OECDの報告書に基づき、公的財政、汚職防止、司法、調達の各分野におけるAI活用の国際的な事例と教訓をまとめた一覧表。
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OECD“Governing with Artificial Intelligence”掲載のAI活用事例抜粋 ユースケースカテゴリ 事例概要 国・地域 ユースケース説明 公的財政管理 ロボット債務スキーム:不適切な支払いの収集に関する議題 オーストラリア オーストラリア政府は「Robodebt」制度により、社会保障給付の過払い回収を自動化。センターリンクが報告した隔週収入データと、ATOの年間収入データを比較し、差異を過払いとして自動的に債務通知を送付。だが、変動収入を無視した「平均化」手法により誤判定が多発し、受給者に証拠提出を強要。47万件の誤通知、総額7億7,500万ユーロに達し、多くが経済的困難や精神的被害を受けた。最終的にロイヤル・コミッションが設置され、報告書では人間による監視の欠如が問題とされた 腐敗防止・公正 法案分析を通じた汚職防止 リトアニア リトアニアの特別捜査局(STT)が、法令や法案をAIで分析し、汚職リスクを未然に防ぐためのツールを開発中。汚職リスクデータで学習したLLM(大規模言語モデル)を使用。法令文書の抜け穴・手続きの弱点・不十分な措置などのリスク要因を自動検出し、脆弱性を迅速に特定 司法・司法アクセス ペルーにおける保護命令の迅速化のためのAIによる司法サービスの再設計 ペルー 裁判所が独自に開発したAmauta Pro(保護命令決定プロセスを自動化。機械学習と生成AIを組み合わせ、文書分類・事件照会・判決決定書草案生成を行う)は家庭内暴力事件を対象に試験運用。判決書作成時間を3時間から40秒に短縮、試験段階で800件庁の判決草案を作成、裁判官は時間とリソースを判断業務・最終決定など本質的な業務に集中できるように 司法・司法アクセス 司法情報提供のためのAIチャットボット ポルトガル ポルトガル法務省は、Practical Guide to Justice(GPJ)というAIチャットボットを導入し、市民が司法関連情報に容易にアクセスできるようにしている。GPJは、司法手続き関連の質問に平易な言葉で回答。AIがデジタル司法プラットフォーム情報を基に回答を生成 調達 責任あるAI調達と導入を推進する「GovAI Coalition」 ※厳密にはユースケースとしてのAI活用事例ではないが、調達の観点での参考事例 アメリカ 2023年サンノゼ市主導の「GovAI Coalition」が設立され、政府間で(全米の地方・州・連邦レベルの機関が参加)責任あるAI調達を推進。AI契約テンプレートとナレッジ共有プラットフォーム(AI Contract Hub)を整備し、倫理的AI導入を支援。政府機関向けのAI調達テンプレートとガバナンスツール群を提供。2025年に「AI Contract Hub」をローンチし、契約・調達プロセスを効率化 19