地域における移動需要と供給を一体的に管理・調整する「交通商社機能」の構築と、デジタル技術を活用した効率的なモビリティサービスの実現を提言している。
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このような地域では、子育て世代が担っている送迎などへの負担感と、免許返納後の高齢者など移動を我慢している満たされない移動需要が存在することが想定される。こうした移動需要があるにも関わらず、公共交通サービスの縮小が進んでいる状況を踏まえれば、移動需要とモビリティサービスの供給を一体で検討し、需要減少と供給不足の悪循環が、需要増加と供給拡大の好循環となるよう、舵を切り直していくことが必要である【図8】。 (図解: 利用状況の計測 -> 街づくり施策(医療・介護、子育て、健康・未病、教育) -> Well-Being評価) (供給サイド: 自家用車・公用車、日本版ライドシェア・公共ライドシェア、タクシー、バス、コミュニティバス、スクールバス、貨客混載、共同配送) (共通基盤: 配車手配・運行調整、データの共有) (交通商社機能: 街づくりとの連携、需給マッチング、サービス効率化) (需要サイド: 通勤通学、放課後教育、病院通院、健康教室、娯楽(温浴等)・観光、買物・銀行、宅配・郵便、小口配送) (交通施策: 協調制御、路車協調、モビリティハブ、人材育成、事例共有、スローモビリティ) (出典) WG(第5回)資料「モビリティ・ロードマップ2025」の論点(案)及び策定に向けた進め方」より抜粋 図8:新たなモビリティサービスを支える「交通商社機能」について これには、まず、自治体や交通事業者の連携の下、供給不足によって満たされていないことが想定される需要も含め、潜在的な需要量を調査し、全体の移動需要と地域のモビリティサービス供給の関係性を明らかにした上で、需要に関するデータに基づき、モビリティサービスと連携をとっていく、いわば「交通商社機能」を構築することが必要となる。また、その機能の具体化に当たっては、様々なモビリティサービスへの需要の分配・配車手配を一元的に管理する共通基盤が不可欠となろう。 これまで、こうした管理・調整はアナログ的な手段によらざるを得なかったが、スマートフォン等のGPSによる利用者の位置情報の取得や、AIによる運行経路の効率化、日頃の移動データからの移動需要の予測といったデジタル技術の発展が、こうした調整を効率的に行うことを可能にしている。 ただし、地方部において、こうした「交通商社機能」を新たに立ち上げていく上では、多くの課題がある。 5詳細は後述の「3.2.2 需給一体となったサービス設計機能の確立支援」参照 12