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A.サイバーリスクについては、商品内容や適切な引受管理態勢の確立、リスク評価手法の高度化等について対話を行う。
サイバーリスクについては、商品内容の適切な管理、引受管理態勢の確立、リスク評価手法の高度化等について、保険会社との対話を進める。
出典: 金融庁『平成30事務年度 金融行政方針』2018年9月公表
保険引受リスク管理が損害保険会社の課題となっている。 生命保険会社では、国内において低金利環境が継続している中、一部の円建貯蓄性商品の販売を抑制する動きがあるほか、外国社債等への投資を増加させる動きが継続している。 最近では、ドル円の為替ヘッジコストの上昇を受け、海外クレジットリスクを選好する動きや超長期国債投資を増加させる動きのほか、ドル円が円高に向かう局面において、為替リスクをヘッジせずに投資する外国債券(オープン外債)を積み増す方針を掲げている保険会社も見受けられる。 なお、スチュワードシップ活動の取組みについては、大手生保では、昨年5月のスチュワードシップ・コード改訂を踏まえ新設した第三者委員会等93で外部の有識者委員から意見を聴取する等、取組みの強化が見られるほか、地域経済への影響が大きい業種、例えば、地域銀行との対話を重視しており、対話先の拡充を進めている。 【本事務年度の方針】 自然災害リスクについては、保険会社の引受方針や再保険手配等によるリスク軽減策等の保険引受リスク管理態勢について、実態把握や管理態勢の高度化に向けた対話を行うとともに、金融庁のモニタリングの高度化に取り組む。サイバーリスクについては、商品内容や再保険を含む保険引受市場が世界的に十分に確立されていないことから、これらの動向を踏まえつつ、商品内容や適切な引受管理態勢の確立、リスク評価手法の高度化等について対話を行う。 また、現行のソルベンシー規制では十分に捉えられていないリスクも包括的に考慮した健全性を把握する「動的な監督」に取り組むことが不可欠となっているため、保険会社のリスク管理の高度化を促しつつ、資産・負債を経済価値ベースで評価する考え方を検査・監督に取り入れていく。あわせて、経済価値ベースのソルベンシー規制について、現下の経済環境における様々な意図せざる影響94にも配意しつつ、国際資本基準(ICS)に遅れないタイミングでの導入を念頭に、関係者と広範な議論を行っていく。 なお、資産運用については、内外経済・市場の変動にも留意しつつ、金利・為替・株価の変動による市場リスク等について、保険会社の財務への影響を引き続き注視していく。また、自ら策定した中長期的な運用戦略に応じた運用態勢の整備及び市場変動に対する予兆管理、ストレステスト等に関し、ERM95の高度化等を通じてリスク管理態勢の向上に向けた対話を行う。あわせて、スチュワードシップ活動について、各社の活動全般にかかる取組状況を確認し、投資 93 スチュワードシップ・コード(改訂版)指針2-3. 参照。 94 「経済価値ベースの評価・監督手法の検討に関するフィールドテストの結果概要について」(昨年3月28日)(7ページ)(金融庁ウェブサイト参照(https://www.fsa.go.jp/news/28/hoken/20170328-1/01.pdf))。 95 Enterprise Risk Management の略。潜在的に重要なリスクを含め、保険会社の直面するリスクを総体的に捉え、保険会社の自己資本等と比較・対照し、さらに、保険引受や保険料率設定のフロー面を含めて、事業全体としてリスクをコントロールする、自己管理型のリスク管理。 104