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経済財政諮問会議 2026年2月24日

2026-02-24一次資料(出典)

議事録・配布資料の全文(政府公表資料より。要約でなく原文に基づく参照用)。

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議事録

令和8年第2回経済財政諮問会議 議事要旨 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― (開催要領) 1.開催日時:令和8年2月 24 日(火)18:02~18:48 2.場 所:総理大臣官邸4階大会議室 3.出席議員: 議長 高 市 早 苗 内閣総理大臣 議員 木 原 稔 内閣官房長官 同 城 内 実 内閣府特命担当大臣(経済財政政策) 兼 スタートアップ担当大臣 同 林 芳 正 総務大臣 同 赤 澤 亮 正 経済産業大臣 同 片 山 さつき 財務大臣 兼 内閣府特命担当大臣(金融) 同 植 田 和 男 日本銀行総裁 同 筒 井 義 信 日本生命保険相互会社 特別顧問 同 永 濱 利 廣 株式会社第一生命経済研究所 首席エコノミスト 同 南 場 智 子 株式会社ディー・エヌ・エー 代表取締役会長 同 若田部 昌 澄 早稲田大学政治経済学術院教授 臨時議員 松 本 小野田 洋 平 紀 美 文部科学大臣 内閣府特命担当大臣(科学技術政策) (議事次第) 1.開 会 2.議 事 (1) マクロ経済運営(金融政策、物価等に関する集中審議) (2) イノベーション(スタートアップ、大学改革等) 3.閉 会 (資料) 資料1 資料2 資料3 資料4 植田議員提出資料 「責任ある積極財政」への本格的な転換に向けて(有識者議員提出資料) 「責任ある積極財政」への本格的な転換に向けて(参考資料) (有識者議員提出資料) 我が国が世界有数の知的創造・イノベーション拠点となるために (有識者議員提出資料) 1 令和8年第2回経済財政諮問会議 資料5 資料6 資料7 我が国が世界有数の知的創造・イノベーション拠点となるために (参考資料)(有識者議員提出資料) 第7期「科学技術・イノベーション基本計画」の策定に向けた対応 (小野田臨時議員提出資料) 文部科学省における研究力向上に向けた取組について (松本臨時議員提出資料) (概要) (城内議員) ただ今から「経済財政諮問会議」を開催する。 本日の議題は、お手元の議事次第のとおりで、議題2の「イノベーション」には、小野 田科学技術政策担当大臣、松本文部科学大臣に臨時議員としてこの後参加いただく。 〇「マクロ経済運営(金融政策、物価等に関する集中審議)」 (城内議員) 議題1「マクロ経済運営」についてである。 まずは、日本銀行の植田総裁から、日本銀行の今後の経済・物価見通しについて、資料 1に沿ってご説明をお願いする。 (植田議員) 資料の1ページをご覧いただく。 まず、私どもは、昨年12月の金融政策決定会合において、政策金利を0.75%程度に引き 上げた。その理由は、第一に、米国経済や通商政策をめぐる不確実性が当時は低下してい たと判断されたこと。第二に、本年もしっかりとした賃上げが実施される可能性が高く、 企業の積極的な賃金設定行動が途切れるリスクは低いと見込まれること。第三に、消費者 物価の基調的な上昇率は緩やかな上昇が続いていることである。 これらを踏まえ、経済・物価の中心的な見通しが実現する確度が高まっているとの認識 の下、2%の「物価安定の目標」の持続的・安定的な実現という観点から、金融緩和の度 合いを調整することが適切であると判断した。政策金利の引上げ後も緩和的な金融環境は 維持され、経済活動をしっかりとサポートしていると考えている。 2ページをご覧いただく。 続いて、先月公表した私どもの経済・物価の見通しをご説明する。 我が国経済は、各国の通商政策等の影響を受けつつも、海外経済が成長経路に復してい く下で、政府の経済対策や緩和的な金融環境などにも支えられ、緩やかな成長を続けると 見込んでいる。 物価だが、生鮮食品を除いた消費者物価の前年比は、政府による物価高対策の効果もあ り、今年前半には2%を下回る水準までプラス幅を縮小していく見込みである。 もっとも、この間も、金融政策運営に当たり私どもが重視している消費者物価の基調的 な上昇率は、緩やかな上昇が続くと見ている。 その後は、景気の改善が続く下で、基調的な物価上昇率と生鮮食品を除いた消費者物価 の前年比はともに徐々に高まっていき、私どもの展望レポートの見通し期間後半、すなわ ち来年度後半から2027年度にかけて、2%の「物価安定の目標」とおおむね整合的な水準 で推移すると考えている。 先行きの金融政策運営については、こうした見通しが実現していくとすれば、経済・物 価情勢の改善に応じて引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和度合いを調整していくこと 2 令和8年第2回経済財政諮問会議 になると考えている。 以上、日本銀行は2%の「物価安定の目標」の下で、その持続的・安定的な実現という 観点から適切に金融政策を運営していく。 (城内議員) 次に、筒井議員から資料2の民間議員のご提案をご説明いただく。 (筒井議員) 先の総選挙で、高市総理は「責任ある積極財政」の下で「強い経済」を実 現すると強調され、国民の厚い信任を得た。このペーパーでは、経済財政諮問会議として 「責任ある積極財政」への本格的な転換に向けて、マクロ経済運営の観点から二点掲げて いる。 第一に、予算編成の在り方の見直しについて。財政規律に目配りをしながら、補正予算 を前提とした予算編成と決別し、必要な予算は、可能な限り、当初予算で措置できるよう、 今後、予算編成の在り方の見直しを議論すべきと考える。 第二に、給付付き税額控除とその導入までの間の負担軽減策としての飲食料品の消費税 減税を含め、経済・財政・社会保障の全体を俯瞰した持続可能な経済社会の構築に向けた 議論を深めることである。そのためには、国民会議や成長戦略会議等とも連携した全体最 適の視点が不可欠である。 これら二点において、とりわけ財政の持続可能性に十分配慮しつつ、大胆かつ戦略的な 投資を柱とする「強い経済」の実現に向けた「責任ある積極財政」の具体策の明確化が重 要と考える。 下の「参考」には、過去30年の状況と対比して、今後目指すべき姿の実現に必要な取組 等を整理している。 (城内議員) 民間議員の皆様からご意見をいただく。 (若田部議員) 総理がおっしゃった予算の作り方を根本から変えるという理念と、今年 の骨太方針で実行工程として示していけるよう、一民間議員としてしっかりスイッチを押 していきたいと思う。 「責任ある積極財政」を本当に「強い経済」につなげるためには、予見可能性を高めて、 民間投資が動くように予算制度と規制を一体で変えることが重要。また、投資は複数年で 予算を措置する以上、効果も複数年で評価する視点が重要。単年度の歳出としてだけでは なく、政策による将来の成長、税収効果を織り込んで評価する、いわばダイナミックスコ アリングの考え方を取り入れながら、投資の効果を十分に織り込んで取り組むことが大事 だと考えている。 その上で、日本銀行におかれては、三点丁寧に見ていただきたいと思う。 第一に、基調的な物価の動きについて。日本銀行の予測するとおり、年後半にかけて賃 金と物価の好循環が働いて2%に向かっていくという見通しは私も理解するものである が、直近においては、総合、そして、いわゆる欧米型コア、ともに2%を下回っており、 サービスも弱めであるということである。 第二に、中長期のインフレ予想の定着について。各種指標、インフレ予想の指標は上が ってきてはいるものの、2%近傍で安定的に定着しているかどうか、ここが鍵になるかと 思う。 第三に、見通しと政策運営のコミュニケーションについて。経済・物価・金利をめぐる 環境変化について、政府・国民に非常に分かりやすく説明していただきたいと思う。政府 と日本銀行には、日銀法第4条の趣旨も踏まえ、常に連絡を密にし、十分な意思疎通を図 っていただき、整合的な政策運営をお願いしたいと思う。 3 令和8年第2回経済財政諮問会議 (南場議員) これから「責任ある積極財政」として減税や投資が実行されることになる わけだが、総理もこれまでおっしゃられていたとおり、市場の信認は極めて重要である。 マーケット動向に常に目を配り、リスクマネジメントを徹底していただきたい。 予算編成の在り方の見直しも、いよいよやってくれると、歓迎される性質のものである。 それから、皆さんがおっしゃっていることだが、「責任ある積極財政」が「責任ない積 極財政」とどう違うかということを明確に際立たせながら進めていく必要がある。 その上で、片山大臣の下に設置された日本版DOGEの取組などに大いに期待している。 各論的には議論を呼ぶものもあると思うのだが、勇気を持って、そして、透明性高く国民 に説明しながら推進いただきたい。 また、成長投資に関しては、石灰化しているところに真水を流し込んでも染み込まない。 投下した資金が民間の活力につながることを意識して制度設計を進めていくべき。 (永濱議員) まず、物価に関して、資料3の1ページ、左のグラフをご覧いただく。こ れまで指摘させていただいたとおり、消費者物価(総合)のインフレ率は食料品の伸び鈍 化でかなり下がってきており、今後は電気・ガスの負担軽減策が効いてくるので、2月分 以降は1%台前半まで下がる可能性が高まっていると思う。 一方で、今年の春闘賃上げ率は3年連続で5%を超える水準になりそうなので、名目賃 金は2%を超える可能性が高くなって、結果として実質賃金がプラスになる確度はかなり 高まっていると言えると思う。 ただ一方、先ほど若田部議員からもあったが、資料3の1ページの右のグラフにあると おり、ブレーク・イーブン・インフレ率はかなり下がっているし、日本銀行が推計する基 調的なインフレ率も下がっているので、せっかく水準を高めてきたインフレ予想を過度に 下げないためにも、政策当局には適切な対応が求められる局面にも入りつつあると考えて いる。 それから、よく円安が過度なインフレの主因とする向きがある。こちらは実際に2020 年対比で昨年平均のドル/円レートを見ると、約40%円安になっている。一方で、内閣府 のマクロモデルによると、10%の円安で民間消費デフレーターの押上げ効果は0.2%程度 である。この関係に基づくと、過去5年間で40%円安進行に伴うインフレ押上げの効果は 年平均0.2%程度なので、円安が過度なインフレの主因というのは行き過ぎた議論だと言 える。 それから、「責任ある積極財政」について。こちらについては、資料3の2ページをご 覧いただきたいのだが、2月以降、金利がかなり落ち着いていることからすれば、金融市 場の中でもようやく「責任ある積極財政」の理解が進みつつあると考えられる。なので、 この調子で今後も財政に対する信認を高めるべく、「責任ある市場」との積極対話を継続 することで、政策の趣旨を市場に浸透させ続けることが重要と考える。 (筒井議員) 「強い経済」の実現に向けた「責任ある財政運営」の推進に当たっての視 点を二つ申し上げる。 一つ目、経済界の中には、財政健全化に関する市場の反応をめぐって心配する向きがあ る。「責任ある積極財政」は、財政規律にも十分配慮し、市場の信認を得ながら進めてい くことが重要。そのためには、「危機管理投資・成長投資」を、財政の持続可能性を担保 しながら、単に規模を拡大するだけではなくて、官民連携での戦略的な成長戦略の実行と 一体で、潜在成長力の引上げという日本経済のファンダメンタル向上への挑戦だと位置づ けるべきである。 4 令和8年第2回経済財政諮問会議 二つ目は、高齢化・人口減少の進む我が国において、中長期の視点から責任ある対応と して、給付と負担の全体像や将来見通しを踏まえつつ、社会保障改革を通じた持続可能な 全世代型社会保障の構築も求められている。給付と負担の見直しによる現役世代の社会保 険料負担増の抑制はもちろんであるし、労働供給制約に直面している医療や介護のサービ ス提供体制の再構築も急がれるところである。 (城内議員) 続いて、閣僚からご発言をいただく。 (赤澤議員) 議員の皆様がご指摘のとおり、我が国の潜在成長率は主要先進国と比較し て低迷しており、その要因の一つは資本投入量、すなわち国内投資の少なさということで ある。世界が産業政策の大競争時代にある中で、我が国として高市政権の成長戦略の肝で ある「危機管理投資・成長投資」を促進していく。 官民連携投資を行う戦略分野及びサプライチェーンの強靱化を図る重要物資に重点を 置き、複数年度の予算措置を通じて民間の予見可能性を高めながら、大胆な投資促進や国 際展開支援、人材育成等の総合支援策を講じ、官民の積極投資を引き出していく。 「責任ある積極財政」の考え方の下で、先端産業を開花させるための経済成長戦略を通 じて「強い経済」を実現してまいりたいと考えている。 (片山議員) 今回の衆議院選挙の最大の争点の一つが「責任ある積極財政」であり、こ れまで様々な機会で申し上げてきたことを実行していく必要がある。 日本経済が「デフレ・コストカット型経済」から新たな「成長型経済」に移行する段階 にある中、財政面でも国民生活の下支えや経済成長に資することが期待される施策には大 胆に重点化する一方、効果が乏しい施策については見直しを行うなど、歳出・歳入両面で 「強い経済」を支える財政構造への転換を図ることが重要。 令和8年度予算においても、複数年度の取組や歳出構造の平時化に向けた取組を推進し ているが、引き続き予算編成の在り方の見直しについて取り組んでいく。 また、租税特別措置・補助金の見直しについても、担当大臣として国民からの提案募集 などの取組を進めているところだが、次の予算編成に向けて、要求段階から査定段階まで 一貫した対応ができるよう取り組んでいく。 金融市場の状況に変化が見られる中で、マーケットからの信認を確保していくことも重 要。引き続き、「責任ある積極財政」の考え方の下、これまでの取組の進捗・成果を後戻 りさせることなく、成長率を高め、あわせて金利上昇にも目配りしながら債務残高の対G DP比を安定的に引き下げていく。 〇「イノベーション(スタートアップ、大学改革等)」 (城内議員) それでは、次に議題2の「イノベーション(スタートアップ、大学改革等)」 についてであるが、先ほど申したように、この議題については小野田科学技術政策担当大 臣、松本文部科学大臣にもご参加いただくことになっている。 それでは、まず南場議員から、資料4の民間議員のご提案をご説明いただきたい。 (南場議員) 「強い経済」の実現に向けては、新たな付加価値を創出するイノベーショ ンが重要。日本が世界有数の知的創造拠点になるためには、企業、資金、人材が流動する ダイナミズムを起こし、イノベーションが持続的に起こり続ける土壌を作らなければなら ない。 こうした問題意識を踏まえ、研究開発力の向上とスタートアップエコシステムの構築の 二つの観点からご説明する。 5 令和8年第2回経済財政諮問会議 研究開発力の向上については、研究生産性の抜本的強化に向け、大学の再編・統廃合・ 改革の推進とセットでのメリハリある運営費交付金の配分や科研費の拡充、デュアルユー ス技術を含めた先端技術研究開発など政府の中長期的なコミットの明確化、OISTの取 組を参考にした研究大学における研究成果の質の向上に向けた改革、若手研究員の処遇向 上や研究者が研究に集中できる環境の整備、研究人材の産学双方向の流動性の向上や、国 境や機関をまたいで様々な研究者・教員の指導を受け、幅広い研さんを積める環境の整備 などを進めるべき。 スタートアップエコシステムの構築については、「スタートアップ5か年計画」の着実 な実行に加え、取組の加速が必要。具体的には、公共調達におけるスタートアップ比率3% の目標の早期達成と引上げや、ディープテックの重点化とスタートアップが参画しやすい 防衛調達スキームの構築、日本に不足している大規模資金を供給できるTop tier VCや 強化分野の専門知識を有するVCを海外から呼び込むための経済的なインセンティブの 付与、大学のシーズを外側から能動的に発掘して事業化に導く専門家チームなどアカデミ アとスタートアップエコシステムの連携を活性化する取組、M&Aやスピンオフ、スピン アウトの活性化に向けた税制インセンティブの活用促進、世界の超一流研究者やスタート アップ人材を呼び込むための家族や研究スタッフを含めたサポートや能動的なスカウテ ィングなどを進めるべきと考える。 (城内議員) 続いて、第7期「科学技術・イノベーション基本計画」の検討状況につい て、小野田科学技術政策担当大臣から資料6に沿って説明をお願いする。 (小野田臨時議員) 資料6に沿ってお話をさせていただく。 科学技術政策担当大臣として、我が国が「新技術立国」となることを目指し、本年3月 の閣議決定に向けて検討している第7期「科学技術・イノベーション基本計画」の概略を ご説明する。 まず、一番上の青色の枠、「我が国の課題」である。トップレベルの論文数のランキン グは、2000年代初頭の4位から直近は13位まで下がっている。また、研究開発投資も伸び 悩んでいる。具体的には、第6期計画では政府投資は目標を達成したが、官民投資は目標 を下回る見込みである。このため、民間のさらなる投資や、それを促すことが不可欠であ る。 続いて、緑色の枠、「対応の方向性」。科学技術は、経済成長のみならず安全保障上の 目的を達成するためにも不可欠な基盤であることから、科学技術・イノベーション政策の 転換を図っていく。特に、科学研究と社会実装の一体的推進と、国家安全保障政策との有 機的連携が重要。このため、我が国の科学技術・イノベーションを推進するシステムの「縦 割り」、「自前主義」、「デジタル転換の遅れ」といった構造を刷新する取組を進めてい く。 最後に、オレンジ色の枠、主要な取組。国力に直結する基礎研究力強化のための予算の 拡充と大学改革による「科学の再興」や、将来の我が国の自律性・不可欠性の確保、成長 産業の創出に向けた技術領域の戦略的重点化と一気通貫支援、デュアルユース技術の研究 開発の推進等による国家安全保障との有機的連携の強化に取り組んでいく。 これらの取組により、「強い経済」の実現に向け、我が国の科学技術力を抜本的に強化 していく。 (松本臨時議員) それでは、私から資料7に沿ってご説明申し上げる。 科学技術・イノベーションを通じた経済成長や、国際的地位の確保を達成する新技術立 6 令和8年第2回経済財政諮問会議 国を目指した研究力向上の取組や今後の方向性などについてご説明をする。 1ページ目、右上になるが、研究成果の創出には、坂口先生の例のように、国立大学法 人運営費交付金や科研費等の基礎研究への支援を経て、より大型で実用化を目指した研究 開発への支援、さらには産学連携やスタートアップなどを通じた社会実装への支援を重層 的に推進することが必要である。 日本全体での科学技術関係経費は増加傾向にある。一方で、運営費交付金は減少が続い た後、同額程度の予算で推移しており、基礎研究支援に係る科研費等の予算額も横ばいが 続いてきた。 そのような中、基盤的経費と競争的資金の相互補完的な観点から、令和7年度補正予算、 令和8年度当初予算案において増額となったところである。引き続き、強化が重要である。 2ページをご覧いただく。 一方、研究環境をめぐっては、研究者の研究時間の確保、組織的な研究支援体制の構築、 国際ネットワークへの参画などの課題が存在する。研究環境の充実に向け、研究力の強化 に向けたガバナンス改革に取り組む研究大学群を形成していくことが必要であり、そのた めに国際卓越研究大学制度などによる支援を行っているところである。 3ページをご覧いただく。 今後の方向性として、「科学の再興」に取り組むことが急務であるとの認識の下、文部 科学省としては、運営費交付金や基礎研究・人材への支援の強化を図るとともに、他省庁 や民間と連携し、充実していく。また、研究大学群の形成に力を入れていくこととしてお り、さらなる支援策の充実にも取り組んでいく。 (城内議員) 民間議員の皆様からのご意見をいただく。 (筒井議員) 絶え間ないイノベーションの創出による「科学技術立国」の実現というこ とを、経団連では主要課題の1番目に掲げている。そのための必要な施策は、先ほどの南 場議員からのご説明のペーパーに尽くされているので、私からはその実現に不可欠な点を 二点申し上げたい。 第一は、「科学技術立国」を目指す必要性を、政府・経済界だけでなく、アカデミア、 投資家、そして、国民を含む社会全体が理解をして腹落ちしていただくことである。 かねてから、 「投資牽引型経済」へのマインドセット転換が不可欠だと私は訴えてきた。 民の研究開発投資の拡大は言うまでもなく重要である。一方で、不確実性の高い基礎研究 には、運営費交付金や科研費といった政府の財政支援が極めて重要である。こうした官民 の研究開発投資を持続的に拡大するためには、社会全体が共有し、実感できる目指すべき 「科学技術立国」像が必要である。 経団連は、「FUTURE DESIGN 2040」において、目指すべき国家像の一つと して「科学技術立国」を掲げている。分断・対立が深まる国際社会で、人口減少・資源制 約といった構造課題を抱える我が国が持続的に成長するには、科学技術の力で価値を創 出・実装することを通じて、世界に貢献し、信頼され、必要とされる国になるのが必須の 道筋である。そうした国家像を明確に描き、共有することが社会全体で投資を後押しする 礎を作ると考える。 第二は、研究開発投資の受皿になる人材やエコシステムなどの基盤構築である。投資額 の拡大はもちろん重要だが、科学研究、技術開発、社会実装、こうしたそれぞれのフェー ズにおいては、その性質や求められる機能が異なることも踏まえる必要がある。資金を戦 略的に配分し評価する人材、博士人材をはじめとする研究人材、研究から開発に橋渡しを 7 令和8年第2回経済財政諮問会議 するコーディネート人材に加えて、社会実装においては、エンジニアリングだけでなくて、 マーケティング、規制対応、ルール形成などを担う人材も不可欠である。 今申し上げた人材は、いずれも不足が指摘をされており、人口減少下でこうした多様な 人材の厚みをいかに確保していくかが肝要である。同時に、価値の創出から実装、課題解 決まで一気通貫で担うべく、大学、国研、企業、そしてスタートアップなどの連携による エコシステムの形成も不可欠である。 (永濱議員) 私からは三点申し上げる。 まず、科研費について。アベノミクス以降、日本の名目GDPは緩やかに拡大している のだが、先ほどの資料5の1ページにあるとおり、科研費とか国立大学法人運営交付金の 予算額はほぼ横ばいで推移しており、これは対GDP比で見ると低下あるいは停滞傾向が 続いていることを意味し、いずれも増額になった2026年度の当初予算ベースでもその状況 から脱していないということになっている。なので、科研費については、第7期の基本計 画で名目GDPが低下しないように当初予算からしっかり計画的に組んで、国立大学法人 運営交付金についても、これまでのインフレで実質的に目減りした分を補うべく予算額を 拡充することが重要と考える。 二点目、研究開発投資とスタートアップについて。こちらは特に、目標を下回っている 民間の研究開発投資、これはGDPの設備投資に計上されるので、高市政権が目指す日本 経済の供給力、すなわち潜在成長率を高める上でも大変重要な項目になる。 こうしたこともあり、令和8年度の税制改正では研究開発税制の戦略技術領域型の創設 と一般型の見直しが盛り込まれ、さらにオープンイノベーション促進税制も延長・拡充が 盛り込まれている。なので、今後はこれらの減税効果をつぶさにウオッチして、効果が不 十分となれば、次年度は税額控除率や控除上限等の延長、さらには見直し、こうしたとこ ろも必要になってくる可能性があると考える。 最後、三点目として、私は日本の科学技術競争力の観点から、理系のトップ層がこぞっ て医者を目指すという偏りは非常に根深い課題と考える。ただ、この点に関しては、政府 も放置しているわけではなくて、主にキャリアの多様化とか医学部定員の適正化の両面か ら動いていると認識している。