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建設後50年以上経過した道路橋の割合は現在16%であり、今後急増が見込まれる。高度経済成長期に整備されたインフラの老朽化が進んでおり、計画的な点検・修繕・更新が喫緊の課題となっている。
I. はじめに 国民生活やあらゆる社会経済活動は、道路・鉄道・港湾・空港等の産業基盤や上下水道・公園・学校等の生活基盤、治山治水といった国土保全のための基盤、その他の国土、都市や農山漁村を形成するインフラによって支えられている。 我が国では、昭和39年に開催された東京オリンピックと同時期に整備された首都高速1号線など、高度成長期以降に集中的に整備されたインフラが今後一斉に高齢化する。例えば、今後20年で、建設後50年以上経過する道路橋(橋長2m以上)の割合は現在の約16%から約65%となるなど、高齢化の割合は加速度的に増加する。 これらのインフラの中には、建設年度や構造形式等の施設諸元や、劣化や損傷等の老朽化の進展状況など、維持管理に必要な情報が不明な施設も多く存在するしている。また、維持管理に係る基準やマニュアル等は管理者間でばらつきが存在するほか、国・地方を通じ職員定数の削減が進む中、地方公共団体の中には維持管理を担当する技術職員が不在、若しくは不足している団体も存在するなど、制度や体制についても、我が国全体として十分とは言えないという指摘もある。このような現状に至った背景には、戦後、短期間で集中的にインフラ整備を進める必要があったことや、経年劣化や疲労等に伴う損傷はその進行速度が遅く、問題が顕在化するまでに長期間を要するため必要な措置が講じられてこなかったことなどが考えられ、一刻も早く取組を開始する必要がある。 一方、インフラ長寿命化に資する新技術の研究開発・実証やその導入も重要であり、国として戦略的に推進していく必要がある。センサーやロボット、非破壊検査技術等、劣化や損傷状況等の様々な情報を把握・蓄積・活用する技術は、研究機関や産業界を中心に開発が進められており、これらを維持管理に活用することで、インフラの安全性・信頼性や業務の効率性等の向上が図られることが期待される。 今後、約800兆円に及ぶインフラストックの高齢化に的確に対応するとともに、首都直下地震や南海トラフ巨大地震等の大規模災害に備え、成長著しいアジアの新興国との競争に打ち勝ちながら世界の先進国として存り続けるためには、国土、都市や農山漁村を形成するあらゆる基盤を広く「インフラ」として捉え、これまで以上に戦略的に取組を進めることが重要である。このため、国民の安全・安心を確保し、中長期的な維持管理・更新等に係るトータルコストの縮減や予算の平準化を図るとともに、維持管理・更新に係る産業(メンテナンス産業)の競争力を確保するための方向性を示すものとして、国や地方公共団体、その他民間企業等が管理するあらゆるインフラを対象に、「インフラ長寿命化基本計画(以下「基本計画」という。)」を策定し、国や地方公共団体等が一体となってインフラの戦略的な維持管理・更新等を推進する。 1