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A.2018年の平成30年台風第24号の支払保険金額は3,061億円。
平成30年(2018年)に発生した台風第24号による風水害で、保険会社が支払った保険金の金額。
出典: 金融庁『令和元事務年度 金融行政方針』2019年8月公表
ある。 他方、デジタル戦略を進めていく上で、中核となる専門人材の獲得・育成や、保険金支払業務等の保険会社固有の業務にどのように応用し、更なる顧客価値の向上等を図っていくかが課題である。 (リスク管理の高度化の促進) 保険会社を取り巻くリスクが変化する中、各社においては、現行的の規制の枠組みや慣行に留まらず、ERM158の一環として、経済価値ベースの考え方を取り入れたリスク管理の高度化に取り組んでおり、金融庁としても、こうした取組みを促してきた。 こうした中、昨年度は大規模自然災害の連続発生により支払保険金が過去最高となったこと等を踏まえ(図表II-3-(5)-2)、各社における再保険手配等のリスク軽減策等の実態を確認した。 自然災害リスクの保有・出再方針の決定に当たっては、ERMの一環として、異常危険準備金等の自己資本水準、再保険手配によるリスク量のコントロール、これらのコストを踏まえたリターン、という3つのバランス等を踏まえた経営レベルでの多面的な議論が必要である。この点について、大手損害保険会社では、巨大災害への備えと期間損益の双方を考慮し再保険を手配している一方で、その他の損害保険会社の中には、十分な経営レベルの議論を経ないまま、期間損益を重視して再保険を手配し、巨大災害には異常危険準備金を充当する方針としている社も認められたことから、対話を通じて自然災害リスクの管理の高度化を促した159,160。 図表II-3-(5)-2 過去の風水災等による支払保険金(1970年以降) 順位 災害名 支払件数 支払保険金 1 平成30年台風21号 857,284件 10,678億円 2 平成3年台風19号 607,324件 5,680億円 3 平成16年台風18号 427,954件 3,874億円 4 平成26年2月雪害 326,591件 3,224億円 5 平成11年台風18号 306,359件 3,147億円 6 平成30年台風24号 412,707件 3,061億円 7 平成30年7月豪雨 55,320件 1,956億円 8 平成27年台風15号 225,523件 1,642億円 9 平成10年台風7号 181,278件 1,599億円 10 平成16年台風23号 144,364件 1,380億円 (注)2019年3月末現在 (資料)日本損害保険協会より金融庁作成 158 Enterprise Risk Managementの略。潜在的に重要なリスクを含め、保険会社の直面するリスクを総体的に捉え、保険会社の自己資本等と比較・対照し、さらに、保険引受や保険料率設定等のフロー面を含めて、事業全体としてリスクをコントロールする、自己管理型のリスク管理。 159 各社においては、こうした金融庁との対話や、昨年に多発した大規模自然災害の影響を踏まえ、再保険スキームの見直しや異常危険準備金の積み増しを進めているところ。 160 なお、大規模自然災害発生時の保険金支払管理態勢等については、各社とも早急にバックアップ体制を整備すること等で迅速・的確な顧客対応に努めている。ただ、昨年に発生した大規模台風災害の際には、災害発生直後にコールセンターでの事故受付の受電率が低下する等の問題が認められており、より迅速な保険金支払の観点から災害規模に応じた要員確保策や一層の業務効率化等の更なる取組みが求められる。 105