特に、今回の民間議員ペーパーの中でも指摘されている博 士課程の経済的支援の拡充や、スタートアップ支援による理系キャリアの魅力向上の取組 を効果的と考えるのだが、私はこれに加えて医工連携という教育課程の柔軟化も重要と考 える。 この点、医学部に籍を置きながら工学とかAIを学び、臨床だけではなくて、医療機器 の開発やバイオベンチャーに進む、キャリアを推奨する大学は実は増えてきており、文部 科学省もこうした学際的な教育プログラムに予算をつけている。なので、政府としてはこ うした取組をより強化することで、強制的に進路をねじ曲げるのではなく、研究者とか起 業家の方が医者になるより魅力的でリターンも大きいという環境をいかに作るか、これが 重要と考える。 (若田部議員) 成長のスイッチは様々あるが、最も有望な成長のスイッチは基礎研究と 人材への投資である。高市政権が掲げる「責任ある積極財政」を成長につなげる鍵は、こ の成長のスイッチを押すために基礎研究と人材への投資を政策の本丸に据え直すことに ある。 日本には技術力の底力はあるのに、長期の成長力が伸び切らない。原因は、研究開発を 含む国内投資の不足であり、とりわけ研究者の時間が研究以外に吸い取られている点にあ 8 令和8年第2回経済財政諮問会議 る。イノベーションは選択と集中だけでは生まれない。薄く広い基礎の土台があってこそ、 とがった最先端の成果が生まれるものだ。博士人材も、国際協調も、トップ論文の比率も、 それを戻すための必要条件は研究者の自由時間を戻すことである。 私からの具体的な提案は三点。 第一に、基礎研究・人材の基盤的経費を実質的に立て直すこと。昨年補正で追加した運 営費交付金は単発で終わらせず、当初予算で基盤として積み上げ、研究者が研究に専念で きる環境を整え、研究時間を取り戻す。あわせて、大学改革を進め、資金配分と人材活用 の意思決定を早くし、成果が出る体制にする。 第二に、予算の作り方を変えること。補正を前提とする思想から決別し、恒常施策は当 初へ、補正は緊要性と不可欠性への対応に限定する。その上で、研究・人材・重要技術へ の投資は複数年で国がコミットを続け、その上で産業界が設備・人材・研究拠点に投資し やすい予見可能性を作るということである。政府調達で初期需要を作り、官民の共同投資 でリスクを分かち合い、民間研究開発投資を呼び込む。 第三に、責任を担保するためには、成果を動学的に、ダイナミックに点検すること。研 究投資は単年度ではコストに見えるが、成長率と税収基盤を押し上げ、財政余力を高める ものである。いわゆるダイナミックスコアリングの考えを重視し、前提と時間軸を明示し、 効くものは伸ばし、効かないものは見直す運営を徹底すべきである。 総理の言う国内投資不足を埋めるには、研究人材への基礎投資不足を直視すべき。新技 術立国実現に向け、補正依存から決別し、当初と複数年で基盤資金を確保する予算の作り 方改革を科学技術政策担当大臣としてどのようにリーダーシップを発揮し、結論を出すの か、小野田大臣に伺いたい。 (南場議員) 今、研究開発の中心に躍り出ようとしているのはAIである。OpenAIのサ ム・アルトマンも、Anthropicのダリオ・アモデイも、何を一番実現したいのかというと、 「AI for Science」と言う。今も既に研究や実験の現場では生産性を上げるために大活 躍しているのだが、AGI(Artificial General Intelligence:人口汎用知能)の時代 は、AIが自律的に研究開発を進め、新しい発見をする、そういう時代が短い人であと半 年、長い人で5年、つまり、半年から5年の間でAGIにまで進化させてみせると言って いる。 文科省で「AI for Science」の検討をされている。これはとても重要である。ファン デーションモデルの開発競争は米中が圧倒的に進んでしまっている。この開発の遅れが利 用の遅れにならないよう、最も重要なテーマとして取り組んでいただきたい。 それから、スタートアップに関して、これまでも申し上げている政府調達について発言 する。スタートアップは市場によって育てられるので、どうか政府が顧客となってスター トアップを育てていただきたい。これまでも入札参加資格の見直しや随意契約スキームの 導入などを進めていただいているが、まだまだ改善の余地が大きい。 例えば、調査、実証、納品というように段階を踏んでビジネスに育てていくわけだが、 年度単位の予算はここでも大きな問題で、スタートアップからすると先が全く保証されな いなかで投資をしたり、説得力のある資金調達をしたりできるのかといった、予見可能性 の低さが大きな負担になっている。 また、年度ごとの契約はその都度大きな事務作業が発生し、年間12か月のうち3か月ぐ らい事務作業をしていると聞くなど非常に負担が大きい。また、保証金が求められること もまだ多く、余裕資金の乏しいスタートアップが公共調達に参加する上での大きな障壁に 9 令和8年第2回経済財政諮問会議 なっているとも聞く。 こういった実情を踏まえると、本格調達までのスピード、柔軟性、予見可能性を飛躍的 に高める基金の活用や、契約上の阻害要因の解消などを早急に検討して進めていただきた い。 最後に、人材・教育について発言する。研究開発力もスタートアップも担い手は研究者 であり、起業家であり、人材である。日本の最大のアセットである人材がグローバルスケ ールに成長し、国をグローバルスケールにしていくためには留学は大事だ。 粗い試算だが、大学学部生が265万人いて、複数の調査で、留学を希望する学生は4割 ほどとされている。その全員が国費500万円で在学中に1回は留学したとしても年間1.3 兆円である。これは比較する対象かどうかは別として、規模感をイメージするためだけに 申し上げるが、社会保障給付費が141兆円で、その1%にも満たない金額で全員留学がで きるということである。 先ほども申し上げたが、資源の乏しい国の最大のアセットは人材であるため、ぜひ希望 者全員に留学のチャンスを与える程の大胆な施策を行っていただきたい。 (城内議員) 続いて、閣僚からのご発言をいただきたい。 (小野田臨時議員) 若田部先生におっしゃっていただいた件で、大学等の基盤的経費の 不足は我が国の研究力の低下の大きな要因と考えており、これをしっかり拡充していきた いと思っている。科学技術・イノベーションは、継続的かつ弾力的な取組が必要で、必要 な当初予算の措置と複数年の予算措置が重要だと認識している。3月中の閣議決定を目指 している第7期「科学技術・イノベーション基本計画」においても、そのような趣旨を盛 り込んでいるところ。 「責任ある積極財政」の考えの下で、「新技術立国」の実現に向け、高市総理や片山財 務大臣とも相談しながら、予算の当初と複数年という検討に取り組んでいきたいと思う。 (赤澤議員) 研究開発力の向上のため、研究開発税制の強化等により、AI・先端ロボ ットやバイオ、量子等の戦略技術領域に対する民間投資を強力に促進していく。また、高 い研究力を有し、産業競争力強化に貢献する大学群が実力を十分に発揮できるよう、文部 科学省とも連携し、世界トップ大学と同等の柔軟な経営環境を実現していきたいと思って いる。 スタートアップエコシステムの構築のため、防衛をはじめとする公共調達により需要創 出のシグナルを出し、AI等のディープテック・スタートアップへの投資を促すため、南 場議員がおっしゃったとおりで、公共調達をしっかりやるということがある。 もう一つあるのは、日本でできているスタートアップのエコシステムが小さく産んで小 さく育てて小さく売るという、しかも、いつまでに金を返せということになるため、これ はしっかり基金等を使い、しかも長いスパンで考えないと、今言った全て「小さい」とい うのから抜けられないのに加え、アーリーからミドル、レイターステージまで一気通貫し たリードインベスターが日本ではなかなかおらず、そのような人がいて、その人がずっと ついていることが有望だということのサインになるというのはすでに国際標準だと思う ので、官民ファンドを通じて資金供給の担い手の育成にも取り組んでいきたいし、思い切 った人材登用も要るかと思う。 日本の強みを生かせるフィジカルAIを軸に、あらゆる産業分野でAIトランスフォー メーションを推進することでイノベーションを加速し、高市政権の掲げる「新技術立国・ 競争力強化」の実現に向けて力強く取り組んでいきたいと思う。分野で言うとフィジカル 10 令和8年第2回経済財政諮問会議 AI、あとホワイトカラーがそもそも少ない地方は、リープフロッグというように大企業 を追い抜ける可能性は結構あると思うので、その辺は力を入れていきたいと思っている。 (城内議員) それでは、スタートアップ担当大臣として私からも一言申し上げる。 「日本列島を、強く豊かに。」を目指す高市内閣において、この夏に取りまとめる日本 成長戦略では、成長戦略の肝である危機管理投資・成長投資の担い手としてもスタートア ップが大きく期待されており、8つの分野横断的課題の一つに掲げている。 先般、日本成長戦略会議の下にスタートアップ政策推進分科会を立ち上げ、2月4日に 第1回目となる会合を開催したところである。そこでは、まず第1はスタートアップのス ケールアップ、2つ目はディープテック・スタートアップの支援、3つ目は地域の経済社 会を担うスタートアップの創出・育成の3つの柱に焦点を当て、本日の会議でも南場議員 からもご提案のあった政府調達、海外投資家の呼び込み、出口の多様化の課題を含めて、 今後とも精力的に検討を進めていく。 その上で、「スタートアップ育成5か年計画」を強化し、我が国発のスタートアップが 主要なプレーヤーの一つとして活躍する「強い経済」の実現に向けた戦略を5月までにし っかりとまとめる考えである。 プレスに入室いただく。 (報道関係者入室) (城内議員) 総理から締めくくり発言をお願いする。 (高市議長) 本日は、マクロ経済運営とスタートアップや大学改革などのイノベーショ ンの促進について意見交換を行った。 行き過ぎた緊縮志向、未来への投資不足から脱却し、「危機管理投資」、「成長投資」 といった分野に官民協調で大胆に投資することにより、「強い経済」を実現していく。 国の予算の作り方も根本から改める。毎年度補正予算が組まれることを前提とした予算 編成とは決別し、必要な予算は可能な限り当初予算で措置する。経済財政諮問会議におい て、骨太の方針の策定に向け、予算編成の在り方を含め、「責任ある積極財政」の目指す 姿や具体策について、更に議論を深めていただくようお願いをする。 「強い経済」の実現に向けては、イノベーションが重要である。このため、民間議員の 皆様からは、科研費をはじめとする基礎研究費の計画的な予算措置や、大学改革の推進と 併せて、物価・人件費の上昇を踏まえた運営費交付金の確保などを図ること、デュアルユ ース技術を含めた先端技術研究開発など、政府の中長期的なコミットの明確化などを通じ て民間投資を引き出す措置を強化すること、「スタートアップエコシステム」の構築に向 け、公共調達におけるスタートアップ比率の目標である3%を早期に達成し、さらなる高 い水準を目指すこと、我が国のエンジェル税制の効果を検証し、そのボトルネックの特 定・解消を進めるとともに、ベンチャーキャピタル等の資金を呼び込むための仕組みを検 討することなどのご提案をいただいた。 小野田大臣におかれては、本日の議論も踏まえ、文部科学大臣等とも連携して、「新技 術立国」を目指し、まずは第7期「科学技術・イノベーション基本計画」の策定を進めて ください。 城内大臣におかれては、本日の議論も踏まえ、経済産業大臣や金融担当大臣とも連携し て、「スタートアップ育成5か年計画」を強化し、先端技術の社会実装を加速させてくだ 11 令和8年第2回経済財政諮問会議 さい。 高市内閣は、我が国が世界有数の知的創造・イノベーションの拠点となるための取組を 強化する。民間議員の皆様にも、引き続き活発なご議論をお願い申し上げる。 (城内議員) プレスはご退室をお願いする。 (報道関係者退室) (城内議員) 以上をもって、本日の会議を終了する。 (以 上) 12 令和8年第2回経済財政諮問会議

