一方、修繕や更新の実施時期等の判断には限界があることを考慮 する必要がある。このため、劣化や損傷が直ちに利用者や第三者の 被害につながることがないよう、施設の特性に応じて必要な多段階 の対策(フェイルセーフ)を講じていく。 (2) 中長期的な視点に立ったコスト管理 厳しい財政状況下で必要なインフラの機能を維持していくためには、 様々な工夫を凝らし、的確に維持管理・更新等を行うことで中長期的な トータルコストの縮減や予算の平準化を図る必要がある。これらを確実に 実行することにより、インフラ投資の持続可能性を確保する。 ① 予防保全型維持管理の導入 中長期的な維持管理・更新等に係るトータルコストを縮減し、 予算を平準化していくためには、インフラの長寿命化を図り、大規模 な修繕や更新をできるだけ回避することが重要である。このため、 施設特性を考慮の上、安全性や経済性を踏まえつつ、損傷が軽微で ある早期段階に予防的な修繕等を実施することで機能の保持・回復 を図る「予防保全型維持管理」の導入を推進する。 ② 維持管理の容易な構造の選択等 維持管理コストは、管理水準や採用する構造・技術等によって 大きく変化する。このため、新設・更新時には、維持管理が容易かつ 確実に実施可能な構造を採用するほか、修繕時には、利用条件や設置 環境等の各施設の特性を考慮するなど、合理的な対策を選択する。 ③ 社会構造の変化や新たなニーズへの対応 今後、グローバルな都市間競争や、人口減少、少子高齢化、地球 温暖化等の進展が見込まれる中、インフラに求められる役割や機能 も変化していくものと考えられる。このため、老朽化対策の検討に 当たっては、その時点で各施設が果たしている役割や機能を再確認 した上で、その施設の必要性自体を再検討する。 その結果、必要性が認められる施設については、更新等の機会を 捉えて社会経済情勢の変化に応じた質的向上や機能転換、用途変更 や複合化・集約化を図る一方、必要性が認められない施設については、 廃止・撤去を進めるなど、戦略的な取組を推進する。 2. メンテナンス産業の育成 一連のメンテナンスサイクルを継続し、発展させていくためには、 インフラの安全性・信頼性の向上や、維持管理・更新業務の効率性の 向上を図るための新技術の開発・導入が極めて重要である。このため、 4
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