.7
0.5
令和4年度
国全体
国交省
0.2
0.1
1.3
1.1
令和3年度
国全体
国交省
0.2
0.1
1.2
1.0
令和2年度
国全体
国交省
0.1
0.1
1.1
0.8
「
労中
務央
を費建
作に設
成関業
・す審
勧る議
告基会
準が
」
◼建設業4団体との間で技能者 ◼民間工事における課題解決に
の賃上げについて「おおむね6%」 受発注者が連携して取り組む
ための協議体設置を支援
の上昇を目指す等申し合わせ
著しく下回る
見積り・契約を
禁止
国土交通大臣と建設業団体の
意見交換会(R8.3.19)
日本建設業連合会と不動産協会
との面会(R8.4.9)
◼ 「建築・都市のDX」・ジオAI・地籍調査の推進
◼ 建設施工の自動化、BIM/CIMの利活用、
フィジカルAI等により、生産性や安全性を向上
i-Construction2.0
(目指す姿)
施工の自動化により、一人のオペレーター
が複数の建設機械を遠隔で管理
遠隔操縦による稼働
ロボットが自律・半自律で行う
インフラマネジメント
◼ 国土交通データプラットフォームによるオープンイノベーション環境の構築
5
資料5
資料4
強い経済の実現と健全で持続可能な地方行財政基盤の確立に向けて
令 和 8 年 4 月 27 日
林議員提出資料
地方の大きな「伸び代」を活かし、強い経済を実現する
人口減少や少子高齢化など、様々な課題に直面している中、国民生活に広く密接な関わりのある分野を所掌する総務省として、
「今の暮らしや未来への不安を希望に変え、強い経済を作る」との高市内閣の基本方針の下、次の取り組みを推進
〇 地方の大きな「伸び代」を活かすため、地域未来戦略の推進に向け、地域AXなどを推進
〇 強い経済の実現・経済安全保障の確保等に向け、情報通信等について、「危機管理投資」と「成⾧投資」を促進
地方の大きな「伸び代」を活かす
強い経済の実現
地域未来戦略
危機管理投資・成⾧投資
地域AXの推進
17の戦略分野における「官民投資ロードマップ」に基づき、
「危機管理投資」と「成⾧投資」を促進
○ 地域の中堅・中核企業(コネクター・
地域の
ハブ)におけるAI導入を一気呵成に進め、 中核企業
地域への波及
「大企業を一気に追い抜く」ための支援の
強化に向け、「地域AX」を推進。地方の伸び代を成⾧に転換
地域未来戦略の一環として都道府県等が策定する
「地域産業クラスター計画」等に、地域の中堅・中核
企業におけるAI活用が盛り込まれるよう伴走支援
ローカル10,000プロジェクトに「地域AX特別枠」
(仮称)を設け、地域内外に拡がりが期待できるよ
うな、AIを活用した地域密着型の新規事業立上げ
を支援
DC
ウイスキーのブレンドに
AIを活用
〇 令和8年度地方財政計画に計上した地域未来基金
費も活用し、それぞれの地域の実情に応じ展開
DC
ワット・ビット連携による、データセンターをオール
光ネットワークで接続するネットワーク基盤の構
築と地域でのAIサービス創出を推進
海底ケーブルの敷設・保守体制の確保、多ルート化や
陸揚局の地方分散等による、「ハブ」機能の維持・拡大
地域社会DX推進パッケージ事業に 「地域AX先導
タイプ」(仮称)を設け、AI等のデジタル技術を活
用した先進的な地域課題解決プロジェクトの創出を ローカル5G等を活用した
地域鉄道AIインフラ保守
支援
〇 併せて、自治体AX・消防AXを推進
〇 情報通信については、
敷設・保守船
非地上系ネットワーク(NTN)等の次世代ワイヤレス
の開発・実装、自動運転等の基盤整備を通じた需
要創出
NTN
〇 実写コンテンツの製作力強化・海外展開等を推進
〇 サイバーセキュリティの研究開発・人材育成・情報分析、
国産技術・国内産業の育成に資するエコシステム形成支援、
偽・誤情報対策等の利用環境整備
自治体セキュリティの実効性確保に向けた抜本的対策強化
(サプライチェーン・リスク対策、インシデント対応強化に向けた基盤整備等)
1
地方の「暮らし」と「安全」を守る
〇 地方の「暮らし」と「安全」を守るため、関係人口の創出などにより地域活性化を推進するとともに、消防防災力を強化
〇 人口減少や少子高齢化等に対応した行政サービス提供体制を構築
関係人口の創出等
自治体
ふるさと住民登録制度
②
〇 関係人口を可視化し、地域の担い手確保等につなげ ① の発行 登録証
登
るため、ガイドラインによる円滑な運用の支援に加え、ア 録
プリによる効果的な情報発信等の検討支援・実証を行
うモデル事業を実施し、今年度中の制度導入を目指す。 ふるさと住民
ふるさと住民への情報提供・
サポート施策の提供
<地域の担い手確保>
ボランティア
副業 二地域居住
消防防災力の強化
地方の「暮らし」と「安全」を守る
〇 消防防災についても、国土強靭化方針等に基づき、
「危機管理投資」と「成⾧投資」を促進
消防AXの推進
〇 「消防技術戦略ビジョン」に基づき、
AIやロボット・ドローンを活用し、CBRNE
や大規模災害等に対する消防力を高度化
救急需要が増加する中、119番通報や
♯7119 ※ の応答・判断をAIがサポート
アプリ
地域おこし協力隊等
〇 地場産業等の担い手確保に向けた地域おこし協力隊の
任期延⾧特例の導入、地域活性化起業人のマッチング支援
の強化、特定地域づくり事業協同組合の設立・運営支援
要救助者の捜索に
ロボットを活用
ドローンでの消火活動
※ 救急車を呼ぶか迷った時等の電話相談窓口
農業技術の習得
ふるさと納税
〇 ポータルサイト事業者などに支払う手数料等をできる限り縮減し、
自治体事業に活用できる寄附金の割合を高める。
コミュニティハブとしての郵便局
〇 郵便局をコミュニティ・ハブとして、地域の重要な生活
インフラとしての役割を拡大・推進
緊急消防援助隊・消防団の充実強化
〇 大分市大規模火災の教訓を踏まえ、
119番応答を
AIがサポート
緊急消防援助隊の車両・資機材等を充実強化
小型・軽量な資機材の整備、ドローン技術の取
得等により、消防団の災害対応力を向上
[首都直下地震時等の大規模火災にも有効] 大容量小型ポンプ車
人口減少等に対応した行政サービス提供体制の構築
新たな時代の役割分担と広域連携
〇 人材不足やデジタル技術の進展に対応して、国・都道府県・市町村の事務配分を最適化。新たな役割分担の考え方を検討
自治体DX/AX
業務の自動化
広域連携
〇 DXによる窓口業務のオンライン完結や自動化を推進。
さらにAIによる自治体業務の構造変革を目指す。
〇 都道府県の補完・支援と市町村間の水平
連携による自治体間連携の体系化を推進
〇 都道府県・市町村が連携したDX推進体制の下、
市町村支援のために都道府県人材プールの充実を支援
〇 連携中枢都市圏や広域リージョン連携を拡
充・制度化
2
強い地域経済と持続可能な地方行財政基盤の構築
〇 全国どこに住んでいても、安全に生活することができ、必要な医療・福祉や質の高い教育を受けることができ、働く場所があるというの
が目指すべき姿。こうした社会を実現するため、強い地域経済とこれを支える持続可能な地方行財政基盤の構築に取り組む。
持続可能な行政サービスの提供
強い地域経済の実現
地域未来戦略の推進
〇 都道府県における産業クラスターの形成・拡大や、地場産業の
付加価値向上・販路開拓を推進 ( R8:地域未来基金費0.4兆円)
地域を支える人材育成
〇 公立高校や公立高専等における地域の発展を
支える人材育成に向けた取組の推進
(R8:高等学校教育改革等推進事業費0.1兆円)
地域を支える持続可能な公共インフラ・サービスの確保
上下水道等の老朽化対策、公共施設の
集約化・複合化等のインフラマネジメントの強化
公立病院の厳しい経営環境が続く中で、
持続可能な地域医療提供体制を確保
自然災害の頻発化・激甚化を踏まえ、
防災・減災対策を推進
老朽管路の改修
嫁の取組を更に推進
キッチンカー(厨房施設)
地方の一般財源総額の確保
経済・物価動向等を適切に反映し、一般財源総額を確保
令和8年度与党税制改正大綱に基づき、軽油引取税等の当分の間税
率・環境性能割の廃止に伴う地方団体の安定財源の確保に向け、検討
引き続き自治体に継続的な助言・フォローアップを行い、結果を「見える化」
価格転嫁に必要な財源を確保するとともに、自治体の価格転嫁の取組を、
普通交付税の算定に反映
地方財政の健全化
引き続き臨時財政対策債に頼らない財政運営を目指すとともに、
特例的な債務残高を縮減
官公需の価格転嫁
高校の施設整備
〇 地域における物価高を上回る賃上げの実現のため、官公需の価格転
都市・地方の持続可能な発展のための地方税体系の構築
〇 都市も地方もお互いに支え合うという基本的考えに立ち、今こそ偏在性の小さい地方税体系の構築に向けた具体的な取組みを講ずる必要
特に偏在度の高い地方法人課税における税源の偏在を是正する追加的な措置として、新たに法
人事業税資本割を特別法人事業税・譲与税の対象とするとともに、所得割・収入割に係る特別法
人事業税・譲与税の割合を高めるなどの措置を検討し、令和9年度税制改正において結論を得
る。 ※ 東京都の資本割の税収シェア 32.5%(R6決算)
東京都が課税する特別区の土地に係る固定資産税について、著しく税収が偏在している状況に
鑑み、その課税の仕組みや、東京都と特別区の事務配分の特例、都区財政調整制度といった東
京都特有の制度への影響等を踏まえつつ、必要な措置を検討し、令和9年度以降の税制改正に
おいて結論を得る。 ※ 特別区の土地に係る固定資産税(東京都が課税)の税収シェア 21.7%(R6決算)
2.5
2.0
東京都の財源超過額※の推移
2.0兆円
1.5
1.0
0.5
0.0
H23 24 25 26 27 28 29 30 R1 2 3 4 5 6 7
※ 普通交付税の算定において、基準財政収入額が基準財政需要額を上回る額
3
資料6
資料5
AIの社会実装を前提とした人材力の強化に向けて
2026 年4月 27 日
筒井 義信
永濱 利廣
南場 智子
若田部昌澄
「AIを前提」として社会や産業、教育の在り方を再構築する時代に入っている。現場
力やすり合わせ技術、きめ細かな品質管理、暗黙知、ロボットといった我が国の強みと相
