都市部と地方部における移動需要の特性差を分析し、地方部での交通課題解決に向けたデジタル技術活用と需要・供給の好循環創出の必要性を提言している。
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また、一定の需要の維持が見込まれる都市部と、自然体のままだと需要の縮小が想定される地方部とでは置かれている環境が大きく異なることへの理解も必要である。 地方部では、自ら自動車を運転し移動需要を満たすことが出来る者と、自ら運転できない子供や高齢者の送迎を負担する者との間で、移動をめぐる格差とも言える状況が生じている。一定の需要の下、都市部は、市場原理に任せた状態でも、各モビリティサービスがある程度維持可能であり、結果として、自ら運転できない者の移動の自由も確保できる。しかし、需要減少と供給不足の悪循環が進む地方部では、満たされない移動需要の可視化を進め、それを効率的に分配しなければ、複数のモビリティサービスがそれぞれ独自に生き残りをかけても、この悪循環から抜け出すことは出来ないだろう。 都市 供給サイド 需要サイド バス タクシー 自動運転バス 自動運転タクシー 需要の効率的な分配・配車 移動ニーズ 地方 供給サイド 需要サイド 人・車 自動運転システム 限られた供給に合わせた需要の効果的な統合 移動ニーズ 福祉ニーズ その他ニーズ 自動運転システムにより、限られた供給の補強が期待される (出典)若菜構成員提供資料より抜粋 図4:都市と地方部の交通の違い こうした状況を改善するには、満たされない移動需要を把握し、需要が供給を生み、その供給がさらに需要を生む好循環を意図的に創り出すという発想が重要となる。また、その具現化には、ドライバーレスのモビリティサービスの拡大ばかりでなく、的確な需要の把握や効率的な分配・配車が必要であり、その面からも、デジタル技術の活用が不可欠となろう。 8