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A.顧客企業からの「金融機関は相変わらず担保・保証が無いと貸してくれない」との認識
顧客企業が、担保や保証がないと金融機関が融資してくれないという認識を持っている状況について言及している。
出典: 金融庁『平成28事務年度 金融行政方針』2016年10月公表
具体的な重点施策 1. 預金取扱金融機関 (1) 金融仲介機能の質の向上 金融機関による金融仲介機能の質の向上に向けて、以下の取組みを進める。 ① 金融機関の取組みについての実態把握 (ア) 「日本型金融排除」の実態把握 融資に関して、金融機関からは「融資可能な貸出先が少なく、厳しい金利競争を強いられている」との主張がなされている。他方で、昨事務年度に実施した企業ヒアリングでは、顧客企業からは「金融機関は相変わらず担保・保証が無いと貸してくれない」との認識が示されるなど、金融機関と顧客企業との認識に大きな相違があることが明らかになった。 このように、金融機関と顧客企業双方の認識に相違が生じている背景には、金融機関が、企業の事業内容を深く理解することなく、「十分な担保・保証があるか」、「高い信用力があるか」等の企業の財務指標を中心とした定型的な融資基準により与信判断・融資実行をすることで、そうした基準に適う一部の企業に対して融資拡大への過当競争が行われているのではないか、との指摘もある。 担保・保証がなくても事業に将来性がある先、あるいは、足下の信用力は高くはないが地域になくてはならない先は地域に存在する。企業と日常から密に対話し、企業価値の向上に努めている金融機関は、地域の企業・産業の活性化に貢献するとともに、自らの顧客基盤の強化をも実現させていると考えられる。そこで、各金融機関の融資姿勢等について、金融機関と企業の双方からヒアリング等を通じて実態を把握する。具体的には、十分な担保・保証のある先や高い信用力のある先以外に対する金融機関の取組みが十分でないために、企業価値の向上が実現できず、金融機関自身もビジネスチャンスを逃している状況(「日本型金融排除」)が生じていないかについて、実態把握を行う。 また、公的金融機関は、民間だけではリスクをとりきれないが、支援に値する企業に対する応分のリスクテイクを行うことで、民間金融機関の活動を補完する役割を負っているが、そうした役割を実際に果たしているかについても併せて調査する。 具体的には、以下の点に着目し、企業や金融機関からヒアリング等を行う。 a) 与信判断における審査基準・プロセス、担保・保証への依存の程度(事業性評価の結果に基づく融資ができているか) b) 貸付条件変更先等の抜本的事業再生等を必要とする先に対する、コンサルティングや事業再生支援による顧客の価値向上に向けた取組み 20