資料1

経済財政諮問会議(令和8年第2回)議事次第 令和8年2月24日(火) 18時00分~18時45分 総理大臣官邸4階大会議室 1. 開 会 2. 議 事 (1) (2) マクロ経済運営(金融政策、物価等に関する集中審議) イノベーション(スタートアップ、大学改革等) 3. 閉 会 (資料) 資料1 資料2 資料3 資料4 資料5 資料6 資料7 植田議員提出資料 「責任ある積極財政」への本格的な転換に向けて(有識者議員提出資料) 「責任ある積極財政」への本格的な転換に向けて(参考資料) (有識者議員提出資料) 我が国が世界有数の知的創造・イノベーション拠点となるために (有識者議員提出資料) 我が国が世界有数の知的創造・イノベーション拠点となるために (参考資料)(有識者議員提出資料) 第7期「科学技術・イノベーション基本計画」の策定に向けた対応 (小野田臨時議員提出資料) 文部科学省における研究力向上に向けた取組について (松本臨時議員提出資料)

資料2

資料1 植田議員提出資料 令和8年2月24日 2025年12月金融政策決定会合での決定内容 ⚫ 賃金と物価がともに緩やかに上昇していくメカニズムは、維持される可能性が高い ⚫ 先行き、見通し期間の後半には、基調的な物価上昇率が2%の「物価安定の目標」と 概ね整合的な水準で推移するという、中心的な見通しが実現する確度は高まっている 米国経済や通商政策の影響 ⚫ 不確実性は引き続き残っているものの、低下している 賃金 ⚫ 来年は、今年に続き、しっかりとした賃上げが実施される可能性が高い ⚫ 企業の積極的な賃金設定行動が途切れるリスクは低い 物価 ⚫ 賃金上昇の販売価格への転嫁の動きが続くもとで、基調的な物価上昇率は 緩やかな上昇が続いている 2%の「物価安定の目標」の持続的・安定的な実現という観点から、金融緩和の度合いを調整 短期金利(無担保コールO/N物):「0.75%程度」に引き上げ(従来は「0.5%程度」) ⚫ 実質金利は大幅なマイナスが続き、緩和的な金融環境は維持 → 経済活動をしっかりとサポート ⚫ 見通しが実現していくとすれば、経済・物価情勢の改善に応じて、引き続き政策金利を引き上げ、 金融緩和の度合いを調整 1 経済・物価の見通し 展望レポート(2026年1月) 経済の見通し ⚫ 各国の通商政策等の影響を受けつつも、海外経済が成長経路に復していくもとで、政府の経済対策や 緩和的な金融環境などにも支えられて、緩やかな成長を続ける 物価の見通し ⚫ 消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、米などの食料品価格上昇の影響が減衰していくもとで、政府 による物価高対策の効果もあり、本年前半には、2%を下回る水準までプラス幅を縮小していく ⚫ もっとも、この間も、賃金と物価が相互に参照しながら緩やかに上昇していくメカニズムは維持され、消費者 物価の基調的な上昇率は、緩やかな上昇が続く ⚫ その後は、景気の改善が続くもとで人手不足感が強まり、両者はともに徐々に高まっていき、見通し 期間後半には「物価安定の目標」と概ね整合的な水準で推移する 政策委員見通しの中央値 (対前年度比、%、括弧内は25/10月からの変化) 実質GDP 2025年度 2026年度 2027年度 0.9 1.0 0.8 (+0.2) (+0.3) (▲0.2) (対前年度比、%、括弧内は25/10月からの変化) 消費者物価 (除く生鮮食品) 2025年度 2026年度 2027年度 2.7 1.9 2.0 ( ― ) (+0.1) ( ― ) 2 (参考1)企業収益・労働需給 雇用人員判断DI 企業収益 18 (「過剰」-「不足」、%ポイント、逆目盛) (季節調整済、兆円) 16 14 -50 大企業 -40 中堅・中小企業 -30 不足 12 -20 10 -10 8 0 6 10 4 20 2 30 0 40 11 年 13 15 製造業 17 19 21 23 25 非製造業 過剰 90 年 95 00 05 10 15 20 25 (注)1.左図は、経常利益(法人季報ベース)。金融業、保険業、純粋持株会社を除く。 2.右図は、短観ベース。2003/12月調査には、調査の枠組み見直しによる不連続が生じている。 (出所)財務省、日本銀行 3 (参考2)賃金・物価 雇用者所得 消費者物価 (前年比、%) 8 (前年比、%) 5 エネルギー 名目賃金 米類 6 雇用者数 4 その他食料品 財(除く食料品) 名目雇用者所得 サービス 3 4 26/1月 +2.6% CPI(除く生鮮食品) CPI(除く生鮮食品・ エネルギー) 2 +2.0% 2 1 0 0 -2 -1 -2 -4 19 年 20 21 22 23 24 25 19 年 20 21 22 23 24 25 26 (注)左図の各四半期は、1Q:3~5月、2Q:6~8月、3Q:9~11月、4Q:12~2月。名目雇用者所得=名目賃金(毎月勤労統計)×雇用者数(労働力調査)。毎月勤労統計は、共通事業所ベース。 2025/4Qは12月の値。 (資料)厚生労働省、総務省 4

