日本の産業競争力強化に向け、コア技術の活用、AI実装、サプライチェーン強靭化、防衛・経済の好循環、社会課題解決の5つの戦略方向性を提示。
タグ: 産業戦略, AIトランスフォーメーション, 経済安全保障, サプライチェーン, デュアルユース, 社会課題解決
(参考) 「グローバル産業横串で具備すべき戦略」の主な方向性(詳細は 【参考資料集P.34-37】 ) A. 日本ならではのコア・コンピタンスを活かした世界市場の獲得 ● テクノロジー競争が激化する中、日本が勝つためにはフィジカルAI、製造・運用力、信頼性、防災や少子高齢化の知見などのコア・コンピタンスを明確化し、競争領域を絞って資源集中する必要がある。重要なのは、これらを「稼ぐ仕組み」に転換することであり、高収益モデル設計や交渉力、エコシステム構築が鍵となる。相手国需要を起点とした戦略的パッケージ展開も検討すべき。 B. AIと他産業のかけ算によるAIトランスフォーメーション (AX) の推進 ● AIはビジネス実装の本格化フェーズに入り、企業・産業の競争力の中核となっている。こうした中、積極投資によりスピードとスケーラビリティを追求しつつ、官民連携の下でユースケースを積み上げ、独占領域を切り拓くことが重要である。あわせて、フィジカルAIについては領域を絞り込んだ上で、デジタルアーキテクチャ設計やデータ連係、ソフト・ハード一体のエコシステム形成を進める必要がある。その実現に向けては、政府はエクイティ性資金を含むリスクマネーを活用し、AIの社会実装と産業競争力強化を一体的に進めていくことが求められる。 C. サプライチェーン強化等を通じた経済活動の持続性向上 ● 地政学リスクと経済の分断が進む中、自律性を備えたサプライチェーンの構築が中長期的競争力を左右する。個社最適に陥らない官民連携による全体最適と、日本が不可欠な技術・物資を供給する立場を確立することが重要である。効率性偏重から供給安定性も重視する経営マインドへの転換を促し、通商政策と産業政策を一体で進化させる経済安全保障戦略が求められる。 D. デュアルユース領域の拡大を通じた防衛と経済の好循環 ● 防衛力強化が世界的に進む中、ドローン等のデュアルユース技術や継戦能力を支える生産・技術基盤の重要性が高まっている。民生と防衛の双方に貢献するイノベーションを促進し、スタートアップ創出や予備生産能力の確保に向けた投資の促進を図ることが求められる。装備移転に加え、デュアルユース技術を通じた海外防衛サプライチェーンへの参入は、防衛と経済の好循環の創出につながる。 E. 新たなテクノロジーの社会実装による社会課題解決・多様な安全保障の実現 ● 安全保障の対象領域は、エネルギー、食料、医療など多様な領域へ拡大しており、GXや循環型経済を含む社会課題の解決こそが新たな成長市場の獲得に繋がる。もっとも、需要は政策依存度が高く、民間投資の予見性は低い。官民連携による需要創出、リスクマネー供給、制度設計といった政策イノベーションを通じ、テクノロジーの社会実装を加速させることが不可欠。15