「経済産業政策の新機軸」による産業政策の強化と、物価高・人手不足等の足下の課題に対する基本的考え方を示した資料。
タグ: 経済産業政策, 新機軸, ミッション志向, 社会基盤, 物価高対策, 人手不足, 国内投資
(補論:経済産業政策の新軸とは21) ● これまでの日本経済は、長引くデフレなどを背景に、企業が足下の利益の確保のために、国内投資などを抑制する「コストカット型経済」となっていた。政府も、民間主導という考えの下で、民間の制約を取り除く市場環境整備を中心としており、新たな価値創出に向けた取組が、結果として不十分であった。 ● こうした状況に対応するべく、2021年から「経済産業政策の新機軸」として、世界的潮流も踏まえた産業政策の強化策の検討を開始。官が主導する伝統的産業政策ではなく、官は民を邪魔しないことに徹する新自由主義的政策でもない、社会・経済課題解決に向けて、官も民も一歩前にでて、あらゆる政策を総動員するアプローチで、産業政策を強化する姿勢に転換。 ● 具体的には、①「ミッション志向の産業政策(8分野)」と「社会基盤(OS)の組換え(4分野)」という枠組みの下で、少なくとも5〜10年といった中長期的に継続させ、②大規模・長期・計画的に、予算・税制・規制・標準化等のあらゆる政策を総動員することで、「国内投資の拡大、イノベーションの加速、国民の所得向上」の3つの好循環を実現すべく検討。 ➢ ミッション志向の産業政策(8分野) ・ 世界的な社会課題を起点に、人口減少下でも中長期的に拡大する国内需要を開拓し、外含め需給両面から施策を継続実施することで、世界水準の戦略投資を加速(政府支援は、国富を拡大する「国の戦略投資」)。 ・ 8分野のミッション:「GX」、「DX」、「グローバル・経済安全保障」、「健康」、「少子化対策に資する地域の包摂的成長」、「災害レジリエンス」、「バイオものづくり」、「資源自律経済」 ➢ 社会基盤(OS)の組換え(4分野) ・ ミッションの実現には、個別産業政策を補完するものとして、テーマ横断的な経済社会構造の基盤整備も必要。個別ミッション範囲外でも、国内投資・イノベーション・所得向上の3つの好循環に貢献。 ・ 4分野の社会基盤(OS):「人材」、「イノベーション・スタートアップ」、「価値創造経営」、「EBPM・データ駆動型行政」 2. 今後の経済産業政策の基本的考え方 ● これらの社会的マクロ環境変化と積極的な産業政策の効果もあいまって、潮目の変化は継続しているものの、生産・消費はまだなお弱い。22さらに、米国関税措置が、日本及び世界経済、ひいては国際秩序に構造的な変化をもたらす可能性があり、予断を許さない。継続的に上向く成長軌道に到達できるのか、今が正念場である。 (足下で喫緊の問題となっている物価高・人手不足と米国関税措置対応) ● まず、足下では、日本経済は物価高と人手不足を乗り越えることに四苦八苦している。企業物価が消費者物価以上に上昇してきた中、労務費も含めた価格転嫁を推し進めていくことが重要となる。また、人手不足感が高まる中、省力化投資によって人手不足という制約を乗り越え、供給力の抜本強化につなげることが物価対策にも寄与することとなる。 21 参考資料 P39「世界的潮流を踏まえた産業政策の転換 = 「経済産業政策の新機軸」」、P40「経済産業政策の新機軸の枠組み」参照 22 参考資料 P54「足下、生産・消費が継続的に上向くまでは至っていない」参照 5