性の良いAIの活用は、経済成長を支える重要な基盤となる。
しかしながら、我が国の教育システムは、正解の記憶や計算といったAIが得意とする
分野に重点を置いており、時代のニーズとの間のミスマッチが日本の国力の足を引っ張る
弱点となっている。特に、短期間で陳腐化・淘汰され得る賞味期限の短いスキルの習得よ
りも、新しいスキルを学ぶ力に重点を置いた人材育成が不可欠。また、我が国が世界有数
の知的創造・イノベーション拠点となるためのグローバル人材の育成・確保に加え、人材
不足が見込まれるエッセンシャルワーカーの育成も必要。同時に、人口減少の影響を和ら
げる観点からも、一人ひとりが意欲と能力に応じて最大限に活躍できる環境整備が求めら
れる。
AI活用と人材育成・確保・流動化、人材総活躍を一体で進め、我が国の持続的成長に
つなげるため、以下、
「人材力」の強化に向けた取組を提案する。
1.AIの社会実装を前提とした教育・人材育成
急速な人口減少に直面する日本こそ、AIを徹底活用する意義がある。AIにより到来
する予測不可能な未知の社会において、その効果的な利活用に向け、初等教育以降の各教
育段階をはじめ、国民全体に対する教育・人材育成の在り方を見直すべき。
初等・中等教育段階から教育のOSを転換するため次期学習指導要領の改訂を進める
べき。具体的には、個人の関心・課題探究型への転換、AIの適切かつ効果的な活用
をはじめとした情報活用能力の抜本的な向上、自ら問を立て解決のために意思をもっ
て動き物事を進める起点力、学び方を学ぶ「メタスキル」、変化に対応できる多様な能
力・視点、自分で深堀り自分で正否を判断する力、エドテックを活用した英語教育 1の
推進、異なる背景の人たちを束ねて動きを作るリーダーシップなどに重点を置くべき。
あわせて、引き続き学校現場の教育環境整備に取り組むとともに、学習指導要領の改
訂を待たずに可能なものから実践レベルの改革を進めるべき。
本人の興味・関心を前提とした理工農・エンジニアリング・デジタル分野、地域に不
可欠な医療・福祉・産業・インフラ分野等の人材の確保に向け、18 歳人口の減少への
対応も含め、高校教育改革、高等専門学校の新設・拡充、大学の機能強化と量的規模
の適正化を進めるべき。大学入試・カリキュラム改革 2にも取り組み、「出口における
質の保証」「教育成果や質に関する情報提供」を強化するべき。
1
エドテック(EdTech)とは、教育においてオンラインプラットフォーム、AI、VR等の様々なテクノロジーを活用し
た取組。
2
AIの浸透により社会や人間の役割はどう変わるのかといった問を社会学・哲学・人間学含め文理融合的に探究できる
ようにする必要。
1
理系人材の出口、キャリアとして、若手研究者や博士人材が魅力的な処遇の下、将来
に対する不安なく研究に打ち込める環境を整備すべき。わが国を世界有数の知的創
造・イノベーション拠点とすべく、一人でも多くの学生・研究者の海外留学 3・派遣を
進め、伸ばすべき大学へ優先的にリソースを配分すべき。
あらゆる世代が持続的な社会参加と活躍に向けた学びを続けられる「全世代型教育シ
ステム」を構築するため、高等教育を単線型教育から脱却させる改革 4を進めるととも
に、企業も働き手が主体的にスキルを高め、円滑に労働移動が進むインセンティブを
含んだ採用・雇用体系への転換を進めるべき。
2.人材総活躍社会の構築
人口減少が加速する中でも、労働投入量の減少を緩和するため、フィジカルAIやロボ
ットなど労働節約的な生産性向上を促進すべき。それらで代替されるまでの間は、特に、
年齢・性差にとらわれずに働きたい方が働ける環境整備を推進すべき。
正社員と同様に、無期やフルタイムといった形で雇用されているにも関わらず、職場
で「非正規雇用労働者」と呼称され、賃金が低く抑えられている方が数多く存在。同
一労働同一賃金の徹底による不合理な待遇差の是正など、構造的な見直しを推進する
ことが重要。女性、シニアを含め 5誰でも働きやすい雇用環境の整備や、再就業を図る
女性の正規雇用促進に資する男性の家事・育児参加の拡大を図るべき。
変化の激しい時代を見据えた環境整備が必要。「イノベーションが持続的に起こる土壌」
として、人材の流動化を図り生産性が高い企業への人材の移動を促すべき。なお残る
硬直的な雇用構造を是正するとともに、労働者の仕事へのエンゲージメントを高め人
的資本投資を促進するため、個人に対する雇用のセーフティーネットを確保しつつ、
労働市場の流動性、マッチング機能、リ・スキリング支援の在り方を総点検すべき。
創造性発揮を促し、成果に応じて報酬を得たい人が時に集中して働ける環境を整備す
る観点から、健康確保を大前提に、裁量労働制の拡充を図るべき。
(以 上)
3
大学に限らず、高校段階からの奨学金事業の大幅拡充も重要。
多様な高等教育の構築、大学・大学院での学位取得の弾力化や、企業が採用・処遇において活用できるような認定制度
を備えた学修単位の教育プログラムの提供等。
5
「労働市場の未来」
(中央大学・パーソル総合研究所 2024 年 10 月)によると、60 代後半女性の労働参加率は 2023 年
43.7%から 2035 年 69.8%に上昇する見込み。
4
2
資料7
資料6
AIの社会実装を前提とした
人材力の強化に向けて
(参考資料)
2026年4月27日
筒井 義信
永濱 利廣
南場 智子
若田部昌澄
これからの時代と日本の教育
時代によって求められる能力は大きく異なる。日本の教育は、AIが得意とする分野に重点を置いている等、
時代とのニーズの間にミスマッチ。AIを前提として、初等教育から教育のOSを転換していく必要。
表1 2015年と2050年に求められる能力の違い(56の能力に対する需要)
2050年(上位10項目)
2015年(上位10項目)
注意深さ・ミスがないこと
1.14
問題発見力
1.52
責任感・まじめさ
1.13
的確な予測
1.25
信頼感・誠実さ
1.12
革新性※
1.19
基本機能(読み、書き、計算等)
1.11
的確な決定
1.12
スピード
1.10
情報収集
1.11
柔軟性
1.10
客観視
1.11
社会常識・マナー
1.10
コンピュータスキル
1.09
粘り強さ
1.09
言語スキル:口頭
1.08
基盤スキル※
1.09
科学・技術
1.07
意欲積極性
1.09
柔軟性
1.07
表2 日本の公教育に対する課題や懸念に関する指摘の例
日本の教育の特徴
課題・懸念点
所与の問に対する答えを探索する
受動的な学習に止まり、問題設定能力・創造性が育まれない
「均一的な集団の中で」「一律の内容を」
「一律のペースで」「一斉に」学ぶ
人と異なる意見を言い出せない。異文化への理解を育めない。
個々人の興味関心の深堀りが制約される
苦手の克服を重視
好き、欲求、夢中よりも苦手分野の克服に取り組み、学ぶ喜びを得にくい
和を重んじる
周囲・相手に自分の考えや行動を合わせる
(良い面もあるが、傑出したリーダーは生まれにくい)
記憶と演算を重視
記憶と演算は、人間の能力を上回るコンピューターの得意領域
(備考)表1は、経済産業省「未来人材ビジョン」(令和4年5月)より作成。労働政策研究・研修機構、世界経済フォーラム等の調査をもとに、
経済産業省が能力等の需要を推計したもの。56の能力等に対し、平均1.0、標準偏差0.1となるようにスコアリングしている。
「基盤スキル」は広く様々なことを、正確に、早くできるスキル。「革新性」は新たなモノ、サービス、方法等を作り出す能力。
1
生成AIによる労働生産性の向上
先行研究によると、AIの活用により、生産性向上・省力化が見込まれる。人口減少に直面する日本こそ、
AIを徹底活用する意義がある。その効果的な利活用に向け、教育・人材育成の在り方を見直していくべき。
Goldman Sachs
(2023)
McKinsey &
Company (2023)
・63の生成AIユースケー
・先進国・発展途上国
スを分析
・ O*NETのタスク
・O*NETで850の職業・
データ
2,100の業務を分析
分析対象
・米国・欧州など
・O*NETの職業データ
ベース(約900職業)
分析手法
既存文献レビューにより ・ユースケースを全産業
O*NETの作業活動・タス に適用した場合の経済効
クのうち生成AIが代替で 果を試算
・シナリオをモデル化し、
きるタスクを定め、影響
生成 AI が代行可能にな
を受ける仕事量を分析 る時期を見積もる
雇用への
影響
生成AIが現在の仕事
の最大1/4を代替する
可能性がある
生産性
への効果
広くAIが採用されて
からの10年間で、米
国の労働生産性を毎
年1.5%ポイント押し
上げ
経済への
影響
AIは最終的に
年間世界GDPを7%
(7兆ドル)増加
スタンス
AIの影響はその能力と
導入時期によるため、
不確実性が高いとしつ
つも、経済的可能性は
莫大であると指摘
参考
Cazzaniga et al. /
IMF (2024)
人間が作業に費やす時
間の50%が2030~
2060年の間に自動化
される
2040年まで毎年0.1~
0.6%労働生産性が向上
※他の様々な技術と組み合わせ
た場合は更に0.2~3.3ppt向上
AIは年間2.6兆から4.4
兆ドル相当の付加価値
増加
AIを「次の生産性フロ
ンティア」(The next
productivity frontier)
と表現
職業レベルのAI影響度
と国レベルの「AI準備
度指数」(IMF独自の
指数)を併用
Acemoglu, D.
(2024)
・主に米国
・ 既存のAI影響・生
産性向上の推定値を用
いて計算
・タスクベースモデル
による理論的分析
・タスクレベルのコス
ト削減からマクロ生産
性効果を導出
世界の雇用の約40%
(先進国は約60%)
米国の労働作業の20%
のうち半数は悪影響、
に影響
残りの半数はAIの生産
性向上の恩恵を受ける。
AI準備度が高い国では、
今後10年間で、TFP
労働者を補完し、生産
を累計で最大0.66%ポ
性や賃金を押し上げ
イント上昇
Aghion, P. and S.