資料3

資料2 「責任ある積極財政」への本格的な転換に向けて 2026 年2月 24 日 筒井 義信 永濱 利廣 南場 智子 若田部昌澄 高市総理は、「責任ある積極財政」を掲げた総選挙で、国民の信認を得た。この信認にしっかりと 応えるため、行き過ぎた緊縮志向、未来への投資不足から完全に脱却する、「責任ある積極財政」 へと本格的に転換していくことが重要。経済財政諮問会議としては、マクロ経済財政運営の観点か ら、骨太方針に向けて特に以下の点に取り組む。 ①予算編成の在り方の見直し ・ 毎年補正予算が組まれることを前提とした予算編成と決別し、必要な予算は可能な限り 当初予算で措置するため、予算編成の在り方を議論する。 ②経済・財政・社会保障の全体俯瞰(給付付き税額控除、消費税減税等) ・ 今後、国民会議において検討が進められる予定の給付付き税額控除やその導入まで のつなぎとしての2年に限った食料品の消費税減税等を含め、経済・財政・社会保障を 全体俯瞰した持続可能な経済社会の構築の議論を深める。 財政の持続可能性に十分配慮しつつ、大胆かつ戦略的な投資で日本の潜在成長率を引き上 げ、成長型経済に移行させるという「責任ある積極財政」の目指す姿、具体策を明確化することが 重要。また、経済は物価や金利が動く世界に移行し、株価・為替を含めた金融資本市場の動きを 引き続き注視し、コミュニケーションを適切に行い、市場の信認を確保する。科学的、冷静、客観的、 360 度の目線から不断に検証を行いつつ、新たな成長型経済の実現に求められるマクロ経済財政 運営について積極的に議論を行う。 (参考)マクロ経済運営を巡る環境変化 <過去 30 年> デフレの下での 行き過ぎた緊縮志向 <目指すべき姿> 責任ある積極財政による 新たな成長型経済の実現 <過去 30 年の経済状況・課題> <現在の経済状況・必要な取組> ・GDP ギャップは縮小。ただし、コストプッシュ を起点とした物価高により、景気は力強さに欠 ける ・基調的な物価上昇率を2%に徐々に近づ け、実質1%超の経済成長を目指す ・金利ある世界の中で市場との対話が重要 ・プラスの実質賃金の実現・定着のチャンス・ 賃上げ環境整備が重要 ・社会保障改革を通じて、現役世代の社会保 険料負担を抑制するとともに、給付付き税額 控除等で手取りを支援 ・予見可能性を高め、収益性の高い危機管理 投資・成長投資を官民連携で推進し、潜在成 長率を引上げることが急務 ・2%の安定的な物価上昇の下、イノベーショ ンの推進により、期待成長率を高める ・恒常的な需要不足の中で、デフレ/ゼロイン フレが継続 ・超低金利環境(異次元緩和等) ・賃金が上がりにくい環境 (賃金よりも雇用の確保が優先された環境) ・社会保険料負担の増加等が手取りを下押し (特に現役世代、低・中所得者) ・未来への国内投資が不足し、潜在成長率が 低迷 ・デフレマインドが染みつき、期待成長率も低 迷

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資料3 「責任ある積極財政」への 本格的な転換に向けて (参考資料) 2026年2月24日 筒井 義信 永濱 利廣 南場 智子 若田部昌澄 物価動向 • 物価高の主因である食料品価格の上昇が鈍化し、エネルギー価格は政策効果により低下する等、 消費者物価上昇率は鈍化し、足下で1.5%となっている。 (※)2.0%を下回るのは、2022年3月(1.2%)以来3年10か月ぶり。 • 一方で、市場の期待物価上昇率は上昇しており、足下で1.7%となっている。 市場の期待物価上昇率 消費者物価上昇率 (10年国債のブレーク・イーブン・インフレ率) <CPI(総合)前年比> 5 <変動要因> 2.0 2.9 消費者物価(総合) 4 (前年比、%) (前年比、%) 4 (前年比、%) 3 2.1 2.9 1.1 3 1.7 1.5 2 その他 0.2 2.1 食料品 1.0 1 2 1.5 1 1 4 7 25 -1 10 12 1 (月) 26 (年) 11 12 2025 1 (月) 26 (年) 年 月 2026 1 10 エネルギー 1.0 (政策効果) 年 月 2025 7 7 2024 -0.2 -0.4 年 月 2025 1 4 1.0 年 月 2024 7 1 1.3 (上昇が鈍化) 年 月 2024 1 0 0 1.6 1.5 1.1 (備考)ブレーク・イーブン・インフレ率=市場金利(期待物価上昇率+実質金利)-物価連動国債(実質金利)で求める指数であり、市場の期待物価上昇率をあらわすと言われている。 ただし、期待インフレ率以外にも、需給関係や流動性などのリスクプレミアム等の影響を受けることに留意が必要。足下は2月20日までの週次データ。 (出典)総務省「消費者物価指数」、Bloomberg 1 金利・為替 • 長期金利(10年国債)、超長期金利(30年国債)は、1月中旬に一旦上昇した後に低下。 • ドル円は1月中旬に一時159円台の円安になった後、ボラティリティが高い動きを経て、足下では154円台と なっている。 長期金利(10年国債) ドル円 超長期金利(30年国債) (%) (%) 2.5 4.0 (円/ドル) 160 159.1 3.88 2.36 155 2.12 2.0 154.7 3.5 150 3.34 147.1 1.65 3.16 145 年 2025 月 11 月 12 年 月 2026 2 年 2025 月 10 年 月 2026 1 年 2025 月 12 年 月 2026 2 年 2025 月 11 (出典)Bloomberg、金利は2月20日まで、為替は2月23日までの日次データ。 年 月 2026 1 年 2025 月 10 月 12 年 月 2026 2 年 2025 月 11 年 月 2026 1 年 2025 月 10 年 2025 3.0 年 2025 1.5 2

