バイオ医薬品・再生医療分野における他国依存からの脱却と、国内製造体制の強化およびグローバル市場獲得に向けた戦略目標を提示。
タグ: バイオ医薬品, 再生医療, 経済安全保障, CDMO, 創薬, 産業エコシステム
1. 現状認識と目指す姿 【目標】 合成生物学・バイオ バイオ医薬品・再生医療等製品等 (1)現状 ① 現状 ・我が国の医薬品の自給率は低く、製造工程や周辺産業を含め他国依存度が高くなっている。 ・世界の医薬品市場は拡大を続けており、2022年で約200兆円規模と推計され、バイオ医薬品、再生・細胞医療・遺伝子治療等の比率は4割を占めている。 ・こうした中、世界トップシェアのバイオ医薬品や、ノーベル生理学・医学賞につながった基盤技術などが、日本発で生まれている。 ② 取り巻く環境と構造変化 ・経済安全保障上のリスクに対し、米国、中国、欧州などの主要国では、様々なアプローチによって重要医薬品の国産化が進められている。 ・また、米国の最恵国待遇(MFN)価格政策の動きがある中で、米国で医薬品を販売する製薬企業各社のグローバルでの上市戦略が不透明になっている。 ・製造体制強化において先行するアジア諸外国は、バイオ医薬品を国家戦略上の重要な分野に位置づけ、イノベーション、生産、輸出などに焦点を当てて、急速に体制を強化している。 ・米国等では個別化遺伝子治療や、遺伝子編集技術を用いた動物の臓器を人に移植する技術が臨床段階に突入するなど、新領域における医療技術も急速に進展している。 ③ 経済的・戦略的な重要性 ・経済的重要性:世界の医薬品市場は今後も高い成長率が見込まれる中、輸入超過・他国依存の構造を転換し、経済成長を牽引する産業とする必要がある。 ・戦略的重要性:ワクチンを含むバイオ医薬品・再生医療等製品等は、国民の健康や命に直結する、医療・経済安全保障上、極めて重要な分野。他国依存の現状を脱却し、感染症危機や海外情勢に左右されることなく、国内供給できる体制を構築する危機管理投資が必要。 (2)目標 ① 国内外で獲得を目指す市場 ・海外で製造されている国内向けバイオ医薬品・再生医療等製品等について、国内製造拠点や国産部素材による製造を目指す。 ・創薬分野については、国内市場にとどまらず、世界最大の市場である米国をはじめとしたグローバル市場の獲得を目指す。 ・世界のバイオ医薬品・再生医療等製品等のCDMO市場のシェア獲得を目指す。 ・2040年の我が国企業の売上(合計)目標は、33.4兆円(グローバルシェア10%)。 ② 達成すべき戦略的な目標 ・バイオ医薬品・再生医療等製品等・部素材の自国創製・国内製造による他国依存度(供給途絶リスク)を低減する。 ・VCや製薬企業をはじめとするグローバルステークホルダーとの連携を強化し、資金やノウハウを呼び込み、創薬分野における国際競争力を高める。 ・新領域における医療技術に関して、国内でのシーズ創出・研究・開発・製造体制を確立する。 ・バイオ医薬品・再生医療等製品等におけるCDMO市場のグローバルシェアを拡大する。 ・これらにより、産業エコシステムを構築する。 190