森川正之(2025)
「人工知能・ロボットと生産性・労働市場 ー産業間
Bunel (2024)
比較を中心にー」(JSPMI Paper, 2025-1)
・主に米国
・過去の技術革命の生産
日本
性データ
・Acemogluのタスク
ベースのフレームも使用
Acemogluと同じタス
・ウェブ調査
クベースの枠組みを使 (機械振興協会経済研
用しつつ、過去の技術 究所実施)
革命(電気、IT)との ・産業別・職業別のAI
比較分析も実施
利用率等の主観的評価
AIの導入が収益につ
ながるタスクの割合
は、10年以内に約80%
に増加
事務職・低賃金労働者
でAIによる将来の賃金
低下リスクを意識する
割合が高い(約30%)
・今後10年間(以下同様)
で、毎年0.8~1.3ポイン
ト程度生産性を押し上げ
・毎年0.68ポイント程度
TFP上昇率を押し上げ
AI 利用拡大は、日本の
TFP を1%ポイント前後
押し上げ
(中央値)
※仮に、今後5年間で潜在的なAI
利用が実現した場合、年率換算で
+0.2%前後TFP上昇率を押し上げ
生産性の向上が著しい
場合、経済成⾧率の上
昇と、ほとんどの労働
者の所得を増加させる
AIのマクロ経済効果は
無視できないが控えめ
過去の技術革命との整
合性から、中⾧期的に
は大きな効果を予測
AIのマクロ経済効果は
無視できない大きさ
先進国へのプラス効果
を認めつつ、格差拡大
リスクを同等に重視
他の楽観的なAI予測に
批判的
Acemogluより楽観的
効果は確認されるが、
産業・職種により異な
ることを強調
※ O*NET:アメリカ労働省が開発した職業情報データベースで数百の職業に関するスキル、タスク、仕事環境などを網羅。
※本資料の要約は当方の責任において作成したものであり、原著作者または出典元の見解を必ずしも正確に反映するもの
ではありません。
次世代AI(汎用人工知能:AGI)を経営戦略立案や教育分野へ活用(ソフトウェアAGI)し、
ロボット技術(フィジカルAGI)等の我が国が強みを持つ分野と結び付けることで、生産性
の大幅な向上が可能であると民間試算が示唆。
(備考)日本経済研究センター「2075年 次世代AIでよみがえる日本経済」。令和7年第9回経済財政諮問会議資料より
2
同一労働同一賃金の徹底による不合理な待遇差の是正
正社員と同様に、無期やフルタイムといった形で雇用されているにも関わらず、職場で「非正規雇用労働
者」と呼称され、賃金が安く抑えられている方が数多く存在。
同一労働同一賃金の徹底による不合理な待遇差の是正など、構造的な見直しを推進することが重要。
【図1:女性の正規雇用比率の国際比較(2024年)】
【図2:雇用形態別にみた女性(大卒)の所定内給与と勤続年数】
(2025年)
日本では、「無期契約」「週30時間就業」しているにも関わらず、
「正規職員ではない(非正規)」の女性就業者が一定程度存在
「正規職員ではない(非正規)」就業者は、
勤続年数に比して、賃金が伸びない
80 (%)
スウェーデン(週30時間以上就業)
(年)
50 (万円)
所定内給与
(大卒正規、雇用期間の定め無し)
70
米国(週30時間以上就業)
60
日本
(週30時間以上就業)
英国(週30時間以上就業)
50
40
30
20
20
勤続年数
(大卒正規、雇用期間の定め無し)
※右軸
40
15
勤続年数
(大卒非正規、雇用期間の定め無し)
※右軸
10
30
日本
(呼称上の正規比率)
5
25
10
0
45
35
日本
(無期雇用比率)
25
15~19 20~24 25~29 30~34 35~39 40~44 45~49 50~54 55~59 60~64 65以上(歳)
所定内給与
(大卒非正規、雇用期間の定め無し)
20
20~24
25~29
30~34
35~39
40~44
45~49
50~54
0
55~59(歳)
(備考)図1は、日本は総務省「労働力調査」、諸外国はOECD Data Explorerより作成(正規雇用労働者は週30時間以上就業の労働者と定義)。
データの制約上スウェーデンは2022年の値。
図2は、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」より作成。
3
労働需給の見通し(女性、シニアの労働参加)
「労働市場の未来推計」(中央大学・パーソル総合研究所、2024年10月)によると、高齢者、特に女性高齢
者の労働参加が増える可能性。※60代後半女性の労働参加率は2023年43.7%から2035年69.8%に上昇する見込み。
女性、シニアを含め誰でも働きやすい雇用環境の整備を進めるべき。
【図:労働力率の見通し(2023年→2035年)】
性年代別にみた2035年の労働力率(労働参加率)は、2023年時点から全体的に上昇していく見込み。
女性の労働力率の上昇幅が大きく、特に女性60代は20%pt以上の上昇見込み。
出所:2023年(実績)は総務省「労働力調査」、2035年は推計結果
(備考)「労働市場の未来推計」(中央大学・パーソル総合研究所、2024年10月)より引用。
4
男性の家事育児参加と女性の就業の関係
男性の家事育児参加が女性の正規雇用を促進するとの研究成果も存在。
再就業を図る女性の正規雇用促進に資する男性の家事・育児参加の拡大を図るべき。
【図:男性の年間所得・労働時間・家事育児時間が変化した場合の女性の就業確率変化】
①男性の年間所得変化(万円)
に対する女性の就業確率変化
②男性の労働時間変化(1時間/日)
に対する女性の就業確率変化
③男性の家事育児時間変化(10分/日)
に対する女性の就業確率変化
男性の労働時間が増加すると、
配偶者の「無業」確率の上昇
**
0.15%
男性の労働時間が増加すると、
配偶者の「正規就業」
確率の低下
***
0.02%
***
0.00%
男性の家事育児参加時間が増加すると、
配偶者の「正規就業」確率の上昇
**
0.04%
0.02%
0.00%
0.00%
0.00%
-0.02%
***
-0.05%
-0.07%
-0.09%
***
**
**
男性の家事育児参加時間が増加すると、
配偶者の「無業」確率の低下
(備考)阿部正浩 中央大学経済学部教授の研究より引用。リクルートワークス研究所の「全国就業実態パネル調査(JPSED)」を用いて、
45歳以下の子どものいる世帯について、女性の就業確率を被説明変数、男性の年間所得、労働時間、家事育児時間を説明変数として推計。
図中の、「***」は1%水準、「**」は5%水準で有意であることを示す。
5
資料8
資料7
国力の基盤となる人材力の強化に向けて
~高校から大学・大学院等を通した人材育成システム改革ビジョン~
令 和 8 年 4 月 2 7 日
松 本 臨 時 議 員 提 出 資 料
~高校から大学・大学院等を通した人材育成システム改革ビジョン(概要)~
1.現状と課題
⚫ AX時代の産業構造の変化に伴い、人材需要も大きく変化する中、文理が分断され理系が少ない現在の学びの構造のままでは、
理工・デジタル系人材や現場人材の不足等、ミスマッチが生じる懸念。
⚫ 人口減少と大都市圏への流出により、地方では地域の医療・福祉、産業、インフラの維持に不可欠な人材が不足する懸念。
⚫ 17の戦略分野における人材課題(理工・デジタル系人材や現場人材不足、高度化する技術等への対応、イノベーション人材、
技術とビジネスを繋ぐ人材や経営判断力を併せ持つ人材の不足など)も踏まえ、戦略的な育成が必要。
専門的技術的職業
‐181万人
うちAI・ロボット等の
活用を担う人材
‐339万人
事務
437万人
現場人材
‐260万人
うち生産工程従事者
‐206万人
■高校・大学における履修分野の偏り(2024年)
■学歴別の過不足(2040年)
大卒・院卒
理系
需要:889万人
‐124万人
供給:775万人
大学・院卒
文系
需要:1,549万人
76万人
供給:1,625万人
高卒
(工業科)
需要:538万人
供給:448万人 -91万人
■地域別の職種過不足(2040年)
高校
理系
27%
文系
47%
専門 総合学科
20% 5%
95万人
学士
63万人
理工農系 保健 人社系
22% 13% 46%
その他
19%
ミスマッチ ■大学進学時の都道府県別流入・流出者(2024年)
千
■職種別の過不足(2040年)
80
78.4
70
(計算式)※大学進学者数には過年度卒業者等を含む。
県外からの大学進学者数 - 県内高校から県外への大学進学者数
60
流入超過:9都府県
東京都、京都府、大阪府、愛知県、福岡県、神奈川県、
宮城県、石川県、滋賀県
50
40
流出超過:38道県
30
10
11.1
1.7
2.9
0.9
4.2
4.3
0.6
0
-10
流入超過
他県からの進学者数
の方が多い
19.0
20
-1.3
-1.5
-1.9
-1.2
-3.3
-2.4 -2.0
-3.8 -4.1
-9.8
-8.0
-1.2
-2.2
-4.3
-1.9 -1.6
-5.4
-5.0
-8.6
-0.9
-0.6 -1.6
-0.6
-2.1 -0.7 -2.1
-2.1
-1.3
-3.2
-0.7 -0.4 -2.8
-1.4 -1.9 -4.2
-3.3
-1.0
-1.5
-20
(出所)「2040年の産業構造・就業構造推計について(改訂版)」(2026年3月)産業構造審議会新機軸部会を基に文部科学省作成。
※経済産業省において国内投資拡大・産業転換等のシナリオを仮定して試算した2040年の産業構造の実現を前提として必要な就業構造を
推計したもの。
北青岩宮秋山福茨栃群埼千東神新富石福山長岐静愛三滋京大兵奈和鳥島岡広山徳香愛高福佐長熊大宮鹿沖
海森手城田形島城木馬玉葉京奈潟山川井梨野阜岡知重賀都阪庫良歌取根山島口島川媛知岡賀崎本分崎児縄
道
川
山
島
(出所)文部科学省「学校基本統計(令和6年度)」
流出超過
他県への進学者数
の方が多い
1
2.改革の方向性
戦略17分野の課題やAX時代における人材需要の構造的変化なども踏まえ、一人一人の意思に基づき能力やスキルを最大限伸ばし、
予測困難な時代においても変化を構想し、また、機動的に対応できる人材を育成することが重要という認識の下、教育機関が産業界と
も協働しつつ「イノベーション」を興すことのできる人材や「現場」を支える人材を戦略的に育成
高校から大学・大学院等を通じた人材育成システム改革
3.具体的な方策
(1)AX時代における産業基盤を支える人材育成に向けた高校教育と高等教育の一体的改革
①社会の変化に応じた高校教育改革
●「N-E.X.T.ハイスクール構想」を踏まえた
各都道府県における高校教育改革実行
計画の策定
●高校教育改革のための基金を都道府
