日本経済の持続的成長に向け、国内投資の促進と消費の活性化、構造的人手不足への対応、およびグローバルな議論を踏まえたマクロ経済運営の進化を提言する。
タグ: マクロ経済, 国内投資, 産業政策, 人手不足, 経済成長
マクロ経済運営のあり方 【課題認識】 <国内のマクロ経済を取り巻く状況> ● 2025年の名目GDPは過去最高となり660兆円を突破、実質GDPも堅調に伸びているが、成長率は主要先進国と比較して低迷。要因としては国内投資の影響が大きく、「実質」での持続的成長を実現するために、競争力強化・外需拡大等により付加価値を生み出す国内投資を起点とした好循環を促す必要がある。 ● 需要面では主要先進国と比較して、国内投資だけでなく家計の消費額の低迷の影響も大きく、好循環を実現するためには、国内投資に加えて、ミッシングピースである消費も合わせて検討する必要がある。 ● 供給能力を示す潜在GDPは堅調に推移しているが、今後人口減少が継続していく中、労働参加率も既に世界最高水準であることを鑑みれば、構造的人手不足が供給制約となる可能性。足下でも、労働集約型産業である建設業、宿泊・飲食業は労働生産性の伸び率も低く、人手不足が常態化しており、AI・ロボティクス等の省力化投資の推進が必要となるが、建設や生産設備での雇用DIもタイトとなる中、こうした省力化投資自体に制約がかかるリスクも想定し、対応すべき。 <米国を中心としたグローバルでの議論> ● 上記の状況はありつつも、新機軸部会では、国内投資が日本経済の持続的成長の最大の課題という認識に立ち議論を重ね、積極的な産業政策によってマクロ経済運営の好転に寄与。今後も、国内投資による経済の好循環の実現は変わらず推進。 ● その上で、米国を中心としたグローバルでのマクロ経済運営・マクロ経済政策の議論は、コロナやインフレ時代への突入、地政学リスクの高まり、AI等のテクノロジーの進化等を踏まえ様々な論点が提示され、議論が重ねられつつある。 ● 日本経済の構造的課題についての議論をリードする新機軸部会においても、こうしたグローバルでの議論も踏まえ、さらなるマクロ経済運営の進化を目指して、来シーズンも見据えて議論を展開していくべきではないか。 【政策の方向性】 ● 国内投資による経済の好循環を実現するため、構造的人手不足による供給制約の解消などの足元のマクロ経済運営上の課題を解消するため、積極的な産業政策のあり方を検討するべきではないか。 ● マクロ経済運営の進化を目指して、米国を中心としてグローバルで議論されている論点やインプリケーションも踏まえ、中長期的なマクロ経済運営上の課題の所在や、政策のあり方について議論を重ねるべきではないか。 5