資料5

資料4 我が国が世界有数の知的創造・イノベーション拠点となるために 2026 年2月 24 日 筒井 義信 永濱 利廣 南場 智子 若田部昌澄 「強い経済」の実現に向けては、新たな付加価値を創出するイノベーションが重要である。資源 に乏しく、少子高齢化が進む日本が世界で存在感を発揮し、経済発展をし続けるためにも、世界 有数の知的創造・イノベーション拠点となる必要がある。 一方、イノベーションが生産性や経済成長に結びつくためには、多様な企業活動全般の活性化 に加え、イノベーションを生む主体である大学などの研究機関、新技術の社会実装の担い手となる スタートアップをはじめとする企業、これらの相互作用 1が機能する仕組みの整備を通じて、イノベ ーションが持続的に起こり続ける土壌をつくることが重要である。そのためには、企業、資金、人材 が流動するダイナミズムが起きる環境を整備することが必要である。こうした問題意識を踏まえ、経 済財政政策の観点から、経済財政諮問会議として、成長戦略や第7期科学技術・イノベーション基 本計画策定を見据え、以下提言する。 (1)研究開発力の向上に向けて 第6期基本計画は、科学技術関連予算の目標は達成 2した一方、官民合わせた研究開発投資 は目標額を下回る見込みであり、論文数 3でみた研究力は、2000 年代以降、国際的な地位が低下 傾向にある。研究生産性の抜本的強化に向け、第7期基本計画は、以下の方向性で進めるべき。  科研費など基礎研究に充てられる経費(基礎研究費)の科学技術関係予算に占める比率を確 保し計画的に予算を措置すべき。このため運営費交付金について、大学の再編・統廃合・改 革の推進とセットでメリハリある配分としつつ、物価・人件費の上昇も踏まえてしっかり確保する とともに、科研費についても拡充すべき。また、手続きの抜本的簡素化など競争的研究費の見 直しに取り組むべき。  民間投資が目標を下回る現状についての検証を行うとともに、デュアルユース技術を含めた 先端技術研究開発など政府の中長期的なコミットの明確化、税制を含めたインセンティブ措置 等、中長期的な民間投資を引き出す措置を強化すべき。  特に質の高い研究成果を出している沖縄科学技術大学院大学(OIST)の取組 4を参考にし、 研究大学における研究成果の質の向上に向けた改革を加速すべき。  若手研究者の処遇向上に向けて、博士課程学生への経済的支援の充実、教育と研究の役割 分担の見直しを通じた教育・研究双方の質的向上、競争的研究費の若手枠の拡大、若手へ の資金配分の公開を推進すべき。研究者が研究に集中できる環境を整えるため、研究活動の 企画・マネジメント、研究機材の管理・運用や、研究成果の特許化・技術シーズの移転、企業と の橋渡し等を行う URA 5をはじめとする専門人材の育成を進めるべき。 1 2025 年にノーベル経済学賞を受賞したジョエル・モキイア教授の研究では、イノベーションが持続的な経済成長に貢献するため には、科学的ブレークスルーとその実践的応用が相互に作用することが必要であることが示されている。 2 第6期計画の政府目標 30 兆円に対し、2025 年度当初予算までの措置額は 40.5 兆円。 3 論文数でみると、2021~2023 年時点で中国、米国、インド、ドイツに次ぐ世界5位(2001~2003 年は2位)となっているが、Top10% の補正論文数では 13 位(同4位)となっている。 4 OIST では、多様性と流動性の高い人材の循環(柔軟かつ国際競争力のある報酬体系の設定による世界各国からの超一流研究 者・教員、学生の採用、卒業生は必ず外に出る原則など)や、学部の壁がない組織構造やラボローテーション等により、分野をまた がる新たな研究が多数生み出されている。また、高い競争率を突破した研究者には、一定期間後の厳しいレビューの下で、使途が 限定されない資金が交付(ハイトラストファンディング)され、自由で柔軟な研究環境が確保されるとともに、充実した研究スタッフの 下で、教育に多くの時間を割かれることがない点も、質の高い研究が生み出される要因と考えられる。 5 University Research Administrator の略。 1  質の高い研究を生み出すためには、研究現場の多様性が重要。国内外や産学間を含め研究 人材の双方向の流動性を高めるとともに、意欲ある若者や研究者が海外に進出でき、また国 境や機関を跨いで様々な研究者・教員の指導を受け幅広い研鑽を積める環境を整えるべき。 (2)スタートアップエコシステムの構築 2022 年の「スタートアップ5か年計画」策定後も、スタートアップの企業数やユニコーン企業数等 は未だ劇的に増加していない。イノベーションの源泉であるとともに、様々な社会課題の解決にも 寄与する存在であるスタートアップを質・量ともに充実させるため、計画の着実な実行に加え、進捗 が芳しくない分野については原因を分析し、改善を図るとともに、更なる取組も進めるべき。  公共調達におけるスタートアップ比率を、まずは5か年計画の目標である3%まで早期に高め るとともに、更なる高い水準を目指すべき。その際、AI をはじめディープテック等の重点化や、 スタートアップが参画しやすい防衛調達スキーム 7の構築、複数年度契約の更なる活用や契 約上の阻害要因の解消を進めるべき。  税制面では、投資時点で控除が発生する我が国のエンジェル税制の効果を検証し、ボトルネ ックの特定・解消を進めるべき。また、個人がリスクを分散しながらスタートアップに投資できる スキーム 8や未上場株セカンダリー市場の整備に向けた検討などを進めるべき。特に、大規模 資金を供給できる Top tier VC(ベンチャーキャピタル)や強化分野の専門知識を有する VC を 海外から呼び込むため、公的機関によるマッチング投資等の経済的インセンティブ付与を検 討すべき。  国・地域・大学が連携して、大学・地域横断・分野別に大学のシーズを外側から能動的に発掘 して事業化に導く専門家チームなど、アカデミアとスタートアップをつなぐエコシステムの連携 を活性化する取組を推進すべき。  米国と比較してスタートアップの出口としての件数が少ない M&A、大企業によるスピンオフ・ス ピンアウト 9の活性化に向けた税制インセンティブの活用促進や、スピンオフ・スピンアウトに際 しての VC 導入の促進に向けたスタートアップ資金を調達しやすい環境の構築を進めるべき。  世界の超一流研究者やスタートアップ人材の呼び込みを進めるべき。特に、本人だけではなく 家族や研究スタッフを含めた生活基盤の構築(ビザ取得や配偶者の就業など)をサポートする とともに、研究者に対する報酬の柔軟化などを進め、その内容を対象となる人材に届ける発信 力の強化に加え、政府や大学はスカウティングを能動的に行うべき。  政府は、日本に存在する有力なスタートアップや研究機関の存在を海外に発信する仕組みを 整える、または民間による取組を支援するべき。  起業家マインドを育成するとともに、リスクをとって挑戦する者が称賛され、報われる機運の醸 成に向けて取組 10を強化すべき。また、人材の流動性を高めるため、転職の際に金銭面・制度 面でのハードルとなる事項があれば、改善を進めるべき。 6 6 ユニコーン 100 社、スタートアップ 10 万社創出目標に対し、それぞれ8社、25,000 社(2025 年)。 海外では、米国の「国防イノベーションユニット(DIU)」の CSO(Commercial Solution Opening)などの例がある。 8 例えば、英国では、VCT(ベンチャーキャピタルトラスト)と呼ばれる仕組みがある。 9 ある企業が特定の子会社や事業を切り離し、新たな会社として独立させること。資本関係を維持する場合スピンオフ、資本関係を 解消する場合スピンアウトという。 10 シリコンバレー等で実績のある起業家イベントの開催、スタートアップ先進国への学生・研究者の派遣、研究者による起業を支援 する海外のフェローシッププログラムへの参加促進、日本に居住する外国人起業家・投資家、海外に居住する日本人起業家・投資 家に対する支援の充実など。 7 2

資料6

資料5 我が国が世界有数の知的創造・ イノベーション拠点となるために (参考資料) 2026年2月24日 筒井 義信 永濱 利廣 南場 智子 若田部昌澄 物価・人件費の上昇を踏まえた科学技術関連予算 • 運営費交付金は減少傾向。2026年度当初予算案では188億円の増額を確保したが、2025年度補正 予算(419億円※)と合わせても2012年度当初予算と同額程度、2004年度よりも少ない。補助金等は 増えているものの、物価・人件費の上昇等により、大学が裁量的に使える財源が減少し、研究費等 を圧迫している。 ※設備災害復旧費は含まない 1図:運営費交付金予算額と物価水準の推移 (億円) 14000 2004年度 交付金 1兆2416億円 CPI 95.4 2012年度 交付金 1兆1366億円 CPI 94.4 12000 115 110 10000 8000 2図:人件費増加による財務ひっ迫 (2020年=100) (億円) 14000 120 運営費交付金予算額 12000 10000 105 8000 100 6000 95 4000 90 2000 85 0 交付金予算額の 91%相当 交付金予算額の 75%相当 6000 4000 消費者物価指数(総合)(折線・右軸) 2000 2026年度 交付金 1兆1391億円 (うち当初1兆971億円、 2025年度補正419億円) CPI(見通し) 114.5 0 2004 … 08 12 … … 16 … 20 … 24 25 80 26 (年度) 交付金予算額 人件費決算額 2004 交付金予算額 人件費決算額 2024 (年度) 3図:国立大学法人等に対する公的支出額 1兆2416億円 2004 1500億円 1兆784億円 2024 0 2000 4000 6000 運営費交付金 3458億円 8000 10000 12000 14000 国立大学への補助金等 (科研費を含む) 16000 (億円) (備考)各年度予算資料、総務省「消費者物価指数」、財政制度分科会(2025年11月11日)資料等により作成。1図の2025年度・26年度の消費者物価指数は、「令和8年度の経済見通し と経済財政運営の基本的態度」より。図2の決算額は文部科学省による集計値で、附属病院分を除く。 1 教員の研究活動時間割合減少と専門人材の不足 • 教員の研究活動時間割合は減少傾向。研究パフォーマンスを高めるうえで研究環境が制約となって いると答えた研究者のうち6割が、専門的な研究補助者、技能者の不足を指摘。 2図:研究パフォーマンスを高める上で 最も制約になっていること 1図:大学等教員の職務活動時間割合の推移 (年調査) 70% 46.5 2002 2位 60% 1位 2008 50% 39.1 40% 2013 32.3% 18.8% 19.2% 26.9% 26.2% 30% 35.0 20% 2018 32.9 10% 80 社会サービス活動(研究関連) 社会サービス活動(教育関連) 社会サービス活動(その他:診療活動等) その他の職務活動(学内事務等) 100 (%) 4.6% 9.0% 7.7% その他 60 教育活動 9.5% 等研究支援人材の不足 URA 40 研究試料、実験動物、 データベースなど の確保が困難 20 実験装置、 大型コンピューター など研究機器の 利用可能性 0 研究活動 32.2 研究スペースの不足 2023 11.1% 7.7% 研究機器、研究試料等を 活用、維持するための 研究補助者、 技能者の不足 0% 26.9% (備考)文部科学省「大学等におけるフルタイム換算データに関する調査」により作成。2図は2023年調査(2022年における状況)で、研究パフォーマンスを高めるうえで研究環境が「非常に 強い制約となっている」または「強い制約となっている」と答えた回答者(1540名)に対し、「最も制約になっていると考えていること」を上位2つまで選択してもらったもの。 2 スタートアップエコシステムの構築に向けて • 公共調達におけるスタートアップ比率は2024年度で1.53%と、目標の3%に届いていない。 • トップVCの投資先をアジアの国別に見た際、日本は大きく遅れを取っている。M&A、大企業によるス ピンオフ・スピンアウトの活性化に向けた税制インセンティブの活用促進やスピンオフ・スピンアウト に際してのVCの導入促進に向けたスタートアップ資金を調達しやすい環境の構築が必要。 1図:公共調達におけるスタートアップ比率 (%) 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0 3図:M&Aにおける税制インセンティブ (オープンイノベーション促進税制の例) 取得額の25%を 課税所得から控除 (損金算入) 2024年度 2020年度 ※5年以内に売上高、 設備投資、研究開発 費等一定の要件を満 たさなかった場合、控 除分を取り戻し。 目標 3% 1.53% (2018~2022年) (件) 2000 1707 1624 国等計 防衛省 環境省 国土交通省 経済産業省 農林水産省 厚生労働省 文部科学省 財務省 外務省 法務省 総務省 復興庁 デジタル庁 内閣・ 内閣府 会計検査院 最高裁判所 参議院 衆議院 2図:世界トップVCのアジア各国への投資件数 企業 M&A (M&A主体) 事業会社 人材 1000 267 4 2 1 タイ ジョージア 東ティモール 台湾 日本 フィリピン マレーシア パキスタン ベトナム 韓国 香港 8 バングラディシュ 145 70 49 22 17 17 16 13 10 インドネシア シンガポール インド 中国 0 成長投資※ 4図:スピンオフ・スピンアウトに際してのVC導入 1500 500 スタート アップ 事業化できて いない技術 提供可能な 資源 スピンオフ・スピンアウト スタート アップ 出資 ベンチャー キャピタル (備考)1図は、中小企業庁「中小企業・小規模事業者の契約実績」より作成。ここでのスタートアップは、資本金や従業員規模が一定以下の中小事業者・個人のうち事業開始10年以内のも の。2図は、グローバル・スタートアップ・キャンパス構想に関する有識者会議(2023年12月13日)により作成。トップVCの定義は、2018-2022年の期間にユニコーン企業にリード投資した上位 VC。3図は各種資料より作成。4図は、研究開発成果を活用した事業創造の手法としてのカーブアウトの戦略的活用に係る研究会「起業家主導型カーブアウト実践のガイダンス」より作成。3