県に造成し、パイロットケースとして先導
的な学びのあり方を構築する高校を支援
●安定財源を確保した上で、実行計画を
実現するための「高校教育改革交付金
(仮称)」等の新たな財政支援の仕組みの
構築
(高等学校教育改革促進基金の執行状況等を踏まえ
令和9年度予算の編成過程で検討)
・普通科改革を通じた文理双方の素養を
有する人材等の育成
・専門高校の機能強化・高度化を通じた
アドバンスト・エッセンシャルワーカーの
育成
・地理的アクセス・多様な学びの確保の実現
②高校教育改革と連動した高等教育改革
●理工・デジタル系人材育成の強化
(私学助成の着実な確保と重点支援を含む)
●人文・社会科学系学部の入学定員ダウン
サイジングによるST比改善や理数分野
併修を通じた教育の質の向上
●海外留学や地域探究など、国内外の多様
性の中で価値を創造する人材育成プログラ
ムの強化
●知事と学長等の産官学金連携による地域
の医療・福祉、産業、インフラ等を支える人
材の育成、高等教育のアクセスの確保方策
を協議・実行
●公立高専の設置促進
(国立高専運営費交付金の着実な確保を含む)
③ 高度化する技術や新知識等へ対応や
地域を支える実践的職業人材の育成
●17の戦略分野など成長分野のニーズに対応
したリ・スキリング推進
大学等における社会人のための教育プログラム
の開発、全学的な体制整備と収益化の推進等
●産業構造変化を見据えたスキル体系・標準
の整備、学習歴のデジタル化・可視化の基盤
構築等
●専門学校の教育の質向上
地域人材育成に向けた教育の質向上,
遠隔授業等柔軟な制度運用に関する制度改正等
●「地域人材育成構想会議」等の活用
教育機関と産業界との連携推進及び具体的な
連携事例の創出
●新しい産学連携の形として産学が協力して
設置・運営し学位の授与を行う「契約学科」
の推進
等
2
(2)「成長分野」を牽引する科学技術人材・クリエイティブ人材の育成
① 新技術の研究及び社会実装を担う科学技術人材育成のための施策の強化
●産学での研究開発を通じ研究者・技術者の育成、若手研究者を中心とした新興・融合研究の促進、博士課程学生・高度専門人材
の処遇向上・活躍促進、小中高での優れた科学技術人材の育成、研究者の海外派遣や国際共同研究の加速等
●基盤的経費と多様な競争的研究費の充実・強化(国立大学法人運営費交付金と科研費の大幅拡充を含む)、共創拠点の強化
等
② 産業イノベーションをけん引する研究大学群や国立研究開発法人の機能強化
●戦略17分野を中心とする産業競争力強化に貢献する、新技術立国の核となる新たな大学群の形成に向け、特定分野において特に
高い研究力を有し高度な経営を行う大学を認定し、当該分野における研究開発及び社会実装(研究環境の整備を含む)を中長期
的に支援する新たな制度の創設を検討
●17の戦略分野に対応した大学や国立研究開発法人のプラットフォーム機能の強化
(例:企業や大学等に対する研究施設・設備、専門人材の知見、セキュアな環境を担保したオフキャンパス機能等の提供、
人材育成・流動機能の強化)
③ コンテンツの振興を担う人材の育成や裾野拡大
●マンガ・アニメ・ゲーム等のコンテンツ分野の人材育成
●我が国のコンテンツの多様性を生み出す歴史や伝統、地域性等に根差した舞台芸術や美術等の分野における人材育成や裾野拡大
(3)「人材力」の基盤となる環境整備
●固定的なキャリア観の刷新やアンコンシャスバイアスの払拭に向けたキャリア教育の推進、女子中高生の理系進路選択支援の強化等
●次期学習指導要領が目指す主体的・対話的で深い学びの実装をはじめ、AX時代に向けた環境整備
(質の高い教師の養成・確保・徹底した伴走支援、情報活用能力の抜本的な向上に向けた取組、創造的な学習環境・教材・
研究施設・設備の計画的な整備)
特定分野に特異な才能のある児童生徒の資質・能力を最大限伸ばす教育の充実に向けた相談支援体制の構築
● 「AI for Science」の推進と、それを支える研究インフラの構築
●運動・スポーツを活用した健康インフラの構築(運動・スポーツ推進企業に対する支援、関連ビジネス市場の拡大を含めた企業
向け運動・スポーツ関連サービスの強化、地域の運動・スポーツ資源の開放による身近な運動・スポーツの場や機会の
拡大及び生涯スポーツにつなげるための子供の頃からの運動・スポーツ基盤の構築等)
3
参考資料
高校教育改革(交付金等の新たな財政支援の仕組みの構築)
都道府県 実行計画策定
安定財源を確保した上で、
交付金等の新たな財政支援の
仕組みの構築
総合教育会議等を活用し、地域別就業構造の推計や人口の将来推計等を踏ま
えて検討。首長、関係部局、大学、地域の関係者や産業界との連携・協働を図る。
基金の執行状況等を踏まえ、R9年度予算の編成
過程で検討。
国の
高校教育改革に関する
グランドデザイン策定
※交付金等の構築に先立ち、高校教育改革のための基金を都道府県に造成し、N-E.X.T.ハイスクール構想の実現のため
に、パイロットケースとして先導的な学びの在り方を構築する高校(改革先導拠点)を創設。
新しい学校のイメージや取組例
専門高校の機能強化・高度化
普通科改革を通じた高校の特色化・魅力化
(アドバンスト・エッセンシャルワーカーの育成等)
(文理の双方の素養を有する人材の育成等)
地理的アクセス・多様な学びの確保
(学校のイメージ)
地域発のイノベーションを興すことのできる人材
等の育成を目指し、理論と実践の往還によるカリ
キュラムの実施等に取り組み、必要な施設設備
の高度化が図られた学校
(学校のイメージ)
文理にとらわれない幅広い教養等を備えた新
しい価値を創造する人材等の育成を目指し、実
社会につながる生きた授業の実践等に取り組み、
必要な施設設備の高度化が図られた学校
(学校のイメージ)
学校の枠を超えて多様な人々と協働し、社会の
課題を主体的に探究・解決できる人材等の育成
を目指し、柔軟で質の高い学びの実践等に取り
組み、必要な施設設備の高度化が図られた学校
(取組例)
✓ ビジネス経験の必修化
✓ ものづくりから流通まで一体的な学びの実践
✓ 「高校版企業寄附講座」等の実践やそれを前
提とした進学・就職機会の確保
(取組例)
✓ 実社会につながる生きた授業の実践
✓ 高度実験環境を核とする理数探究拠点整備
✓ 探究型授業研修の充実による教師のスキル
向上、探究伴走支援専門チームの構築
(取組例)
✓ 学校間連携や遠隔授業等を活用した教育機
会の確保
✓ 学校と地域の関係機関の連携・協働の強化
による学習環境の提供
✓ 他の学校種との連携の充実
これらの取組の一環として、留学支援を含むグローバル人材育成支援や、学校と地域が連携・協働した学力向上・学習支援などについて取り組む。
2040年までに達成を目指す目標
【職業教育の高度化・魅力の強化関係】
・地域の産業界等と連携・協働した取組を行う専門高校:100%
・少子化傾向においても専門高校の生徒数を現在と同水準
【普通科の在り方の転換・魅力の強化関係】
・文理横断的な学びに取り組む普通科高校:100%
・普通科でいわゆる文系と理系の生徒の割合:同程度
【多様な学びの確保関係】
・学びの状況に関する生徒の肯定的な評価の向上
・高校卒業段階の進路未決定者の割合の半減
5
千
高等教育改革(現状と課題)
少子化に対応するための高校・大学における文理分断の改善イメージ
日本の高等教育の構造
(仮に、現在の高校普通科理系・専門高校、学士理工農系+保健のシェアを増大するとした場合)
高校
2024年
2040年
急速な人口減少に伴い、現在約63万人いる大学進学者数は、2040年に約46万人まで減少すると推計。
総合学科
専門
5万人 約95万人
19万人(20%)
(5%) (※)
文系
45万人(47%)
理系
26万人(27%)
理系
26万人(39%)
総合学科
専門
文系
3万人 約65万人
20万人(31%) 17万人(26%)
(5%)
理工農系 保健
14万人 8万人
(22%) (13%)
その他
12万人
(19%)
明治期から1959年までに創設された「第1世代大学」
理系比率※ 数学必須比率※
私学平均 29.9%
国立平均 59.5%
国公私平均 37.7%
※理系比率は、入学定員に占める理、工、
農、保健系学部の募集人員の比率
※数学必須比率は、一般選抜の募集人
員に対する個別テスト又は共通テストにお
ける数学を必須とする募集人員の比率
学生の家計年収
・450万円未満:26.3%
・850万円以上:40.1%
大都市圏※の大学の学生
:92.6%
※ 大都市圏は、東京・神奈川・埼玉・千葉・京都
・大阪・兵庫・愛知
女子学生の割合:46.0%(※)
入学定員:約36.7万人(58%)
(国9.0万:公1.2万:私26.5万)
1960年から1974年までに創設された「第2世代大学」
学士
2024年
2040年
人社系
29万人
(46%)
理系比率
私学平均 34.2%
国公私平均 34.7%
約63万人
約13.0万人(21%)
理系比率
私学平均 36.7%
国公私平均 37.7%
(※)大学における理工農系、保健の数には、その他区分のうち理工農系・保健に関連する者の推計を含む。
約7.3万人(12%)
理系比率
私学平均 49.8%
国公私平均 50.3%
78.4
(計算式)※大学進学者数には過年度卒業者等を含む。
県外からの大学進学者数 - 県内高校から県外への大学進学者数
70
60
約6.2万人(10%)
推計Ⅰ
設置主体+大学+学部名
東京都、京都府、大阪府、愛知県、福岡県、神奈川県、
宮城県、石川県、滋賀県
30
流入超過
他県からの進学者数
の方が多い
19.0
20
11.1
10
1.7
0
-1.3
-1.5
-1.9
-1.2
-3.3
-2.4 -2.0
-3.8 -4.1
-8.0
-9.8
2.9
4.3
4.2
0.9
3,363
1,682 【国】弘前大学医学部
3,041
1,521 【国】弘前大学人文社会科学部
←1468(定員50%累計)
【公】青森県立保健大学健康科学部
216 青森市
2,776
1,388 【公】青森県立保健大学健康科学部
推計パターンB
【国】弘前大学理工学部
360 弘前市
2,560
1,280 【国】弘前大学理工学部
【国】弘前大学教育学部
160 弘前市
2,200
1,100 【国】弘前大学教育学部
【国】弘前大学農学生命科学部
215 弘前市
2,040
1,020 【国】弘前大学農学生命科学部
【公】青森公立大学経営経済学部
300 青森市
1,825
913 【公】青森公立大学経営経済学部
【私】青森大学総合経営学部
110 青森市
1,525
763 【私】青森大学総合経営学部
【私】青森大学ソフトウェア情報学部
50 青森市
1,415
