AIガバナンス指針に対するパブリックコメントの代表的な意見と、それに対する政府の回答をまとめた一覧表。
タグ: AIガバナンス, 研究開発, 透明性, 説明可能性, イノベーション
別紙 「2 研究開発機関及び活用事業者が特に取り組むべき事項」に対する意見(99件(うち、団体・法人等からは20件、個人からは79件))のうち代表的な意見 番号 該当箇所 ページ 開始行数 終了行数 意見内容 回答 1 2 研究開発機関及び活用事業者が特に取り組むべき事項 5 6 7 AIガバナンスにはAI特有の技術特性や規制の動向が関連するものの、事業者としては、既存のIT等に適用しているガバナンスプロセスを活用することとなるため、完全にゼロベースでAIガバナンス構築に取り組む例は稀である。このため、「既存のガバナンスプロセスを活用しつつ」といった文言を加え、既存プロセスの展開も本指針の目的達成のために有効であることを明示してはどうか。 ご意見を踏まえ、本文案の脚注15に既存のガバナンスプロセスを活用することも有用である旨追記しています。 2 5 15 21 透明性の確保に向けた説明可能性の確保は、それ自体が技術的な情報やデータ利活用ノウハウの開示に近い話題でもあります。したがって、合理的な範囲での説明可能性について、開発者と利用者の間で一定の合意レベルを形成することは、ケースバイケースで定めづらい性質もあると考えます。また、一般ユーザ向けに提供されるAIと、特定の企業や団体のユーザ向けに提供されるAIとでは異なる点もあることを踏まえ、柔軟な対応を可能とするとともに、一定の具体的な様式の提示も必要と考えます。 ご意見として承ります。今後の政府における政策検討の際の参考とさせていただきます。本文案では脚注17にて合理的な範囲についての考え方を記載しています。 3 2(1) AIガバナンスによる俯瞰的な適正性の確保 5 9 13 AIガバナンスについて、「(3)適正性確保のための基本方針」では「便益を最大化する」という、従来通りの記述がされている。一方で、「2 研究開発機関及び活用事業者が特に取り組むべき事項(1)AIガバナンスによる俯瞰的な適正性の確保」ではリスクの低減に関する記述だけになっている。AIガバナンスによるAIの便益の最大化には組織的な取り組みが必要であるのに、この記述では「AIガバナンスではAIのリスクの低減に努めれば良い」という誤解を与えかねない。現状のAIは電力や水といった重要な資源を大量に消費する。このため、考慮すべき要素の「イノベーション」に記載されているように、リスクの最小化と便益の最大化を併記するのが望ましい。 ご意見を踏まえ、本文案に便益の最大化とリスク低減の双方の観点を追記しています。 4 5 9 13 AIガバナンスが企業の自主性に委ねられているが、どこまで整備すればよいかの検討が企業の負担となっており、これが逆にAIによるイノベーションの促進を阻害している。ガイドラインレベルではなく、AI製品を提供する事業者が最低限守らなければならない義務や罰則等を定める法律を早急に成立していただきたい。 ご意見として承ります。今後の政府における政策検討の際の参考とさせていただきます。本文案3(3)にて、国等がAIガバナンスの在り方を継続的に検討・見直すことやAI導入の障壁を低減する取組を進めることを記載しています。 5 2(2) ステークホルダーとの信頼関係の構築に向けた透明性の確保 5 15 21 透明性の確保は重要であると考える一方で、事業者等の自主的かつ能動的な取組の障壁となっていないか、指針の具体的な内容が事業者の取組みの足かせとなっていないかといった観点から検討することが重要であると考え、検討に当たっては、産業界の声を広くヒアリングしていく機会を設けることを望む。 ご意見として承ります。今後の政府における政策検討の際の参考とさせていただきます。本文案では脚注18にて学習データの透明性の確保についての考え方を記載しています。 6 5 15 21 学習データの透明性の確保は極めて重要だ。他方、「自主的かつ能動的な取り組みを促す」という指針のソフトロー的な性格上、実効性の観点から疑問がある。海外事業者を中心に、文化庁「AIと著作権に関する考え方」等を順守せずサービスを展開するケースが散見される中で、主体的に透明性の確保に取り組む事業者がどの程度あるかは疑問だ。「合理的な範囲」で説明可能性を確保するとしているが、開示の範囲が限られる恐れがある。説明の範囲を極力広く確保できるようにすべきだ。AI利用者に提供する情報として、「学習データの収集ポリシー」が挙げられているが、それだけでは権利者にとっての透明性は確保されない。使用されているデータを権利者が特定できるよう、開示を求められるようにすべきだ。 4