日本のIPOにおける初値の公開価格に対する乖離率が国際的に突出して高く、起業家の資金調達効率を低下させている現状を分析している。
タグ: IPO, スタートアップ支援, 資金調達, コーポレートガバナンス, 市場制度
IPOにおける公開価格に対する初値の水準の国際比較 ○ 日本のIPOでは、初値(上場初日に市場で成立する株価)が公開価格(上場時に起業家が株を売り出す価格)を大幅に上回っている(+49%)。このため、IPOによる起業家の資金調達額が相対的に小さい。 IPOにおける初値が公開価格を上回る水準の国際比較 初値が公開価格を上回る水準 60% 50% 49.0% 40% 30% 20% 21.8% 17.5% 15.7% 13.1% 10% 9.4% 6.8% 0% カナダ フランス イタリア 英国 米国 ドイツ 日本 (注) 日本は1970-2021年の3,974件、カナダは1971-2021年の811件、フランスは1983-2021年の904件、イタリアは1985-2018年の413件、英国は1959-2020年の5,309件、米国は1960-2021年の13,718件、ドイツは1978-2020年の840件。初値を公開価格で割った上で1を引いた値(平均初値収益率)。 (出所) Tim Loughran, Jay R. Ritter, Kristian Rydqvist「Initial Public Offerings: International Insights」(2022年3月15日)を基に作成。 30