708 【私】青森大学ソフトウェア情報学部
←1468(定員累計)
【私】青森大学薬学部
70 青森市
1,365
683 【私】青森大学薬学部
推計パターンA
635(定員50%累計)→ 【私】青森中央学院大学経営法学部
165 青森市
1,295
648 【私】青森中央学院大学経営法学部
【私】青森中央学院大学看護学部
80 青森市
1,130
565 【私】青森中央学院大学看護学部
【私】弘前医療福祉大学保健学部
120 弘前市
1,050
525 【私】弘前医療福祉大学保健学部
【私】弘前学院大学文学部
100 弘前市
930
465 【私】弘前学院大学文学部
【私】弘前学院大学社会福祉学部
50 弘前市
830
415 【私】弘前学院大学社会福祉学部
【私】弘前学院大学看護学部
70 弘前市
780
390 【私】弘前学院大学看護学部
【私】青森大学社会学部
70 青森市
710
355 【私】青森大学社会学部
100 弘前市
640
320 【私】柴田学園大学生活創生学部
【私】八戸学院大学地域経営学部
80 八戸市
540
270 【私】八戸学院大学地域経営学部
【私】八戸学院大学健康医療学部
160 八戸市
460
230 【私】八戸学院大学健康医療学部
【私】八戸工業大学感性デザイン学部
50 八戸市
300
150 【私】八戸工業大学感性デザイン学部
【私】八戸工業大学工学部
250 八戸市
250
125 【私】八戸工業大学工学部
推計パターンB
635(定員累計)→ 【私】柴田学園大学生活創生学部
推計パターンA
(出所)文部科学省「学校基本統計(令和6年度)」
流出超過
他県への進学者数
の方が多い
設置主体+大学+学部名
265 弘前市
-0.9
-0.6 -1.6
-0.6
-2.1 -0.7 -2.1
-1.3
-2.1
-3.2
-1.9
-0.7 -0.4 -2.8
-1.4
-3.3
-4.2
-1.0
北青岩宮秋山福茨栃群埼千東神新富石福山長岐静愛三滋京大兵奈和鳥島岡広山徳香愛高福佐長熊大宮鹿沖
海森手城田形島城木馬玉葉京奈潟山川井梨野阜岡知重賀都阪庫良歌取根山島口島川媛知岡賀崎本分崎児縄
道
川
山
島
累計
322 弘前市
-1.5
-20
定員50 %
【国】弘前大学人文社会科学部
0.6
-1.2
-2.2
-4.3
-1.9 -1.6
-5.4
-5.0
-8.6
推計Ⅱ
定員数 所在市 定員累計
【国】弘前大学医学部
流出超過:38道県
40
※大学の分類は濱中義隆(国立教育政策研究所 高等教育研究部)
学生の家計年収
「学生調査から見た私立大学の学生・教育」(私立大学等の振興に関す
・450万円未満:32.3%
る検討会議(2016年4月13日))(以下「濱中資料」)による。
※学生の家計年収の割合のデータは、(独)日本学生支援機構「令和4年
・850万円以上:28.7%
度学生生活調査」のデータ(私立大学対象)を使用して算出。
大都市圏の大学の学生
※女子学生の割合のデータは、濱中資料における2014年のデータ(私立大
:53.4%
学対象)を使用(第1世代大学については、10校のデータ)。
女子学生の割合.56.0%(※)
地方大学の将来推計(青森県の分析)
流入超過:9都府県
50
学生の家計年収
・450万円未満:29.8%
・850万円以上:29.6%
大都市圏の大学の学生
:58.1%
女子学生の割合.54.7%(※)
1998年以降に創設された「第4世代大学」
大学進学時の都道府県別流入・流出者数(2024年)
80
学生の家計年収
・450万円未満:32.4%
・850万円以上:33.1%
大都市圏の大学の学生
:63.9%
女子学生の割合:49.1%(※)
1975年から1997年までに創設された「第3世代大学」
保健
人社系 その他
理工農系
16万人 6万人 約46万人
16万人 8万人
(35%) (17%) (34%)(14%)
(※)高校の文理の内訳については、公益財団法人日本理科教育振興協会「令和6年度 高等学校 理系文系進路選択に関する調査結果」を使用
-10
26.2%
96.9%
49.7%
※偏差値が同値の場合はランダムにソートしている。
※2040年を見据えて社会とともに歩む私立大学の在り方検討会議(第6回) 【資料2】18歳人口の減少と地方大学の近未来(島教授(東北大学)提出資料)をも
とに文科省で一部加工
18歳人口(※1):
10877人(2023年)→5732人(2040年)
大学進学者数(※2):
4863人(2023年)→2569人(2040年)
県内入学者数(※3):
3217人(2023年)→1927人(2040年)
(※1)2023年は、学校基本調査における3年前の中学校等卒業
者、2040年は社会保障・人口問題研究所の推計
(※2・3共通)2023年は、学校基本調査、2040年は学校基本調
査をもとにした、文科省の推計
(※2)青森県に所在する高校等を卒業した者で、全国いずれかの大
学に進学した者
(※3)青森県に所在する大学に入学した者(出身高校等の地域は
問わない。)
【青森県の事例分析】
推計パターンA:偏差値の低い順に進学者が全て
失われると仮定
推計パターンB:偏差値の低い順に50%の進学
者が失われ、その場合経営継続
困難となると仮定
推計Ⅰ:中央教育審議会大学分科会(第174
回)(資料5-1(出生中位・死亡中位推
計))に基づき分析
推計Ⅱ:中央教育審議会「我が国の「知の総和」向
上の未来像」(答申)関係データ集(4)(出
生低位・死亡低位推計)に基づき分析
6
高等教育の改革(大学の量的規模への対応)
①18歳人口と大学の量的規模
18歳人口は、2034年度までは100万人を維持するが、その後、2040年度までの6年間で74万人まで急減。
大学の量的規模について当面18歳人口は100万人を維持するからと現段階で何ら施策を講じなければ、2035年度以降、大学の
閉鎖などが相次いで生じ、当事者のみならず社会全体に大きな悪影響。
そのため、2026年度から30年度の5年間を第Ⅰ期、31年度から35年度を第Ⅱ期とする「大学の量的規模適正化総合施策」を
講じる。
大学の規模の適正化を図りつつ、学生数の減少という構造の中で、一人一人の学生に対する支援の充実と教育の質の向上、文理
分断からの脱却を図る。
700
<人口減少が私立大学(※)の経営に及ぼす影響予測(イメージ)>
120
18歳人口
大学進学者数
単位:万人
111
110
109
108
108
107
105
105
103
103
22
22
25
100
32
35
39
42
47
53
57
61 10071 96 89
30
33
31
24
26
25
94 115
28
25
20
131
25
26
149
90
183校(6.2万人)
42
86
106
45
115
115
118
119
118
114
80
123
80
130
53
129
135
74
77
87
184
79校(4.2万人)
65
65
64
64
64
63
63
63
62
62
61
60
237
58
57
53
25955
49
46
255
250
40
443
431
430
427
421
419
417
406
398
390
379
238校(16万人)
304
20
230
174
138
115
101校(24万人)
単位:校数
600
500
400
300
200
100
0
(※)2024年度時点で設置されている私立大学
(短期大学、通信制大学、大学院大学及び募
集停止中の大学を除く)601校が対象
0
第Ⅰ期 大学の量的規模適正化総合施策
第Ⅱ期 大学の量的規模適正化総合施策
入学者急減期
※括弧の中は
2024年の入学
定員
◆「学校法人の運用資産÷収入減に伴う年間赤字額」
で資金ショートリスク(耐久年数)を算出し、以下に分類
健全な経営状況(資金流出傾向にない)
中期的な資金ショートリスクがある(耐久年数10年以上)
資金ショートリスクが高い(耐久年数4年以上10年未満)
資金ショートリスクが特に高い(耐久年数4年未満)
※大学進学者が2040年に46万人に減少することを
前提に、仮定を置いて試算
(主な仮定)
・学生生徒等納付金収入の減少割合は、全ての学校
法人に大学等において全国一律の割合(2025~
2034年は年間0.9%減、2035~2040年は年間
6.2%減で計算)
・大学以外の種別の設置校(中学・高校等)を有する
学校法人は、収入が全ての設置校で大学と同じ割合
で減少するものとして計算
・学校法人の経常支出額は2024年度決算と変わらな
い(今後の経費削減は考慮しない)
・入学定員2,000人以上の大規模大学、医学部設置
大学は恒常的な資金流出には陥らないものとして扱い、
グリーンゾーンに計上
・国公立大学は、18歳人口の減少に関わらず定員が充
足する
など
②大学の量的規模適正化総合施策
①の観点から、以下の施策を第Ⅰ期期間中に総合的に推進する。
a. 各道府県の2040年の社会・就業構造を踏まえ、地域の医療、福祉、産業、インフラ等を支える人材を確保する上で必要な当該道
府県の高校・大学の在り方・規模を各道府県及び関係省庁と連携して把握。〔~2027年度〕
b. 首都圏・大都市圏の大規模私学の理工・デジタル分野への展開、人社系学部のダウンサイジングによる質の向上・数理併修により、文
理分断からの脱却を強力に推進(私学助成の厳格化・重点化等)。〔2026年度~〕
7
②大学の量的規模適正化総合施策(続き)
c. aを踏まえ、地域における高等教育機会の確保に資するよう、設置認可の厳格化とともに、首都圏・大都市圏の大学の量的な規模を
含めた日本全体の大学の分野・地域のリバランス。
d. 経営体力がある段階で自らの意思で撤退した先行事例を踏まえ、円滑な撤退を可能とする仕組みや条件を整えつつ文科省・私学事
業団が一体となって金融機関の専門家等と連携して経営体力がある段階での撤退を慫慂。〔2026年度以降、経営指導の対象を
100校程度に拡大するとともに、留学生の在籍管理については、2025年度より「改善指導対象校」の指定をスタートし、モニタリングを
実施。〕
e. 国立大学については、2028年度にスタートする第5期中期目標期間において、基礎研究の充実、研究力の強化とともに、aについて
設置道府県の高等教育機関のコーディネート役として知事と対話し施策推進を担うとともに、自大学においても、18歳人口減少下に
おける理数・デジタル分野の強化、学部から大学院へのシフト、すべての学部で学生が一定の数理に関するリテラシーを持っているという
知的インフラセクターとして地域をリードし支える機能の強化などを果たすべく、第5期の各大学の構想を、文科省・有識者との間で対話
し、その質を高める。〔2025年度~〕