資料7

資料6 第7期「科学技術・イノベーション基本計画」の 策定に向けた対応 2026年2月24日 小野田臨時議員提出資料 第7期「科学技術・イノベーション基本計画」(答申素案)について <我が国の課題> ・ 研究力の低下 トップレベルの論文数の指標(Top10%補正論文数)の 国別ランキング下落: 4位(2001-2003年)→ 13位(2021-2023年) <対応の方向性> ・ 科学技術・イノベーション政策の転換 ・ 研究開発投資の伸び悩み 官民研究開発投資について、第6期計画(2021~2025年度が対象)の目標を下回る見込み。 政府投資 目標:30兆円、実績:約40.5兆円※1 官民投資 目標:120兆円、実績:約86.3兆円※2 ※1:2025年度は、当初予算のみ。 ※2:2021~2024年度。 (科学技術・イノベーション推進システムの刷新) 組織A 組織B 組織C ・ 科学技術・イノベーション推進システムの刷新 研究者 専門人材 ・・・ ・・・ 研究機器・ 設備 ・・・ ・ ヒト:世界標準の人材システムの構築(高度な専門性を持った人材が行き交う環境を整備) ・・・ データ ・ カネ:挑戦とイノベーションを支える投資と成果の好循環 ・ モノと情報:知と価値を創出する共用基盤の高度化(モノの「共有」という価値観への移行、開かれた研究・実装インフラの形成) 推進システムの 刷新 現状の課題として、「縦割り」・ 「自前主義」・「デジタル転換の遅れ」 ・科学研究と社会実装の一体的推進 ・国家安全保障政策との有機的連携の強化 「レイヤー構造」・「分野・組織を 超えた連携」・「データ基盤整備」 研究者 ・・・ 専門人材 ・・・ 研究機器・ 設備 ・・・ データ ・・・ <第7期基本計画の主要な取組> • 国力に直結する基礎研究力強化のための予算の拡充と大学改革による「科学の再興」 • 先端科学技術の研究開発等の官民挙げた促進に向けた、技術領域の戦略的重点化と一気通貫支援 • デュアルユース技術の研究開発の推進等による国家安全保障との有機的連携の強化 【科学の再興】 【技術領域の戦略的重点化】 • 新たな研究領域の継続的な創造 (科研費の大幅な拡充・全面基金化に向けた取組等) • 新興・基盤技術領域 (各府省庁の予算措置等の重点的配分) • 研究大学における抜本的なマネジメント改革の加速 (国立大学法人運営費交付金の大幅な拡充等) • 国家戦略技術領域 (研究開発から産業化までの一気通貫支援 :人材育成の強化、研究開発税制の拡充等) 【国家安全保障との有機的連携】 • デュアルユース技術の研究開発の推進 • 安全保障分野における一気通貫支援等を 通じたエコシステムの構築 • 経済安全保障の観点を重視した技術力 の強化 • 研究セキュリティの強化 1 参考資料 2 第7期基本計画の具体的施策(1) ① 知の基盤としての「科学の再興」 「我が国全体の研究活動の行動変革」、「世界をリードする研究大学群の実現に向けた変革」、 「大学・国研等への投資の抜本的拡充(様々な府省庁・民間からの基礎研究への投資の推進)」 新たな研究領域の継続的な創造 研究施設・設備、研究資金等の改革 • 科研費の大幅な拡充等による研究支援、科研費の全面基金化等に よる研究者の事務負担軽減、研究時間確保 • 研究設備・機器の組織管理への転換、全国の研究者のアクセス確保 • 革新的な新興・融合研究への挑戦促進に向けた研究支援と 新たな評価の導入の後押し • 学術論文及び根拠データの即時オープンアクセスの推進 挑戦的研究課題件数:13,000件程度(2030年度) ※ 6,500件程度(2024年度) • 産学官の協働による先端的な研究設備・機器の整備・共用・高度化の推進 • 研究評価の見直し(「国の研究開発評価に関する大綱的指針」の見直し) • 研究資金制度の継続的改善(競争的研究費の仕組みの検討と展開) 国際ネットワークの構築 基盤的経費の確保と大学改革の一体的推進等 • 優れた若手研究者・学生の海外送出しの戦略的な増加 長期海外派遣数:累計3万人(2026~2030年度) • ミッションの明確化、機能強化の方向性等の設定、経営戦略の構築、 ガバナンス改革の推進の後押し ※ 3,623人(2023年度) • 魅力あるキャリアパスや雇用機会、トップレベルの研究環境の 提示による、優秀な人材の惹きつけ 多様な場で活躍する科学技術人材の継続的な輩出 • 研究者の安定的な雇用・ポストの確保や処遇・待遇の充実 • URA等の高度専門人材の育成・確保・活躍促進 • 博士人材の育成・確保及び多様な場での活躍促進 博士号取得者数:2万人(2030年度) ※ 15,744人(2024年度) • 次世代の科学技術人材育成の強化 AI for Scienceによる科学研究の革新 • AI利活用研究(AI for Science)と AI研究(Science for AI)の推進 • AI駆動型研究を支えるデータの創出・活用基盤の整備 • 国際卓越研究大学制度、J-PEAKS等を通じた研究大学群の形成 特定の大学の研究時間:50%(2030年度) ※ 32.2%(2022年度) • 物価・人件費の上昇等も踏まえた、基盤的経費の着実な確保 (第5期中期目標期間(令和10~15年度)に向けた 国立大学法人運営費交付金の在り方の見直し等) 国立研究開発法人の改革 • 重要技術領域に係る研究の先導、国家的課題への対応を中長期目標へ 位置付け • 研究成果や技術シーズの徹底した社会実装とイノベーション創出 • 研究施設・設備の戦略的な整備・更新等に向けて裁量を持って支出できる 基盤等の仕組みを検討 • 大学や企業と連携し、十分なセキュリティ対策を担保したオフキャンパス機能 の提供、人材育成等の取組を実施 3 第7期基本計画の具体的施策(2) ② 技術領域の戦略的重点化 ③ 科学技術と国家安全保障との有機的連携 将来にわたって科学技術力を維持・強化するため、 限られた政策資源を最大限活用する戦略的な支援を実施 産学官が連携して、デュアルユース技術の研究開発及び社会実装を実施 (安全保障分野におけるエコシステムの構築) 新興・基盤技術領域 国家安全保障に資する研究開発の推進 総合的な安全保障などの動向・情勢や日本の科学技術の立ち位置も踏まえつつ、 急速に発展しつつあり、将来の日本の科学技術をけん引するような潜在力を有する 新興技術や基盤技術の領域 国家戦略技術領域 将来の日本の自律性・不可欠性の確保、将来性のある成長産業の創出を進める ことを目指し、一気通貫支援によって科学と産業を結び付け、関連する人的・物的 資源を国内に確保していくことを目指すべき技術領域 新興・基盤技術領域 ① 造船 ② 航空 ③ デジタル・サイバーセキュリティ ④ 農業・林業・水産(フードテックを含む) ⑤ 資源・エネルギー安全保障・GX ⑥ 防災・国土強靱化 ⑦ 創薬・医療 ⑧ 製造・マテリアル(重要鉱物・部素材) ⑨ モビリティ・輸送・港湾ロジスティクス(物流) ⑩ 海洋 国家戦略技術領域 ⑪ AI・先端ロボット ⑫ 量子 ⑬ 半導体・通信 ⑭ バイオ・ヘルスケア ⑮ フュージョンエネルギー ⑯ 宇宙 各府省庁の予算措置等の 重点的な資源配分 ・ SIP ・ ムーンショット型研究開発制度 ・ K Program ・ CREST等 ・ AMED-CREST ・ フロンティア育成・懸賞金事業 等 • 産学官が連携して、デュアルユース技術の研究開発を推進、 人材育成の実施 • 大学や国研等における新たな研究拠点形成や基礎研究支援の強化 などの施策の検討 • 安全保障分野における一気通貫支援等を通じたエコシステムの構築 • CSTIと関係機関(内閣官房国家安全保障局、外務省、防衛省等) との連携強化 経済安全保障の観点を重視した技術力の強化 • 経済安全保障上の重要技術領域を策定し、戦略的に技術を保護・育成 • 「重要技術戦略研究所(仮称)」の運用開始 • 総合的な経済安全保障シンクタンク機能の構築 • K Program の後継プログラムの在り方の検討 • 「経済安全保障トランスフォーメーション(ES-X)」の推進 関係省庁と連携した 一気通貫支援の実施 ・ 人材育成の強化 ・ 研究開発投資のインセンティブ ・ 重点化(研究開発税制の拡充等) ・ 大学等の研究拠点との連携強化 ・ スタートアップ等支援、 ・ オープン・アンド・クローズ戦略 ・ 策定支援 ・ 国際連携の強化 等 研究セキュリティの強化等 • 手順書に基づいたリスクマネジメントの取組の推進、 研究セキュリティ及び研究インテグリティ確保についての理解の増進 4 第7期基本計画の具体的施策(3) ④ イノベーション・エコシステムの高度化 ⑤ 戦略的科学技術外交の推進 ⑥ 推進体制・ガバナンスの改革 研究開発成果の徹底した社会実装に向けて、大学や 国研等において得られた新たな「知」からの産業創出や、 地域社会・地球規模の課題解決を後押し Science for Diplomacy、Diplomacy for Science 双方の視点から、科学技術外交を 戦略的かつ機動的に実施 科学技術・イノベーション推進システムを刷新 するため、関連組織におけるガバナンス改革を 実施 産学連携の推進・世界で競い成長する 大学の実現 科学技術を通じたイノベーション創出と 国際連携強化、国際協力の推進 官民の研究開発投資の確保等 • 各研究大学における、世界トップレベルの研究 拠点や、産学官共創拠点等の形成を進め、 大学の研究力と経営力の強化を促進 • 重要技術領域において、同盟国・同志国 との協働の強化・深化による、研究開発段階 から実証・社会実装段階までの国際連携の 推進 スタートアップ・エコシステムの形成 • ディープテック・スタートアップに対する研究開発 から社会実装までの一気通貫支援 • 地域経済活性化とグローバル化を両立する スタートアップ・エコシステム拠点の形成 • グローバル・スタートアップ・キャンパス構想の推進 地域イノベーションの推進 • 地域の産業や資源の特色を生かし、大学、 国研等の持つ技術等を取り入れた 産業的優位性を獲得する取組、地域の社会 課題解決につながる取組の推進 知財・標準化戦略の推進 • 研究開発と知財戦略・標準化戦略の一体的 取組・支援 • グローバル・サウス諸国が抱える社会課題 解決に向けた、ODAや科学技術協力等を 通じた持続可能な発展の支援 国際的なルール形成への主体的な参画 • 重要技術領域における国際的なガバナンス・ ルール形成の主導、科学的知見に基づく 国際ガバナンス構築の実現 国際頭脳循環の推進 • 多様性ある国際研究環境の整備等を 通じた、開かれた科学技術コミュニティの形成 技術の保護と国際連携 • 研究セキュリティの強化を通じた、国際共同 研究の信頼性向上、産学官連携の中での リスクマネジメントの推進 • 政府研究開発投資額、官民合わせた 研究開発投資額の目標設定 基盤的経費の確保と研究大学に おけるマネジメント改革 • 大学のミッションの明確化、個性を生かした 改革を進め、多様な大学群の形成を促進 • 日本の研究力強化と地方のアクセス確保 の両立に向け、高等教育機関の機能分化 と規模の適正化を推進 • 基礎研究の充実等を行うため、国立大学 法人運営費交付金の大幅な拡充と 在り方の見直し CSTIの司令塔機能の強化 • 重要技術領域の特定、調査分析機能、 企画立案機能の強化 • CSTI議員以外の関係大臣の参画機会の 確保 • 関係府省、研究機関との連携強化 • CSTIと在外公館や関連機関との連携 強化による情報収集・分析能力の向上 5

