デジタル技術の飛躍的発展とDXの加速に伴い、知的創造活動を適切に保護・活用するための新たな産業財産権制度の構築と手続の整備が求められている。
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DX時代にふさわしい産業財産権制度構築の必要性(1) 特許庁は、社会情勢の変化に対応して様々な制度改正を実施してきたところ、デジタル技術の飛躍的発展に応じて、これらにふさわしい形で制度的措置を講じてきた。 ●平成2年に、コンピュータの普及をいち早く捉え、工業所有権に関する手続等の特例に関する法律を制定し、電子出願システムを世界で初めて導入 ●平成14年に、インターネット通信の高速・大容量化(ブロードバンド化)に伴う、インターネットを介したプログラムの販売等の増大を受けて、特許されたプログラム等をネットワーク上で無断送信する行為等も特許権侵害に当たることを明確化 ※同時に、ネットビジネスの増大に伴い、インターネット上での商品やサービスの提供も普及しており、ユーザーのパソコンや携帯電話の画面上で表示される商標(マーク)についても十分な保護が求められていた。そこで、ネットワークを介した商品流通、サービス提供及び広告等の事業活動において、画面上に表示して商標を使用する行為についても、商標権侵害となることを明確化 ●令和元年に、インターネットサービスの多様化、スマートフォンの普及等により、GUIの重要性が高まったことを受けて、物品それ自体に記録・表示されていない画像を意匠権の保護対象に追加 近時、社会全体のDXが加速しているところ、産業財産権制度における措置を検討すべき内容として、①~③の技術発展に伴う変化が挙げられる。 ① ネットワーク関連技術の発展による国境を跨いだサービスの増加 ② 生成AI技術の発展による知的創造活動の過程の変化 ③ VR技術の発展やオンラインコミュニケーション機会の増大等による仮想空間上のサービスの増加 このような流れの中で、イノベーションをもたらす知的創造活動を今後も適切に保護していくためには、技術の更なる発展を見据え、DX時代にふさわしい産業財産権制度を構築する必要がある。 あわせて、産業財産権の取得・活用を後押しするため、④DX時代にふさわしい産業財産権手続に関する制度的措置を講ずる必要がある。 1