f. 公立大学については、首長との連携の下、当該地域の人材養成ニーズを踏まえ、高等学校や他の高等教育機関との連携を推進。私
立大学からの安易な転換が起こらないよう、関係機関と連携してガイドラインを策定。
g. 地域を支える人材の規模や分野について、文科省として内閣官房、経産省、厚労省、国交省、農水省などと情報を共有しつつ密接
に連携(日本成長戦略会議 人材育成分科会等)。
h. 短期大学・専門職短期大学の活用、専門高校・短期大学等が連携した5年制一貫コースの検討、高等専門学校の設置促進・機
能強化など地域の社会や産業の実状に応じた社会人を含めた学びを可能とする施策を展開。特に社会人のリ・スキリングは、生産性
の向上と処遇の改善にとって極めて重要であり、経産省・厚労省・経済団体と連携しつつ推進。
第7期「科学技術・イノベーション基本計画」(2026年3月27日閣議決定)にも本趣旨について記載
第2章 知の基盤としての「科学の再興」ー6.基盤的経費と大学改革の一体的推進等ー(4) 高等教育機関の機能分化、規模の適正化
2040年に向けた18歳人口の急減や、デジタル社会における価値創出にとって理数の学びが必須となっている状況に直ちに対応すべく、
高校教育改革とも連動した形で、我が国の研究力強化と将来の社会・産業構造の変化への対応に向け、(3)の視点も踏まえつつ、大学
の機能強化や地域における質の高い高等教育へのアクセス確保、再編・統合を含めた大学の規模の適正化に向けた総合的な施策を、第
7期基本計画期間を第Ⅰ期として推進する。
具体的には、2040年の社会・就業構造を踏まえ、各地域において人口減少下で地域を支える人材の需要を共有し、地域の医療、福
祉、産業、インフラ等を支える人材を育成している大学が持続可能となるための重点支援を行うとともに、首都圏・大都市圏の大学の理工
・デジタル分野への展開等による文理分断からの脱却を強力に推進することで、日本全体の大学の分野、地域のリバランスを実現する。ま
た、経営体力がある段階での円滑な撤退への支援や、私立大学から公立大学への安易な転換が起こらないよう、留意すべき事項等の明
確化、地域の社会や産業の実情に応じた社会人を含めた学びを可能とする施策の展開等の取組を総合的に推進する。
8
産学官が連携したリ・スキリング・エコシステムの構築(全体像)
⚫
「学び続ける社会」の実現に向けて、政府・自治体、産業界、教育界が強力に連携し、大学、専門学校、訓練機関等を
通じたリ・スキリングが、個々人のキャリアアップ・処遇向上や企業の成長に確実につながるシステムを構築する。
⚫ 大学が「18歳中心主義」から転換し、「学び続ける社会」の拠点となるよう、社会から求められるリ・スキリングプログラムの開
発・提供等に全学的に取り組む大学を重点的に支援する。
2.リ・スキリングプログラムの開発・提供
1.人材ニーズの明確化
【文科省、厚労省、大学・専門学校、研究機関、
独法、企業等】
【文科省、経産省、厚労省、産業界等】
・需給ギャップの把握
・スキル体系・標準等の整備
・職業能力評価制度の活用促進
・効果的な修了証明の在り方の検討
4.企業による採用・処遇の改善
「学び続け
る社会」の
実現
・企業ニーズ、地域ニーズへの対応
・17の戦略分野への対応
・プログラムの高度化(博士課程等)
・全学的体制整備と収益化
3.学習への支援
【文科省、厚労省、経産省、企業の人事担当等】
【文科省、経産省、企業の経営層等】
・人的資本経営の推進(経営戦略と
人材戦略の連動)、企業による大
学プログラムへの投資
・生涯にわたるスキル・学習歴の蓄積・
活用システムの構築
・教育訓練給付金等による受講支援
・各種リスキリング・職業関連情報サイトの
連携強化等
・社会人による奨学金の活用の更なる向上
5.全国的な機運醸成 (短期)に向けた検討
・全世代型リ・スキリング国民運動
【2030年に向けたKPI:大学、専門学校等におけるリ・スキリング人口10万人→60万人/年、連携事業所2.1%→10%】
【文部科学省事業におけるKPI:地方創生1000人→5000人/年、産業成長3000人→15000 人/年】
※この他、リ・スキリングプログラムを導入している大学数や大学全体の収入に占めるリスキリング関係収入の割合に関するKPIを検討。
専門学校を活用した実践的な職業人材の高度化
〇各地のエッセンシャル分野における専門人材不足の深刻化等により、各地域でこれまでと同水準の経済活
動・サービスを維持するため、AI・デジタル技術等を活用した高い生産性を実現できる 人材育成が不可欠
〇地域で必要な人材でも、需要規模が小さい、人口流出等により、教育機関における人材育成・確保が困難
都道府県等の単位で、①産業界や地域のニーズを踏まえた人材、②労働生産性が高い人材、③地域を支える人
材、などを育成する専門学校の教育環境を整え、人事育成の高度化を実現する
※各戦略分野分科会等における人材に関する検討も反映
〇新卒の約20%(約57万人)は専門学校卒
【今後専門学校の各分野で期待されるイメージ】
各分野
航空・宇宙
航空機エンジン機体構造を学ぶための3Dデジタル
教材やVRを活用した整備実習環境の整備
で、約90%が学んだ分野に就職
〇約67%が県内企業に就職
(大学は約44%)
・大学、高校との人材育成の
分担、連携による高度化
・企業等との連携強化による
高度化
介護
・AIによるケアプラン作成の導入
・介護支援ロボットや見守りセンサ
ー等を活用した実習設備の整備
建築・設備施工
・BIM等の新しい技術を取り入れた実習環境の整備
・建設施工等などを仮想環境で学ぶための環境整備
看護
・リハビリ支援ロボットや動作解析AI等を活用
した実習設備を整備
・在宅医療・遠隔看護のための遠隔モニタ
リング機器等を活用した実習環境の整備
測量
レーザースキャニングやドローン
技術、モバイルマッピングを
組み合わせた効率的な測量
自動車整備
デジタル教材・シミュレーションソフト
導入による実車不要の整備・故障
診断の仮想演習環境の導入
フードテック
・食品開発シミュレーションソフトによるレシピ
開発・配合実験の仮想演習環境の整備
・デジタル加工機器・3Dプリンタによる代替肉・
機能性食品の試作演習環境の整備
農業
農業ドローン、圃場センサー等を活用した
スマート農業設備の整備
10
強い経済の基盤となる、科学技術人材の育成: 基本的考え方と方向性
基本的考え方
⚫ 科学技術・イノベーションは、技術力をはじめとする総合的な国力の源泉。これら全てを支える国力の基盤が、人材力。
⚫ すなわち、優れた科学技術と、それを担う多様な人材の力、科学技術人材の力の抜本強化こそ、 強い経済の基盤であり、新技術立国の
実現と国力強化に不可欠な、国の存立・発展の礎。
⚫ 一方、先端技術分野での国際競争は激化しており、最先端技術とビジネスの近接化といった、環境の変化や新たな潮流への迅速な対応
が急務。
⚫ 将来社会を見据え、 17の戦略分野の取組と連動しつつ、教育改革と一体的に、科学技術人材育成のための人的投資の抜本的拡充
と、これに基づく科学技術・イノベーションによる、供給力の強化に総合的に取り組む。
⚫ その中にあって、大学や国立研究開発法人は人材の育成・活躍の中心であり、産学官が一致団結して、イノベーションの創出と技術シーズ
の社会実装を実現する上で、要となる存在。
科学技術人材育成施策の方向性
① 人的投資の抜本的拡充・強化とともに、「知の価値」を最大化すべく科学技術人材の社会の多様な場での活躍を促
進。この方針の下、多様な科学技術人材の育成・確保、各教育段階での人材育成、制度・システム改革を推進する。
② 人材が属する / 人材を支える組織・機関の役割を一体的に強化する。科学技術人材の育成・活躍を強力に推進する
中核として、挑戦的研究・産業イノベーションを牽引する研究大学群を形成するとともに、人材が結集し国家的課題への
挑戦を担う国立研究開発法人の体制・機能を強化する。
■ 第221回国会 高市内閣総理大臣施政方針演説[抄](令和8年2月20日閣議決定)
⚫ 外交力、防衛力、経済力、技術力、情報力、そして人材力。日本の総合的な国力を徹底的に強くしていく。そのために、これまでの政
策の在り方を根本的に転換してまいります。
⚫ 高市内閣の成長戦略では、供給力強化を目的に、先端技術の社会実装の実現を重視しながら、事業者の予見可能性を高める大
胆な措置を講じていきます。量子、航空・宇宙、コンテンツ、創薬などの17の戦略分野については、大胆な投資促進、国際展開支援、
人材育成、研究開発、産学連携[…]供給及び需要の両面にアプローチする多角的な観点からの総合支援策を講じます。
⚫ 「強い経済」の基盤となるのは、優れた科学技術力です。大学改革を進めるとともに、基礎研究を含めた科学技術研究の基盤を強化
し、イノベーションを通じた経済成長や国際的地位の確保を達成する「新技術立国」を目指します。
11
① 科学技術人材育成のための重点施策 -人的投資の抜本拡充 と 多様な場での活躍促進-
問題説明
考え方
◼ 17の戦略分野の取組と連動しつつ、高等教育改革や「高校教育改革に関する基本方針(グランドデザイン)」と一体的に、科学技術人材を育成・確保。
◼ 人的投資の抜本的拡充・強化とともに、「知の価値」を最大化すべく科学技術人材の社会の多様な場での活躍を促進。
多様な科学技術人材の育成・活躍促進
研究者
各教育段階における科学技術人材の育成
大学院・大学・高等専門学校
技術者
★ 産学での研究開発と一体的に研究者・技術者を育成し(リ・スキリングを含
む)、人材流動性を高める、産業・科学革新人材事業の着実な推進と更な
る展開・拡大(17の戦略分野、新技術立国・競争力強化はじめ分野横断的
課題の議論と連携)
産業構造の
変化を踏まえた
高等教育
改革
と一体的に実施
★ 先端研究施設・設備・機器・大型研究施設等の整備・共用・高度化等を通
じた育成
★ 全ての分野を対象に、研究者を幅広く支える科研費の大幅拡充
★ 若手研究者を中心とした新興・融合研究の促進 / 活躍の場の拡大(科研
費、創発的研究支援事業、戦略的創造研究推進事業の充実)
★ 「技術職員の人事制度に関するガイドライン」の周知・展開
小・中・高等学校
高校教育改革・
学習指導要領改訂
□ 研究費の直接経費からの人件費支出の拡充
による文理分断からの脱却
等と一体的に実施
大学等で活躍する 高 度 専 門 人 材
★ 「2030年度 博士課程入学者・博士号取得者数2万人」達成への
方策の具体化
★ 優秀な学生・若手研究者の海外派遣や国際対応力・体制の整備等に
よる、大学・大学院の国際性の強化
★ 在外ネットワークの強化、AI等世界トップ人材の獲得、国際共同研究の
加速、ODAの戦略的活用等による、国際頭脳循環の強化
