勤労所得の拡大と労働市場改革、および企業による従業員の資産形成支援を通じた経済的安定の向上策について述べている。
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義を実現し、そして、分厚い中間層を形成していくためには、その所得水準を高めていくことが重要である。 〇そこで、勤労所得の拡大に向けて、労働市場改革として、①雇用者に成長性のある企業・産業への転職の機会を与える企業間・産業間の失業なき労働移動の円滑化、②リスキリング(成長分野に移動するための学び直し)のための人への投資、③これらを背景にした構造的な賃金引上げ、の3つの課題を同時解決していく。 〇併せて、雇用者の保有する金融資産からの所得を拡大し、持続的な企業価値向上の恩恵が家計にも及ぶという好循環を作り上げる。このため、企業による雇用者への資産形成を強化することが必要である。 〇雇用主としての企業は雇用者からの信頼度が高く、世界では、人々の幸福を目指すうえで心身の健康のみならず、企業を通じた経済的な安定を支援する取組が広まりつつある。我が国においても雇用主による雇用者の経済的な安定の向上に向けた取組を推進することが求められている。 <中立的な認定アドバイザーの活用> 〇企業における雇用者の資産形成を支援する取組は、雇用者の満足度の向上や雇用者の定着率の向上、金銭的ストレスの軽減といった効果が指摘されている20。他方で、多くの個人が資産形成に関するアドバイスを受ける必要性を認識しながらもその機会を十分得られていない。 〇そこで、企業を通じた雇用者の経済的な安定の取組を活性化するため、職域における中立的な認定アドバイザーを活用する取組を企業に促す。 〇具体的には、雇用者が中立的な認定アドバイザーを活用する場合に企業から雇用者に対して助成を行うことを後押しする。また、既に一部の企業で実施されている雇用者向けの企業内インセンティブ・ポイントプログラム(雇用者に対して資産形成や関連サービスへの活用可能なポイントを配布するもの)の横展開を図る。さらに、企業内に設置される雇用者向けの資産形成の相談の場において、中立的な認定アドバイザーを積極的に活用することを促す。 <企業による資産形成の支援強化> 〇従業員が職場つみたてNISAや従業員持株会に投資する際の企業の奨励金について、課税に関する取扱いを検討する。 〇また、企業における雇用者の資産形成の支援のための取組は、人的資本の戦 10