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2020年に賃金下方硬直性を経験した労働者の2021年の賃金上昇率はマイナス3.46%ポイントであった。コロナ禍で賃金調整が抑制された反動として、翌年に賃金が押し下げられる効果が確認されている。
第2章第2節 持続的な賃金上昇の実現に向けて②(世代別の賃金上昇の動向、賃金の硬直性) 1図 コホートごとの事前想定賃金と事後経験賃金(男性) ①1965~69年生まれ(1989年に20~24歳) ②1970~74年生まれ(1994年に20~24歳) 4図 賃金上昇率の分布と下方硬直性 ①2016年 ②2024年 (20~24歳時点の賃金比、倍) 事前想定賃金 事後経験賃金 20代前半時点で、当時の年齢別賃金を踏まえて将来得られると予想していたであろう賃金 (20~24歳時点の賃金比、倍) 事前想定賃金 事後経験賃金 (%) (前年比、%) 下方硬直性を経験している労働者 分布の形状が0%付近で左右非対称だと下方硬直性が存在 (%) (前年比、%) 下方硬直性を経験している労働者 20 25 30 35 40 45 50 55 ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ (歳) 24 29 34 39 44 49 54 59 20 25 30 35 40 45 50 55 ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ (歳) 24 29 34 39 44 49 54 59 -40 -20 0 20 40 60 -40 -20 0 20 40 60 1990年代から2010年代にかけて、実際の賃金は、賃金カーブから事前に予想されていた賃金よりも低い水準で推移していた可能性。 この10年弱で賃金上昇率の分布はプラス局面の厚みが増す中、賃金の下方硬直性の程度は弱まっているが、引き続き存在。 2図 新卒から同じ企業で勤め続けた場合の賃金(男性) (20~24歳=100) 3図 実質賃金でみたコホート別賃金カーブ(男性) (20~24歳時点の賃金比、倍) 5図 2020年に下方硬直性を経験した労働者の賃金の上方硬直性 (前年比、%pt) 賃金の下方硬直性と上方硬直性 2024 2019 2014 2009 1960-64年生 1965-69年生 1970-74年生 1980-84年生 1990-94年生 下方硬直性が存在しない場合に比べ、賃金水準が維持されていた 下方硬直性を経験した労働者におけるその後の賃金上昇率の低下 10.83 -3.46 1.02 賃金上昇率が低い下で、賃金の引下げが行きにくく(下方硬直性)、景気後退局面で賃金の引下げを行わなかった企業は、①その後の回復局面でも賃金を十分に引き上げられない、②将来の賃金引下げの難しさを意識して賃上げに消極的になる(上方硬直性)。デフレ状況に特有の現象。 実際、世界金融危機の時期に下方硬直性を経験した労働者の賃金上昇率は、その後の暫くの間抑制された。 20 25 30 35 40 45 50 55 ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ (歳) 24 29 34 39 44 49 54 59 20 25 30 35 40 45 50 55 ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ (歳) 24 29 34 39 44 49 54 59 2020年 2021年 2022年 勤続年数に応じた賃金上昇度合いはこの15年で見ても低下。 実質のコホート別賃金カーブは、1990年代以降水準も低下。 2020年に下方硬直性を経験した労働者は、賃金水準が高く維持されたことにより、21年以降の賃金上昇率が低下(上方硬直性)。ただし、22年にはすでに解消された可能性も。 (備考) 厚生労働省「賃金構造基本統計調査」、総務省「消費者物価指数」、慶應義塾大学パネルデータ設計・解析センター「日本家計パネル調査」により作成。詳細は本文(第2-2-14・15・16・18・21図)を参照。 11 *** ***