□ 理工・デジタル人材の育成強化・文理分断からの脱却による大学教
育の構造改革
□ 大学院教育における機能強化(産学連携、国際化等)
★ 技術経営・事 業化支援・起業等に関わる高度専門人材の育成・確保
□ 「研究開発マネジメント人材の人事制度等に関するガイドライン」に基づく取
組の一層の拡大に向けた方策の検討
★ 優れた研究者・技術者、国際的に活躍する人材等、科学技術人材
の継続的な輩出のための先進的な理数系教育の充実(SSH事業の
発展・強化による、他の高等学校の理数系人材育成の取組の牽引)
★ 教育委員会・大学等、”組織 対 組織での連携”での次世代人材育成
□ 理数系に意欲・能力ある児童生徒の発掘・育成・切磋琢磨の機会の
充実(大学等での特別な研究プログラム、国際科学オリンピック派遣・招致)
社会と科学技術
□ 文科省・関係法人の、幅広い層に届き、対話する広報・科学技術コミュニケーション
制度・システム改革の推進
多様な科学技術人材が活躍できる
環境整備
□ 「2030年度 大学の教授・学長・副学長の女性割
合23%」達成への方策の具体化
制 度 ・ 規 範 の整備・推進
★ 倫理的・法的・社会的課題[ELSI]への対応も見
据えた、“社会と科学技術”に関する研究の推進・支
援体制刷新
政策と科学技術の架け橋
となる人材の育成
★ 科学技術・イノベーション政策のEBPMを担う人材を
育成する仕組みを構築
科学技術人材育成の基盤となる施策
★ 各大学の安定的・継続的な教育研究活動を支える国立大学法人運営費交付
金・私学助成・施設整備費補助金の拡充を含む、基盤的経費や間接経費の充実
□ 産学官等のステークホルダーが活躍する国立大等キャンパス全体の共創拠点化
★ 研究大学群の形成と、国立研究開発法人の機能強化
★ 重点的に取り組むもの; □ これまでの施策の強化
12
②産業イノベーションをけん引する研究大学群や
③国立研究開発法人の機能強化:全体コンセプト
問題説明
考え方
◼ 「強い経済」の実現に向けては、新技術の研究及び社会実装を担う人材の育成と、成長分野での活躍が不可欠。
◼ 各成長分野において挑戦的な研究を進め産業イノベーションを牽引する研究大学群は、研究者や技術者をはじめとした科学技術人材を
育成するとともに、人材が多様に活躍する場としても大きな役割を果たす。
◼ 国家的課題への挑戦を担う国立研究開発法人は、人材が集結し産学官が一体となってイノベーションを創出する場として重要。
◼ 将来社会を見据え、17の戦略分野の取組と連動しながら、研究大学と国研の存在感を高めていく。
研究力強化とイノベーション創出を牽引する研究大学群の形成
技術シーズの徹底した社会実装のための国研機能強化
大学の役割や強みをさらに伸長させた研究大学群を形成し、相互補完する
ことで、産業界のニーズを踏まえて活躍する人材や、未来成長分野に挑戦す
る人材など、イノベーションを支える多様な高度人材を確保するとともに、重
要な研究分野と経済の発展を実現。
各国研の特色を生かした「オープン&クローズ」戦略を実装可能な新たな協
働プラットフォーム機能を構築・強化し、国立研究開発法人が有する技術・
施設設備・人材等を核とした大学や企業との戦略的協働を通じて、国家戦
略に基づく研究開発を進め、技術シーズの徹底した社会実装を促す。
各研究大学の強みを伸長
日本全国で相互補完
人材育成・活躍を促し、
研究成果の社会実装の
好循環を作り出す
国家戦略への位置付け
安全保障・
重要技術領域
プラットフォーム機能の構築・強化
多様な科学技術人材を育成
成果の還
元
シーズの成
長
産学官連
携
人材育成
13
文化芸術分野における戦略的人材育成の全体像
○ 文化芸術は、わが国経済全体の成長を牽引する力を持っているとともに、
政府目標
日本のコンテンツ産業の輸出規模
20 兆円
社会を支えるインフラでもある。
自動車
2033年
○ 我が国の基幹産業となったコンテンツ分野における人材育成を加速するとともに、 約22 兆円 半導体 鉄鋼 約6.0 兆
まで
円
5.5
約4.5 兆円
文化芸術の振興を地域の活性化につなげ、これらがまた新たな価値を
生み出すという好循環を形成していく必要。
○ コンテンツ5分野(マンガ・アニメ・ゲーム・実写・音楽)と舞台芸術・伝統文化等の担い手(クリエイター・演者等)
のみならず、海外展開と地域活性化のためにも、そうした者を支える関係人材の戦略的な育成が不可欠。
(2024年)
約
兆円
地域に循環
経産省・
観光庁等
支える関係人材
他分野と連携した地域活性化
各省庁・各分野
と連携
プロデューサー
指導者
担い手
(クリエイター・演者等)
コーディネーター
の長編コンペティション
部門に選出
グローバル
ビジネス人材
海外展開
17の戦略分野にも掲げられている「コンテンツ分野」におけ
る、「新たな価値」の創造や「海外市場の拡大」に重点を
置いた視点
検討事項①
文化芸術の海外展開のためのクリエイター等育成
ベルリン国際映画祭
新国立劇場バレエ団
英国オペラハウスでの公演
我が国古来の「伝統文化の維持・継承・発展」を含めた
地域の文化芸術を通じ、「地域課題の解決」や「地域経
済の活性化」を下支えする視点
検討事項②
文化芸術による地域活性化を担う人材育成
14
検討事項①文化芸術の海外展開のためのクリエイター等育成における今後取り組むべき施策
文化と経済の好循環を生み出すため、コンテンツの創造、発信を強力に進めるとともに、コンテンツに厚みや多様性をもたらす舞台芸
術や美術、伝統文化など幅広い分野を活性化し、豊かなコンテンツを継続的に創出するエコシステムを構築する。その実現に向け、独
創的なクリエイターや制作実務を担う人材の確保・育成に加え、海外展開や地域活性化につなげる人材の育成も支援する。
1.“挑戦”を通したクリエイター育成
~制作・発信の過程を通した独創的なクリエイター・アーティスト等の育成~
•
独創的なクリエイターを、作品・公演の企画・製作から海外展開までの一貫した活動支援を通して育てる
•
クリエイターのキャリアステージに応じた、切れ目のない支援を行う
•
地域文化を世界につなぐキュレーターやプロデューサー、フィルムコミッションの育成など、作品製作支援の体制構築を促進
•
海外ビジネスを企画できる人材、知財法務(海賊版対策を含む)人材など、
異分野を横断し、文化と経済、グローバルとローカルの好循環を後押しする人材も、プロジェクトを通して育成する
(留学、制作支援、成果発表、交流、海外発信、顕彰等。経済産業省のスタートアップ支援、大型制作支援等とも連携。)
2. 現場の“技“を磨く人材育成 ~アニメーター、プログラマー等制作実務を行う人材の育成、確保~
•
業界団体や企業間で連携した研修を支援する。
•
製作現場で求められるスキルの標準化とその活用、新技術への対応
•
大学・大学院におけるコンテンツ教育・研究の拠点を形成
3.人材育成・活躍促進の基盤強化
•
国際芸術祭等への出品支援、国際共同製作の促進、マンガ海外発信のためのコンソーシアム構築等
•
多様な文化芸術団体による公演創造や国際芸術交流への支援
•
クリエイター、アーティストの活動基盤である文化団体・文化施設の機能強化への支援
•
クリエイターの権利保護(海賊版対策、生成AI学習に関する対価還元など)
•
過去の作品から学ぶデジタルアーカイブの推進
(メディア芸術ナショナルセンター(仮称)構想の官民共同による推進、国立映画アーカイブの機能強化、舞台芸術のアーカイブ化含む)
4. 次世代への投資 ~子供たちの感性や創造性を育み、将来のクリエイター等の裾野を広げる~
•
芸術教育、創造性を育む教育の充実
•
子供の文化芸術鑑賞、体験機会の充実(中学校の文化部活動の地域展開促進含む)
•
教育機関と産業、自治体等が連携した取組の支援(高校改革、コンテンツを軸とした地方創生等)
15
検討事項②文化芸術による地域活性化を担う人材育成における今後取り組むべき施策
<文化芸術・文化財の担い手支援>
・伝統文化の保存・継承・発展の担い
手の育成に対する支援の充実
課題解決のための5つの取組とその有機的な連携
分野横断型カリキュラムの全国整備
取 ・芸術・文化政策・観光・地域マネジメント・
組
① 国際協働を横断する専門教育プログラムを
、大学等との連携により体系的に構築
取
組
⑤
観光・教育・福祉等の地域の関連産業
との連携による人材循環の仕組み
・隣接する分野との連携による、複数領域
で横断的に活躍できる構造を構築
取
組
④
地域の特性を活かし、
地域内・地域外をつなぎ
文化的価値を生み出す
コーディネーターの育成
文化芸術プロジェクト成果の評価指標(KPI)開発
・経済波及効果に加えて、文化政策固有の評価軸を整
備(若者の地域定着、住民の参加度 等)
取
組
③
<文化芸術団体の基盤強化>
・各地で地域の文化芸術資源を活用した
芸術祭の継続・発展的実施を実現するた
めや多様な文化芸術団体による公演創
造活動
・複数の文化芸術団体や施設が協働した
共通課題への取組支援
全国版・文化芸術Co-creation
取 実践センターの設置
組
②
・全国に文化芸術による地域活性
化プロジェクトの実践拠点を整備
文化芸術人材のキャリアパス制度設計
・専門職としての処遇保障により優秀な人
材を確保
上記の取組を通じたコーディネーターの育成により地域にもたらされる成果
①多彩な文化プロジェクトの企画・開催による都市ブランドや経済効果の創出
②文化だけにとどまらない他分野や他の地域との連携拡大
③活動の「場」と「機会」が地域に生まれることによる優秀な人材や企業の流入
④人材や企業による新たなプロジェクトの企画
等
地域の文化芸術事業の継続・発展的実施や、伝統文化の保存・継承・発展の担い手育成等、地域の文化芸術
の磨き上げを図るとともに、コーディネーターの育成により、日本の各地域において、地域の文化芸術の活用によ
る経済波及効果の創出や、新たな地域の価値の創造、持続可能な社会的基盤の構築を可能にし、文化芸術が
我が国経済全体の成長を牽引する。
16
運動・スポーツを活用した健康インフラの構築(現状と課題)
●労働市場における課題・・・
少子高齢化が進展する我が国においては、女性や高齢者の労働参加の推進とともに、多様な従業者等の心身の
健康の保持増進を図りつつ、労働生産性を高めることが必要となる。
また、労働市場においては、若年層の「心の病」や労働災害、自身もしくは家族の健康上の理由により本人の
意思に反して労働市場から撤退を余儀なくされている者の割合が増加傾向にあり喫緊の課題となっている。
このような状況にあって、成長を支える人材が心身の健康を維持し、高い生産性を発揮できる状態を維持して
労働市場に留まるために、運動・スポーツは非常に効果的なツール
