2. 廃業時に経営資源を引き継ぐことは、旧経営者・起業家の双方にとって有益。 ● やむを得ず廃業する場合でも、経営資源の一部を有償で譲渡すれば、経営者は、廃業費用の 一部を賄うことが可能。 ● 事業を素早く立ち上げようとする場合、他者から経営資源を引き継ぐ形での起業は有効である が、実際に引き継げた者は限定的。 ● 起業促進の観点からも、部分的な事業承継として、経営資源の引き継ぎを進めることが必要。 図1 廃業に係る費用総額と経営資源引継ぎの対価の総額 □0円 □100万円以上500万円未満 □1円以上50万円未満 □500万円以上1000万円未満 □50万円以上100万円未満 □1000万円以上 廃業費用の総額 経営資源を引き継ぎの 対価の総額 0% 100% 資料:みずほ情報総研(株)「中小企業・小規模事業者 の次世代への承継及び経営者の引退に関する調査」(2018年12月) 図2 起業準備者が引き継ぎたい経営資源、 起業家が引き継いだ経営資源 (%) 60 □起業準備者(n=790) □起業家(n=1,057) 40 20 0 事業のノウハウ ・ブランド 顧客・販売先 役員・従業員 設備(居抜きを含む) 不動産 資料:三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株)「中小企業・小規模事業者における経営者の参入に関する調査」(2018年12月) 【事例】株式会社藤綱合金(大阪府東大阪市) 引き継いだ技術を活かし、新たな挑戦をする企業 > 藤綱合金(従業員3名、資本金200万円) は、銅合金の鋳造を行う企業。 > 藤綱氏が務めていた、地元の銅合金鋳造の企業 は、社長の急死を機に廃業。 > 同氏は、技術が失われることを憂慮し、自らが代 表となり、同僚たちとともに、銅合金の鋳造会社を 新たに起業することを決意。 > 廃業から半年後、顧客の一部と技術者を引き継 いで、藤綱合金を設立。設立当初から、一定の 売上を確保できた。 > 設備や人員の入れ替りで失った顧客もいたため、 新たに低コストで高品質な技術を開発。今では、 売上の半分を新規顧客が占める。 4