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2022年8月、中国が台湾周辺で実施した大規模軍事演習において、弾道ミサイル9発が発射された。そのうち5発が日本の排他的経済水域(EEZ)内に着弾しており、日本の安全保障環境の急激な悪化を示す象徴的な事象となっている。近隣諸国の軍事活動が日本の領域に及ぶリスクが現実化した事例として重視されている。
特 集 2 国家防衛戦略 わが国は、戦後、最も厳しく複雑な安全保障環境に直面しています。国民の命と平和な暮らしを守り抜くためには、防衛力の抜本的強化とともに、相手の能力と新しい戦い方に着目した防衛力の抜本的強化を行う必要があります。こうした認識のもと、わが国の抑止力を高めることに重点を置くことこそ、わが国の防衛体制の強化を、戦略的視点をもって一体として実施することが重要です。こうした認識のもと、政府は、1976年以降6回策定してきた「防衛計画の大綱」に代わって、わが国の防衛目標、防衛政策の大きな転換点であり、中長期的な防衛力強化の方向性と内容を示すものです。その意義について国民の皆様の理解が深まるよう政府として努力してまいります。 防衛上の課題 ロシアがウクライナを侵略するに至った軍事的な背景としては、ウクライナが十分な能力を保有していなかったことにあります。高い軍事力を持つ国が、あるとき侵略という意思を持ったことにも注目すべきです。脅威が顕在化するところ、意思を外部から正確に把握することは困難であり、国家の意思決定過程が不透明であれば、脅威が顕在化する素地が常に存在します。このような国から自国を守るためには、力による一方的な現状変更は困難であり、相手の能力に着目した防衛力を構築する必要があります。また、新しい戦い方が顕在化するか、それにどう対応できるかが今後の安全保障・防衛政策のあり方が地域と国際社会の平和と安定に直結します。 顕在化する新しい戦い方 弾道・巡航ミサイルによる大規模なミサイル攻撃 ●飛来するミサイルを迎撃し、わが国にに着弾させないようにすることが必要 ●相手のミサイル発射を制約し、ミサイル攻撃を行い難くすることが必要 ●施設や滑走路などにミサイルが直撃しても、被害を最小限に抑えつつ、迅速に復旧するなどして粘り強く戦う必要 ロシアはウクライナ全土に対し、5,000発以上の弾道・巡航ミサイルを使用 中国が台湾周辺に発射した弾道ミサイル9発のうち5発が我が国のEEZ内に着弾(2022年8月) 宇宙・サイバー・電磁波の領域や無人機などによる非対称的な攻撃等 ●宇宙・サイバー・電磁波の領域における探知や防護などの対処能力の強化は喫緊の課題 ●陸・海・空で運用できる多様な無人装備の導入や、相手側の無人機に ប្រយុទ្ធ 撃能力の整備が必要 情報戦を含むハイブリッド戦 ●不審な兆候を速やかに察知し、その情報をできるだけリアルタイムに共有する必要 ●敵が攻めてくると予想される場所に、先回りして自衛隊の部隊を移動させる必要。また、危険な場所から国民をすぐに避難させる輸送力も必要 ●偽情報の拡散などによる情報戦などに適切に対応し、混乱などが生じないようにする必要 ウクライナから出国したとの偽情報 を打ち消すため、ゼレンスキー大統 領が大規模前で撮影して投稿した 動画のキャプション(2022年2月) 【ゼレンスキー大統領顔】 3つの防衛目標 ①力による一方的な現状変更を許容しない安全保障環境を創出 ②力による一方的な現状変更を試み を、同盟国・同志国などと協力・連携して抑止・対処し、早期に事態を収拾 ③万が一、わが国への侵攻が生起した場合、わが国が主たる責任をもって対処し、同盟国など の支援を受けつつ、これを阻止・排除 3つの防衛目標 ①わが国自身の防衛体制の強化 “防衛力の抜本的な強化” “国全体の防衛体制の強化” ②日米同盟の抑止力と対処力の強化 “日米の意思と能力を顕示” ③同盟国などとの連携の強化 “一方国でも多くの国々と連携を強化” G7首脳会合に参加する岸田内閣総理大臣(2023年5月) 【首相官邸HP】 米軍機との日米共同訓練(2023年2月) 水陸両用作戦の訓練の様子(2023年2月) 次期戦闘機イメージ 宇宙状況監視システムを運用開始 【JAXA提供】 日米防衛相会談(2023年1月) 護衛艦「いずも」への米海兵隊F-35B着艦検証(2021年10月) 日米英蘭加新共同訓練(2021年10月) 防衛目標を達成するための3つのアプローチ 特集2では、2022年12月に策定した国家防衛戦略を取り上げます。 特にわが国自身の防衛体制の強化の部分に着目し、わが国を守るために行う防衛力の抜本的強化の内容について簡潔に解説します。 日本の防衛 8