持続的な経済成長のため、金融庁はコーポレートガバナンス改革等を進める。
タグ: 経済成長, 金融庁, コーポレートガバナンス, サステナブルファイナンス, デジタル技術, リスク管理
はじめに 我が国経済は、おおむね緩やかな回復が続いており、デフレからの完全な脱却や力強く持続的な経済成長の兆しがみられる。企業収益は改善し、設備投資に持ち直しの動きがみられるほか、賃上げ率も増加するなど、投資・雇用環境も改善している。これらの前向きな動きを後押しし、力強く持続的な経済成長を確かなものにするためには、長期的な視点に立ち、経済全体の生産性及び企業価値を向上させることが重要である。こうした課題への対応として、金融庁は、コーポレートガバナンス改革等による企業価値の向上や、デジタル技術を用いた金融サービスの変革への対応やサステナブルファイナンスの推進等、様々な社会課題の解決が新たな市場創造につながるような環境整備等に取り組み、経済全体の成長・生産性向上に貢献する。そして、この結果もたらされる企業価値の向上の恩恵が国民に還元され、さらなる投資や消費につながるという好循環を実現すべく、資産運用立国に向けた改革等を着実に進める。同時に、こうした持続的な経済成長の基盤となるのは、金融システムの安定・信頼と質の高い金融機能である。現在、我が国の金融機関は総じて充実した資本や流動性を有し、金融システムは総体として安定しているが、「金利ある世界」への移行が進む中で、国内外の経済・金融市場をめぐる不確実性や経済社会の構造的な変化にも直面している。足元、海外諸国の経済減速やインフレ再燃の懸念、不動産市場を含む海外市況の変調、各国政治動向、地政学的リスク等が、グローバルな金融市場の主要なリスクとなっている。我が国でも、長期金利の緩やかな上昇や株式市場における変動の高まりなど、金融環境に変化が見られる。そして、これら国内外の市場・経済は、グローバルに相互関連しながら、刻々と変化する。また、個人の生活様式や企業のビジネスが変化する中、金融機能のアンバンドリング・リバン ドリングが進み、新たな金融サービスの提供者の参入や金融機関による業態や国境を越えたビ ジネス展開が加速している。さらに、デジタル技術の深化・普及は、非対面での取引や国境を越えた取引を容易にし、利用者の利便を向上させる一方で、サイバーリスクの高まりやマネー・ローンダリング(資金洗浄)、金融犯罪の巧妙化等、リスクの増大・複雑化をもたらしている。くわえて、国内における人口減少・少子高齢化や事業者数のすう勢的な減少は、これまでの低金利環境の継続とあいまって、金融機関のビジネスモデルの持続可能性を脅かしてきた。同時に、コロナ禍からの社会経済活動の正常化が進む中、事業者間の経営課題が多様化し、金融機関に期待される役割も変化をみられる。これらの変化を 的確にとらえ、顧客の置かれた状況やニーズを深く理解し、付加価値の高い支援・サービスを提供するとともに、自身の収益基盤の強化を通じて持続可能なビジネスモデルを確立し、経済・顧 はじめに 1
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