政府の戦略的投資による経済成長の好循環を目指し、脱炭素やデジタル、経済安保など主要分野における具体的な経済規模目標を提示している。
タグ: 国内投資, 経済成長, 半導体, 脱炭素, 経済安全保障, イノベーション
必要に応じて十分な規模の機動的な財政支出も活用することが、リターンを生み出す「投資」のあり方として重要である。 一例として、経済産業省による半導体投資支援のEBPMにおいて行われた計算によれば、支援開始から10年間程度を見通すと、「投資」たる政府支出を、税収等が上回る可能性が示されている(ワイズスペンディング)。43社会課題解決のための政府支出は、単純に税収で支出分を回収することを目的とするのではなく、地域経済の活性化や、経済安全保障等の課題への対処といった政策的な価値を主要な目的として行うものであるが、これは、タイミングを捉えた機動的かつ計画的な政府支出は、投資としてリターンを生み出しうるものの一例と言える。 官の「投資」の価値を、民間の投資を呼び込む戦略投資として最大化するためには、民間企業が自信を持って投資できる、予見可能な事業環境を整備することが重要である。首相官邸において開催された「国内投資拡大のための官民連携フォーラム」で、経済界は、国内投資2027年度115兆円・政策強化で更なる高みへとの目標を提示した。予見可能な事業環境の整備により、こうした目標を実現することは、地方の良質な雇用を創出し、希望出生率の減少傾向を反転し、持続的な出生率向上による人口減少反転機運の醸成にもつながる、重要なターゲットである。 そのために、今後3-5年を、向こう10年の成長に向けたジャンプ・スタートを切るための集中取組期間として位置づけ、かつ、経済産業政策の新機軸として、中長期的な(5-10年)にも国内投資・イノベーション・所得向上の3つの好循環を持続化するための取り組みを行っていく。 ③個別分野における経済規模 こうした新機軸の政策により、個別のミッション分野において、実現しうる経済規模等を、以下のとおり例示する。 ➢ 炭素中立型社会の実現:今後10年で150兆円超の官民投資、そのために20兆円規模の政府支援。44 ➢ デジタル社会の実現:デジタルによる新たなサービスへの需要が創出され、ソフトウェアを含む設備投資が増加する。例えば、2030年までに国内で半導体を生産する企業の合計売上高(半導体関連)を15兆円超とすることを目指す。45加えて遅くとも2030年までに、蓄電池・材料の国内製造基盤150GWh/年を確立、2030年に我が国企業全体でグローバル市場において600GWh/年(シェア20%以上)の製造能力を確保。46 ➢ 経済安全保障の実現:自律性向上、優位性・不可欠性確保、国際秩序維持47 ➢ 新しい健康社会の実現:2050年に公的保険外サービス77兆円48 ➢ 災害に対するレジリエンス社会の実現:2050年に適応市場が途上国で約70兆円に成長。49 ➢ バイオものづくり革命の実現:2030年時点で総額92兆円の市場規模。50 ➢ 成長志向型の資源自律経済の確立:2030年80兆円、2050年120兆円のサーキュラーエコノミー市場を実現。51 43 参考資料集 p60 参照 44 参考資料集 p67 参照 45 参考資料集 p72 参照 46 参考資料集 p74 参照 47 参考資料集 p84 参照 48 参考資料集 p90,91 参照 49 参考資料集 p96 参照 50 参考資料集 p98 参照 51 参考資料集 p108 参照 15