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A.2022年の日本の製造業における仕入れ担当者へのアンケート結果を指数化した景況感指数の分岐点は50。
出典: 経済産業省『通商白書2022(全体版)』2022年6月公表
世界的な供給制約の高まり 第2節 2. 人手不足の深刻化 新型コロナウイルスの感染拡大は、労働市場にも多大な影響を与えており、多くの雇用が失われた。陸運における人手不足がサプライチェーンの供給制約につながっていたように、雇用の喪失や人手不足、それに伴う賃金上昇が、財生産やサービス提供の価格上昇や供給遅延に与える影響は大きい。ここでは、こうした労働市場における雇用や失業の状況、そうした状況が及ぼす影響について見ていく。 コロナ禍における雇用喪失が労働市場やサプライチェーンに与えた影響について、国際比較を行うために、日本、米国、EU それぞれの指数化した従業者数を見ると、EU や米国における従業者数はコロナ禍前の水準に戻っているものの、日本では元の水準に戻っていないことが確認できる(第 I-1-2-15 図)。 第 I-1-2-15 図 従業者数の推移 (2019年平均=100) 105 100 95 90 85 80 2019年3月 2019年6月 2019年9月 2019年12月 2020年3月 2020年6月 2020年9月 2020年12月 2021年3月 2021年6月 2021年9月 2021年12月 2022年3月 日本 米国 EU 備考:2019年平均を100とした指数。EUは四半期(2021年第4四半期まで公表)。 資料:総務省「労働力調査」、米国労働省、eurostat から作成。 次に、コロナショック後の欠員率について労働需要の回復状況と捉え得ることから、従業者数及び求人数を元に算出される欠員率(第 I-1-2-16 図左図)を確認する。米国の欠員率は、コロナ禍前から日本、EU と比べて高く推移していたものの、コロナ禍での経済回復とともに上昇している。さらに、指数化した欠員率を見ると、米国では、2020年7月にコロナ禍前の水準に達した後、2021年1月以降大きく上昇している。また、EU についても2021年第2四半期以降にコロナ禍前の水準に達している一方で、日本では依然としてコロナ禍前の水準に戻っていないことが確認できる(第 I-1-2-16 図右図)。 米国や EU では、経済回復によって労働需要が高まったものの、労働供給が追いつかず、人手不足が生じている一方で、日本ではコロナ禍からの経済回復に遅れがあり、労働需要不足の状況が続いている。 そこで、米国及び EU について、労働市場における人手不足が経済活動に与える影響について確認していく。米国において製造業や非製造業における仕入れ担当役員へのアンケート結果を指数化した景況指数である ISM 製造業・非製造業景況指数を見ると、製造業、非製造業ともにコロナショック後に強い回復をみせている。一方で、雇用指数については景況判断の分岐点となる 50 前後で推移しており、総合指数に対して低い水準で推移している。このことから、人手不足が景況全体の供給制約要因の一つとなっていることが確認できる(第 I-1-2-17 図)。 欧州について、製造業の生産制約要因を見ると、新型コロナウイルスの感染拡大当初は、需要の減少が主要な制約要因であったが、2022年3月現在、約半数 第 I-1-2-16 図 欠員率の推移 (%) (欠員率) 8 6 4 2 0 2019年3月 2019年6月 2019年9月 2019年12月 2020年3月 2020年6月 2020年9月 2020年12月 2021年3月 2021年6月 2021年9月 2021年12月 2022年3月 日本 米国 EU (2019年平均=100)(指数化した欠員率) 160 140 120 100 80 60 2019年3月 2019年6月 2019年9月 2019年12月 2020年3月 2020年6月 2020年9月 2020年12月 2021年3月 2021年6月 2021年9月 2021年12月 2022年3月 日本 米国 EU 備考1:欠員率=求人数÷(従業者数+求人数)×100にて算出。 備考2:2019年平均を100とした指数。EUは四半期(2021年第4四半期まで公表)。 資料:総務省「労働力調査」、厚生労働省「職業安定業務統計」、米国労働省、eurostat から作成。 通商白書 2022 45