金融機関の経営基盤強化と健全性確保、及び業態横断的な課題への対応について述べている。
タグ: 金融システム, 安定, 信頼, 金融機能, 経営基盤, 健全性, 業態横断
II. 金融システムの安定・信頼と質の高い金融機能を確保する 国内外の経済・金融市場をめぐる不確実性や経済社会の構造的な変化に対応し、我が国の持続 的な成長を支えるためには、短期はもとより中長期にわたる金融システムの安定・信頼と質の高 い金融機能の発揮を確保することが重要である。こうした観点から、個々の金融機関の財務の健 全性・業務の適切確保のための深度あるモニタリング、及びサイバーリスクやマネロン、金融 犯罪等の台頭する業界横断的なリスクへの対応を行う。あわせて、金融機関による顧客のニーズ に的確に応える質の高い金融機能の提供とビジネスモデルの持続可能性の確立に向けて対話を 進める。 1. 業態横断的な課題への対応 (1) 経営基盤の強化と健全性の確保 金融機関が質の高い金融機能を持続的に発揮するためには、財務の健全性と業務の適切性を 維持することが重要である。そのため、金融機関の経営戦略や営業・財務基盤を確認するととも に、ストレス時の対応を含めた信用・市場・流動性リスク等の管理態勢、ガバナンス、内部監査 等について確認し、必要な改善を促す。 その際、市場・経済がグローバルに相互連関していることを踏まえ、国内外の金融政策・金利 動向や不動産市況等を含む金融経済情勢等の動向を注視し、その動向が金融システムの安定に 与える影響について分析を行う。 また、段階的に金融グループ規制が緩和される中、大手金融機関や主にインターネット上で金 融サービスを展開する企業グループ等を中心に、業態や国境を越えてビジネスを展開する動き が広がっており、それに った個人・法人の顧客情報管理をはじめとしたグループガバナンス の重要性や、グローバルガバナンスの重要性が高まっている。こうした金融グループをめぐる 課題や環境変化に適切に対応し、健全なビジネス展開を可能とするとともに、金融システムの安 定・信頼を継続して確保するため、金融庁では、関係部門間の連携を一層強化するなど、グルー プ経営に対する監督態勢を強化する。 なお、金融機関との対話等においては、金融機関の役職員の心理的安全性の確保に努める。ま た、金融機関や新規参入希望者からの法令解釈に関する問い合わせ等に対しては、迅速で明確な 回答に努める。 2017年12月に最終合意がなされたバーゼルIIIについて、我が国では2023年3月期から段階 14 II. 金融システムの安定・信頼と質の高い金融機能を確保する