若者世代の「イミ消費」と環境意識、サステナブル商品が選ばれにくい理由、環境配慮商品の市場創造について解説。
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【特集】第1部第2章第2節 消費者の環境問題に対する意識と行動の分析<コラム> 本文では言及しきれない様々なトピックスをコラムとして紹介。「イミ消費」時代を生きる 「若い世代」の環境意識 有限会社インフィニティ 代表取締役 牛窪恵氏 -現代の消費者の価値観は、SNSの普及に伴い「意味合い」や「人間関係」が重視される中で、自身の購買行動が社会や自分自身に良い影響を与えられるか否かに価値を置く「イミ消費」へと変化している。この価値観を重視している世代こそZ世代といった若者世代である。 -デジタル技術を通して他の世代にも影響力を持つ若者世代の価値観には、環境志向が表れており、若者世代は、社会全体の消費行動を環境志向に変えていく「キーマン」となる可能性を秘めている。その環境意識から社会全体の消費行動の変容を促すために、企業や社会には、消費者目線の「楽しさ(共感)・つながり・透明性」といった観点が求められる。 なぜサステナブル商品は 選ばれにくいのか 慶應義塾大学商学部 白井美由里 教授 -サステナブル商品が選ばれにくい理由には、サステナブル商品が身近に感じられないことや、サステナブル商品の印象(品質が劣る、負担がかかる等)によるもの、日常のルーティンへの取り入れにくさ、売場での認識されにくさ、サステナブル商品とその他商品との違いの分かりにくさ等がある。 -サステナブル商品を消費者に訴求するには ①サステナブルが何か分かりやすく提示する、②サステナブルに意識が向くような買物環境を構築する、③ときには、商品性能とサステナビリティ情報を分けて提示する、④社 会的な影響を強化する、⑤消費者のマインドセットと一致する情報を発信する、⑥ルー ティンを形成する等の様々なアプローチをす ることが重要。 環境に配慮した商品の 市場創造のために 慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 蟹江憲史 教授 -消費者にとってコストがハードルとなり、環境に配慮した商品の市場が十分に拡大しない。 他方で、再生材から商品を 作る場合は、リサイクル等の技術的な難しさから価格が高くな りやすい。 -コストというハードルを乗り越えるためには、 例えばサステナブルでかつ最上級という、コ ストに見合う新しい価値の提示や、商品を訴 求する相手として、まずは高価な商品にも比 較的関心が高い富裕層にアプローチして需要 を拡大させ、生産を増やし、一般消費者の 手の届く価格帯にすることが考えられる。一般 の消費者がコスト負担を感じずに環境配慮 商品を購入できるような市場創造が大切。 19