資料8

プレゼンテーション表紙サンプル (スライドサイズ 4:3 25.4 x 19.05cm) 文部科学省における研究力向上に向けた 取組について 令和8年 2月24日 松本臨時議員提出資料 資料7 運営費交付金と基礎研究への支援の状況 (参考)2025年にノーベル生理学・医学賞を受賞された 大阪大学 坂口志文特任教授への主な支援 研究費の構造 〇インパクトのある研究成果の創出のためには、自由な発想に基づく 基礎研究から、応用研究・開発研究、さらには社会実装までの 重層的かつ相互補完的な支援(以下①~③)が重要 2014~ AMEDによる 医療分野での支援 1991~ 戦略的創造研究 推進事業による支援 ① 国立大学法人運営費交付金などの基盤的経費による支援 ② 科研費、戦略的創造研究推進事業等による基礎研究への支援 ③ 実用化を目指した応用研究・開発研究への支援、さらには産学連携や スタートアップ等を通じた社会実装への支援 1996~ 科研費による支援 基盤的経費を支援 ★ ★ 1995 2016 制御性T細胞を発見 ベンチャー企業設立 国立大学法人運営費交付金や基礎研究への支援の状況 〇日本の科学技術関係予算全体は、近年、補正予算での措置を中心に増加傾向。 〇一方で、国立大学法人運営費交付金は減少が続いたのち、同額程度の予算で推移。 基礎研究への支援に係る科研費等の予算額も、長期にわたり横ばい。 そのような中、令和7年度補正予算及び令和8年度当初予算案では増額。 〇引き続きの支援強化とともに、様々な府省庁や民間からの基礎研究等への投資の促進が重要。 [億円] 12,000 国立大学法人運営費交付金 令和7年度補正 419億円 9,000 2,500 (災害関係分を除く) 11,000 10,000 [億円] 3,000 当初予算案 +188億円増 1,500 1,000 8,000 0 科研費 [億円] 600 当初予算 補正予算 H16 H17 H18 ・・・ R2 R3 R4 R5 R6 R7 R8案 ★ 2025 ノーベル賞受賞 戦略的創造研究推進事業 500 2,000 ・・・ 2022~ 官民イノベー ションプログラ ムによる支援 400 令和7年度補正 300億円 当初予算案 +101億円増 300 200 500 100 0 0 R2 R3 R4 R5 R6 R7 R8 R2 R3 R4 R5 R6 R7 R8 1 研究環境の状況と研究大学群の形成に向けた取組 日本の研究環境の状況 〇日本の研究環境を巡っては課題が存在。研究大学のガバナンス強化による研究環境の充実が必要。 国際ネットワークへの参画が不十分 研究支援体制の構築が不十分 25,000 20,000 0.00 文科省 「大学等におけるフルタイム換算データに関する調査」について 2,408 3,484 英国 上グラフ:文部科学省「大学等における産学連携等実施状況について」(令和3年度実績) https://www.mext.go.jp/content/20250418-mxt_chousei01- 下グラフ:日本は2021年、韓国は2020年、ドイツ及びイギリスは2019年、フランスは 2018年のデータ。科学技術・学術政策研究所「科学技術指標2022」を基に加工・作成 000040124.pdf 4,927 2,084 2021-2023年 イギリス [0.10] 3,398 2016-2018年 ドイツ 日本 [0.10] [0.05] 0.10 0.20 4,637 2011-2013年 0 0.30 6,498 2006-2008年 5,000 2021-2023年 フランス [0.32] 0.40 17,249 2016-2018年 韓国 15,000 [0.46] 10,000 0.50 TOP10%論文における国際共著論文数 2011-2013年 大学の研究者一人当たりの テクニシャン数は未だ少数 2006-2008年 研究時間は年々減少傾向 日本 国内論文 国際共著論文 文部科学省科学技術・学術政策研究所 「科学研究のベンチマーキング2025」(2025年8月) 研究大学群の形成 〇これまでに、国際卓越研究大学制度及び地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)により、研究力強 化に向けた大学改革を推進。研究大学群の形成に向けたさらなる取組の充実が必要。 地域の中核・特色ある研究大学 (J-PEAKS) 国際卓越研究大学 (当面数校程度) 世界最高水準の研究大学の実現 国際卓越 研究大学 国際卓越 研究大学 ※大学ファンドの運用益による支援 人材流動 共同研究 魅力ある拠点形成による大学の特色化 共創の場 世界 トップレベルの 研究拠点 地方創生 のハブ 2 文部科学省における今後の取組の方向性(まとめ)  先端科学が国の社会経済の発展や経済安全保障に直結し、国力の源泉として「科学」の重要 性が格段に高まっている中、「科学の再興」に取り組むことが急務。  このため、国立大学法人運営費交付金や、基礎研究への支援の強化を図るとともに、関係府 省等と連携し、文部科学省以外の様々な府省庁や民間からの基礎研究・人材等への投資を 促進していく。  この投資を効果的に活用するとともに、世界の学術・産業界を先導する「知」の拠点である大学 を我が国の発展の原動力とするためにも、経営・マネジメントの高度化といった組織のガバナンス 改革とセットで、先導的な研究環境を確保する研究大学群の形成が必要。国際卓越研究大 学制度及び地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)の支援スキームに加 え、さらなる支援策の充実にも、関係府省と連携し、取り組んでいく。 3
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