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A.企業年金充実に向けた上場企業の取組率は9割。
昨年、上場企業の約9割が企業年金の充実に向けた取組みを行っている。
出典: 金融庁『令和元事務年度 金融行政方針』2019年8月公表
提案を行うかに関しては、販売員に任されているというのが一般的である。したがって、同一顧客に対してであっても、販売員により提案内容が異なる可能性がある。こうした中、販売員のスキル格差をある程度解消しつつ、提案水準のバラツキを小さくすることを目的に、販売員が、ロボアドバイザーによる資産構成(ポートフォリオ)診断結果を起点に、顧客との対話や商品の提案を行う販売プロセスを導入している銀行も見られた。(事例2) 投資信託や貯蓄性保険等、商品カテゴリーは異なるものの類似の運用特性を持つ商品が存在するが、カテゴリーが異なるゆえに並べて分かりやすく比較説明することは難しいとの声も聞かれる。こうした中、販売員の個人スキルに委ねていた比較説明を均質化するため、運用商品としての重要事項(リスク・リターン・コスト等)に関する比較情報を一覧化した資料を作成し、顧客への比較説明に活用している銀行も見られた。(事例3) 「顧客本位の業務運営」の見える化を更に進めるため、一部の銀行では、まずは、目指すべき姿として、顧客本位の実践を通じて、顧客から支持・評価を得て、結果として継続的に高い成果を発揮することと定義した上で、多くの顧客に長期分散投資に基づく提案等を行った販売員を選定・表彰する仕組みを導入している。また、これら販売員の経験や知識、情報を行内で共有することにより、販売員全体の提案レベルの向上も目指している。 ③ アセットオーナーの機能発揮 【金融行政上の課題】 企業年金等のアセットオーナーは、最終受益者の最も近くに位置し、企業との対話の直接の相手方となる運用機関に対して働きかけやモニタリングを行うといった重要な機能を有している。こうした観点から、金融行政においても、企業年金の運用態勢の充実やスチュワードシップ活動の強化を促していくことは重要である。 【昨事務年度の実績】 母体企業による企業年金の運用態勢の充実に向けた取組みの検証 昨年のコーポレートガバナンス・コード改訂65を踏まえ、フォローアップ会議66において、母体企業による企業年金の運用態勢の充実に向けた取組状況の検証を行った。 東京証券取引所の調査によれば、約9割の上場企業が企業年金の運用態勢の充実にかか 65 自社の企業年金に運用に関する資質を備えた人材を計画的に登用・配置するなどの母体企業としての取組みについて盛り込んだ(原則2-6)。 66 「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」 32