AIガイドラインの基本理念として、リスクベースアプローチ、国際協調、利便性を掲げ、マルチステークホルダーによる継続的な改善プロセスを定義している。
タグ: AIガバナンス, リスクベースアプローチ, マルチステークホルダー, ガイドライン, デジタル技術
考え方 1 事業者の自主的な取組の支援 対策の程度をリスクの大きさと蓋然性に対応させる「リスクベースアプローチ」にもとづいて、企業における対策の方向性を記載 2 国際的な議論との協調 国内外の関連する諸原則の動向や内容との整合性を確保 3 読み手にとっての分かりやすさ 「AI開発者」・「AI提供者」・「AI利用者」ごとに、AIに関わる考慮すべきリスクや対応方針を確認可能 プロセス マルチステークホルダー 教育・研究機関、一般消費者を含む市民社会、民間企業等で構成されるマルチステークホルダーで検討を重ねることで、実効性・正当性を重視したものとして策定 Living Document AIガバナンスの継続的な改善に向け、アジャイル・ガバナンスの思想を参考にしながら適宜、更新 図2. 本ガイドラインの基本的な考え方 本ガイドラインは、AI開発・提供・利用にあたって必要な取組についての基本的な考え方を示すものである。よって、実際のAI開発・提供・利用において、本ガイドラインを参考の一つとしながら、AI活用に取り組む全ての事業者が自主的に具体的な取組を推進することが重要となる。同時に、AI活用に取り組む全ての事業者は、AIが社会にもたらす影響の大きさを認識し、人間社会をよりよいものへと発展させるために活用することを意識すべきである。当該取組に対して、社会から不適切又は不十分と評価される場合は、自らの事業活動における機会損失が生じ、事業価値の維持が困難となる事態を招く恐れがあることに留意することが重要となる。このような点に留意することにより、AIによる便益の最大化、競争力の強化、事業価値の維持・向上等が可能となる。なお、AIに関係する事業者以外の者、例えば、教育・研究機関に属する者及び一般消費者(未成年を含む)にとっても、AIの活用にあたって参考となる情報及びリスクに関する情報が盛り込まれているため、有用といえる。 本ガイドラインは、様々な事業活動においてAIの開発・提供・利用を担う全ての者(政府・自治体等の公的機関を含む)を対象としている。他方で、事業活動以外でAIを利用する者又はAIを直接事業で利用せずにAIシステム・サービスの便益を享受する、場合によっては損失を被る者(以下、あわせて「業務外利用者」という)については、本ガイドラインの対象には含まない2。ただし、事業活動においてAIの開発・提供・利用を担う者から業務外利用者への必要な対応は記載する。また、AI活用に伴い学習及び利用に用いるデータが不可欠となる。それらのデータを提供する特定の法人及び個人(以下、「データ提供者」という)も同様に本ガイドラインの対象には含まない。データ収集は色々な方法が考えられる中で、本ガイドラインではデータの提供を受ける者・データを入手する者にあたるAIの開発・提供・利用を担う者がデータを扱う際の責任を負う形で記載する。以上より、本ガイドラインの対象は、AIの事業活動を担う主体として、「AI開発者」、「AI提供者」及び「AI利用者」の3つに大別され、それぞれ以下のとおり定義される。これらの主体は事業者(又は各者内の部 2 一般消費者がAI、特に生成AIを活用するにあたっての注意点等については、消費者庁「AI利活用ハンドブック~生成AI編~」(2024年5月)を参照。 https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/information/ai_handbook また、消費者を支援することに活用できるAIを含むデジタル技術の現状や見通し、課題等については、内閣府「消費者をエンパワーするデジタル技術に関する専門調査会」報告書で整理されている。 https://www.cao.go.jp/consumer/iinkaikouhyou/2024/doc/202412_digital_technology_houkoku.pdf 4