成長分野の人材育成・適正配置に加え、
その人材が健康で元気に働ける状態を維持することが、
日本の経済成長を支える人材育成政策の重要な両輪
運動・スポーツが持つ重要な効果を最大限活用できるよう、企業と協力して働き盛り世代のスポーツ実
施を促進し、心身の健康増進を図ることにより成長分野の人的資本の強化・生産性の向上につなげ、日本
の経済成長を支えることが必要
運動・スポーツがもたらす効果
運動・スポーツ実施による心身の健康改善が生み出す経済効果(試算)
(令和7年度 「運動実施による心身の健康改善がもたらす経済効果の簡易試算」より)
17
運動・スポーツを活用した健康インフラの構築(対応策)
運動・スポーツが持つ心身の健康増進や生産性向上という効果・価値を生かし、成長分野を支える人材の
定着、継続的な能力発揮と生産性の維持向上、現役期間の拡大を図るため、運動・スポーツを活用して経
済成長を支える心身の健康の保持・増進の基盤=「人材の健康インフラ」の構築 を図る。
~ 運動・スポーツを活用した成長戦略人材の健康インフラ構築パッケージプラン ~
従業員の運動・スポーツ推進に取り組む企業に対する支援策
+
企業の取組を支えるスポーツ関連ビジネスの拡大・場の確保
運動・スポーツ推進企業に対する支援
・ 各地域の企業による運動・スポーツを活用した従業員の健康維持や生産性向上の取組を支援する仕組みを構築する都道府県等
に対して、国(スポーツ庁)が補助を行い、その取組を後押しする。
※都道府県等による支援が効果的に行われるよう、スポーツ庁が助言・効果的なコンテンツ提供等を実施
関連ビジネス市場の拡大を含めた企業向け運動・スポーツ関連サービスの強化
・ 各企業による効果的な取組を促しつつ、企業における運動・スポーツを支援するビジネス市場の拡大を図るため、Sport in Life
プロジェクトのコンソーシアムを活用し、企業向けに運動・スポーツ関連サービスを提供する企業の加盟促進を図るとともに、取組
を行う企業とのマッチング支援を強化する。
・ プロスポーツと連携した企業向け運動・スポーツ関連サービスの強化・高度化を図るため、スポーツ事業運営人材の獲得・育成を図る。
・ AI等のデジタル技術を活用したスポーツ促進・健康管理の社会実装に向けた実証事業を行う。
地域の運動・スポーツ資源の開放による身近な運動・スポーツの場や機会の拡大及び生涯スポ
ーツにつなげるための子供の頃からの運動・スポーツ基盤の構築
・ 企業等も含めて地域に拠点を構えるあらゆる者が身近な場所で運動・スポーツができる場を確保できるよう、企業や大学・学校等
が所有する施設等の地域資源を開放し、管理運営からプログラム提供まで民間企業のノウハウを活用して実施するモデル構築と
その全国展開により、働き盛り層のスポーツ実施率の底上げを図る。
・ 地域において、指導者や活動場所等を有する関係団体等や大学、民間企業と連携し、部活動の地域展開をはじめとした子供の頃
からの運動・スポーツに親しむ機会を確保し、生涯にわたる運動・スポーツ実施の基盤を構築する。
18
「成長戦略人材の健康インフラ構築パッケージプラン」における
スポーツ庁と経済産業省の連携イメージ
スポーツ庁
経済産業省
スポーツ庁と経済産業省の施策を通じた連携強化を検討
運動・スポーツ推進する自治体及び企業に対する支援
・ 各地域の企業による運動・スポーツを活用した従
業員の健康維持や生産性向上の取組を支援する仕
組みを構築する都道府県等に対して、国(スポーツ
庁)が補助
・ 中小企業への健康経営の裾野拡大
連携
・ 健康経営に取り組む企業に対し、自治体等と連携
した中小企業向けのサポート体制強化
関連ビジネス市場の拡大を含めた企業向け運動・スポーツ関連サービスの強化
・ 企業向けに運動・スポーツ関連サービスを提供する企
業と取組を行う企業とのマッチング支援を強化
・ AI等のデジタル技術を活用したスポーツ促進・健康管
理の社会実装に向けた実証事業
・ プロスポーツと連携した企業向け運動・スポーツ関連
サービス強化・高度化に向けたスポーツ事業運営人材の
獲得・育成
地域の運動・スポーツ資源の開放による身近な運動・スポーツ
の場や機会の拡大及び生涯スポーツにつなげるための子供の
頃からの運動・スポーツ基盤の構築
・ 企業・保険者からの健康投資(民間保険からの投資を
含む)を呼び込むため、AIやデータの活用を基盤とし
て、エビデンスが明確化された効果的なヘルスケア
サービスを創出
19
資料9
資料8
人材力強化(労働市場政策、人材育成)に向けた取組について
令和8年4月27日
上野臨時議員提出資料
労働市場の現状と課題、対応の方向性
現状と課題
人手不足など労働供給制約下にある中でも「強い経済」を実現するため、労働生産性の向上や雇用者の希望に応じた
形での労働移動の円滑化を図るとともに、心身の健康の維持を前提に、労働供給量を確保することが必要。
中でも、戦略17分野をはじめとした成⾧分野の投資を促進するとともに、医療・介護・福祉分野の提供体制を確保
するためには、現場の業務改革を進めつつ、担い手となる現場の人材や専門人材の不足を解消する必要。
(1)処遇向上に向けた労働生産性向上やリ・スキリング支援: 実質労働生産性の伸びは低下。賃上げのためにも、
省力化・成⾧投資により、これを高める必要。
(2)円滑な労働移動の促進:転職希望者数は増加傾向にあるが、転職者数は微増。転職により、賃金が増加した者の
割合は拡大しており、希望に応じた労働移動を支援していく必要。
(3)多様な人材の労働参加の促進:女性・高齢者の労働参加が進む中、労働供給は横ばいで推移。引き続き、多様な
就労ニーズに応じた環境を整備する必要。
(%)
(2)転職希望者数・転職者数
(1)実質労働生産性
4
110
1000
3
800
400
1
200
1981-89
90-99
2000-09
10-24 (年平均)
(出所)厚生労働省「令和7年版労働経済の分析」を基に厚生労働省政策統括官付政策統括室にて作成。
0
希望者
291
転職者
(2010年=100)
105
1000
807
600
2
0
(3)マンアワーベースの労働供給
(万人)
100.5
100
331
95
転職により賃金が増加した者の割合
2014年:36.6%→2024年40.5%
2014
14
2024
90
(年)
(出所)「転職希望者数・転職者数」は、総務省「労働力調査」を基に厚生労働省政策統括官付政策統括室にて作成。
「転職により賃金が増加した者の割合」は、厚生労働省「雇用動向調査」を基に厚生労働省政策統括官付政策
統括室にて作成。
2010
15
20
24 (年)
(出所)総務省「労働力調査(基本集計)」、厚生労働省「毎月勤労統計調査」を基に厚生労働省政策統括官付
政策統括室にて作成。
1
具体的な取組について
①処遇向上に向けた労働生産性向上やリ・スキリング支援
戦略17分野をはじめとした成⾧分野等を支える人材確保を支援するため、業所管省庁と厚生労働省、経済産業省、文部科学省が連携して、スキル
の標準化・可視化からリ・スキリングまでを一気通貫で支援する。17の戦略分野等を所管する省庁と業界団体等とが連携し、求められるスキルの標準
化・可視化や教育訓練体系の整備に取り組むとともに、教育訓練プログラムを開発する。業界団体等による教育訓練プログラムの開発に対し、人材開発
支援助成金も含めた支援の在り方について検討する。また、教育訓練プログラムについて、各分野等を所管する大臣が認定する制度を創設した場合、そ
の適切性について所管省庁と厚生労働省が連携して精査した上で、専門実践または特定一般教育訓練給付金の対象とすることを検討する。
賃金上昇や処遇改善に資するリ・スキリングを支援するため、教育訓練給付金の講座指定のためのシステムに効果把握のための機能を実装するなど、同
給付金の指定講座の効果把握や申請・審査プロセスについて検討。その上で、産業界・地域のニーズを踏まえたリ・スキリングを推進するため、教育訓練給
付金及び申請手続の効率化を含めた人材開発支援助成金の制度の改善を検討。
②円滑な労働移動の促進
17の戦略分野等の成⾧分野への労働移動を円滑化するため、スキルの情報、スキルに紐付いた教育訓練プログラムと職業に関する情報といったデー
タ連携の強化。
医療・福祉等の分野のエッセンシャルワーカーの人材確保に向けて、ハローワークにおける「課題解決チーム」による求人者・求職者への一体的支援の拡充
を図るとともに、病院や施設を訪問し求人開拓及び求人充足支援を行うアウトリーチ支援を全所で実施するなど、ハローワークの機能強化。
労働力供給制約を踏まえ、労働者の希望に応じた労働移動の実現に向けた雇用保険のセーフティネットの在り方について検討。
③多様な人材の労働参加の促進
時間外労働の実態と上限規制の間の「隙間」がある実態を踏まえ、中小企業等において36協定や特別条項が適切に締結されるよう、36協定の締結や
柔軟な労働時間制の活用について「働き方改革推進支援センター」等による相談支援を充実。
良好な労働環境の整備、働く者の意欲・能力の発揮の観点から、心身の健康維持と従業者の選択を前提に、労働時間法制等に係る政策対応の
在り方について、多角的に検討。
女性活躍を加速化する企業向けアウトリーチ・伴走型支援の在り方の検討。改正労働施策総合推進法等に基づく女性の就業環境の改善に資するハ
ラスメント対策・企業における女性の健康支援の取組の更なる周知・啓発の検討。
企業における70歳までの就業確保や処遇改善に向けた支援の拡充。
障害者雇用の「質」の向上に向け、就労意欲ある障害者の能力発揮の十分な促進等を示すガイドラインの創設、優良事業主の認定制度の大企業
への拡大・基準見直し、手帳を所持しない難病患者の就労促進等について検討。
2
医療・介護・福祉分野における人材育成・確保
高齢者人口がピークを迎える2040年頃に向けて、生産年齢人口が減少する中でも、地域に不可
欠な医療・介護・福祉分野の担い手を確保し、現場が必要なサービスを提供し続けていくため、
以下の3つの視点で取り組む。
<地域に不可欠な医療・介護・福祉分野の担い手確保に向けた3つの視点>
1.業務改革
AIの活用も含めた省力化、効率的な業務分担等を推進し、従事者一人当たりのケアの質と量の拡大を図る。
2.処遇改善
従事者の他職種と遜色のない処遇改善を継続的に図る。
3.人材養成
安定的な養成体制(大学・養成施設)の確保や働く環境の基盤整備、多様な人材の参入を促進する。
● こうした地域に不可欠な現場人材に加え、我が国が世界有数の知的創造・イノベーション拠点となるための
創薬人材やインフラ維持のための災害対応人材などの専門人材を育成することも重要。
● 文部科学省等との連携も図りながら、取り組む。
3