環境価値を経済成長に結びつけ、高付加価値化と新たな成長を目指す。
タグ: 環境基本計画, 経済成長, 高付加価値化, カーボンニュートラル, グリーン・スチール
第1章 第六次環境基本計画が目指すもの 環境価値を活用した経済全体の高付加価値化など「新たな成長」の経済成長への貢献 「長期的な停滞」に代表される、環境問題を生む経済社会の構造的な問題を解決するためには、「変え方を変える」姿勢が求められる。 ①ストック重視:GDPに代表されるフローだけでなく、自然資本などのストックの充実が不可欠 ②長期的な視点:企業にとって、目先だけでなく、長期的な視点に立った投資も重要。将来世代への配慮を始めとした利他的な視点も必要。 ③国民の本質的ニーズの重視:企業が自らのシーズ(自社の持つ技術やノウハウ等)に過度にとらわれることなく、将来のあるべき、ありたい姿を踏まえた現在及び将来の国民の本質的なニーズに対応していくことが必要。 ④無形資産重視:物質的な豊かさのみならず、心の豊かさも重視。経済活動においても、量より質の向上、環境価値を含む無形資産を活用した高付加価値化の視点が重要。 ⑤コミュニティ重視:ウェルビーイングの向上には社会関係資本(ソーシャルキャピタル)も重要であり、その基盤としてのコミュニティの充実が必要。 ⑥自立・分散型:東京一極集中、大規模集中型の社会経済システムから、自律分散型・水平分散型の国土構造、経済社会システムへの意向の視点が重要。 第六次環境基本計画を機に、「環境価値を活用した経済全体の高付加価値化」を進めるため、政府において、環境価値の見える化・情報提供、消費者の意識・行動変革、グリーン購入等の需要創出、さらには、必要に応じ、カーボン・プライシング、支援、規制等の政策措置を講じ、市場のみに任せておいた場合に生ずる不都合(市場の失敗)を是正し、自然資本を改善する投資を促進していくことが必要。 環境価値を活かした経済全体の高付加価値化に向けた取組の例 「環境価値」が市場において評価され、環境価値の高い製品・サービスが消費者に選択されることで、「経済全体の高付加価値化」を通じた、「新たな成長」を目指す。そのための施策として、例えば下記のとおり。 ①環境価値の見え化・情報提供 ②消費者の意識・行動変革 ●機器の省エネ性能、有機農産物、森林認証等の表示 ●住宅・建築物の販売・賃貸時の省エネルギー性能表示の強化 ●カーボンフットプリント・ガイドラインを踏まえたCFPの取組促進 ●GX価値の算定・表示ルールの形成(国際的に調和されたルール形 ●脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動 ●国民の本質的ニーズを把握し、環境価値を浸透させるためのマーケティング、ブランディング、人材育成等の無形資産投資の促進 ●食と農林水産業の持続可能な生産消費を進める「あい農の課」プロ 成を追求) ●プラスチック資源循環促進法に基づく製品の環境配慮設計の認定 ③需要創出 ④インセンティブ ⑤カーボン・プライシング ⑥規制・制度 ●政府・自治体等のグリーン購入 ●脱炭素先行地域や重点対策を通 じた地域における需要創出 ●魅力的な自然環境を活用した感 動と学びの経験と、利用拠点推 進き上げによる、国立公園利用の 高付加価値化 ●導入初期段階等における支 援(住宅断熱、高効率給湯 器、電動車、ZEB・ZEH等) ●その際、補助スキームにお いて、GX価値等を評価するこ とを検討 ●成長志向型カーボン・プライ シングによるGX関連製品・ 事業の相対的競争力向上 ●住宅・建築物への省エネ基 準適合義務化と段階的な引 上げ ●省エネ法のトップランナー 制度による機器の省エネ性 能向上 環境価値の一例:グリーン・スチール ●グリーン・スチールとは、生産時のCO2等の排出量を削減した鉄鋼。 ●カーボンニュートラル実現に重要なグリーン・スチールの取組が進むためには、その環境価値が市場において受け入れられ、投資回収が可能な形となっていくことが必要。 ●環境価値について、需要家・消費者に対し、わかりやすく「見える化」して情報提供していくことが重要。そのため、カーボンフットプリントの表示や、自社における温室効果ガス排出削減量を示すためのルール作りの検討(マスバランス方式など)が進められている。 資料:環境省 11